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自然農法を提唱 福岡正信さんが死去

2008年8月17日3時2分

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写真福岡正信さん

 自然農法を提唱し、世界各国で砂漠緑化などに取り組んだ福岡正信(ふくおか・まさのぶ)さんが16日、老衰で死去した。95歳だった。「アジアのノーベル賞」と言われるフィリピンのマグサイサイ賞やインド最高栄誉賞を受賞した。通夜は17日午後6時30分、葬儀は18日午後1時30分から愛媛県伊予市市場127のルミエール伊予で営まれる。喪主は長男雅人さん。

 伊予市生まれ。岐阜高等農林学校卒業。横浜税関植物検査課と高知県農業試験場に勤務した後、20代で伊予市に帰郷した。

 米や野菜作りにおいていかに人の手を省き、自然の力にゆだねるかを追究。土を耕さず無肥料・無農薬・無除草で作物を育てることを特徴とする自然農法を確立した。

 とりわけ、田植えをせず、種籾(たねもみ)をじかに地面にまいて米を作り、刈り取る前に麦の種をまくという「不耕起直播(ちょくはん)」の米麦連続栽培は晩年まで改良を重ねた。

 樹木や果樹などの約100種の種を粘土に混ぜてつくる特製の「粘土団子」を活用して、アジアやアフリカ諸国の砂漠緑化にもかかわった。海外では宗教哲学者としての評価も高い。著書「わら一本の革命」は世界各国の言語に翻訳された。

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