はじめに
パソコン・インターネットでは専門用語や流行語(?)によく出会います。その都度、主にネットで調べます。ところが年のせいで、調べてもすぐ忘れてしまいます。やむを得ず自分なりに用語集を作って、テキスト形式で保存してきました。
しかし次第に量が増えてきますと、テキスト形式では探すのが大変です。やはりハイパー・リンクには勝てません。そんなわけで「html」形式で保存するように作り替えることにしました。
長い年月をかけて作った用語集なので、既に死語になっているものもあるでしょうが、ご披露しようと思います。作成目的が「自分用」だったので、中身は中途半端です。参考にさせていただいたURLや雑誌名を記録していないので、残念ながら発表できません。著作権侵害や誤った内容がありましたらご一報下さい。訂正あるいは削除します。
平田孝之
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アーカイブ(Archive):日本語訳は倉庫。「記録保管所」という意味。コンピュータ関連では、ファイルの整理や保管のために、複数ファイルをひとつにまとめて保管すること。
ファイルをまとめる際にデータ圧縮も行なうので、ファイルの圧縮、および圧縮したファイルを指す場合が多い。この作業に使うプログラムをアーカイバ(Archiver)と呼び、圧縮機能や暗号化機能をもっている。複数のファイルをいちどにまとめて送ったり、ファイル容量を小さくすることによって通信時間を節約する目的で、インターネットやパソコン通信では頻繁に使用される。 参照⇒ mht
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アーキテクチャ(Architecture):本来「建築、建築様式、構造、構成」などの意味。ハードウェア、OS、ネットワーク、アプリケーションソフトなどの基本設計や設計思想のこと。
転じて、コンピュータの世界でアーキテクチャというと後者の意味に近い。コンピュータの構造や仕組み、それらをどうするかという基本設計や考え方(設計思想)を指す。
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アーケードゲーム(Arcade Game):ゲームセンターに設置されている業務用コンピューターゲーム機。アメリカでゲームセンターの多くがアーケード ( Arcade、屋根) のある商店街にあったことから、ゲームセンターのことをアーケードと呼ぶようになったといわれている。ゲームセンターに家庭用のコンシューマーゲーム機と同じタイトルのゲームがあるような場合には、区別するために 「アーケード版」 と呼ばれることもある。
1プレイごとに料金を徴収するのが一般的だが、金額は地域、店鋪、ゲームの種類等により差がある。プレイごとにお金を払うという性質を生かして、プレイが成功すると景品がもらえるプライズゲームという種類のゲームもある。
また、家庭用ゲームには存在しない種類のゲームとして、いわゆる大型筐体ゲームが挙げられる。これは、例えばレースゲームならば、レースカーのコクピットを模した大型の筐体でプレイするようなゲームであり、よりリアルな臨場感を味わうことができる。中にはプレイヤーが筐体に乗り込み、筐体そのものがゲーム内容に合わせて動くことで臨場感を出すものも開発された。
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アイサ・バス(ISA Bus): 参照⇒ ISA バス
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アイソレータ(Isolator):Isolate は 「孤立させる、隔離する、分離する、絶縁する」という意味。
サーキュレータのポートの一つを無反射の終端にしたもので、一方向にだけカップリングする機能を持っている。つまり、一方向にのみ信号を伝送する機能を持つ電子部品。あるいは、入力時には電気信号を光信号に変換し、出力時には再び電気信号に変換し直すデバイス。
光アイソレータとは、磁気光学効果を利用して光を一方向にだけ通す光回路素子のことで、光を一方向だけに通過させ、途中で反射して戻ってくる光は阻止する機能をもっている。光ファイバー通信システムでは、レーザ光源と光ファイバとの結合部に用いられ、光ファイバによって反射された光がレーザ光源に帰還するのを阻止する働きがある。
光通信に用いられる半導体レーザや光アンプは、光学部品からの反射光があると不安定な動作を引き起こし、厄介なノイズの原因となるこよから、光伝送の広帯域化や多重化を実現するために不可欠な要素の一つといえる。
アイソレータは用語の幅が広い言葉なので、コンピュータ関連以外にも色々なジャンルで使われている。例えば、建築用語ではゴムと鋼板を交互に何層も重ねた積層ゴムを使ったものを指し、地盤と建物との間に設置されて免震部材に使われている。これは地震の震動から建物を隔離する機材になっている。
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アイチューンズ(iTunes):=iTunes
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アイポッド(iPod):=iPod
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アイポッド・シャッフル(iPod shuffle):=iPod shuffle
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アイポッドミニ(iPod mini):=iPod mini
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アウトオブオーダ実行(Out-of-Order Execution):命令順変更。CPU などの命令実行方式で、命令の実行順序がプログラム記載順序と異なり、先行する命令に依存しない後続の命令を、順不同に実行する方式を指す。これに対してプログラムされた通りの同じ順番で命令を実行する方式を、 In-Order (インオーダ) という。
プログラムに記載された複数の命令が、A・B・Cの順番になっていて、Bの計算はAの計算結果に左右されるが、Cの計算はA・Bの計算結果に無関係な場合、BとCとの順番を入れ替え、A・Cの計算を同時に実行してからBの計算をすれば効率が上がる。
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アウトソーシング(Outsourcing):「Outsource」は「海外(部品)調達する」の意味。1991 年あたりからコンピュータ業界および情報サービス産業界で注目され始めた言葉で、企業が自社の業務を外部委託することを指す。
1980 年代に組織改革やリストラクチャリングの大波に揺れた米国で生まれた経営手法で、90 年代に入って日本でも活用されるようになった。当初は、情報システム部門が中心だったが、やがて経理、人事など間接部門全般、そして物流、開発業務、製造プロセスなどあらゆる分野に拡大してきている。
一般的には企業活動で必要となる機能の一部を企業の外部で実現することを指し、日本語としては「外注」、「外部委託」、「戦略的提携」、「分社化」など、さまざまな形があり得るが、従来の「下請け」は、業務の下流工程の一部を請け負うもので、下請け企業には価格決定権などのない不平等な関係だった。
一方、経営手法としてのアウトソーシングは、当該業務の企画・設計段階から高い専門性を持つ企業に任せ、業務管理自体も任せるものをいう。一つの業務をトータルに、対等なパートナーシップで発注する。従って、受注先は価格決定権も、積極的な提案力も持っている。
このアウトソーシング、もともとはアメリカのイーストマン・コダック社が情報システム部門を IBM 社などに委託したのが始まりといわれている。同社は、コンピュータだけでなく、システム部門の社員を IBM に移管した。それが経費削減に寄与したという。米国のアウトソーシングの目的はこのように経費削減にある。しかし、一時的には経費削減につながっても、将来のシステム企画・開発を考えた場合、企業にシステム部門が存在しなくなることがいいのかどうか、米国でも見直しの気運が出てきているともいう。
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アウトライン・フォント(Outline Font):別名、ベクトル・フォント。文字の輪郭(アウトライン)を数式化してデータ化したフォント。文字の形状を、基準となる点の座標と輪郭線の集まりとして表現する形式。表示・印刷時に曲線の方程式を計算して、描画する点の配置を決定するため、文字を点の集まりで表現するドット・フォント(ビットマップ・フォント)と違って、拡大や縮小、変形をいくらおこなっても文字の形が崩れないのが特長。これに対して、文字を点の集合とみなしたビットマップ・フォントでは、拡大するとジャギー(ギザギザ)が目立つ。
反面、サイズに合わせてアウトライン・データから、画面表示用、もしくはプリントアウト用のデータを生成(ラスタライズ)するために、ビットマップ・フォントに比べると画面表示やプリントアウトに時間がかかる。ラスタライズするためのソフトウェアをラスタライザと呼ぶ。このため、コンピュータの性能が飛躍的に向上したつい最近になって普及し始めた。
だから、デスクトツプ・パブリッシングではアウトライン・フォントで出力するのが常識となっている。PostScript と TrueType フォントが代表的。
Windows では、標準のフォントとしてアウトライン・フォントの一種の TrueType フォントを採用している。
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アウトラインプロセッサー(Outline Processor):アイデアプロセッサー Idea Processor とか発想支援ソフトなどとも呼ばれる。アイデアの大まかな流れやアウトラインを整理して、全体の構成を組み立てるのを支援するソフトウェアやその機能を指し、ワープロソフトやプレゼンテーションソフトなどに実装されている。文章の概略をアウトラインと呼ぶことが名前の由来。文章の見出し部分を階層状に管理する機能を持ち、段落の入れ替え操作にはマウスが便利なため、Mac(Macintosh) で開花した。段落に絵を入れられたり、プレゼンテーション機能を付加したものもある。
欧米ではアウトラインプロセッサが普及しており、ワープロソフトの一機能ともなっている。Microsoft Word は使い勝手のよいアウトラインプロセッサ機能を搭載している。
長い文章を作成するときには前もって全体の構成を考えたほうが効率がよい。段落を階層化したり、その順序を入れ替えたりできると、構成が簡単に変更できる。また、本文の表示を一時的に消したり、上位の見出しだけを表示させたりできる。アウトライン機能を使用すると、取扱説明書、仕様書、論文など、特に章立てが重要となる文章で、文章の概要を把握したり、見出し間のバランスを調整する作業が簡単にできる。
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アカウント(Account): 参照⇒ ユーザー ID
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アキュムレータ(Accumulator):累算機。CPU の演算回路を構成するレジスタの一種で、演算装置の中にあって、四則演算や論理演算などの結果を一時的に保管するレジスタ部分を指す。アキュムレータに数値が入っている場合、次に数値が入力されるとアキュムレータの内容は、両者の和で置き換えられるようになっている。
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アクセシビリティ(Accessibility):「受け入れられやすさ」という意味の英語。情報やサービス、ソフトウェアなどが、どの程度広汎な人に利用可能であるかをあらわす語。特に、高齢者や障害者などハンディを持つ人にとって、どの程度利用しやすいかという意味で使われることが多い。
例えば、手や腕の障害のためにマウスを使えない場合、ソフトウェアはキーボードだけで利用可能である必要がある。弱視や老眼の人にとってはフォントサイズや配色は容易にカスタマイズ可能でなくては見にくい。視覚障害の人は読み上げソフトを使うので、それに適したレイアウトや記述方法が求められる。
特に、Web ページについての 「利用のしやすさ」 を 「Web アクセシビリティ」 という。これについては 「WCAG」(Web Content Accessibility Guidelines)という指針が W3C によって提唱されている。画像や音声などには代替テキストによる注釈をつける、すべての要素をキーボードで指定できるようにする、情報内容と構造、および表現を分離できるようにするなどの方針が定められている。
2004 年 6 月 20 日、Web のアクセシビリティを規定した日本工業規格( JIS )が公示された。正式名称は、「JIS X 8341 高齢者・障害者等配慮設計指針−情報通信における機器、ソフトウェア及びサービス」。
これは、すでに作られている国内外のアクセシビリティに関する指針、特に国内各メーカーで作られた指針、 W3C の WCAG 1.0/2.0、米国リハビリテーション法 508 条などを参考にしている。
W3C はWeb コンテンツ・アクセシビリティに関する指針 1.0 「Web Content Accessibility Guidelines 1.0 (WCAG 1.0)」 を勧告として 1999 年 5 月に公表した。バージョン2.0 は 2004 年 3 月 11 日に作成された。
W3C Web Accessibility Initiative にある最新のヒントとガイドラインの一部は以下の通り。
- 画像とアニメーションにはalt属性を使用して代替テキストを提供する。
- フレームを使ったページには、ユーザーがタイトルでフレームのつながりを追えるように、各フレームとフレームページにタイトルを付ける。
- 表を使う場合は、見出しを表すセルに TH(ヘッダーセル)を用いる。
- 色の違いで伝えられる情報はすべて色なしでも伝えられるようにする。また、イメージのコントラストが十分であるようにする。
- コンテンツに点滅、フリッカー(ちらつき)を使わないように。
- どのような方法でもアクセシビリティを確保できない場合は、同等の情報や機能をもつテキストのみのページを提供し、もともとのページが変更された場合には、テキストだけのページも更新する。
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アクセス(Access):Access は 「接近、立ち入り」 を意味する英語。パソコンの世界では 「つないでデータをやり取りする」 ことを指す。通常、大きく分けて2種類のアクセスがある。
まず、インターネットなどのネットワークにつなぐこと。ネットワーク越しに他のコンピュータと接続すること。ネットワークケーブルなどで物理的に接続するという意味ではなく、一定の手続き、プロトコルを使用して、コンピュータ間でデータのやり取りが可能な状態にすることをいう。つまり、 LAN は専用ケーブルで常時つながっているが、それだけではアクセスといわない。手元のパソコンから、サーバにデータを送ったり、サーバの中のデータが見えるようになったとき 「アクセス」 したことになる。
セキュリティ分野におけるアクセスとは、ネットワーク越しに別のネットワーク機器に接続することを指す。一般に、アクセスは許可された者が正規の手順で接続しなくてはならない。許可されていない者や正規の手順以外でアクセスを行うことを不正アクセスと呼ぶ。
もうひとつのアクセスは、メモリやハードディスク、DVD ドライブなどの記憶装置や周辺機器に対して、データを書き込んだり読み出したりすることもアクセスという。これは、CPU がメモリやハードディスクに対してアクセスしているという意味で、その機器に付いているアクセスランプがチカチカ光ることが多い。
上記2種類のアクセス以外に、マイクロソフトが出しているデータベースソフトがあって、これも Access (アクセス) という名前が付けられている。また、関連用語として、特に情報サービスの分野における、高齢者や障害者が情報サービスへのアクセスのしやすさを意味するアクセシビリティという用語もある。
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アクセス・ポイント(Access Point):通信の中継点となるポイントで、無線 LAN 上のパソコン同士はアクセス・ポイントと通信することで相互に通信できる。有線 LAN と無線 LAN との中継点ともなる。
LAN を構築する部分はルータなどの機器に任せてコードの無線化と子機の取りまとめだけをする機器。既に「有線」の LAN が構築されている場合は、アクセス・ポイントを導入することで「無線」化できる。ルータ機能を搭載したアクセス・ポイントもある。
また、ユーザーがパソコン通信やプロバイダにアクセスする場合に電話をかける先。通常、ユーザーのモデムやターミナルアダプタから、最寄りのアクセスポイントに接続して利用する。
なお、無線 LAN を使ってインターネットに接続する場合も、駅や飲食店などに設置されたアクセスポイントを利用する。
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アクセス・ログ(access.log):Web サーバの動作を記録したもので、Web サーバの種類によって内容は異なるが、アクセス元の IP アドレス、アクセス元のドメイン名、アクセスされた日付と時刻、アクセスされたファイル名、リンク元のページの URL、訪問者の Web ブラウザ名や OS 名、処理にかかった時間、受信バイト数、送信バイト数、サービス状態コードなどである。
1回の動作につき、これらの項目を列挙した1行のログデータが生成されるため、アクセスの多いサーバでは大量のアクセスログが生成される。通常、アクセスログをそのまま管理者等が目にすることはあまりなく、ログ解析ソフトなどで項目ごとに集計したものを分析する。
現在もっとも広く普及している Web サーバーは、UNIX ベースの Apache と呼ばれるソフトで、この Apache が記録するログファイルをいう。HTML や GIF など、そのサイトにあるファイルをサーバから読み込むたびに記録される。
参照⇒ ログ、エラー・ログ
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アクティブマトリックス方式(Active Matrix Method):液晶ディスプレイの駆動方式の一つ。電圧をかけると分子の向きが変わる液晶の性質を利用した表示装置で、CRT ディスプレイと異なり、薄型で消費電力が小さい。
表示原理は、2枚のガラス板の間にはさんだ液晶に電圧をかけると、分子の向きが変わって液晶を透過する光の振動方向が変化する。そして、偏向板を置いておけば、電圧の変化で光を通すか遮断するかを制御できるようになる。ただし、液晶自体は光を発しないため、暗い場所でも見やすいように背後から蛍光灯などで照らすバックライトが一般的に使われている。パソコン用の液晶ディスプレイには、DSTN や STN 液晶 に代表される単純マトリックス方式と、MIM や TFT に代表されるアクティブマトリックス方式との2種類がある。
単純マトリックス方式は、構造が単純でコスト面において優れているが、線数が増えると画質の向上や高コントラストを達成しにくい欠点がある。STN は1つのドットの表示をその縦の信号線と横の信号線から指令するため、関係ないドットの所も電気が通過し、クロストークを起こしてゴーストが発生する。もうひとつは各ドットを順次表示するため、どうしても反応速度が遅くなるという欠点がある。
それに対して、アクティブマトリックス方式では、液晶が挟まれた2枚のガラス板上に、電極をx方向とy方向の格子状に張り巡らせ、さらにそれぞれの交点にスイッチの役割をするアクティブ素子を配置する。この交点の液晶一つ一つが画素と呼ばれ、画素のひとつひとつにごく小さなトランジスタがついている。x方向とy方向の電極にそれぞれタイミングを合わせて電圧をかけることによって、アクティブ素子のON/OFFを切り替え、1つ1つの画素を独立に制御し画素を点灯させる。この、目的の画素を確実に点灯・消灯できるということが、高画質・高コントラストを達成しやすいことと、応答速度が高速で、移動の残像が少なく、動画表示も可能で、視野角が広いなどのメリットを産み、パソコンのディスプレイに利用されるようになった。
単純マトリックス方式と比べると、構造が複雑であるため、製造コストが高くなるという欠点はあるが、応答速度が速く、鮮明な画質を得ることができるという利点もある。アクティブマトリックス方式は、表示品質が問題になるような液晶テレビやコンピュータのディスプレイなどに採用されている。
アクティブマトリックス方式を利用している液晶ディスプレイに2種類あり、3端子素子の TFT と 2端子素子のスイッチング用に 「金属-絶縁層-金属」 という構造のダイオードを使った MIM で、TFT は3端子素子を利用しているため、高コントラストで高画質であり、中間調表示が可能で応答速度に優れている。
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アクティベート(Activate):Activation(ライセンス認証)。「activate」は「活動的にする」という意味で、コンピュータ関連では、ハードウェアやソフトウェアを有効化し、機能できる状態にすることを指す。
Activation は正式には MPA(Microsoft Product Activation)と呼ばれ、Microsoft 社が Office XP や Windows XP から導入した、ソフトウェアの不正コピーを防止するためのライセンス認証方式。
Windows などは基本的に一つのプロダクトキー(1ライセンス)を一つのパソコンにしかインストールしてはいけないのだが、今までは普通にパッケージ版の Windows を購入すると、自宅の複数のパソコンにインストールすることができた。このようなライセンス違反を防止するために Microsoft 社が、このプロダクト・アクティベーションという機能を WindowsXP から追加した。ただし、Office XP では、特定の個人が両方を使うという前提付きで、デスクトップパソコンとノートパソコンの一台ずつにイントールできることになっている。
具体的には、インストール時に、電話もしくはインターネットを使い、製品のインストール時に生成される「インストール ID(installation ID)」を Microsoft 社に登録すると、Microsoft 社から活性化するためのキーワード、42桁の「確認 ID(Confirmation ID)」を送信してくる。発行された「確認 ID(Confirmation ID)」を使って製品をアクティベート(有効化)する。
アクティベートしない状態でも、製品は一定期間あるいは一定回数までは利用できるが、制限を越えると機能の制限や継続的な使用ができなくなる。
Office XP の場合、 ライセンス認証を行わずに50回を超える起動を行うと、「保存」が出来なくなる。また、Windows XP では、ライセンス認証を行わずに30日を超えるとログイン出来なくなり事実上、操作が出来なくなる。
また、ハードウェア構成を大幅に変更した場合には、再度アクティベーションを行なわなければならないこともある。自作ユーザーは激しくシステム構成を変更することで再認証しなければならないケースもありうる。
アクティベート時は以下の10種類のハードウェア構成情報を取得している。
[01] グラフィック・カード
[02] SCSI アダプタ
[03] IDE インタフェース
[04] LAN カードの MAC アドレス
[05] メモリ容量
[06] CPU チップの種類
[07] CPU チップのシリアル番号
[08] ハードディスクの種類
[09] ハードディスクのシリァル番号
[10] CD-ROM、 CD-RW 、 DVD -ROM など光ドライブの種類
このうち、ある数以上の構成が変更された場合だけ、マイクロソフトに変更の理由を伝えて再アクティベートしなければならない。そのある数とは以下の通り。
- LAN カードが装着されていないか、もしくは LAN カードを変更する場合は4つまで
- LAN カードが装着されていて LAN カードは変更しない場合は6つまで
- LAN カードが装着されていないか、もしくは LAN カードを変更し、ドッキングステーション機能があるパソコンの場合は7つまで
- LAN カードが装着されていて LAN カードは変更せず、ドッキングステーション機能があるパソコンの場合は8まで
このように、ハードウェアがどの程度変更されたかを判断する際、Windows XP はネットワークアダプタを重視している。
すでにアクティベートされているかどうかを知るには、
Windows XP の場合、[スタート]メニューの[すべてのプログラム]−[アクセサリ]−[システム ツール]−[Windows のライセンス認証]を実行する。
Office XP なら、[ヘルプ]メニューの[ライセンス認証]を実行し、ダイアログの表示を確認する。
大口顧客向けのライセンスに基いて販売される Windows XP には、アクティベーション機能が搭載されないため、企業ユーザーはこのプロセスを踏む必要がない。
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アグリゲーション・サービス(Aggregation Service):Aggregation = 集合・集合体。1999 年から 2000 年にかけて米国で普及してきたサービス。
特定のユーザー ID とパスワードを一度使うだけで、ユーザーはあらゆる企業のサービスを Web サイト上に統合した形で、一つのサービスとして享受できる。つまり、一個人対複数企業(サービス)という構図になる。
ユーザーの所有する複数の ID とパスワードをいったんアグリゲーション・センターで預かり、アグリゲーション・センターがユーザーの必要とする情報の収集を代わりに行い、それを Web ページ上に編集して一括表示する。
例えば、今までなら、A銀行の口座情報はA銀行の Web サイトへ行って、ID とパスワードを入力しなければ見ることはできなかったが、アグリゲーション・サービスに参加している銀行や証券・信販などであれば、ユーザーの「口座情報」、「預かり資産」や「取引余力」などを、アグリゲーション・サービスのサイトから Web ページ上で並べて閲覧することができる。
具体的なサービスとしては、
- 口座アグリゲーション --- 銀行や証券口座の情報、クレジットカードの取引情報などが一覧できる。
- コンテンツ・アグリゲーション(Web クリッピング) --- インターネット上のさまざまな Web ページのなかで自分の必要とする部分・情報だけを切り取って、ひとつの自分専用 Web ページを作る。
- アラート・メール --- オークションサイトで自分の希望する商品が出店されたら通知させるなど、Web 上の情報をモニターさせて、自分の設定した条件が変更されたときに電子メールや携帯電話携帯電話などに通知させる。
などがある。
2001 年 8 月 31 日、(株)電通国際情報サービス(ISID)、(株)日立製作所、ソフトバンク・テクノロジー・ホールディングス(株)の3社は、アグリゲーション事業会社である(株)アカウント・ワンを設立した。
同時に、(株)アカウント・ワンは同日付で、米国のシステム・インテグレーション会社の「Teknowledge Corporation(テクナレッジ社)」とテクナレッジ社製アグリゲーション用ソフトウェアである「Tekportal(テックポータル)」の日本における販売代理店権に関する契約を締結した。
2002 年 4 月 1 日、日本ユニシス(株)は、ビジネスアグリゲーション事業に本格参入するべく専任組織として、「ビジネスアグリゲーション事業部」新設した。
2002 年 11 月 11 日、(株)ジャパンネット銀行は、日本の銀行としては初めてのアカウント・アグリゲーションサービス「JNBアグリゲーション・サービス」を、同行の普通預金口座を持つユーザーに無料で提供するサービスを開始した。
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アクロマートレンズ(Achromatic Lens、色消しレンズ):相反する性質の材料、つまり正のレンズと負のレンズと2枚の組み合わせにより、色収差の除去、高透過率、高分解能、明るい像を実現し、球面収差も改良されるように設計された色消しレンズ。
収差は大きく分類すると色の波長の違いによって発生する 「色収差」 と、単色光によって発生する 「収差」 の2種類がある。色収差は色の波長によって屈折率が変わるために生じ、赤系の波長は長くて屈折率が弱く、青系の波長は短くて屈折率が強いことが原因で、レンズを構成している材料に起因する。色収差には2種類の収差があり、色の波長によって結像位置が異なる軸上色収差と色の波長により結像倍率が異なる倍率色収差がある。また単色光によって発生する収差は、サイデルが発見・分類した球面収差、コマ収差、非点収差、像面湾曲、歪曲の5種類があり、主にレンズの形状に起因するもので、これをザイデルの5収差と呼んでいる。
望遠鏡などに使われているレンズは、光を屈折させて拡大像を作るが、光は屈折するとき、その波長 (色) によって曲がり方が違い、一点に集まらない。光には波長によって屈折率が異なる性質があるため、レンズを透過した可視光は、軸上色収差といって、波長の短い青い光は手前に、赤い光は奥に結像して像の色がにじむ。このため、像がぼんやりしたり、明るいものの周りに虹のような色が付いて見えたりする。
これを抑えるため、レンズの設計を工夫したり、蛍石やEDガラスといった特殊な材料が使われる。こうした中、アクロマートレンズでは屈折率と色分散の異なる凸レンズと凹レンズとを貼り合わせ、通常は赤と青との2色の焦点位置のずれを補正している。普及している屈折式天体望遠鏡の対物レンズや多くの顕微鏡にはこれが用いられている。しかしアクロマートレンズは、完璧に色のにじみ (色収差) を抑え込んでいるのではなく、青系統の色に対しては補正が不完全で、明るい天体を見ると青い色がにじんでいるのを感じさせる。
その青い色のにじみを補正するために、更に低分散ガラス製のレンズを併せ、赤、青、紫の3色の焦点位置のずれを補正したものがアポクロマートレンズといわれる。ただしレンズの個数を増やすことは像が暗くなることや、コストがかかるなどの問題点がある。色収差の補正はコントラストと値段に大きく影響する。「セミアポクロマートレンズ」 では、色収差が十分に補正してあり、コストパフォーマンスに優れている。また、鏡を使った「反射式望遠鏡」では色収差が発生しない。
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アスキー(ASCII): 参照⇒ ASCII
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アスキーアート(ASCII Art):AA と略されることもある。アスキー ( ASCII ) コードに含まれる文字、記号によって描かれた文字や図形。「テキストアート」、「文字絵」 とも呼ばれる。よく似たものに、文中に入れる顔文字がある。顔文字は小さく、ちょっとした気持ちを表すために使われることが多い。これに対してアスキーアートは、数行を使って複雑な絵を描いていることが多い。気持ちの表現というより、純粋にイラスト表現になっている。
画像を掲載する機能のない掲示板などにも書き込めるため、古くはパソコン通信で、最近では匿名掲示板や電子メールの署名などによく使われている。かつては、パソコンの文字表示が固定幅ピッチフォント (等幅フォント) 中心だったことや、様々な機種や環境で見られるようにという配慮から、等幅フォントで機種依存文字を使用しない形式が主流だった。
最近では、巨大匿名掲示板 「2ちゃんねる」 を中心としたアスキーアート文化が広まっており、2ちゃんねるの表示形式に合わせて、Windows の 「 MS P ゴシック」 フォントの12ポイントでしか正しく表示できないものがほとんどとなっている。MS P ゴシックのような文字幅が均一ではないプロポーショナル・フォントでは、フォントによって文字幅が異なり、同じフォントでも大きさによって微妙に文字幅が変わるため、まったく同じ環境で表示しなければ崩れて、正しく表示できない。
普通の電子メールは文字と記号しか送れない。最近のインターネットメールだと、HTML 形式 ( HTML メール) にすることで文中に画像を付けることも可能になっているが、これはまだ主流になっていない。添付ファイルとして画像を送る方法もあるが、これだと画像データとして本文とは別に開くことになる。そんなわけで、アスキーアートが必要になる。
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アスタリスク(*):記号「*」のことで、「アスタリスク(Asterisk)」と呼ぶ。
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アスペクト比(Aspect Ratio):長方形の縦横比。画面や画像の縦と横の長さ(ピクセル数)の比。一般的なコンピュータ・ディスプレイのアスペクト比は4×3になっていて、テレビの地上波放送、ハイビジョン以外の BS 放送なども同じ。BS デジタルを含むハイビジョン放送ではアスペクト比が16×9で、横に長い画面になる。
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アセンブラ(Assembler):人間になじみやすいように作られたアセンブリ言語を機械語コードに変換するソフトウェア。
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アセンブリ言語(Assembly Language):マイクロ・プロセッサが直接理解できる機械語のひとつひとつにニーモニック(略語)を割り当てて、数字の羅列である機械語のコードを人間にわかりやすい意味を持つ記号に置き換えたもの。
ニーモニックは、マイクロ・プロセッサが提供する各命令に対応するものなので、プロセッサごとにアセンブリ言語は異なる。アセンブリ言語で書かれたプログラムを機械語に翻訳するのがアセンブラ。
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アソシエイト・プログラム(Associate Program): = アフィリエイト
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圧電素子(あつでんそし、Piezoelectric Element):ピエゾ素子 ( Piezo Element、Piezoelectric Device ) ともいう。
ある種の結晶に適当な方向から圧力を加えると、誘電分極を起こして帯電する現象を圧電効果 (ピエゾ効果) と呼び、電圧をかけると微小変形する特性を電歪 (ピエゾ効果) という。この性質を利用して圧力を電気信号に変換したり、電流を加えて歪みをおこして動いたりさせ、機械・電気両エネルギー間の相互交換に用いられる素子。
この現象はいずれも19世紀の終わりに、ジャックとピエールのキュリー兄弟によって発見された。着火用の圧電素子の場合、バネを使った衝撃で大きく変形させることによって電気的パルスを作り、火花放電を起こさせている。水晶発振子も圧電素子の一種だが、別扱いにされることが多く、水晶より安価な材質を使ったものを指して圧電素子と呼ぶことが多い。圧電体としては、耐久性に優れたチタン酸鉛・ジルコン酸鉛・ニオブ酸マグネシウム酸鉛のセラミックスが用いられる。
身近な例では、電子ライター、ガス瞬間湯沸器、ガスレンジなどで、着火の際にカチッと音がして火花がとぶが、これは素子をたたくことで瞬間的に力を加え、そこに電気が生じて火花となる原理を利用している。
また、インクの微細な粒子を紙に吹き付けることによって印刷を行なうインクジェットプリンタは個人向けのプリンタで現在最も広く普及している方式だが、セイコーエプソンのマッハジェット方式は圧電素子に電流を流して歪みを発生させ、ノズル内のインクに圧力を加えて噴出させるやり方で、ちょうど水鉄砲と同じ原理を用いている。
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アットマーク(at mark):記号「@」のことだが、「at mark」というのは和製英語で、「at sign」というのが英語での最も一般的な呼び方。
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アッベ数(Abbe's Number):透明体の色収差を評価する逆分散率。ドイツの物理研究者、天文学者、数学者、実業家であるエルンスト・カール・アッベ ( Ernst Karl Abbe、1840 - 1905 ) の名前からきている。ν (ニュー) の記号を用い、光学恒数ともいう。
色の分散で起こる焦点のズレを色収差と呼ぶが、アッベ数はこの色収差の度合いを示す数値。基準にする光の屈折率によって分散率を公式で求め、その分散率を逆数にするとアッベ数が算出される。白色光はプリズムを通過すると赤・橙・黄・緑・青・藍・紫の7色の帯を生じる。この帯の幅を色分散といい、この色分散の大きさを表す量をアッベ数と呼ぶ。
一般に高屈折率の素材になるとアッベ数は小さくなる傾向があり、アッベ数が大きいほど色収差の少ない良いレンズということになる。アッベ数が40以上あればほとんどの人は、色収差を感じない。色収差の身近な例としては、アッベ数が小さいと光が分散してしまうので、倍率の高い拡大鏡で白い紙の字を見た場合に、レンズの周辺部では、字のまわりに色のにじみが見られる。
フラウンホーファー線のF線 (青)・d線 (黄)・c線 (赤) の屈折率から次式により求めた値。
アッベ数=νd=nd-1/nF-nc
光学ガラスの特性分布図は、横軸にアッベ数、縦軸にd線の屈折率をとったチャートで表現されている。
ガラスでできた1枚の凸レンズによる赤と青の焦点距離の差は2%程度といわれているが、この値はレンズの材質などによって微妙に異なる。カメラに使用されるレンズのガラスは、このアッベ数によってガラスを大きく2つに分類されている。アッベ数が50以下のものをフリントガラス、50以上のものをクラウンガラスと呼んでいる。ただし、アッベ数が50前後の場合は、50以上でもフリントガラスとしていることもあり、数値によって厳密に分けているわけではない。
収差は大きく分類すると色の波長の違いによって発生する 「色収差」 と、単色光によって発生する 「収差」 の2種類がある。色収差は色の波長によって屈折率が変わるために生じ、赤系の波長は長くて屈折率が弱く、青系の波長は短くて屈折率が強いことが原因で、レンズを構成している材料に起因する。色収差には2種類の収差があり、色の波長によって結像位置が異なる軸上色収差と色の波長により結像倍率が異なる倍率色収差がある。また単色光によって発生する収差は、サイデルが発見・分類した球面収差、コマ収差、非点収差、像面湾曲、歪曲の5種類があり、主にレンズの形状に起因するもので、これをザイデルの5収差と呼んでいる。
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アドイン(add-in):アプリケーション・ソフトに追加される拡張機能。特定のアプリケーション・ソフトに、後から新たな機能の追加を可能にするために必要なソフトウェアを個別に組み込めるようにする仕組みを指す。
特定のアプリケーション・ソフトに組み込んで機能を追加・拡張するためのソフトをアドイン・ソフトという。
アドインを追加するには、アプリケーション本体がアドインの導入を前提として設計されている必要がある。
たとえばワードプロセッサに組み込むことで、そのワードプロセッサの編集ウィンドウの中で利用できるスペルチェッカ機能を提供するのはアドイン・ソフトである。
また、標準ではラベル印字機能をサポートしていない表計算ソフトでも、サードパーティなどから販売されているラベル印字を可能にするアドイン・ソフトを組み込めば、表計算ソフトでデータをラベルに打ち出せるようになる。
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アドウェア(Adware):元々の意味では、ユーザーにアプリケーションを無料提供する代わりに、画面に広告を表示させてもらうという仕組みのプログラムを指し、ユーザーにとっては便利な仕組みだった。アプリケーションの操作画面に直接広告を呼び出して表示するものや、 Web ブラウザに「寄生」して一定の間隔で広告ウィンドウを表示させるものなどがある。
しかし最近では、アドウエアとスパイウェアの機能を組み合わせ、ユーザーにはアドウエアであることもスパイウエアが組み込まれていることも伏せた形で、他人のパソコンに勝手に入り込むケースが急増している。
ユーザーに気付かれることなく、アクセス履歴などの個人の情報を収集し、その情報をマーケティング会社など、スパイウェアの作成元にインターネットを通じて送信するプログラムが多くなっている。
このようなアドウェアは、主にシェアウェアやフリーウェアを提供する Web サイト、電子メール、およびインスタント・メッセンジャーからダウンロードされる。アドウェアにリンクされているプログラムの使用許諾契約に同意することによって、知らない間にダウンロードの引き金をひいていることもある。
著作権問題で物議を醸しているファイル共有ネットワークの Kazaa、BearShare、Audio Galaxy Satellite などは、オンラインで消費者の趣味や嗜好を追跡し、それに関連する広告をサーフィン中に自動的にポップアップさせている。
スパイウェアの機能を持つようなアドウェアの利用許諾書には、多くの場合、個人情報を収集するということが記載されている。しかし、ほとんどの利用者は利用許諾書をまともに読むことがなく、利用条件を承諾してしまっている以上、スパイ活動が直ちに違法とはいえない。
同様な機能を持つスパイウェアと比較して、ユーザーが自らの意思でインストールする点が、あくまでも不正とされるスパイウェアとは異なり合法的とされる。事実、2003 年 9 月 5 日、アメリカ連邦地裁判事はアドウェアは合法との裁定を下している。
画面上に広告を表示するだけのアドウェアは無害であり不正な活動とは言えないので、ウイルス駆除ソフトでは検出しない。しかし最近の駆除ソフトでは、レジストリの改変やファイルのダウンロードなどユーザにとって不利益となる活動を含むアドウェアは、検出して削除できるようになっている。
また、アドウェア駆除では、Lavasoft の Ad-Aware が有名だし、スパイウェア駆除では SpyBot (日本語では Spybot )などがある。
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アドオン(add-on):アドインの別名
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アドセンス(Adsense):Google が提供するクリック報酬型の広告を自分のホームページ上に表示させるためのシステムでアフィリエイトプログラムの一種。ホームページに掲載されたアドセンスの広告 (アドワーズ広告) を誰かがクリックするごとに、何円かの収入が得られるようになっている。1クリックごとの利益率が他のアフィリエイトより高いため、ネットを使ったお小遣い稼ぎ手段として注目されている。
また、他のアフィリエイトはホームページに掲載する広告を指定しなければならないが、アドセンスの場合は、Google 側が自動的に自分のサイトを分析し、コンテンツに合った広告を表示してくれるというもので、自動的に表示してくれるので手間も掛からない。つまり閲覧するユーザーに関連性の高い Web サイトにアドワーズ広告を配信するサービスになっている。
日本では 2003 年の 12 月からサービスが開始されており、広告収入額が100ドルを超えると Google から収入額が届く。小切手はまだ日本円に対応していないが、銀行口座振り込みにすれば日本円で受け取ることができる。
自分のアカウントで広告をクリックするような不正行為やポリシーに反する行為は極めて厳しく監視されている。また、訪問者が広告を不正にに大量のクリックをすることなども禁止項目になっている。
この規約を悪用して、広告を貼り付けているサイトを訪れ、その広告を不正に複数回クリックすることでアカウントの停止を狙うような悪質な行為を 「アドセンス狩り」 という。実際にこのような攻撃を受けて、アカウントを抹消されたケースも少なくない。なお、アカウントを停止するか否かの決定権はすべて Google 側にある。
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アドビ RGB(Adobe RGB):色空間の一つ。米 Adobe Systems Inc. (アドビ社日本語表示) の 「 Photoshop 」 で用いる色再現範囲の規格で、sRGB 規格よりも広い範囲をサポートする。国際的な標準規格ではないが、印刷/出版といった業務用途でデファクト・スタンダードとして認知されている。
パソコンやデジタルカメラでも、プリンタや普通のカラー印刷でも、自然界にある色をすべて再現できるわけではない。また、機器や機種によって再現できる色の範囲が異なっている。そのため一定の規格を作って、異なる機器でも同じ色に見えるように、どんな色でも自然に見えるように工夫している。現在、sRGB が最も普及している色空間規格になる。多くの機器が、これに対応しているので普通はこれに合わせておけば問題ない。
しかし、sRGB は再現できる色の範囲がやや狭い。そのため、プロが使うような一部の業務用のデジタルカメラやグラフィックソフトの中には、もっと広い範囲の色に対応したアドビ RGB という色空間がある。
アドビRGB で撮影したり加工した画像を sRGB で開くと、本来より鈍い色に見える。アドビ RGB を使うなら、最初から最後まで、つまり撮影から印刷までアドビ RGB で統一する必要がある。しかし最近では、一般でも入手しやすいデジタル一眼レフカメラに、このアドビ RGB 色空間が採用されつつある。
アドビが規定した色空間はかなり広い範囲をカバーしていて、通常のプリンタやモニタよりも広い領域を持っているため色彩のすべてを利用することは難しい。
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アドホックモード(Ad Hoc Mode):無線 LAN 通信方式の一つで、アクセス・ポイントを介さずに機器同士が直接通信を行なうモードのこと。同時に2台以上の端末と通信できない。アクセスポイントを介して通信を行なう方式はインフラストラクチャモードという。
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アドワーズ広告(AdWords):有料リスティングサービスの一種で、日本では、サーチエンジンを提供するグーグルの日本法人が、2002 年 9 月 18 日に本格開始を発表した、クリック単位で課金するキーワード連動広告で、アメリカでは 2002 年 2 月に開始されている。
テキストベースの広告サービスで、ユーザーが検索したキーワードに合わせて広告を掲載する。広告主が事前に登録しておいたキーワードと、ユーザーが検索時に入力したキーワードとが一致した場合に、通常の検索結果表示ページの右側に、キーワードに関連する広告が表示される仕組み。検索結果表示ページ1ページ当たり最大8枠まで掲載可能で、同一検索結果ページへの広告掲載は1社1枠までとなっている。
この方式は、調べに来た人に、その用語にもっとも近い商品を広告することになり、これまでのような無頓着なバナー広告とは異なり、効果が期待される。さらに広告だけではなく、物販にまでつなげることも可能で、サーチエンジンだけではなく、同じようにユーザーが自分の意志で調べに来る用語数が多い事典のサイトや、多義に渡った情報を提供しているサイトであれば利用できる。アドワーズ広告で最も重要となるのはキーワードで、キーワードは、「部分一致」、「フレーズ一致」、「完全一致」、「除外キーワード」 という4種類に分けられる。
グーグルは、国内で検索サイトの 「BIGLOBE」 を運営する NEC と 「エキサイト」 を運営するエキサイトと提携しており、広告はこれらの提携サイトにも表示する。逆に、アドワーズ広告を掲載する側のサービスは 「アドセンス」 と呼ばれる。
参照⇒ オーバーチュアのスポンサードサーチ
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アナアナ変換(アナログ周波数変更):=アナログ周波数変更
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アナログ周波数変更(アナアナ変換):総務省は今年から数年間かけて、地上波デジタル放送との混信を避けるため、既存のテレビ放送のチャンネルを変える「アナログ周波数変更」(アナアナ変換)を一部の地域で実施している。これに備えて、全国の 426 万世帯を対象に、委託事業者が家庭を訪問してテレビ受像機やビデオ機器のチャンネル設定を変更し、必要に応じて、アンテナも交換する。費用は無料で、このために国は約 1,800 億円を投じる計画。
なお、これにはテレビチューナーを内蔵するパソコン(ノートは除く)も含まれているが、メーカー関係者によると、アナアナ変換対策が必要なパソコンや周辺機器は全国で 30 万台程度あり、2003 年度だけで約 10 万台増加する見込みだという。
2001 年 6 月 8 日に成立し、同年 7 月 25 日から施行された改正電波法により、地上波デジタル放送のサービスは、NHK 総合および民放各局の放送が 2003 年 12 月より東京、名古屋、大阪の一部の地域で開始され、2006 年からは全国で開始が予定されている。そして、2011 年 7 月までにすべての地上波放送のデジタル化を完了すると定めており、2011 年にはアナログでのテレビ放送は全て終了し、地上波デジタル放送に完全に切り替わる予定。
地上波デジタル放送は UHF (極超短波)帯の周波数 (波長)を利用して映像や音声のデータを転送する。このため UHF のテレビ放送が多い地域では、現状のままで地上波デジタル放送が始まると電波混信が起こる可能性がある。そこで UHF 帯を地上波デジタル放送用として割り当て、既存の UHF 局は別の周波数帯に移動することになった。地上波デジタル放送開始後は、現在のチャンネル設定では従来の UHF 放送を受信できなくなるため、地域によっては、チャンネルの再設定などが必要になる。これが「アナログ周波数変更」。
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アナログディスプレイ(Analog Display):入力される信号電圧を変えることで、表示される色や明るさを連続的に変えられるディスプレイ。0〜1ボルト程度の RGB 各輝度信号が用いられている。初期のパソコン用カラー CRT ディスプレイでは、RGB 各色のオン・オフの組み合わせで色を表示していたため、基本的には8色までしか表現できなかった。アナログディスプレイを利用すれば、これらの階調の組み合わせで表示することができるのでより一層微妙で自然な色調を再現することができる。
アナログディスプレイは、デジタルディスプレイに比べて、色合いの微妙な変化を表現するのに適しているが、その反面、CRT ディスプレイでは解像度が高くなると画面が滲むことがあり、またグラフィック・アクセラレータ・ボードやディスプレイを変えると表示に微妙な差異が出るといった問題もある。
なお、グラフィック・アクセラレータ・ボードのデータをアナログディスプレイに表示するには、グラフィック・アクセラレータ・ボードに内蔵された RAMDAC (ラムダック) を介してアナログ信号に変換する必要がある。
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アナログ変調(Analog Modulation):変調とは搬送波に信号を載せる方法のこと。アナログ変調とデジタル変調とがある。アナログ変調とは伝送したい情報がアナログの場合で、その信号を変調する方式。直流では、電圧が常に一定なのでエネルギーを伝えることはできるが、この中に 「電圧がある」 という以外の情報は含まれないから、情報伝送に利用できるのは交流に限られる。交流の最も単純な形は定数係数の正弦波だが、こういう単純な波形も直流と何ら変わらずエネルギーは伝送できても情報を載せることはできない。情報を伝送するためには、時間的に交流の 「特徴」 が変化する必要がある。交流を規定する特徴、つまり搬送波の物理的特徴としては、振幅・位相・周波数 (波長) があり、信号をこれら3つの量の変化として変調することができる。
アナログ変調方式 | 日本語名 | 使う要素 |
AM | 振幅変調 | 振幅の変化 |
FM | 周波数変調 | 周波数の変化 |
PM | 位相変調 | 位相の変化 |
QAM | 直交振幅変調 | 振幅/ 位相の変化 |
伝送路がアナログ信号しか通さない場合、伝送すべき情報がデジタル・アナログに関係なく、アナログ信号に変換して送り出す必要がある。また受信側では届いた信号をもとの情報へと戻す必要もある。
伝送したい情報を、伝送路の種類に応じたアナログ信号へ変換することを変調といい、もとの情報を復元することを復調という。変調と復調は、符号化 (エンコード)・復号化と混同しがちだが、基本的には、情報を伝送路へのせるための技術のことで、復調とは、伝送路によって届けられた情報を、もとの形態へと戻すことを指す。
搬送波をアナログ信号で変調するアナログ変調の場合、送信したい信号の変動に合わせて、振幅の大きさを変動させるのがAMで、同様に周波数を変動させるのがFM 、位相を変動させるのがPM、振幅/位相の双方を変化させる方式は QAM と呼ばれる。
アナログ変調は、旧来からある放送や通信によく使われている。ラジオ放送では、AM 放送、FM 放送があるが、それぞれ AM 方式、FM 方式で変調して音声信号を電波に載せて送っている。現在のデジタルな放送や通信では、音声や映像は、デジタルデータに一度変換される。たとえばパソコンなどのデータもデジタルデータなので、デジタル変調が使われる。
搬送波に情報を乗せるのが変調だが、最近の移動体通信などでは、この変調を1次変調、2次変調と2回行なうことがある。たとえば、1次変調は QPSKで、そして2次変調は OFDM ということであれば、QPSK によってデジタルデータを持った複数の搬送波が、直交する周波数でお互いに影響しないような間隔で重ね合わせて、送信されているということになる。
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アニメーション GIF(Animation GIF)(別名:GIF アニメーション): 参照⇒ GIF アニメーション
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アノテーション(Annotation):Annotation は 「記注、注釈」 を意味する英語。WWW 上にあるテキスト・ファイル、画像、映像、音声などのコンテンツに文法的な解析情報や言葉の意味などのメタ・データ情報など、ひとつひとつ加えていく 「裏説明」 のようなもの。アノテーションは、アノテーション・エディタで行い、アノテーションデータはサーバで管理される。
アノテーションは、大きく分けると、テキスト文の言語構造などをきじゅつする 「言語的アノテーション」、画像やハイパー・リンクなどのコンテンツを構成する各要素に対する 「コメントアノテーション」、ビデオ映像などマルチメディア・データの意味的構造を記述する 「マルチメディアアノテーション」 の3つの種類がある。
こういうアノテーション情報があると、文章を要約、翻訳、検索などが早く正確にできる。
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アノニマス(Anonymous):Anonymous は 「匿名の」 という意味の英語で、ネットワーク用語では、固有の IP アドレスを与えられていないクライアントがネットワークや FTP サーバなどに名前を明かさずに特例として接続しているような状態を指す。
参照⇒ anonymous FTP
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アノニマス FTP: 参照⇒ anonymous FTP
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アフィリエイト(Affiliate):アフィリエイト・プログラム(Affiliate Program)、アフィリエイト・サービス(Affiliate Service)、アソシエイト・プログラム(Associate Program)など関連・同義語。
Affiliate は「提携する、加入者、会員」の意味。広告主の商品販売や会員獲得などに協力する契約を結んでいる個人、又は、法人をアフィリエイトと呼ぶ。
インターネットの EC(電子商取引)サイトなどにおける販売促進方法の一つ。アクセスや顧客を集めたい Web サイトが、別のサイトやメールマガジンと提携してリンクなどを掲載してもらい、そこを経由してアクセスや商品購入などがあった場合、提携先に一定のコミッション(仲介料)を支払うという仕組み。広告型のバナーが掲載期間や掲載量で料金が設定されているのに対し、「クリックや購入があれば」という成功報酬型なので、費用対効果が高い。
最初に始めたのは米アマゾンドットコムで、同社はアフィリエイト・プログラム(同社での呼称はアソシエイト・プログラム)を 1996 年に採用、1997 年に本格稼働し、2000 年には50万を超えるアフィリエイト(提携先)を獲得している。これは世界中で50万の Web サイト運営者が、自発的に自分のサイトでアマゾンドットコムへの誘導を行っていることになる。
このように個人などの消費者側が自分の気に入ったお店を他人に紹介するためにアフィリエイトになることが多く、消費者参加型マーケティングとして注目を集めている。
アフィリエイトマーケティング業界の主要7社、アドウェイズ、インタースペース、ウェブシャーク、トラフィックゲート、バリューコマース、ファンコミュニケーションズ、リンクシェア・ジャパンは、業界団体 「日本アフィリエイト・サービス協会 ( JASK : Japan Affiliate Service Kyokai )」 を設立したと 2006 年 5 月 16日に発表した。
設立の目的はアフィリエイトマーケティング業界の社会的認知の促進と、健全な市場の育成で、主な活動内容は、アフィリエイトプログラムの普及促進と啓蒙活動、不正行為の監視および情報の交換、アフィリエイト事業のガイドライン作成、市場に関する調査・統計など。
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アプライアンス(Appliance):「家庭用器具、家庭用電化製品」の意味。家電のように操作が簡単で箱を開けて取り出したらすぐに使えるというイメージが込められているらしい。実際には、特定の機能に特化したコンピュータのこと。特定用途向けのソフトウェアを組み込んだハードウェアのことで、利用目的を絞り込むことでインタフェースをシンプルにする。家庭用ゲーム機や単機能サーバ、 WWW 閲覧・メール送受信専用端末などがある。
こうした製品は、従来のパソコンやワーク・ステーションのような汎用性は持たないが、操作が簡単で信頼性が高く、価格も安い。インターネットの普及により、特別な知識がなくても簡単にインターネットを利用できるデバイスを求める市場ができあがってきた。家庭向けのアプライアンス製品は、家電製品に近いその性質から「情報家電」と呼ばれることもあり、今後はパソコンを使いこなせない層に幅広く浸透していくのではないかと期待されている。
アプライアンス・サーバ (appliance server):一定の用途に合わせて機能を絞り込み、専用 OS を搭載してセットアップや管理・運用を容易にしたサーバ機器の総称。PC サーバがさまざまな機能を実装できる「汎用機器」であるのに対し、アプライアンス・サーバは「専用機」といえる。ユーザーはハードウェアをセットアップしたら、必要最低限のソフトウェア設定後、すぐにアプライアンス・サーバを稼働できる。
アプライアンス・サーバの種類には、メール・サーバ、キャッシュ・サーバ、ファイル・サーバ、ファイアーウォール・サーバ、 NAS などがある。多くは単一の機能を実装しているが、中には複数の機能を備えるアプライアンス・サーバもある。現在、とりわけ需要が多いいのはアプライアンス・メール・サーバで、メール・システム専用の管理者を置くことが困難な、比較的小規模な組織、自治体の出張所や企業の支社・支店などに向いている。
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アプレット(Applet):Windows に標準で付属する簡単なプログラム。Windows 3.1では、「メモ帳」や「ライト」、「ターミナル」などがアプレットとして提供されている。
一部の文献では、Windows のコントロールパネルから実行する項目(「画面の色」や「デスクトップ」、「エンハンスド モード」など)をアプレットと呼んでいるものもある。
参照⇒ Java アプレット
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アポクロマートレンズ(Apochromat Lens):波長による焦点位置をなくすというのが目的で、色収差を低減するために、3色以上について色消しを実現したレンズであり、カメラレンズの場合は一般に、赤、黄、青の3種の可視光について色消しを実現させている。しかし使用目的によって赤、緑、青というのもある。
収差は大きく分類すると色の波長の違いによって発生する 「色収差」 と、単色光によって発生する 「収差」 の2種類がある。色収差は色の波長によって屈折率が変わるために生じ、赤系の波長は長くて屈折率が弱く、青系の波長は短くて屈折率が強いことが原因で、レンズを構成している材料に起因する。色収差には2種類の収差があり、色の波長によって結像位置が異なる軸上色収差と色の波長により結像倍率が異なる倍率色収差がある。また単色光によって発生する収差は、サイデルが発見・分類した球面収差、コマ収差、非点収差、像面湾曲、歪曲の5種類があり、主にレンズの形状に起因するもので、これをザイデルの5収差と呼んでいる。
高級レンズや、天体望遠鏡など測定器に用いる対物レンズにおいては、特に可視光領域のみならず、赤外線領域〜紫外線領域にわたって良好な色消し設計をすることがあり、広帯域アポクロマートといって高性能レンズとされている。この場合、レンズ素材としては蛍石や、EDガラスなどといった異常分散を持つガラスを使って設計することが最近の常識になりつつあり、非常に高価となっている。
アクロマートレンズ、セミアポクロマートレンズ、アポクロマートレンズという呼称は、色収差の補正度合いを示している。アクロマートでは2つの波長での色収差を、アポクロマートでは3つ以上の波長での色収差を補正している。色収差の補正はコントラストと値段に大きく影響する。「セミアポクロマート ( Semi-Apochromat )」 は、望遠鏡や顕微鏡などの対物レンズで、アポクロマートに近い程度に色収差の補正がなされており、コストパフォーマンスに優れている。
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アモルファス(Amorphous):「非結晶」の意味。素材が一定の結晶構造を持たず、原子配列が不規則な構造。
☆ アモルファス金属(Amorphous Metal):金属を溶けた状態から急冷して固体にしたもので、通常の金属とは異なり、原子は不規則に並んだもの。テープレコーダーの磁気ヘッドなどに使用されている。
☆ アモルファス半導体(Amorphous Semiconductor):原子配列が無秩序な状態の固体を使った半導体。
☆ アモルファス物質(Amorphous Substance):非晶質物質。
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アライアンス(Alliance):国と国との 「同盟、協定、連合」 といった意味。ビジネス用語での使用頻度が高まってきた。特にパソコン用語というわけではないが、コンピュータ関連やハイテク関連の世界でもよく使われている。
多くの企業で、これまでの常識や系列を超えた合従連衡の動きが表れ、様々な形での連携が広がっている。企業経営上で用いるアライアンスとは、複数の企業間の様々な連携・共同行動を指す。アライアンスの形態は様々だが、資本関係をともなうものでは、合併、持株会社の傘下に複数の企業を束ねる、会社分割によって特定事業のみを切り離して、会社間で売買したり他社と合併させたりすることも行われている。資本関係をともなわないアライアンスとしては、特定の機能面に限った販売提携、生産提携、OEM 生産等が多く見られるが、技術規格の共同化、物流の共同配送、廃棄物の共同リサイクルなども広義のアライアンスの一形態といってもよい。
例を一つあげれば、主要な航空会社が提携し、マイレージサービスや乗り換えサービスを円滑に行なう 「スターアライアンス」 という企業連携がある。
コンピュータ業界やハイテク業界では、同業者やライバル会社と手を組んだり、得意な分野を出し合って提携したり、複数の企業が集まってグループを作るといったことが頻繁に行われている。こうした業務提携や、提携した状態に対してアライアンスという言葉を使っている。
1999 年に設立され、現在200社を超える企業が参加している Wi-Fi Alliance は IEEE802.11 準拠の無線 LAN 技術の普及促進を目的とした非営利団体だし、ソフトウェアの権利保護活動を行なう、大手ソフトウェアメーカーによる非営利団体には、ビジネスソフトウェアアライアンス ( BSA:Business Software Alliance )がある。
また、企業同士が連携するという意味ではコンソーシアムという言葉もある。
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アルカリマンガン乾電池(Alkaline-Manganese Dry Battery):略してアルカリ乾電池ともいう。一次電池の一種で、正極に二酸化マンガンと黒鉛の粉末、負極に亜鉛、水酸化カリウムまたは水酸化ナトリウムの電解液に塩化亜鉛などを用いた乾電池。マンガン乾電池の改良品で、放電電圧の平坦性、貯蔵性に優れた大容量高性能電池であり、マンガン乾電池よりも重負荷連続放電用に適している。
原理的には古くから知られていたが、実用的な電池としては、1947年に米国において 「クラウンセル」 の名称で扁平形が発売されたのが最初とされている。日本では、日立マクセルが1963年に単二型で生産しており、松下電器産業は翌1964年から生産を開始した。電池の容量は同一サイズのマンガン乾電池の約2倍あり、大電流を必要とする機器に使用できる。アルカリ乾電池の普及にとって、1980年頃の自動焦点ストロボ内蔵カメラ、1983年頃のヘットホンステレオの大流行が貢献している。また、最近ではデジタルカメラの普及が電池性能向上に貢献した。
参照⇒ バッテリー
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アルゴリズム(Algorithm):コンピュータで計算を行うときの「計算方法」のこと。さらに 問題を解くために定義された、一連の手順のこと。アルゴリズムをプログラミング言語を用いて具体的に記述したものをプログラムという。
「データ圧縮アルゴリズム」、「暗号アルゴリズム」などという。
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アルファ・ブレンディング(Alpha Blending): 3D グラフィックス用語。透明度を上げて背景に溶け込ませる技術。
コンピュータ・グラフィックスでは光の3原色(R、G、B)の組み合わせによって色彩を表現するか、3原色の他に、アルファ値と呼ばれる成分によって透明度を表すことがある。そして描画の際には、透明度に応して背景となる色との問で混色を行う。これをアルファ・プレンディングと呼ぶ。完全に透明な場合には背景色、逆に完全に不透明な場合には描画色によりピクセルが表示される。
アルファ・ブレンディングはゲームでは頻繁に用いられる。背景の中にキャラクターを段階的に溶け込ませることが出来るので、キャラクターの出現や消失を表現する際に適している。3D ゲームの場合にはそれに加えて、遠方における描画の省略を目立たせないようにするために、アルファ・ブレンデイングを活用することがある。もちろん、2D ゲームと同様に、キャラクターの出現や消失、場面転換など数々の演出にも用いることかできる。
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アンチエイリアシング(Antialiasing): 3D グラフィックス用語。境界線を目立たなくさせる技術。
コンピュータ・グラフイックスでは有限のビクセルを用いて様々な図形を表現しなくてはならないため、例えば直線を描画してもそれは厳密には直線とはならずに、階段状にピクセルのエッジが見えてしまうことかある。このようにピクセル数が有限であるゆえに不白然な境界が生じてしまうことをエイリアシング(Aliasing)と呼ぶ。
そこで背景色と描画色の中間色によるピクセルをエッジ付近に追加することによって、エッシを目立たなくし、図形を滑らかに見せようとするのをアンチエイリアシングという。
アンチエイリアシングはディザリングとは逆に、色数を豊富に使える場合に有効な手法で、ポリゴンによる物体と背景との境界線のギザギサを目立たなくするために用いられる。
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アンパサンド(&、Ampersand):英語の And を意味する記号。前後の語や文字などをつなぐ、といった意味を表すために広く用いられる記号で、プログラミング言語においては、条件文などを記述するときなどに使われ、また、コマンドでは英数字と組み合わせることで特定の機能を実行させるときなどに使われる。論理積を表す 「○○でかつ△△のとき」 のようなときにも使う。
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イー・アクセス株式会社(eAccess Ltd.):イー・アクセス株式会社は、1999 年 11 月 1 日に設立された、プロバイダに対して ADSL 回線を提供する通信サービス企業で、つまりは、ADSL 回線の卸業者といえる。提携プロバイダに対して ADSL 回線を卸し、プロバイダを通じてエンドユーザに通信サービスを提供している。日本で急速に普及した Broadband 通信サービスの一翼を担い、急速に業績をあげ、2006 年 6 月現在同社の ADSL サービスの加入者は、約193万回線に達している。
2000 年 10 月 1 日に ADSL の有料サービスを開始し、2002 年 2 月 14 日には MSN Messenger を利用したインターネット電話サービスを開始した。2002 年 6 月には、当時の日本テレコム株式会社 (のちに持ち株会社・日本テレコムホールディングス→現・ソフトバンクモバイル株式会社) から ADSL 事業を譲り受けて提供エリアを拡大した。
また、2004 年 7 月 1 日には AOL ジャパン株式会社から日本に於ける AOL 事業を譲り受けて、プロバイダ事業への参入も果たした。さらに、2005 年 1 月に100%出資のモバイル・ブロードバンド通信事業の企画会社としてイー・モバイル株式会社を設立した。
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イーサネット(Ethernet): 参照⇒ Ethernet
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イージーウェブ (EZweb):=EZweb
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イージーフェリカ(EZ FeliCa):=EZ FeliCa
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イーバンク(eBANK):イーバンク銀行は 2000 年 1 月 14 日に設立された、実店舗を持たず通帳も発行しないインターネット専門の銀行。銀行の送金手数料、決済手数料を可能な限り安価にし、何時でも何処にいても銀行のサービスが利用でき、顧客の資金運用ニーズに応えて、できる限り高利回り、安全な金融商品を提供していくことを目標に設立された。それが、2005 年 9 月 8 日現在の口座総数は120万を突破し、預金残高は 3,018 億円となって、ネット専業銀行としては最大規模になった。
イーバンク銀行と他の金融機関との資金のやり取りは、現時点では特殊な仕組みになっている。イーバンクのシステムは全銀システムとの直接接続ができていないため、三井住友銀行もしくは、りそな銀行の口座を通じて資金の移動が行われている。このため、資金移動に時間がかかる状況にある。しかし、2005 年 9 月 9 日の発表によれば、2006 年 1 月 4 日をめどに全国銀行データ通信システム (全銀システム) に直接加盟することとなった。これで他行からの振り込み時にイーバンク口座に直接入金できるようになった。
全銀システムは金融機関を結ぶオンラインシステムで、現在は他行からイーバンク口座に振り込む場合、他行の 「振込入金口座 」を経由する必要があったが、直接加盟後は直接入金が可能になる。振り込み予約もイーバンク口座宛・他行宛とも指定できるようになるなど、サービスが向上した。
主なサービス内容は、
- 口座維持手数料が無料
- イーバンク・カードで、郵便局・セブンイレブン設置のアイワイバンク銀行ATMが24時間利用可能
- イーバンクの口座間であれば常時、無料で資金移動可能
- 口座番号の代わりにメールアドレスを使って送金できる 「メルマネ」 システム
- 本人郵便貯金口座から無料で入金可能
- りそな銀行・埼玉りそな銀行の本人口座への出金手数料は無料
- 他行振込手数料は一律税込160円
- 郵貯口座への出金は一律税込100円
- キャッシュカードでのATM利用は入金手数料無料、出金手数料月5回まで無料
- 電子マネー Edy への入金が24時間無料
- 一口100万円の定期預金が1年で 0.15%、3年で 0.35% など高利回り
- NTT ドコモ ( i モード)、ボーダフォン、au ( KDDI ) の全てで、携帯電話によるモバイルバンキングに対応
- 口座開設時の本人確認は運転免許証・健康保険証のコピーをケータイのカメラで撮影して送信に対応
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イー・モバイル株式会社(EMOBILE Limited):イー・モバイル株式会社は、2005 年 1 月 5 日にイー・アクセス株式会社100%出資のモバイル・Broadband 通信事業の企画会社とし設立された。
2005 年 11 月 9 日、12年ぶりの新・移動体通信キャリアとして事業許可を取得し、2007年春、事業を開始。2005 年 5 月には総務省より、1.7GHz 帯における W-CDMA での実験局本免許を取得し、国内初の 1.7GHz 帯における W-CDMA 実証実験を東京都内で開始した。次いで同年 11 月に 総務省より、1.7GHz 帯における W-CDMA での本免許を取得した。
2007 年 3 月 31 日に東京、名古屋、大阪で HSDPA を利用した 「 EM モバイルブロードバンド」 を、通信速度、最大 3.6Mbps、月額基本料金 5,980 円の完全定額制でデータ通信サービスとして開始し、2008 年 3 月頃に音声通話サービスを開始する予定。このため、シャープ製の新世代モバイルブロードバンド端末 EM・ONE を同日に発売した。
高速パケット伝送技術 HSDPA や IP ネットワーク技術を活かし、最新テクノロジーに支えられたモバイルブロードバンドサービスを構築している。オフィスや自宅でパソコンを操作するように、いつでもストレスなくモバイルが使いこなせる端末とサービスが提供されたことになる。
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イエローブック(Yellow Book):1985 年蘭 Royal Philips Electronics フィリップス (日本フィリップス)社とソニー社とが共同開発した、コンピュータ用データを記録するための CD-ROM の規格書。規格をまとめた冊子の表紙が黄色なのでこう呼ばれる。別名 「 CD-ROM Standard 」 ともいう。
音楽 CD がレッドブックという規格書で規定されているのに対し、CD-ROM はイエローブックで規定されている。レッドブックをベースとして、音声だけでなく、文字や画像などコンピュータで一般に使用するデジタルデータを CD に記録するための規格として設けられた。
なお、イエローブックでは物理フォーマットのみ定義されているため、論理フォーマットは ISO9660 や HFS といった複数のものがある。CD をデータメディアとして使うために、強力なエラー訂正機能を規定している。
レッドブックには各ブロックにヘッダを記述していなかったが、イエローブックではアドレスなどを記述したヘッダがブロックごとに付加されている。エラー訂正を強化したタイプの CD-ROM がイエローブック Mode 1 で規定されており、訂正符号分だけデータ領域が減少し、1ブロックは 2,048Bites。一方、エラー訂正を強化しないタイプの Mode 2 もあり、こちらはヘッダの分だけデータ領域が減少し、1ブロックに 2,336Bites 記録できる。
規格書名 | 説明 | 制定時期 |
イエローブック Yellow Book | CD-ROM の仕様 | 1985 年 |
オレンジブック Orange Book | CD-MO、CD-R、CD-RW の仕様 | 1989 年 |
グリーンブック Green Book | CD-I、CD-ROM XA の仕様 | 1986 年 |
スカーレットブック Scarlet Book | SACD の仕様 | 1999 年 |
パープルブック Purple Book | DDCD の仕様 | 2000 年 |
ブルーブック Blue Book | CD-EXTRA の仕様 | 1996 年 |
ホワイトブック White Book | Video CD の仕様 | 1993 年 |
レッドブック Red Book | オーディオ CD ( CD-DA ) の仕様 | 1981 年 |
規格書一覧
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息継ぎ(いきつぎ): ADSL 回線で Web サイトを閲覧していると、ページによっては表示されるまでの時間が異常に長くかかることがある。30秒ぐらい読み込みが停止したかと思えば、またスムーズに流れる、といったことの繰り返し状態になっている現象。
TCP/IP パケットは回線の状態によってはスムーズに流れないことがある。自分のマシンが IP アドレスを取得しようとするのに失敗し、何度もリトライすることで生じる遅延現象。
DHCP など、IP アドレスをサーバから自動的に取得する設定になっているとこれが起こる場合があるので、IP アドレスを任意に決めて明示的に割り当てるという設定を行うとよい。
具体的には、ADSL モデムに接続している LAN カードの TCP/IP 設定で「192.168.0.1」などのプライベート IP アドレスを設定する。
変更場所は Windows のバージョンによって異なるが、プロバイダの設定でおなじみの、上段に IP アドレス、下段に DNS サーバのアドレスを指定するあのダイアログを使う。
普通のプロバイダ設定では下段の DNS にネームサーバの IP アドレスを設定するだけで、上段は「IP アドレスを自動的に取得する」を選んでいるが、その欄に任意の IP アドレスを入力する。値は「192.168.xx.yy」の xx と yy を 0-255 の範囲で適当に決めてよい。ただし末尾が「0」だと別の意味で使われる値になるので避ける。
また「192.168.0.1」もルータのデフォルト値になっていることが多いので避けたほうが無難。「192.168.0.2」や「192.168.1.1」から始めれば問題ない。IP アドレスは重複が許されないので、LAN を構築している場合はすべてのマシンに違う番号を決めて振り分ける必要がある。
ネットワークコンポーネントは Windows 9x では「(LAN カード名)---> TCP/IP プロトコル」と表示されているが、フレッツ・ADSL など、 PPPoE 方式により接続している場合は LAN カード名に「PPPoE アダプタ」などと書かれたものがもう一つある。何となくそちらに対して IP アドレスを設定してしまいそうだが、「PPPoE」と書かれているほうではなく、マシンに接続している LAN カード名が書いてある TCP/IP に設定する。PPPoE のほうにプライベートアドレスを設定してしまうと Internet に接続できなくなるので、こちらは必ず「IP アドレスを自動的に取得する」にしておく。
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イコライザ(Equalizer、EQ):Equalize は 「等しくする、平等・均等にする」 といった意味。ここでは、音声の周波数 (波長) 特性を変化させ、音色を補正する回路、またはその効果装置、エフェクタの総称。つまり、音を各音域ごとに細かく分け、それぞれの音域ごとにレベルを変化させる装置といえる。
イコライザには、トレブル/バスのようにアンプについている、単純なトーン・コントローラから、たくさんノブのついたパラメータのシステムまであり、電圧を上げる周波数領域の幅や、その領域の中心周波数、電圧を上げたりカットしたりする量を特定することができる。ラジオについているトーンにも似ているが、もっと細かい設定が出来るようになっている。
イコライザを使用すると、オーディオの音量を音域毎に指定し、音の補正を行うことができる。イコライザーは鳴っている音の中の特定の周波数帯域をブースト ( Boost、押し上げ)・カットするもので、音づくりはもちろん、ノイズ対策やハウリング対策に使われている。
エフェクタとしてのイコライザには、特定の周波数を中心に帯域幅、レベルを可変できるパラメトリック・イコライザと、可聴周波数帯域をいくつかに分割し、各帯域ごとに独立してレベルを調整できるグラフィック・イコライザとがある。
グラフィック・イコライザ (Graphic Equalizer):入力されたオーディオ信号をいくつかの周波数帯域ごとに分割して、ボリュームで帯域ごとにレベルを増減して周波数特性をコントロールする装置。可聴帯域を分割し帯域ごとにレベルを調整できるようになっている。通常1/3オクターブに分けられた30バンドのものがよく用いられる。各帯域の中心周波数は規格で決められており、それぞれにツマミがついている。ツマミを上げると中心周波数を頂点とした山型に帯域レベルが上がり、下げれば中心周波数を最下点とした谷型にレベルが下がる。
グラフィック・イコライザの1つの帯域分のカーブにおける山、谷の鋭さをQといい、グラフィック・イコライザではイコライザの中心周波数とフィルタのQ値は固定されているが、このQと中心周波数を任意の値に設定可能なイコライザをパラメトリック・イコライザという。グラフィック・イコライザと比べてより細かな調整ができる。
調整ポイントが重なった場合、グラフィック・イコライザ同様、全体の補正状態は、各補正の電気的合成になる。
パラメトリック・イコライザ (Parametric Equalizer):周波数、特性の強さ、増減量を自由にコントロールできるイコライザ。周波数と特性の強さは固定され、増減量だけをコントロールできるオーディオアンプのトーンコントロールのようなものもパラメトリック・イコライザに分類される。オーディオ周波数帯域を数分割し、各帯域ごとに通過レベルの増強・減衰を調整できるようにしたもので、通過帯域の周波数や周波数帯域幅を独立して可変することができる。
グラフィック・イコライザの1つの帯域分のカーブにおける山、谷の鋭さをQといい、グラフィック・イコライザではイコライザの中心周波数とフィルタのQ値は固定されているが、このQと中心周波数を任意の値に設定可能なイコライザをパラメトリック・イコライザという。グラフィック・イコライザと比べてより細かな調整が可能となっている。調整ポイントが重なった場合、グラフィック・イコライザ同様、全体の補正状態は、各補正の電気的合成になる。
フォノ・イコライザ (Phono Equalizer):上記のイコライザと直接関係のない 「フォノ・イコライザ」 と名付けられたイコライザがある。これは、レコードプレーヤの音声信号を増幅するほか、高音域の音量レベルが大きくなっているレコード特有の記録特性を正常に戻してフラットにする機能を持つ機器を指す。
アナログ・ディスクでは SN 比やダイナミック・レンジを考慮して、特別の周波数特性で記録しているから、再生時には記録時と逆の周波数特性に補正する必要がある。つまり、レコードは低音域を下げて、高音域を上げて録音されてるので、低音域を大きめに増幅し、もとのフラットな周波数特性に変換する働きをする。
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この装置は PHONO 端子を持たない CD ラジカセやミニコンポのアンプとレコードプレーヤーとを接続するための機器で、レコードをハードディスク録音する場合に使用する。フォノ・イコライザはフォノ・イコライザ・アンプとも呼ばれるように、レコードからの入力信号を増幅する機能があるので、レコード再生専用のオーディオアンプとして使うことができる。レコードプレーヤーからの入力端子と、外部出力端子があるだけのシンプルなものだから、出力端子とパソコンのサウンドカードの LINE-IN 端子とを結線すればよい。
PHONO 端子がついているアンプの内部には、このフォノ・イコライザが内蔵されている。通常、アンプにはレコードプレーヤーからの入力用 PHONO 端子がついているが、PHONO 端子のついていないアンプだと、レコードをハードディスク録音することができない。とくに最近のミニコンポ用アンプには PHONO 端子がついていないものが多い。最近は大抵のアンプがアナログを聞くようにできてないってことになる。アナログ聴くにはフォノ・イコライザが必須だが、今はアナログを聴かない人も多いので対応が謳われてないと内蔵されてない場合が多い。
また、アンプは AV 機器の中核となるものだから、CD プレーヤー、DVD プレーヤー、テープデッキ、AV テレビ、FM/AM チューナー、オーディオタイマーなどと複雑に結線されている。この結線をすべて外して、録音後、配線をやり直すのはかなり手間がかかる。こんな場合にフォノ・イコライザを使う。
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位相(イソウ、Phase):数学における位相というのは、普通の図形から、長さを取り去ってしまった場合に残る幾何学的関係で、位相構造がある空間を位相空間と呼び、位相空間に距離の概念を導入すると、距離空間といって、普通の図形の空間になる。
位相関係とは図形と図形との位置関係や接続関係を表す幾何学的な性質の一つで、店舗への案内地図や鉄道路線図、パソコンやネットワークの回路図などは、距離よりも相互の位置関係が重要になる。「道路の接続関係が正しく表現されているか」、「花屋は信号の手前にあるのか、信号を渡ってからなのか」、「東海道本線と山陽本線とは相互に乗り入れているが、新幹線とは乗り入れできない」 などはその代表例で、距離を含めた空間的精度よりも、位相関係の正確さが重要といえる。
パソコン関連では、ネットワークの接続関係を表すネットワークトポロジや、電流・電波において、波動などの波形や周期的な変動における山や谷といった点の位置・状態をひとつの周期の中に特徴付けることを表す。
位相とは本質的に抽象的な概念なので、物理的に何らかの絶対的な意味を持つものではない。時間や角度などとして観測されるかもしれないし、言語学では社会の階層・性別・年齢・職業などによって違った言葉が使われている場合、この言葉を 「位相詞」 と読んだりしている。
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一次キャッシュ(Primary Cache Memory)(L1 Cache)(Level 1 Cache): 参照⇒ CPU Internal Cache 、二次キャッシュ
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一方向関数(One-Way Function):引数から結果を求めるのは簡単だが、結果から引数を求めることは難しいような関数。
初期値から結果を算出することは容易な反面、結果から初期値を算出することは極めて困難な性質を持った関数。公開鍵暗号方式の基礎になっている。素因数分解と余りの計算を利用して作られている。
二つの素数について、その積を求めることは容易でも、積から二つの素数を求めることは困難という特徴を応用している。(例えば 423066307 の因数 19571 と 21617 を求めるのは難しい)因数の桁が100桁以上になると尚更で、今日のコンピューターでも算出は難しい。
参照⇒ ハッシュ値
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イニシエータ(Initiator):SCSI で接続されている機器の中で、命令を出す側の装置を指し、ほかのバスシステムにおけるマスタに該当する。命令を受ける装置、つまりスレーブはターゲットと呼ばれる。パソコンの SCSI では、ホストアダプタがイニシエータで、SCSI ハードディスクや MO 、CD-ROM などの各ドライブがターゲットに該当する。
PCI バスマスタ転送はシステム中に複数存在できるが、ある一つのデータ転送に注目したとき、その転送の中でマスタとして動作しているデバイスは一つしか存在できない。このときのマスタを明示的にイニシエータと呼ぶ。
ターゲットはマスタが起動したバスサイクルを受けてデータ転送などを行なうデバイスで、割り込み要求などを除くと、バスに対しては受け身で動く。バスには複数のターゲットが接続されていて、マスタにより選択されたターゲットだけがバスサイクルに反応してデータを転送する。以前はターゲットのことをスレーブと呼んでいたが、最近はターゲットという呼称のほうがよく用いられる。
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イニシャルキャップ(Initial Capital):Initial は 「最初の」 という意味の英語。段落の最初の文字を、数行分の大きさにする、レイアウトの手法。ワードなどのワープロで、段落の先頭の文字を目立たせるために大きくする機能を指す。文頭文字と文章文字列との位置関係によって、ドロップキャップ、ハンギングキャップ、レイズドキャップの三種類がある。アイキャッチ効果をねらって、欧米の古い本にはよく装飾的なイニシャルキャップが使われている。新しい段落の始まりを視覚的に強調するために行う。
米 Quark (クオーク・ジャパン) 社が販売するページレイアウトソフトの QuarkXPress は、デスクトツプ・パブリッシングソフトの代表的製品のひとつだが、ドロップキャップは自動的に作成できる。その他のイニシャルキャップはフォントサイズ、インデント、ベースラインなどを調整して作成する。
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イベント(Event):既に日本語化された言葉だが、「出来事、事件、行事」 を意味する英語。パソコンの世界では、プログラムによって検出されたアクションや出来事を指す。たとえば、マウスをクリックしたり、キーを押したときに、イベントが発生する。Windows 上のプログラムは、マウスクリックや特定キーの入力によって、所定の処理が始まることが普通だが、この時のマウスクリックなどの動作をイベントと呼ぶ。
イベント発生時の処理内容を記述したプログラムをイベントハンドラと呼ぶ。あるアクション (イベント) に対して、所定の処理 (イベントハンドラ) が起動するというプログラミングのスタイルは 「イベント駆動型プログラミング」 と呼ばれる。イベント単位でプログラミングが行えるため、処理の分割や開発が容易になる。 Windows や MacOS などの GUI 環境で動作するアプリケーションはこの概念を用いて開発が行われている。
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イベントハンドラ(Event Handler):特定のイベントに反応して特定の処理を行うもの。特定の条件にマッチするイベントが発生したときに、 それに応じたアクションを行うための関数で、例えば、描画ハンドラやキーハンドラなどがある。
Windows 上のプログラムは、マウスクリックや特定キーの入力によって、所定の処理が始まるが、この時のマウスクリックなどのアクションをイベントと呼び、そのイベント発生時の処理内容を記述したプログラムをイベントハンドラと呼ぶ。あるアクション (イベント) に対して、所定の処理 (イベントハンドラ) が起動するというプログラミングのスタイルは 「イベント駆動型プログラミング」 と呼ばれる。「イベント駆動型プログラミング」 は新しいプログラミング・スタイルで、Windows の普及によって広まったプログラミング・スタイルといってよい。
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イメージセンサ(Image Sensor):=撮像素子
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イリジウム・システム(Iridium System):衛星軌道上にある66個の衛星を使い、地球上のいかなる場所においても通話を可能とすることを目的とした衛星携帯電話システム。日本においては 1998 年から日本イリジウム社 (1993 年 4 月 27 日設立、資本金は260億円、主な出資会社は第二電電株式会社-35.7%、京セラ株式会社-10.0%、関西セルラー電話-6.6%、ウシオ電機-5.0%、セコム-5.0%、ソニー-5.0%、三井物産-5.0%、九州セルラー電話-3.3%、中国セルラー電話-3.1%、四国セルラー電話-2.5%、東北セルラー電話-2.5%、北陸セルラー電話-2.5%、北海道セルラー電話-2.5%、社三和銀行-2.3%、大和證券-2.3%、社日本興業銀行-2.3%、日本長期信用銀行-2.3%、三菱商事-2.0%) によりサービスの提供が開始された。
しかし、イリジウム衛星の所有及び運用の主体である 「米国イリジウム社 (Iridium LLC)」 が 2000 年 8 月に米国破産法第11章 (「チャプター・イレブン」 と呼ばれる会社再建手続き) の適用を申請し、ニューヨーク州連邦破産裁判所の管理下で事業再建の努力を続けたが、イリジウム事業への参画に同意していた米国通信業界のパイオニアであるクレイグ・マッコー氏が 2000 年 3 月に入りイリジウムへの投資をしないことを決めたことで、事業継続が極めて困難な状況となった。こうした状況で 2000 年 3 月 16 日、日本イリジウム社は郵政大臣に対して事業廃止申請を行い、日本イリジウム事業は 3 月 18 日をもって廃止となった。
米国の モトローラ Motorola (日本法人モトローラ)社が打ちだした衛星通信プロジェクトで、当初は77基の衛星を使う計画だったため、その名称は原子番号77の元素であるイリジウム ( Ir、Iridium ) にちなんで名付けられた。
イリジウム通信システムは、高度 780km の低軌道上を周回する66基の通信衛星を利用し、15カ所の地球局を経由することによって、地球上のどこからでも、いつでも、そして誰とでも、音声やファクシミリ、データなどのやり取りができる。アクセス制御方式に FDMA/TDMA を、音声符号化(エンコード)方式に VSELP を用いる。
周回衛星は、衛星そのものは静止しているが、地球の自転によってあたかも1日1周期で周回しているように見える。通信距離の短い周回衛星を用いることで、通信衛星が小型化でき、一基あたりの打ち上げにかかるコストが削減できる。また伝播損失が抑えられ遅延もなく、電話機自体も小型化できるなど、そのメリットは大きい。ただし、通信衛星を数十機打ち上げないとサービスは開始できないため、イニシャルコストがかかりすぎ、多くの事業会社がビジネスモデルを確立できず、失敗に終わっている。
その後、55億ドル相当といわれるそのネットワーク資産をわずか2,500万ドルで、米イリジウム社から衛星資産を取得した Iridium Satellite LLC により、2001 年 3 月から、サービスが再開されたが、旧 Iridium と異なり、海運、防衛などのニッチ市場にターゲットを絞った。現在、米軍が主要顧客として同システムを使用するなど、事業は順調に推移している。
イリジウム衛星は世界中を通話エリアとしてカバーできるように設置されているため、地上の通信回線システムではカバーしきれない高山地帯、砂漠、など、世界中どこでも使用でき、南極でも実際にイリジウムが研究のために役立っている。また、イリジウムは通話だけでなく、インターネットへのダイヤルアップ接続サービスなどのデータ通信サービスも提供しており、イリジウム端末とパソコンをケーブルでつないで E-mail を送受信することなどもできる。イリジウム端末の機種によっては、一般の携帯電話と同じように、パソコンにつなぐことなく端末だけでメールの送受信もできる。
日本デジコム Japan Digital Communications.,Ltd.(略称 JDC) は、衛星携帯イリジウム (Iridium)、欧州・中近東の衛星携帯スラーヤ ( Thuraya )、アジア中心の衛星携帯エイシス ( Aces ) の三種類の衛星携帯を、日本において取り扱っている。
しかし、イリジウム衛星携帯電話は地球上全ての地域をカバーしているが、国・地域によっては持ち込みや使用を制限しているところがある。日本においても、旧サービス提供会社が事業を廃止したために、現在は、外国で免許を受けた端末機を利用している。電波法では、法人が事業を廃止した後の使用についての想定がなかったため、外国で免許を取得した無線局を日本において、免許を取得することなく使用するための制度を整備しているところで、現状、日本国内の陸上での使用は認められないという解釈になっており、日本でのイリジウム衛星携帯電話使用は電波法違反となる。(2004 年 6 月 1 日現在)
しかしながら、近年の国際情勢から、国際航行を行う船舶にとっては、遭難通信、緊急通信、安全通信、非常通信等、安全に関する通信目的でのみ使用が認められるという解釈になっており、昨今の天災等における非常通信手段として再びイリジウム・システムを求めるニーズが高まってきているため、当該システム使用することができるような制度整備が求められている。
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色温度(Color Temperature、イロオンド):定義では、「その光と同じ色の光を完全黒体が放射する時の黒体の温度」となっている。あらゆる波長の光を完全に吸収し、まったく光を反射しないものを完全黒体と呼ぶ。この完全黒体を高温に熱すると光を出すが、その光の波長の長さとそのときの完全黒体の温度に一定の関係がある。その完全黒体の絶対温度 (ケルビン) によって表現されるのが光の色度、つまり色温度というわけ。
裸電球の光 | 3,000K 前後 |
朝夕の太陽光 | 約3,500K |
夕焼けの光 | 4,000K 前後 |
昼の太陽光 | 5,500K 前後 |
厚い曇の寒空の青白い光 | 7,000K 前後 |
色を表わす1つの方法で、物体が高温に熱せられると光を放射し、温度に応じて光の色が変わる事を利用して、光色を温度で表わし、これを色温度と呼ぶ。白色の度合いを示す数値で表わされ、ある色を放つ光源に含まれる青紫光と赤色光の相対的な強さを表す数値。色温度が高いほど白色は青みがかり、低いほど赤みを帯びる。したがって、肌で感じる温度とはまったく別のもので、暖かい感じがする赤っぽい光は色温度が低く、冷たい感じがする青みを帯びた色が色温度が高い。単位はK (ケルビン) が用いられるが、色温度の場合には温度記号は付けないことが多い。
ディスプレイの発光する白色の輝度を表わし、初期出荷時のディスプレイでは 9,300〜9,600K 程度の、少し青みがかった白に設定されていることが多く、これは通常のテレビと同程度だが、機種によっては、RGB の各色ごとに、色バランスの調整が行なえるようにしたものもある。DTP や写真加工では一般に 5,000〜6,500K 程度の色温度が用いられる。なお、真昼の日光は 5,500〜6,000K といわれており、カメラのカラーデイライトフィルムは 5,500K 前後に最も適するように作られている。デジタルカメラのホワイトバランスはこの値を変更する事によって、様々な状況で色が変にならないよう調整出来るようになっている。
写真撮影時にはこの色温度を調べてホワイトバランスを行う。
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色空間(Color Space Conversion):表示・印刷できる色の範囲やその表現方式のことで、機器の特性によって表現できる色が異なることから、様々な方式がある。パソコンのディスプレイは、RGB (赤・緑・青) の3色の掛け合わせで、あらゆる色を作っている。雑誌やパンフレットのカラー印刷、あるいはカラープリンタの印刷は基本的に、CMYK (シアン C、マゼンタ M、黄 Y、黒 K ) の4色の掛け合わせで色を作っている。また、色差信号のデータを加えた YUV (輝度 Y、赤の色差 U、青の色差 V ) により表現などがある。このように何らかの方法で特定の色を作り出すための方法、あるいは作り出せる色の範囲を色空間と呼んでいる。
色空間の種類としては、本来は RGB と CMYK が一般的だが、最近はデジタルカメラの撮影画像などを正しい色で再現するために、1999 年 10 月に標準化された sRGB や アドビ RGB といった方式の方が知られるようになっている。特に sRGB は、一般的なデジタルカメラの標準方式として、あるいはインターネット上で正しい色を再現するための共通方式として普及している。
デジタルカメラで撮影した写真をパソコンの画面で見るためには、sRGB から RGB へ色空間の変換が必要になる。デジタルビデオをパソコンの画面で見るには、YUV から RGB といったように、現在の色が表現されている色空間から別の色空間への変換を行なうことになる。
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色差信号(イロサシンゴウ 、シキサシンゴウ、Color Difference Signal):=コンポーネント・ビデオ信号
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色収差(イロシュウサ、シキシュウサ、Chromatic Aberration):一つの色から他の色までの像の位置や大きさのズレを示すレンズの収差。光の波長によって屈折率が異なるため、焦点の位置に生じるズレ。色収差があると、像の色にズレが生じてピンボケがおこる。青系の波長が短い光は屈折率が高く、赤系の波長が長い光は屈折率が低いことが原因で、色収差には軸上色収差と倍率色収差との2種類がある。
望遠レンズは色ごとに焦点の位置がずれる縦の色収差、つまり軸上色収差が生じ、広角レンズでは色ごとに焦点の位置がずれる倍率色収差がそれぞれ発生しやすく、レンズを構成している材料に起因している。色収差の補正は屈折率と分散の比率の異なった光学ガラスを組み合わせて行う。
収差は大きく分類すると色の波長の違いによって発生する 「色収差」 と、単色光によって発生する 「収差」 の2種類がある。単色光によって発生する収差は、サイデルが発見・分類した球面収差、コマ収差、非点収差、像面湾曲、歪曲の5種類があり、主にレンズの形状に起因するもので、これをザイデルの5収差と呼んでいる。
最も色収差を起こしやすいのは波長の長い、赤色と青色と黄色の光が代表的で、これらの色収差を一部補正したレンズには、アクロマートレンズ、セミアポクロマート対物レンズ、アポクロマートレンズなどがある。色収差を補正するためにレンズの設計を工夫したり、屈折率と分散の比率の異なった光学ガラスを組み合わたり、蛍石やEDガラスといった特殊な材料を使ったりする。こうした中で、光の三原色、赤緑青のうち2色について補正したものがアクロマートレンズであり、3色すべてを補正したものがアポクロマートレンズである。当然、アポクロマートレンズを使ったものの方がシャープな像を作るが、値段も高くなる。また、鏡を使った反射式望遠鏡では色収差はない。
色収差は、モノクロ写真でもにじみを発生し描写を悪化させるが、色による屈折率の小さい凸レンズと屈折率の大きい凹レンズを適切に組み合わせることで改善できる。焦点距離が長くなるほど色収差の影響が大きくなるため、特に超望遠レンズではこの色収差の補正がシャープな画質を得るキーポイントとなる。なお、天体望遠鏡に用途はほぼ限られるが、レンズを使わないで反射鏡のみで構成した反射望遠鏡には、色収差が発生しない。
色による屈折率が大きなガラスは分散が大きいといい、屈折率の小さなガラスは分散が小さいとされ、レンズの分散を表す値はアッベ数という式を使う。
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インクリメンタルサーチ(Incremental Search):Increment は 「増加」 という意味の英語。文字列を扱う機器、アプリケーションにおける検索方法の一つで、検索したい単語をすべて入力した上で検索するのではなく、一文字入力のたびごとにリアルタイムで候補を表示させるので逐語検索、逐次検索ともいう。つまり、検索条件となる文字を一文字ずつ増やしながら検索を行っていくことを指す。だから、検索したい文字列をすべて入力せずに、最初の一文字目でまずは候補が表示され、次の二文字目でさらに候補が絞り込まれていく。
例えば、アドレス帳の検索で最初に 「た」 を入力しただけで、候補として、既にん入力済みの、田中、武田、高橋、高木、田坂、など、「た」 で始まる名前がずらりと並ぶ。次に 「か」 を入力すると、候補には、高橋、高木しか残らない。この状態からカーソルを移動して目的の名前を選択する。このように次々と候補が絞られていくことで、すべての文字列を入力しなくても、該当の候補まで簡単にたどり着くことができる。
検索が主体となるアプリケーションや電子文具、特に辞書やアドレス帳、などで採用され、頻繁に検索を行うアプリケーション、例えばエディタや Web ブラウザの機能にも採り上げられている。これまで、パソコンや PDA の分野で多く使われてきたが、携帯電話においても端末の高性能化、大容量化の流れを受けて必須の機能となり、日本語予測変換入力システムやアドレス帳検索などに利用されている。
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インシデント(Incident):
Incident=出来事(特に、重大事件に発展する危険性をもつ)小事件、紛争《★類語:accident は思いがけなく起こる事故;event は重要な出来事や行事》
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情報セキュリティ分野における「コンピュータ・セキュリティ・インシデント(Computer Security Incident)」を指し、情報セキュリティ・リスクが発現・現実化した事象をいう。一般的には、「不正アクセス」を意味し、正当な権限をもたない人間がコンピュータを不正に利用するなど、コンピュータのセキュリティにかかわる事件あるいは事象。
不正アクセス対策法の成立にともない、法的に不正アクセスとされる範囲がきわめて限定されている。しかし、実際には成功しなかったアタックや、ウィルスの検出など重大な問題につながりかねないセキュリティ関連のことがらは多い。これらを広くセキュリティインシデントという。
インシデント対応(incident response):インシデントの発生に際して、それを検知し、関係組織と連絡を取り、インシデントを沈静化・復旧し、再発を防止する一連の組織的活動をいう。
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インシデント制度(Incident Institution):
Incident=出来事(特に、重大事件に発展する危険性をもつ)小事件、紛争《★類語:accident は思いがけなく起こる事故;event は重要な出来事や行事》
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インシデントとはユーザーの質問から問題解決までを一つとする件数の最小単位。ユーザー・サポートの一方式。かつてユーザー・サポートは、ほとんど無料だったが、最近のソフトはインシデント制になっているものが多い。インシデント制の場合、ひとつの問題が解決するまでを1インシデント(1件)として「○件まで無料」といった方式になっている。質問回数ではなく、ひとつの案件が解決するまで何回でも同じ案件について質問できる。
何件まで無料かは、製品(ソフト)やメーカーによって異なるし、有料のインシデント制もあれば、一年以内に何件といったように期限が設定されていることもある。
質問の回数は一回でも、その中に二件の内容(インシデント)が含まれていると2インシデント分の権利を使ったことになる。逆に一件の内容で何度もやり取りした場合は、その問題が解決した時点で1インシデントになる。
例えば、マイクロソフトでは、オフィス XP は4インシデントまで、Windows XP は Home Edition が2インシデントまで、Professional が3インシデントまでの無料サポートになっている。
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インスタントメッセンジャー(Instant Messenger):一般的に IM、IM クライアントと呼ばれ、インターネット上で同じインスタントメッセージソフトを使っているユーザー同士が、ファイル転送などを行なえるアプリケーションソフト。オンラインかオフラインかを調べ、お互いがオンライン中ならチャットやファイルの転送や共有などができる。
オンラインゲームやIP 電話、など他のアプリケーションソフトと連携することもできるものもある。ソフトによっては、パーソナルコンピュータに web カメラを接続するだけで映像を送信したり、テレビ電話、ビデオ会議ができるビデオ機能や、迷惑なインスタントメッセージを削除する迷惑メッセージフィルタ機能などを装備し、最新ニュースやコンテンツなども表示できるようになっている。また、メッセージを表示するウィンドウの背景に、お好みの画像およびアニメーションを表示させることができるものもある。
この機能を利用するには、自分のパソコンと相手のパソコンに同じインスタントメッセージソフトが組み込まれている必要がある。ソフトを起動してインターネットに接続しておくと、相手のパソコンがインターネットに接続されているかどうか確認できる。相手も同じソフトを起動してインターネットに接続していれば、リアルタイムでメッセージを送ることができる。
電子メールだと、相手が読んでくれたかどうか確認できないが、インスタントメッセージだと、少なくともインターネットに接続していることが分かるし、返事もすぐに返ってくる。このため、頻繁にインターネットを利用している人同士の新しい連絡方法として利用者が増えている。ネットの環境が普通のダイヤルアップ接続から、Broadband の常時接続に進化しつつある現在、非常に便利な機能として活用され始めた。
しかし、大手ポータル・サイト各社はサービスの一貫として自社ブランドの IM を配布しているため、各社の IM システムには互換性がなく、各 IM クライアント間で相互に通信ができない。そこで、最大手の AOL 社を除く大手各社は共同で、IM システムの標準仕様案を IETF に提出している。
IM プログラムを使用する通信には、電子メールと同じセキュリティおよびプライバシがある。多くの人がインスタント メッセージでの会話をチャットと呼んでいるが、IM とチャットには若干の相違点がある。IM は通常2人の間での会話を指し、チャットとは多くの場合、グループとの会話を指す。
主なインスタントメッセージとしては下表のものがある。
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インターネットガバナンス(Internet Governance):インターネットの統治や管理。インターネット全体を円滑に機能させるための体制、および体制整備の活動のことで、インターネット関連技術の研究開発、標準化、およびインターネット・システムの運用に関する管理運営機構および管理運営方法を指す。狭義には、IP アドレス、ドメイン名などのネット資源の管理のあり方の意味で用いられている。
ここ数年、インターネットに繋がる国や団体などの利害関係者によるインターネットガバナンスの方法や方針についての議論が激しさを増している。インターネット・ガバナンスの頂点に立つ組織としては、ISOC があり、その直下に、IAB があり、さらに IETF、IRTF、ISTF、ICANN などがある。また、W3C などと密接な連携をとっている。
インターネットのこれまでの発展を支えてきたのは、長年の技術者の努力と創意工夫の積み重ねであり、発展の過程で、特定の権威者による中央集権的な統制の仕組みを排除するような技術標準を指向してきた。そのために、現状のような一元的な管理者がいない、いい換えれば誰が最高責任者なのか不明確な状態になっている。
しかし、インターネットにおける情報のやり取りを行う際、インターネットに接続されるコンピュータ等の機器には、IP アドレス及びドメイン名という、いわばインターネット上の住所に該当するものが割り当てられている。これらは、インターネットによる通信の基本的要素として、一定のルールの下、世界規模での割当て管理が行われている。
現在、インターネット・ガバナンスについては、IP アドレスやドメインネームの管理及び方針等の策定を行う国際的な非営利組織である ICANN を頂点として、国際的な議論が進められている。また、日本国内においては、.jp で終わる JP ドメインネーム及び IP アドレスの登録管理、インターネットに関わる各種の調査・研究や教育・啓発活動を行う組織として JPNIC が設立されており、JP ドメインネームの管理をはじめ、ドメインネームに関わる制度的又は技術的な検討等を行っている。
インターネットの管理者を誰が務めるべきかをめぐり、国際的な綱引きが活発化してきている。一元支配を続ける米国に対し、急成長を続けるロシア、中国など新興市場国、いわゆるBRICsや、イラン、キューバといった反米諸国が反発するという構図である。それは、インターネットが経済成長や安全保障に直結する時代を迎え、技術者主導で進んできたネットの世界がいや応なしに国際政治に巻き込まれつつある現実をも映し出している。
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インターネット・ストレージ:=オンライン・ストレージ
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インターネット・データ・センター(IDC=Internet Data Center): 参照⇒ IDC
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インターネット・プロトコル(Internet Protocol):インターネットで使用される通信プロトコル(ルール)。
TCP/IP、Http、SMTP、POP、FTP などなど。
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インターライントランスファー CCD(Interline Transfer CCD):=IT-CCD
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インターリングア(Interlingua):1951 年に国際補助語協会 ( IALA イアラ:International Auxiliary Language Association ) がはじめて発表した人工言語で、主要な西ヨーロッパ言語に共通する語彙と、アングロ・ロマンス言語を元にした、簡略化された文法をもとに構築された国際補助語。
ラテン語は中世及びルネッサンスの期間中はヨーロッパにおける一つの普遍的な言語であったし、フランス語はかつて外交のための共通国際語だったし、英語は今日しばしば世界貿易においてそのような役割を満たしている。これに対し、既に存在する国際的な共通語彙と、アングロ・ロマンス言語の文法の簡略化によって、誰にでも理解が容易な、世界共通の言語を目指した。
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インダクタ(Inductor):コイル ( Coil ) ともいう。電流変化を妨げる素子。電子部品の一種で、導線をコイル状 (同心円筒状) に巻いた構造で、電流が流れようとするとそれによる磁界が他の巻き線を横切るため誘起電圧が生じ、その電流変化を妨げようとする。機械部品のフライホイールと同じような役目をする。普通は、中心に鉄心が入るが、入らない物もある。電気/電子回路では、コイルといういい方よりも、インダクタという方が一般的だが、どちらでも通用する。電磁誘導による磁力線を利用するため電線を巻いたものは巻線と呼ばれる。
電流を流すと内部に磁界ができるが、コイルは磁界という形で電気エネルギーを内部に蓄積する。巻線に流れる電流を一定にするような性質があり電流が変化するとその変化率に応じて巻線の両端に電圧が発生する。信号ラインに直列に挿入すると、直流は通すが交流は通しにくい性質を示す。コイル単体としては、単に磁界を発生させるために利用されることが多いが、電子部品としては主にこの性質が利用される。
巻線に流れる電流を1A/秒の割合で増加させたときに、巻線間に1Vの電圧が発生した場合、このコイルのインダクタンスは1H (ヘンリー) であると規定される。実際のコイルのインダクタンスは、種類にもよるが0.01μH〜10H程度となっている。コンデンサとは正反対の性質を持っていて、この二つを組み合わせて各種回路に使われる。
インダクタには主な構造が3種類ある。
☆ 空芯コイル
電線を円筒形に巻き、円筒の中に何も入れない、あるいはベークライトなどの非磁性体で電線を保持するコイル。耐電力が大きく、インダクタンスが小さいため主に高周波用に用いられる。周囲の物体の影響や、巻線の間隔 (ピッチ) の狂いによってインダクタンスが変動しやすい。また、円形板の周囲に奇数本の切り込みを入れたものに電線を巻いた平面状のコイルがあり、蜘蛛の巣に形が似ていることからスパイダーコイルと呼ばれる。
☆ コアコイル
棒状、あるいはE字型、鼓型などのコア (鉄心) に巻線を巻いたコイル。コアの材質としてはフェライトを用いることが多い。抵抗器などと同様に直線状の筐体の両端からリード線が出ている形式のコイルがあり、マイクロインダクタと呼ばれる。高周波用のコイルは円筒形のボビン ( Bobbin、糸巻き) に電線を巻き、内部のコアをドライバで回して上下に動かし、インダクタンスを調整するものもある。大電流の電源回路などは変圧器と同様に珪素鋼板も用いられ、チョークコイルと呼ばれる。
☆ トロイダルコイル (Toroidal Coil、リングコイル)
ドーナツ型の強磁性体に巻線を巻いたコイル。これに用いるドーナツ型のコアをトロイダルコアと呼び、単独で市販もされている。コアの透磁率によって色分けがされており、巻数とインダクタンスの関係を表す図表がメーカーから公表されている。コイルの巻数はドーナツの穴を電線が通った回数で数える。周囲の物体の影響を受けにくい、漏れ磁束が少ない、インダクタンスの安定性・再現性が高いなどの利点があり、高周波回路に多く用いられる。
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インダクタンス(Inductance):誘導係数。電磁誘導の大きさを表わす係数で、インダクタ等の電気的な大きさを表わす。単位は自己誘導作用を発見したジョセフ・ヘンリー ( Joseph Henry 1797 - 1878 ) にちなんで H (ヘンリー)、記号はロシアの有名な物理学者であるハインリッヒ・レンツ ( Heinrich Friedrich Emil Lenz、1804 年 2 月 12 日- 1865 年 2 月 10 日) にちなんで、L となっている。
導体に交流を流した場合、レンツの法則により磁束変化を打ち消す方向に起電力が誘導される。この時の誘導係数は自己インダクタンスと呼ばれ、これが電流の流れを妨げる抵抗として機能する。この抵抗を誘導リアクタンス ( inductive reactance ) といい、周波数 (参照⇒ 波長) が高いほどインダクタンスは大きな抵抗となる。
トランスのように接近した二つのコイルがある場合には、一方のコイルの電流変化によってもう一方に起電力が誘導される。これを相互誘導作用といい、この時の誘導係数を相互インダクタンスという。
巻線に流れる電流を1A/秒の割合で増加させたときに、巻線間に1Vの電圧が発生した場合、このコイルのインダクタンスは1Hであると規定される。実際のコイルのインダクタンスは、種類にもよるが0.01μH〜10H程度となっている。コンデンサとは正反対の性質を持っていて、この二つを組み合わせて各種回路に使われる。
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インタフェース(Interface):「〜の間の」という意の接頭辞「inter」と「面」という意の「face」が結合した複合語の名詞。文字通り「ある面と面との間」、「二つの面の接するところ」という意味で、それが、コンピュータ用語として一般的に使われるインタフェースという意味に用いられるようになった。
情報や信号の授受を行う二つ以上のものが接する接点、境界面、共有される部分と接続仕様や共有するためのルール。
インタフェースは「シリァル・インターフェイス」と「パラレル・インターフェイス」とに二大別される。個々のインタフェースを分類してみると下表のようになる。
インタフェース | bps(ビット/秒) | Byte/秒 |
RS-232C | 115.2K | 14.4K |
USB1.1 | 12M | 1.5M |
USB2.0 | 120〜240M | 15〜30M |
IEEE1394 | 100/200/400M | 12.5/25/50M |
シリアルインタフェース系
インタフェース | bps(ビット/秒) | Byte/秒 |
セントロニクス仕様 | 1.2M | 150K |
IDE-Ultra DMA/66 | 533M | 66.6M |
SCSI (SCSI-1) | 40M | 5M |
FAST SCSI | 80M | 10M |
Fast Wide SCSI | 160M | 20M |
Ultra SCSI | 160M | 20M |
Ultra Wide SCSI | 320M | 40M |
Ultra2 SCSI | 320M | 40M |
Ultra2 Wide SCSI | 640M | 80M |
Ultra3 Wide SCSI | 1280M | 160M |
TR> | | |
CAPTION>パラレルインタフェース系
参照⇒ ユーザー・インターフェース
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インタプリタ(Interpreter):コンパイラを必要としないプログラム言語、BASIC 言語や Perl などのソフト。
「.exe」や「.com」と言った最終的な実行ファイルを作成しない言語で、特徴は、その言語環境がプログラムを逐次翻訳していくというイメージ。ただし、プログラムを一行ずつ機械語に翻訳するわけではない。
利用する言語のプログラムを作成し、一般的にはテキスト・ファイルで保存されたものになる。このプログラム・ファイルをプログラム言語に読み込ませて実行することにより、言語がプログラムどおりの処理を行っていくという仕組み。
インタプリタ形式のプログラム言語で使用するプログラム・ソースをスクリプトと呼ぶ。
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インタラクティブ(Interactive):「相互作用の、双方向の、対話型の」 という意味。双方向の電子通信システム。ディスプレイの指示などに従って、ユーザーとコンピュータが対話的に処理を進めること。
インタラクティブ・サービスとは、テレビ放送の電波を利用したデータ送信機能と、受像機に内蔵した情報入力・通信機能を使い、視聴者がテレビ放送に対して何らかの働きかけができるサービス。BS デジタル放送で本格的に導入された機能で、番組を見ながら紹介されている商品を通信販売で買ったり、目的地域の天気情報を表示したり、クイズ番組に参加して回答したり、リアルタイムにアンケートに参加したりといった用途がある。
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インタレース(Interlace): 参照⇒ ノンインタレース
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インタレース GIF(Interlaced GIF):GIF フォーマット拡張仕様の一つ。
通常の GIF 画像はダウンロードされるに従って、上からだんだん画像が表示される。
インタレース GIF では、最初にモザイク状のぼんやりした画像が現れて、全体を粗く表示し、次第に画像が鮮明になってくる方式で、ダウンロードの途中でも画像のおおよそのイメージがわかる。Web ページでよく用いられる。
JPEG 形式にも似たような拡張仕様があり、こちらはプログレッシブ JPEG と呼ばれる。 参照⇒ 透過 GIF
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インディペンデントモード(Independent Mode):無線 LAN 通信方式の一つで、インフラストラクチャモードのこと。
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インテグレーション(Integration):英語で「集積、複合、統合、総合」などの意。インテグレーテッド ( Integrated ) は、その形容詞。例えば、ISDN は、インテグレーテッド・サービシズ・デジタル・ネットワーク ( Integrated Services Digital Network = サービス総合デジタル網 ) の略。また、システム・インテグレーション ( System Integration ) という言葉もある。
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システム・インテグレーション ( System Integration : SI ):企業内情報システムの立案から導入・保守まで、単一の業者が一括してサービスを提供することで、コンピュータやネットワークのいろいろな種類のハードやソフト、テクノロジを選択・組み合わせることで、利用目的に合ったコンピュータ・システムを構築すること。独自のソフトウェアの開発を伴う場合もある。
または、それを通じて企業などの情報システムの構築や運用・保守などを一括して請け負うサービス事業のこと。
顧客が複数のメーカーと契約を結んで自力でシステムを構築するのは困難なため、複数のメーカーとの交渉や導入作業などを一手に統合するサービスの需要が高まり、システム・インテグレーションが提供されるようになった。システム・インテグレーションを提供する企業や技術者のことをシステム・インテグレータ、SI 事業者という。
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インテグレーション・サーバー( Integration Saver ):イントラネットなどネット上の複数サーバの保守、プログラムミス修正などを自動化する機能を搭載したサーバーの総称。ユーザーが中央保管場所となるセンター・サーバーを設定すれば、全国に分散するネット上のサーバーに対し、センター・サーバーからソフトの新規組み込みやアップグレード、プログラムミスの修正データなどを一括配信されるので、保守運用コストが削減される。米国のコンパック社は 1996 年 8 月から売り出されたサーバー製品を、インテグレーション機能を搭載したインテグレーション・サーバーにすると発表した。
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エンタープライズ・アプリケーション・インテグレーション( Enterprise Application Integration :EAI ):ミドルウェアの一種で、基本的には業務用ソフトの種類を表す言葉。異なるシステムを統合してデータを交換し、単一のシステムの ように稼動できるソフトで、統合基幹業務システム同士など複数システムを連携させる。電子商取引など新システムへの移行を従来より短時間で実現できる。
単体のパソコンで使うものではなく、企業内のいろいろなコンピュータ・システムをより効率的に使うためのソフト。企業でバラバラに利用されていたアプリケーションを、一つのアプリケーションとして利用できる仕掛け。
企業の中には、たくさんのコンピュータ・システムがある。たとえば、財務管理システム、商品管理システム、販売管理システム、生産管理システム、人事・給与管理システムなど。さらに取引先と、商品や部品の受発注システムを組んでいるケースも多い。こうしたシステムは、通常、部署ごとに仕事の内容に合わせて導入されてきた。そのため、あるシステムは大型コンピュータ、別のシステムはワーク・ステーションやパソコンを組み合わせた LAN といった具合に、コンピュータの種類もソフトの種類もバラバラなことが多い。その結果、販売管理システムと受発注システムを連携できれば便利だと判っていても、簡単には実現できない。この場合、従来はふたつのシステム間でデータを交換したり変換するソフトを個別に開発するのが一般的だった。
ところが最近になって、いろいろなシステム間でデータ交換や変換ができるソフトウェアが登場してきた。これが、エンタープライズ・アプリケーション・インテグレーションで、EAI と略すことが多い。
EAI は、いろいろなコンピュータ・システムの間で通訳の役割をするソフトだと考えれば分かりやすい。以前は、特定のシステム間だけ翻訳できる通訳ソフトしかなかった。しかし EAI は、さまざなまシステムに幅広く対応できる通訳ソフトのようなもの。
EAI の登場によって、既存のシステムを作り変えることなく最大限に利用し、新しいビジネスプロセスに柔軟に対応できるようになる。
インデックス・カラー(Index Color):=パレット・カラー
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インデント(Indent):文書作成ソフトウェアが持つ字下げ機能のこと。文章中の特定部分の左右端位置を変更することができる。通常は改行する次の文字位置は一番左側になるが、インデントを設定するとそのときの文字位置を指定することができる。ワープロソフトやエディタなどで文章を作成するときに、行単位や段落単位で行の開始位置や終了位置を決めて揃えることができる。スペース (空白) で字下げを調整すると、文字の削除や追加を行なったときに字下げの位置がずれてしまうが、インデントを使っていれば、常に一定の位置で折り返す。ほとんどのワープロソフトの場合には、インデント機能が備えられており、自動的に一定の空白を作ってくれる。
基本的には、複数行からなる文章において、箇条書きになっている箇所などを見やすくするために使用する。例えば、本文の中で箇条書きになっている段落は、本文の左側の位置から数文字程度下げるといった使い方をする。ワープロソフトなどであれば、箇条書きの部分を自動的にインデントする機能を備えている。また、プログラムや HTML 文書などにおいて、階層構造をわかりやすくするために、階層の深さに応じてデータを一定量だけ右に寄せることを目的でタブで文字位置を下げるインデントを使用する。
ちなみにプログラムを処理するコンピュータ側や HTML 文書を展開する Web ブラウザ側では、インデントで使用されたタブは無視されるようになっているので、単純に見た目の分かりやすさ以上の意味はない。
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イントラネット(Intranet):「イントラ (intra)」は「〜の内部の」、といった意味の接頭語。「インター」が「〜相互間の、複数の〜にまたがる」といった意味の接頭語。だから、イントラネットはインターネットと対比される言葉として生まれた。
通信プロトコル TCP/IP を初めとするインターネット標準の技術を用いて構築された企業内 LAN のこと。
Web ブラウザや電子メールなどインターネットで使いなれたアプリケーションソフトをそのまま流用することができ、インターネットとの操作性の統合や、インターネットと連携したアプリケーションの構築などが容易に行える。
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インバータ(Inverter):周波数 (波長)変換装置。Invert は 「逆にする、反対にする、転化する」 という意味の英語。直流入力から交流出力するためののコンバータ。直流電力を、電圧や電流、周波数が制御された交流電力に交換する装置のこと。あるいは交流電圧を直流電圧に変換する機能を持っている。
パソコンやサーバ、周辺機器などは交流電力で動作するので、無停電電源装置は停電などが起きても内部バッテリの直流から AC100V に変換している。
照明器具に採用されているインバータ点灯方式は、50/60 ヘルツの交流電流を一挙に約5万ヘルツの高周波電流にするため、ランプの明るさが約25%明るくなり、チラツキもカットされ、即時点灯する特徴をもっている。インバーターエアコンは、周波数を変化させ、比例制御することによって、外気温度や室内使用状況の変化に応じた能力の切替えが可能となっている。インバーター制御方式のエレベーターは、電源周波数を変化させてエレベーターの走行全域を正確に速度制御し、滑らかな乗心地、正確な着床精度と大幅な省エネを可能にしている。インバーターがついている器具は省エネルギーにも大きな効果がある。
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インピーダンス(Impedance):交流抵抗。マイクロホンやスピーカーの出力などに流れている信号のような交流回路における抵抗値。信号に逆らう力として働くさまざまな要素の総称。単位は Ω (オーム) で、一般的には Z という記号で表記される。ただ単に 「抵抗」 といった場合は、直流抵抗 (純抵抗) を指すことが多く、この場合、一般的には R という記号で表記される。
3 Ω のコイルと、4 Ω の抵抗が直列に接続されると、インピーダンスは3の二乗足す4の二乗のルートなので、5 Ω と算出される。しかし、インピーダンスという用語はもう少し広い意味を持っており、単純にいえば、電圧と電流の比を表している。例えば、回路上で電圧が 10V の場所があり、そこに流れる電流が 5A だと、その点でのインピーダンスは 10÷5= 2 Ω になる。
また、同軸ケーブルには 75 Ω とか 50 Ω とか平行2線フィーダーでは 200 Ω 、300 Ω 、 オーディオでは 600 Ω とケーブルに表示されているが、これは、ケーブル内での電圧と電流の比を示している。50 Ω の同軸ケーブルをテスターで測っても、抵抗値は 0.1 Ω ぐらいしかないが、これは芯線や外皮導体の抵抗を測っているだけで、インピーダンスとはあまり関係がない。要するに、インピーダンスがエネルギーを妨げるようなイメージを持つ、単純な 「抵抗」 ではない。
電力・電流・電圧の関係は | 電力(W) | = | 電流(I) | × | 電圧(V) |
抵抗・電流・電圧の関係は | 電圧(V) | = | 抵抗(R) | × | 電流(I) |
    なので
電力と抵抗の関係は | 電力(W) | = | 抵抗(R) | × | 電流(I) | × | 電流(I) |
又      は | 電力(W) | = | 電圧(V) | × | 電圧(V) | ÷ | 抵抗(I) |
|
インピーダンスマッチング ( impedance matching )
インピーダンスマッチングとは、電気信号の伝送路において、送り出し側回路の出力インピーダンスと、受け側回路の入力インピーダンスとが同じくなるように調整することをいう。伝送路内での電気信号の反射や損失を防ぎ、正確な伝送を可能とするために、インピーダンスマッチングが必要とされる。
インピーダンスは信号源 (電源) にまつわる信号源インピーダンスと負荷 (抵抗) にまつわる負荷インピーダンスとの2種類に大別できる。信号源から得た電力を最大限負荷で消費するためには、両者の間でインピーダンスマッチングを行う必要がある。
SCSI 規格のような、ケーブル長、データ転送速度を有するデータ転送系ではインピーダンスマッチングを行わなければ回路の終端で信号の反射が生じて信号波形が乱れ、正常なデータ転送が行われない原因となる。
二つの機器間を接続する場合、出力側のインピーダンスと入力側のインピーダンスが一致 (「マッチング」 という) していると信号のロスが発生しない。しかしインピーダンスが一致していないと信号のロスや乱れなどが発生したり、反射が起こったりして、正しく伝えることができない。例えば、ホームシアターの場合、AV アンプとスピーカーのインピーダンスをマッチさせるようにしておかなければならない。
同じインピーダンスなら、反射は生じないので、高周波機器では必ず同じインピーダンスを使用している。例えば、50 Ω の伝送路、50 Ω の送信機、50 Ω のアンテナ、50 Ω の測定器...といった具合になっている。別に 50 Ω でなくても、任意のインピーダンスで支障はないが、そのインピーダンスを揃えることが最も肝要となっている。インピーダンスとして採用される値は、ダントツで 50 Ω が多く、次に 75 Ω で、それ以外のインピーダンスは、市販品も少なく、特注品になる。
SCSI 規格では、インピーダンスマッチングを行なわなければ回路の終端で信号が反射し、信号波形が乱れて正常データな転送ができなくなる。このため、両端に 110 Ω のターミネータを取り付け、インピーダンスマッチングを行なっている。
また、SCSI 機器によってはターミネータを内蔵しているものもあり、スイッチにより終端の扱いにできるもの、自身が終端であるかどうかを判断できるものなどがある。SCSI 機器を安定して運用するためには、ターミネータを完備すること、SCSI ケーブルにはハイ・インピーダンス 仕様と明記されたものを用意することなどが重要とされる。
ロー・インピーダンス (Low Impedance)
ロー・インピーダンスとは、機材、回路の入出力インピーダンスが低いこと、またはスピーカー、アンプ等、そのような入出力をもつ機材、回路をさす。アンプとスピーカーの距離が短く、スピーカーの数が少ないときに使用する。
例えば、家庭用ステレオ、カラオケボックスのスピーカーやアンプ、コンサートホールなど少数のスピーカーを使用する場合に当てはまる。
ハイ・インピーダンス (High Impedance)
ハイ・インピーダンスとは、交流回路に流れる電流と電圧の抵抗値が高い、つまり、機材、回路の入出力インピーダンス (交流回路に対する抵抗値) が高いこと、またはそのような入出力をもつ機材 (スピーカー、アンプ等)、回路を指す。アンプとスピーカーの距離が長く、スピーカーをたくさん鳴らすときに使用する。
例えばマイクの場合、出力端子が 10k Ω〜50k Ω のものをハイ・インピーダンス という。一方、50〜600 Ω をロー・インピーダンスという。また1台のアンプに多くのスピーカーをつなぐ場合は、ハイ・インピーダンス が適している。デパートの館内放送、学校のチャイム、非常用放送など多数のスピーカーを使用する場合がこれに相当する。
ロー・インピーダンスのアンプ、スピーカーにトランスとよばれる変換器を取り付け、インピーダンスを高く変換したもので、アンプとスピーカ間の電送電圧を高くし、長距離の電送を可能にしている。接続スピーカーの定格出力の合計値が、アンプの定格出力値以下になることが条件で、100Wアンプに1Wスピーカーなら100個まで、5Wスピーカーなら20個まで接続が可能となる。
音響インピーダンス ( Acoustic Impedance )
電気以外でもインピーダンスというのが出てくることが結構多く、音にもインピーダンスと呼ばれる物理量があり、これを音響インピーダンスという。音波が伝播するときに、伝播の抵抗になる流体の特性値のことで、これも電圧と電流のように、二つの事象を関係付ける量として、
「物質の密度×音波の伝搬速度」
と定義されており、電気インピーダンスとかなり性質が似通っている。
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インフラストラクチャモード(Infrastructure Mode):無線 LAN 通信方式の一つで、アクセス・ポイントを介して通信を行なうモードのこと。アクセスポイントを介さずに機器同士が直接通信を行なう方式はアドホックモードあるいは「インディペンデントモード」という。
アドホックモードとは違い、複数のパソコンが同時にインターネットへ接続できるので、一般的な LAN の利用形態となっている。インフラストラクチャモードでは、最初に無線 LAN アクセスポイントに有線 LAN で接続してファームウェアの設定を行わねばならず、有線 LAN アダプタや LAN ケーブルが必要となる。
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インプリメント(Implement):インプリメンテーション( Implementation )ともいう。もともと、「 用具、器具 」、「 実行する、実施する 」 などと訳されるが、「 implement 」 はラテン語の 「 中を満たすもの 」 という意味から生まれた語。
コンピュータの世界では、ラテン語の原義から、必要な機能を内部に組み込む作業を指す言葉として用いられる、「 実装 」 と訳す。
機能や処理ロジックをハードウェアやプログラムコードとして実現する意味として用いられ、例えばプログラミングでは、プログラム中に新しい関数を作成することを 「 新しい関数をインプリメントする 」 といい、基板に新しいチップを載せることを 「 新しいチップをインプリメントする 」 という。
また、同じ仕様に基づいていながら実際の動作が製品ごとに微妙に異なっている状態を 「 インプリメンテーションの違い 」 といい、特定の製品が採用した独自のインプリメンテーションと組み合わせないと動作しない製品やサービスを 「 インプリメンテーションに依存した製品 」 などと呼ぶ。
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インライン画像(Inline Image):Web ブラウザで文章が表示される画面に同時に表示された画像。
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インラインフレーム(Inline Frame): Web ページ作成時に使う表現方法の一つで、 HTML の文法。
通常の画面分割で表示するフレームセット(<frameset>)とは違い、<body> 内の好きな場所に指定したサイズの窓を表示することができる。
特定のページから別のページのコンテンツを見せたい場合、通常はリンクさせて別のページを開いたり、ウインドウ分割をしてフレーム表示させたりする。「フレーム」はページのウィンドウを区切ることで定義されているが、「インラインフレーム」は、一つのページの中でウィンドウを表示させる手法。いうなれば、ウインドウ内に窓のようなイメージで別ページの html を挿入する手法。
特徴は、更新の煩雑さなどから別ファイルにしてメインのページの編集を避けたり、デザイン面でもコンパクトにまとめることができる点だが、サンプルの現物を見ればわかりやすい。
Web ブラウザがインラインフレームを理解しない場合に備えて、開始タグ <IFRAME> と、閉じタグ </IFRAME> の間にテキストやほかの要素を記述することができる。 詳細は 「HTML-Sample 集」の「[24] インラインフレーム:<IFRAME></IFRAME>」を参照。
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ウーファ(Woofer):低音域の再生を受け持つスピーカーユニット。映画では爆発音や地響きなど、音楽ではドラムスやベース等、超低音の音程が含まれている。設置条件などによってウーファが設置出来ない場合など、AV アンプの調整によって、フロントスピーカやサラウンドスピーカに低音を振り分けたり、またはその逆にウーファに受け持たせたりすることができる。
可聴帯域を1つのスピーカで再生するのではなく、低域は低域専用のスピーカユニット、高域は高域専用のスピーカユニットというように、可聴帯域をいくつかに分割し、それぞれ専用のスピーカユニットで再生するスピーカ方式をマルチウェイいう。ウーファはマルチウェイで低音域が割り当てられている。高音再生用のスピーカーはツイーター、中音再生用はスコーカといい、高・中・低の3つに分割するのが一般的だが、低域をさらに分けて、ウーファ、サブウーファとなる場合もある。
一般的には口径が大きいほど、低音域の再生には有利だが、低音域ほど、音の方向性がなくなっていくので、3way スピーカーの場合上からツイーター、スコーカー、ウーファーの順に再生領域に合わせて一番下に置かれる。
ツイーター(トゥイーター、Tweeter):マルチウェイ・スピーカー・システムで主に高音域を出力する小型のスピーカーユニット。通常ここに流れる出力は回路を通し、高域だけの周波数 (波長) が送られる。指向性が高いので一般的にスピーカー・ボックスの一番上に付けられる。
基本的にツイーターとウーファが付いているスピーカーを 2way スピーカーといい、ツイーターとスコーカー、ウーファーの3個がついているスピーカーを 3way スピーカーという。2ウエイスピーカーでは 2.5KHz 以上、3ウエイスピーカーでは 5KHz 以上を受け持つのが一般的だが、DVD オーディオやスーパーオーディオ CD における2チャンネル音源の高音質再生を受け持つために、再生周波数範囲が 100KHz を超えるスーパーツイーターも用いられるようになった。振動板の形状などによってコーン型、ドーム型、ホーン型などに分けられる。
スコーカー(Squawker):マルチウェイ・スピーカー・システムで主に中音域を出力するスピーカーユニット。
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ウィザード(Wizard):「魔法使い」という意味。Microsoft が開発したユーザー・インターフェースの一種。 Mac(Macintosh)では「アシスタント」。表示されたメニューに従い、対話形式で質問に答え、いくつかの選択肢の中からガイドに従って選択していくことで、複雑な設定や操作を行なえる機能。設定の方法などをパソコンの画面上で順を追って指示してくれる。Microsoft 社がこの機能にウィザードという名前をつけた。
Windows 本体を始め、Excel や Word などのアプリケーションやハードウェアのセットアップなどでもこの機能を提供している。
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ウィジェット(Widget):Widget とは、「小型の装置、部品」 といった意味の英語。デスクトップ上で、特定の機能を実行するための簡易的で単機能なアプリケーションの総称。ウィジェットと同様の性格を持つソフトを、Windows Vista などではガジェットと呼ぶ。
簡易なプログラムという意味でアプレットに近いが、アプレットに比べるとより GUI の要素が強いという共通の特徴を持っている。提供される機能は多様だが、一般に単機能のものが多く、世界時計やカレンダー、計算機、RSS リーダー、翻訳のようなものからニュースリーダー、スケジュール管理や天気予報、WEB カメラ映像の表示、簡単なゲーム、株価チェック、iTunes のコントロール、画面上に貼っておける付箋のようなものまで、様々なものが提供されている。
Widget は2005年末頃から注目を集めるようになり、アプリケーションの一形態として急速に普及した。早期に登場した代表的な Widget としては、米 Apple Computer (アップルコンピュータ Apple Japan) 社が、Mac(Macintosh) OS X v10.4 ( Tiger ) から組み込んだダッシュボード ( dashboard ) と連繋可能なアプリケーション群や、ポータル・サイトの Yahoo! が提供している 「 Yahoo!ウィジェット (旧 Konfabulator )」、ノルウェーの Opera Software ASA (日本語 オペラ) 社 が、Web ブラウザの Opera バージョン9より搭載している 「 Opera Widgets 」 などが挙げられる。ウィジェットには、XML、Java Script、CSS:Cascading Style Sheets など、既存の標準技術が使われており、自分で作成することも可能で、インターネット上には多くのウィジェットが流通している。
なお、頭文字 「 W 」のウィジェット ( Widget ) という単語は、アプリケーションを組み立てる基本部品で、プログラマの間では広く使われている用語。ボタンやメニュー、スクロールバーといったユーザー・インターフェースのコンポーネントのことを指す。
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ヴィデオ ⇒ ビデオ
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ウイルス(Virus):コンピュータ・システムに侵入し、システムの正常な動作を意図的に妨げるプログラムのことを一般的に「ウイルス」とまとめて呼ぶが、正確に言えば、「ワーム」や「トロイの木馬」は「ウイルス」とは異なる。
ウイルスとは、あるプログラムに寄生し、潜伏期間を経てある日活動を開始する(発症する)もの。Excel や Word のマクロ機能を悪用したマクロ・ウイルスは「ウイルス」の代表例。
これに対して「ワーム」は寄生するプログラムを必要としない。電子メールやネットワークなどを介してどんどん自己複製する。虫のようにネットワーク上をうごめきまわることから「ワーム(虫)」と呼ばれるようになった。寄生プログラム無しで活動できるという点で「ワーム」は狭義の意味の「ウイルス」とは別物だが最近では「ワーム」という言葉がウイルスの一部かまたは同じ意味のように使われることも多い。
「トロイの木馬」は偽装したプログラムのこと。ゲームソフトであるかのようなファイル名とアイコンを付けておいて、ユーザーが実行したとたんにファイルを削除するといった悪質なプログラムがその代表例。破壊活動を行う以外に、パソコン内の情報を盗み見られるといった情報漏えいを行う「トロイの木馬」もある。語源は有名なホメロスの叙事詩に登場する「トロイの木馬(木馬の中に兵士をしのばせて敵を欺いた話)」。「トロイの木馬」はメールで自分のコピーを送りつけるといった「ワーム」のような自己複製は行わない。
しかし最近は、通常の添付ファイルに見えて実はワームであり、電子メールを介してどんどん感染が広まるといった両方の性質を兼ね備えた「トロイの木馬型ワーム」が頻繁に登場している。
コンピュータ・ウイルスは病原体のように感染することから「ウイルス」と名づけられたが、病原体と異なり自然発生はしない。すべてのコンピュータ・ウイルスは悪意ある人間が作った不正なプログラム。
歴史を調べてみると、1972 年に登場したSF小説で「コンピュータウイルス」という言葉が使われ、1982 年に PARC(パロアルト研究所)でコードの実験が、そして 1986 年に MS-DOS 上で動作する「Brain」が発見された。
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ウェーブテーブル(Wavetable):⇒ Wavetable
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ウェーブテーブル音源(波形テーブル音源)(Wavetable Synthesizer):⇒ WaveTable シンセサイザ
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ウェアーズ(ワレズ)(Warez):著作権法に違反したソフトなどを、インターネットを通じて不正に配布すること。あるいは、不正に配布されているソフト。そういったことをしている人を指すこともある。
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ウェイズ(WAIS):= WAIS
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ウェハ(Wafer):
原義は「聖餅(せいへい)(聖体拝領用にパン種を入れずに焼いた丸く小さい薄焼きパン)」。
シリコン(Si)やゲルマニウム(Ge)、ガリウム砒素(GaAs)などを結晶化させた円柱をスライスして、薄く切り出した円盤状の板。シリコンを原料とするものを特にシリコン・ウエハという。直径は 5 インチや 8 インチ、12 インチなどが一般的で、IC などの材料として使用される。これにフォトマスキングによって回路を転写し、IC チップを製造する。
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ウェブ・サービス(Web Services):ネットワークに接続され自律したコンピュータシステム同士を、WWW 関連の技術を使い、XML 形式のメッセージを介して連携させる技術やアプリケーションのこと。企業間および組織間のコラボレーションを実現するために各組織が持つシステムを、従来と比較して容易に連携する技術として注目されている。企業間の商取引を担う大規模なものから、単一の機能を持ったコンポーネントまで、様々な規模・種類のものがある。
これまでも同様な目的を持ったアプローチとして、異機種分散環境でのメッセージ交換を行う仕様を定めた CORBA や Microsoft 社の DCOM、企業間で商取引データを独自の方式でやり取りする EDI などがあるが、これに対しウェブ・サービスはメッセージの書式と送受信手順のみが定義されているだけなので、非常にシンプルで特定のソフトウェアを必要としない、利用しやすい技術となっている。
現在のところ、メッセージは全て XML 形式で記述され、送受信手順は SOAP という規格で規定されている。SOAP はメッセージを送る封筒の役割を果たし、エンベロープ部 (封筒) とボディ部 (中身) から成っている。送信先などの情報はエンベロープ部に、実際にやり取りされるメッセージはボディ部に格納され送信される。
こうした環境が普及すると、従来の OS やミドルウェアは、ウェブ・サービスを開発・実行する環境としての役割を担うようになり、サービスおよびそれらを組み合わせたアプリケーションを利用するエンドユーザは、現在の Web ブラウザを拡張したようなクライアントソフトを通して、すべてのソフトウェアを操作するようになると考えられている。
今後の本格的な普及のために、セキュリティ関連の標準策定作業が活発に行なわれている。また、開発環境としては Microsoft 社の .NET、IBM 社などが中心となって進めている UDDI プロジェクト、Java 陣営では サン・マイクロシステムズ Sun Microsystems (日本語ページ) 社の Sun ONE などが挙げられる。これらウェブ・サービス環境を前提とする開発の方法を、総称して 「ウェブ・サービス指向」 と呼ぶ。
オンライン・ショッピングで書籍の購入申込みを受けた場合、会員登録の有無と会員情報・代金支払い方法・クレジットカードの信用情報・受け渡し方法・在庫の有無・などの確認、在庫がなければ問屋への問い合わせ・入庫時期の確認などの作業がある。その後に、購入申込み内容の確認・在庫の有無と配送時期通知・実際の配送状況などについてそれぞれメールを発信する。そして、現実の配送・代金の回収などを経て、一件が終了する。
以前は、これらの作業をすべて人間が手作業や電話などで行っていた。今は、どれもコンピュータ化されているものの、それぞれ別々のプログラムで、別々のデータ形式になっているため、一連の作業としてコンピュータに任せるのが難しい。
そこで、インターネットで標準的な技術を使って、どのプログラムとも連係できるようにして、自動的に対応できるようにしたい。こうしたことを実現させる技術や仕組みを総称してウェブ・サービスと呼んでいる。
以上の例は、独自にプログラムを連係させれば従来の技術でも実現できる。しかし、個別に連係させると、非常に複雑なことになって収拾がつかなくなる。ウェブ・サービスと呼ばれる共通ルールで実現できるようにすれば、オンライン・ショッピングの例ようにかなり複雑なケースでもスッキリと実現できるようになる。
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ウェブメール(Web Mail):=Web メール
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ウェブログ(Weblog):=ブログ
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ヴェンダー(Vendor):売り主、販売元、製造供給元。ハードウェアやソフトウェアを開発・販売する会社。
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ウォレット(Wallet):ワレットとも発音し、電子財布ともいう。元々の英語の意味は大型の財布を指し、たくさんのうちポケットと収納力が特長で、紙幣を折らずに入れられるサイズのもの。カード類、証明書類など、貴重品の収納としての役目も果たしている。ウォレットチェーンを付ければ、小型ハンドバッグ感覚で、財布の管理ができる。チェーンはベルトやベルトループとつないで使い、ストリートファッションのアクセサリーとして一般化している。
パソコンの世界でウォレットとは、SET 決済を利用するために、利用者側に必要なインターネット上の財布機能。インターネット上でショッピングする際、料金支払いをスムーズに安全に遂行するための情報管理ソフトウエアを指す。つまり、インターネット上で電子マネーを利用する際に用いる、コンピュータに会員の認証書や属性情報、カード情報が登録されたソフトウェアのこと。
クレジット決済の標準仕様である SET などのネットワーク型電子マネーシステムでは、利用者はあらかじめウォレットソフトをコンピュータに導入しておく必要がある。ウォレットソフトは決済に使用するクレジットカード情報、もしくはあらかじめ実際の口座から引き落とした貨幣情報を保管する。物品を購入する際には、電子商店のシステムに入金情報を通知し、保存してある貨幣情報を減じたり、クレジット会社のシステムに接続して決済を依頼したりする。ソフトを入手して導入する手間や、各社の決済方式に応じて異なるウォレットソフトをいくつも用意しなければならない煩雑さがある。
Yahoo! ウォレット (ヤフーウォレット) は Yahoo! JAPAN が提供する決済情報保管サービス。Yahoo! JAPAN ID と、クレジットカード番号や Yahoo! JAPAN オフィシャルバンクの口座番号などを結びつけて安全に保管し、必要なときにセキュリティーを確保した状態で利用できる。利用には、Yahoo! JAPAN ID の取得と、Yahoo! ウォレットに対応したクレジットカードか Yahoo! オフィシャルバンクの口座情報の登録が必要とされる。Yahoo! ウォレットに登録すると、Yahoo! オークションなど、さまざまなサービスを利用できる。
livedoor ウォレットとは、livedoor で提供している有料コンテンツを利用する際、クレジットカードや請求先などの情報を、その都度入力する手間を省き、その情報を安全に保管するシステム。 livedoor ウォレットへ登録しておくと、支払方法、名前、住所など有料サービスを利用されるたびに入力する必要がなくなる。ただし、livedoor オークションで落札時の金銭受け渡しには利用できない。その際はオークション参加の利用者間で直接決済することになる。
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閏秒(ウルウビョウ):全世界で時刻を記録する際に使われる公式な時刻は UTC だが、天体観測を元にして定められた GMT における 1958 年 1 月 1 日 0 時 0 分 0 秒からの経過時間を原子時計でカウントして定めた時刻である 「国際原子時」 に、GMT とのずれを調整するために閏秒が追加して規定されている。
時間の長さは、セシウム133という原子が 91 億 9263 万 1770 回振動する時間を原子時計で計測し、SI 単位系の1秒として決定されている。
ただし、海の潮汐運動がブレーキとなり、地球の自転周期は年々長くなっているため、そのままで推移すると GMT と UTC とは100年で約18秒のずれが生じる。このずれを1秒以下に抑えるため、ずれが0.8秒を超えると UTC に閏秒を追加して、GMT との差を埋めるような仕組みになっている。最近では日本時間の、2006 年 1 月 1 日 午前 9:00 に閏秒が挿入され、8:59 の次に 8:60 が入り、その後が 9:00 となった。閏秒が挿入されたのは 1999 年の直前に挿入されたのが最後で,実に7年ぶりということになる。
閏秒は恒星時系と原子時系のギャップから生じる。また恒星時系は天文観測によってのみ知ることができるため、厳密には予測ができない。したがって次に閏秒が挿入されるのがいつなのか天文学者にも分からない。
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エージェントソフト(Agent Application):Agent は本来 「代理人」 という意味の英語。コンピュータの世界では、ユーザが望んでいる仕事を自動的に行ってくれるソフトをいう。
エージェントソフトと普通のアプリとがどう違うのかという境界線は実際にはあまりハッキリしていないが、一般には、自律的に判断をして動作するアプリを指す。普通のアプリは自律的に何かを判断するということはなくて、命じられた通りの作業を決められたプログラムに則して進めるものであるのに対して、「自律的判断」 がキーワードで、特定のアドレスにメールを送るにはどのサーバを経由するとそこに近いかという判断は、ケースバイケースの判断を要求されるので、そういう知能を伴うような機能を持つ物をエージェントと呼ぶ。
よく紹介される例として、航空券やホテルの予約がある。エージェントソフトに目的地、日時、予算を入力して、インターネット上へ送り出す。するとエージェントソフトは、航空会社や旅行会社のサイトを次々と調べてまわる。そして希望の条件にあうものが見つかったら、自動的に予約して結果を知らせてくれる。
その他、指定した時間になると教えてくれるとか、自動的に作業を行ってくれるとか。常にパソコンの中を監視していて、不具合が見つかると教えてくれるとか。こうした機能の多くは、すでにユーティリティソフトとして実用化されている。このほか、広い意味では各パソコンに入っているウイルス対策ソフトなんかもエージェントの一部と考えることがある。あるいは電子メールなどを、必要に応じて自動的に圧縮・解凍、暗号化・複合化してくれる機能なんかもエージェントといえる。
具体的な実例としては、goo ツールバーを導入すると、ツールバーのメニューの更新や、バージョン・アップのチェックおよび、お天気情報の更新の有無を確認するために、エージェントソフト 「 AirVM.exe 」 が、同時にインストールされる。
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エアーエッジ(AirH"): ⇒ AirH"
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エイサ(EISA): 参照⇒ EISA
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エイジングフィルタ(Aging Filter):検索エンジン Google で、新規ドメインサイト立ち上げても一定期間 (およそ6ヶ月) は適切な SEO を施しても上位表示されない現象。その後一定の時間が経過すれば検索上位に表示されるようになる。また、全ての新規開設サイトがこの影響を受けるわけではない。
この現象は SEO 業界で 「エイジングフィルタ」 と呼ばれている。明確なメカニズムについて解明されているわけではないが、大量の相互リンクや被リンクによって、上位表示に対処するための Google のアルゴリズム仕様で、どのサイトも必ずエイジングフィルタにかかるわけではない。少なくとも米 Google エンジニアもこのような現象に相当するアルゴリズムが存在すること自体は認めている。
こうした仕組みを Google が導入した真の理由はわからないが、おそらく、サイト開設と同時に自分が運営する多数の他の Web サイトから大量のリンクを張ることで、最初から検索上位を独占しようとする SEO マーケッターが増加したことへの対策ではないかと推定される。日本においては Yahoo! のサーチシェアが高いため海外市場の企業が被るほどの深刻なインパクトはないが、SEM の戦略設計の修正を行う必要に迫られるケースもある。
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衛星(Satellite):ある天体の周囲をその天体の万有引力によって恒常的に決められた動きで運行する天体。太陽の周囲を運行する天体は惑星と呼ばれるが地球の周囲を運行する月は地球の衛星で、宇宙通信の分野では人工衛星の略称として「衛星」という用語を用いる。
人工衛星はその用途によって科学衛星と実用衛星に大別される。科学衛星とは大気や電離層の影響で地上では困難な天体の観測や宇宙線の観測を目的とした衛星であり、実用衛星とは通信衛星/放送衛星/気象衛星/地球観測衛星/航行衛星/測地衛星などで一般に地球の上空数百kmから数万kmの軌道を回っている。
静止衛星 ( GEO、Geostationary Earth Orbit Satellite ):通信や放送に用いられる衛星をその軌道の高度によって分類した場合の呼称の一つで、地球の赤道面の上空約 36,000km の軌道を地球の自転と同じ速度で回る。地上からは静止しているように見えるので静止衛星と呼ぶ。
高度 8000〜20000km 前後の軌道上にある中高度軌道 ( MEO、Medium Earth Orbit ) 周回衛星や 2000km 以下の軌道上にある低高度軌道 ( LEO、Low Earth Orbit ) 周回衛星と対比される。
静止衛星の場合、衛星3機〜4機でほぼ地球全体をカバーでき、実用になっている通信や放送を行うための人工衛星はほとんど静止衛星による通信システム。主な衛星システムとしては、インマルサット通信システム、N-STAR通信システム、ガルーダ衛星を利用しているエイシス衛星通信システム、スラヤ衛星を利用しているスラヤ衛星通信システムなどがある。
低軌道周回衛星 ( LEO、Low Earth Orbit satellite ):地上高約 500〜2,000km に位置する軌道上にあって地球の自転周期とは関係なく回る人工衛星。静止軌道衛星や中軌道周回衛星に比べてカバーするエリアが狭いため、地球全域をカバーするには40個以上の衛星が必要とされる。しかし、伝送遅延が小さい上に端末の送信電力も小さくてすむので小型化ができる。周回衛星の周期は2時間程度で地球を一周する。低軌道周回衛星を利用した全世界規模の電話サービス・システムとしてイリジウムがある。
中軌道周回衛星 (MEO、Medium Earth Orbit satellite ):高度 10,000km 前後の軌道上にあって地球の自転周期とは関係なく回る人工衛星。中軌道周回衛星がカバーするエリアは静止衛星よりも狭いが低軌道周回衛星よりは広い。地球全域をカバーするためには10〜16基が必要だが、40基以上必要な低軌道周回衛星よりはるかに少なくて済む。
このため、高度 10,000km 前後の複数の軌道面に複数の衛星を打ち上げて運用することが衛星電話サービスを最も低コストで提供する方法であるとして米国の衛星メーカ TRW は中軌道周回衛星を使った衛星システムそのものを特許としている。
インマルサット通信 ( Inmarsat ):国際移動衛星機構(International Mobile Satellite Organization)という名称の組織で、 赤道上空 36,000km にある4つの静止衛星を運用して船舶や地上のインマルサット端末へさまざまな通信サービスを提供している。この衛星は、太平洋、インド洋、東・西大西洋、それぞれの海域の赤道上空に配置され、両極付近を除くほぼ世界全域をカバーしている。
インマルサット通信端末は、いわゆる ISDN 級の 64kbps という通信速度で、パソコン、FAX、電話などなんでも接続でき、おまけにパソコンにビデオカメラを接続したり、テレビ電話を接続すれば、現地からの動画をライブ中継できるなど、利用目的によってさまざまな機能が開発されている。
N-STAR:NTT が保有する通信衛星で、通産省の実験衛星CSさくらシリーズの後継機にあたる。初期重量約2トン、2.4m×2.2m×3.1m の展開型太陽電池パドルを有する箱型で、寿命は10年以上。a号機が 1995 年 8 月、b号機が 1996 年 2 月に打ち上げられ、静止軌道はa号機が東経132度、b号機が東経136度。続いて NTT ドコモは、衛星移動通信サービス品質向上のため、「N−STAR c号機」 を日本時間 2002 年 7 月に仏領ギアナより打ち上げた。静止軌道は東経136度。
NTT ドコモでは、1996 年 3 月から N-STAR による、衛星携帯・自動車電話サービス ( Wide Star ) を開始した。日本国土の 100% 及び、日本近海をカバーするため、防災関係、建築・土木関係、船舶関係といった分野で、おもに普及している。静止衛星を使用しているため、日本から見た衛星の仰角が高く、地平線から見上げて45度以上なら、文字通りどこでも通話することができる。
エイシス ( ASIA Cellular Satellite ):東南アジア地域における通信網の確立を目指したインドネシアの商用通信衛星事業者 (エイシスのホームページ))。インドネシアが2000 年 2 月 12 日に陽子ロケットによってカザフスタンから発射された小型のガルーダ1号静止衛星を利用し、アジア・オセアニアの23か国をカバーする衛星移動体通信ネットワークで、最大200万端末まで処理できる通信容量を確保している。この衛星は携帯端末とのコミュニケーション・リンクを確立するために40本のスポットビームをもつ12メートルのアンテナを2つ搭載し、同時に 11,000 の電話チャンネルを供給できる。
エイシス衛星携帯電話は衛星携帯電話の中では最も軽量小型に拘らず、衛星モードと GSM 地上波モードが利用場所に応じて自動的に切り替わるので、インフラの整備されていない僻地でも、大都市でも柔軟に通信ができる。インドネシアの PT Pasifik Stelit Nusantara、フィリピンの PLDT、タイの Jasmine International と Lockheed Matin Global Telecommunications との合弁事業で、当面1衛星で運営して低コストに徹している。他の衛星携帯電話と比べ、通話料金は最も安く設定されている。
スラヤ (Thuraya):中東地域を中心とした通信網の確立を目指した商用の通信衛星事業。2000 年 10 月 21 日、スラーヤ1号の静止衛星打ち上げに成功し、2001 年 4 月からサービス開始。2003 年 6 月にはスラーヤ2号の打ち上げに成功、さらにスラーヤ3号の打上準備も始まっている。東経44度、赤道上 36000km に浮かぶスラーヤ衛星は低コストの商業衛星として開発され、 UAE (アラブ首長国連邦)のが運営。
スラーヤ衛星がカバーするインド亜大陸、中央アジア、中東、ヨーロッパ、アフリカで衛星携帯電話サービスを、さらに中東を中心に強力なネットワークを誇る GSM 携帯電話のグローバル・ローミングが使用できるデュアルモード・システム。すでに日本もカバレッジに入っており通信が可能な状態になっている。
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エイリアシング(Aliasing): 3D グラフィックス用語。 参照⇒ アンチエイリアシング
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液晶ディスプレイ(Liquid Crystal Display)(LCD):電圧をかけると分子の配列が変わるという液晶の性質を利用したディスプレイ。
2枚のガラス板の間に特殊な液体を封入し、電圧をかけることによって液晶分子の向きを変え、光の透過率をコントロールさせることで画像を表示する。液晶自体は発光せず、明るいところでは反射光を、暗いところでは背後に仕込んだ蛍光燈(バックライト)の光を使って表示を行なう。性能の高い TFT 方式が主流になっている。
CRT やプラズマ・ディスプレイといった他の表示装置に比べ、省電力・長寿命が特長。ディスプレイも薄型・軽量化が図れ、テレビだけではなく、ノートパソコンや携帯電話など応用範囲が広い。
CRT ディスプレイの画面は、同インチの LCD に比べてだいぶ狭くなっている。17 インチのブラウン管を使った CRT は 17 インチ分全部を表示領域に使うことはできず、何%かは筐体枠で縁取られてしまう。一方、LCD はそのような製造上の欠点がなく、パネル全体を表示領域に使用することができるので広くなる。実際のサイズ差は CRT を参照
参照⇒ 倍速駆動
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エクサバイト(Exabyte、EB):データ容量を表す単位のひとつで、約 10 の 18 乗、つまり百京 (けい) バイト。正確には 1,152,921,504,606,846,976 バイトになる。巨大な記憶装置の記憶容量などを表すとき使う単位。基本になるのは Byte という単位で、半角の英数字1文字を記録するのに必要な情報量が1バイト、全角のカナや漢字などの全角文字は2バイトの情報量になる。
1エクサバイトは約 1,000Peta バイトにあたる。データ容量を表す単位は小さい方からビット、バイト、キロバイト、メガバイト、ギガバイト、テラバイト、ペタバイト、エクサバイトとなる。それぞれ前単位を1,000 倍、もしくは1,024 倍したものが次の単位の1にあたる。表記は「EB」。これよりも大きい単位は、ゼタ ( zetta ) バイト、ヨタ ( yotta ) バイトと進む。
現在、一般的なパソコン用ハードディスクの容量は数百 GB くらい。ようやく、一部の高性能マシンで TB という単位が見えてきたところだ。また、Pentium や Celeron などの32ビット CPU では、扱えるメモリーのアドレスが 2 の 32 乗、つまり約 4GB までであったが、64ビット CPU では理論的に最大 2 の 64 乗である16エクサバイトという広大なメモリー空間を利用できることになった。
64ビットマイクロプロセッサや64ビット OS 上で動作するよう設計されたアプリケーションソフトでは、16EB という広大なメモリアドレス空間を一挙に管理でき、大量のデータを扱う企業の基幹システムなどで特に効果を発揮する。しかし、現時点では対応するマイクロプロセッサが高価なこともあり、64ビットアプリケーションの利用は高性能ワーク・ステーションやミッドレンジ以上のサーバでの利用にとどまっている。
米調査会社の IDC は 2007 年 3 月 6 日、今後数年間におけるデータ増加規模を予測した調査報告書を発表した。それによると、2006 年に生み出されたデジタル情報量は 161 エクサバイトだったが、2010 年まで毎年平均57%の割合で増加し、ついにはおよそ6倍に膨らんで、 988 エクサバイトに達する見通しだという。
ところで、エクサバイトという言葉は固有名詞としても使われている。エクサバイト(日本エクサバイト) という企業があり、同社が製造販売する8mmビデオ・カセットと同一形状のメディアを使う磁気テープ記憶装置の通称にもなっている。
(参照⇒ 単位一覧)
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エグゼキュート・ディスエーブル・ビット(Execute Disable Bit):=EDB
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エスクロー・サービス(Escrow Service):インターネットオークションでの個人間取引のトラブルを防ぐため、オークション大手の「Yahoo!オークション」が始めたサービス。エスクローとは 「寄託」 の意味。
出品者と落札者の間に業者が入り、お金と商品の流れを取り持つサービス。間に業者入るということで、出品者と落札者が直接やりとりするよりも、お金と商品の流れは多少複雑になるが安心してオークションを利用できる。
具体的には、エスクローサービス事業者が買い手から購入代金を預かり、併わせてサービス手数料を受け取る。売り手が買い手に商品を配送するのを待ち、配達が完了したことを確認すると、購入代金を売り手に送金する。
売り手から商品が届かなかったり、届いた商品が取引内容と異なる場合には、買い手は取引を破棄して事業者から返金を受けることができる。売り手の方も、買い手が事業者に入金したことを確認してから配送できるため、代金を取り損ねることがない。
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エスケープ・シーケンス( Escape Sequence ):テキスト文字列中に埋め込み、種々の属性を切り替えるために使われる一連の文字列。制御コードの 0x1b(Escape)で始まるため、このように呼ばれる。文字セット(英語/日本語など)を切り替えるといった、テキスト・ファイルが本来持つ情報のためのエスケープ・シーケンスもあるが、パソコンからディスプレイやプリンタなどの周辺機器に、特定の動作を制御するために送るコードもある。エスケープコードとも呼ばれる。
特に、ASCII コードの拡張として定義されている ANSI のエスケープ・シーケンスや、JIS コードで全角文字と半角文字を切り替えるエスケープ・シーケンスなどは、PC などでも利用頻度は高い。
ES 記号 | 意 味 |
|
\n | 改行 |
|
\t | タブ |
|
\' | シングルクオート | ' |
\" | ダブルクオート | " |
エスケープ・シーケンスの例
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エディ(Edy):= Edy
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エディタ(Editor):入力・編集を行なうためのソフトウェアの総称。ただし通常はテキスト・エディタを指す。 参照⇒ バイナリ・エディタ、レジストリ・エディタ
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エヌビディア(NVIDIA):参照⇒ NVIDIA SLI
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エフェクター(Effector):エフェクト Effect は 「効果、結果」 という意味で、ここでは、音に厚みや奥行きなどを付加する効果を指し、リバーブ (Reverb、reverberation、人工的に作り出す残響音)、コーラス (微小時間、原音から遅らせた音を一定周期で揺らせ、複数の音が同時になっているような効果を出す)、フェイザー (Phaser、位相、うねり)、イコライザなどがあり、通常の MIDI 音源に内蔵されている場合が多い。
またこれとは別にエフェクターと呼ばれる専用の機器もあり、ギターやベースによく用いられるコンパクト・エフェクターの他、ラック・サイズのもの、色々なエフェクトの種類が内蔵されているマルチ・エフェクターなど、さまざまな機種がある。つまりエフェクターは楽器の音にいろいろな効果をかける機材の総称になる。
ギターやベースはエフェクターという機械を併用して、楽器の音色を変えるするのが一般的で、ベースは全てがエフェクターを使っているわけでもないが、エレキギターに関しては、ほぼ全てのギタリストがエフェクターを使用している。楽器や声の音質を変化させるものなので、ギターやベースだけでなくボーカル用やドラム用のエフェクターもある。
簡単にいうと、音色を変えるもので、エフェクトをかけないでシンセサイザーのプリセット音 (最初から入っている音) ばかりを使っていると、オリジナリティが無いものができあがる。だから、どんなエフェクターをかけているか秘密にしているアーティストも珍しくない。
エフェクターは音声だけでなく、CG 画像、ビデオ画像などに電気的な処理を行い、さまざまに変化させ、いろいろな効果を生み出す装置の総称でもある。映像の場合、ビデオ画像をデジタル化し、画面全体が波打ったようにしたり、画像全体が砂の上に映された映画のようにできる特殊効果を与える装置の総称、または特殊効果を与えるためのソフトで、その行程および結果、効果もエフェクトという。
その効果は無数にあり、複数のエフェクターを混合してより効果を与えることもでき、画像に特殊効果を付けるフィルタと混同されることもある。一般的には、2D 画像に特殊効果を与えるソフトをフィルターといい、3D 画像・ビデオ画像に特殊効果を与えるソフトをエフェクターというが、その定義ははっきりしていない。
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エミュレータ(Emulater):エミュレート(模倣)するソフト。これがあると OS や CPU の違いを克服できる。
Macintosh 用エミュレータ「Virtual」や「SoftWindows」は Mac OS 上で Windows を実現できる。
ハードウェアで動作するものもあり、この場合 PCI カード上に PC/AT 互換機で使われている CPU やグラフィックカードなどが搭載されている。
逆に PC/AT 互換機上で Mac OS を動かせるようにしてしまう Macエミュレータとしては「FUSION-PC」と呼ばれるものがある。
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エミュレート(Emulate):ある動作を、別の方法で擬似的に実現すること。もともとの意味は「競り合う」というもので、「擬似的」であることが強調された表現。 参照⇒ エミュレータ
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エラー・ログ(error.log):
:現在もっとも広く普及している Web サーバーは UNIX ベースの「Apache」と呼ばれるソフトで、この Apache が記録するログファイル。
HTML や GIF など、そのサイトにあるファイルをサーバから読み込む時に何らかの理由で読み込めなかった際などにエラーとして記録される。 参照 ⇒ アクセス・ログ
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エラッタ(Errata):コンピュータシステム、特にマイクロ・プロセッサに存在する構造上の欠陥。ソフトのバグに相当。
エラッタのある機器は本来の仕様と異なる動作を引き起こすため、エラッタはチップの設計を見直す時などに修正されている。
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エルゴノミック(Ergonomic):「人間工学的、人間工学の」 を指す英語の形容詞。快適で、便利な、使う人に合ったという意味になっており、消費者は、これらの性能が組込まれた製品を求めている。
エルゴノミックス (Ergonomics) は名詞で 「人間工学、人間環境工学」 となり、人体の構造や、人間の行動・思考様式を分析し、人間の身体的・精神的機能や性質を研究して、それに適した機械や環境を設計し、開発する学問や考え方を指している。
一般的には、エルゴノミック・デザイン、エルゴノミックシ−ト、エルゴノミック・メッシュチェアなど枚挙にいとまがないが、パソコン周辺機器では、特にマウスやキーボードなどの入力インターフェースについての研究・開発が盛んに行なわれ、さまざまなタイプのものが製品化されている。
エルゴノミクスにより導きだされた形状や操作方式を持つマウスやキーボードなどは、「エルゴノミクスマウス」、「エルゴノミクスキーボード」 と呼ばれるが、正確には、エルゴノミックキーボード ( Ergonomic Keyboard )、エルゴノミックマウス ( Ergonomic Mouse ) と呼ばれる。エルゴノミックキーボードは長時間使用しても疲れにくく、腱鞘炎などを起こさないように、体への負担を抑えたキー配置・設計になっている。
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このマークは、社団法人日本 レコード協会の登録商標です。 【登録番号第5101818号】 |
エルマーク(License Mark、Lマーク):レコード会社からの許諾を受けた正規の音楽配信サイトであることを識別するためのマークとして、2008 年 2 月 19 日に、日本レコード協会 ( RIAJ ) が発表したマーク。国内で音楽配信の Web サイト・携帯サイトを運営する音楽配信事業者約120社の内、98社が、同日付で一斉にエルマークの表示を始めたが、残りの20社強は正規サイトであってもエルマークが表示されない。
音楽配信をめぐっては、レコード会社などの権利者に無許諾で運営する非正規サイトが存在するほか、個人が違法であることを知らずに Web サイトなどにアップロードする例もあり、RIAJ やレコード会社各社が問題視していた。エルマークにより正規サイトと非正規サイトを識別可能にすることで、非正規サイトの排除を目指している。配信事業者各社は、RIAJ からの許諾を得て、サイト上にエルマークと許諾番号を表示する。エルマークの表示場所はトップページ上部と下部、ダウンロード確認ページの3カ所とし、ユーザーが確実に視認できる位置とした。エルマークの許諾や表示にかかる費用は無料。
ユーザーにとっては、エルマークと許諾番号を確認することで、音楽配信サイトが正規か非正規かを確認できる。また、RIAJ の Web サイトにおいて、RIAJ が許諾を出した正規配信サイトの一覧を確認できる。RIAJ はエルマークを商標登録済みであり、仮に非正規サイトが無断でエルマークをサイト上に張り付けたとしても、RIAJ が商標権侵害の差し止め訴訟を起こすことで排除できる仕組みとしている。
対象になるのはレコード会社と配信契約を結んだ業者、もしくはレコード会社が配信事業を行う場合であり、配信といってもダウンロード販売のみで、商用ではない一般サイトはもちろん、ストリーミング配信も適用外になっている。
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エンコーダ(Encoder):エンコードするハードまたはソフト。
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エンコード(Encode):データを別の形式に変換したり圧縮したりすること。
例えば、受信したテレビ映像を AVI や MPEG2 形式に圧縮することを指す。
エンコードには専用のハードウェアチップで変換を行うハードウェアエンコードとソフトウェアで変換するソフトウェアエンコードの二種類があり、一般的に前者は CPU に付加はかからないがチップを搭載しなければならないためコストが高くなる。逆に後者は CPU パワーを必要とするが、価格を安価に抑えることができる。なお エンコードしたデータを元に戻す(展開)ことをデコードという。
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エンタープライズ(Enterprise):Enterprise は、「(大胆なこと 困難なことをする) 企て、(冒険的な) 事業」 といった意味と単なる 「企業」 という意味とがある英語だが、ここでは 「計画、事業、企業、組織」 を指すものと考える。最近、頻繁に使われるようになった用語で、企業によっては 「エンタープライズ事業本部」 などというのも見かける。以下にエンタープライズを含む用語を列挙する。
エンタープライズ・アーキテクチャ(Enterprise Architecture、EA):米連邦政府での計画立案で普通に使われる手法となっている。企業や政府機関・自治体などの組織 ( Enterprise ) のプロセス、情報システム、人事・部門などの構造と機能とを、一定の考え方・方法で包括的かつ厳密な手法で記述する手法。それによって組織がその戦略的目的に沿って機能するように方向性を与え、一元管理できるようになる。
組織のあらゆる構成要素を階層化して整理し、その相互関係を示していく。対象は企業だけではなく行政機関・自治体なども含まれ、企業内の1セクションや複数企業グループなどを組織ととらえてもよい。全体は階層構造化されるので、各構成要素とアーキテクチャはほかのアーキテクチャの一部分となることもある。情報技術と密接に関連していることが多いが、ビジネスの最適化という分野に最も関連が深く、ビジネスアーキテクチャ、性能管理、組織構造/組織プロセスアーキテクチャなどとも呼ばれる。
エンタープライズ・アーキテクチャの基礎になっているのは、1987年にジョン・A・ザックマン ( John A. Zachman ) が IBM System Journal に発表した 「 A Framework for Information Systems Architecture 」 という論文で、ここに示された枠組みは 「ザックマン・フレームワーク」 と呼ばれ、エンタープライズ・アーキテクチャを設計・構築・評価するための枠組み/ガイドラインとなっている。ザックマン・フレームワークは当初、情報システムを対象としていたが、1992年に組織そのものを対象とするように拡張され、米国においてはエンタープライズ・アーキテクチャ・フレームワークのデファクト・スタンダードとなっている。
エンタープライズ・アプリケーション・インテグレーション
エンタープライズ・コンテンツ・マネジメント(Enterprise Contents Management、ECM):企業などの組織が持っている情報の中身、つまりコンテンツの管理を意味する。
コンテンツというと一般的には、Web サイトで公開されている情報を指すことが多いが、それ以外にも、受発注の記録や請求書、企画書や設計図書、社員間で送受信された電子メール、掲示板などに蓄積されたコメントなどなど多くの情報がある。経理・会計などの基幹システムは早くからコンピュータ化されていたが、その他の情報は個別の情報システムで不定形の情報として管理されていた。
しかし最近は、情報量が急増するとともに、情報の管理精度に対する要求も高まっている。企業のコンプライアンスを遵守しようとすれば、それだけ高度な文書管理が必要になる。こうした状況を受けて注目されてきたのがエンタープライズ・コンテンツ・マネジメントで、企業内にある、あらゆる情報を効率よく管理するためのコンピュータ・システムが要求されている。
エンタープライズ・サーチ(Enterprise Search、ES):企業内のサイトやデータを検索するためのシステム。Yahoo! や Google のような検索ポータル・サイトとは異なり、企業サイト内部を検索するために特化されている。同時に、イントラネットやエクストラネットに対して、複数のサイトを横断的・総合的に検索することができる。
蓄積され続ける企業のデータにおいて、キーワード検索だけでは欲しい情報まで思うようにたどり着けない場合が多い。さらに、電子メールや画像、音声などのような、構造化されることのない情報は、データベースに収めることも難しく、管理が極めて困難だった。そのような企業の要求に応じて生まれた待望のシステムといえる。
エンタープライズ・サーチが注目を集めたのは、2005 年 4 月に、google が 「 Google 検索アプライアンス」 を発表したことがきっかけになっている。これは、インターネットサイトの検索エンジンをひとつのサーバーに格納して提供するというサービスで、提供するベンダーとしては、google に加えて、Autonomy 社や Convera 社、Verity 社、Fast 社などがある。
エンタープライズ・システム(Enterprise System、ES):企業の業務システム全般、特に大型の企業システム。部門や業務ごとのシステムではなく、全社規模で導入される情報システムのことを指す。企業の業務システムにおいては、単純な価格や機能・性能に加え、サービスを停止させない信頼性、および大量の処理を行ったときの性能の安定性、また、ベンダーのサポート体制の充実などが求められる。
エンタープライズ・リソース・プランニング
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エンティティ(Entity):「実体」 ともいう。一単位として扱われるデータのまとまりで、なんらかの標識に対し、その実体であるデータの集合を指す。XML や Java、データベース等で用いられる用語である。
SGML 文書内において、ある名前で参照できるようにされた一部のデータについて、そのデータを指示する名称。この指示は、文書中に文言として書き込むことで有効になる。指示対象となるデータは、単純な文字列や複数の編となる文章群でもよく、DTD の一連の文言でも構わない。
したがって、「名前の付いているテキスト文字列またはファイル」を指し、ほとんどのエンティティは、「要素」 を使用して設計者が名付けるが、あらかじめ定義されているものもる。参照したりされたりを行なう単位。
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エンハンスト IDE(Enhanced IDE): 参照⇒ E-IDE
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エンハンスト SpeedStep(Enhanced SpeedStep):=拡張版 SpeedStep
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エンベロープ(Envelope):Envelope とは封筒の意味、ここでは 「 SOAP エンベロープ」 を取り上げる。
SOAP ヘッダと SOAP ボディを含む、SOAP としてのメッセージ全体のこと。SOAP によって送信されるメッセージ全体を包み込む 「封筒」(envelope) の役割を持つ。SOAP メッセージは大きくわけて 「ヘッダ ( Header )」 と 「 SOAP エンベロープ ( SOAP Envelope )」 からなっている。さらに 「 SOAP エンベロープ」 は 「 SOAP ヘッダ ( SOAP Header )」 と 「SOAP 本体 ( SOAP Body )」 とから構成されている。
SOAP エンベロープはその名の通り、SOAP メッセージ全体を包み込む 「封筒 ( Envelope )」 の役割を持っており、SOAP メッセージは SOAP エンベロープを最上位要素とする XML 文書になる。
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円偏光(Circularly Polarized Light): 参照⇒ 円偏光フィルター
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円偏光フィルター(Circularly Polarized Light Filter):偏光とは簡単にいうとねじれた光だが、物理学の世界で文字通りに光を曲げようとすると、ブラックホールのような重力場が必要になる。普通は光が曲がるのではなく、光そのものは直進していて、反射の結果として屈曲するに過ぎない。
光は振動する波で、自然光は、光の進行方向に垂直な面に対して全方向の振動をしているが、振幅の方向がある規則に従い、一定方向のみに振動している光を偏光と呼ぶ。
具体的にいえば、透明なものの表面の反射光で、自然界では水や雪の表面、人工物でいえば、ガラスやプラスチックなど、その輝きを偏光という。
偏光には、「直線偏光(Linearly Polarized Light)」と、「円偏光(Circularly Polarized Light)」とがある。前者は、光波の振動方向が同一平面内に含まれる光で、平面偏光ともいう。後者は、光の進行方向に正対する観測者から見た場合、光波の振幅方向が時間の経過で円を描くもので、右回りのものを右円偏光といい、左回りのものを左円偏光という。
「偏光フィルター」とは、特定の振動方向の光だけを透過させるという性質を持った特殊なフィルタで、光波の振動をある方向に制限する。従って、偏光を発しているようなものがその場にない限り、色、形、明るさの点で特殊な見え方などしないし、少し薄暗いが、ただのガラス板を通した時とほとんど変わらない。つまり散乱光を取り除くフィルター。
「偏光フィルター」には、「直線偏光フィルター(Circularly Polarized Light Filter)」と「円偏光フィルター」とがある。前者は、光のある一定方向の振動成分のみ通過するフィルターで、通過した光は振動の軌跡が直線となる。後者は、偏光の性質に方向性がなく、偏光特性が同心円状にあり、振幅の向きが時間とともに右(または左)に回転する光だけを透過させるの。
「円偏光フィルター」は、カメラで主に風景を撮影する際にレンズに装着して使い、表面反射を防いで、色彩のコントラストを高める働きをもつ。具体的には空をより青く、雲をすっきりと見せ、木の葉の照りを消し、緑をより鮮やかに、全体としてはコントラストを高く表現する。同様に水面の照り返しや窓ガラスの移りこみを消すこともできる。
ハーフミラーを使用する AF 一眼レフでは円偏光フィルタでないと誤差が出るが、現在はほとんどが円偏光フィルターになっている。
また「円偏光フィルター」は、液晶ディスプレイや CRT の表面で部屋の照明や窓からの明かりが反射して画面が見にくくなる反射光を抑えるフィルターの一つに使われている。他のものに比べ反射を抑える効果は高いが、その分価格も高い。
フィルターを透過した右回りの偏光は、ディスプレイの表面で反射し、この反射で右回りの光は左回りになる。左回りの反射光は、右回りの偏光しか通さないフィルターでしゃ断されるため、外光がカットされて見える。ただし、円偏光フィルター利用時は、使わないときよりも画面が暗く感じられる欠点がある。
ディスプレイに取り付けて外光の反射を低減するフィルターには、このほかに薄膜を多層コートして低反射加工をしたものも少なくない。しかし、これらは画面とフィルターの間で多重反射を引き起こすこともあり、円偏光フィルターほどの効果は得られない。
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オーサリング(Authoring):Web ページや、マルチメディアコンテンツなどを作成すること。オーサリングの範囲は明確ではないが、文字、静止画、動画、音声などの各種マルチメディアデータを収集、編集、配置したマルチメディアコンテンツの作成をいう。プログラミングを伴う場合もあるが、一般には複数のマルチメディア要素を編集・統合して一つのタイトルとしてまとめることで、単なる動画編集やプログラム作成はオーサリングとは呼ばない。
コンピュータソフトウェアを作成する行為は、通常、プログラミングと呼ばれ、オーサリングとは区別される。しかし、オーサリングの中にも、スクリプトやプラグインを開発する作業が含まれる場合があり、両者の境界は明確ではない。
構成要素や動作環境の違いによって「CD-ROM オーサリング」「Web オーサリング」などと呼び分けられるが、最近では DVD タイトルの作成を指して単に「オーサリング」と呼ぶことが増えている。
オーサリングは、プログラム言語などを使用せず、オーサリングソフトと呼ばれるアプリケーションを使って作成される。
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オーサリング・ツール(Authoring Tool):オーサリング・ソフトウエア(Authoring Software)ともいう。オーサリング用のソフト。
代表的なソフトウェアにはマクロメディア社の「ディレクター」(Macromedia Director)がある。Web オーサリングソフトには日本アイ・ビー・エム社の「ホームページ・ビルダー」が、また DVD オーサリングソフトにはサイバーリンク社の「PowerProducer DVD」などがある。
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オートコンプリート(Auto-Complete):キーボードからの入力を補助する機能の一つで、過去の入力履歴を参照して次の入力内容を予想し、あらかじめ表示する機能。入力枠に文字を入れはじめると、それに続く文字候補を自動的に補ったり、表示したりしてくれる。
表計算ソフトなどでよく採用されており、最近では Web ブラウザのアドレス入力などにも搭載されている。
例えばインターネットエクスプローラで URL を入力するときや、検索などのときに、何文字か入力すると、候補が表示される。その中に希望する文字列があれば選べばいいし、なければ無視して文字を入力し続ければいい。文字を入力するにしたがって、表示される候補も絞られてくる。
ユーザ認証が必要な Web サイトでは、ユーザー ID やパスワードの補完も行う。
また、表計算ソフトのエクセルにも同様の機能があり、セルに文字を入れはじめると、同じ列(縦方向)の中にあって同じ文字で始まる文字が候補として出てくる。それでよければ、エンターキーを押すと確定する。
どこかにログインするために、ユーザー ID とパスワードを入力すると、「オートコンプリート」画面が表示されて、以下のように尋ねられる。
今後、このページを開いたときにパスワードを入力する必要がないように、このパスワードを Windows に記録しますか?
□ これ以上パスワードを記憶させない(D)
[ はい(Y)] [ いいえ(N)]
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この画面で[ はい]をクリックした場合、次回に表示される「ID、パスワードの入力画面」で、同じIDの初めの数字や文字を入力すると、プルダウンメニューが表示され、このプルダウンメニューから選択してクリックすると、自動的にパスワードが入力される。
便利な機能だが、複数の利用者で共有するパソコンでは、これが有効になっていない方が望ましい。そんな場合はオートコンプリート機能をオフにすればよい。
この「オートコンプリート機能を無効」にしておくには、
- Internet Explorer のメニューバーの中の[ツール]-[インターネットオプション]の画面を開き[コンテンツ]タブをクリックする。
- [コンテンツ]画面右下方にある[個人情報]グループの中の[オートコンプリート]ボタンをクリックして[オートコンプリートの設定]画面を表示する。
- [オートコンプリートの使用目的]グループのチェックを外す。
- [オートコンプリート履歴のクリア]グループの中の[フォームのクリア]ボタンと[パスワードのクリア]ボタンをクリックして、オートコンプリートの履歴を削除する。
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オートノミックコンピューティング(Autonomic Computing):もともと IBM が言い出したものでオートノミックというのは、自律的にという意味。自律的というのと、システムが自動的に問題を検知し、最適な環境に調整してくれるということを指す。
2000 年ころから IBM が取り組んでいる、完全な自己管理を行うコンピューター、または、そのための技術。コンピューティング・システムに自己管理機能を搭載し、コンピュータ・システムの運営・維持・管理に人手がかかる作業を最小限に抑え、情報システムをとりまく環境の複雑化に対応するための包括的なアプローチのこと。
また、マイクロソフトも、この分野に進出してきており、管理ツールの新製品等にオートノミック機能を組み込もうとしている模様。マイクロソフトは、プラットフォームとなる Windows Server を作っているので全て自社内で完結した仕組みを構築できるという強味がある。
IBM やマイクロソフトの取り組みを見ていると後、2、3年の内には、実現されるのではないかと思われる。
オートノミックコンピューティングによってコンピュータが自分自身で管理できるようになれば、システム管理者の手間とコストを省くことが可能になる。企業の情報システムに対する投資のうち、7割を既存システムの運用管理が占め、新規の案件に当てられるのはわずか3割に過ぎないという。オートノミックコンピューティングを採用すれば、既存システムの維持のためのコストを抑え、新しいビジネスに予算を当てることも可能になる。
さらに最近増大してきたグリッド・コンピューティングを円滑に進めて行くには、オートノミックコンピューティングが不可欠といえる。
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オーバー・クロック(Over Clock):定格以上のクロック周波数でマイクロ・プロセッサなどの電子機器を動作させること。「クロックアップ(clock up)」とも呼ばれる。具体的には、外部クロックや内部クロックの倍率を高くする。
CPU やグラフィックスチップなど、コンピュータに含まれる各種デバイスは、一定の周期でオン/オフを繰り返すクロック信号にしたがって、処理を実行するようになっている。したがってデバイスに入力するクロック信号の周波数 (波長) (波長) を上げれば(信号の周期を短くすれば)、それだけ高速にデバイスが動作することになる。
通常、マイクロ・プロセッサは同型品でも定格の動作周波数によりいくつかの種類があり、周波数がが高いものほど性能が高く、高価である。このため、定格周波数の低いプロセッサを買ってきて高い周波数で動作させることができれば、高価な高周波数の製品と同じ性能を安価に手に入れることができる。
CPU も当然、工業製品なので他の工業製品と同様に、性能にある程度のマージンを見込んで製造されているので、メーカーが規定したクロック周波数を多少超える程度なら、問題なく動作することがある。こうした性質を利用してクロック周波数を上げ、少しでもシステムの処理性能を向上させようとすることがオーバー・クロックである。
また、オーバー・クロックを行なった製品はメーカーや販売店の保障外になるため、返品や交換はできない。
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オーバー・クロック耐性:オーバー・クロックが成功する可能性
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オーバーサンプリング(Over Sampling):A/D 変換の際、本来のサンプリング周波数の整数倍の高い周波数 (参照⇒ 波長) で A/D 変換を行なう技法であり、サンプリング周波数の変更を意味し、D/A 変換時の波形再現性を高めるため、すでにデジタル化された信号をさらに細かく細分化する手法。音声などのアナログ信号をデジタルデータに変換したり、逆にデータを元にして信号を再生するときに、実際の周波数より数倍の高いサンプリング周波数を用いて処理を行なうことをいう。
余計に多くデータを取り、間引いたり補完したりして必要なデータや信号を得る。ノイズを除去するためのフィルタの設計が簡素で済み、ノイズを除去する際の信号への影響も少なくなるが、余分なデジタル処理が必要となるため高い処理能力が要求される。オーバーサンプリングの程度が大きくなればなるほど信号の SN 比は改善され、ダイナミック・レンジが広がる。2倍のオーバー・サンプリングで 3dB の改善になるが、それに伴いより高い精度が要求される。
最近のデジタル機器ではほとんどの機器の A/D コンバータや D/A コンバータでオーバーサンプリングを行い、実際のサンプリング周波数の数倍から数百倍のスピードでサンプリングを行っている。これは、A/D、D/A 変換の際の音質の変化を防ぐ目的で行われているもので、アナログフィルタの負担が少ない分、倍数が高い方が優れているといえる。
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オーバーチュア(Overture Sponsored Search):=オーバーチュアのスポンサードサーチ
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オーバーチュアのスポンサードサーチ(Overture Sponsored Search):米 Yahoo! の100%子会社となったオーバーチュア Overture 社が提供する有料リスティングサービス。日本でのサービス開始は 2002 年 12 月で、「オーバーチュア」 と呼んでいるケースも多い。
広告主が事前にキーワードを指定し、消費者が Yahoo! や goo などのサーチエンジンで該当キーワードの検索をした結果に広告文が表示されるタイプの広告で、「キーワード連動型クリック課金」 などと表現することがある。
グーグルのアドワーズ広告は広告が右端に表示されるが、スポンサードサーチでは検索結果表示ページの最上段に表示される。
スポンサードサーチを掲載できるのは Yahoo! の他に、現時点では MSN、goo、infoseek などがある。
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オーバーヘッド(Overhead):本来「頭上の」という意味だが、コンピュータ用語としては、何らかの処理を行なうためにかかるシステムの(過剰)負荷を指す。
コンピュータで、計算上よりも時間や容量が余分にかかること。特にハードウェアや、OS などのシステムソフトウェアの性能などによって、ディスクアクセスにかかる時間などが原因で発生する。
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オーバーレイ(Overlay):英語で「上に置く、重ねる、上塗りする」といった意味なので、色々なジャンルで使われているが、パソコン関連では、パソコンの画面の一部に、映像などの画面を重ねて表示することを指す場合が多い。
[1] オーバーレイ表示
パソコン画面の一部に、アナログ信号を表示させる事。パソコンでは扱い難い動きの激しい動画を、この表示方法にする事により、滑らかにパソコンのディスプレイで表示する事ができる。グラフィックカードの性能で、オーバーレイ表示性能は変化する。
グラフィック・アクセラレータ・ボードによって表示されているグラフィックス画面に、テレビ・チューナーなどほかの映像機器からのビデオ信号を重ね合わせて表示すること。
以前は、ビデオ・カードからの信号に別のグラフィックス画面を重ねるハードウェア方式が主だった、高解像度やリフレッシュ・レートへの対応が困難なので、最近では PCI バス経由で直接信号を送るソフトウェア方式が増えている。
最近は、テレビの映像やビデオ映像、インターネットを通じたテレビ放送などを表示できるパソコンが増えている。こうした映像は、フル画面(全画面)表示もできるけど、普通は画面の一部に小さな映像が出るようになっていて、背景はいつものパソコン画面のままになっている。
これは、背景の画面が背景の画面として描き続けられており、それに重ねて映像の画面を表示しているからで、このように重ねて表示することを「オーバーレイ表示(Screen Overlay)」という。
「2」 OHP
OHP を使った説明などに利用される手法のひとつ。複数の透明な OHP シートに描かれた図を、1枚ずつ説明の手順に添って重ね合わせていくことで、最終的に一つの図を完成させるもの。図解を用いた説明に効果的。
[3] オーバーレイ処理
ある地図に別の地図情報を重ね合わせて、新たな地図を作製することを「オーバーレイ処理」という。 GIS の主要機能のひとつ。
[4] オーバーレイセグメント
メインメモリに格納しきれないほどの大きなプログラムを実行する場合に、機能ごとのセグメントに分けて制御する方法。
最初にメインプログラムだけをメインメモリに読み込んで、それ以降は必要なセグメントを呼び出して処理を実行していく。各セグメントを「オーバーレイセグメント」といい、このような構造のプログラムをオーバーレイプログラムという。
[5] 印刷
2頁分のデータを重ね合わせ、1頁にして出力すること。定型フォームを予め作成しておき、そこに書き込むデータを別途作成し、これを重ね合わせて印刷する、など。
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オープンソース(Open Source):ソフトウェアの著作者の権利を守りながらソースコードを公開することを可能にするライセンス (ソフトウェアの使用許諾条件) のことで、ソフトウェアの設計図にあたるソースコードを、インターネットなどを通じて無償で公開し、誰でもそのソフトウェアの改良、再配布が行なえるようにすること。または、そのようなソフトウェアを指す。
ソースコードがあれば、そのソフトウェアの類似品を作成したり、そのソフトウェアで利用されている技術を転用することが容易に可能なため、企業などでは自社の開発したソフトウェアのソースコードは極秘とし、他社に供与するときにはライセンス料を取ることが多い。
それに対し、オープンソースの考え方は、ソースコードを公開して有用な技術を共有することで、世界中の誰もが自由にソフトウェアの開発に参加することができ、その方が素晴らしいソフトウェアが生まれるはずだという思想に基づいている。
「オープンソース」 という言葉が注目を集めるにつれ、使う人によって意味が異なるという事態が生じてきたため、米国 OSI ( Open Source Initiative ) という団体によって OSD(Open Source Definition) という定義が発表されている。「自由な再頒布の許可」、「派生ソフトウェアの頒布の許可」、「個人や集団の差別の禁止」、「適用分野の制限の禁止」 など10項目からなり、これに準拠しているソフトウェアライセンスには 「OSI 認定マーク」 が付与される。OSD は開発者コミュニティなどで厳密な議論をする際には参照されるが、人々が日常使うオープンソースという言葉が必ずしも OSD の内容を指しているとは限らない。
また、「 Open Source 」という語は米国で、日本国内では 「オープンソース」 という語でそれぞれ商標登録されている。この商標登録は、利用を制限するためではなく、誤用や意味のすり替えからの防衛策としてのものだといわれている。そうした点を考えても、本来の定義を理解しておくことが重要になる。
オープンソースとは、元々は造語であり、1998 年 2 月 3 日にエリック・レイモンド、ティム オライリー、VA リナックス 社の社長ラリー・オーガスティンらがカリフォルニアに集まり、その議論の中でマーケット向けのプロモーション用語として使う新しい言葉 「オープンソース」 を作り出したといわれている。
参照⇒ GPL
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オキシライド乾電池(Oxyride Battery):1964年にアルカリマンガン乾電池 (通称アルカリ乾電池) が登場して以来40年ぶりに、松下電器産業が 2004 年 4 月 1 日に発売した乾電池。公称電圧 1.5V、初期電圧 1.7V、終止電圧 約 1V。本体サイズは 14.5×50.5mm (直径×高さ)、1本あたりの重量は約 23g。
正極には、オキシ水酸化ニッケル ( Oxy Nickel Hydroxide )、二酸化マンガン ( MnO2 )、黒鉛 ( C ) を使用し、負極には亜鉛 ( Zn ) を使用している。 名称のオキシライドは、この正極原材料 OXY Nickel HydRoxIDE の内 「 O 」、「 X 」、「 Y 」、「 R 」、「 I 」、「 D 」、「 E 」 を取った造語といわれている。
正極材料の注入量を増量したほか、配合のコントロールによって維持電圧を向上。高注液システムの採用によって、電解液も増量された。これらの改良の結果、アルカリ乾電池よりも長時間の使用に耐え、アルカリ乾電池に比べて約1.5倍、デジタルカメラでの使用時では、平均約2倍の持続時間を実現したとしている。
従来の単3形電池とは完全互換だが、初期電圧が 1.7V と通常の乾電池 1.6V よりも高いため、オキシライド乾電池の使用を想定していない機器では使用できない。特に懐中電灯などの白熱電球を使用する機器では電球の発熱が大きくなり、フィラメント寿命も短くなる可能性が高いため、製造元である松下電器産業はこれらの機器には使用してはいけないとしている。
参照⇒ バッテリー
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オクテット(Octet):通信分野で使われる情報量の基本単位。1オクテットは 8bit に相当する。「Oct」は8を表す接頭辞。
オクテットに似た情報量の単位に Byte がある。多くの場合、バイトとオクテットは同じだが、バイトはコンピュータの歴史的観点からは、必ずしも8ビットの集合単位を示してきたわけではないので、厳密に区別するためにはオクテットを使う。
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お財布ケータイ:参照⇒ フェリカ
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オブジェクト指向(Object-Oriented):操作の対象(オブジェクト)を中心に考えてソフトなどを開発する方法。従来の方法は手順を中心に考えてソフトを開発してきたが、オブジェクト指向ではそれに比べてソフトウエアの作りやすさ、開発効率や便いやすさを向上できる。
プログラムコードとそれに付随するデータをひとまとまりの単位として管理し、プログラムの構造化を図るプログラミング技法の一つ。表示とか計算とか検索とかいった小さい命令を組み合わせて一つのプログラムを作り上げる技術。代表的なオブジェクト指向言語に Java、C++、Objective-C などがある。
当初はプログラミング手法に限定して捉らえられていたが、最近は GUI における分散処理の単位などをオブジェクトとして考えるようになるなど着実に一般化されつつある。関連するものに、オブジェクト指向データベース、オブジェクト指向プログラミングなどの用語がある。
一般に「もの」(オブジェクト)にできることは決まっている。例えばワープロで文字列を選択している時に、その文字列に対しては「切り取り」、「複写」、「削除」などの処理が施せる。この時に、まず処理対象を指定してからどう処理するかを指定するのがオブジェクト指向の考え方に基づいたユーザー・インターフェースといえる。
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オブジェクト指向プログラミング言語(Object Oriented Programming):「構造化プログラミング言語」ともいう。
一つの処理を独立したプログラム(モジュール)とし、データとそれを操作する手続きをオブジェクトと呼ばれるひとまとまりの単位として一体化し、オブジェクトの組み合わせとしてプログラムを記述する技法。必要に応じてそれを呼び出して利用する。これによって、プログラム開発の生産性と保守性を向上させることを目的としている。
つまり Go to 文を使わないでプログラムを組むこと。Go to 文を使いたい部分をサブルーチンや関数にして、処理を一つにまとめてしまうやりかた。
代表的な言語は Java や C++ 言語など。
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オプトアウト(Opt-Out):事前に受け取り許諾を得ることなく、一方的にメールを配信すること。または、メール受け取り拒否の意思を配信側に伝えること。
オプトインメールとはあらかじめ承諾を得てから配送するメールのことで、承諾を得ずに配送し、後で不要な場合は解除のための手続を行う類のメールをオプトアウトメールと呼ぶ。
インターネットマーケティングの手法、オプトインメールによってオプトインという言葉が有名になったが、オプトアウトとは、その反対語で大きく二つの意味がある。
一つは「購読解除の利便性への配慮」のことを指す。読者がいつでも自由に購読を中止できるように、メールの末尾などに購読解除の方法を明記することなどがこれに当たる。購読解除の方法が煩雑だったり、説明不足だったりすると、ほとんどスパム・メールと変わらなくなる。
この立場でいうオプトアウト・メールとは、受信者がオプトアウト(脱退)の作業を行わない限り、メールを送り続けるタイプのもので、拒否されない限り(暗黙の)受信の承諾があったと見なすことになる。
もう一つは、登録したオプトインメールの購読を中止すること。メールマガジンを購読している読者が購読登録を外す場合、「オプトアウトする」という。メーリングリストからの脱退もオプトアウトという。
例えば、まぐまぐなどの発行システム各社のサイトでメールマガジンを登録した場合、それは自分が登録を申し出たものなのでオプトインメール。しかし、まぐまぐの「ウィークリーまぐまぐ」は他のマガジンを購読することで自動的に登録され、不要の場合は解除するというマガジンだからオプトアウトメールに該当する。
あるショッピングサイトで何か買い物をすれば、その店のメールマガジンに自動的に登録されてしまい、解除するまで送りつけられる。特に Yahoo! と楽天市場のオプトアウトメールは目に余るものがある。Yahoo! の各種ニューズレターと楽天市場ニュース各誌はいったん解除しても、また購入などで利用すれば再び配信リストに載りメールが届くようになっている。
また、ソフトウェアの登録ユーザ全員にダイレクトメールを送付し、メールの末尾に「以後このメールが必要ない方は…」と記載されている場合がオプトアウトメールに当たる。
無条件にダイレクトメールが送付される場合だけでなく、ユーザ登録の受付画面において「ダイレクトメールを希望する」があらかじめチェックされている状態になっている場合も、ユーザがダイレクトメールを受け取らないために、チェックをはずすという能動的な行動を起こす必要があることからオプトアウトメールであると見なされる。
なお、広告などのオプトアウトメールの中には、購読解除の返信メールを期待したものもある。購読解除の返信メールが返ってくれば、そのメールアドレスが架空のものではなく、実在のアドレスであると確認できる。ダイレクトメールの市場では、メールアドレスのリストが貴重な個人情報として売買されており、実在が確認されたアドレスは高い価値がある。
だから、不用意にオプトアウトメールに購読解除の返信メールを送信すると、今度は本格的に多数のダイレクトメールが送られてくることにもなりかねない。知らない相手からのオプトアウトメールを受信したら、購読解除の返信メールなど送信しないで、そのまま削除することが望ましい。
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オプトイン(Opt-In):オプトイン・メールとは事前に配信の許可を得ているメールのこと。 参照⇒ オプトアウト
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親指シフト:富士通が開発した独自のカナ文字配列とシフトキー方式を採用したキーボード。1980 年に発売されたワープロ専用機オアシス OASYS で採用された独自のキーボード用日本語配列。日本語の高速入力が可能で、熱烈なファンをもつ。Mac(Macintosh) 用の親指シフトキーボードも発売されている。
パソコンなどで標準的に使われているキーボードは 「 旧 JIS 配列」 または 「 JIS 配列」 と呼ばれているものなどだが、親指シフトキーボードは下図のように、JIS と同じキーに全く違うかな文字が割り当てられている。あまり一般には馴染みのないキーボードだが、慣れるとかなりの速度で文章を打ち込めるようになる。かつてのワープロ検定などでも、親指シフトのほうが、JIS 配列でのかな入力やローマ字入力に比べて非常に早く文章を打ち込めるため、合格率が高いとまでいわれていた。利用者の全盛期は、ワープロ専用機ブームの 1980 年代で、現在ではあまり使われていないが、当時からのワープロユーザーをはじめとして非常に根強いファンがいる。
親指シフトによって 「高速な日本語入力」 ができる理由の1つは、「かなの配列がキーボードの3段にまとめられている」 ということによる。普通の JIS 配列キーボードでは、かなキーがキーボードの一番上の数字キーから4段に配置されているが、親指シフトでは、かなが数字キーを除く3段に収まっている。
キーボードを打つときには、「ホームポジション」 といって左手の人差し指を英字の 「 F 」 キーの位置に、右手の人差し指を 「 J 」 キーの位置に置く状態が基本になる。ここから、文字入力の際にはいろいろな文字を満遍なく打つことになるが、効率よく入力していくためには、指はなるべくあちこちへ泳がない方が速く打てることになる。JIS キーでローマ字入力ではなくてカナ入力すると、「あ」、「う」、「え」、「お」 といった文字が出てくるたびに指が遠く数字キーまで行ってくることになり、非常にばたばたとしたキー操作になってしまう。
親指シフトキーでは、かな配列がホームポジションを中心に3段にコンパクトにまとまっていて、指がホームポジションにある状態でかな文字のうち、約6割が打てるように配置されている。この 「3段配置」 を実現しているのが 「シフトキー」 の存在で、このシフトキーは、通常の JIS キーボードなどのシフトキーと異なり、独自の意味を持たせている。JIS 配置では、1つのキーに1つのかな文字が割り振られているが、親指シフトでの配列では、1つのキーに2つ乃至3つのかな文字が配置されている。
キーボードの下部、JIS キーボードなどでスペースキーが配置される部分に、左右のシフトキーを配置し、かな文字と、親指の位置にある左右の 「シフトキー」 を同時に打つ 「同時打鍵」 するか、あるいはキーだけを打つかによって、複数のかな文字をスムーズに切り替えて入力できる。具体的には、あるキーに対して 「そのまま打鍵」、「同じ指の側の親指シフトキーと同時打鍵」、「異なる指の側の親指シフトキーと同時打鍵」 の3種類が割り当てられ、これで仮名や各種記号、濁点つき仮名などをすべて1ストローク入力できる。その配置も、仮名の頻度に応じたものであるため、非常に高速なタイピングができる。
親指シフトキーボードを他のパソコンでも利用できたため、一定の普及を見たが、他社は JIS キーボードを利用していったことから、あえて親指シフトを学習しない人も多く、その後は富士通も JIS キーボードの採用に傾いた。現在では、当時の親指シフト配列を改良した 日本語入力コンソシアム NICOLA 配列が提案されている。これは半濁音も1ストローク打鍵が可能とされている。
Q ぁ
q 。 | W え が w か | E り だ e た | R や ご r こ | T れ ざ t さ | 上段 | Y よ ば y ら | U に ぢ u ち | I る ぐ i く | O ま づ o つ | P え ぴ p , |
A を
a う | S あ じ s し | D な で d て | F ゆ げ f け | G も ぜ g せ | 中段 | H み ば h は | J お ど j と | K の ぎ k き | L よ ぽ l い | : っ
; ん |
Z ぅ
z . | X − び x ひ | C ろ ず c す | V や ぶ v ふ | B い べ b へ | 下段 | N ぬ ぷ n め | M ゆ ぞ m そ | < む ぺ , ね | > わ ぼ . ほ | ? お
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親指シフト
参照⇒ QWERTY、DVORAK
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オレンジブック(Orange Book):蘭 Royal Philips Electronics フィリップス (日本フィリップス)社とソニー社とが発表した記録可能な CD ( CD-R や CD-RW ) のための規格で、CD-R は 「オレンジブック Part II」、CD-RW は 「オレンジブック Part III」 として定義されている。「オレンジブック Part I 」 では磁気を組み合わせた追記型 CD の CD-MO が定義されていたが、CD-MO は CD-DA と互換性がなかったため実用化には至らず、その技術は後に MO として登場した。
オーディオ CD の仕様書であるレッドブックには CD の物理的な仕様についても記載されていたが、CD-R の反射層などは CD と互換性はあるもののレッドブックには準拠していなかったため、オレンジブック Part II では CD-R の仕様に配慮した形でレッドブックなどの先行仕様が定義され直されている。オレンジブックには書き込み速度などの規定もあり、技術の進化に伴って適宜見直しが行われている。オレンジブック仕様書の表紙は橙色になっている。
CD-R の市場が爆発的に拡大した 1996 年 3 月に CD-R/CD-RW の普及を目的として設立され、オレンジブックに準拠した CD-R/RW ドライブや CD-R/RW ディスクのメーカーやソフトウエアメーカーなど57社で構成されるオレンジフォーラムによって、国内のメーカーから発売される製品の互換性のチェックが行なわれた。オレンジフォーラムは、普及が始まった CD-RW の団体であるヨコハマワーキンググループを 1997 年に統合した。
その後、2001 年 4 月 25 日に CD-i や Video CD を推進していた 「マルチメディア CD コンソシアム ( MMCD ) 」 と発展的に合併し、CDs21 ソリューションズとなって現在に至っている。
規格書名 | 説明 | 制定時期 |
イエローブック Yellow Book | CD-ROM の仕様 | 1985 年 |
オレンジブック Orange Book | CD-MO、CD-R、CD-RW の仕様 | 1989 年 |
グリーンブック Green Book | CD-I、CD-ROM XA の仕様 | 1986 年 |
スカーレットブック Scarlet Book | SACD の仕様 | 1999 年 |
パープルブック Purple Book | DDCD の仕様 | 2000 年 |
ブルーブック Blue Book | CD-EXTRA の仕様 | 1996 年 |
ホワイトブック White Book | Video CD の仕様 | 1993 年 |
レッドブック Red Book | オーディオ CD ( CD-DA ) の仕様 | 1981 年 |
規格書一覧
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音源モジュール(Sound Module):トーン・ジェネレータ・モジュール(Tone Generator Module)ともいう。シンセサイザーなどに内蔵されている音色を、鍵盤を取り去って一つの箱に収めたもの。内部のマイコンで音を合成する。入力装置が付いていないためプログラムにより制御する。
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オンザフライ(On-The-Fly):通常 CD-R ディスクにデータを書き込む際、元データをハードディスク上にイメージファイルとして書き込み、このイメージファイルを CD-R ディスクに書き込む。
これに対して、オンザフライ方式を利用するとイメージファイルを作らずに、元データを直接 CD-R ディスクに書き込む。
イメージファイルを作らずに済むので書き込み時間が短縮でき、また HD ドライブの空き容量が少なくても CD-R ディスクへ書き込みできる。しかし、使用するマシンのスペックや CD-R ディスクによってバッファ・アンダーラン・エラーが起こることがある。
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オンボード(On-Board):ボードに載っている、という意味。パソコン関連でこの言葉が出てきた場合、ボードはマザーボードや拡張ボードを指すのが普通。
ある部品や機能が、同一のマザーボードなどの基板上に搭載されていること。具体的には、特定の機能を持った LSI チップが、マザーボード上に直接搭載されていること。
サウンド機能や LAN インタフェースなど、拡張カードを装着してあとから追加することが多い機能が、直接マザーボードに搭載されている場合に用いられる表現。
一般にメモリ( RAM )と呼ばれている部品は、マザーボード上のメモリスロットに差して使う。しかし一部のパソコンでは、マザーボードに最初から一定容量のメモリ部品が直付けされていることがある。この場合「メモリがオンボードで実装されている」という。
例えば、8Mbytes のメイン・メモリが直接マザーボードにハンダ付けされている場合、「オンボードメモリは 8Mbytes である」、「8Mbytes のメインメモリがオンボード実装されている」などと表現される。
あるいは、かつてパソコンで良い音を作るための部品は、サウンド・カードという1枚の拡張ボードになっていて、マザーボード上の拡張スロットにサウンド・カードを取り付けていた。しかし最近では、サウンド関連の部品が最初からマザーボードに直付けされているケースが増えている。この場合も「サウンド機能がマザーボードに、オンボードで実装されている」という。
画像表示を担当するグラフィック・アクセラレータ・ボードには、VRAM という部品が付いている。この場合は、グラフィックボードという拡張ボードに「○○MB の VRAM をオンボードで実装」といったいい方もする。
メモリや機能がオンボードで実装されていると、パソコンの部品点数と組立の手間も減らせることができるので、拡張カードを使う場合と比較すると、コストが安くなり、装着する手間もかからないなどのメリットがある。
一方、機能を増やしたり、より強化しようとする場合は、逆に、機能に不満があっても他のものに交換することができないという欠点もあり、「却って無い方がありがたい」ということになる。
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オンライン・ストレージ(Online Storage):ファイル保存用のディスク・スペースをインターネット上で貸し出すサービス。有料のものと無料のものとがあり、無料の場合は使用時に広告が表示される。
インターネットに接続できる環境があれば、どこからでもオンラインストレージに繋がり、保存してあるファイルに自由にアクセスすることが可能で、職場と自宅などとの間でのデータのやりとりや、複数人でのデータの共有などが行える。利用できる容量は数MB〜100MB程度のサービスが多い。
オンラインストレージサービス 「 iPOP 」 やモバイル・オンラインゲームを運営する韓国 GRETECH の日本法人グレテックジャパンは 2005 年 7 月 22 日、オンラインストレージサービス 「ファイルバンク」 の概要と今後の事業展開に関する説明会を開催した。
ディスクスペースは有料と無料とがあり、無料の 「フリープラン」 保存容量は 1GB で、1週間ログインしないと保存ファイルが消去される。有料サービスの料金体系は、保存容量が 1GB で月額料金は 630 円、2GB で月額料金は 630 円、以降は 100GB まで 1GBごとに 400 円加算。
1日あたりのダウンロード容量が、500MB までは 「特急ダウンロード」 で高速だが 500MB を超えてからは、「特急」 の 2.5〜5%ほどの低速 「各駅ダウンロード」 となる。500MB を超えて特急ダウンロードを利用する場合は、ダウンロードオプションで、500MB が 210 円、1GB が 315 円、2GB が 630 円、5GB が 1,575 円、10GB が 3,150 円、最高の 100GB が 31,500 円となる。ダウンロードオプションは月額制ではなく、購入した容量を使い切るまで利用することができる。
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オンライン・ソフト(Online Software):インターネットやパソコン通信上で公開されているソフトウェア。個人や小規模な集団が製作しているものが多い。
ダウンロードすれば自分のパソコンで使うことができる。無料で使える「フリーソフト(Free Software)」と、試しに使ってみて気に入ったら料金を支払う 「シェアウェア(Shareware)」とがある。
後者は後払いではあっても「有料」なので、料金を払わなければならない。一般に試用期間中は、「機能の一部制限」や一定期間が終わると機能が停止する「期間限定」
などがあり、代金を払うと、完全な形で使えるようになる。
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オンラインマーク(Online Mark):ONLINE SHOPPING TRUST と記載された右の画像を指す。日本通信販売協会と日本商工会議所とが 2000 年 12 月から開始した制度で、オンラインショッピングでの事故を防止するために、通信販売事業者の実在を確認し、かつ Web ページの表記が通信販売の法令等を守っている事業者であることを審査し、一定の基準をクリアしたショップに対して、発行している認証マークで、ショッピングサイトの判断の目安になる。
事業者は、申請したサイトの通信販売に関するページ上にオンラインマークを表示する。ホームページが通信販売のルールを守っていることを認証することで、消費者が安心してオンラインショッピングできる環境を作るために導入された制度。インターネットを利用した消費者向けの通信販売を行っている事業者で、事業拠点が日本国内にあり、1年程度の事業歴がある事業者を対象にしている。
オンラインマークの認証内容は、
- 商業登記簿謄本または抄本、住民票等によって、通信販売事業者が実際に存在することの確認
- 申請サイト上での特定商取引法による通信販売広告の表示義務事項の表示
- 広告表現の特定商取引法その他関連法令の遵守
であって、事業者の Web ページにアクセスして、表示されたオンラインマークをクリックすると、
- 認証事業者名 : 日本商工会議所
- 代表者氏名
- 郵便番号
- 住所
- 使用許可 URL
などが表示される認定画面があらわれ、実際にアクセスした URL と同じかどうか確認できる。この結果、事業者が実在し、オンラインショップが通信販売の規則に則っていることが確認できる。ただし、マークは事業者が販売する商品・サービス等の品質や内容、消費者と事業者の売買契約内容、事業者の経営内容を保証するものではない。
参照⇒日本商工会議所オンラインマーク総合センター
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カーニング(Kerning):前後の文字に合わせて文字の間隔を詰めること。例えば、アルファベットの「W」と「A」が並んだ場合に、「W」の右下に「A」の左足を食い込ませること。
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カーネル(kernel):核心。コンピュータシステムにおいて、中核的な存在として機能する命令群。例えば OS カーネルといえば、周辺機器の監視、メモリ管理やタスク管理など、OS の基本機能を実現するモジュール。
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:OS のメモリ管理機能の一つで、プログラムが使用しなくなったメモリ領域や、プログラム間の隙間のメモリ領域を集めて、連続した利用可能なメモリ領域を増やす技術。これが不完全な OS は次第に利用可能なメモリが減ってゆくため、一定期間ごとに再起動を強いられることになる。Java 言語の実行環境自身がガーベジコレクション機能を持っており、Java プログラマがメモリ管理に気を使わなくてもいいようになっている。
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カーボンナノチューブ(carbon nano tube):炭素を使った新素材。炭素原子が網状のチューブのように結合したもので、1ナノメートル程度の円柱状になっており、太さは原子5〜10個分、人の髪の毛の5万分の1ほどの直径を持った円筒状分子。ひっぱり強度が強く、その小ささと、結合の仕方によって金属や半導体のような性質を示す事で注目を集めており、シリコン素子における小型化の物理的限界の到達時に、シリコンに代わる最有力候補となると期待されている。
NEC 主席研究員の飯島澄男博士が 1991 年に発見した新素材。ダイヤモンドやフラーレン(Fullerene、グラファイト[黒鉛]・ダイヤモンドに次ぐ第三の炭素の総称)などに次いで発見された5番目の炭素材料で、チューブ状構造の太さや丸まり方で特性に多様性を持ち、さまざまな分野での応用に向けて活発に研究が進められている。
燃料電池など次世代デバイスの材料として有望視され、日本や米国の企業が製造に取り組んでいるが、大量生産が難しく価格はグラム当たり数万円と高額。新しい方法で安価に大量生産が可能になれば、ナノチューブ利用製品の実用化も加速する。
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改行コード: 参照⇒ CR
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楷書体(かいしょたい、Kaisho style):漢字の書体は、篆書体、隷書体、楷書体、行書体、草書体とを併せて、書の五体、もしくは五書体というが、更に明朝体などがある。
楷書体は印刷・表示用書体の一種で、一画一画を続けずに筆を離して書き、一点一画を直線的に正しくきちんと書く特徴を持っている。隷書体の起筆が蔵鋒、つまり線の進行方向とは逆入りで書くのに対して、楷書体は起筆が露鋒、つまり筆の穂先が見える書き方になっている。また隷書体と違って波磔(はたく)がない。楷書の 「楷」 は、区分を示す偏と字音を示す旁からなる形声文字で、桧に似たウルシ科の常緑高木を指す。枝が整然としていることから転じて、「正しい」 とか 「手本にする」 という意味となった。楷書は、草書と同様に隷書から発展したものだが、草書が簡単で速く書けることを求めたのに対し、謹厳で荘重な書体として発達し、公式的な文書で使われる書体で、儀式ばった目的に用いられてきた。
秦の篆書、漢の隷書、唐の楷書と書体は変遷してきたが、楷書体は中国の南北朝から隋唐時代に広く使われるようになった。西歴2世紀頃、紙に文字を書くのが主流となると、従来の木簡用に用いた硬い毛の筆では紙に合いにくいので、柔らかい兎の毛の筆が使われ、崩さずに文字を書くという意味から楷書体が誕生した。隷書から変化した書体で字形がほぼ方形になっている。当初は隷書体と似ているということもあったようだが、次第に一般的な書風として広まり、西暦581年〜619年の隋朝間で完成した。
そして、楷書の完成形と絶賛されているのが、虞世南 (ぐ せいなん)・欧陽詢 (おうよう じゅん)・楮遂良 (ちょすいりょう) の3人、つまり 「初唐の三大家」 である。三大家が活躍した初唐の時代は、長安 (現在の西安) を中心に大唐文化といわれる華麗な文化が華開いた時代で、現在でも西安の周辺には当時の史跡や文物がたくさん残されており、彼らのすばらしい楷書作品が石碑となって数多く残されている。
現代日本で楷書、あるいは楷書体と呼ばれているものは、活字体 (明朝体) の字体 (字の骨格) をなぞったものを指し、康熙字典の書体をもとにしているので、初唐に確立した伝統的な楷書体とは違う。
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改正リサイクル法: ⇒ リサイクル法
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回線交換方式(Line Switching System、Circuit Switching System):データを送受信する機器どうしが交換機によって直接接続される通信方式。回線は、一度のデータ転送ごとに接続、切断を繰り返すため、切断されるまでは、回線を占有できる。そのため一度に大量のデータを転送する場合に適している。通常の電話回線による接続が代表例。
通信の方式には、回線交換方式とパケット交換方式とがあり、回線交換方式はまず回線を接続してから通信する方式。一方、パケット交換方式は、パケットの宛名に従ってパケットを配達する方式。
接続する方法には、専用線を使用する固定方式と公衆電話網などの交換網を使用する交換方式とに分類できる。
交換方式は回線交換方式と蓄積交換方式に分類できる。回線交換方式は通信を始める前に回線を確保し、それから情報伝送を行う。他方、蓄積交換方式は蓄積している間に送信先の端末に合わせたデータ変換を行うので、伝送手順や回線速度の異なる端末間の通信もできる。データをいったん交換機内で蓄積したあと、交換網中の経路を選んで伝送する方式で、代表例にパケット交換方式が挙げれれる。
i モードや EZweb などのブラウザフォンでは、パケット通信と呼ばれる技術が使われている。一般の電話や携帯電話で音声の通話をするときには回線交換方式が使われているが、この方法は通話中に無言の状態でも電話はつながっている。このような仕組みだと、通話を始めてから終わるまでの時間に応じて電話料金がかかってしまう。
これに対してパケット通信方式の場合は、主に文字や画像などのデータ通信で使われ、データを決まった長さのかたまり (パケット=小包) に分割して送り、受け取った側で組み立て直す方式。通信料金は、パケットの数に応じて決まる。パケット通信方式は回線交換方式に比べて、データを送受信しないときは、電波を出していないため、電波の有効利用が可能になるというメリットがある。
i モードが登場するまでは、パケット方式と回線交換方式とのどちらを使うかを判断する際、ほとんどの場合の利用用途がパソコンとの接続だったため、必要データ量を考えると少しでも高速な回線交換方式のほうが有利と考えられていて、回線交換方式が主流だった。
ところが i モードの登場でパケット方式の利点が大きくクローズアップされた。携帯電話の小さなディスプレイで表示されるデータはそれほど多くないし、見る側のインタフェースを考えてみると、いちいちダイヤルして接続するのは面倒ということで、パケット方式のほうが圧倒的に有利ということになった。
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解像度(Resolution):プリンターやディスプレイなど出力装置の細部表現能力。ぺージ・プリンターの場合1インチ当たりに何個の点を打つことが可能かを「dpi(ドット/インチ)」という単位で表わす。この値が大きいほど美しくきめ細かな文字や画像を再現できる。
画面の表示能力を表す場合には、「横 640×縦 480ドット」のように、縦横のドット数と表示色数の組み合わせのことを一般的に解像度呼ぶ。
画面サイズと表示色数は下表の通り。
名称 | 縦横のドット数 |
CGA | 320× 240 |
VGA | 640× 480 |
SVGA | 800× 600 |
XGA | 1024× 768 |
SXGA | 1280×1024 |
UXGA | 1600×1200 |
画面サイズ
名 称 | 別 名 | 表示色数 |
4ビットカラー | - | 16色 |
8ビットカラー | - | 256色 |
15ビットカラー | ハイカラー | 32,768色 |
16ビットカラー | ハイカラー | 65,536色 |
24ビットカラー | フルカラー、トゥルーカラー | 16,777,216色 |
32ビットカラー | フルカラー、トゥルーカラー | 16,777,216色 |
表示色数
[註] CGA は最初の IBM PC/AT の頃の画面サイズで、Windows で使用されることはない。4ビットカラー(16 色)はやはり MS-DOS 時代に一般的だった色数で、VGA モードや PC-9800 シリーズの 640×400 モード(いわゆるノーマル画面)が 16 色だった。 参照⇒ 走査線
、XGA
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階調(Gradation):白から黒までの色の間にある段階、色や明るさが変化する段階。あるいは、色や明るさを識別する上での精度。階調が多いほど、色や明るさの変化を滑らかに表現することができ、自然界の連続的な色の変化を再現できる。パソコンの画面では、RGB、3原色の組み合わせで表現されていて、3色それぞれ何段階の明るさを出せるかで何種類の色を表現できるかが決まる。そして、この各色の段階的な明るさを階調という。
階調は数値で表現され、2階調や16階調というようにいう。たとえば、2階調では明るさが白と黒だけで表現される。16階調では、白と黒の間に14段階の色を使うため、2階調に比べて色や明るさの変化を滑らかに表現できる。16階調なら、表現できる色は16の3乗で 4,096 色になる。
同様に3原色の各色に分けて取り込んでいるスキャナで画像を取り込むときも、取り込める階調をビット数で表すことが多い。最近は、RGB 各色 12bit (合計 36bit ) とか各色 16bit (合計 48bit ) というスキャナが増えている。12bit なら 4,096 段階、16bit だと 65,536 段階にもなる。取り込んだ後で各色を 8bit に変換することで、よりよい色を得られるように工夫されている。
また、画像処理ソフトなどでピツト・マツプ形式の画像を扱う場合、補正をかける度に画質が劣化する。そこで Adobe Photoshop などでは内部的に 16bit が扱えるようになっている。こちらも、補正後、最終的に 8bit にすると、それだけ画質の劣化が少なくなる。
写真や、着色した絵のように、色から色への変化がなめらかに続くものは連続階調 ( Continuous Tone ) という。濃淡の段階が無限に存在している状態を指す。文字原稿や線画のように黒と白の2階調しかないものは 「白と黒の2階調」 とよぶが、通常 は「階調がある」 といえば連続階調のことを指す。
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外部キャッシュ(二次キャッシュ)(2nd cache)(L2 キャッシュ): 参照⇒ 二次キャッシュ
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外部クロック(External Clock):CPU 外部の周辺回路を駆動するためのクロック。マザーボードから送られるクロック。
別名=「FSB」、「バス・クロック」、「システム・クロック」。 参照⇒ クロック周波数
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顔文字(スマイリー、Smiley、フェイスマーク、Face Mark、エモティコン、Emoticon):スマイリー ( Smiley )、フェイスマーク ( Face Mark )、エモティコン ( Emoticon ) などともいう。
アスキーアートの一種で、アスキー ( ASCII ) コードに含まれる文字、記号のみによって描かれ、電子メールや掲示板のメッセージの文末に付けるマーク。文章だけでは伝わりにくいニュアンスや気分、感情を表現するために使われる。文章そのものだけでは誤解を与えると思われる時に、語調を和らげることができるという利点があるが、相手によっては、馴れ馴れしい印象を与えて逆効果になることもある。
最も一般的なのは、(^ ^) や (^o^) などの笑顔がある。
このほかにも、
(;_;) や (T_T) ----- 泣き顔
m(_ _)m ----- 手をついて謝っているところ
(^_^)/~~ ----- ハンカチを振ってサヨナラ
などたくさんの顔文字がある。日本語入力ソフトによっては、「かお」 とか 「にこにこ」 と入力して変換すると、いろいろな顔文字を呼び出せるものもある。ちなみに欧米ではスマイリーなどとも呼び、
:-)
のように横に倒した顔文字が使われることが多い。なお、文字だけで数行にわたる立派なイラストを描いているのはアスキーアートと呼ぶ。もともとインターネット普及以前、文字情報のやり取りが主だったパソコン通信の時代に、テキストだけでは伝わりにくい感情を表現するための手段として発達した。
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鍵マーク:=錠前マーク
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可逆圧縮(Lossless Compression、ロスレス圧縮):ロスレス圧縮とも呼ばれる。
データの欠落がまったく起こらない圧縮方式のことで、ファイルのサイズを減らす際、完全に元のファイルに戻すことができるるように圧縮する方法。圧縮された符号を復号すると、圧縮前のデータを完全に復元できる。圧縮率は低いが、元に戻した際にデータが少しでも違ったら困る場合に使用する。
このため、ファイル全般を取り扱う汎用の圧縮プログラムはすべて可逆圧縮となっている。これに対し、音声や画像などは多少データに欠損が生じても品質を大きく損なうことはないため、欠損を許容する代わりに劇的に圧縮する方式が用いられる。これは非可逆圧縮と呼ばれる。
コンピュータのプログラムや文字データなどはもとのデータと少しでも違ったら全く意味をなさないので、この方法で圧縮する必要がある。通常のファイルを圧縮する場合はこの方法を使う。この方法を利用した圧縮形式としては、一般ファイル用として zip や LHA 等、画像ではPNGや GIF 等、音声では FLAC などがこの方法を採用している。
一般的に、フルカラーの静止画や動画、オーディオは、オリジナルの情報量が膨大であるため、高い圧縮率を達成したり、限られたネットワーク帯域の中で伝送できるように、非可逆圧縮が利用されている。
例えば、動画は前後のフレーム (コマ) に映された画面に相関関係があり、背景が変わらない場合などは冗長性が高いといえる。非可逆圧縮では、オリジナル情報のもつ冗長度を削減したり、人間の視覚や聴覚特性を利用して感覚的に鈍い情報から優先的にデータを捨てるなど、高度な圧縮アルゴリズムを用いて品質劣化が目立たないようにしている。
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拡散(Spectrum Spread):ここでの 「拡散」 とはスペクトラム拡散のこと。スペクトラムとは、情報 (送信データ) を運ぶキャリア (搬送波) を周波数 (波長) 軸から見た場合の波形を意味する。スペクトラム拡散通信方式とは、デジタル信号を拡散符号と呼ばれる信号によって元の信号より広い帯域に拡散させた上で送信し、受信側で同じ拡散符号によって元のデジタル信号を復元すること。
送信側は、ベースバンド信号 (デジタル信号) をキャリアに乗せる1次変調 (情報変調) と、その変調された信号 (スペククトラム) に高速で広帯域なランダム信号を乗せてスペクトラムを拡散する2次変調 (拡散変調) から成る。
スペクトラム拡散 ( SS ) には、ベースバンド信号を乗せたキャリア (搬送波) の帯域幅を直接拡散させて、大きな周波数帯域に広げる直接拡散方式 ( DSSS 、Direct Sequence SS) と、ベースバンド信号を乗せたキャリアの周波数をある範囲内で次々に変えて (ホップさせて)、広い周波数帯を使用しているように見せる周波数ホッピング方式 ( FHSS 、Frequency Hopping SS ) とがあり、両者を混合したハイブリッド方式もある。
普及しているのは DSSS で、多重化方式の一種 CDMA (符号分割多重接続) が無線 LAN の IEEE802.11b などで使用されている。また、近距離無線通信規格の Bluetooth、CDMA 方式の携帯電話 cdmaOne、W-CDMA、cdma2000 などや、最近急速に利用者の増えたカーナビゲーションの GPS にもこの技術が使われている。
スペクトラムの形が雑音と明らかに異なり、区別が容易なため、雑音に強いのが特長。同じ拡散符号を利用しないと元の信号が復元できないため、機密性を確保できる。また、ノイズに強く、過密状態になっても急激な品質低下を起こさない、などの特長を持つ。
無線を使って秘匿性の高いデータ通信を行うために、スペクトラム拡散の技術が盛んに用いられるようになってきた。
元々これは、軍事目的で開発された技術であり、研究され始めたのは今から約30年ほど前になる。レーダーの精度を向上させたり、大陸間弾道ミサイルを正確に誘導したり、他国の妨害電波をかいくぐって通信したり、通信していることを敵に察知されないようにすることなどが目的だったといわれている。
その後多くの研究が重ねられ、今では多くの目的に、かつ平和的に利用されるようになった。
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拡張子(Extension):ファイル名の右側のピリオドで区切られた文字列で、「どのアプリケーションソフトで作成されたか」あるいは「どのようなデータ形式であるか」がある程度識別できる。通常3文字か4文字(exe、gif、xls、htmlなど)のアルファベットで表す。
主に MS-DOS や Windows、UNIX などの OS で利用されるが、Mac OSでは使用されない。
現在普及しているほとんどの OS は拡張子を何文字でも設定できるが、MS-DOS では拡張子は3文字までという制約があったため、その流れを汲む Windowsで は拡張子を3文字以内にする習慣がある。
また、Windows などでは拡張子とアプリケーションソフトを対応づけることができ、ファイルのアイコンをクリックするだけで対応づけられたアプリケーションソフトを起動することができる。
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拡張パーティション(Extended Partition):DOS や Windows 9x に附属している「FDISK.EXE」を起動してみると判るが、DOS のパーティションには基本領域、拡張領域、論理ドライブがある(英語版ではそれぞれ Primary Partition、Extended Partition、Logical Drive)。
基本領域は一つのディスクに一つしか作ることができない。拡張領域を作るにはディスクに基本領域が一つ必要。また論理ドライブは拡張領域の中にいくつでも作ることができる。拡張領域単体ではファイルシステムとして利用できない。
この拡張領域は複数のパーティション・テーブルを数珠繋ぎにすることで実現される。 参照⇒ フォーマット、EBR、MBR
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拡張版 SpeedStep(Enhanced SpeedStep、エンハンスト SpeedStep):2001 年 7 月 31 日、米 Intel (日本インテル) 社が都内で記者発表会を開催して発表した、モバイル向け CPU、モバイル Pentium III-M ( 866MHz、933MHz、1.0GHz、1.06GHz、1.13GHz ) で初めて搭載した拡張版の SpeedStep で、Deeper Sleep モードも搭載した。
従来、高クロック高コア電圧の 「最高性能モード」 と低クロック低コア電圧の 「バッテリ駆動モード」 の2種類の動作モードを、電源の供給元がACアダプタの場合とバッテリの場合とを判断して自動的に切り替えていたが、拡張版 SpeedStep では、CPU の負荷状態に応じて2つのモードを自動的に切り替えるオートマチックモードを備えた。
例えば最近は、無線 LAN でインターネットに接続して動画データを受信しながら再生するようなことをバッテリー駆動で行うこともある。ワープロや電子メールの読み書きといった用途に比べると、無線通信や動画の再生は CPU の負担が大きい。そのため、バッテリーで使っている時でも必要に応じて自動的にフルパワーが出るようにしたのが拡張版 SpeedStep で、あまりパワーが必要ない状況になると、また自動的に省電力の状態に戻る。
Deeper Sleep は、従来のサスペンド状態 ( Deep Sleep ) よりも待機時の動作電圧を引き下げて、消費電力を 200mW 以下に抑えたモードで、消費電力は低いが復帰までに時間がかかる。
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ガジェット(Gadget):小道具、気のきいた小物、ちょっとした機械装置、小間物。最近は「デジタルガジェット」とか「電子ガジェット」などと使われている。
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カスケード接続(Cascading Connection、多段接続):複数の LAN ケーブルを1つにまとめるための集線装置であるハブのポートが一杯になった時、ハブ同士を階層的に接続することをいう。つまり、Ethernet の 10BASE-T のようなスター型 LAN において、ハブなどの中継点となる通信装置同士を接続し、1つのネットワークに接続できる端末の数を増やすこと。多段接続とも呼ばれる。例えば、10ポートのハブには最大で10台までの端末を接続することができるが、10ポートのハブを2台カスケード接続すれば、カスケード接続用のポートを除いて、最大18台まで端末を接続できるようになる。
1つのネットワークに何段階もの中継機器を設置し、カスケードの段数が増えると、末端同士の通信では信号が減衰し、遅延時間が大きくなり、コリジョンを認識できなくなるため、正しくデータが送れなくなってしまう。そのため、最大で何段のカスケード接続が可能かは規格によって定められている。カスケード接続できるハブの台数は、10Base-T で4段、100BASE-TX では2段までとなっている。
多くのハブには、カスケード・ポート、または UpLink Port や MDI(Medium Dependent Interface) ポートとも呼ばれる専用ポートが用意されている。カスケード・ポートのあるハブ同士を接続するときは、通常のポートとカスケード・ポートをストレートケーブル で接続する。カスケード・ポートがないハブ同士を接続するときは、クロスケーブルで接続する。
カスケードという言葉は、「滝のように垂れる」 という意味があり、カスケード接続されたハブとカスケード・ケーブルの状態を示している。
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カスタマイズ(Customize):Customize は英語で 「注文に応じて作る・改造する、…を注文で特製する」 という意味。一般的には 「用途に応じて、標準構成の一部を変更する」 ことを指す。パソコンの世界では、パソコンやソフトの設定を、ユーザーの好みや使い方に合わせて変えることをいう。
最も簡単な例では、パソコン画面の背景である壁紙や起動音を変えることができる。あるいは、ワープロや表計算といったアプリケーションソフトの画面上部に表示されているツールバーという操作メニューの項目を増やしたり減らしたりできる。もう少し本格的なカスタマイズとしては、ツールバーや特定のファンクションキーに、頻繁に行う操作をワンタッチで実行できる機能を割り当てたり、作業内容に合わせた独自のメニューを表示させたりすることもできる。また、企業内では、アプリケーションソフトの設定をその企業専用に調整してから社内に配布することもあるが、これもカスタマイズの一種といえる。ソフトウェアによっては、いくつかの要素機能を分離できるようになっており、インストール時にユーザがどの機能を導入するか選択できるようになっている。これはインストール時のカスタマイズといえる。さらに本格的なカスタマイズだと、会計ソフトや商品管理ソフトなどの業務用アプリケーションソフトを販売するとき、納入先企業の業務形態に合わせて作り直したりする。ここまでいくと、ソフトのセミ・オーダーメイドといった感じになる。
キーカスタマイズ ( Key Customize ) というのは、キーボードの個々のキーへの記号や機能の割り当てを変更すること。この機能や記号の割り当てのことを 「キーアサイン ( Key Assign )」 という。例えば、日本語入力ソフトの変換機能をどのキーに割り当てるか設定するのがキーカスタマイズになる。また、ソフトウェアでよく使う機能を特定のキーに割り当てておくこともあり、よく使う操作を複数のソフトで同じキーに当てはめておくと、操作性を向上させることもできる。
汎用的にキーカスタマイズを行なうソフトもあり、これを使うとアプリケーションソフトの違いによらず、シフトキーやコントロールキーなどの補助キーの機能をそっくり入れ替えてしまうことができる。これは Windows と UNIX などとの操作感の違いを吸収する用途などに使われている。
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仮想メモリ(Virtual Memory):別名「スワップ・メモリ」。ハードディスクの一部を使うことにより、実装以上のメモリ空間があるかのように見せる OS の機能。
仮想メモリ領域は、アクセス速度は非常に高速だが、比較的高価で、大量に実装することが困難な物理メモリと、アクセス速度は低速だが、大量の領域を確保できるハードディスクの一部の領域をひとまとめにし、物理メモリ・サイズを大幅に超える仮想メモリ空間を実現する。
コンピュータで実行されるプログラムコードは、ごく短い時間では、物理メモリに存在しなければならないコードは全体のごく一部でよい。仮想メモリ・システムでは、この特性を利用して、仮想メモリ領域のごく一部だけに物理メモリを割り当てることで、物理メモリ量を超える仮想メモリ空間を作り出したり、複数の仮想空間を作り出す。
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カップリング(Coupling):Couple は 「連結」 の意味で、「二人」 を 「カップル」 といい、すでに日本語になっている。
「カップリング***」 は 「結合***」 のこと。カップリングという言葉はパソコン関連でもよく使われているが、通常は 「結合」 で足りる。
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家電リサイクル法(Home Appliance Recycling Law):正式名称は特定家庭用機器再商品化法(平成10年6月5日法律第97号)。1998 年 5 月制定。経済産業省・環境省所管。
2001 年 4 月に施行し、家電メーカーに対して廃家電の回収と再資源化、消費者には廃棄時の費用負担を義務付けている。現在、テレビ、エアコン、冷蔵庫、冷凍庫、洗濯機の5品目が対象で、有害物質の管理指針により表示が義務づけられる。家電リサイクル法の対象となっている製品を処分する場合は、消費者がリサイクル料金、販売店が収集、メーカーが解体やリサイクルを受け持つ。
対象となる使用済み廃家電の排出者は、廃家電を小売業者に引き渡し、収集・運搬費用とリサイクル費用を支払う。小売業者は、これを引き取り製造業者へ引き渡し、製造業者は、引き取った廃家電を定められた率以上にリサイクルする。リサイクル率は、重量比でテレビ55%、エアコン60%、冷蔵庫と洗濯機50%。
なお、使用済パソコンについては家電リサイクル法ではなく、リサイクル法 (資源有効利用促進法) に基づき、2003 年 10 月 1 日より、再資源化が始まっている。
参照⇒ 経済産業省 特定家庭用機器再商品化法 (家電リサイクル法) のホームページ、RoHS、WEEE
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独 SENNHEISER 製 CX300 |
カナルタイプ(Canal Type):カナルタイプ(Canal Type):Canal は 「導管、耳穴」 を指す英語で、簡単に言うと耳の穴に差し込んで使う、つまり耳栓タイプのイヤフォンのこと。
密閉構造であることが特徴で、その構造上、外部からの騒音をシャットアウトしやすいため、電車の中などで使うと効果を発揮する。遮音性が高いので、音量を上げずに音のディテールを聴き取れる。プレーヤー付属品のインナーイヤー型に比べ、装着が面倒という難点はあるが、それを乗り越えてでも高音質を得たいというユーザーが対象になっている。
カナルタイプ全般の問題だが、自分の体が発する音にかなり敏感に反応してしまう。コード自身が発生源となるノイズも気になるし、服やカバンにコードが擦れて、その微振動が耳に 「ガサゴソ」 と伝わってくる。イヤホン自身の遮音性が高いだけに、これには興ざめする。ウォーキングしながらとかジョグのお供に・・・などには絶対に向かない。また、風切り音もすごいのでアウトドアにもあまり向いてはいない。
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可変ピッチフォント(Proportional Font): 参照⇒ プロポーショナル フォント
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可変ビット・レート(VBR、Variable Bit Rate):= VBR
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雷サージ(Thunder Surge):Surge は 「大波、殺到、急上昇」 といった意味の英語。サージという用語は、電気通信関係の場合、広い意味では、過渡的な過電圧や過電流全般を意味する。雷サージというのは、雷等により瞬間的に異常に高くなる電圧をさし、電子機器等へ影響を与えることがある。雷には、直撃雷と誘導雷があり、直撃雷は通常の落雷、誘導雷は、近隣に落ちた雷が電線や地下を伝って侵入したり、雷雲から放電された電磁波や静電気が電線や鉄塔などから建物内に侵入する現象をいう。持続時間によって、スパイク ( spike :ナノ秒〜マイクロナノ秒) とサージ (ミリ秒単位)の二種類に大別される。
パソコンを起動していなくても電源コードや電話線がつながっているだけで影響を受けることもある。雷が鳴ったからといって必ず雷サージが発生するわけではないが、気がついたら壊れていて、電話が通じない、パソコンを起動できないといったことがある。雷が鳴ったら、パソコンの電源を切るだけでなく、電源コードも電話線も抜いておくのがベストだが、外出時に雷が鳴り出したら手の打ちようがない。また、電話機やファクス機、TA などは電話線や電源を抜くと使えなくなってしまう。つまり、その間、電話が通じなくなる。
そのため、雷サージ対策の器具が売られている。そのほとんどは、コンセントの数を増やすタップのような形をしている。そして、コンセントにこの器具を差して、この器具からパソコンや TA などの電源をとる。また、電話線に対応した器具もある。この場合は、壁のモジュラージャックから出た電話線を器具につなぎ、そこからモデムや TA、パソコンに電話線をつなぐ。電源と電話線の両方に対応した器具もある。
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カメリア(Camellia):=Camellia
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カラー・パレット(Color Pallet):文字や図形に使う色を選択するテーブル、一覧表のこと。インデックス・カラー、カラー・マップ、カラー・ルックアップ・テーブルとも呼ばれる。画像をパレット・カラーに変換すると、その画像用のカラー・テーブルが作成され、同時に表示できる。画像のカラーが最大256色 ( 8bit ) までインデックスされ、索引を付けて保存される。元の画像のカラーがカラー・テーブルに存在しない場合は、最も近いカラーを使うか、使用可能なカラーでシミュレート、擬似的に実現する。
8ビットカラーでは、16,777,216 色の中から256色を選んで使える。一部の色だけを使うので、どの色を使っているかという情報もいっしょにもたなければいけない。この色情報がパレットで、グラフィックデータごとに違うパレットをもつことができる。使用頻度の高い256色を集めて、標準化したものをシステムパレットと呼ぶ。
「パレット・カラー」 を使用するグラフィックスには、そのグラフィックスが使用する色を定義するパレットが含まれている。パレットの各エントリは 24bit RGB カラー定義を使用して記述されるが、パレットの定義後は、グラフィックスが使用する各色のパレット上での場所を表す保存された 8bit の数値を使用してグラフィックス自体の色を定義する。
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カラー・モデル(Color Model):的確に色を指定できる抽象的な表現で、DTP (デスクトツプ・パブリッシング ) やグラフィック アートにおけるカラー表現のための方法や約束事。
色を表現するためには、用途や目的に応じてさまざまなカラー・モデルが使用される。
例えば CRT は、光の三原色を元にした RGB モデルを使う。Red は赤、Green は緑、Blue は青の3原色。
カラー・プリンタに出力する場合は CMY モデルが使用されている。Cyan (シアン:青)、Magenta (マゼンタ:赤)、Yellow (イエロー:黄色)の3色。
コンピュータ内部では、一般的に RGB モデルが使用されるが、印刷系のシステムでは CMY に Black (墨、黒色) を加えて CMYK として使用されている。
コンピュータ グラフィックスでは、HSB ( Hue:色調、Saturation:彩度、Brightness:明度 ) 又は HLS ( Hue:色調、Lightness:明度、Saturation:彩度 ) を使っても表現できる。色調とは色あいのことで、明度は色の濃淡、すなわち色の量を示し、彩度は色の純度、つまりその色がどの程度白で薄められているかを示す。
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顔料系インク: 参照⇒ 染料系インク
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ガンマ値(Gamma):「最新映像用語辞典」(竹下彊一/浜野保樹/藤幡正樹 1994年刊 株式会社リットーミュージック)によると、
被写体の輝度の対数値を横軸に、再生画像の輝度の対数値(あるいはフィルムの濃度値)を縦軸にとって再生特性を表わした場合、再生特性曲線の傾斜角をθとして、tanθ をガンマ(γ)という。
被写体の輝度が忠実に再生される場合、つまり横軸(入力) 1 の増域に対して縦軸(出力)も 1 だけ増域するような場合はグラフ上傾斜角45度の直線となり、tan45°=1 でガンマは 1 となる。
ガンマが 1 以上の場合は、傾斜角度は45度以上となり、つまり被写体コントラスト以上にコントラストの強い「硬い」再生画調になり、逆にガンマ 1 以下の場合はコントラストの少ないフラットな「軟らかい」再生画調になることを意味する。つまりガンマは画像再生系の画調の硬さの度合いを示すものである。
撮像素子やフィルム、ブラウン管などはそれぞれ固有のガンマ値を持っており、これらを適切に調整して撮影から画像再生まで全システムを通してガンマ値が 1 になることが望ましい。このような全体を通してのガンマをトータル・ガンマ(total gamma)という。
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となっている。
要するに、人間の目に触れる画像のガンマ値が 1 になってるのが望ましく、入ってきた信号と出て行く信号を 1 対 1 の関係になればよい。ところが、ブラウン管の発光にはクセがあって、かけられた電圧の強さ通りの明るさでは表示されず、多少暗めになってしまう。そこで、ブラウン管に表示させるコンピュータの方で、画像をあらかじめ明るめに調整しておけば、問題無く表示される、というのがガンマ補正の基本的な考え方になる。
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ガンマ(γ)補正(Gamma Correction):ガンマ値を補正すること。画像処理の際に利用される補正処理の一つで、補正時に使われる関数(2次関数)が表わす曲線がギリシャ文字のガンマ(大文字:Γ、小文字:γ)に似ていたことから、このように呼ばれるようになった。
コンピュータからモニターに送り出された信号は、ピクセル(画素)ごとに特定の電圧を加えることで、画像の明るさや色が再現される。しかし、CRT や液晶ディスプレイの特性として、入力電圧の上昇に対し、表示輝度(明るさ)は正比例的には上昇しないで曲線的に上昇するので、これを補正する必要がある。そのため、ガンマ補正用のソフトウェアで調整する。グラフィックソフトやレイアウトソフトでは画像のガンマ補正を行なうことができる。
なお、液晶ディスプレイは CRT とのコンパチビリティを持たせるため、CRT と同じような特性を持つように補正されている。
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キーロガー(Keylogger):パソコンのキーボードから入力した文字やマウス操作などをそのまま記録(ログ)するソフトで、オンライン・ソフトもあり、簡単に入手できる。記録した内容を指定されたメール・アドレスに送信するトロイの木馬型ソフトもある。もともとは技術者が自身のタイピング履歴を記録させておくことで、失念した作業工程を復元させる「救済ツール」として生まれた。きちんと収集していることを明示するキーロガーもあれば、全くユーザーに気付かれることなくひそかに情報を集め続けるものもある。
現在主流のキーロガーは、インターネットを利用し、ウイルスに付着してパソコンに入り込み、定時にネットワーク経由で記録したキー入力情報を送信する。
例えば、2001 年 11 月の登場時に爆発的な感染をしたウイルスの「バットトランス・B(BadTrans.B)」は、「バックドアNK・サーバー(Backdoor-NK.server)」というキーロガーをインストールする。その結果、「windows\system」フォルダに、キーロガー本体である「kdll.dll」というファイルと、キー入力情報を暗号化して記録する「cp_25389.nls」というログファイルが作成される。「kdll.dll」は、パスワードを入力する際に使われる情報を暗号化して記録する。それによって、日付とソフトウェア名、キー入力したパスワードの内容を記録しメールで送信する。暗号化されているので摘発用のツールを使ってチェックしていても気付かない。
また、2003 年 3月 6 日、ネットカフェのパソコンから個人情報を不正に盗み出しネットバンクにアクセスして、1600万円を盗んだ犯人が逮捕された。この事件で容疑者たちはネットカフェのパソコンにあらかじめキーロガーをインストールしておき、その後に訪れた被害者がネットカフェのパソコンからネットバンキングを利用したため、入手できた銀行口座情報を悪用した。
国産のキーロガーでは、フリーウエアの「KeyLogger J Asm」やシェアウェアの「syshsti」などがある。
キーロガーが動作していることを検出するには、専用のソフトが必要で、外国製のシェアウェアだが、「Anti-keylogger」などを使う。
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ギガ(G)(Giga):1,000 の 3 乗 = 1,000,000,000(10億)。ハードディスクやパソコンのメーカーでは文字通りの数値、8.4GB なら 8,400,000,000 バイトということになる。
ところが、マイクロソフトのような OS メーカーを含めソフトウエアの世界では 1GB = 1,024 の 3乗 = 1,073,741,824 で計算することが多い。
これは、コンピュータの世界では2進法が用いられるため、2の乗数が多用される習慣がいまでも引き継がれているため(2 の10 乗 = 1024)。したがって、ハードの世界では 8.4GB でも、ソフトの世界では 7.8GB になってしまう。 参照⇒ 単位一覧
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菊判(用紙ザイズ):参照⇒ 用紙のサイズ
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きく8号:2006 年 12 月 18 日午後3時32分に宇宙航空研究開発機構 ( JAXA )・種子島宇宙センターより、H-IIA ロケット11号機に搭載されて打ち上げられた技術試験衛星 VIII 型で、正式名称は 「きく8号 ( ETS-VIII )」 という。詳細は技術試験衛星VIII型 ( ETS-VIII ) のページを参照。
当初、16日の打上げを予定していたが、射場近辺に規定以上の氷結層を含む雲が観測され、打上げ時間帯まで回復の見込みがないため18日に延期された。H-IIA ロケット11号機は打ち上げ後正常に飛行し、打上げ約27分35秒後に 「きく8号」 を分離したことが確認された。「きく8号」 の太陽電池パドルの展開及び太陽捕捉が、チリのサンチァゴ局及びスペイン領カナリア諸島のマスパロマス局で受信したテレメトリデータ及びカメラ画像により正常に行われたことを確認できた。
その後12月24日までに4回のアポジエンジン噴射をへて、所定のドリフト軌道に投入された。12月25日には、搭載された大型展開アンテナ ( LDR ) の展開を開始し、受信アンテナの展開を正常に終了した。送信アンテナについては、翌12月26日、送信アンテナの下部保持機構の解放及び鏡面展開を、沖縄局からのコマンドにより実施した。なお、アンテナの大きさは、受信用と合わせるとテニスコート2面分で、世界最大級とされる。
27日、「きく8号」 は姿勢制御を定常モードへ移行し、すべて正常な状態であることが確認され、今後は、クリティカルフェーズを終了し、初期機能確認フェイズへ移行する。初期機能確認フェイズでは、現在のドリフト軌道から静止軌道 (東経約146度) へ向けて軌道の調整が約2週間かけて行われる。また、3か月半にわたり、「きく8号」 の共同開発期間である情報通信研究機構 ( NICT ) と日本電信電話株式会社 ( NTT ) と協力して搭載機器などの確認が行われることになっている。
H2Aの打ち上げは今年4機目で、年間の打ち上げ数では過去最多となった。今回を含む過去11回の打ち上げで、成功率は欧米やロシアなどと肩を並べる91%に達した。また、今回初めて、推進力が最も強い 「204型」 を使用した。これは固体ロケットブースタ ( SRB-A ) を初めて4本搭載するタイプ。これで、打ち上げ能力に応じて4種類あるH2Aシリーズすべてが成功したことになり、来春に迫った三菱重工業への民間移管にはずみをつけた。
きく8号は2つの大型展開アンテナおよび2つの太陽電池パドルを持ち、端から端までが40メートルの大きさになる。その重量は5・8トンで、日本の宇宙開発史上で最も重い。携帯可能な小型機器と衛星との間で直接通信する実験などを行う。同機構などによると、H2A11号機の製造・打ち上げ費用は119億円、きく8号の開発費は471億円。その他、衛星実験の費用などを含め、きく8号関連の総事業費は約640億円。
これまで日本は時代のニーズに対応した衛星技術の開発を目的として、「きく1号 ( ETS-I )」 から 「きく7号 ( ETS-VII )、おりひめ・ひこぼし」 までの技術試験衛星 ( ETS シリーズ) を打ち上げてきた。「きく8号」 は世界最大級の静止衛星で、携帯電話やモバイル機器など通信需要の増大へ対応すし、移動体通信をもっと便利にするものといえる。
さらに、携帯電話の通信環境を向上させるだけに限らない。移動体向けの衛星通信デジタルマルチメディア放送システムの技術開発への貢献も期待されている。つまり、コンパクトディスク並みの高品質な音声や画像の伝送、移動体への通信・放送・測位といったサービスの提供、災害時の緊急車両の運行、被災者救援の迅速化、ドライバーへの情報提供まで、暮らしの身近な場面で重要な役割を担うことを意味している。また、原子時計を用いて極めて正確な時刻を伝え、この時刻信号を利用して ETS-VIII と GPS を組み合わせた測位実験を行い、カーナビゲーションなどに利用されている衛星測位システムの基盤技術の習得もする。
アポジエンジン ( Apogee Engine ):静止衛星打上げの場合、H-IIA ロケットでは2段エンジンの燃焼で長楕円軌道 (静止トランスファー軌道) に衛星を投入後、衛星を静止化するために、さらに半径約36,000Kmの円軌道 (正確には円に近い楕円) に投入するが、その静止トランスファー軌道から円軌道に軌道を変更するときに使用するエンジン。
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輝度信号(Brilliance Signal):Y 信号ともいう。カラー映像は 「光の3原色= RGB 」 の組み合わせによって映し出されている。この3原色の何色が使われているかという情報が 「色信号 ( C )」 で、「輝度信号 ( Y )」 というのは、この3原色がどのくらいで点灯するかという情報で、明るさを示す信号。
送られてきた信号を映像として表示するときは、これを分離する必要がある。そのための装置 (部品) を、Y/C 分離回路という。
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逆ポーランド記法(Reverse Polish Notation、RPN):後置記法 ( Postfix Notation ) ともいう。コンピュータで数式を扱う際に用いる記法の一つで、演算子を被演算子のうしろに置く。ポーランドの論理学者ヤン・ウカシェーヴィッチ ( Jan Lukasiewicz ) が 1920 年に提唱した数式の記述法、ポーランド記法 (前置法) は、数式の演算子を被演算子の前に置く記法だったが、それを元にコンピュータの利用に適した形に改変された。つまり、数値をあらかじめ入力しておき、後から計算法を適用する方が機械構成上自然だったために、記法を逆にしたものが逆ポーランド記法となった。
一般記法でカッコが何重だろうが、RPN ではカッコは出てこない。この利点は、式の解釈、つまり何をどうしたいかをそのまま記述できる点にある。ポーランド記法は 「カッコを使わず、何をしたいかを明確に記述する」 ために考案された。逆ポーランド記法はそれを計算機に応用するために考案された。
通常の (中置記法の) 数式 | 逆ポーランド記法 |
1 + 2 | 1 2 + |
1 + 2 - 3 | 1 2 + 3 - |
1 x (2 + 3) | 1 2 3 +x |
(1 + 2) x (3 + 4) | 1 2 + 3 4 + x |
(23 -7) ÷{ (18 + 11) x 9 } | 23 7 - 18 11 + 9 x ÷ |
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キャス・レイテンシ(CAS Latency):略して「CL」。パソコンのメイン・メモリに使われる SDRAM の性能指標の一つ。従来のメイン・メモリ用 DRAM や EDO DRAM では、メモリからのデータ読み出しまでに要する時間を 60ns や 70ns などの数値で「アクセスタイム」として表していたが、SDRAM では「キャス・レイテンシ(CL)」で表される。
メモリには半導体記憶素子が格子状に並んでおり、データの読み書きを行なう際には、対象となる素子の行(row)と列(column)を指定する必要がある。列を指定する信号を CAS 信号というが、この信号が発行されてから、実際にデータの読み書きが行われるまでにかかる遅延時間のことを CAS レイテンシという。
CPU からのデータ読み出し命令を受けてから、何クロック目にデータ読み出しが可能になるかを表している。"CL=3" に比べると、数値が小さい "CL=2" の方が高速にデータの読み出しが可能で、ここでいうクロックとは当然全ての基準となっているベース・クロックのことを指す。しかし、体感できるほどの差はない。
PC/100 用メモリの場合「キャス・レイテンシ(CL)」は "CL=2" もしくは "CL=3" となる。PC/100 ではもちろん 100MHz 。"CL=2" では 2 クロック目にメモリのデータ読み出しが可能となる。
"CL=2" を従来メモリの「アクセスタイム」に置き換えて表現する場合、100MHz では 1 クロックが 10ns 程度だから "CL=2" では 10ns×2=20ns となる。これに RAS の 2 クロック(20ns)を足した合計 40ns が従来メモリの「アクセスタイム」に相当する。
参照⇒ レイテンシ
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キャッシュ(Cache):キャッシュは日本語では現金を意味する Cash と同じ発音だが、ここでのキャッシュは Cache で、盗品あるいは貴重品の貯蔵所というような意味になる。本来、メモリにあるデータを盗んで来てキャッシュに蓄えているわけで、盗品の隠し場所とはいいえて妙ではないか。キャッシュとは使用頻度の高いデータを高速な記憶装置に蓄えておき、いちいち低速な装置から読み出す無駄を省いて高速化すること。また、その際に使われる高速な記憶装置。
メモリはハードディスクに比べれば何百倍も高速にデータの読み書きが行えるため、使用頻度の高いデータをメモリ内に保持しておくことで、すべてのデータをハードディスクに置いた場合よりも処理を高速化することができる。この場合、メモリがハードディスクのキャッシュ。 参照⇒ キャッシュ・メモリ
同様の手法は通信においても利用することができ、低速な通信回線を使って読み込んだデータをハードディスクに蓄えておいて、次からは高速にデータを閲覧することができる。
「Internet Explorer」や「Netscape」などのWeb ブラウザで、一度訪れたホームページのデータをパソコンのハードディスクに一時的に保存させる機能がある。これを「Web キャッシュ」という。
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キャッシュ・メモリ:CPU に比べると遅いメイン・メモリへのアクセスを高速化するため、アクセス速度の速いメモリに一部のデータを蓄えておくことでメモリ・アクセスを高速化する技術が「キャッシュ」。
キャッシュのために使用されるのがキャッシュ・メモリ。CPU の高速化に伴いメイン・メモリの遅さがボトルネックとなってきたため、キャッシュ・メモリを使用してメイン・メモリを変更することなくメモリ・アクセスを高速化することができる。
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キャパシタ(Capacitor):=コンデンサ
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キャラ電(Character Phone):FOMA やボーダフォンの第3世代携帯電話サービスでは、相手の顔を画面に映し出しながら話ができる、いわゆる 「テレビ電話機能」 が利用できる。
2004 年 2 月に発売された NTT ドコモの 「 FOMA900i シリーズ」 以降器に搭載されている新機能で、テレビ電話を使っているときに自分の顔ではなく、キャラクターを表示させ、自分の分身として動作させるサービス。キャラ電データには2種類ある。一つは3Dキャラ電で、3Dモデルによって表現されたキャラクターを動作させる。もう一つが2Dキャラ電で、写真や絵などの静止画像を利用する。
キャラ電を使用する際には、キャラ電コンテンツ提供サイトから、ポリゴンで作られたキャラクターデータをあらかじめ携帯電話にダウンロードし、設定しておく。そしてテレビ電話をかけ、端末のキーを操作することで、通話相手の携帯電話にキャラクターを表示させることができる。端末のキーには 「笑う」、「泣く」、「踊る」、「驚く」 など9種類のアクションが割り当てられている。キャラ電の仕組みは、発信者が操作している動きや背景は MPEG-4 形式のムービーにエンコードされ、音声データと共に送られるため、キャラクターの動きが相手の端末に伝わるというもの。
さらに、キャラ電の特徴としては、プリインストールされているデータだけでなく、i モードサイトからいろいろなキャラクターをダウンロードして、好きなキャラクターを利用できる。
キャラ電データを送るのは 900i でしかできないが、テレビ電話の画像として変換して送るので、受ける通話相手は 900i でないビジュアルタイプの FOMA 端末でも、あるいは VGS でも可能。
なお、このキャラ電は NTT ドコモから作成方法が公開されていて、PDF によるマニュアルと、キャラクターを作るためのソフトウェア 「キャラ電スタジオ」 がダウンロードできるようになっている。
NTT ドコモのキャラ電
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ギャランティ型(Guarantee Type):品質保証型。Guarantee とは 「保証」 を意味する英語。ネットワークなどにおいて、最低通信速度や最大年間中断時間など、QoS が保証されている通信ネットワーク、あるいは通信サービス。
アナログ電話や ISDN 電話は、ギャランティ型通信の典型例で、この型の通信は、通信する際に、相手と事前に接続を確立してから通信するコネクション型で、通話中に相手の話が途切れたりしないように通信の帯域を保証し、品質のよい通信を実現する、という特徴を持っている。また、企業などは、専用回線と呼ばれる通信サービスを利用していることが多い。これは通常、24時間つなぎっぱなしで常に一定の通信速度が保証されている。トラブルがあっても一定時間以内に復旧させるとか、迂回路が確保されるといった質の高いサービスが多い。
保証する品質の内容はサービスやネットワークの種類によって異なるが、保証されるサービスのタイプとしては、
- 保証される最低通信速度
- 送信したパケットが確実に相手に届くか
- 送信したパケットが決められた時間内に相手に届くか
- ある値以上の通信帯域幅が常に確保されているか
- メンテナンスや故障による中断時間が最大で1年間にどれくらい発生するか
- データに優先度をつけられるか
- 優先度の高いパケットが、その他のパケットよりも先に相手に届くか
- セキュリティが確保されるか
などがあり、あらゆる面で一般回線とは対局に位置する高価な通信回線といえる。
ベストエフォート型と比べて、サービス提供に必要な設備や人員などの負担が大きく、コストがかかるため、価格は高い。安定した通信品質が求められる企業の基幹回線や、常に一定の帯域を確保する必要がある動画配信などを行なう場合は、ギャランティ型の接続サービスを使うことが望ましい。
インターネットや Ethernet は全体としては局所的に速度低下やサービス中断が頻発しうるため、ギャランティ型ではない。
NGN のメリットは、エンド・ユーザーにはネットワーク・サービスをストレスなく使える環境を与えつつ安全と安定を保証し、通信事業者にはサービスやネットワークの融合により収益増をもたらすという2つの側面がある。ベストエフォート型を出発点とする IP ネットワークは、メールや Web ページだけでなく、ビジネスの基盤や情報家電などでも使われるようになると、信頼性の高いギャランティ型に生まれ変わらざるを得ない。
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キャリア・エクステンション(Carrier Extention):衝突検出限界の制限を緩和し、ノード間距離を長くとるための対策で、ギガビットイーサネットの最小フレームを512バイトへ拡張するために付加するビット列。ギガビット・イーサネットの半二重通信 (参照⇒ 全二重通信)時に適用する。
CSMA/CD で 100Mbps を超える高速なデータ転送が行われている環境では、512ビット=64バイトという従来の最小フレームサイズでは、衝突を検出する前にフレームの伝送が終了してしまう、「遅れ検出」 が発生する可能性が高い。そのためノード間距離が非常に短く制限されてしまう。
その対策として、ギガビット・イーサネットでは、1Gbps の伝送路に対応するために、最小フレーム長は従来通り64バイトのままで、スロットタイムを512バイト時間に拡張している。つまり、元のデータが短い場合はキャリア・エクステンションと呼ぶダミーの冗長ビットデーター (1〜448バイト) を付けることで、512バイト=4096ビットまで長くする。
そして、100Mbps と同じリピータ・ハブまでのケーブル長最大 100m、ハブの両方向のケーブル長を合わせて 200m のセグメント・サイズを実現している。このため、512バイト未満のフレームを上位層から受け取った場合はキャリアエクステンションを挿入する。また、キャリアエクステンションによる実効帯域の低下を避けるために複数のフレームを中断することなく一度に送信できるバースト・モードを備えている。
最小フレームサイズを拡張することでノード間距離を長く取ることはできるが、その一方で、小さいフレームを大量に送る場合には、キャリア・エクステンションが追加される分、伝送効率が低下する。その対策としてフレーム・バーストを用いている。
もともとギガビット・イーサネットは光ファイバーまたは UTP ケーブルを LAN ケーブルとして使うため、ギガビットイーサネットを単独で利用する LAN 環境であれば、半2重で通信することはない。しかし、実際の LAN 環境では 10BASE-T など半2重で通信する下位規格と混在して構築されることもあるため、半2重通信も想定することで下位規格と相互接続できるようにした。
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キャリブレーション(Calibration):和訳は「較正」。スキャナ、モニタ、プリンタなどの機器それぞれの色再現性をふまえて、全体的に一致させるために、色補正や機器の調節をすること。機器同士の色合わせ。カラーマッチングとも呼ばれる。
プリンタなどでも高級なものになるとキャリブレーションが必要なものも存在する。最も入力支援機器で行なわれるキャリブレーションはタッチスクリーンのキャリブレーション。
またたとえば、測定器が正しく測定値を測定できるかどうかを、別の高精度でかつ厳重に管理された測定器で検査し、必要ならば修理、調整を行なうこと。
あるいはまた、ハードディスクなどで、ヘッドが正しくトラックに追従しているかどうかを調べ、必要なら(トラック中心とヘッドの中心の)オフセットが0になるように内部的に補正をかけることを指す。ディスクが起動して各部の温度が上がってくると、熱膨張などにより、オフトラック(ヘッドがトラックの中心からずれること)現象が発生する。これを検出、修正するために、ハードディスクはときどき自動的にキャリブレーション動作を行なう。これは熱の影響に対する補正を行なうので、サーマルキャリブレーション(thermal calibration)と呼ばれることもある。
このキャリブレーション動作によって、データ転送がわずかの間だが途絶えることになり、データを連続して記録・再生するマルチメディアアプリケーションなどでは問題となる可能性がある。そのため、設計を工夫して熱の発生を極力抑えたものや、転送レートを調整してデータが途切れないことを保証したマルチメディア用途向けハードディスクなどもある。ただし最高転送レートは非マルチメディア向けディスクよりも遅いものが多い。
音楽の部門だとキャリブレーションとは、ミキサーへ入力した各機材の最大出力レベルを統一したり、どんな機材を入力しても適格なレベルで入力されるように入力レベルを整頓する作業のことを指す。
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球面収差(キュウメンシュウサ 、Spherical Aberration):レンズの中心部の像は鮮明だが、周辺部は歪んだりぼやけてしまう状態を指す。光軸上の1点からでた光が像面において、1点に集束しないで少しズレる収差。光学系の開口収差の一つ。光軸上の物点からの種々の開口を持った光線束、もしくは光軸に対し種々の平行光線束が光学系に入射したとき、その対応した像点が一点に結像しない現象をいう。
収差は大きく分類すると色の波長の違いによって発生する 「色収差」 と、単色光によって発生する 「収差」 の2種類がある。色収差は色の波長によって屈折率が変わるために生じ、赤系の波長は長くて屈折率が弱く、青系の波長は短くて屈折率が強いことが原因で、レンズを構成している材料に起因する。色収差には2種類の収差があり、色の波長によって結像位置が異なる軸上色収差と色の波長により結像倍率が異なる倍率色収差がある。また単色光によって発生する収差は、サイデルが発見・分類した球面収差、コマ収差、非点収差、像面湾曲、歪曲の5種類があり、主にレンズの形状に起因するもので、これをザイデルの5収差と呼んでいる。
レンズ面が球面であることに由来するため、この収差はどうしても起こる現象だが、目に見える現象としては、入射高の比較的高いところから入射する軸上光線によるフレアであるハロをともなってボけ、シャープネスの低下をもたらす。レンズの口径が大きいほど発生しやすくなるが、絞りを絞り込むことによってかなり改善できる。また、凸レンズと凹レンズではほぼ正反対に起こるため、この2つのレンズを組み合わせることで、球面収差を取り除くことができる。
レンズの上部を通過する光を 「上光線」、下部を通過する光を 「下光線」、中央を通過する光を 「主光線」 という。上光線と下光線が同じ量だけそれぞれが主光線に対し、反対の方向にずれることが球面収差だが、左右の光線でもこれと同じようにズレが起こる。レンズに光軸と平行な光線を入射させたとき、レンズの光軸に近い光線の焦点位置に比べ、光軸から離れたレンズ周辺部に入射した光線の焦点位置がレンズに近い方にズレる現象で、大口径レンズになるほどその傾向が大きくなる。レンズが球面であるから発生する現象で、ソフトフォーカスレンズはこの球面収差を利用している。
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行書体(ぎょうしょたい、Gyosho style):漢字の書体は、篆書体、隷書体、楷書体、行書体、草書体とを併せて、書の五体、もしくは五書体というが、更に明朝体などがある。
行書体の 「行」 は、整った十字路の象形文字で、「道路」 の意味を表している。そこから、「行く」 という意味になり、転じて 「行う」 という意味にも用いられるようになった。行書体は文字を構成する点画のつながりがなめらかで、漢字又は仮名を速く書くときの運筆要素が加わった書体であり、文字自体の骨格は楷書に近く可読性がよい。隷書の走り書きに興るといわれ、後漢が滅び、群雄割拠の時代に突入して、魏や西晋の時代に入り、流麗な書風として行書体が完成した。この頃から紙に書くようになったとされる。年賀状、挨拶状などに用いる。
秦の篆書、漢の隷書、唐の楷書と書体は変遷してきたが、その一つに行書体がある。一画一画をきちんと書き、誰でも読むことができ、読みやすい楷書体、点画を大幅に省略したり、連続させたりして書くので、速く書くことができるが、今では読める人が少なくなっている草書体。行書体は上の二つの書き方のよいところをあわせて持ち、画を連続したり省略して書くために、ある程度速く書くことができるが、草書体ほどくずしていないので、比較的読み易い。一言でいえば、可読性があり、速写できる実用書体といえる。
「楷書体をくずしたのが行書体、その行書体をもっとくずしたのが草書体」 といった説明は明らかに誤り。行書体の完成期は、楷書体の発達期と一致しているので近い関係にはあるが、草書体の発達期はそれとずれている。楷書体・行書体をいくらくずしても草書体にはならない。発達の順序からすれば、楷書体よりも行書の完成の方が早く、それが正書体に影響を与え、楷書体の完成に繋がったと考えるべきで、正書体と通行書体が各時代併存して来たというのが実態である。
西暦353年に東晋の王羲之の別荘 「蘭亭 (らんてい)」 で、当時の文人たちを集めた宴が開かれ、そこで詠まれた詩集の序文として書かれたのが、王羲之の最高傑作といわれる 「蘭亭序」 である。一気に序文を書き上げた王羲之が後に清書しようとしたが、それ以上のものが書けず、始めに書いたものを家宝として子孫に託した。これが王羲之の最高傑作といわれている。
王羲之から300年ほど後の唐の時代に、王羲之の書を愛した太宗が、中国全土から、王羲之の書を収集し、遺言によって、王羲之の真筆は全て太宗と共に埋葬された。だから王羲之の真筆は現在一つも残っていない。今あるのは、臨書したものとも偽作だともいわれている。しかし、現在見ている蘭亭序は、王羲之の書の素晴らしさが伝えられ、行書体の第一の手本とされている。
その王羲之の伝統をもっとも正しく継承したのが、元代の書家である趙孟〓 (ちょうもうふ) で、古典の行書千字文として知られているのは、この趙子〓のものが一つあるだけといわれているる。(〓は日本に無い字で、「兆+頁」 と書く)
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共通鍵暗号方式( Symmetric Key Cryptography ):対称鍵暗号方式または秘密鍵暗号方式、共有鍵暗号方式ともいう。
暗号の方式は、「 共通鍵暗号方式 」 と、 「 公開鍵 」 と 「 復号化鍵 」 という対になる二つの鍵を使ってデータの暗号化及び復号化を行う 「 公開鍵暗号方式 」 とに二大別される。1970 年代に公開鍵暗号方式が発明されるまで、すべての暗号は共通鍵方式だった。
秘密鍵を遠隔の受信者にいかに安全に届けるかが問題で、これを解決した暗号方式が公開鍵暗号方式。
共通鍵暗号方式は暗号化と復号化に同一の鍵を使う方式で、対称型暗号方式、秘密鍵暗号アルゴリズムまたは単一鍵の暗号アルゴリズムともいい、送受信者双方が秘密にこの鍵を保有して暗号化及び復号化を行い、情報のやりとりを行う。暗号強度は鍵の長さに左右され、処理速度と強度を共に兼ね合わせた効率のよいアルゴリズムが研究されている。
暗号処理の方法には、DES や IDEA などのブロック暗号方式と、RC4 などのストリーム暗号方式とがある。
公開鍵暗号方式に比べ歴史が古く、慣用暗号系、慣用暗号方式などと呼ばれることもある。 文字の順序を入れかえる 「転置(並べ替え)」 と、一定の規則に従ってある文字を別の文字に置きかえる 「換字(値の変換)」 を組み合わせて実施するものが多い。どのような順序で入れ換えるか、どの文字とどの文字が置き換えてあるかを示すのが暗号アルゴリズムと鍵で、公開鍵暗号方式に比べて高速な処理が可能。
扱いが簡単であり、処理速度が速い半面、相手先ごとに固有の鍵を作成しなければならないこと、あらかじめ安全な方法で相手に鍵を渡さなければならないことから、限られた特定の相手とのやり取りに向いている。また自分のパソコンにデータを暗号化して保存する場合などにも有効。
古くから使われてきた暗号化方式だが、インターネットなど不特定多数の送信者と受信者が利用する現在では、暗号鍵の秘密性の維持は困難で安全性に欠けるとさえ言われている。具体的な例として、Web サイト と Web ブラウザの間の暗号化通信では、すべての Web サーバとすべての Web ブラウザが同じ暗号鍵を使った暗号化と複合を行っている。このような現状では、各ソフトウェアに組み込まれた暗号鍵を変えることは不可能。つまり、同じ暗号鍵を長期間使い続けているため、暗号鍵が解析されたり傍受されたりする可能性は日を追うごとに高まっている。
インターネットの世界では、ANSI で標準化された DES が標準的によく使われているが、もはや安全ではないと立証されている。そこで、次世代の共有鍵暗号方式として ANSI は、暗号鍵の交換を盛り込んだ AES を制定した。
| 公開鍵暗号方式 | 共通鍵暗号方式 |
鍵の管理 | 相手が複数でも、復号化鍵は一つなので容易 | 相手が複数の場合、複数の復号化鍵が必要なので困難 |
鍵の交換 | 公開鍵を交換すればよい | 復号化鍵の安全な交換が必要 |
鍵の交換時の危険性 | 改ざんにのみ注意が必要 | 盗聴されれば終わり |
処理時間 | 長い(共通鍵暗号方式の数百〜数千倍) | 短い |
認証 | 第三者に証明できる | 不十分 |
公開鍵暗号方式と共通鍵暗号方式の比較
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共有鍵暗号方式:=共通鍵暗号方式
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距離ベクトル型(Distance Vector Type):隣接するルータと情報を交換し合い、距離と方向に関する情報によってルーティング・テーブルを作成するタイプのルーティング・プロトコル。各ルータは、宛先ネットワークまでの距離、ネクストホップ情報を管理し、距離情報を定期的に周囲のルータにブロードキャストする。RIP の場合は30秒間隔になっている。各ルータはブロードキャスト情報を元に自分の情報を更新する。
ルータは、自ノードから到着可能な宛先ノードまでの距離のベクトル情報が最小の通信経路となる場合を、宛先ノードへの最適な通信経路と判断する。距離が最も少ない次のルータをパケットの転送経路として選び、自分の持っているネットワークと距離を隣接ルータに通知する。これを受信したルータは、自分の持っているルーティング・テーブルと比較して距離が小さければ、受信した経路を採用する。一定期間、あるネットワークの経路を受信しなかった場合は、そのネットワークへの到達性がなくなったものとして、その項目を削除する。
この方式は経路情報から簡単にルーティング・テーブルを作成することができ、隣接のルータまでの情報しか扱わなくてよいので、ルータ内部に保持する経路情報が少なくて済むなどの利点がある。しかし、このルーティングテーブルから目的のネットワークと端末の位置を探す作業は、ネットワークの構造が複雑になればなるほど経路計算に時間がかかるという欠点がある。ときには経路がループすることもある。
ルーティングプロトコルは、アルゴリズムで分類すると、大別して、距離ベクトル型ルーティング、リンクステート型ルーティング、パスベクトル型ルーティングの3種類がある。距離ベクトル型ルーティングプロトコルの代表は RIP であり、リンクステート型ルーティングプロトコルの代表例は OSPF、パスベクトル型ルーティングプロトコルの代表例が BGP になる。
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金融機関等による顧客等の本人確認等に関する法律の一部を改正する法律:本人確認改正法−法律第164号(平成16.12.10)。
「金融機関等による顧客等の本人確認等に関する法律」 (平成14年法律第32号) の一部を改正し、題名を 「金融機関等による顧客等の本人確認等及び預金口座等の不正な利用の防止に関する法律」 に改めた。
他人名義の預金口座等を悪用した詐欺や架空請求等の犯罪の社会問題化を踏まえたもので、公布日は 2004 年 12 月 10 日、施行日は 2004 年 12 月 30 日だった。
今回の改正により、処罰されることとなった行為等は、以下の通り。
- 以下の者は、50万円以下の罰金に処す。
(1)他人になりすまして預貯金契約に係る役務の提供を受ける等の目的で、キャッシュカードや預貯金通帳等(以下、「キャッシュカード等」という)を譲り受け等した者。
(2)相手方に (1) の目的があることを知って、(1) の者にキャッシュカード等を譲り渡し等した者。
(3)通常の商取引又は金融取引その他の正当な理由がないのに、有償でキャッシュカード等を譲り受け等、又は譲り渡し等した者。
- 業として1の罪に当たる行為をした者は、2年以下の懲役もしくは300万円以下の罰金に処せられ、又はこれを併科される。
- 1の行為をするよう人を勧誘し、又は広告その他これに類似する方法により人を誘引した者は、50万円以下の罰金に処す。
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クーロン(Coulomb):電荷の単位で、電気力学の基礎的発展に貢献した著名なフランス人研究者、シャルルド・クーロン ( Charles Augustin de Coulomb 1736 〜1806 年) にちなんでいる。彼は静電気の相互作用を数学的に整理し、磁極の間に働く力や電荷間の力の大きさの法則を発見した物理学者で、1785 年に 「クーロンの法則」 を発表している。
1クーロンとは1A (アンペア) の電流により1秒間に移動する電荷量を指し、
1C = 1A/s
で表される。
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クアッドコア(Quad Core):一つの CPU パッケージの中に四つの CPU コアを内蔵している CPU を指す。「クアッドコア CPU」、「クアッドコアプロセッサ」 とも呼ばれている。複数の CPU コアを内蔵している 「マルチコア」 の中で、二つの CPU コアを内蔵しているものを 「デュアルコア」、四つ内蔵しているものを「クアッドコア」と呼んでいる。最大で4つのスレッドを同時に実行することができるため、特にマルチスレッド化されたアプリケーションを実行するときに最高の性能を引き出すことができる。
2006 年 7 月に待望の新コア Core 2 を使った Core 2 Duo /Extreme を投入したばかりの米 Intelだが、2006 年 11 月 14 日、クアッドコア Xeon 5300 シリーズを正式発表した。サーバシステムやワーク・ステーション、高性能パソコンへの搭載を見込む新マイクロ・プロセッサ。
クアッドコア Xeon 5300 は、デュアルコア Xeon 5100 とほぼ同コスト、同じ熱設計枠内で、最高50%の処理高速化を実現している。クロック周波数は 1.6GHz〜2.66GHz、FSB は 1066MHz〜1333MHz、TDP (熱設計電力) は80ワットだが、性能を最適化するため120ワットに設定することができる。
従来のインテル製品に比べ、新製品の動作周波数はかなり低い。そのため、インテル幹部によると、一部のプログラムではクアッドコア製品のほうが動作が遅くなるが、クアッドコア製品向けに書かれたプログラムでは動作が速くなる。動作周波数が遅いと消費電力が少なくて済む傾向があり、一部のコンピューター購入者には大きなセールスポイントとなる。
次いで 米 Intel は 2007 年 1 月 8 日、クアッド・コアプロセッサのパソコン向けモデル 「 Intel Core 2 Quad processor Q6600 」と、サーバー向けモデル 「 Quad-Core Intel Xeon processor X3220 」、「同 X3210 」を発表した。Core 2 Quad Q6600 は、2006 年 11 月に出荷を始めたゲーム・マニア/ハイエンド・ユーザー向けのクアッドコア・プロセッサ 「 Intel Core 2 Extreme quad-core processor 」 と異なり、一般的なパソコンを対象としている。動作周波数は 2.4GHz。また Quad-Core Xeon 3220/3210 は、単一ソケットの Web /ファイル/プリント・サーバー向けモデル。FSB の周波数は 1066MHz、二次キャッシュ・メモリー容量は 8MByte。動作周波数は、Xeon 3220 が 2.4GHz で、Xeon 3210 が 2.13GHz。
米 Intel は 2007 年 4 月 9 日、デスクトップ向けクアッドコア・プロセッサ 「 Intel Core 2 Extreme processor QX6800 」 をリリースした。動作クロック 2.66GHz の QX6700 に対して、こちらは Quad Core 構成でありながら、Core 2 Extreme X6800 同様の 2.93GHz で動作する。65nm プロセスで製造され、8MB の二次キャッシュを搭載。FSB は 1066MHz。
米 Intel は 2007 年 7 月 16日、デスクトップ向け CPU の新製品クアッドコアを発表した。FSB が従来の 1,066MHz から 1,333MHz へと高速化された Core 2 Extreme QX6850 は クロック周波数が 3.0GHz に向上したが二次キャッシュ・メモリー容量は 8MB、TDP は 130W で従来と変わらない。
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クイック起動(Quick Launch):タスクバーに表示され、バーに登録されているアプリケーションのアイコンを1度クリックするだけで起動することができる仕組み。シングルクリックで起動できるので、頻繁に使うプログラムを登録しておけば便利。デスクトップにアイコンを置くのが普通だが、起動しているアプリが邪魔をして見えないことが多い。クイック起動だとそのような不便さもない。
デフォルトではクイック起動バーは表示されていないが、タスクバー上で右クリックし、ショートカットメニューの [ツール バー] をポイントし、次に、[クイック起動] をクリックしてチェックを入れれば表示することができる。このチェックをはずせば、クイック起動バーを非表示にできる。
クイック起動バーに任意のアプリを登録するには、登録したいアプリのアイコンを、マイコンピュータやデスクトップから、クイック起動バーにドラッグアンドドロップするだけで実現できる。タスクバーが隠れている場合は、隠れている辺にドラッグすれば、タスクバーが現れるので、希望する位置にドラッグすればよい。
クイック起動バーの項目を削除するには、削除したいアイコンを右クリックして、ショートカットメニューの [削除] をクリックすればよい。クイック起動バーの位置を移動したり、幅を変更したりする方法についてはタスクバーを参照。
クイック起動バーを階層化するには、マイコンピュータなどで、「 Quick Launch 」 というフォルダの中に、新規のフォルダを作成し、そこへプログラムへのショートカットファイルを作成すれば、クイック起動バーが階層化される。
ところで、「 Quick Launch 」 というフォルダは、
Windows 98/Windows 98 SE/Windows 95/Windows NT 4.0 の場合は、
C:\WINDOWS\Application Data\Microsft\Internet Explorer\Quick Launch
Windows XP の場合は、
C:\Documents and Settings\Owner\Application Data\Microsoft\Internet Explorer\Quick Launch
にある。なお、これは Windows がCドライブにインストールされている場合の例。
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クエリー(Query):データペースから目的のデータを取り出す操作。「問い合わせ」、「照会」ともいう。ユーザーは取り出したいデータのあるフィールドを指定し、フィールドに対して検索条件を設定してからクエリーを実行する。これでデータベースの中から条件に合致するレコードを検索して取り出すことができる。
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矩形波(Rectangle Wave):方形波とも呼び、四角形をした波形のことで、一般的にはパルス波と呼ばれ、インバータの出力電圧がこの形状になっている。矩形、つまり音の波の形が櫛の歯のような形をした波形なのだが、櫛の歯の大きさを変えて音の高さや大きさを変えることはできても、波形を櫛の歯の形から変えることはできない。
FM 音源とは、パソコンやシンシンセサイザーなどの音源方式の一つ。内蔵されている正弦波と矩形波などを合成することで音を作っている。矩形波は低域倍音から高域倍音まで、ほぼ均等なレベルで含まれる構成を指すが、音質的には金管楽器のような張りのある、ブライトな感じになる。
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クッキー(Cookie):ユーザーの Web ブラウザを特定するために使われる方法、または仕組み。Web サーバーから、ブラウザを通じて、ユーザー情報やアクセス履歴などの情報を、ユーザーのコンピュータに一時的に書き込んで保存させる。
Netscape Communications 社が同社のブラウザに組み込んだのが始まりで、標準化団体で正式に規格化されているわけではないが、多くのブラウザがサポートしており、事実上の業界標準となっている。
ユーザに関する情報や最後にサイトを訪れた日時、そのサイトの訪問回数などを記録しておき、主に利用者の識別に利用され、オンライン・ショッピングの認証システム、掲示板、利用者毎にサイトデザインや掲載コンテンツをカスタマイズした専用ページなどのサービスに使用されている。
なお、時には公開したくない個人情報などが知らないうちに取られてしまうケースもあるので、Web ブラウザ側では、サーバからのクッキーの送信を受け入れないように設定することもできるが、クッキーを使用しないと閲覧できないサイトもある。
☆ Internet Explorer でのクッキー
☆ クッキーの保存場所
C:\Windows\Cookies
☆ クッキーの設定
「ツール(T)」⇒「インターネット オプション(O)」⇒「セキュリティ」⇒「レベルのカスタマイズ」⇒「設定(S)」⇒「Cookie」
☆ Netscape Navigator でのクッキー
☆ クッキーの保存場所
C:\Windows\Cookies
☆ クッキーの設定
「編集(E)」⇒設定(E)」⇒「詳細」⇒「Cookie」
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クライアント(Client):サービスを依頼する「依頼者」のことで、顧客あるいはユーザとも呼ぶことができる。インターネット環境にではクライアントもサーバも同様にホストと呼ばれ、ホスト名と IP アドレスは一対一に対応している。
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クラウンガラス(Crown Glass):無水ケイ酸72%、炭酸カリウム18%、炭酸カルシウム10%を混ぜ合わせ溶かして作ったもので、屈折率が1.52、アッベ数が64〜55程度のガラス。クラウンガラスは、溶けた状態では粘り強く、カットグラスなどの型に流し込むと王冠 (クラウン) のように膨れることから、クラウンガラスと名づけられた。
ガラスレンズは 光学的性質によってクラウンガラスとフリントガラスに分類される。フリントガラスは屈折率は高いが、アッベ数が低く、クラウンガラスは逆に屈折率は低いがアッペ数は高いという性質をもっている。一般眼鏡レンズには、クラウンガラスが、高屈折率レンズにはフリントガラスが、多焦点レンズには台玉にクラウンガラス、小玉にフリントガラスが 主に用いられている。
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クラスタ(Cluster):OS が管理するハードディスク上のブロックの最小単位。クラスタは複数のセクタをまとめたもの。どんなに小さなデータでもファイルとして保存すると1クラスタを占有する。そのため、クラスタの容量が大きいと、実データ容量以上に保存領域を消費することがある。
ハードディスクなどのディスクを利用した記憶媒体は、木の年輪のように同心円状の「トラック」に分割され、これをさらに放射状に等分したものをセクタと言う。OS が媒体を管理する場合は、セクタ単位では小さすぎる(管理に必要な容量が多すぎる)ため、複数のセクタをまとめた「クラスタ」単位でデータを記録する。1クラスタを何セクタとするかは媒体や OS の種類によって様々である。
CPU は単純にクロック周波数を高めるだけでは高速処理が実現できない。1クロックで CPU の命令がいくつ実行できるかで本来の高速処理が実現できる。さらに、CPU のクロック周波数を上げるに従って強力な発熱・ノイズ発生の問題も見逃すことは出来ない。このような状況の中で、1台より2台の、さらに3台のパソコンというようにマシンを複数台つなげて計算処理の効率・性能向上を図る仕組みが開発され、このこともクラスタという。
HA クラスタ ( High Availability Cluster ):メインノードの他にスタンバイノードを設置し、ダウントラブル時にスタンバイノードがサービスを継続し、可用性を高める。
複数のサーバを使用し、論理的な仮想サーバを構成する。アクティブスタンバイと呼ばれる構成では、アクティブ (サービス提供) サーバに障害が発生した場合、スタンバイ (サービス非提供) サーバにサービスを引き継ぐ。これによって管理者はクライアントへのサービスを停止せずに、停止したノードの復旧を行うことができる。
クラスタでは個々のコンポーネントで障害が発生しても、サーバベースのアプリケーションは使用可能な状態を保つことができる。複数のサーバで処理を行うため高速で、さらに、クラスタとして動作させるサーバを増やすことで、サービスの提供を中断することなく処理能力増強することもできる。クラスタに含まれるシステム上で稼動しているサービスは、すべてのネットワークユーザーが利用できる。
HPC クラスタ ( High Performance Computing Cluster ):膨大な処理時間を要する計算を、複数のコンピュータに分散して並列処理させることにより、スーパー・コンピュータに匹敵する処理性能と、高可用性を実現している。
クラスターは、購入するものではなく、構築するものであるとよくいわれてきたが、現在では、各社が HPC クラスターとして製品展開を図っている。これは、HPC クラスターを構築するコンポーネントが標準化され、クラスター構築の技術も進歩することで、最小のカスタマイズだけでも、求められるワークロードに対応できるようになってきたためだといわれている。
また、HPC クラスターは一般的には、数多くのアプリケーションを実行するよりも、特定の少数のアプリケーション専用に利用される場合が多くなっている。利用するアプリケーションの特性がシステムの選定時に明らかになっており、その特性に最適な構成をシステムの導入検討時に把握できることで、すでにカスタマイズされたクラスターを購入して利用することを可能としている。
ロードバランシングクラスタ ( Load Balancing Cluster ):複数台の Web サーバ等を多重に設置し負荷を分散するシステム。短時間で答えを出したいという要求に適している。複数台のコンピュータが互いに協調しながら並列計算を行う仕組みで、計算式のロジックを眺めると、平行に計算できる部分がある。これらを複数台のノードに分散して計算すれば処理時間が短縮できる。
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クラスライブラリ(Class Library):ある特定の機能を持ったプログラムを、オブジェクト指向プログラミング言語を用いて一つの 「クラス」 として部品化し、関連する複数のクラスを一つのファイルにまとめ、同じクラスをさまざまなプロジェクトで利用できるようにしたもの。
オブジェクト指向言語では、共通する属性やメソッド (手続き) を持ったオブジェクト群をまとめたものをクラスと呼んでいる。こうしたクラスはプログラムの部品として利用できるため、よく使われる汎用的なものをクラスライブラリに集める。クラスライブラリを利用すると、一度作ったクラスを別のプロジェクトから簡単に呼び出すことができるので、クラスを作れば作るほど次からのプログラムが楽になっていく。
クラスライブラリは自分で作ったものを利用するだけでなく、他の人が作ったクラスライブラリを利用することもできる。一度作ったものを何度でも再利用しようという発想はかなり以前からあり、この発想と利用方法は昔も現在もそれほど変わっていない。なお、クラスライブラリの実体は拡張子が DLL のファイルである。
代表的なものとして、Java クラスライブラリ、.NET クラスライブラリ、C++ クラスライブラリ、Visual Basic クラスライブラリ、VB2005 クラスライブラリ、PHP クラスライブラリなどがある。
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クラッカー(Cracker):ネットワークへの侵入、データの破壊等の犯罪を行う人達の総称。犯罪と関係していて、悪い意味。 参照⇒ ハッカー
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グラフィック・アクセラレータ・ボード(Graphic Accelerator Board):グラフィック・ボード(Graphic Board)、ビデオカード(Video Card)と同義。画像の処理速度や、表示できる解像度を上げるためのボード。
描画速度は使用しているチップとドライバーでほぼ決定され、搭載しているメモリ量は解像度に関係するだけで、速度への影響はない。また、搭載している RAMDAC(ラムダック)のクロック周波数はメモリ内のデータを書換えるクロックを意味し、高ければそれだけ高いリフレッシュレートまで対応する事が可能。
広い画面で多くの色を発色させるためにはどうしても大容量のビデオ・メモリが必要となる。主に 2D 画像を扱うビジネスユースであれば 4Mbyte 程度もあれば十分。しかし 1600×1200 ドットなどの大画面を扱いたい場合や、3D 画像を多用するグラフィックツールやゲームソフトなどを動作させるのであれば 8Mbyte や 16Mbyte のビデオ・メモリが必要となる。
解像度 | 256色 | 65536色 | 1677万色 |
640×480ドット | 256Kbyte | 1Mbyte | 1Mbyte |
800×600ドット | 512Kbyte | 1Mbyte | 2Mbyte |
1024×768ドット | 1Mbyte | 2Mbyte | 4Mbyte |
800×600ドット | 512Kbyte | 1Mbyte | 2Mbyte |
1024×768ドット | 1Mbyte | 2Mbyte | 4Mbyte |
解像度と色数に応じて必要となるビデオ・メモリの容量
ビデオカードには異なるメーカーのビデオカードでも同じビデオチップが搭載されていることが少なくない。にもかかわらず性能面で大きな違いが生じるのはビデオカードそれ自体の設計に加え、デバイスドライバの性能の違いに要因がある。そのため性能を改善すべくデバイスドライバがアップデートされるかどうかは重要なポイントとなる。
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グラフィック・チップ(Graphic Chip):別名、ビデオ・チップ(Video Chip)。
グラフィック・アクセラレータ・ボードの基板上に配置されて提供される場合が多いが、ビデオ機能内蔵型のマザーボードでは、直接マザーボード上に実装されている。
グラフィック・アクセラレータ・ボードの速度性能はこの部品に因るところが大きい。以前は CPU が演算した結果をビデオ・メモリ上に管理するだけの仕事をしていて、円や四角や線を引く仕事も CPU が行っていた。 ところが徐々に CPU の代わりとなってグラフィカルな演算を行うようになってきた。
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グラフィック・ボード(Graphic Board):=グラフィック・アクセラレータ・ボード
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クリエ(CLIE):Palm 社の Palm OS を搭載したソニーの人気のシリーズ PDA。同 OS に対応した豊富なアプリケーションがそのまま利用できるほか、メモリスティックに対応しており、メモリスティック内の静止画・動画・音楽の再生ができる機能が搭載されている。また、ほとんどの機種に高解像度カラー液晶を搭載しており、鮮明な表示が行えるようになっている。
IEEE802.11b の無線 LAN 機能を内蔵し、会社、自宅、ホットスポットなど、あらかじめ複数の接続環境を登録しておけば、その場所で接続できる設定を自動的に選び、ネットワークへ接続してくれるものや、カメラ機能を内蔵したものもある。
新聞社などのニュース、電子書籍・雑誌、まんが、地図、辞書など、様々なコンテンツの専用ソフトがダウンロードできる。
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クリック&モルタル(Click And Mortar):「販売実店舗」をもじった新造語。オンライン/オフラインの落差を埋め、企業と顧客のコミュニケーションスタイルを新たに提案した(オンラインと実店舗の組み合わせ)は最善のビジネスモデルになると言われている。
オンライン(クリック)と実店舗(モルタル)を指す通称で、厳密にはマルチチャネル企業と呼ばれることが多い。クリック&モルタルとしてとらえると、例えばカタログ通販企業などが対象外になってくる。クリックはマウスのボタンを押すこと、モルタルは既存ビジネスに不可欠の店舗や倉庫を象徴している。
今までの店舗はレンガ(Brick)としっくい(Mortar)で造られた建築物であったが、クリック(Click)・アンド・モルタルという新しい概念は語韻の響きもさることながら、クリックすることによって既存の店舗と結びつけるサービスを総称するネット上での新語として認識されはじめている。
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クリックラップ(Clickwrap):ネット上でサービスを利用したり商品を購入する際に、ユーザーがあらかじめ利用規約や契約条項に同意するというシステムが多く採用されている。
具体的には、申込フォームを表示する前の段階で利用規約や契約条項画面を表示し、これに同意しないと申込みができないというような仕組み。このような方式のことがクリックラップと呼ばれている。
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グリッド・コンピューティング(Grid Computing):Gridは、「格子、網」の意味。インターネットを経由して世界中に存在するコンピュータを結び付け、コンピュータ資源を共有して、仮想的に高性能コンピュータをつくり、非常に高度な分散処理と、リソースやデータの共有を行えるようにしたコンピューティング基盤を指す。
複数のコンピュータに並列処理を行わせることで、一台一台の性能は低くとも高速に大量の処理を実行できるようになる。ビジネス利用や学術研究など、多くの可能性が模索され、実現に向けてさまざまな試みが行なわれいている。
「Power Grid(高圧線送電網)」から来た言葉で、地理的に分散したコンピュータを組み合わせることで、電気のように発生場所や設置場所を気にせずに使用できるようにしようという発想から来ている。
これまで計算量の爆発的な増加に対応するには、スーパー・コンピュータを使うのが当たり前だったが、価格が一台数十億円にもなるうえ、技術進歩に追い抜かれて性能が陳腐化する運命を免れない。グリッドコンピューティングでは、一台当たりの計算能力ではスーパー・コンピュータにはるかに劣るが、計算を各パソコンにうまく振り分けて、総合性能を高めることができる。
実際に運用されているグリッド・コンピューティングの中には、家庭のパソコンで参加できるものも多い。
たとえば、宇宙人を捜す有名なプロジェクトがある。「SETI@home」といって、宇宙から地球に届く電波を分析して、その中に意味のあるものがないか調べている。もし、自然には発生しない電波があれば、それは宇宙人が発したものと考えられる。
同じ手法で、暗号の解読や、自然現象シミュレーション、新薬開発の研究なども行われている。また、米ユナイテッド・デバイセズ社と米 Intel (日本インテル) 社などのプロジェクトはガンたんぱく質の遺伝子を解析しようとしている。
このように、個人だけでなく、企業や大学のパソコンでも参加している。米 IBM などが、この技術を新薬開発のバイオ事業に利用する計画を進めているほか、エイズやアルツハイマー病の治療薬を開発するといったプロジェクトも始まっている。2001 年、米国の研究チームが史上最大の素数を発見したが(GIMPS:Great Internet Mersenne Prime)、これもこの手法を利用したもので、約13万人が参加し、20万台以上のパソコンが計算に参加した。また、オックスフォード大学が行っている癌(ガン)の治療薬発見プロジェクトなどがある。
グリッド・コンピューティングそのもののビジネス分野では、サン・マイクロシステムズが、2000 年に Gridware を買収し、グリッドコンピューティングのビジネスに乗り出した。同社のグリッドの事例は、すでに 5,000 社に達している。同社は最近、グリッド・ソフトウェアの商用有償バージョンを販売開始し、実験の段階から収益性のあるビジネスの段階へと移行を進めつつある。
また、米ゲートウェイ社は、全米の直営店にある約 8,000 台のパソコンを使って、グリッド・コンピューティングを実現し、その計算時間を企業に貸し出すという新しいサービスを発表した。
コンピュータは常時フル稼働をしているわけではなく、作動していない時間、つまり処理するデータを待っているような状態がかなりある。だからこのように、多数のコンピュータを保有して、それをネットワーク化できれば、同様のビジネス展開が可能になる。
また、企業はピーク時の需要を想定して情報システムへの投資を実施しており、ハイエンドのシステムになるほどコストパフォーマンスが悪くなるといった問題が存在するが、こうした問題の改善にもつながる。
しかし、コンピューティング資源の提供は電力の提供ほど単純ではない。並列性が高い処理でなければならないし、接続するネットワークが比較的低速で、信頼性が低い状況でも動作できなければならない。また、各コンピュータの処理能力や信頼性がそれぞれ異なるレベルでも動作できなければならない。計算結果を盗み見たり、プログラムを改変して、わざと不正な計算結果を送り出すような悪意のユーザーが存在することも想定しておく必要がある。
このような条件下でもうまく動作できる計算処理のタイプでなければならないので、計算対象はかなり限られたものになる。
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クリップ・ノイズ(Clipped Nose):過大な入力信号やゲインの取りすぎで出力波形の上下が歪み、高調波歪を含んだ割れた音になること。このとき発生する高調波歪みをクリップノイズという。
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クレードル(Cradle):「揺りかご、揺りかご状の架台、電話機の受け台」 などを意味する英語。ポータブル・デバイスをパソコンに接続するときに使用するハードウェアで、ポータブル・デバイスをクレードルにセットすると、デバイスとパソコンとの間でデータを同期 (参照⇒ 同期をとる) でき、パソコンと機器とが接続された状態になり、データの転送などが可能となる。
具体的には、ポータブルプレイヤー、PDA やデジタルカメラといった機器で用いられるスタンド型のドッキングステーションを指し、クレードルをパソコンに接続しておけば、PDA をセットするだけで自動的にパソコンとの間でデータが送受信されるものもある。両者をケーブル接続したり、データ交換ソフトを起動したりする手間が省け、同時にバッテリーの充電が可能な場合も多い。Palm などが採用している。
なお、クレードル自体は USB 、IEEE1394 またはシリァルケーブルなどでパソコンに接続しておく。
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グローバル IP アドレス(Global IP Address):インターネットの世界で使われるもので、NIC から正規に割り当てられたインターネット上で一つしかない IP アドレスを指す。一般的には IP ネットワーク上で各コンピュータを識別するための識別子。
これに対しコンピュータの中には、直接にインターネットと接続されないものも多く、各組織内部の閉じたネットワークでは、プライベートIPアドレスが割り振られる。
一般のプロバイダから電話回線や ISDN でインターネットに接続する個人ユーザーは、プロバイダの所有するグローバル IP アドレスを借り受けて使うことになる。
最近は固定 IP アドレスを付与するプロバイダが多くなっているが、これはグローバル IP アドレスと同義。
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クロスサイトスクリプティング(XSS、Cross Site Scripting):=XSS
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クロック・サイクル(Clock Cycle):コンピュータが処理を実行する際には、クロック・サイクルと同期して動作する。クロック・サイクルが高い程、高速に動作するが、各パーツの応答速度も高速でなければならない。
クロック・サイクルの時間は1をクロック周波数で除した値(1÷クロック周波数)。つまりクロック周波数の逆数。
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CPU の処理速度はクロック周波数と1クロック・サイクル当たりのデータ処理量で決まる。
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クロック周波数(Clock Rate):コンピュータは周期的に発生されるパルスによってすべての処理を実行するようになっている。このための信号を発生するのがクロックであり、このパルスの周期を「クロック周波数」と呼ぶ。
たとえば CPU は、このクロックが発生するパルスに合わせてメモリからの読み込み/書き出しなどすべての処理を行なう。したがって、クロック周波数が高いほど(パルスの間隔が短いほど)高速処理が可能になる。
クロック周波数は CPU によって決められている数値のように見えるが、そうではない。実際にはマザーボード上にある水晶発振器(クリスタル)が発振してクロックを出している。CPU のクロック周波数というのは、その数値で安定して動作することが保証されている、という意味。
ところで、現在の CPU では内部クロックと外部クロックという二種類の値が使われている。クロックとは時計と言うよりもメトロノームのほうが近い。
昔 i486 の時代には今のような内部・外部という区別はなかった。当時の i486 の動作周波数は 25MHz か 33MHz で、CPU もメモリもみなこの周波数で同期していた。
その後、パソコンの中で最も高速に動作する必要があるのは CPU なので、CPU だけ別の速度で動くようにすればその分スピードは上がる、と考えられた。
こうして 1992 年に生まれたのが i486DX2 という CPU 。これは他のパーツが動作する周波数の2倍で動くことができる。つまり外部クロック 25MHz に対して内部クロックは 50MHz で作動する。
初代 Pentium が登場した時、システム全体のクロックが 60MHz と 66MHz とに引き上げられた。CPU だけが高速になっただけでなく、システム全体が一気に2倍になったので、i486 と Pentium は相当な性能差があるということで話題を呼んだ。
その後、Pentium にも倍クロック技術が応用され、まず 1.5倍速で動く Pentium 90MHz と 100MHz が登場。それから2倍速の 120/133MHz、2.5倍速の 150/166MHz と次々にクロック倍数が上がっていった。
これらはすべて 60/66MHz の倍数(66MHz は正確には66.666666...MHz なので、100MHz や 133MHz というのは近似値)。
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クロック耐性:=オーバー・クロック耐性
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ゲートウェイ(Gateway):「Gateway」という名のコンピュータ製造会社もあるが、普通名詞としては、ネットワーク上で、媒体やプロトコルが異なるデータを相互に変換して通信を可能にする通信機器、あるいはシステムの総称。
OSI 参照モデルの全階層を認識し、通信媒体や伝送方式の違いを吸収して異機種間の接続を可能とする。プロトコルの OSI 参照モデルの階層によってさまざまなゲートウェイが存在する。例えば TCP/IP のデータを IPX/SPX のデータに変換するゲートウェイや、電子メールを中継するメール・ゲートウェイなどがある。
以前、TCP/IP ネットワークでは、IP ユーザーの間ではルーティングデバイスを意味する用語として使われていた。今日では、ルーティング機能を提供するノードはルータと呼ばれ、「ゲートウェイ」はアプリケーション層で別のプロトコルスタックへの変換を行う特殊目的のデバイスを指す用語となっている。
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ケーブルモデム(Cable Modem):最近は、CATV を経由してインターネットに接続できるCATV インターネットサービスが広がっている。ケーブルモデムは、このサービスを利用するために必要な機器で、CATV 用として敷設された同軸ケーブル網を利用して、データ通信を行なうための高速モデム。
電話回線におけるモデムの役割を果たすため、ケーブルモデムというが、モデムとの互換性はないので、CATV でインターネットを利用するときは、その CATV サービスに対応したケーブルモデムを買うか借りる必要がある。
シリアル・ポートを使う通常のモデムとは異なり、ケーブルモデムには Ethernet のポートが付いており、家庭側のパソコンを Ethernet で直接接続することになる。動作原理は電話回線用モデムと同様だが、電話回線の帯域が 3.4kHz であるのに対し、CATV では、6MHz の帯域を1チャネルとして使用する。しかし、デジタル化によって同じ 6MHz 帯で4〜5チャンネルの信号が伝送できるようになってきている。
インターネット側から家庭側へ送られる情報のほうが多いため、下り (局から家庭) と上り (家庭から局) とで通信速度が異なる非対称型が一般的で、上りより下りのほうが高速になっている。ケーブルモデムにはまだ決まった標準規格がなく、各メーカーごとに異なる仕様となっているが、通信速度は下りが 6〜30Mbps、上りが 128kbps〜3Mbps のものが主流となっている。ただし、通常 CATV では1本の同軸ケーブルを数百世帯で共有しているため、全員が同時にインターネットへアクセスを行なうと実質的な転送速度はこれよりもかなり低くなる可能性がある。
CATV 事業者は月額固定制の常時接続サービス (使い放題) を提供しているため、高速な定額インターネット接続サービスとして急速に普及している。
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ケイ・オプティコム(k-opti.com): 参照⇒ eo64 エア
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掲示板(BBS:Bulletin Board System):「電子掲示板」の略。参加者全員が読み書きできる電子的な掲示板サービスのことで、インターネット上に Web サイトの形態で提供されている。インターネットが普及する以前は、初期のパソコン通信が「フォーラム」、「会議室」などの名前で電子掲示板を目玉サービスとしていた。
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携帯電話(Portable Telephone): 参照⇒ 第3世代携帯電話、 PDC (デジタル携帯電話)、ボーダフォン、 FOMA (フォーマ)、AMPS
2004 年 12 月末現在の携帯電話・PHS 加入者数を(社)電気通信事業者協会 ( TCA )が、下表の通り発表した。
事業者 | 純増数 | 累計 |
NTTドコモ | 247,500 | 47,914,200 |
au | 241,600 | 18,759,000 |
ツーカー | 15,500 | 3,599,600 |
ボーダフォン | 900 | 15,211,000 |
総 計 | 505,400 | 85,483,800 |
携帯電話:各グループごとの加入者数および総計
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事業者 | 純増数 | 累計 |
NTTドコモ | 930,100 | 8,499,200 |
au | 379,100 | 16,829,000 |
ボーダフォン | 69,500 | 366,400 |
総 計 | 1,378,700 | 25,694,600 |
第3世代携帯電話:各グループごとの加入者数および総計
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事業者 | 純増数 | 累計 |
i モード | 284,600 | 43,027,100 |
EZweb | 230,900 | 17,525,600 |
ボーダフォンライブ! | -700 | 13,001,900 |
総 計 | 514,800 | 73,554,600 |
携帯電話:インターネット接続サービス契約数
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事業者 | 純増数 | 累計 |
DDIポケット | 11,700 | 2,956,200 |
NTTドコモ | -22,200 | 1,391,900 |
アステル | -38,400 | 355,200 |
総 計 | -48,900 | 4,703,300 |
PHS:各グループごとの加入者数および総計
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第3世代携帯電話の契約数は全契約の30%にあたる 2,569 万 4600 台となり、携帯電話の主役が 「第3世代 」へ移行しつつあることが判る。
プリペイド式携帯電話の匿名性を悪用した犯罪などが相次ぐ中、携帯電話キャリア各社は契約者情報の登録を義務化するなどの規制強化を図っている。そうした中 NTT ドコモは、プリペイド式携帯電話サービス 「ぷりコール」 の新規受付を 2005 年 3 月 31 日をもって停止した。ドコモでは 2001 年 3 月の約21万契約をピークに契約者は減少を続け、2005 年 1 月には約8万契約まで落ち込んでいたことから、業務の効率化と不正利用防止の強化を狙って、ぷりコールの新規受付を停止することに決めた。
料金前払い方式で月額料金不要で利用できることから、プリペイド式携帯電話は一定の評価を得てきたが、利用者の情報が登録されないなど匿名性が高いことで、振り込め詐欺などの犯罪で悪用される例も相次ぎ、社会問題化していた。
なお、世界のデジタル携帯電話技術は、無線アクセス方式で TDMA、CDMA の2種類に、実用規格では GSM、PDC、IS-54、IS-95 の4種類に分類される。
開始時期 | 世代 | 通信方式 | データ通信 | 周波数 (波長) 帯 | 備 考 |
1980年代 | 1G | FDMA |
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| 米国ではサービス中、かって日本ではアナログ携帯電話や衛星通信、自動車電話に使用 |
1990年代 | 2G | TDMA | 9.6kbps |
| デジタル自動車・携帯電話システムや PHS の通信方式で採用 |
GSM | 9.6kbps | 900MHz | 欧州、アジア |
GSM1800 | 9.6kbps | 1.8GHz | 台湾、香港、オーストラリア |
GSM1900 | 9.6kbps | 1.9GHz | 米国、カナダ |
PHS | 32-64kbps |
| 日本、台湾 |
PDC | 9.6kbps | 800MHz/1.5GHz | 1993 年 3 月から始まった日本初のデジタル通信方式で、日本オリジナルの通信方式 |
1998年 | 2.5G | CDMA | 64-144kbps |
| 国内でもサービスが始まった 「 cdmaOne 」 やNTT ドコモが次世代通信システムとして推す 「 W-CDMA 」 も 「 CDMA 」 技術を使う |
cdmaOne | 128kbps |
| 米国、韓国、日本。1998 年 7 月から第二電電(DDI)と日本移動通信(IDO)がこの方式を使った携帯電話機を「cdmaOne」として発売 |
2001年 | GPRS | 9.6-115kbps |
| 欧州、中国 |
2002年 | 3G | IMT-2000 | 384-2Mbps | 2GHz帯 | 2001 年 5 月より NTT ドコモでは 「 FOMA 」 の名称でサービス提供を開始、au ( KDDI ) でも 2002 年 4 月から 「 CDMA2000 1x 」 のサービスを開始 |
cdma2000 | 144-2Mbps | 1.25MHz | KDDI が 2002 年 4 月 にcdma2000 1x サービスを開始 |
CDMA2000 1x | 144Kbps | 2GHz、800Mhz | KDDI が 2002 年 4 月 にcdma2000 1x サービスを開始 |
HDR | 2.4Mbps | 1.25MHz |
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W-CDMA | 144-2Mbps | 1.25MHz、5MHz、10MHz、20MHz の四種類 | FOMA がこの方式を採用 |
FOMA | 64, 384kbps | 2GHz 以上 | NTT ドコモが 2001 年 10 月から本サービスを開始 |
EDGE | 384kbps |
| GSM をベースとした方式のため、既存の通信設備を有効利用可能 |
UMTS | 2Mbps |
| 欧州、オーストラリア |
2005年 | 3.5G | CDMA2000 1xEV-DO | 上り最大 153.6Kbps、下り最大 2.4Mbps、平均 600kbps |
| KDDI、データ通信用に特化し、音声通話には非対応 |
HSDPA | 下り最大 14Mbps、平均 2〜3Mbps |
| NTT ドコモ |
携帯電話の世代別一覧表
2005 年 3 月 25 日に公表された独立行政法人 国民生活センター消費者苦情処理専門委員会小委員会助言 「携帯電話端末の交換等に伴う有料コンテンツ引継ぎのトラブルについて」 によると、
携帯電話端末に不具合がある場合、携帯電話会社は携帯電話端末の売買契約上の売主の義務として、瑕疵のない携帯電話端末と交換しなければならない。
他方、携帯電話会社は販売した携帯電話端末に不具合があったとしても、消費者がダウンロードしたコンテンツを新しい携帯電話端末に引継ぐ作業を行う義務までは原則として負わないと解される。著作権法上、携帯電話会社がコンテンツを引継ぐことは許容されないと考えざるを得ず、同法上許されないと考えられる行為を携帯電話会社が債務内容として負っているとはいい難いからである。
しかし、このことはコンテンツが失われてしまうことについての携帯電話会社の金銭賠償の責任を免れしめるものではない。このような結果は、瑕疵ある携帯電話端末を供給した携帯電話会社の債務不履行によって引き起こされたものであるし、消費者が携帯電話端末に取得したコンテンツを失わせることについて不法行為責任が成立するともいえるからである。
従って、携帯電話会社は、消費者が取得したコンテンツが引継がれないことによる損害を賠償する責任がある。なお、携帯電話会社は契約約款により、この責任を否定しているが、消費者契約法に抵触し、当該免責条項は無効と考えられる。
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なお同報告によると、今回の問題のような場合はキャリアによる引き継ぎを認めるよう、著作権法を改正すべきであるとして、文化庁に今回の報告を提出した。
また、キャリアの約款における免責条項については消費者契約法に抵触する、として、業界団体に対して各キャリアの約款の改定を要望、すでに一部のキャリアはそれに従った取り組みを始めている。
NTT ドコモ、 au ( KDDI )、KDDI 傘下のツーカー、ボーダフォンの4社3グループ体制だった携帯電話市場に対し、2005 年 6 月、総務省は12年ぶりに新規参入を認めることにした。現在は公共事業用に利用している周波数帯域の内、1.7GHz 帯を第3世代携帯電話向けに割り当て、新規参入を促し、競争促進、料金値下げ、サービス向上を図る。
余談だが、2004 年 11 月 1 日に改正道路交通法の一部が施行され、自動車やバイクを運転中に手で持っての携帯電話の使用が禁止された。イヤホーンなどを使ったハンズフリーは規制対象外だし、信号待ちでの停車中なら大丈夫の模様。違反者には点数1点と反則金6千円が科されることになった。
NTTド コモは 2005 年 8 月 29 日に世界初という、AM/FM/TVの3バンドに対応した携帯電話 「 RADIDEN (ラジデン)」 を発表した。片面に携帯電話の機能を、片面にラジオ/TVの機能を搭載する 「デュアルフロントデザイン」 で、それぞれの機能が独立している。ラジオ/TV側の面には、「一発選曲7つボタン」 やラジオ/TV専用の液晶を搭載。また、ラジオを聴きながら i モードやメールを利用することもできる。連続待受時間は約320時間で、連続通話時間が約120分。連続再生時間は、AMが約20時間、FMが約14時間、TVが約13時間とのこと。
FM チューナーを内蔵した携帯電話は珍しくないが、AM チューナー搭載は業界初めての試みだった。AM は、周波数特性上、ノイズの影響を受けやすく、携帯電話内部の回路が発する周波数成分からノイズが出やすいし、アンテナも大きくする必要があって、携帯電話に搭載することはできなかった。今回、ソニーとソニー・エリクソン・モバイルコミュニケーションズが小型の3バンドチューナーを共同開発したことによって、PDC のムーバであれば、端末を大型化しなくても、ノイズの影響を受けにくい基板配置で3バンドチューナーを搭載できた。
総務省は 2005 年 11 月 10 日、携帯電話事業への新規参入が事実上認められた3事業者のソフトバンクグループの BB モバイル、イー・アクセス子会社のイー・モバイル、アイピーモバイルに対して、竹中平蔵総務大臣が認定書が交付した。3社は 2006 年から 2007 年にかけてサービスを始める。
総務省が 2006 年 5 月 19 日に発表した2005年の 「通信利用動向調査」 によると、下表の通り、個人のインターネット利用方法で、携帯電話など移動端末を使う人が、パソコンを使う人を上回った。携帯でのネット利用がパソコンを逆転したのは、2000年の同調査開始以来初めてという。
| 利用者数 | 前年比増減 |
移動端末からの利用者 | 6,923万人 | 18.8%増 |
パソコンからの利用者 | 6,601万人 | 2.8%減 |
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携帯電話不正利用防止法:「携帯電話本人確認および不正利用防止法」 ともいうが、正式名称は 「携帯音声通信事業者による契約者等の本人確認等及び携帯音声通信役務の不正な利用の防止に関する法律」 という。
プリペイド式などの携帯電話が 「振り込め詐欺 (オレオレ詐欺)」 など犯罪に使われるのを防ぐことを目的とし、携帯電話契約時の本人確認を義務化するなど適切な規制を施すとともに、違反者に対しては処罰規定を設ける法律。自民・民主・公明・共産・社民による超党派議員立法として、第162通常国会 ( 2005 年 3 月 22日 )に提出し、2005 年 4 月 8日の参院本会議で全会一致で可決、成立した。
「振り込め詐欺」 では、「銀行口座」 と 「プリペイド式携帯電話」 が2大ツールとして悪用されているが、「銀行口座」 については、先の臨時国会において、不正利用を規制する 「金融機関等による顧客等の本人確認等に関する法律の一部を改正する法律 (法律第164号 平成16.12.10)」 が成立した。携帯電話については、本人確認が十分になされていないまま普及している携帯もあり、犯罪に利用されても利用者を特定することが難しいといった実態があった。
法案概要
- 携帯電話事業者や販売代理店が契約、譲渡する時、運転免許証などで本人確認する。
- 親族や生計を同一にするものに対し譲渡する場合を除き、他人に譲渡する時はあらかじめ事業者の承諾を得る。
- 本人特定は自然人については、氏名、住居、生年月日で、法人については、名称、本店又は主たる事務所の所在地で確認する。
- 名前や連絡先を確認しない者を客にする携帯電話のレンタル業や、他人名義の携帯電話の譲渡・譲り受けも禁止する。(広告だけでも罰則あり)
- 本人確認で名前や住所を偽ると50万円以下の罰金を科す。
- 事業者の承諾を得ずに、商売として有償で譲渡を行った者には、2年以下の懲役、または300万円以下の罰金を科す。
- 施行は一部を除き 2006 年初めの見通し。
- 新手の犯罪に対応するため、施行の1年後に見直す。
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検索エンジン:=サーチエンジン
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ゴースト・リデューサ(Ghost Reducer):Reduce は「縮小する」の意味。テレビ・チューナー/キャプチャカードや HDD レコーダに搭載されている機能で、テレビの多重映りや輪郭障害を抑え、パソコン用ディスプレーをテレビとして利用する際に映像が重なって見える現象(ゴースト)を除去する。
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コーディング(Coding):プログラムをその言語の文法に従って記述すること。処理内容が書かれた仕様書をもとに、使用するプログラミング言語の文法に従ってプログラムを記述していく。使用するプログラミング言語専用のコーディング・シートに記述して、コーディングの段階でプログラムの誤りを直すことを机上デバッグという。
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コーデック(Codec): 参照⇒ Codec
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コード・モーフィング・ソフトウェア(Code Morphing Software):=CMS(Code Morphing Software)
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コーパス(Corpus):corpus は辞書によると 「集大成、集積、全集、言語資料」 となっている。電子化した言語資料をコンピュータで検索できるようにデータベース化したもの。コーパスは用例の宝庫であり、異なる用例を使用頻度や使用される文脈毎に比較することができる。コーパス分析とは、単語の出現頻度、語のつながり、ある文脈中で使われる語の意味などをを分析することを指す。
もともとは、「ある目的のために集められたテキスト・データ」 を指した。例えばシェイクスピアの全作品とか、万葉集全部などが該当する。しかし、現在ではコーパスといえば、一般に 「機械読み取り可能なテキストの集積」 を指すようになった。広義には、特定の目的のために、言語、音声、身振り、視線などの情報を集めたものをいうが、狭義には、特定の地域や集団を代表するように、年齢、性別、ジャンル等を考慮に入れて収集されたものを指す。つまり、検索・分析に特化された大規模文書データベースがこれにあたる。
出版物から日常会話まで、人が書いたり話したりした言語を集めたコーパスは、実生活での言葉の用法を分析する、言葉同士・概念同士の結びつきを掘り起こすなどの興味深い活用ができる。
本格的なコーパス構築は国家プロジェクト級の大事業となることもあるが、コーパスというものの存在を知り、利用機会を得てきたのは言語学、言語教育、文学研究、辞書編集などにおけるごく一部の専門家に限られていた。
情報の検索や統計処理および情報の交換・共有の容易さから、コーパスの多くは電子化されている。電子化したコーパスは、一般に流通が容易になるが、特定のハードウェア、ソフトウェアに依存した電子化は、流通を疎害する要因になる。これを回避するために、SGML、XML といったメタ文字を用いて、コーパスが作成されるようになってきている。
欧米諸国では、大学や国の研究機関等の公的機関が中心となって、特定の作家の文学作品や古典テキストのコーパス作成が大規模かつ精力的に進められているが、日本においてはこの種の取り組みが非常に遅れている。また、作成されていても、それらのコーパスは小規模であり、その公開、流通も個人的な範囲にとどまっている。
完成されたコーパスの用途は多様であり、人文科学系の研究や教育への利用の他に、機械翻訳や電子化辞書の作成が直接の目標とされる場合も多い。また、データの蓄積や、その作業に関連して開発された技術は、言語の変化や語彙の比較研究、自然言語研究、索引の自動生成、情報検索、タグ付けのアルゴリズム研究、機械翻訳システムの研究、OCR 装置の開発、スペル・チェッカーの開発など、さまざまな研究にインパクトを与えている。そのため大規模なコーパスの作成は、人文科学系の研究者のみならず、技術開発に従事するビジネス関係者や理工系研究者からも強く要望されている。
このような中で、「小松左京コーパス作成委員会」 によって作成が進められているのが 「小松左京コーパス」 で、SF作家小松左京さんの全作品の全文を収録することを目標に、1998 年から作業を開始し、約1,300作品、文字数にして約1,500万文字のコーパスが完成している。本コーパスは、学術研究や教育現場での利用に供することを目的として作成されたもので、それらの利用については、小松左京さんから許諾を得ており、したがって、教育・研究以外の利用は禁じられている。
また、インターネット上でコーパスを提供するサービスとして、小学館コーパスネットワークがあり、日本語インターフェイスの平易な操作系で、日本語でのオンライン・サポートがあり、入会手続きから解説に至るまで、すべてが日本語化されている。
コーパスの筆頭はブラウン大学が 1964 年に完成した Brown Corpus で、アメリカ英語の書き言葉のコーパスとして、アメリカで出版された本、新聞、雑誌などから15カテゴリに分けて、合計500テキストを収集し、各2,000語ずつ集めたもので、総語数約100万語のコーパスと なっている。アメリカのブラウン大学の Kucera と Francis によって作られた Brown Corpus は最初のコーパスとしてコーパス言語学の先駆けとなった。記録は当時のことなので、磁気テープが使われた。
その後、このアメリカ英語コーパスと比較するためにイギリスでも全く同じようなサンプリングで LOB Corpus が作られた。1961 年にイギリスで出版された本、新聞、雑誌などから収集し、15カテゴリに分けて、合計500テキスト、総語数約100万語、平均約2000語のコーパスとなった。英国 Lancaster 大学の Geoffrey Leech を中心に構築が開始されたが、作業が遅れ、ノルウエーの Oslo 大学の Stig Johansson と Bergen の Norwegian Computing Centre for the Humanities の Jostein Hauge、 Knut Hofland の協力を得て、1978 年に完成した。
この二つのコーパスを利用してこれまで様々な研究が行なわれ、これらの言語学に対する貢献度は計り知れないものがある。しかし、使って見るとわかるが、実は100万語くらいでは必要な表現がほとんど出てこない。当初は磁気テープが媒体だったので、100万語が精一杯だったが、その後コンピュータが目覚しく発達した結果、現在は億レベルの British National Corpus ( BNC ) や Bank of English が作られている。
上記の他に日本語対応のものとしては、日本電子化辞書研究所 ( Japan Electric Dictionary Research Institute: EDR ) が公開する EDR Corpus がある。EDR コーパスは、約20万文章の日本語コーパスと、約12万文章の英語コーパスから構成されている。新聞や雑誌から集められたもので、構文・意味情報などが付与され、EDR 電子化辞書中の 「日本語共起辞書」、「英語共起辞書」 の付録として収められている。EDR 電子化辞書は、「単語辞書 (日本語:26万語:英語:19万語)」、「対訳辞書 (日英:23万語、英日:16万語)」、「概念辞書(40万概念)」、「共起辞書 (日本語:90万語、英語:46万語)」、「専門用語辞書 (日本語:12万語、英語:8万語、他)」 から構成され、CD-ROM に収められている。
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コア電圧(Core Voltage):「内部コア電圧」の意味で、CPU を動かすために必要な消費電力。内部処理を行なう電圧を低くすることで、CPU 自体の消費電力を抑える。データ・シート内では、Vcc Core と表記されている。
マザーボードで設定する電圧は、CPU コアと I/O コアの二つ。これらは通常マザーボードで自動設定される。しかし最近は BIOS セットアップやジャンパでマニュアル設定(特に CPU コアを)できるマザーボードが多い。電圧を高く設定すればクロック周波数アップが成功しやすくなる。標準の電圧から 0.1V から 0.2V 高く設定するのが一般的だ。ただ FSB クロックやコア電圧の変更は CPU や周辺機器を破損してしまう危険性も孕んでいる。
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公開鍵暗号方式(Public Key Cryptography):非対称暗号方式ともいう。
暗号の方式は、「 公開鍵暗号方式 」と、暗号化と復号化に同一の鍵を使う 「 共通鍵暗号方式 」とに二大別される。1970 年代に公開鍵暗号方式が発明されるまで、すべての暗号は共通鍵方式だった。
公開鍵暗号方式は 「 公開鍵 」 と 「 復号化鍵 」 という対になる二つの鍵を使ってデータの暗号化及び復号化を行う。暗号化鍵と復号化鍵が異なるので、片方が判ったとしても、それに対応する鍵を知ることはできない複雑な暗号システム。
公開鍵暗号方式は共通鍵暗号方式の弱点を解消し、さらに送信者の認証も可能なデータ暗号化方式。暗号化と復号化で行う操作が異なるため、非対称型暗号化とも呼ばれる。この方式では、復号化鍵を他者に渡す必要がなく、公開しても安全な公開鍵のみ渡せばよい。
暗号化された通信を行う場合、まず鍵作成アルゴリズムを通じて、独自に公開鍵と復号化鍵のペアを作成する。復号化鍵は暗号データの復号化に使用するもので、こちらは第三者に知られないように厳重に管理する。公開鍵はデータの暗号化に使用する鍵で相手に知らせておく。これは電話番号帳に電話番号を掲載するように、インターネット上などで一般に広く公開しておく。
データの送り手は、この公開されている公開鍵でデータの暗号化を行い、公開者本人に送信する。そしてこの暗号データを受けとった受信者は、公開鍵のペアになっている復号化鍵で暗号データを復号化し情報を読み出す。公開鍵で暗号化されたデータは、本人のみ見知りうる復号化鍵でしか復号することが出来ない。
インターネットを活用したコラボレーションが活発化すると、電子的な情報交換の相手が不特定多数かつ広範囲になることから、鍵の管理が容易で、相互運用性に優れた方式としては RSA のような公開鍵暗号方式が最適といえる。
相手が公開鍵を入手するだけで済み安全性が高いことが公開鍵暗号方式のメリットといえる。共通鍵暗号方式ではお互い秘密に同じ鍵を保有する必要があり、この鍵のやりとりが大きなセキュリティ・ホールになりかねない。さらに公開鍵一つあれば、誰でも公開者本人に暗号データを送信できる。共通鍵暗号方式のように、通信ごとに鍵が必要にならず管理が容易といえる。
欠点として、暗号化及び復号化に多くの処理時間が必要になる。したがって比較的短いデジタル署名などに広く使用されている。
暗号的にペアな関係にある公開鍵からは、復号化鍵の類推が困難でなければならない。この両者を作り出すため、数学的に答えが判っていれば非常に容易だが、答えが判らなければ非常に類推が困難な問題を利用する。素因数分解や離散対数、楕円曲線上の離散対数などが利用される。
公開鍵暗号方式の原理的な唯一の問題は、通信先の数だけ公開鍵を保持する必要があるため、鍵の管理が煩雑な点にある。
| 公開鍵暗号方式 | 共通鍵暗号方式 |
鍵の管理 | 相手が複数でも、復号化鍵は一つなので容易 | 相手が複数の場合、複数の復号化鍵が必要なので困難 |
鍵の交換 | 公開鍵を交換すればよい | 復号化鍵の安全な交換が必要 |
鍵の交換時の危険性 | 改ざんにのみ注意が必要 | 盗聴されれば終わり |
処理時間 | 長い(共通鍵暗号方式の数百〜数千倍) | 短い |
認証 | 第三者に証明できる | 不十分 |
公開鍵暗号方式と共通鍵暗号方式の比較
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光学軸(Optic Axis)::複屈折性結晶において、屈折率が一定になり、複屈折が起きない方向の軸。光学異方性である複屈折結晶において、光を入射しても光が分かれない方向のこと。つまり、像が二重に見えなくなる方向があり、それを光学軸と呼ぶ。光学軸は結晶の構造から決定され、石英、方解石などの単軸結晶は一つの光学軸を、硫黄、雲母などの二軸結晶では二つの光学軸を持つ。
カメラや望遠鏡などのレンズそのものについての話であれば、光軸という言葉と同義になる。しかし、結晶などで、複屈折や光の偏光などが話題の場合は、光軸という用語と区別する必要がある。{(株)レンズ屋さんの掲示板、光学サロン において、お茶リーダーさんのご指導によるものです。お茶リーダーさん、ありがとうございました。}
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光学ファインダー(Optical Finder):普通のカメラに付いていて、撮影の際に範囲を決めたり、ピントを合わせるために使用する、いわゆるファインダーのことだが、EVFが普及してきたため、特にデジタルカメラにおいては光学ファインダーと呼ばれるようになっている。
コンパクト・カメラに搭載されている光学ファインダーでは、「パララックス」 と呼ばれる誤差があり、ファインダーから見える風景と実際に撮影される風景に微妙な差異が生じる。この誤差は被写体との距離が短いほど大きくなる。マクロ撮影だと光学ファインダーに被写体が入っていても、実際の撮影画像には被写体がほとんど収められていないというようなことも起こる。そのような障害を回避するために EVF が普及している。
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光軸(コウジク、Optical Axis):定義では、入射面の曲率中心と射出面の曲率中心を結んだ線とされている。レンズの表面両側の曲面の中心を結んだ線。つまり、レンズの球面の中心を通る線、レンズの中心となる軸を光軸といい、何枚ものレンズで構成されている場合は各レンズの光軸は完全に一致している必要がある。なお、レンズの光軸を合致させる作業を芯出しという。
カメラや望遠鏡などのレンズそのものについての話であれば、光学軸という言葉と同義になる。しかし、結晶などで、複屈折や光の偏光などが話題の場合は、光学軸という用語と区別する必要がある。{(株)レンズ屋さんの掲示板、光学サロン において、お茶リーダーさんのご指導によるものです。お茶リーダーさん、ありがとうございました。}
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公衆無線 LAN(Public WireLess Lan):=ホット・スポット
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高精細テレビ(HDTV、High Definition TeleVision):=HDTV
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構造化プログラミング(Structured Programming): 参照⇒ オブジェクト指向プログラミング言語
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公的個人認証サービス:インターネットを利用したオンライン申請に利用できる公的個人認証サービスが、平成 16 年 1 月 29 日に全国でスタートした。電子証明書の発行料は1回500円(有効期間3年間)。
公的個人認証サービスは、各行政機関の提供するオンライン申請サービス向けに、地方自治体が住人の本人証明手段となる電子証明書を発行するというもの。電子証明書は、住民基本台帳の IC カード(住基カード)内に格納される。実際に利用できるオンライン申請としては、平成 16 年 2 月 2 日から名古屋国税局管内の納税者を対象にしたオンライン国税申告サービス「 e-Tax 」が最初の対応サービスになる。
公的個人認証の開始(総務省)
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高度情報通信ネットワーク社会形成基本法(IT 基本法):=IT 基本法
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交流(AC、Alternating Current):電流には、交流と直流との2種類があり、交流は規則正しく一定の周期で電流の大きさと向きとが交互に変わるのに対し、直流は乾電池や蓄電池 (参照⇒ バッテリー) のように電流の大きさと流れる向きとが一方向になっいて、電気の流れる方向が変わらない。常にプラス極からマイナス極へ電気が流れているる。
交流送電は、変圧器によって電圧の上げ下げが簡単に行えるので、送配電に広く用いられる。直流送電は交流送電のように簡単に電圧を変えることはできないが、送電設備の建設費が安く、送電損失が少ないなどのメリットがあり、送電電圧 50 万〜 100 万ボルト、容量 100 万〜 200 万ワットの超高圧大容量直流送電がスウェーデン、ニュージーランドをはじめ、各国で実現している。日本では 1979 年に本州と北海道を結ぶ直流送電が始まった。
直流電流による磁界と電流の作用を利用した直流モーターは、低速回転のときトルクが大きく、かつ広範囲に回転数を変えやすいので、電車やエレベーターなどに使われている。
現在の家庭用電気は交流が使われており、西日本では1秒間に電流の向きが60回変わる 周波数 (参照⇒ 波長) 60Hz 交流であり、東日本では周波数 50Hz 交流が使われている。
家庭用の電気は一般的に都市から離れた発電所で発電して消費地に送られている。送電時には、高電圧であるほど、送電線から熱として失われる電力が少ないので、発電所で発電した電気を変圧器によって高電圧にして消費地に送電する。消費地では再び変圧器を使って低電圧 (一般的に 100V ) にして家庭などに送られる。交流はこういった変圧器が簡単に使えるので、家庭用電力は、直流ではなく交流が使われている。
一方、電車に供給する電流の種類も大きく二つに分かれる。一つは 「交流」で、直流より交流のほうが供給できる電圧が高いので、変電所の数が減らせることなどから戦後日本でも採用された。日本では北海道、東北、北陸、九州におけるJRの電化区間がこの方式になっている。もう一つが 「直流」 で、直流用モーターのほうが速度制御が容易なことなどから当初の鉄道にはすべてこの方式が採用され、日本では関東、東海、近畿、中国、四国地方の電化区間がこの方式となっている。
電化方式の違う区間同士は 「死電区間」(デッドセクション) を間に挟み、列車はその区間を惰性で走行し、その間にスイッチ類の操作で対応電流を切り替える。この死電区間は、2005 年 9 月現在で全国に8ヶ所あり、比較的新しい車両をのぞいて、車内灯や空調が切れるのですぐにわかる。
自動車やバイクはヘッドライトを点灯させたり、プラグから火花を飛ばしたりと、いろいろなところで電気を使用しているが、内蔵しているバッテリーだけではすぐに電気を使い切ってしまう。そこで、エンジンの回転を利用した交流発電機で電気をつくっている。各パーツへの電力供給の他に、バッテリーの充電という役割も担っている。交流発電機で作られた電気は、直流に変換されて、ライトや点火装置に使う。交流の方が直流よりも発電効率がいいため、発電は交流でおこなうが、給電は直流になっている。
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国際化ドメイン名(Internationalized Domain Names:IDN): 参照⇒ IDN
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国税電子申告・納税システム(e-Tax):⇒ e-Tax
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個人情報保護関連5法:個人情報保護関連5法案は 2003 年 5 月 6 日に衆院を通過し、同月 23 日、参院本会議で可決され、2005 年 4 月 1 日に施行された。法案は以下の通り。
- (1)基本法則と民間の個人情報保護を定めた個人情報の保護に関する法
- (2)行政機関の保有する個人情報の保護に関する法
- (3)独立行政法人の保有する個人情報の保護に関する法
- (4)情報公開・個人情報保護審査会設置法
- (5)行政機関の保有する個人情報保護法等の施行に伴う関係法律の整備等に関する法
個人情報関連5法案は 2001 年 3 月に国会に提出されたが、報道・表現の自由が十分ではないという観点から 2002 年 12 月には一度廃案になったもの。
個人情報保護法の骨子
- 個人情報は適正な取り扱いが図られなければならない
- 主務大臣は個人情報取扱事業者への勧告や命令などで、表現・学問・信教・政治活動の自由を妨げてはならない
- 主務大臣は報道機関などへの情報提供者に対し権限を行使しない
- 個人情報取扱事業者のうち、報道機関(フリー含む)、著述、学術研究機関、宗教団体、政治団体には義務規定を適用しない
- 行政機関の職員等に罰則を設ける
なお 詳細は首相官邸ホームページの「個人情報の保護に関する法律」を参照。
個人情報保護法の基本的内容
- 個人情報とは、氏名、生年月日その他の記述等により特定の個人を識別することができるもの(他の情報と容易に照合することができ、それにより特定の個人を識別することができることとなるものを含む。)をいう。----- 個人情報保護法 第二条 第三項 第四号
- 個人情報の数が 5,000 人を超えない小規模事業者は「個人情報取扱事業者」から除外されている。----- 個人情報保護法 第二条 三項 第四号および、個人情報の保護に関する法律施行令(政令第五百七号)の(個人情報取扱事業者から除外される者)
個人情報保護法 第二条 三項 第四号
3 この法律において「個人情報取扱事業者」とは、個人情報データベース等を事業の用
に供している者をいう。ただし、次に掲げる者を除く。
四 その取り扱う個人情報の量及び利用方法からみて個人の権利利益を害するおそれが
少ないものとして政令で定める者
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個人情報の保護に関する法律施行令
政令第五百七号
内閣は、個人情報の保護に関する法律(平成十五年法律第五十七号)第二条第三項第四号、の規定に基づき、この政令を制定する。
(個人情報取扱事業者から除外される者)
第二条法第二条第三項第五号の政令で定める者は、その事業の用に供する個人情報データベース等を構成する個人情報によって識別される特定の個人の数(当該個人情報データベース等の全部又は一部が他人の作成に係る個人情報データベース等で個人情報として氏名又は住所若しくは居所(地図上又は電子計算機の映像面上において住所又は居所の所在の場所を示す表示を含む。)若しくは電話番号のみが含まれる場合であって、これを編集し、又は加工することなくその事業の用に供するときは、当該個人情報データベース等の全部又は一部を構成する個人情報によって識別される特定の個人の数を除く。)の合計が過去六月以内のいずれの日においても五千を超えない者とする。(保有個人データから除外されるもの)
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個人情報保護法の完全施行に伴い、この法律に対する対策が、さまざまなトラブルを生んでいる。最も有名な事件は、施行直後の 2005 年 4 月 25 日にJR西日本福知山線の兵庫県尼崎市で起きた脱線事故における、被害者情報の非公開だった。被害状況を問い合わせたマスコミに対し、病院は個人情報保護法を理由に情報提供を拒否した。その結果、身内が被害に遭ったかどうかを確認できないという事態に陥った。
その後も、地域自治会や学校などで連絡網が作れない、企業で部門間の情報共有を廃止したり、個人情報取り扱いマニュアルの整備や研修に追われたり、個人情報の利用に際しては、その都度、利用目的の通知をしなければならないなど、日々の生活や仕事に支障を来す事態が起きている。
監督省庁のガイドラインに完全に沿おうと考える結果、個人情報保護法に振り回される企業や団体が激増している。
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骨伝導:今まで鼓膜に頼っていた「聞く」という作業を骨に微細な振動を与えることによって鼓膜を通さずに認識する全く新しい「聞く」方式。
音は空気を振動させて伝播し、人が音を聞く場合は空気を伝播してきた音が鼓膜を振動させ、この振動で耳の中にある三つの骨、耳小骨と筋肉が、てこの原理でさらに振動を大きくする。耳のさらに奥、内耳と呼ばれる部分には蝸牛と呼ばれる器官があり、このリンパ液のつまった器官の中の細胞が振動を神経に信号として伝え、聴覚神経を通って、脳に達する。この音を「気導音」という。
ところが、気導音以外にも聴覚器官に到達する音があることが事実として立証された。この音は空気を介さず、鼓膜も関与しないで、人間の骨から直接蝸牛以降の聴覚神経に伝播するので、骨の一字をとって「骨導音」と名付けられた。
クジラは体表面に耳を持っていない。クジラが自分の骨を聴覚の道具として使い、骨導音で音を聞いていることが知られている。
骨伝導は難聴者の補助だけでなくいろいろな場面で実際に使われている。米陸軍、自衛隊や消防のように、マスクやヘルメットなどを使って耳をふさいでしまう場合、あるいは防炎服をすっぽりとかぶる場合、潜水中でのコミュニケーションなどには骨伝導が不可欠になる。
ヘリコプターや工事現場などの高騒音下でのコミュニケーション、コンサートやライブにおけるスタッフ同士の会話、国際会議場などでの同時通訳にも役立たせることができる。
また、アミューズメントパークやレストランなどで、来客と会話しながら指令所からの指示を受ける場合や、電車・バス運転中とか、「耳」と「骨」との両方で同時にコミュニケーションをすることができる。
このように、骨伝導は耳を介さずコミュニケーションをとることができるという特性を活かした用途が無限に考えられる。
骨伝導と呼ばれる技術を使って開発されている製品では、指を耳の穴に入れて音声を聞く腕時計型携帯電話(未発売だが NTT ドコモが開発中の「フィンガー・ウィスパー」)、頭蓋骨を振動させてユーザー本人にしか聞こえない音楽を再生する MP3 プレーヤー、ゴーグルに接続されて、泳ぎながら水中で音楽を鑑賞できる MP3 プレーヤー、補聴器をはじめとする聴覚障害者のための製品など、次々に新製品が発表されているが、一般ユーザー向けの骨伝導技術の応用はまだ模索中で、改良の途上にある。
骨伝導スピーカーは振動を直接頭骨に与えるため人体に対する影響が危惧されるが、人体に骨伝導が悪影響を与えるという議論はなく、電磁波の発生はゼロに限りなく近く、自然界と同レベルの磁界が発生するだけで安全性にも優れている。
2002 年 2 月 1 日、三洋電機は業界で初めて、高齢化社会に対応するため、普通の電話機では相手の声が聞こえにくい高齢者にも、相手の声が聞こえやすい骨伝導固定電話機「 TEL-KU1」を発売した。
2003 年 12 月 16 日、東芝は骨伝導式スピーカーシステム「音枕」RLX-P1 を発売した。価格はオープンで、店頭価格は2万円前後。
「骨伝導の原理」で、枕本体に頭を乗せた本人だけに直接音が伝わり、周囲への音漏れが少なく、周りを気にせず、サウンドが楽しめる。頭部に装着するヘッドホンと異なり、装着のわずらわしさがない。
音源と送信機をライン接続し、送信機から本体は赤外線通信なので、設置場所を問わない。2スピーカー内蔵で、ステレオで音楽やTVが楽しめる。
携帯電話では、ツーカーグループ3社が 2003 年 12 月 9 日、世界で初めて骨伝導機構を搭載した「TS41」を発売すると発表した。三洋製の「TS41」で、通話するときに端末を閉じ、携帯電話を顔のほほの下などに押し付けると、スピーカーの代わりに背面のサブディスプレイ上部に位置する「Sonic Speaker」という装置が振動して、骨伝導によって音を伝えるようになっている。2004 年 1 月 9 日から都内量販店の店頭に並んでいて、新規契約の価格は 7,800 円。
2004 年 10 月 25 日、水泳用トレーニング機材などを販売する米 Finis は、防水性能を備え、骨伝導によって水中で音楽を聴くことができる MP3 プレイヤー「SwiMP3」を発売した。すでに直販 Web サイト「 SwimInfo.com 」などで販売が開始されており、128M バイトのメモリ、Lane 4ゴーグル、イヤープラグ、キャリイングケース、 USB ケーブルと MusicMatch CD が付属して、価格は 249.99 ドル。Windows 98SE/2000/Me/XP、Mac OS 9、Mac OS X に対応している。
(有)リンクビューティーカーズは骨伝導補聴器「きくちゃん」、骨伝導ヘッドホンシステム「ボニア」、携帯電話用ハンズフリーセット、バイク用ハンズフリー「シェルショッカー」などの骨伝導機器を販売している。
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固定 IP アドレス(Fixed IP Address):グローバル IP アドレスのことでインターネット上にある全てのパソコンを区別する世界中で一つの住所(数字)で、何度接続しても同じ IP アドレスになり、同じものは存在しない。
通常、プロバイダからはこの IP アドレスが動的(接続する度に違う IP アドレス)に提供されるが、最近は、固定IPアドレスを提供するプロバイダが多くなった。
何度接続しても同じ IP アドレスが提供されるので、インターネット上に自分の住所を持つ事になり、インターネットの一端末として認識され、自宅のマシンで情報を公開する事が可能になり、効率的に自宅サーバを公開できる。
また、外部からインターネットを通じて自宅のパソコンを遠隔操作することもできる。
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固定幅ピッチフォント(Fixed Pitch Font):等幅フォントともいう。文字の幅が一定、どの文字も同じ幅のフォント。英語で「I」などの幅を取らない文字の場合、左右に空白ができ、「W」などと同幅になる。
等幅フォントを使う機会は減っているけど、電子メールの本文は今も等幅フォントが基本。文字と記号で図形やイラスト(アスキーアート)を表現したとき、文字幅が一定でないと何が描いてあるのか分からなくなる。電子メールの本文中に、意味不明の図形や罫線がズレている部分があったら等幅フォントに指定し直してみるとよい。 参照⇒ プロポーショナル フォント
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固定ビット・レート(CBR、Constant Bit Rate):= CBR
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コネクタ(Connector):コンピュータ本体と周辺機器を接続するケーブルの接続部。機種や周辺機器の種類によりさまざまな規格がある。
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コピーワンス(Copy Once):「一回だけ録画可能」 という意味。デジタルコンテンツの著作権保護のために、一度だけ記録することが許されているコンテンツ、またはその仕組みのこと。
地上波デジタルや BS デジタルテレビ放送局では、2004 年 4 月 5 日からデジタル放送番組の著作権を保護するために、「一回だけ録画可能」 というコピー制御信号を加え、さらに B-CAS カードの機能を利用した放送番組の暗号化を開始した。
これらの措置は、2002 年 6 月の総務省令の一部改変を受けて導入したもので、地上デジタル放送と BS デジタル放送にコピー制御信号 ( CCI:Copy Control Information ) を付加して送信する。視聴・録画にはテレビ・チューナーやテレビに同梱の B-CAS カードが必要となった。
地上デジタルや BS デジタルの放送は、デジタル信号の直接録画については DTCP、アナログ経由での CGMS-A を用いて、コピーワンスの制限を行っている。なお、録画されたものがコピーワンスなのではなく、放送そのものがコピーワンスなので、直接の録画のみが可能となる。それを再度コピーすることは CPRM などによって制限されている。
ただし、コピーが制限されてはいるが、メディア間の移動は可能であることから、ハードディスクから DVD-RW への移動 (元データは消去される) などは可能で、これを 「ムーブ」 という。つまり、記録したコンテンツは、どこか一箇所のみに存在することができる。
従来の地上波テレビ放送は、ビデオテープに自由に録画することができるし、ビデオテープをコピー (ダビング) することもできる。 ビデオテープをダビングすると画質が落ちるが、デジタル方式で録画した場合、画質が落ちることはない。そのため、海賊版 DVD が流通したり、 インターネットで公開されるなど、著作権の問題があり、デジタル放送では、コピーワンスが採用されることになった。
なお、コピーワンス放送の番組であっても、VHS ビデオのようなアナログの記録装置に対しては、制限なくコピーすることがでる。
技術的には、データに盛り込む CCI ( Copy Control Information )というデータ内に設けられた 2 ビットの領域に書き込むコピーに関する情報と、CPRM という著作権保護技術の二つを使ってコピーワンスを有効にする。その仕組みは、地上・BS デジタル放送にコピー制御信号を重畳し暗号化して送出し、地上波・BS デジタル対応機器に装着されている B-CAS カードによって復号化するシステム。
コピーワンスが始まった当初、DVD-RW、DVD-RAM は CPRM 対応ディスクでコピーワンス番組の録画が可能だったが、安価なメディアとして広く流通している DVD-R、あるいは DVD+R/+RW に著作権保護付き映像を録画することはできなかった。しかし、2004 年 10 月に東芝、パイオニアなどが、DVD-R ディスクへの VR モード録画に対応した HDD&DVD レコーダを発表した。
この結果、DVD-R への VR モード録画に対応したことで、フレーム/プレイリスト/チャプターの編集が可能になった。CPRM 対応の DVD-R ディスクを利用すれば 「一回だけ録画可能」 となっている番組の録画やハードディスクからのムーブも行なえるようになった。
参照⇒ ダビング10、社団法人地上デジタル放送推進協会、社団法人 BS デジタル放送推進協会
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コプロセッサ(Co-Processor):マイクロ・プロセッサの性能を強化するために、特定分野に特化した補助プロセッサ。浮動小数点演算を行なうコプロセッサ(FPU)などがある。
x86 系プロセッサの場合、i386 に別売りの数値演算プロセッサ 80387 を接続すると、浮動小数点演算が高速化された。FPU は最も代表的なコプロセッサーの一つだったので、当時一般には「コプロ付き」といえば「FPU 付き」と同じ意味に解釈されることが多かった。
しかし、i486 以降ではこれをプロセッサ本体に内蔵するようになったため、コプロセッサは開発されていない。
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コマ収差(Coma Aberration、Comatic Aberration):レンズの傾きによる像の流れ、光軸外の1点から出た光が像面において、1点に集束しない収差。光軸に対して斜めから入射される光のうちレンズの中心部を通る光と周辺部を通る光とが結像面上で1点に集まらないために生じる現象のことをいう。この収差があると画面周辺部の画が尾を引いた彗星のように扇形に広がってしまいコントラストが低下する。ちなみにコマとはラテン語で彗星の意味。
収差は大きく分類すると色の波長の違いによって発生する 「色収差」 と、単色光によって発生する 「収差」 の2種類がある。色収差は色の波長によって屈折率が変わるために生じ、赤系の波長は長くて屈折率が弱く、青系の波長は短くて屈折率が強いことが原因で、レンズを構成している材料に起因する。色収差には2種類の収差があり、色の波長によって結像位置が異なる軸上色収差と色の波長により結像倍率が異なる倍率色収差がある。また単色光によって発生する収差は、サイデルが発見・分類した球面収差、コマ収差、非点収差、像面湾曲、歪曲の5種類があり、主にレンズの形状に起因するもので、これをザイデルの5収差と呼んでいる。
球面収差を良好に補正しているレンズであっても、軸外光束つまり、画角を持った光束、光軸に対して斜めに入射する光の束からは、このコマ収差が発生する。目に見える現象としては、画角を持った軸外光束がフィルム面上において、まるで尾をひく彗星のように非対称なボケを形成し、シャープネスの低下をもたらす。このボケを総称してコマフレアともいう。なお、コマ収差は、絞りを絞りこむことによってある程度まで改善できる。
球面収差が反対方向にずれるのに対し、コマ収差は同じ方向にずれる。主光線を頭にして上光線と下光線が同じ方向に尾を引いた形になる。つまり流れ星の様に画像が流れてしまう収差で、コマの向きには光軸から離れるものと、近づくものとがある。コマ収差が大きいと、周辺画像が流れ、またボケがキレイにでなくなる。コマ収差は口径比 (F値) が小さくなるほど、また低倍率なほど顕著に現れる。
非点収差やコマ収差は光軸外からの光線に特有に発生するので軸外収差と呼ばれている。コマ収差があると周辺部の画像がぼやけてしまう。また非点収差があっても1点からの光が点に集光しなくなる。
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コミットチャージ(Commit Charge):Commit は 「引き受ける」、Charge は「負わせる、課する」 といった意味の英語。コミットチャージとは動作中のプログラムが必要としているメモリ量の合計。つまり、物理メモリ、仮想メモリを含めた、メモリ割り当て量の合計になる。タスクマネージャを起動して、「パフォーマンス」 タブを選択すれば、左下にコミットチャージが表示されている。タスクマネージャを起動するには、キーボードの 【Ctrl】+【Alt】+【Delete】 を同時に押すか、または、タスクバーを右クリックして、タスクマネージャを選択すればよい。
「コミットチャージ」 の部分で 「合計」 の項目は、現在のページファイルルサイズの合計で、現在のコミットチャージを表している。「制限値」 は物理メモリと仮想メモリを合わせたコミットチャージの上限を表し、初期値でのページファイル最大サイズは、物理メモリの3倍までに設定されている。「最大値」 は OS を起動してから現在までにおける、コミットチャージの最大値の記録が示されている。
コミットチャージの合計より物理メモリの合計が大きければ問題ないが、コミットチャージの合計が物理メモリを上回るようだと、メモリスワップを起してハードディスクの仮想メモリを読み出すから、実行速度が遅くなる。これはメモリのデータ転送速度よりハードディスクの転送速度が遥かに遅いためで、快適に使用するためにはコミットチャージの合計の1.5倍位はマージンを必要とする。
OS の起動後、日常的な動作をひと通り行なったあとで、コミットチャージの最大値と物理メモリ量を比較することで、物理メモリ量が十分かどうかを判断することができる。コミットチャージの最大値が物理メモリ量に比べて大きく、プログラムの動作が遅いと感じる場合には、物理メモリの不足が原因と考えられる。また、コミットチャージがの最大値が物理メモリ量よりも少ない時に、プログラムの動作が遅いと感じる場合には、CPU の性能など物理メモリ以外が原因の可能性がある。
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コメント・スパム(Comment Spam):ブログのコメント欄に、本文の内容と関係のないコメントとリンクを書き込むことで、スパム・メールのブログ版に相当する。多くのブログには、読者が記事についてのコメントを書き込める掲示板のようなシステムが付属しているが、これを悪用してロボットプログラムにより自動的に自社広告を大量に投稿して回る業者が現れた。こうした迷惑な広告書き込みをコメント・スパムという。また、検索サイトでのページランクをあげるための被リンク数を増やすために URL を書き込むといったことも行われている。
2005 年に入ってブログ内容とは全く関係のない不愉快なメッセージやアダルト広告などをコメントとして書き込むコメント・スパムが急増している。同様に、スパム目的でブログ内にあるトラックバックを悪用するトラックバック・スパムも急増している。ひどいときには1日に数百通ものこれらのスパムを受け取るブロガーもいて、その効果的な対策が待ち望まれている。なお、コメント・スパムとトラックバック・スパムは総称してブログスパムと呼ばれている。
Movable Type の最新バージョンでは、コメント・スパム対策として管理者が一度内容を確認してから公開する方法や、管理者が許可した人だけがコメント書き込みができる方法がある。さらに、リンクをクリックしても一旦自動ジャンプ用ページを挟む処理がされているので、スパムの効果はほとんどない。
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コリオリの力(Coriolis Force):転向力。フランスの機械技術者・物理学者・数学者・天文学者、ガスパール=ギュスターヴ・コリオリ ( Gustave Gaspard Coriolis、1792-1843 ) が、回転座標系における回転体の運動方程式を導いた論文を 1831 年に科学アカデミーに提出した。彼が発見し、数学的にその力を証明した地球の自転によって発生する力で、彼の名前にちなんでコリオリの力として今日に至っている。
彼の発見の内容は、回転円盤上の軸芯から外周方向 (周速の早く成る方向) に向かって、球を真っ直ぐに発射すると、球の軌道は回転方向とは逆の方向に軌道がずれて行く、又これとは逆に回転円盤上の外周から軸芯 (周速の遅くなる方向) に向かって、球を真っ直ぐに発射すると、球の軌道は回転方向と同じ方向に軌道がずれて行くというもの。このように、ずれる力が発生しているということと、この力を数学的に証明し確立させたのが、コリオリという人物だった。
地球に固定された座標系は、宇宙空間に固定された慣性座標系から見れば地球の自転とともに回転していることになる。だから、北極から真南に向かって発射された物体は、慣性系で見れば最初に与えられた方向にまっすぐ飛んでいって着地するわけだが、その間に地球が自転しているため、物体が到着した地点は最初の目標地点より西にそれることになる。慣性系にいる人から見ればそれは地球が自転しているから西にそれたのだとということが明白だが、地球表面にいて地球とともに回転している人からみれば、その物体に何らかの力が作用した結果、進行方向に対して右にそらせられたのだということになる。このような見かけの力のことをコリオリの力という。その性質は次の通り。
コリオリの力が働く方向は水平速度ベクトルの方向に直角で、北 (南) 半球では進行方向に対して左 (右) から右 (左) に働く。よって、コリオリの力は運動の向きを変えるだけで速さを変えることはできない。この意味で、転向力ともいう。このみかけ上の力がコリオリの力で、北半球の台風が左巻きになり、南半球の台風が右巻きになるのも、コリオリの力の影響による。
地球のように、回転していることが実感されない場合には、物体の運動を説明するのに役に立つ概念でコリオリの力は物体が運動している時だけに現れ、大きさは回転系の回転周期に反比例し、物体の速さに比例する。
定量的には、質量を m 、回転周期を T 、物体の速さを v とすると、
(mv)×(4π/T)
で表される。あるいは、4π/T を f で表す (この f をコリオリパラメタと呼ぶ) と、
mfv
となる。
また、コリオリの力は、台が回転する角速度をベクトル表記で ω (向きは右ねじの法則による)、運動する物体 (質量 m) の速度を v とすると、
-2mω×v
で与えられる (×はベクトル積を表す)。緯度 φ の地点で流体に働く単位質量あたりの力 (水平方向のさまざまな流れの向きについて平均する) は、2ωv sinφ となる。
ω = 2π / ( 24×60×60[s] )
を使って東京(緯度 φ=35°)でのコリオリの力を計算すると、
v×8.3×0.00001
となり、流速が秒速1m程度のときは、重力に比べて10万分の1程度の弱い力にしかならない。大気の流れのように、流体が充分に長い距離を運動する場合には、微弱な力であっても少しずつ向きが曲げられて、最終的には巨大な渦巻きが形成されるが、浴槽の排水口を開いた程度では、コリオリの力による転向作用は知覚できない。排水口で見られる渦巻きの向きは、浴槽の形状などに依存するものであって、北半球では反時計回りになるというものではない。
コリオリの力は自転する地球上の大規模流体運動に、大きな影響を持っている。「流れ」 というものは、本来、圧力の高いところから低いところへと流れる。ところが、自転する地球における海流の場合、海面の低い方 (圧力の低い方) に流れ始めるとコリオリの力が働いて流れの向きが変わってしまい、最終的にはコリオリの力と圧力差 (圧力傾度力) とが吊り合う流れが生じる。これを 「地衡流」 という。
北半球では、コリオリの力は時計回り方向に働く。このため、「北半球の渦は時計回り」 と短絡的に考えると間違う。すなわち、低気圧中心に向かって風が吹くと、時計回り方向のコリオリの力を受けて右に曲げられ、結局、「圧力の低い方を左に」 (又は 「圧力の高い方を右に」) に見て流れる。従って、低気圧性の渦は反時計回り (高気圧性の渦は時計回り)となる。海流の場合も同じ。
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コリジョン(Collision):Collision は 「衝突」 という意味。
Ethernet 上で、同一セグメントに異なる端末からほぼ同時にパケットが送出されることによって発生する信号の衝突現象。信号が衝突すると異常な電気信号が発生されるためにデータは破損する。通常、ある時間待ってから自動的に再度送信を行なうことになっている。
だから端末同士お互いに送信中か否かを意識しながらパケット送信している。この送信中か否か意識しなければならない単位のネットワークをコリジョン・ドメインという。スイッチでは、1つ1つのポートがコリジョン・ドメインとなる。
Ethernet のように、複数のノードによって伝送媒体が共有されている場合、必ずコリジョンが発生するので、コリジョン発生を前提として仕様が策定されており、一般にコリジョンはエラーとは見なされない。
通常、各ノードがデータを送信しようとする場合には、伝送媒体上にデータが流れていないときのみデータを送信するようになっている。しかし、実際にはデータが流れていないと判断してからデータを送信するまでには、若干の時間がかかり、そのため、複数のノードがほぼ同じタイミングでデータが流れているかどうかを調べると、どのノードもデータは流れていないと判断することとなり、結果としてほぼ同時にデータの送信が開始されてしまう。するとデータの衝突が起こり、正しい転送が行えなくなる。
コリジョンによって発生した異常信号を検出すると、データを送信しようとしたノードは、他のノードに対してジャム信号 ( Jam Signal 、「コリジョン信号 Collision Signal 」 ともいう) を送り、送信の中止を要求する。この状況では、各ノードは、一定時間 (ノードごとに算出されたランダムな時間) 待機したのちに、データの送信を行うことを試みる。このようにして、コリジョンを回避しながらデータの送信を続けていくことにより、ネットワーク上にデータが流れ続けることができる。
コリジョンが多発すると伝送効率が著しく低下するため、コリジョンが多発しているネットワークではスイッチング HUB などによってネットワーク上のデータを制御すると伝送速度が向上する。
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コリジョン・ドメイン(Collision Domain):Collision は 「衝突」 、Domain は 「領土、領域、分野」 という意味。
コリジョン検出のための時間的な制約を持つ同一のネットワーク機器の集合体 (セグメント) において、コリジョンを検出できる最大の物理的長さ。スイッチング HUBやルータで分離されている。
Ethernet などで使用される CSMA/CD 方式のネットワークでは、送信パケットを送出中のノードは、別のノードからのパケット送出が行なわれないかどうかを監視し、万一パケットの衝突 (コリジョン) が発生したときには、パケットの送出を中止して、送信途中のデータを取り消すための信号を発信する。
つまり CSMA/CD 方式のネットワークでは、信号の伝送遅延によっても、このコリジョンの検出を正しく行なえなければならないという制約を持っている。このようにコリジョン検出のための時間的な制約を持つセグメントをコリジョン・ドメインと呼ぶ。
10BASE-T ( 10Mbps ) から 100BASE-T ( 100Mbps )などへ、データの転送速度が向上すると、信号のタイミングはそれだけ厳しくなるため、コリジョン・ドメインの制約はきつくなり、接続ケーブルの長さやリピータの利用に強い制限が加えられる。通常このような場合には、スイッチング HUB やルータを導入することで、コリジョン・ドメインを分離するようにする。
リピータとハブは衝突フレームを伝送するが、スイッチングハブやルータ、ブリッジでは、パケットをいったんメモリに読み込んでから送出するので、コリジョン・ドメインはこれらをまたがない (伝送しない)。
コリジョンを検出するために、総延長の制限がある。10BASE-T は 100m×5=500m、100BASE-TX は 100m×2+5m=205m。これ以上の距離だと、電気信号の遅れにより、コリジョン検出に失敗し、正常に通信できない。
スイッチング HUB のポート毎に用意されているバッファがあふれそうになると、スイッチング HUB は該当するポートに対してデータ送信を無効にするためにコリジョン信号 ( Collision Signal ) を送る。ジャム信号 ( Jam Signal ) ともいう。
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コンシューマーゲーム(Consumer Game):ゲームセンターに置かれているアーケードゲームと異なり、一般家庭・個人向けに作られた専用ゲーム機とゲームソフトでプレイするコンピューターゲームを指す和製英語で、ビデオゲームの呼び名が一般的となっている。なお、英語ではコンソールゲーム ( Console game ) と呼ぶ。もちろん据え置き型のものだけでなく、携帯機も含まれるが、普通はパソコンで遊ぶゲームは含まれない。
一般的なパソコンが汎用性を重視し、あらゆる用途に用いられることを想定しているのに対して、コンシューマゲーム機はグラフィックスやサウンドなどの性能がもっぱら重視され、拡張性や汎用性はほとんど重要視されていない。
初期はゲームソフトをハードウェアに内蔵した機種しかなく、一つの機種では決まったゲームしか出来なかった。しかし、ゲームソフトごとに ROM カセットを用意することで、一つの機種でも ROM カセットを交換すれば様々なゲームをプレイすることの出来るゲーム機が登場。これが大ヒットしたことにより、コンシューマーゲーム機は爆発的に普及することとなった。
コンシューマゲーム機は 1972 年 5 月に米 MAGNAVOX 社が発表した 「 ODYSSEY 」 シリーズに始まり、日本では 1983 年に任天堂が 「ファミリーコンピュータ」 を発売したことで広く一般に普及した。現在では、代表的なものにはソニーコンピュータエンタテインメントの PSP や、任天堂の 「ゲームキューブ」 などがある。
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コンソーシアム(Consortium):Consortium とは 「協会」 とか 「組合」 といった意味。コンピュータやインターネットの世界では、企業が集まってコンソーシアムを設立することが多い。基本的には、一緒に新しい技術の研究をするとか、規格の標準化に取り組み、それを普及させるといった感じの和やかな企業連携といったイメージがある。ライバル企業とも提携することがある。
これとは別に、アライアンスという言葉もある。やはり企業が連携するのだが、こちらは利害の合うもの同士が同盟関係を結び、一緒に戦おうというイメージが強い。
例えば、ウィンドウズ・コンソーシアム ( Windows consortium ) は、Windows 上で動作するアプリケーションの開発と普及を目的とした団体で、1990 年 1 月 17 日、ウィンドウズ・コンソシアムによる世界同時発表がおこなわれた。発表された内容は、日本の Windows コンソシアムが海外において Windows の普及に貢献している団体との提携をすすめていく、という主旨だった。
また、WWW コンソーシアム ( WWW Consortium )は WWW で利用される技術の標準化をすすめる団体で、WWW 技術に関わりの深い企業、大学・研究所、個人などが集まって、1994 年 10 月に発足した。
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コンソールアプリケーション(Console Application):Console とは 「慰める、慰問する」 という意味の英語だが、パソコン関連では、コンピューターの操作に用いる入出力装置一式を指し、パソコンにおいてユーザーが使用する端末である表示装置と入力装置を一括してコンソールと呼ぶ。具体的にはディスプレイとキーボードを指す。
コンソールアプリケーションとは、文字列のみによる表示と入力で操作が行われる CUI によって動作するアプリケーションソフトのこと。Windows 95 の MS-DOS モ-ド/プロンプトや Windows NT のコマンドプロンプトの画面内で実行するアプリケーションの総称。キーボードから命令であるコマンド名とオプションなどを入力 (コマンドライン入力) して実行し、それに応じる結果も文字列で表示される。エスケープ・シーケンスを使ったキャラクタベースのユーザーインターフェイス、または行単位での文字のみによるインターフェイスを使って操作する。
これに対し、ウィンドウやアイコンの表示とマウス操作による GUI で動作させるアプリケーションは、ウィンドウアプリケーション ( Window Application ) と呼ばれる。コンピューターや OS の管理に関わるような、あるいは自動処理や連携処理が必要であるようなソフトウェアはコンソールアプリケーションの方式をもって提供されることが多い。おおむね、UNIX 系 OS は伝統的にコンソールアプリケーションを採用しており、Windows や Mac(Macintosh) OS は伝統的にウィンドウアプリケーションを採用している。
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コンダクタンス(Conductance):抵抗器の性能をあらわすもう一つの値として、コンダクタンスという値を定義し、抵抗器に電流を流すときの、その電流の流れやすさを示す。すなわち、直流回路では電気抵抗の逆数、交流回路ではインピーダンスの逆数の実数部。記号は G。単位はジーメンス ( S )、またはモー ( Ω を上下逆転させた図)。これは Ω ( OHM ) の逆数ということから、MHO (モー) が使われた。
コンダクタンスの定義は、オームの法則の結論によって定義されており、値が大きくなると、流れる電流も大きくなり、電流は流れやすくなる。
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コンテキスト(Context):「文脈」という意味の英語で、様々な用例があるが、特に、実行中のプログラムが処理内容を選択する際の判断の材料となる、プログラムの内部状態や置かれた状況、与えられた条件などを指すことが多い。
Windows では、マウスを右クリックすると、その状況で利用できる機能の一覧が現れるが、このときのポップアップメニューを「コンテキスト・メニュー」という。
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コンデンサ(Condenser):蓄電器。キャパシタ(専門用語)ともいう。2つの金属板(正・負の電極)の間に絶縁体を挟み込んだ物で、両極(2つの金属板)に集まった正電荷と負電荷(電子)が引きつけ合う力を利用して蓄電するもの。
一般的に、キャパシタの蓄える電気エネルギーの量は、キャパシタを構成する正・負の電極間の距離が狭いほど、また電極の表面積が広いほど、大きくなる。
電極間の材料により多くの種類がある。空気コンデンサー、紙コンデンサー、プラスチックフィルムコンデンサー、磁器コンデンサ―などはこの誘電材料の名を示している。ほかに容量を変化できる可変蓄電器(バリコン)もある。
蓄えられるエネルギーは一般に大変小さいので、バッテリーの代わりをさせることはあまりなく、むしろ、抵抗やコイルと組み合わせて発振やフィルタとしたり、回路の随所にいれて、ノイズの除去(ノイズフィルタ)に使うことが多い。
DRAM では、bit の情報を記憶するメモリ・セルが、コンデンサとトランジスタ一つずつで構成されており、コンデンサに電荷が溜まっているかどうかで「1」か「0」かを判別する。
しかし最近になって、材料に特異な細孔分布をもつ活性炭とアルミ箔を使ったナノゲート・キャパシタ(Nano Gate Capacitor)が開発された。これは寿命が長く(約10年間使用可能)、充電時間が短いバッテリーとして注目を浴びている。
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コンテンツ(Contents):「内容」の意味。コンピュータ関連では、情報サービスの内容を指す。具体的には、ホームページに掲載されている読み物やグラフィック、サービスなどのこと。
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コンバージョン(Conversion):英語で「転換、換金、改造」の意味。マーケティング分野では、 Web サイトの運営者が訪問者に期待する行動 (商品の購入や資料の請求、会員登録など) を、実際に行うこと、または人。
Web サイトの目標が単に 「多くの訪問者に来て欲しいだけ」 であれば訪問者数の数が増えていればよいわけだが、会員登録や購買、資料請求などのように訪問者に対して何らかのアクションを求める場合、単に訪問者数が増加しただけでは意味がない。
コンバージョン・レート( Conversion Rate )/コンバージョン・レシオ( Conversion Ratio ):Web サイト訪問者の内、コンバージョンされた割合。訪問者の内、実際に購入や資料の請求、会員登録などをした人の割合。Web サイトの投資対効果を計る上で重要な指標になる。
単純なサイト訪問者数に対する割合だけでなく、特定の広告をクリックした人についてコンバージョン・レートを算出することにより、広告の効果を検証するといった利用方法もある。
コンバージョン率は取り扱う商材やビジネスモデル、目的 (無料の会員登録なのか、高価な商品販売なのか ) の違いによって変わるが、一般的には 5〜10% といわれている。
コンバージョンキーワード( Conversion Keyword ):コンバージョンを増やすことを目的として設定する検索キーワードのこと。
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コンバータ(Converter):変換ソフトまたは変換装置。
あるパソコンやソフトのデータを、他のパソコンやソフトのデータに変換することをコンバートといい、コンバートするためのソフトをコンバータという。
特にワープロ専用機で作った文書をパソコンに読み込む場合で、文字修飾や罫線、レイアウト情報を含めて、元の文書に近い状態で移行させる場合にコンバータが活躍する。ただしパソコン間の場合も、ワープロ専用機からパソコンに移す場合も、使っている書体などの影響で完全に同じレイアウトになるとは限らない。特に複雑なレイアウトを行っていると復元できないことも多い。
変換装置は変換する対象によって、以下の通り様々な機器が用意されている。
AD コンバータ(Analog To Digital Converter):AD 変換 ( A/D Conversion ) を行なうチップ、あるいは基板。
DA コンバータ(Digital To Analog Converter):デジタル信号をアナログ信号に変換する装置・回路のこと。DAC と略される場合もある。
AC-DC コンバータ(AC-DC converter):ある電圧の交流電流を、異なる電圧の直流電流へ変換する装置。一般的に、IC などを用いた電子回路は、必ず直流電源を必要とするが、コンセントからの電力供給は交流なので、この AC-DC コンバータで直流電流へ変換して電子回路に供給する必要がある。
DC-DC コンバータ(DC-DC converter):ある電圧の直流電流を、異なる電圧の直流電流へ変換する装置。
スキャンコンバータ(Scan Converter):水平同期周波数が合わないパソコンやテレビの間などで出力信号を変換する装置。
メディアコンバータ(Media Converter):異なる伝送媒体 (例えば光ファイバーと銅線ケーブル) を接続し、信号を相互に変換する装置。
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コンパイラ(Compiler):コンパイルするソフト。プログラム言語で作成されたプログラムをコンピュータが理解できる機械語に一括翻訳するソフトウエア。コンパイラのほかに同様の機能を持つ「インタプリタ」がある。こちらはプログラムを一部分(行単位が一般的)ずつ翻訳しては実行する方式。
コンパイラはプログラム全体を一括して機械語に翻訳(コンパイル)するので、逐次翻訳・実行するインタプリタに比べプログラムの実行速度は速い。半面、プログラム上の誤り(バグ)を修正するデバッグはインタプリタよりも手間がかかる場合が多い。
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コンパイル(Compile):プログラム言語で記述されたソースプログラムを CPU が理解できるアセンブリ言語に変換すること。 参照⇒ コンパイラ
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コンパクション(Compaction):Compaction とは、圧縮する、またはコンパクトにするといった意味の英語。パソコンの分野では、メモリ領域を圧縮することをいい、散らかったメモリ領域を圧縮してきれいに片付けること。フラグメンテーションと呼ばれる細かく分断されたメモリ領域をひとまとめにし、それらを連続したメモリ領域にすることを指す。マルチ・タスク Java 環境などで、複数のアプリケーションからのメモリ取得・解放を繰り返していくと、メモリは細かく分断され、連続した大きなサイズのメモリ領域を確保できなくなる。このため適当なタイミングでコンパクションを行ない、メモリの内容を整理して分断されたメモリ領域をまとめるようになっている。
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コンパクトフラッシュ(CompactFlash): 参照⇒ CF
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コンパチ:=コンパチブル
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コンパチブル(Compatible):互換。「両立する、矛盾のない、調和できる、適合する」という意味の形容詞で、コンピューター業界では、対象となるものの仕様を満たし、同じように動作すること。
あるハードウェアやソフトウェアなどを別の製品で置き換えた場合に、もとの機能が保たれること。コンパチビリティともいう。たいていはハードウェアの互換性が問題となり、ある製品を別の製品に置き換えたとき、実用上十分にもとの機能を保つことができれば、「互換性がある」という。
例えば、1984 年に IBM がアメリカで「 PC/AT 」というパソコンを発売した。このとき IBM は、「 PC/AT 」の仕様(仕組み)を公開した。その結果、「 PC/AT 」と同じ仕組みで、同じソフトや周辺機器が使える互換パソコンが続出、世界中で「 PC/AT 」の互換機が作られるようになった。これが PC/AT 互換機、つまりIBM 互換機。英語では、IBM コンパチブルという。
また、セントロニクス仕様のプリンタインタフェースが業界標準となっているが、このインターフェースはプリンタ側 36Pin のDコネクタに接続して、データを8ビット単位で伝送するパラレル・インターフェイスになっている。そのインターフェース仕様に準拠したプリンタインターフェースを持ったパソコンはセントロニクスインターフェースとか、セントロ コンパチ(セントロニクスインターフェースコンパチブル)とよばれる。
参照⇒ 上位互換、ピン互換
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コンペア(Compare):「比較する」 という意味の英語で、ディスクに書き込みが行われたときなど、元のデータと書き込まれたデータが完全に同一であるかどうかを調べることを指す。
コンペアとよく似た機能にベリファイがある。記憶装置では、ある確率でデータの読み書きにエラーが発生するが、特に書き込みのエラーをチェックするためにコンペア及びベリファイの作業が行われる。多くの CD-ROM/DVD-ROM ライティングソフトには、コンペアとベリファイの機能が搭載されてている。普通ののライティングソフトでは、コンペアとベリファイとを行うかどうかをユーザーが選択できる。
ベリファイは、書き込みを実行した後、メディアに書き込まれたデータの読み出しが正常におこなえるかどうかをチェックするが、データの内容までは参照しない。コンペアは書き込みを実行した後、メディアに書き込まれたデータが正常であるかをチェックし、更に書き込み元データのファイル内容との比較をビット単位での厳密さでおこなう。
コンペアはビット単位で書き込み元のデータと書き込まれたメディア上のデータを比較するため、例えばコピーの送り側、あるいは受け側のどちらかのドライブでリードエラー (読み込みエラー) が発生しただけでもコンペアでエラーが発生する場合がある。
正常にビット情報を書き込めなかった結果として、コンペアに失敗する状況であったとしても、書き込みをおこなったドライブ自身や、高速な DVD-ROM/CD-ROM ドライブの場合は、読み取り時にメディア自体のビットエラーを内部で補正し、認識される機能を持っているため、ある程度のエラーであれば問題なく読み込みをおこなうことができる。したがって、ベリファイでエラーにならなければコンペアでエラーが発生しても概ね読み込みに支障はない。しかし、書き込み速度を遅くしたり品質の良いメディアを使用するなどして、できるだけ安定した状態で書き込みをおこない、コンペアエラーが発生しないようにすることが望ましい。
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コンポーネント(Component):原義は「構成要素、部品」でステレオなどの「コンポ」はこの省略語。コンピュータ関連ではもともとプログラミングの専門用語。「アプリケーションに依存しない形で提供され、ある機能を持った一まとまりのオブジェクト(ソフトウェア部品)のこと。」
Java などのオブジェクト指向プログラミング言語が普及したことにより、コンポーネントを組み合わせることでかなりの程度ソフトウェア開発が進む状況ができつつある。コンポーネントの開発者とソフトウェアの開発者の分業も進んでいる。
ソフトウェア・コンポーネントは、それぞれ特定の機能を持っているが、基本的に単体では使用できず、他のプログラムと組み合わせて機能を実現、ないし追加するために用いられる。
具体的には、Shockwave や MIDI などのプラグイン。また 単体で独立して機能する Ms-Word や Ms-Excel に組み込んで機能を拡張するソフトなど。
ネットワーク・コンポーネントとは Windows パソコンでネットワーク(インターネットや Ethernet)を利用するために必要なソフトウェアやハードウェアのこと。具体的に言うと「Microsoft共有サービス」、「Microsoftネットワーククライアント」、「TCP/IP 」など。
プログラムやソフトウェアだけでなく、ハードウェアや組織の一部を指して用いられることもある。プログラム以外の分野で使われる例としては、サウンド・カードや自動車のオプション・パーツなどがある。
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| 説明1 | 端子名 | 高画質順位 | 説明2 | 説明3 | 説明4 |
映像信号 | 映像端子 | ア ナ ロ グ 方 式 |
| D 端子 | A | 映像信号を輝度信号と青色差信号信号、赤色差信号の3つの信号として伝送する | D1からD5まで5種類の規格があり、数字が大きくなるほど、高解像度の映像信号の伝送が可能 |
コンポーネント端子 | B | 1080i や 720p といったハイビジョン映像フォーマットにも対応。映像信号 (音声信号は別) だけで3本のケーブルを接続しなくてはならず、接続もやや面倒 |
S 端子 | C | 輝度信号と色信号が分離され、別々に伝送 | 480p 以上の映像フォーマットには対応しておらず、ハイビジョン放送をそのままのクオリティーで伝送することはできな |
| コンポジット・ビデオ端子 | D | 通称 「ビデオ端子」 とも呼ばれる。コンポジット音声端子と合わせて 「 AV 端子」 と呼ばれることも多い | 映像信号の三要素である 「輝度信号」、「色信号」、「同期信号」 が複合されて伝送される。ケーブル1本で映像信号を送れるメリットがあるが、輝度信号と色信号が複合されているため、輪郭部分に黒っぽいドットが生じるドット妨害や、虹色のような 「クロスカラー」 といった画質を劣化させる現象が生じ、画質的には不満が残る。ハイビジョン映像フォーマットには非対応。コネクタには RCA 端子が利用され、コネクターの色は黄色が一般的 |
デ ジ タ ル 方 式 | ノイズに強く、ケーブル長が長くなっても画質が低下しない | HDMI 端子 | @ | 映像信号と音声信号、さらには制御信号までを1本のケーブルで送信できる | D/A 変換せずにそのまま送信するので、画質が劣化せず、鮮明な映像を得られる。音声信号も同時に送ることができる。ケーブル1本で映像と音声の両方の伝送が可能なので、接続の手間が省け、ケーブルの取り回しも楽 |
DVI 端子 | @ | 主にパソコンで利用されているデジタル映像インタフェース規格 | DVI-I | デジタル信号だけを伝送 |
DVI-D | デジタル信号と従来のアナログ信号の両方に対応 |
音 声 信 号 | 音 声 端 子 | ア ナ ロ グ 方 式 | アナログ音声信号をそのまま伝送。コネクタの形状は数種類あるが、AV 機器では通常、RCA 端子を利用 | アナログ音声端子 | @ | 1本で1チャンネル分の音声信号しか伝送できないため、ステレオなら2本、5.1ch サラウンドなら6本のケーブルを接続する必要がある。ケーブルの本数が多いことと、デジタル方式に比べてノイズなどに弱いことが欠点 |
デ ジ タ ル 方 式 |
| 光デジタル音声端子 | @ | 可視光を利用してデジタル信号を伝送するのが特徴で、ケーブルに光ファイバーを利用。デジタル音声端子には、2チャンネル以上の複数チャンネルの音声信号を1本のケーブルで伝送できるというメリットがあり、5.1ch のサラウンドステレオもケーブル1本接続するだけ |
同軸デジタル音声端子 | @ | 1本のケーブルで複数チャンネルの音声信号を伝送できる。電気信号によってデジタル信号を伝送する。このためケーブルには通常の電線が利用されている。コネクタとして RCA 端子が用いられており、色はオレンジが一般的 |
AV 機器の接続
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コンポーネント・ビデオ信号(Component Video Signal):色差信号ともいう。コンポーネントとは、複数のものを一本にまとめない方式のことで、コンポジット (参照⇒ コンポジット信号) の対義語になる。
画像信号から色合い (色相) と色の濃さ (彩度) の成分だけを取り出した信号群のことで、RGB の3つの信号の中から輝度信号の部分を取り除いた信号だから、画像の明るさの成分が含まれていない。
カラー映像は、光の三原色 ( RGB ) によって映し出されている。三原色のうち、使われている色の情報が、色信号 ( C ) で、三原色がどのくらいで点灯するかという情報が、輝度信号 ( Y )。映像情報を伝達するためには、色信号と輝度信号を正しく伝送する必要がある。
HDTV や DVD の映像信号伝送に使用されている色差信号は、輝度信号 ( Y ) に加え、色信号をさらに 「赤 (R-Y)」 と 「青(B-Y)」 とに分離して伝送する方式。色と色との間の 「にじみ (クロスカラー)」 が少ないなど、高品位な映像表現が行える。接続には3本のケーブルが必要となる。
本来は映像信号帯域幅を減らすために考案された信号形態で、HD 信号や DVD の高画質対応信号の呼び名としても使われている。映像信号を構成する要素として、当初は輝度信号 ( Y )、オレンジ ( I )、シアン ( Q ) を用いていたが、使用する信号帯域幅が大きいため、同じ効果で少ない信号帯域幅の Y、R-Y、B-Y で構成することが考案された。色信号から引き算を行う形であるため 「色差信号」 ともいう。
目の網膜には、明るさを感じる杆体細胞が約1億2千万個あるが、色相を判別する錐体細胞は6〜7百万個しかない。このために、暗い場合とか極く小さいものは、形は見えても色の判別はできない。そこで、RGB 信号に特定の係数を掛けて足したり引いたりして、明るさを表す輝度輝度信号 ( Y ) と、輝度信号と R および B の差である色差信号 ( CB、CR ) とをつくった。
そうすると、CB、CR 信号は Y 信号よりも情報量を減らして解像度をある程度落としても、逆の演算により元の RGB 信号に戻したときに、画質が劣化したように感じない。これがコンポーネント信号で、DVD ビデオやスタジオ用デジタル VTR のある種類はこの信号を記録している。NTSC 信号をコンポーネント信号にする場合、輝度信号と色差信号と RGB 信号の関係は、次式で表される。
Y=0.299R+0.587G+0.114B
CB=0.564×(B-Y)=-0.169R-0.331G+0.500B
CR=0.713×(R-Y)=0.500R-0.419G-0.081B
なお、ハイビジョン用のコンポーネント信号ではこの比率が違う。
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コンポーネント・ビデオ信号ケーブル
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コンポーネント・ビデオ信号端子
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コンポジット・ビデオ信号(Composite Video Signal):直訳すると 「複合信号」。テレビやビデオの間で使われている映像信号の伝送方式の一つで、輝度信号 ( Y ) と色信号( C ) を 「複合 (コンポジット)」 して一つの信号で、一本のケーブルで、伝送するビデオ信号方式。接続が簡単でケーブルも安価だが、輝度信号に色差信号が周波数 (波長) 多重された信号なので、輝度信号/色信号間の干渉によりノイズが発生し、色の再現性が損なわれる。通常のテレビ放送で使われている NTSC 信号はコンポジット信号。
受信側が再生する際には、二つの信号を Y/C 分離フィルタで分離させる必要がある。これに対し、S-VHS、DVD で用いられているコンポーネント・ビデオ信号では、輝度情報と色情報を別々に記録するため画質の劣化がコンポジットビデオ信号に比べれば少ない。
パソコンで普通に使われている RGB 信号に比べると解像度などの点で劣るが、一般の家庭用テレビに入力できるため、ゲーム機などでも採用されている。
端子形状はコンポジット・ビデオ端子で、端子の色は通常黄色。
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コンポジット・ビデオ端子
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コンポジット・ビデオ端子(Composite Video Terminal):ピン端子や RCA 端子と呼ばれることもある。一般にオーディオ製品やビデオ製品で利用されることの多い、2線の同軸ケーブルからなる接続端子。プラグ側は中心にピンが、その外側に円形の接続端子があり、メス側にこれを差すことで接続を行なう。パソコン関連では、サウンド・カードのライン出力や CD-ROM ドライブのライン出力用としてこのコネクタが配置されている。
輝度信号の一部に色信号を合成して伝送し、再生のたびに二つの信号を分離して変換作業を行うため、この段階での画質の劣化を避けることができない。
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| 説明1 | 端子名 | 高画質順位 | 説明2 | 説明3 | 説明4 |
映像信号 | 映像端子 | ア ナ ロ グ 方 式 |
| D 端子 | A | 映像信号を輝度信号と青色差信号信号、赤色差信号の3つの信号として伝送する | D1からD5まで5種類の規格があり、数字が大きくなるほど、高解像度の映像信号の伝送が可能 |
コンポーネント端子 | B | 1080i や 720p といったハイビジョン映像フォーマットにも対応。映像信号 (音声信号は別) だけで3本のケーブルを接続しなくてはならず、接続もやや面倒 |
S 端子 | C | 輝度信号と色信号が分離され、別々に伝送 | 480p 以上の映像フォーマットには対応しておらず、ハイビジョン放送をそのままのクオリティーで伝送することはできな |
| コンポジット・ビデオ端子 | D | 通称 「ビデオ端子」 とも呼ばれる。コンポジット音声端子と合わせて 「AV 端子」 と呼ばれることも多い | 映像信号の三要素である 「輝度信号」、「色信号」、「同期信号」 が複合されて伝送される。ケーブル1本で映像信号を送れるメリットがあるが、輝度信号と色信号が複合されているため、輪郭部分に黒っぽいドットが生じるドット妨害や、虹色のような 「クロスカラー」 といった画質を劣化させる現象が生じ、画質的には不満が残る。ハイビジョン映像フォーマットには非対応。コネクタには RCA 端子が利用され、コネクターの色は黄色が一般的 |
デ ジ タ ル 方 式 | ノイズに強く、ケーブル長が長くなっても画質が低下しない | HDMI 端子 | @ | 映像信号と音声信号、さらには制御信号までを1本のケーブルで送信できる | D/A 変換せずにそのまま送信するので、画質が劣化せず、鮮明な映像を得られる。音声信号も同時に送ることができる。ケーブル1本で映像と音声の両方の伝送が可能なので、接続の手間が省け、ケーブルの取り回しも楽 |
DVI 端子 | @ | 主にパソコンで利用されているデジタル映像インタフェース規格 | DVI-I | デジタル信号だけを伝送 |
DVI-D | デジタル信号と従来のアナログ信号の両方に対応 |
音 声 信 号 | 音 声 端 子 | ア ナ ロ グ 方 式 | アナログ音声信号をそのまま伝送。コネクタの形状は数種類あるが、AV 機器では通常、RCA 端子を利用 | アナログ音声端子 | @ | 1本で1チャンネル分の音声信号しか伝送できないため、ステレオなら2本、5.1ch サラウンドなら6本のケーブルを接続する必要がある。ケーブルの本数が多いことと、デジタル方式に比べてノイズなどに弱いことが欠点 |
デ ジ タ ル 方 式 |
| 光デジタル音声端子 | @ | 可視光を利用してデジタル信号を伝送するのが特徴で、ケーブルに光ファイバーを利用。デジタル音声端子には、2チャンネル以上の複数チャンネルの音声信号を1本のケーブルで伝送できるというメリットがあり、5.1ch のサラウンドステレオもケーブル1本接続するだけ |
同軸デジタル音声端子 | @ | 1本のケーブルで複数チャンネルの音声信号を伝送できる。電気信号によってデジタル信号を伝送する。このためケーブルには通常の電線が利用されている。コネクタとして RCA 端子が用いられており、色はオレンジが一般的 |
AV 機器の接続
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サーキュレータ(Circulator):Circulate は 「循環する」 という意味で、循環器を指す。一般的には空調などでも使われる。
強磁界の作用により電磁エネルギの伝播経路が回転することを利用している機器で、三つのポートをもち、それぞれ隣り合う一つのポートにだけカップリングするデバイス。
光サーキュレータとは、入射光と出射光とを分離する機能を持つ3端子以上のデバイス。入射光と出射光は循環関係があり、1→2、2→3、3→1 のように光が伝達される。一般 には光増幅器、波長多重通信の分波に利用される。
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サーチエンジン(SearchEngine):インターネットで公開されている情報を探し出す Web サイト。検索エンジン、検索サイトなどともいう。サーチエンジンはページに掲載する企業の広告料金で運営されるため、利用料金は無料。 WWW などで公開されている HTML 文書の情報をロボットで集めて、全文を貯えておき、指定したキーワードに合致する情報を探し出す「キーワード検索」と、カテゴリー別に分類されている「ディレクトリ検索」との二種類に大別できる。しかし最近では、「キーワード検索」と「ディレクトリ検索」とを併用して提供するサーチエンジンが主流で、利用者が区別なく使えるようになっているケースが多い。
インフォシークは 2003 年 6 月 3 日、ライコスジャパンが運営する総合ポータル・サイト「Lycos Japan」のサービスを、9 月 1 日に「infoseek」へ統合すると発表した。
ライコスジャパンは米 Lycos からライセンスを受けて、1998 年 7 月に検索サービスの試験運用を開始したサーチエンジンで、国内のポータルサイトとしては後発組にあたる。その後、2002 年 12 月にインフォシークの親会社でインターネット上のショッピングモールを運営する楽天がライコスジャパンの発行済み株式の 90%を取得し、楽天は傘下に二つのポータルサイト運営会社を持っていた。今後は infoseek が完全に Lycos Japan を吸収し、Lycos Japan を閉鎖する。
代表的な日本のサーチエンジンには、
「Yahoo!(ヤフー)」や
「goo(グー)」、
「Google(グーグル)」
などがある。
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サードパーティ(Third Party):他社のソフトウェアや機器などに対応する製品を作っているメーカーの総称。特定のソフトウェア向けに、そのソフトウェアのメーカー以外でプラグインなどを作っている会社なども含める。
サードパーティの製品には、元の機器などを製造したメーカー自身が製造した対応製品(純正品)にない独自の機能や性能の幅広いバリエーションをもつものがあり、メーカー純正品と比べて価格が安いことも多いが、本体のメーカーが完全な動作保証をしていない場合もある。
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サーバ(Server):クライアントの依頼を受けてサービスを提供する「奉仕者」のこと。
インターネット環境にではクライアントもサーバも同様にホストと呼ばれ、ホスト名と IP アドレスは一対一に対応している。 参照⇒ Web サーバ
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サービス・パック(Service Pack):すでに発売されている製品に対し、発売後に発見されたいろいろな問題点、つまりバグを修正したもの。
問題が発見され度に修正版を公開していたのでは、アップデート作業を行うユーザーにも大変な手間になってしまう。多くの人にとって重大と思われる問題点が見つかった場合にその箇所の修正版を作成し、併せてそれまでのすべての問題点を修正したものもとパックにして配布するという方法。だから、サービスパックを導入すれば、その時点でのすべての問題点を修正した完成品システムが得られることになる。
Microsoft 社の「Windows」シリーズの各 OS や、開発環境の「Visual Studio」シリーズ、「Microsoft Office」シリーズなどについてサービス・パックが提供されている。製品によっては「サービス・リリース」「アップデータ」などとも呼ばれる。
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サイクロイド(Cycloid):ある直線上を円が滑らないで転がるとき、その円周上の定点が描く軌跡を指し、その曲線をサイクロイド曲線という。自転車のタイヤに電球をつけて暗い中を走らせると、このグラフを繰り返し描くことになる。この定点が円周上でなく、円の内部や外部にあったりしても似たような曲線が得られ、これをトロコイドという。サイクロイドもトロコイドの特別な場合といえる。
これを数学的に表現すると、
xy 座標に置いて、半径 a の円 C が x 軸に接しながら回転角θで回転するとき、その周上に固定された点 p の軌跡、
となり、数式で表すと
x=a(θ-sinθ)
y=a(1-cosθ)
となる。
サイクロイド曲線には、いろいろおもしろい性質がある。
- 最速降下曲線 --- サイクロイドは別名 「最速降下曲線」 とも呼ばれ、2点間を最も短い時間で走り抜けることのできる曲線として知られている。高低差のある2地点でボールを転がすとき、サイクロイド曲線が最も早い。最も短い距離は直線だが、しかしこれは最も短い時間で動く道ではない。
- サイクロイド軌道の等時性 --- サイクロイド軌道をつくって、その軌道上の異なる高さの左右から、二つの小球を静かに同時に離すと、かならず最下点でぶつかることになる。二つの小球はどの高さから手を離したかに関わらず、つまり転がる距離に関係なく、必ず最下点でぶつかる。
仮にサイクロイド曲線で地下鉄を掘って、東京と大阪をつないだ場合、空気抵抗や摩擦を無視すれば、約10分で到達することができるという。サイクロイド振り子は、振幅によらず周期が一定という特徴もあるから、東京・大阪間の中央地点まで5分かかるとすれば、静岡から転がり始めてもやはり5分ということになる。
1690年にスイスの数学者・科学者、ヤコブ・ベルヌーイ ( Jakob Bernoulli、1654-1705) が、サイクロイド曲線が等時性問題の解であることを証明した。
このように非常に数学的にも面白い曲線であるが、実際に工学、とりわけ歯車の開発に使われている。
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ザイデルの5収差(Seidel'sfive aberrations):レンズや反射鏡で像をつくるときに、像にボケやゆがみを生じることを分類し説明したもので、単一の波長の光でも生じる収差であるために、単色収差ともいう。
ドイツの数学者、光学者、天文学者であるフィリップ・ルートヴィヒ・ザイデル ( Philipp Ludwig von Seidel、1821 - 1896 ) が1856年にレンズの結像性能を研究し、レンズが単色光によって及ぼされる収差が独立して5つ存在することを解析した。5つの単色収差とは球面収差、コマ収差、非点収差、像面湾曲、歪曲 (ディストーション) をいう。
彼はツバイブリュッケンに生まれた。1846年ミュンヘン大学で望遠鏡の光学系に関する研究を行い博士号を取得し、1847年ミュンヘン大学の教授となった。1856年に収差理論に関する著書を出版し、これは長くこの分野の標準となった。
収差は大きく分類すると色の波長の違いによって発生する 「色収差」 と、単色光によって発生する 「収差」 の2種類がある。色収差は色の波長によって屈折率が変わるために生じ、赤系の波長は長くて屈折率が弱く、青系の波長は短くて屈折率が強いことが原因で、レンズを構成している材料に起因する。色収差には2種類の収差があり、色の波長によって結像位置が異なる軸上色収差と色の波長により結像倍率が異なる倍率色収差がある。また単色光によって発生する収差は、サイデルが発見・分類した球面収差、コマ収差、非点収差、像面湾曲、歪曲の5種類があり、主にレンズの形状に起因するもので、これをザイデルの5収差と呼んでいる。
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サイト(Site):普通はインターネット上のページを指す。
インターネット上でサービスを提供するコンピュータ(ホスト)。電子メールのアドレスで「@」の直後にある文字列がサイト名。例えば「XXX00000@niftyserve.or.jp」の場合、「niftyserve」がサイト名。
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サイバースクワッティング(Cyber-Squatting):cyber は直訳すれば 「電脳」、インターネットやオンライン・サービスといったようなデジタル・ネットワークのこと。Squat は 「しゃがむ、不法占拠」 といった意味の英語。サイバースクワッティングとは、企業名や商標、商品名、有名人の名前などのドメイン名を転売目的で所有する行為のことをいい、ドメイン占拠とも呼ぶ。
インターネット上のドメイン名取得は先着順で、基本的に誰でも自由に好きな名前を登録でき、商標として保護の対象になっていないため、企業に対して商標などを含んだドメイン名の高額買い取りを迫るなど悪質な商法が横行した。利用する気がないのに有名なドメインを取得し、登録料をはるかに超える高額で転売する電子的な 「居座り」 商法で、悪質な場合、取得したドメインを使ってポルノサイトなどを運営し、企業側に暗に買い取りを迫るような業者もある。そのため、大企業などは裁判を起こして争う例もあった。
近年では 「 .com 」 などの gTLD に関しては世界知的所有権機構 ( WIPO )の仲裁センターが、「 .jp 」 で終わるJPドメインに関しては、日本弁護士会連合会と弁理士会が共同で設立した日本知的財産仲裁センターが2000年10月から 「裁判外紛争処理システム」 の運用を開始している。ここでは、悪質な場合は正当な所有権者のもとに権利を移転する措置が取られている。裁定はドメイン名の登録の移転を命じることができるが、当事者はこの紛争処理手続とは別に、紛争に係る訴えを裁判所に提起することもできる。
また法的には、サイバースクワッティングの停止と予防を考慮して、2001 (平成13) 年6月29日不正競争防止法の一部改正がなされた。
不正競争防止法の一部を改正する法律
不正競争防止法(平成五年法律第四十七号)の一部を次のように改正する。
第二条第一項中第十四号を第十五号とし、第十三号を第十四号とし、第十二号を第十三号とし、第十一号の次に次の一号を加える。
十二 不正の利益を得る目的で、又は他人に損害を加える目的で、他人の特定商品等表示(人の業務に係る氏名、商号、商標、標章その他の商品又は役務を表示するものをいう。)と同一若しくは類似のドメイン名を使用する権利を取得し、若しくは保有し、又はそのドメイン名を使用する行為
第二条に次の一項を加える。
7 この法律において「ドメイン名」とは、インターネットにおいて、個々の電子計算機を識別するために割り当てられる番号、記号又は文字の組合せに対応する文字、番号、記号その他の符号又はこれらの結合をいう。
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この結果、不正にドメイン名を取得、使用する行為によりビジネス上の利益が害される場合、または害されるおそれのある場合には、差止請求、損害賠償請求が認められることになった。また、「不正の利益を得る目的」 が認定できない場合であっても、ドメイン名の登録、使用を排除する余地ができた。
なお、商標権とは、特許庁に商標を登録する時に指定した商品やサービスについて、商標を独占的に使用できる権利のことで、ドメイン名は、インターネット上のアドレスを示す記号にすぎず、ドメイン名に対して商標権を主張することはできない。
参照⇒ ドメイン・カイティング、ドメイン・テイスティング
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サイマル放送(Simultaneous Broadcast):「Simultaneous」は「同時の」の意味。複数の周波数 (波長) 、または伝送手段によって同一の番組内容を同時に放送すること。例えばアナログ放送とデジタル放送で同じ番組を同時に放送すること。
デジタル放送はアナログ放送用の受信機では受信できないため、デジタル放送用受信機が普及するまで同一番組をアナログ放送とデジタル放送の両方で同時に放送することをいう。
テレビの音声のみを AM や FM の放送に同時に流す場合にもいう。
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サウスブリッジ(South Bridge):=South Bridge
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サウンド・カード(Sound Card):コンピュータで音を録音または再生できるハードウェアコンポーネント(参照⇒ コンポーネント)。サウンドボードなどとも呼ばれる。
最近はマザーボードにサウンド機能が搭載されるようになってきており、サウンドカードはより高度な機能を提供するものが多い。
PC/AT 互換機の世界では、長い間シンガポールの Creative Labs 社製「Sound Blaster」シリーズが圧倒的なシェアを持ち、同社製品の仕様が事実上の業界標準規格となっていた。しかしこれは転送速度が遅い ISA バスで動作するのが欠点で、システム全体のパフォーマンス低下が見られた。
1998 年ごろから ISA バスに代わって PCI バスのサウンドカードが普及し始めた。これならシステム全体のパフォーマンスが低下するようなことはないが、Sound Blaster との互換性はない。
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サウンド・フォント(SoundFont):MIDI をハードウェアで鳴らすには、FM 音源や Wavetable 音源が必要だが、サウンド・フォントは後者のタイプになる。
音色を文字のフォントのように捉える考え方で、MIDI に設定されている音色を自分好みの音色に変更できる規格。つまり、文字の場合、ワープロ上の設定で簡単に明朝からゴシックに、また楷書体や草書体へと変更させることができる。もし草書体のフォントが入っていなくても、それを手にいれてパソコンにインストールすればすぐにそのフォントに変更することができる。それと同様に、サウンド・フォントをインストールすれば自分の好きな音色を自由に利用できるというのが基本的考え方。
サウンド・フォントとはデジタル録音された楽器の音を寄せ集めて構成したファイルを指し、ピアノやドラム、ギターやトランペットなど、よく利用される楽器の音を集めた音色データの集合であり、MIDI 機器の音源として利用される。要するに、WaveTable シンセサイザーの音色データであり、その標準的な規格ともいえる。
このサウンド・フォントを強力にサポートしたサウンドカードがクリエイティブメディア初の PCI サウンド・カード 「 SoundBlaster Live! 」 やその後続カード 「 SoundBlaster Audigy 」 などの Windows 定番のサウンドカード 「 SoundBlaster シリーズ」 であり、これらはサウンド・フォントを読み込むことで、WaveTable シンセサイザに変身する。
よく、音源の性能を測るひとつの値として、WaveTable データの大きさというものがある。一般的な DTM 音源の場合、従来のものだと 10MB〜20MB 程度、最近のものだと 50MB 前後といった感じだが、サウンド・フォントはとくにサイズの制限があるわけではないので、100MB や 200MB といったものも存在している。そして、Live! や Audigy ならば、パソコンのメモリをサウンド・フォントの読み込み用のメモリとして割り当てることができるので、ものすごいシンセサイザに変身することができる。
このようにサウンド・フォントは WaveTable データと音色パラメータをセットにしたものだが、サウンド・フォントひとつにつき1音色というわけではない。ここが文字のフォントとの違いともいえるので、サウンド・フォントには複数の音色をセットとして詰め込むことができるようになっている。単純に1番の音色にピアノ、2番にバイオリン、3番にトランペットと2つ3つを好きな順に並べることもできるし、GM 音色セット、GS 音色セットというように100音を超える音色を並べることも可能で、もちろんドラム音色も扱うことができる。また、MIDI においては扱える音色数は128までという決めがある一方、バンクを利用することで、「 128×バンク数」 分の音色データを扱うことができ、サウンド・フォントでもこれに対応している。
サウンド・フォントの入手方法は、愛好者が世界中に存在するので、Google あたりで検索すればフリーなものがたくさんヒットするだろうし、販売されている製品も多い。一般的な傾向として、ファイルサイズが大きければ高音質である確率が高いので、周囲の評価を参考にしながらめぼしいものを入手すればよい。HammerSound や SF2MIDI.COM といったWebサイトが役立つ。なお、多くのサウンド・フォントは 「 sfArk 」という形式で圧縮されている。
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サスペンド(Suspend):「suspend」は「一時停止する」の意味で、実行中のデバイスやプログラムを一時的に停止させることを指す。ノートパソコンなどでは、バッテリー節約のために良く使用される。
正確には、コンピュータの電源を切る直前の状態を保存して、次に電源を入れたときに電源を切る直前の状態から作業を再開する機能。ハイバネーション機能に似ているが、サスペンドは作業状態をメモリに、ハイバネーションはハードディスクに保存する点が異なる。
レジュームと同義語、またはサスペンド状態から復帰する動作をレジュームと呼ぶこともある
いちいち OS やアプリケーションソフトの終了や起動をする場合よりも時間や手間がかからず、消費電力も抑えることができる。サスペンド中もメモリの内容が失われないよう電力を消費するため、バッテリーなどを使ってあまり長時間サスペンドしていると作業内容が失われてしまう。
サスペンドやレジューム機能は主にノートパソコンの機能だったが、デスクトップパソコンでも使えることが多い。
サスペンドは Windows 95 の機能で、この機能に対応していると「スタート」メニューの「Windowsの終了」の上に「サスペンド」という項目があった。Windows 98/Me は「Windowsの終了」の中に「スタンバイ」がある。Windows 2000 は「シャットダウン」の中に「スタンバイ」と「休止状態」がある。Windows XP も「シャットダウン」の中に「休止状態」がある。
スタンバイだとある程度の電力を消費しているが、ハイバネーションや休止状態だと電力を消費しない。ただし、その分、元の状態に戻るのに時間がかかる。しかし、普通に電源を入れて起動させるよりは速い。
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撮像素子:デジタルカメラで、撮影レンズを通った光で作られた画像の明るさや色を電気信号に変換する装置、つまり半導体素子の製造技術を用いて集積回路化された光電変換素子で、イメージセンサともいう。画素 (ピクセル) を集積したもの。デジタルカメラの重要なパーツで、フィルムカメラのフィルムと同じような役割を担う。デジタルカメラの画質は、撮像素子の種類、画素数、サイズなどに大きく左右される。
撮像素子の種類には、CMOS イメージセンサ、CCD、富士写真フィルムが開発したスーパー CCD ハニカム、米国のフォビオン Foveon 社が開発した Foveon X3、ニコンが開発した LBCAST などがある。このうち、CCD が最も一般的で、多くのメーカーがコンパクトデジタルカメラやデジタル一眼レフカメラに採用している。
撮像素子には、ファクシミリや複写機で用いられるリニアイメージセンサ (一次元イメージセンサ) と、テレビカメラやデジタルカメラなどで用いられるエリアイメージセンサ (二次元イメージセンサ) とがある。
リニアイメージセンサは光を検出して電荷を発生させるフォトダイオードを一列に配置したもので、面積をもつ領域を撮像するには、文書などの対象物をセンサ列と直角方向に走査 (スキャン) する必要があるため、静止画の取得に用いられる。エリアイメージセンサは、フォトダイオードを二次元に配列したもので、一度に一画面全体のイメージを光電変換することができ、映像信号などの動画用に用いられる。
フォトダイオードが発生した電荷を出力するための転送機能として、CCD および CMOS 素子がもちいられ、この違いにより CCD イメージセンサ、CMOS イメージセンサと呼ばれる。
撮像素子では、一つの素子は1層の単色の光検出器 (フォトディテクタ) で構成され、赤・青・緑のどれか一つの色のフィルタを通して、その色だけを検出している。そして、3色を順番に繰り返し並べることにより、フルカラーの画像を得ている。
実際に光を電気信号に変換するのは 「フォトダイオード」 という半導体の仕事で、イメージセンサー上にはびっしりとフォトダイオードが配置されている。ここで発生した電荷は何らかの形で読み出されないとデータとして利用することができまない。そこで、CCD では電荷をバケツリレー式に転送して、画像データを利用するデバイスで読み込みができるようにしている。そのようなわけで、本来の撮像素子である 「フォトダイオード」 と CCD とは別の仕組みだが、CCD を利用した撮像素子のことを 「 CCD 撮像素子」 と呼ぶ。
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サニタイジング(Sanitizing):「 Sanitize 」 とは 「清掃する、消毒する、整える、不適切な (好ましくない) 部分を削除する」 という意味があり、IT の分野では汚染された文字列、信頼できないデータを無害化することを指す。
入力データから HTML タグや Java Script、SQL などの文字を検出し、置き換えを行うことで無害化する処理のこと。
XSS 対策の基本で、特殊文字の扱い方に問題があると、セキュリティの問題だけではなく、アプリケーションの動作にまで影響を与えることになるが、HTML で特に危険とされる5つの文字を無害化をすることで回避できる。HTML で危険とされる5つの文字とは、HTML の管理で多用されている 「 & 、< 、>、"、' 」 の1バイト特殊文字である。
通常のテキスト部分やタグ属性値の記述において使用頻度の高い下表の 「文字」 を 「文字表記」 のように変換する。
名称 | 文字 | ⇒ | 文字表記 |
アンパサンド | & | ⇒ | & |
不等号(大なり) | < | ⇒ | < |
不等号(小なり) | > | ⇒ | > |
ダブルクォーテーション | " | ⇒ | " |
シングルクォーテーション | ' | ⇒ | ' |
特殊文字
さらに、
名称 | 文字 | ⇒ | 文字表記 |
空白 | | ⇒ | |
コピーライト | © | ⇒ | © |
特殊文字
などもある。
セキュリティを考えて、特に不特定多数の人が利用する CGI などのプログラムを作るときには、悪意のあるものが含まれていることを常に考慮する必要があり、基本的に入力データを信用しない、ということが基本になる。これらの事柄は XSS を防ぐためには基本的なテクニックだといえる。入力データに対して不正なものが入ってくることを想定して、それを無害化する処理は欠かせない。
一般的にサニタイジングは、入力データのチェック時に行うこと、とされている。しかし IPA (独立行政法人 情報処理推進機構) では、サニタイジングのタイミングを HTML 生成時のタイミングで行うことを推奨している。これは、データを埋め込む HTML 中の文脈に合わせたサニタイジング手法の選択が必要であること、メールなどの各種入力源に対しても、HTML 生成時にサニタイジングを実行していればプログラムの変更が不要であることなどを理由として挙げている。
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サブウーファ(Sub-Woofer):可聴領域の底辺 20Hz 付近の超低音だけを再現する補助的なウーファで、LFE 用チャンネルのこと。映画音響で 20〜120Hz の重低音を強調するサブウーファーが用いられ、5.1ch 方式でも 0.1ch の LFE チャンネルが設けられ、音響に迫力を加えるために使用される。
低音の響きは音声の方向性にあまり関係ないので、置き場所は特定されていない。特に人間の耳は 80Hz 以下の音に方向性を感じないといわれる。5.1ch などの 0.1 はサブウーファのことで再生領域の狭さと、低音の方向性があまり無いことから 0.1ch と数えられる。
ドルビー・システム、DTS(Digital Theater Systems) 等の 5.1ch デジタル・サラウンド音声では通常の 5ch 以外に低域の効果音のみを出力する LFE チャンネルが用意されている。
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サブスクリプション(Subscription):英語で一般的には、「申込み、予約購読、同意」 という意味があるが、ここでは 「定期購買」 を指す。つまり、定期的に送られる出版物、製品やサービスに対し、代金を支払う条件に顧客が同意して締結される契約で、支払い条件に関する同意は初回購入時に行われ、通常全額を一括で前納するか、あらかじめ定められた期間内に分割で支払うかたちをとる。
最近顕著になってきたのがソフトの販売で、サブスクリプション方式だと、顧客がソフトの利用量に応じて料金を支払うオンデマンドになる。永久ライセンス方式と対比される。サブスクリプション付きパッケージを購入すると、製品を購入した時より、さらに新しい製品が出荷された際には、手元に最新のバージョンが自動的に届けられる。
2005 年 1 月 20 日、Microsoft は同社の電子メールプログラム Outlook をサブスクリプション形式で提供開始したことを明らかにした。同社が Office に含まれるアプリケーションの一部をサブスクリプションサービスとして提供するのは今回が初めて。
また、「 Visual Studio 6.0 Plus Pack 」 購入者には、「 MSDN ライブラリサブスクリプション」 を提供した。実際に 「 Visual Studio 6 」 の製品パッケージを見てみると、 専用の MSDN ライブラリが同梱されている。しかし、その情報は製品発売時期から時間が経過しているために古くなってしまっている。MSDN で提供している 「ライブラリサブスクリプション」 は、それらの情報をミックスしたものであるとともに毎月更新され、常に最新の情報が入手できる。
DVD のオンライン・レンタルサービスを手がける米 Netflix 社は、顧客が希望する期間中ずっとビデオをレンタルすることができるという 「サブスクリプション (会員) サービス」を開始した。
会員は、Netflix の Web サイト上で自分が借りたい DVD のリストを作成する。月額 19.95 ドルの料金で、会員はこのリストのトップから3本の DVD の配送を受けることができる。追加料金はなく、返却期限もない。そして会員は、郵送料払い込みの封筒を使ってこれらを返却すると、またリスト上から次のタイトルを受け取ることができるという仕組みになっている。ビデオ・レンタル事業の低迷に直面する中で、この試みは成功を博し、2003 年末時点で100万人以上の会員を獲得した。
また、北米と英国でオンライン音楽サービスを提供する Napster は、これまでパソコンを使ってパソコン万曲以上にアクセスできるサブスクリプション・サービスを提供していたが、2005 年 2 月 3 日、パソコンだけでなく、携帯音楽プレイヤーにも楽曲を転送できるサブスクリプション・サービス 「 Napster To Go 」 を発表した。月額14.95ドルのサービス料金を支払えば、100万以上の楽曲を自由に音楽プレイヤーに転送して持ち歩くことができる。
「 Napster To Go 」 では、Microsoft が提供する最新のデジタル権利管理技術 ( DRM ) を利用して、対応する携帯音楽プレイヤーでユーザーのサービス状況を確認する。携帯音楽プレイヤーに転送した曲は、ユーザーがサブスクリプションを中止すると再生できなくなる。
サービスには、従来のパソコンを使ったサブスクリプション・サービスも含まれる。サブスクリプションの対象となっていない楽曲は1曲99セントで購入できる。対応 OS は Windows XP で、WMP 10 が必要。ただ、現時点では、残念ながら日本がサービス対象になっていない。(2005.03.06)
時代の流れは、いわゆる 「売り切り 」のビジネスモデルから、顧客からある分野のパーミッション (許可/信任) を得て継続的な課金が長期間にわたり発生する 「サブスクリプションサービスモデル」 (登録型サービスモデル )への移行しつつある。
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サブセット(Subset):一部分、フルセットの対義語。デバイスやソフトウェアが持つ全ての機能から一部分を削除したり、制限を加えて提供されたものをいう。一般にはデバイスやプログラム間でのインタフェースを指す場合が多い。たとえば、本来の規格が定義するインターフェイスの一部をインプリメントしたデバイスは、その規格の 「サブセットをサポートしている」 という。
たとえば、機能満載の高機能ソフトの場合、ほとんどの機能は普通の人が使うことはまずない。そこで、普通の人用には一般的な機能に絞った簡易版ソフトを提供して、高機能を必要とする人には全機能を持った、フルセットのソフトを提供する、というケースがある。この場合、すべての機能を持った高機能版をフルセットといって、機能を絞った簡易版がサブセットになる。
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サブネット・マスク(Subnet Mask):サブネット・マスクのことを単にネットマスクということもある。IP アドレスからネットワーク・アドレスおよびサブネットワーク・アドレスの情報を取り出すために使われる32ビットの値。
現在、IP アドレスの枯渇が深刻な問題となってきていて、一般には、1組織に対して1ネットワーク・アドレスしか割り当てられない状態になっている。しかし、1組織に1ネットワークでは、ネットワークの管理・運営上困る場合も少なくない。ところで、IP アドレス=ネットワーク・アドレス+ホスト・アドレスつまり、ネットワーク・アドレスでどこの領域に属するコンピュータか判断され、ホスト・アドレスで該当領域のどのコンピュータか判断される。
そこで解決策として、TCP/IP では 「サブネット分割」 という手段が用意されている。32ビットある IP アドレスの内、ネットワーク・アドレスをいくつかのサブネットワークに分割して利用するという考え方が出てきた。このサブネットワークのアドレス部分を明示するためにサブネット・マスクを使用する。
ところで、IP アドレスは主にネットワークの規模に応じて、大規模ネットワーク用のクラス A、中規模ネットワーク用のクラス B、小規模ネットワーク用のクラス C 、その他にクラス D、E の五つに分類されている。なおこの内、実際に一般に使われているのは、クラス A、B、C の三種類だけで、ネットワーク・アドレスとホスト・アドレスとの区切りなら、下表の通り、クラスで決まっている。しかし、現在はクラスに縛られずにサブネット・マスクを利用するようになった。つまり、ネットワーク部分とホスト部分の切れ目は今ではクラスではなく、サブネット・マスクが決めている。
クラス | IP アドレス(空欄 * は 0〜255 ) | ネットワーク・アドレス | 各ネットワーク内に収容できる最大ホスト数 |
クラスA | 1〜127 | * | * | * | 0〜127 までの全部で128個 | 16,777,216台(0.0.0〜255.255.255) |
クラスB | 128〜191 | * | * | * | 128.0〜191.255 までの全部で1万6,384個 | 65,536台(0.0〜255.255) |
クラスC | 192〜223 | * | * | * | 192.0.0〜223.255.255 までの全部で約200万個 | 256台(0〜255) |
IP アドレスの前半 (赤の部分) を 「ネットワーク・アドレス」、後半 (青の部分) を 「ホスト・アドレス」 と呼ぶ。2つの 「区切り位置」 はクラスによって異なが、クラスは先頭の番号から判断できる。
だが、 「サブネット分割」 で、ユーザー自身が自由にネットワーク・アドレスとホスト・アドレスとを決定できるようになった。具体的には、いままではネットワーク・アドレスとホスト・アドレスとの2つに分けられていた IP アドレスから、ネットワーク・アドレスを分割して、新たにネットワーク・アドレスとサブネット・アドレスとが作り出された。つまり、IP アドレスをネットワーク・アドレスとサブネット・アドレス、ホスト・アドレスとの3つに分けることになった。
このネットワーク・アドレスとサブネット・アドレスとを区別するために、サブネット・マスクが使われる。サブネット・マスクとは、簡単にいえば、IP アドレスからネットワーク・アドレス部分を抽出するためのマスク値ということになる。
この抽出には、サブネット・マスクと IP アドレスとを2進数で表示して論理積演算を用いる。マスク値の bit が0ならば出力は、入力値にかかわらず常に0だが、bit が1ならば、出力は入力と同じ値が現れる。
入力値 | マスク値 | 出力値 | 備 考 |
0 | 0 | 0 | 入力値にかかわらず出力は常に 0 |
1 | 0 | 0 |
0 | 1 | 0 |
1 | 1 | 1 | 入力値がそのまま出力値として取り出せる |
論理積演算
ある数値と特定の数値との論理積演算を行うことで、特定のビットだけを取り出すことができる。IP アドレスからネットワーク・アドレス部分を取り出したり、サブネット・アドレス部分だけを取り出したりするには、このサブネット・マスクと IP アドレスの論理積演算を行えばよい。
このように TCP/IP では、ネットワーク・アドレス部分とホスト・アドレス部分とのサイズを適宜変えることにより、さまざまな規模に対するネットワーク構成を構築することができる柔軟性を備えている。このおかげで、たった 32bit の IP アドレス幅しかない TCP/IP でも、誕生から20年以上も使い続けられているといえる。しかしIPv4では、増え続ける IP アドレスの量に対処できなくなりつつある。時代は IPv6 を必要とし始めている。
クラス | サブネット・マスクの値 | IP アドレス | IP アドレスの最上位 bit | IP アドレス数 |
ネットワーク・アドレス部分 | ホスト・アドレス部分 |
クラス A | 255.0.0.0 | 1Byte | 3Bytes | 常に「0 」に固定 | 0.0.0.0〜127.255.255.255=全 IP アドレス空間(≒42億個)中、半分に相当 |
クラス B | 255.255.0.0 | 2Bytes | 2Bytes | 常に 「 1−0 」 に固定 | 128.0.0.0〜191.255.255.255=全IPアドレス空間の4分の1に相当 |
クラス C | 255.255.255.0 | 3Bytes | 1Byte | 常に「1−1−0」に固定 | 192.0.0.0〜223.255.255.255=全 IP アドレス空間の8分の1に相当 |
クラス D | - | - | - | -常に 「1−1−1−0」 に固定 | 224.0.0.0〜239.255.255.255=マルチキャスト通信で使われる特別な IP アドレス |
クラス E | - | - | - | -常に 「1−1−1−1」 に固定 | 240.0.0.0〜255.255.255.255=実際に使われることはない |
LAN を構築しないで、単純にインターネットに接続している場合は、「 IP アドレスをプロバイダ ( ISP ) から取得する」 といった項目を選べば、サブネット・マスクの欄は入力できない状態になっている。
自宅や小規模オフィスでパソコン数台から数十台の LAN を組んでいて、なおかつダイヤルアップ・ルータやブロードバンドルータを使ってインターネットに接続している場合も、「 DHCP サーバーから IP アドレスを自動的に取得する」 といった項目を選んでおけば、やはりサブネット・マスクの入力はできないから、自分で設定する必要はない。
ただし、DHCP サーバー機能を持ったダイヤルアップルーターやブロードバンドルーターの設定をする場合は、サブネット・マスクを 255.255.255.0 にしておくのが一般的。普通は最初から、そのようになっている。
DHCP サーバー機能を使わずに、各パソコンの IP アドレスを自分で設定する場合は、サブネット・マスクの入力が必要になる。この場合は、IP アドレスを 192.168.1.1 から初めて最後の数字だけ順に増やしていき、サブネット・マスクを 255.255.255.0 にするのが一般的。
サブネット・マスクは、ネットワーク・アドレス部分をすべて [ 1 ] として表現し、ホスト・アドレス部分をすべて [ 0 ] として表現する。プレフィックス長は、ネットワーク・アドレス部分の長さをビット数で表す。プレフィックス ( Prefix ) とは、「接頭辞」 つまり、「前に付けるもの」 という意味があり、IP アドレスの 「先頭部分」 を指す。
IP アドレスを表記するときに、ネットワーク・アドレス部分の長さまで表現したい場合は、133.201.2.0/24 のように [ / ] の後にプレフィックス長 (この場合は 24 ) を書くことになっている。したがって、133.201.2.0/24 は、プレフィックス長 (つまりネットワーク部分) が24ビットの 133.201.2.0 という IP アドレスということになる。
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サムネイル(Thumbnail):本来は 「親指 ( thumb ) の爪 ( nail )」 という意味だが、多数の画像を一覧表示するために縮小された画像。画像閲覧用ソフトの多くがサムネイル機能を持っており、画像を保存したフォルダを開いた場合に一覧表示する場合が多い。画像ファイルが増えてくるとファイル名だけでは内容が判断しにくいため、大雑把に絵柄が分かるサムネイルの存在は重宝されている。また、インターネットでは回線速度が遅いと画像表示に時間がかかるが、元データよりファイルサイズが小さくて済むのでスピーディな表示ができる。この利点を利用して、Web ページでは画像のサムネイルを見せて、それをクリックするとフルサイズの画像を表示するという手法が用いられることも多い。これによって、ページ全体を表示する時間の短縮を実現している。
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サラウンド(Surround):英語で「囲む、取り巻く」の意味。
「ステレオ」は左右2つのスピーカーから音を出すことで視聴位置より前面に音場を作るが、「サラウンド」は視聴位置より後方に音場を作ることで一層立体感のある音場をつくる音声方式。
「ステレオ」では左右の移動感や、視聴位置前面の奥行きしか表現できないが、「サラウンド」の場合は前後の移動感や、視聴位置後方への奥行き、音場の広さなどがリアルに再現できる。DVD や BS デジタル放送では「5.1ch サラウンド」を採用したことで視聴位置後方での左右間の移動や、視聴位置横の音場も作ることができ、より臨場感の高い再生が可能となった。 参照⇒ ドルビーシステム
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サロゲート・ペア (Surrogate Pairs) :Surrogates は 「代理人」 という意味の英語。UTF-16 と呼ばれる Unicode のエンコード方法で使われる拡張方法のことで、UTF-16 では、UCS-4 の BMP(Basic Multilingual Plane) 以外の文字を参照するために、文字二つ分をペアとして使うことがある。シフト JIS などと違い、それ自体は無意味な文字同士を組み合わせるが、組み合わせの前半に使われる文字は前半にだけ、後半に使われる文字は後半にだけしか使わないので、別の文字と誤認されることはない。
この、別の文字を表現するために定義されている、それ自体意味を持たない文字を 「サロゲート」 と呼ぶ。UCS-4 では、55,296〜57,343 の文字が 「サロゲート」 として定義されており、その結果 1,024 × 1,024 = 1,048,576 の文字が表現できることになる。
16bit である Unicode には潜在的に最大で 65,536 種類の文字しか扱えないという制限があり、当初発表された Unicode 1.0 にはまだ約2万字分の空きが存在したが、その後の文字追加要望が後をたたず、Unicode 2.0 策定中の 1995 年の時点で既に 16bit ( 65,536 字) に収まらないことが明らかとなった。
そこで 1996 年に改訂された Unicode 2.0 規格では、従来未定義で残された文字コード領域を利用して、サロゲートと呼ばれる上位 1,024 個 ( D800〜DBFF ) と下位 1,024 個 ( DC00〜DFFF ) からなる制御文字を用意し、これを互いに組み合わせることで 1,024×1,024=1,048,576 字の拡張を実現した。二組を組み合わせることから 「ペア」 という名が付いている。
これは 256×256 で構成される UCS-2 で16面分に相当する。この拡張を併用することで、UCS-4 の 00 群 00 面〜00 群 16 面までの合計17面分の文字 ( 00000000〜0010ffff の文字)が、Unicode から利用できるようになった。しかし 00 群 17 面以降はどうするのかという問題は依然として残されており、それゆえに UTF-16 を付け焼き刃と酷評する向きもある。最も現実的な解決方法は、UTF-8 を使用する方法だと考えられる。なお、Unicode 実装処理系では、Windows 2000 以降や Mac OS X 以降で公式に対応されている。
UNICODE は、単一の 16bit に全世界のすべての文字をコード化して入れるという方針で作成された文字コード体系だが、例えば、漢字だけでも数万文字あり、全世界のすべての文字を 16bit の中に入れることはできない。その結果として UNICODE の当初の試みはあっさり破錠した。そこでなんとか収録できる文字数を増やそうとしてこのサロゲートという考えが追加された。
それまで文字に割り当てていなかった領域に 「サロゲート文字」 というものを割り当て、サロゲート文字2文字 (サロゲート・ペア) で実際の文字1文字を表すように規格を変えた。つまり、現在の UTF-16 は、16〜32bit の可変長の文字コード体系になっている。
しかし、サロゲート・ペア文字に現在の Windows は十分対応していない。一太郎 2005 はサロゲート・ペア文字を表示できるというのを 「売り」 にしていたが、それも Windows XP で使用することを条件としていた。つまり 2000 以前の OS では、OS レベルでサロゲート・ペアに対応していないということになる。Windows XP なら無条件にサロゲート・ペア文字を使えるかというと、そうでもない。まず MSP 明朝などの標準フォントにはサロゲート・ペア文字が登録されていない。一太郎 2005/2006、Microsoft Word 2002/2003 や Microsoft Excel2002/2003、Windows XP 付属のメモ帳などは対応しているが、Windows XP 付属の 「文字コード表」 は Unicode のコードを4桁までしか入力できない。20BB7 のように5桁の文字を入力するには、対応済みの ATOK2005 が必要になる。
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S-SIM カード(S-SIM Card):韓国 サムスン Samsung (日本サムスン) 電子社が 2006 年 11 月 8 日、発表した 1GB の SIM カード。
Samsung 電子は同社の 「 SiP ( System-in-Package ) 」 技術によって 1GB という大容量を可能とした。既存の SIM カードの場合 32〜64KB 程度の容量しかなかったが、この結果、既存の SIM カードと同じ大きさのまま、SIM カード用チップと NAND 型フラッシュメモリ、そして高速インタフェースといった複数の機能が一つに統合された。
現在、携帯電話でマルチメディアデータを保存するには、携帯電話の外部メモリに保存したり、パソコンにデータを移動する必要がある。しかし S-SIM カードの登場によって、電話番号情報や電話帳、SMS メッセージといった基本的なデータの保存だけでなく、e メール、写真、動画、音楽、ゲームなどのマルチメディア情報も保存することができるようになる。
また、SIM インタフェースを搭載しているので既存のネットワークシステムと互換性があるほか、USB プロトコルなどにも対応しているので、素早いマルチメディアデータの転送も可能となっている。
日本でも今後 W-CDMA がさらに広く普及すれば、SIM カードがより日常的になることが予想される。また通信速度の高速化やカメラの高性能化、音楽配信サービスの流行などで、携帯電話内のデータは増える一方となる。そんな時、S-SIM カードのような大容量カードが利用できれば、大変便利になることが予想される。
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三次キャッシュ(Third Cache Memory):CPU の処理に必要なデータをキャッシュするメモリには、一次キャッシュ ( L1、Level1 )、二次キャッシュ ( L2、Level2 )、三次キャッシュ ( L3、Level3 ) などがある。
これは CPU の本体処理上でより近い所に有るキャッシュを一次キャッシュといい、大体は非常に小さなキャッシュ容量だが CPU と同じ速度で動作するようになっていて、データ用と命令用の2種類がある。ただし、CPU によってはデータ/命令の共用もある。二次キャッシュは、L1 キャッシュよりも大きな容量を持ち、大概はデータ用のキャッシュになっている。またこのレベルから CPU と同じチップに搭載されていないこともあり、この場合は CPU と同じ速度で動作しないことが多い。
これは、近年の CPU が非常に高速なクロックで動作するため、それに合わせて超高速に動作する高価なメモリを多用すると、CPU 単体と言うよりも CPU モジュールの製造単価が高くなる。これを回避するために動作の遅いキャッシュが利用されている。三次キャッシュは CPU から遠く、あまり高速な必要がないので、比較的安価なものを使って、 1MB というような高容量になることが多い。
Pentium 4 EE は、従来の Pentium 4にはなかった2MBytes の三次キャッシュを内蔵する新 CPU だし、Itanium の三次キャッシュは 2MB 乃至 4MB になっている。
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サンプリング(Sampling):サンプル、すなわち標本を抽出すること。アナログ信号の強さを一定時間ごとに採取し、デジタル記録が可能な形にすること。特に、音声をデジタルデータとして記録するために、一定時間ごとに音の強度を採取する処理を指すことが多い。
音声や画像などのアナログ量は、サンプリングと量子化によってデジタル量に変換することができる。音声などをアナログ信号からデジタル信号へ変換 (A/D 変換) する際に、特定の周波数 (波長) でサンプリングして得られた信号の連続量を、その大きさに応じたとびとびの数値、つまり、デジタルに変換すること。量子化ビット数が大きいほど、忠実度が向上するが、データ量はその分増大する。
サンプリング周波数は主に音声データで使われ、1秒間のサウンドをいくつに区切って数値化するかを表し、量子化ビット数は音圧 (音量) に対するきめ細かさを表す。たとえば 44.1KHz の場合は、1秒が 44,100 に区切られていることになる。つまり、サンプリングは 「一定時間ごとに区切る」 という意味で、「量子化」 は音の 「大きさ」 を細かく区切って、数値化することをいう。
サウンド編集ソフトでの波形表示でいえば、前者は横軸、後者は縦軸の精度ということになる。アナログ信号のデジタル近似の精度は、時間の分解能、つまりサンプリング周波数と、各サンプルを表現するために使用するビットの数 (振幅の分解能) つまり量子化とに依存する。サンプリング周波数、量子化ビット数が大きければ大きいほど原音に忠実な音が再現でき、高音質になるが、データ量はその分増大する。
ちなみに音楽 CD ( CD-DA ) や MD、MP3 は PCM 方式を利用しており、サンプリング周波数 44.1kHz (1秒間に 44,100回の数値化)、量子化 16bit (16の4乗、0〜65,535 の 65,536 段階で音声データを表現)になっている。DVD ビデオ、DVD オーディオで標準とされるサンプリングレート 48kHz、量子化ビット数 16bit の音声だと、1秒間の音を 48,000×65,535 の細かさでデータ化されている。なお、DVD ビデオは 44.1〜192kHz のサンプリング周波数を用いている。
アンチエイリアシング処理の際、境界線の周囲のドットを何点かサンプリングし、それらの色の中間色を境界線の周囲に配置することで、滑らかな画像となる。ただし境界線のエッジは若干甘くなる。このサンプリングする数が多ければ多いほど、滑らかでエッジのはっきりした画像となる。
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サンプリング周波数(Sampling Frequency):「サンプリングレート」 ともいう。
=サンプリング
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シーク(Seek):「捜す」という意味で、コンピュータ関連では、ハードディスクのように、円盤型の記録面にデータを記録し、これをヘッド(ピックアップ)で読み書きするタイプのデバイスで、目的のトラックにヘッドを移動する動作を指す。
一番外周のシリンダから一番内周のシリンダまでヘッドを移動させるのに必要な時間を最大シーク時間と呼び、隣り合ったシリンダへの移動時間を最小シーク時間と呼ぶ。さらに、一番外周のシリンダから 1/3 の位置に移動するのに要する時間を平均シーク時間という。
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シーケンサ(Sequencer):音程、音色、音の長さ、強さ、特殊効果などの情報を MIDI データとして記録したり、加工、再生などを行なうための機器、またはソフトウェア。接続されたシンセサイザなど MIDI 機器を制御、演奏を行なう。
シーケンサによる編集はこれら音の情報を数値化して取り扱う他、画面上に楽譜を表示し、マウスによって音符を配置することもできる。
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シーケンシャル・アクセス(Sequential Access):ファイルの先頭から順に連続的にアクセスする方法。テープの場合、テープのはじめに記録された内容からテープの終わりにある内容へとジャンプすることはできない。物理的に遠い位置にある内容なので早送りという操作が必要になる。ヘッドは自由に動かず、記録媒体のほうが移動する、というしくみである以上はやむを得ない。このような仕組みを言う。
一方 CD-ROM などのディスク(円盤)では任意の位置に記録された情報へ瞬時にジャンプして読み出すことが出来る。このことをランダム・アクセスと呼ぶ。
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シーケンス(Sequence):「法則に従った順序」という意味。コンピュータ関連では、連続した一連の手順を指す。
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シーケンス・ソフト(Sequence Software):「MIDI Sequencing Software」が正式名。パソコン上で音楽データを入力したり MIDI の音源を演奏したりするためのソフト。作曲やアレンジをすることもできる。
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シェーディング(Shading):曲面における光と影の領域を 3D グラフィックスの世界で再現すること。
シェーディング・モードは DirectX がサポートしている。
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シェアーウエア(Shareware):オンライン・ソフト
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シェル(Shell):「貝、貝殻」 という意味。ユーザーからのコマンド (命令) を解釈し、対応する機能の実行を OS に依頼するプログラム。キーボードから入力された文字や、マウスのクリックなどを解釈して、対応した機能を実行するように OS に指示を伝える。
シェルという名前は、OS のカーネルとアプリケーションの中間に位置し、カーネルを包み込み、覆い隠すことに由来する。シェルは、ユーザーからのコマンドを対話的に処理するだけではなくて、シェルスクリプトと呼ばれるファイルを作成することにより、一連の処理を連続的にバッチ (Batch)実行することもできる。
Windows ではエクスプローラ ( Explorer ) やコマンドプロンプトが、Mac(Macintosh) OS では Finder が、UNIX 系 OS では bash や csh などがシェルにあたる。
ウィンドウズなど OS では、デスクトップをマウスで操作するだけでファイルの操作やアプリケーションの起動、システムの設定変更などが非常に簡単にできる。OS は複雑で難解な部分をユーザーが意識することなく使えるように作られているが、実際に内部では複雑なコンピュータ言語によるやりとりが行われている。このように、ユーザーから直接見えない部分のことを、貝の中身の意味で、カーネルと呼ぶ。シェルはその逆にユーザーの目に見えるいわゆる貝殻の部分、ファイルの操作やアプリケーションの起動などを行う部分のことを指す。ウィンドウズではデスクトップがシェルに相当する。
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磁界(Magnetic Field):磁力の働く場所を磁界といい、「磁場」 ともいう。
地球上には磁界が存在し、永久磁石はもちろん、電流の流れる導線周辺にもある。磁界の単位は SI 単位で A/m = 「アンペア毎メートル」 で表す。地球磁界はおよそ 24A/m で、この中で私たちは生活している。電灯のスイッチを入れるとコードには電流が流れ、その回りに 「磁界」 が発生する。磁界の中に磁石の素材を置くと、その素材は磁気的な変化を起こす。この変化を磁化と呼ぶ。磁石の近くに砂鉄をまくと、N極とS極の間を結ぶ幾つかの筋ができるが、これは 「磁界」 の働きによる。
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軸上色収差(Axial Chromatic Aberration、Longitudinal Chromatic Aberration):縦色収差ともいい、光軸方向に生じる色収差。実際の写真において、軸上色収差は色のにじみとして現れる。波長により焦点もしくは軸上像点の位置が異なること。レンズの焦点距離が波長によって違うために、色によって像面の位置が前後にずれることで、白色点光源を撮影したとき点像の周りに色づいたボケをまとっているように見える。一方同じ収差でも、倍率色収差は色によって像の倍率が異なり、像の大きさが異なることで、白色点光源を撮影したとき、特に画面の周辺部において虹色に色づいて放射方向に伸びるように見える。
収差は大きく分類すると色の波長の違いによって発生する 「<色収差」 と、単色光によって発生する 「収差」 の2種類がある。色収差は色の波長によって屈折率が変わるために生じ、赤系の波長は長くて屈折率が弱く、青系の波長は短くて屈折率が強いことが原因で、レンズを構成している材料に起因する。色収差には2種類の収差があり、色の波長によって結像位置が異なる軸上色収差と色の波長により結像倍率が異なる倍率色収差がある。また単色光によって発生する収差は、サイデルが発見・分類した球面収差、コマ収差、非点収差、像面湾曲、歪曲の5種類があり、主にレンズの形状に起因するもので、これをザイデルの5収差と呼んでいる。
軸上色収差はズーミングとともに発生し望遠側で最も収差が大きくなる。この収差は高倍率レンズになるほど発生しやすく、この収差の補正は屈折率と分散率の比率の異なるレンズを組み合わせて行うが焦点距離が長くなるほど色収差の影響が大きくなるため望遠レンズでは色収差を補正することが非常に困難となる。
補正するには、凸レンズと凹レンズとを組み合わせることになる。凸レンズでは、赤の屈折が小さく青の屈折は大きいが、凹レンズでは逆に、赤の屈折が大きく青の屈折は小さくなるので、赤の焦点も青の焦点も同じ位置に合わせることができる。重要なのは、全体としては凸レンズと同じ効果をもたらすように凹レンズを選ぶ必要がある点で、凸レンズには屈折率が高くてアッベ数の大きいフリントガラスが、凹レンズには屈折率が低くてアッベ数が小さいクラウンガラスが使われる。
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シグネチャ・ファイル(File):Signature は 「署名」 のことで、メールなどでメッセージの終わりに記入する署名もシグネチャといい、メールなどの署名部分だけを別の独立したファイルにしている場合の、このファイルをシグネチャ・ファイルと呼ぶ。
ウイルスやスパイウェアを防御する際にもシグネチャ・ファイルが働いている。この場合のシグネチャ・ファイルとは、さまざまなウイルスシグネチャのデータベースで、ウイルス駆除の際に検出された文字を比較するときに使用されるリファレンス。
シグネチャファイルにはメーカーによってさまざまな名前がついているが、常に最新のシグネチャファイルをダウンロードまたは購入して、できるだけ新しいテクニックを用いて、コンピュータを効果的に保護する必要がある。
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資源の有効な利用の促進に関する法律:: ⇒ リサイクル法
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自己放電(Self Discharge):外部回路に電流が取り出されることなく電池の容量が減少すること。これは、電解液 (バッテリー液) の中に異金属が混入して、その異金属と極板の間で放電が行われてしまうことから起こる。また、電池表面が湿気や水などで湿って、+端子と−端子の間に電気回路ができてしまうことのよっても起こる。
ニッカド電池やニッケル水素電池では充電池内の化学変化によって起きる現象で、温度が高ければ高いほど放電が早まってしまう。
ニッカド電池やニッケル水素電池では過充電状態になると詰め込まれてくる電力を熱にして発散する性質があり、これが自己放電となる。一方、リチウムイオン電池などは、まったくといって良い程自己放電をしない。つまり、満タン状態なのに更に充電してしまうと、行き場の無くなった電力が暴走し、電池の内部構造が崩壊して最悪の場合は爆発する。
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システム・インテグレータ(SI、System Integrator):Integrate は 「統合する」 という意味なので、「システム統合者」 となる。
企業内の業務内容を分析し、問題に合わせた情報システムの立案・導入・保守などの業務を一括して請け負う業者のこと。単一の業者がシステムの企画・立案からプログラムの開発、必要なハードウェア・ソフトウェアの選定・導入、完成したシステムの保守・管理までを一括して総合的に行なう。
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システム・クロック(System Clock):
:=外部クロック 参照⇒ クロック周波数
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システム・バス(System Bus):システム・バス(System Bus): 参照⇒ FSB
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システム・リソース(System Resource):
☆ ソフトウェア・リソース
単に「リソース」ともいう。Windows で動作するアプリケーションが共通して利用する、特殊なメモリ領域。 USER リソースと GDI リソースの二つがあり、前者は、アプリケーション操作で開くダイアログやウィンドウなど、ユーザ操作のための情報を格納し、後者は、画面表示に使うフォントやビットマップ画像、アイコンなど、グラフィックス表示関係の情報を格納するのに使う。
表示の単位はパーセントで、USER、GDIのうち、少ないほうの残り容量をパーセントで表わす。
Windows 3.0 では、USER、GDI のそれぞれについて、64KBytes のメモリ領域が割り当てられていた。しかし CPU の高速化や搭載メモリ量の増加に伴って、同時実行可能なアプリケーションの数が増えると、この内部領域の消費量も高まってきた。搭載物理メモリ量とは無関係に、64KBytes という僅かな内部メモリが、システム全体の制限となることが最大の問題となった。どれだけ物理メモリを増やしても、システムリソースのサイズは増えない。
Windows 95 では、このための内部領域を 32bit 化し、最大 4GBytes まで使用可能にしたが、互換性維持のために、このうちの先頭の 64KBytes を互換領域とし、互換性を損なうものについては、この領域から確保するようにしている。
システムリソースの不足は、16 ビットアプリケーションが多数起動されることによって発生する。本体が 32 ビットで記述されたアプリケーションでも、アプリケーションが呼び出すライブラリ(DLL)が 16 ビットベースで記述されていれば、その DLL が 16 ビット用リソースを使用するためにリソース不足を発生させてしまうことがある。
アプリケーションが解放を忘れると、アプリケーションが終了してもリソースは完全には回復しないため、アプリケーションの起動と終了を繰り返していると次第に使用可能なシステム・リソースは減少してくる。解放されずに残った領域を使用可能にするためには再起動する必要がある。
☆ ハードウェア・リソース
拡張バスに接続されるデバイスが使用する資源(リソース)のうち、IRQ、I/O ポート、DMA チャネル、メモリ・アドレス、ディスクの空き容量などをシステムリソースという。
拡張カードを使用する場合、既存のデバイスと協調してシステムリソースを利用するように、適切に設定する必要がある。ISA バスや VL-Bus のシステムでは、これらのリソースの設定をユーザーがマニュアルで設定・管理する必要がある。EISA や PCI では、リソースの管理を自動化できる。バスとカードの双方が Plug and Play に対応していれば、ISA や VL-Bus のシステムでもリソース設定はほぼ自動化される。
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磁性流体(Magnetic Fluid):フェライトに代表される強磁性材料の微粒子を水や有機溶媒に溶かしこんだもの。10nm 程度の磁石の極微粒子を界面活性処理することによって油などの媒質に分散させた複合磁性材料。きわめて微細な強磁性体が液体中に均一に分散している複合材料で、粒子1個1個が単磁区となっており、磁性粉が界面活性剤で包み込まれているので、強磁場下でも粒子の凝集や固液の分離が起こらず、あたかも液体全体が強磁性を持っているかのように挙動する。
分散している粒子があまりにも小さいため、性質は普通の液体とほとんど変わらない。粒子の磁性に基づく磁性体としての特徴と、流体としての特徴の両方を兼ね備えていて、通常の遠心分離や外部磁場の作用によってもこの特性は変わらず、粒子と母液の分離や流体中の粒子の濃度分布等にも変化を生じにくい。
磁性流体シール用としては、蒸発性の問題から水ベースは用いられず、種類が豊富で価格が手ごろなことから炭化水素油ベース磁性流体が用いられる。しかし、近年は低蒸気圧性、科学安定性、耐熱性などの要求される特殊環境下での使用が増加しており、このような場合にはふっ素油ベース磁性流体が用いられる。
磁性流体とは、液体にもかかわらず鉄のように磁石に引き寄せられる不思議な液体で、1960 年代、NASA の宇宙計画に関連して、宇宙服のシール材として開発されたが、現在では未来の機能性ナノ材料として、人工臓器、造影剤、ドラッグデリバリーなどの医療分野、磁性インク印刷、コンピューターの防塵シール、電気エネルギーの貯蔵、ミクロアクチュエーター、モーター軸受けなどの機械分野、磁気表示素子などの情報分野で応用の可能性が盛んに研究されている。
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ジッタ(Jitter):Jitter は「神経過敏、落ち着かないこと、いらいらしていること」 を指す英語だが、エレクトロニクスの世界では、繰り返し信号のタイミングの 「揺らぎ」 を意味する。「同期エラーや損失を引き起こす可能性のある伝送信号における時間または位相のわずかな動き」 と定義される。
時間または位相における伝送信号のわずかなズレから生じる伝送信号の劣化により、受信信号の周期が一定せずに変動する現象のことで、通常受信側で補正することが可能だが、ジッタが大きすぎると補正ができず正しく信号を伝送することができなくなる。クロック信号のようなパルス信号において信号の位相 (立ち上がり・立ち下がり) の時間位置の揺らぎで、時間雑音ともいう。
ジッタ特性 といえば、ネットワークなどで、通信機器の安全性能を評価するときに利用される指標で、通信時などで起こるゆらぎの幅の総称をいう。ジッタ特性は通信機器などのカタログに表記され、ゆらぎが少ないほど安定していることになる。
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私的録音補償金(Administration of Remuneration for Audio Home Recording): 参照⇒ (社)私的録音補償金管理協会、私的録画補償金
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(社)私的録音補償金管理協会(Society for The Administration of Remuneration for Audio Home Recording):略称 SARAH (サーラ)、 (社)私的録音補償金管理協会は 1993 (平成 5 ) 年 3 月 3 日、補償金制度が導入されたことに伴い、公益を目的とする社団法人として、文部・通商産業 (現:文部科学・経済産業) の両大臣から許可を受けて誕生した。文化庁長官の指定する著作権集中管理団体の一つで、デジタル方式の私的使用目的の録音に係る著作権者の補償金請求権の管理を行なっている。
著作権者、実演家及びレコード製作者のために、私的録音録画補償金のうち私的録音補償金を受ける権利を行使し、権利者に分配するとともに、著作権及び著作隣接権の保護に関する事業を実施し、文化の発展に寄与することを目的として設立され、(社)日本音楽著作権協会、(社)日本芸能実演家団体協議会、(社)日本レコード協会の3者で構成されている。
参照⇒ 私的録画補償金、(社)私的録画補償金管理協会
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私的録画補償金(Administration of Remuneration for Video Home Recording):著作権法 30 条 1 項によると、私的使用のための複製については著作権の効力が及ばない。したがって、CD のデータを MD やオーディオ用 CD-R などにダビングしても、私的使用の範囲内であれば、著作権侵害とはならない。
しかし、デジタルデータの複製物は劣化がほとんど生じないというデジタルデータの特質により、複製物がオリジナルと全く変わらないなかで、情報のデジタル化が進み、著作権を崩壊させつつある。そこで、1992 (平成 4 ) 年に著作権法を一部改正し、デジタルデータについてのみ、私的録音、録画の報奨金の規定が設けられた(著作権法 30 条 2 項)。これを、私的録音録画補償制度という。
現在は、デジタル方式の機器・媒体を利用した、私的使用を目的とする録音録画を行う場合、著作権者に、上限を1,000円として補償金を支払う義務が定められている。録音録画機器とその記録媒体について所定割合の金額を上乗せし、メーカーから(社)私的録音補償金管理協会・(社)私的録画補償金管理協会経由で、著作権者に還元するようにしている。録音については 1993 (平成 5 ) 年 6 月から、録画については 2000 (平成 12 ) 年 7 月から実施された。ユーザーはデジタル機器・媒体を購入する際に補償金を含める形で一括して代金を支払っている。DAT/MD/DCC (デジタル・コンパクト・カセット)/CD-R/RW/D-VHSなどがその対象商品となる。
ただしこれは、あくまで家庭内において 「私的使用」 を目的とした録音録画であって、私的使用を逸脱して、自分が録画したものを他人にコピーして譲渡や販売するなどした場合は、著作権法に違反したことになる。
参照⇒ (社)私的録画補償金管理協会、(社)私的録音補償金管理協会
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(社)私的録画補償金管理協会(Society for Administration of Remuneration for Video Home Recording):略称 SARVH (サーヴァ)、(社)私的録画補償金管理協会は 1993 (平成 5 ) 年 3 月 3 日、補償金制度が導入されたことに伴い、公益を目的とする社団法人として、文部・通商産業 (現:文部科学・経済産業) の両大臣から許可を受けて誕生した。文化庁長官の指定する著作権集中管理団体の一つで、デジタル方式の私的使用目的の録画に係る著作権者の補償金請求権の管理を行なっている。
著作権者、実演家及びレコード製作者のために、私的録音録画補償金のうち私的録画補償金を受ける権利を行使し、権利者に分配するとともに、著作権及び著作隣接権の保護に関する事業を実施し、文化の発展に寄与することを目的に設立され、私的録画著作権協議会、(社)日本芸能実演家団体協議会、(社)日本レコード協会の3者で構成されている。理事、監事などの役員は、権利者15団体代表、学識経験者・消費者団体代表・メーカー団体代表などの有識者から選任され、理事会によって運営されている。
参照⇒ 私的録画補償金、(社)私的録音補償金管理協会
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自動公衆送信:自動公衆送信とは、サーバなどに蓄積された情報を公衆からのアクセスによって自動的に送信することをいい、また、そのサーバーに蓄積された段階を送信可能化という。
著作権法の一部を改正する法律が、第140回国会で成立し、平成 9 ( 1997 ) 年 6 月 18 日に平成9年法律第86号として公布され、平成 10 ( 1998 ) 年 1 月 1 日から施行された。その第2条1項9の4に、『公衆送信のうち、公衆からの求めに応じ自動的に行うもの (放送または有線放送に該当するものを除く) をいう。』 とあり、受信者のリクエストに応じて送信が行われる 「インタラクティブ配信」 が、これに該当する(参照⇒ 著作権)。
なお、「公衆送信」 そのものは、インタラクティブ配信の他、広く放送や有線放送も含めた概念で、
同法法第2条1項7の2 公衆送信 公衆によつて直接受信されることを目的として無線通信又は有線電気通信の送信 (有線電気通信設備で、その一の部分の設置の場所が他の部分の設置の場所と同一の構内 (その構内が二以上の者の占有に属している場合には、同一の者の占有に属する区域内) にあるものによる送信 (プログラムの著作物の送信を除く。) を除く。) を行うことをいう。
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と定義されている。
また、「送信可能化」 というのはやはり同法第2条1項9の5で、
9の5 送信可能化 次のいずれかに掲げる行為により自動公衆送信し得るようにすることをいう。
イ 公衆の用に供されている電気通信回線に接続している自動公衆送信装置 (公衆の用に供する電気通信回線に接続することにより、その記録媒体のうち自動公衆送信の用に供する部分 (以下この号において 「公衆送信用記録媒体」 という。) に記録され、又は当該装置に入力される情報を自動公衆送信する機能を有する装置をいう。以下同じ。) の公衆送信用記録媒体に情報を記録し、情報が記録された記録媒体を当該自動公衆送信装置の公衆送信用記録媒体として加え、若しくは情報が記録された記録媒体を当該自動公衆送信装置の公衆送信用記録媒体に変換し、又は当該自動公衆送信装置に情報を入力すること。
ロ その公衆送信用記録媒体に情報が記録され、又は当該自動公衆送信装置に情報が入力されている自動公衆送信装置について、公衆の用に供されている電気通信回線への接続 (配線、自動公衆送信装置の始動、送受信用プログラムの起動その他の一連の行為により行われる場合には、当該一連の行為のうち最後のものをいう。) を行うこと。 |
と定義されている。
「公衆送信権」 というのは、著作権のうち、著作物を有線無線を問わずに送信することをコントロールできる権利をいう。平成 10 年 1 月 1 日以前は、送信に関する権利は、無線放送と有線送信とに区分されていた。しかし、インターネット等のリクエストを受けて行う送信が無線と有線の双方を用いたインタラクティブ送信の形態も考えられることから、無線と有線で分ける従来の区分では実態にそぐわなくなるおそれがあり、また、WIPO 著作権条約を批准する必要もある。そこで、これらを含めた公衆送信という包括概念が採用された。
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支払用カード電磁的記録不正作出罪:「平成13年7月4日公布、同24日施行、刑法の一部を改正する法律(平成13年法律第97号)」の一部。
クレジットカード、預貯金カードなどの情報を不正に入手・作成・行使・譲渡などすると処罰の対象になる。
第二編第十八章の次に次の一章を加える。
第十八章の二 支払用カード電磁的記録に関する罪
(支払用カード電磁的記録不正作出等)
第百六十三条の二 人の財産上の事務処理を誤らせる目的で、その事務処理の用に供する電磁的記録であって、クレジットカードその他の代金又は料金の支払用のカードを構成するものを不正に作った者は、十年以下の懲役又は百万円以下の罰金に処する。預貯金の引出用のカードを構成する電磁的記録を不正に作った者も、同様とする。
2 不正に作られた前項の電磁的記録を、同項の目的で、人の財産上の事務処理の用に供した者も、同項と同様とする。
3 不正に作られた第一項の電磁的記録をその構成部分とするカードを、同項の目的で、譲り渡し、貸し渡し、又は輸入した者も、同項と同様とする。
(不正電磁的記録カード所持)
第百六十三条の三 前条第一項の目的で、同条第三項のカードを所持した者は、五年以下の懲役又は五十万円以下の罰金に処する。
(支払用カード電磁的記録不正作出準備)
第百六十三条の四 第百六十三条の二第一項の犯罪行為の用に供する目的で、同項の電磁的記録の情報を取得した者は、三年以下の懲役又は五十万円以下の罰金に処する。情を知って、その情報を提供した者も、同様とする。
2 不正に取得された第百六十三条の二第一項の電磁的記録の情報を、前項の目的で保管した者も、同項と同様とする。
3 第一項の目的で、器械又は原料を準備した者も、同項と同様とする。
(未遂罪)
第百六十三条の五 第百六十三条の二及び前条第一項の罪の未遂は、罰する。
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シフト JIS(Shift_JIS):JIS 規格で定められた文字の一覧に対して、コンピュータで使用できるように、識別番号をつける方法の一つ。
JIS X 0201 の未定義部分にムリヤリ JIS X 0208 の漢字を押し込んで作った文字集合・文字符号化(エンコード)方式。もともと Microsoft が作ったものなので、「MS 漢字」という別名がある。当然、日本語 Windows ではこの文字符号化方式が多用されているが、最近では Unicode の処理系も増えてきたようです。
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シムカード(SIM カード、Subscriber ldentity Module):=SIM カード
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ジャイロスコープ(Gyroscope):回転儀。角速度を測定するセンサのことで、縮めて 「ジャイロ」 と呼ばれる。最近は小型化が進んで、ビデオ・カメラの手ブレ補正やカーナビの自立航法、デジタルカメラ機能の手ブレ補正や GPS によるナビゲーション機能の方位補正などの目的で携帯電話機に搭載されている。
電子機器には、小型であることから振動式のジャイロを使うことが多い。振動子の回転によって生じる 「コリオリの力」 を検出することで、角速度の大きさを出力する。圧電素子を振動子として用いた振動ジャイロは、「駆動振動」 によって一定方向に定常的に振動している。振動子が回転すると、コリオリの力によって 「検出振動」 が生じる。検出振動により圧電体に電流が発生し、その電流を測定することで、コリオリの力を検出する。
ジャイロスコープには振動式のほかに、回転式や光学式、流体式などがある。またジャイロと呼ばれるものには 「ジャイロコンパス」 があるが、これは別個のもので地球の回転を利用して方位を知るために使う。
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ジャスティフィケーション(Justification):ジャスティフィケーション(Justification):均等割付。 参照⇒ ワードラップ
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ジャストスピード(JustSpeed): 参照⇒ JustSpeed
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ジャストリンク(JustLink): 参照⇒ JustLink
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写メール(sha-mail):ボーダフォンが提供しているサービスで、携帯電話に搭載されたデジタルカメラで撮った静止画写真を、そのまま電子メールに添付してインターネットで送信できる。旧 J- フォン時代の 2000 年 11 月に初のカメラつき携帯電話である J-SH04 が発売されたことによって開始され、2001 年に写メールの愛称がついて爆発的に普及した。この後、カメラつき携帯電話は他のキャリアも含めて標準的となった。さらに、動画を送信するムービー写メールのサービスもその後に始まっている。
現在は他キャリアの携帯電話でも同様のサービスが提供されているが、ボーダフォンが旧 J- フォン時代に開始した写メールがこの種のサービスの先駆けで、カメラ付き携帯電話が急速に普及する起爆剤ともなった。写メールはボーダフォン同士でしか利用できなかったが、現在は他キャリアの携帯電話やパソコンにも送れる 「@写メール」 サービスも行われている。
実際にはボーダフォンのサービスだが、他社の同様のサービスも含めて俗に 「写メール」 と呼ばれることがある。au ( KDDI ) やツーカーはフォトメール、NTT ドコモは i ショットという名がついている。
異なるキャリア間で写真つきメールを送信するときにはそのまま送れないことがあることに注意しなければならない。仕組みの違いの他に、画像形式の違いもある。
2002 年 10 月 24 日に、当時の J- フォンは 「写メール」 の加入者が700万人を突破したと発表したが、これはカメラ付き携帯電話のシェアを日本でほとんど独占していることになる。さらに、2003 年 3 月 25 日の集計で 「写メール」 の対応機が900万台を突破したと発表した。J- フォンは、2003 年 10 月 1 日にブランドの名称を 「 J- フォン/J-PHONE 」 から 「ボーダフォン/vodafone 」 に変更し、同時に社名もボーダフォンに変更した。
さらに2002 年 3 月からは動画の 「ムービー写メール」 も始まっている。ムービー写メールはボーダフォンの携帯電話におけるメールサービスのひとつで、テキストだけでなく携帯電話の内蔵デジタルカメラで撮影した動画をメールに添付して送受信できるサービス。また他キャリアの同様のサービスも含めて総称する場合もあるが、もともとはボーダフォンのサービス名である。
添付できる動画のフォーマットや長さは機種によって異なるが、現在は MPEG-4 フォーマットをサポートしている機種が多い。ムービー写メールはボーダフォン同士でしか利用できなかったが、現在は他キャリアの携帯電話やパソコンにも送れる 「@写メール」 というサービスもある。
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ジャンク(JUNK):原義は「ぼろ、がらくた、廃棄物」。しかしパソコンの世界では、「新品」や「中古」と並んで独立した商品区分になっている。メーカーが保証する「新品」やパソコン店が保証する「中古」と違い誰も保証しない商品。
必ずしも「ジャンク=がらくた」というわけではない。製品の動作保証がないだけで、本当は新品だったり普通の中古品だったりする。本当のガラクタのときもあり、ジャンクの世界は玉石混合。
メーカーがサポートを打ち切った商品や修理完了した製品。または製品本体でなく、保守部品としてメーカーが持っていたもの。倒産したメーカーの在庫放出品やメーカーの合併によって使われなくなった旧ブランド製品。旧規格、マイナー品。リース、レンタルの回収品などがある。
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住基ネット(住民基本台帳ネットワークシステム):各市町村を専用線で結び住所、氏名などの個人情報を一元管理するシステム。住民基本台帳のネットワーク化を図り、全国共通の本人確認が行える仕組みを目指している。元々各市町村の LAN (庁内 LAN)内に設置されていた既存の住基システムを、ファイアーウォールおよびゲートウェイの役割を担う CS(コミュニケーションサーバ)経由で都道府県ネットワークに接続する。ここからさらにファイアウォールを経由し、指定情報処理機関として同ネットを管理する LASDEC(地方自治情報センター)から行政機関に接続する仕組み。
2003 年(平成 15 年) 8 月 25 日から住民基本台帳法に基づいて、本格運用が開始された。
これにより、個人が希望すれば、個人情報を IC カードに記録した住民基本台帳カードの交付を受けることができる。これは、IC カード部分に住民票コードなどの個人情報が記録されている。さらに、写真付きと写真無しとがあり、写真付きの場合は公的な身分証として利用することができる。住基カードの交付を受けることにより、市区町村ごとの条例で規定された「証明書自動発行」や「施設予約カード」などのさまざまなサービスを受けることができる。
住基カードは、公的個人認証サービス用の秘密鍵や電子証明書の保存用カード機能も備えているため、将来的には、パソコンに専用リーダーを接続することによって、ネット上から電子署名を利用したオンラインサービスを受けることが可能となる。オンライン化が予定されているサービスには、戸籍抄本の取得や、婚姻・離婚届、所得税の確定申告、自動車登録、車庫証明などさまざまなサービスが考えられている。
住基ネットが、憲法で保障されたプライバシー権や人格権を侵害し違憲であるとして、石川県の住民28人が、国と石川県、地方自治情報センター ( LASDEC ) を相手取り、住基ネットに登録された個人情報の削除と、原告1人当たり計22万円の損害賠償を求めていた訴訟の判決が、2005 年 5 月 30 日に金沢地裁であった。井戸謙一裁判長は、県と地方自治情報センターとに対して個人情報を削除するよう命じた。損害賠償請求については棄却した。
判決では、「自己のプライバシーの権利を放棄せず、住基ネットからの離脱を求めた原告らに適用する限り、住基ネットは憲法13条に違反する」として、離脱を求める住民の情報を保存することは違憲と認定。また、石川県には 「住民基本台帳法に掲げる国の機関および法人に、原告らの氏名、住所、生年月日、性別などの本人確認情報を提供してはならない」、「地方自治情報センターに原告らに関する情報処理事務を委任してはならない」、「同センターに原告らに関する情報を通知してはならない」 としたほか、地方自治情報センターにも 「センターは石川県から受託した情報処理事務を行なってはならない」 と命じ、磁気ディスクに保存されている原告住民の情報を削除するよう命じた。
一方、同趣旨で愛知県の住民13人が、国と愛知県、住基ネットを管理する地方自治情報センターを相手取り、個人情報の削除と1人あたり22万円の損害賠償を求めていた訴訟の判決が、名古屋地裁であった。西尾進裁判長は、「住基ネットは、種々の保護がなされており、本人確認以外の目的で使われたり、プライバシー侵害を容易に引き起こすような危険なシステムであるとは認められない」 として、2005 年 5 月 31 日にいずれの請求も棄却した。今回の訴訟を起こした市民団体 「住基ネット差し止め訴訟を進める会・東海」 では、計18人が名古屋地裁に訴訟を起こしており、そのうち13人の分の判決が下された。残り5人の訴訟は継続中となっている。なお、敗訴した原告団は当然控訴し、結論は持ち越された。
住基ネットからの離脱などを求めた訴訟は、全国13地裁で提訴されており、2005 年 5 月 30 日に初めて金沢地裁で司法判断が下り、損害賠償請求は棄却したものの、憲法13条に違反することを認めていたため、わずか1日で、地裁の判断が真っ向から分かれることとなった。
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収差(シュウサ、Aberration):レンズで発生する像の歪み。薄いレンズや焦点距離の長いレンズでは、大きく屈折せず、光は、ほぼ焦点に集まるが、一般には、理想的な焦点からずれている。レンズの中央から入ってくる光と、周辺部から入ってくる光の焦点にズレが生じ、理想的な結像をしないで、像がぼやけたり、歪んだりして見え、また色がにじんだりする。これを収差という。収差の原因は、光が屈折すること自体やレンズの形状そのもにある。これらの収差は複数レンズの組み合わせや、球面レンズのかわりに非球面レンズの採用によって少なくすることができる。
収差は大きく分類すると色の波長の違いによって発生する 「色収差」 と、単色光によって発生する 「収差」 の2種類がある。色収差は色の波長によって屈折率が変わるために生じ、赤系の波長は長くて屈折率が弱く、青系の波長は短くて屈折率が強いことが原因で、レンズを構成している材料に起因する。色収差には2種類の収差があり、色の波長によって結像位置が異なる軸上色収差と色の波長により結像倍率が異なる倍率色収差がある。また単色光によって発生する収差は、サイデルが発見・分類した球面収差、コマ収差、非点収差、像面湾曲、歪曲の5種類があり、主にレンズの形状に起因するもので、これをザイデルの5収差と呼んでいる。
収差の補正は通常、複数のレンズを組み合わせることで行う。レンズには、組成や製造法の違いによる屈折率や分散の異なるガラスを用いた、球面レンズや非球面レンズなどがある。収差を極限まで補正した光学系は、半導体露光装置であり、マイクロ・プロセッサや DRAM、液晶ディスプレイパネルなどの製造に用いられる。
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周波数(Frequency): 参照⇒ 波長
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住民基本台帳法:昭和 42 年 7 月 25 日公布の法律第81号で、6章52条からなる。第1章第1条には、その目的として
「この法律は、市町村(特別区を含む。以下同じ。)において、住民の居住関係の公証、選挙人名簿の登録その他の住民に関する事務の処理の基礎とするとともに住民の住所に関する届出等の簡素化を図り、あわせて住民に関する記録の適正な管理を図るため、住民に関する記録を正確かつ統一的に行う住民基本台帳の制度を定め、もつて住民の利便を増進するとともに、国及び地方公共団体の行政の合理化に資することを目的とする。」
と規定されている。
その後 1999 年(平成 11 年) 6月 15 日衆議院で、同年 8 月 12 日参議院で、自民党、自由党、公明党などの賛成多数で、すべての国民の住民票に10けたのコード番号を付けて一元的に管理する改正住民基本台帳法(法律第133号)がそれぞれ可決されて成立し、同年 8 月 18 日に公布された。施行は附則によって3年以内( 2002 年 8 月まで)となっている。改正住民基本台帳法案とともに終盤国会国会の焦点だった通信傍受(盗聴)法案を含む組織的犯罪対策3法案も同日成立している。
改正住民基本台帳法案については、国民のプライバシーを保護する法制度(個人情報保護法など)が確立していないこと、また、国民の個人情報を国が一元的に収集、管理する「国民総背番号制」につながるおそれがあるなどの理由から、十分な審議・議論が求められていたにもかかわらず、与党が強行裁決を図った。そのため、多くの団体によって反対運動が展開された。
参照⇒ 住基ネット
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ショートメッセージサービス(Short Message Service、SMS):=SMS
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上位互換(Upper Compatibility):新しい製品でも古い製品の機能が使えること。ハードウェアやソフトウェアの製品の機能を拡張し、なおかつ、もとの製品と互換性があること。
上位(後発)に位置するハードウェアやソフトウェアなどの製品が、下位(先発)に位置する製品に対応したデータなどを扱えること。新バージョンのソフトが旧バージョンのソフトで作成したファイルを自由に扱える、というのが上位互換の典型例である。ハードウェアやソフトウェアのバージョンアップが行われる際には、上位互換性をもたせるのが一般的。
通常は、ソフトウェアのバージョンアップがあると、新しい機能が追加される。そのため、新しいバージョンで作ったファイルは、古いバージョンでは開けないことが多い。しかし、機能を制限することで古いバージョンのファイル形式で保存でき、古いバージョンで開くことができる場合もある。この場合は、下位互換があるという。
同種のハードウェアやソフトウェアなどで、機能的に同等のものが提供・考慮されているかどうかをはかる目安。全ての機能を含んでいれば上位互換と呼び、一部の機能だけを含むのであれば下位互換と呼ぶ。
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焦点距離(Focal Length、Focal Distance):レンズからフィルム面までの距離。正確には、光学系の主点から焦点までの距離、つまりレンズの力点からレンズに入った平行光が一点に集まった点までの距離。なお主点とは、そのレンズに光を照射したときの屈折を元にして、レンズの中心だと考えられる点で、複数のレンズでも1枚の仮想的なレンズと考えて、その焦点の位置が主点になる。主点は、物理的な中心ではなく光の屈折を基準にしている。
ふつう焦点距離は文字 「 f 」で表し、主に mm で表現する。一般に焦点距離が短いほど像の大きさが小さくなって広い範囲を見ることができ、反対に、焦点距離が長いと像の大きさが大きくなって、遠くのものでも画面いっぱいに撮影できるが、撮影できる範囲は小さくなる。
同じ焦点距離のレンズでも、フィルムサイズなどによって写る範囲が変わるため、焦点距離は一般的に 35mm フィルム換算値で表現されることが多い。この 35mm フィルム換算の焦点距離では、画角が約45度の人間の視野と同じぐらいの範囲が写せる 50mm 前後を 「標準レンズ」、焦点距離が 70〜300mm 程度を 「望遠レンズ」、24〜35mm 程度を 「広角レンズ」 と呼ぶ。
デジタルカメラの場合には、銀塩フィルムの代わりに CCD や CMOS イメージセンサ、が使われており、35mm フィルムよりも小さくなっている。そのため、銀塩フィルムカメラと同じ画角を得るための焦点距離は短くなる。また、イメージセンサの大きさは一定ではないため、カメラによって同じ画角を得るための焦点距離が異なるので、実際の焦点距離をカタログなどに記載しても、それだけでは、広角なのか望遠なのか判断できない。そのため、デジタル・カメラの場合には、35mm フィルムに換算した焦点距離を記述することが一般的になっている。
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情報処理推進機構(独立行政法人 情報処理推進機構、IPA、Information-technology Promotion Agency, Japan):=IPA
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錠前マーク:SSL を使って送受信している時、Web ブラウザの画面の一番下にあるステータスバーに表示されるロックされた鍵のマーク。
![](/contents/002/216/329.mime7)
インターネットエクスプローラ
では右下に表示される
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![](/contents/002/216/330.mime7)
Netscape
では左下に表示される
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ただし、セキュリティアイコンを偽造しているフィッシング詐欺師もいることに注意。
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ジョグダイヤル(Jog Dial):ソニーが最初に携帯電話に導入した回転型セレクター。ソニーが製造している PDA やAV機器などにも搭載されている。ジョグダイヤルの Jog とは、「そっと押す」 という意味の英語で、「注意を促すためにちょっと突く」 とか 「記憶を促す」 といった場合にも使われ、ジョギングの語源にもなっている。
ソニーの携帯電話では、回転ダイヤルを親指で回して電話番号などを検索・表示するダイヤル方式で、片手で簡単に操作できることから人気を集めた。方向キー型セレクターとは違い、指で上下にクルクルと回してカーソルを移動させ、決定等の操作はジョグを押すという独特の操作体系になっている。ただし縦方向のみで、横方向はキーを押すことになっている。CMでは 「クルクルピッピ」 と比喩されていた。
マイクロソフトは 2007 年 10 月 1 日、左右両端に2つのジョグダイヤルを搭載したパソコンゲーム向けキーボード 「 Microsoft Reclusa Game Keyboard 」 を19日に発売すると発表した。価格は税別で7,600円。
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シリアル(Serial):もともとは「連続」という意味。一回に 1 ビットのデータを送受信する仕様。参照⇒ シリァル・インターフェイス、シリアル・プリンタ、シリアル・ポート
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シリアル ATA(Serial ATA):ハードディスクなどの記憶装置とコンピュータを接続するインタフェース規格のひとつで、現行の ATA の後継仕様にあたる。データを単一のデータ線にのせて一列に転送する。信号線が一対のため時間ずれがなく、安定した高速転送が可能。一方、現行のパラレル ATA では、パラレル・インターフェイス方式によってデータの転送を行っている。データを複数のデータ・ラインにのせ並行して転送する。複数の信号線のデータ同期をとる必要があることや、信号線間の干渉やノイズの問題があり、転送速度は最大でも 133MB/s ( Ultra ATA/133 ) で、これ以上転送速度を上げるのは、非常に困難になってきてる。そこで、より高速なデータ転送を行うために、次世代の規格として開発されたのが「シリアル ATA」。
コネクタやケーブルも従来の ATA から変更され、ピンの数が7ピンになったため、ケーブルも細くなり、送受信で個別の二対の信号線を横並びにし、それぞれをグランド線で挾むツイスト・ペア・ケーブル。最大ケーブル長も 1,000 ミリまで延長された。また、コネクタは小型化され、形状も 2.5 インチと 3.5 インチのハードディスクで共通のものを使用することになっている。
また、シリアル ATA では、従来の ATA とソフトウェアの互換性が考慮されているため、ドライバなどのソフトウェアは、ATA のものがそのまま使用できるようになっている。
IDE インタフェイスと高い互換性を持つため、シリアル ATA インタフェイスとシリアル ATA デバイスは、ソフトウェアからは IDE インタフェイスと IDE デバイスとして見える。
速度が速くなって接続ケーブルもスリムになっただけではなくハードディスクのジャンパピンの設定も不要になるなど、IDE に比べてメリットが多い。
現時点ではまだ完全に普及したわけではないが、自作パソコンではシリアル ATA の機能を搭載したマザーボードが一般的となりつつある。
シリアル ATA 形式のハードディスクを使うには、ハードディスクとマザーボードと電源がシリアル ATA に対応していなければならない。ただし、一部のシリアル ATA に対応したマザーボードには、現行 ATA 対応のハードディスクをシリアル ATA に変換するコネクタがついている場合もある。電源についても、変換コネクタがあるため従来のものでも使用することが可能。
Serial ATA Working Group が策定するパソコン向けストレージインタフェイスの規格で、SATA と略されることもある。この Working Group には、Maxtor、Quantum、Seagate Technology、IBM という主要なハードディスク・ベンダに加え、ストレージ関連技術を開発している APT Technologies、パソコンシステム・ベンダ大手の Dell Computer、そしてパソコン関連の規格化には欠かせない 米 Intel (日本インテル) も参加している。
インテルは、同社が推進してきたシリアル ATA の規格について、2000 年 11 月、第1世代にあたる「SATA/1500」を策定したと発表。2001 年 8 月 29 日、Serial ATA final 1.0 Specification が發表された。Generation 1 では 150MB/sec のデータ転送速度を実現する。Generation 2 で 300MB/sec、Generation 3 で 600MB/sec に高速化する予定。
2004 年 1 月、富士通米法人は、これに対応した世界初となる 2.5インチハードディスク「 MHT-BH 」シリーズを発表した。厚さ 9.5mm、記憶容量は 40G/60G /80G バイトで、回転速度は 5,400rpm、トラック間シーク・タイムは 1.5ミリ秒、ホスト転送速度は 150M バイト/秒。
また、2004 年 3 月 10 日、プレクスター(株) は、DVD+Rの12倍速書き込みに対応したシリアル ATA A接続の内蔵型D VD±R/±RW ドライブ 「 PX-712SA/JP 」 を6月上旬に発売すると発表した。価格はオープン。実売価格は、2万5千円前後。
Serial ATA II (シリアル ATA II )
略称は SATA II。2002 年 2 月 25 日、米 Intel (日本インテル) は次世代のストレージインターフェイス 「シリアル ATA II 」 のワーキンググループが発足したと発表した。推進グループには、Intel のほか、APT Technologies、DELL、Maxtor、Seagate が参加、メンバーとして Adaptec、IBM、富士通、NEC など多数の企業が参加している。
シリアル ATA II は、2001 年に発表されたシリアル ATA 1.0 をサーバーおよ びネットワークストレージ向けに拡張する。仕様決定は2段階が予定されており、最初の規格が 2002 年後半に決定し、2003 年に製品化の予定。続いてより高速化した規格を 2003 年後半に決定し、2004 年後半に製品化をめざす。シリアル ATA 1.0 や現行の OS との互換性は保たれる。
シリアル ATA を主としてサーバ向けに拡張した規格。これは SerialATA / 3000 ( SerialATA Generation 2 ) のことではなくて Serial ATA / 1500 をサーバー向けなどに拡張したもので速度的には Serial ATA / 1500と 同じ 150MB/s になっている。
シリアル ATA 1.0 に対して、2段階に時期を分けて機能の拡張が行われている。第1段階では、ディスクアクセス時のコマンド処理を効率化する NCQ やアウトオブオーダ実行、冷却ファンの制御や温度の検知などディスク・ユニットの管理機能、ホット・プラグのサポート対応など。第2段階では、データ転送速度をシリアル ATA 1.0 の2倍 ( 300Mbytes/s ) に高速化、ホストコントローラあたり15台までデバイスを接続できる Port Multiplier などの機能拡張が行われている。
規格拡張の最大相違点は Port Multiplier で、シリアル ATA では1対1の通信だが、これでは大量にハードディスクを載せるサーバーなどでは同じだけのポートを搭載する必要があり、コストも高くなり制御も難しくなる。その点を改良して、1つのポートに複数のデバイスを接続できるようにした。この場合、マスターとスレーブというような関係ではなく、SCSI のようなデイジー・チェーンでもなく、USB でいうところのハブに相当する。ただし、USB ハブのように2段以上の階層構造はとれない。
ただ、インタフェースの転送速度が 300MB/s と速くなっても、HDD の内部転送速度 (ディスクからの読み出し速度) が、インタフェースの速度に追いついていない。2005 年 1 月 6 日に(株)社日立グローバルストレージテクノロジーズが発表した容量80GBおよび40GBのハードディスク Deskstar 7K80 は、インターフェイスが SATA II のみとなっているが、内部転送速度は 757Mbit/s しか出ない。現時点では、性能向上にはあまり効果はないものの、垂直磁気記録方式の採用などで、内部転送速度が上がればインタフェースの高速化は必須となる。
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シリァル・インターフェイス(Serial Interface):シリァルはもともとは「連続」という意味。一回に1ビットのデータを送受信する仕様のインタフェース。 参照⇒ パラレル・インターフェイス
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シリアル値(Serial Value):マイクロソフト社の表計算ソフト Excel の内部において、日付や時刻を扱う数値。Windows 版の Excel では、1900 年 1 月 1 日の午前 0 時をを1とし、その日からの通算日数と時刻を表す値で、最大 9999 年 12 月 31 日まで管理できる。この連続したシリアル値を元に日付や時刻を管理し、また表示することができる。日付を表すシリアル値は
1900 年 1 月 1 日 | = | 1 |
1900 年 1 月 2 日 | = | 2 |
1900 年 1 月 3 日 | = | 3 |
1900 年 4 月 9 日 | = | 100 |
のように整数で表現され、時刻を表すシリアル値は
0 時 0 分 0 秒 | = | 0.00000000 |
3 時 0 分 0 秒 | = | 0.125 |
6 時 0 分 0 秒 | = | 0.25 |
12 時 0 分 0 秒 | = | 0.5 |
13 時 0 分 0 秒 | = | 0.5416666666 |
21 時 0 分 0 秒 | = | 0.875 |
のように小数点で表現される。
このようにシリアル値で1時間は、1 を 24 で割った小数点以下の数値として扱われるが、この際、割り切れない数値になることもあるため、Excel で時間を計算したときに演算誤差が生じることがある。
なお、Macintosh 版では、1904 年 1 月 1 日が起点の 「 0 」 になっている。このため、Windows と Macintosh で Excel ファイルをやり取りすると、日付がずれる場合がある。これを回避するには、「ツール」→「オプション 」で 「計算方法」 タブの 「 1904 年から計算する」 にチェックを入れて、シリアル値の起点を変更する。
シリアル値を使って日付・時刻を表現する理由は、日付の演算を簡単にするためで、例えば、シリアル値を使って日付を表現していれば
2005 年 5 月 10 日 | = | 38,482 |
2005 年 4 月 10 日 | = | 38,452 |
なので、両日付間の日数は
8,482−38,452=30日
と簡単に算出できる。
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シリアル・プリンタ:印字を一行単位で行うもののこと。昔の業務用プリンタに多かったドット方式(リボンの上をヘッドが行き来して印字する音のうるさいプリンタ)、熱転写方式、インクジェット方式などはヘッドが左右に動いて一行ずつ印刷する。
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シリアル・ポート(Serial Port):データを 1bit 単位で扱うインタフェース。PC/AT で「シリアル・ポート」という場合には RS-232C に準拠したインタフェースを指す。シリアル・ポートはマウスやモデム、TA などの接続に使用されることが多く、最大転送速度は 115.2Kbps までというのが普通。かつてはコネクタの形状に、D-Sub9 ピンのオスを採用したものと、D-Sub25 ピンのオスを採用したものという二種類があったが今では殆ど前者。
シリアル・ポートは大きく同期方式と非同期方式とに分かれる。同期方式はデータを送り手と受け手でタイミングを合わせて送る方式。非同期方式はデータを送る側は「送るよ」と言ってからデータを送り、受け手は送り手に合わせてデータを受け取ると言う方式。
非同期方式の場合まず、スタートビットと呼ばれる1ビットから始まって、データ部分の8ビット、そしてストップビットが1ビットで合計10ビットで、8ビット=1バイトのデータを送れる。1ビットあたりの時間は 9600bps の場合約 0.1 ミリ秒となる。 参照⇒ COM ポート
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シリコン・ウエハ(Silicon Wafer):シリコン(元素記号は Si)で作られた薄い円盤。この上に回路パターンを四角く焼き付けて作られたものがマイクロ・プロセッサの回路。
このシリコン半導体の部分をダイという。実際の製造過程を見ると、ダイは一個づつ作られるわけではなく、大きなシリコン・ウエハの円盤から数百個が一度に製造される。ダイをパッケージに組み込み、配線を付けることでプロセッサが完成する。
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シリコンゲルマニウム(SiGe、Silicon Germaniun):シリコンに対し少量のゲルマニウムが添加された半導体素材で、純粋なシリコンよりも電導性が高く、シリコンゲルマニウム製の半導体はシリコン半導体よりも消費電圧が小さく、ノイズも小さい。
ゲルマニウム( Ge ) はトランジスタが発明されたときに使われていた素材で、当時は半導体に適した物質といわれていたが、工業的な処理のしやすさから、その後はシリコン ( Si ) が半導体素材の主流となった。
しかし、近年、シリコンとゲルマニウムを組み合わせた SiGe 半導体が開発され、これを応用したトランジスタは消費電力が少なく、より高速で動作し、ノイズも少ないことがわかった。こうした特性は、移動体通信端末などで大容量のデータを高速に送受信・処理するのに適しており、無線通信チップで広く利用されるようになった。
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四六判(用紙ザイズ):参照⇒ 用紙のサイズ
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シンクライアント(Thin Client):シンクライアントの 「シン ( thin ) 」 は 「薄い」 という意味の英語。企業などの情報システムにおいて、社員が使うコンピュータに最低限の機能しか持たせず、サーバ側でアプリケーションソフトやファイルなどの資源を管理するシステムの総称。また、そのようなシステムを実現するための、機能を絞った低価格のクライアント用コンピュータ。
パソコンが高性能になるにつれて、アプリケーションソフトのインストールやバージョンアップ、複雑化する一方のハードウェアのメンテナンスなどにかかる運用・管理コストが無視できない問題となってきた。
そこで、一般社員が使うクライアントコンピュータには複雑で高価なパソコンは使わずに、サーバーに接続するための最小限のネットワーク機能、およびユーザーが入出力を行うための GUI を装備するなど、最低限の機能のみを持った低価格な専用のコンピュータを配備し、アプリケーションソフトなどの資源はサーバで一元管理することによって、運用・管理コストの削減をはかるシンクライアントの考え方が登場した。
シンクライアントとは逆の意味を持つ用語としては、ファットクライアントがある。ファットクライアントは官公庁や企業で活用されてきたが、官公庁や企業による情報漏えい事件が後を絶たない。それを解決する手段としてシンクライアントに注目が集まっている。情報やアプリケーションの管理はサーバー側で行うので、USB メモリーなど外部メディアへのコピーができず、情報の持ち出しが防止できる。
その他にも、サーバは構成部品の故障に強いものから構成されており、その上365日安定した状態で連続運転するため、非常に故障が少ない。通常のパソコン内部の温度は電源ON時は50度以上に上昇し、OFF時は冬なら10度位に下降し、熱的ストレスの蓄積になる。
多くの企業がシンクライアントのシステムを開発しているが、それぞれに一長一短があり、シンクライアントを実現する方法の決定打と呼べるものはまだない。そのため、複数のシンクライアント方式の製品を販売している例も多い。これまでシンクライアントの欠点と呼ばれていたものの一つが、サーバ側の処理やデータ転送の負荷が高い VoIP や動画、CAD などアプリケーションには向かない。
そこで、VoIP 機能を独立させ、端末に直接 VoIP 機能だけを実装するという手法を取るシンクライアント製品もある。また、同時に動画処理をアクセラレートする専用チップを端末側に実装することでマルチメディア対応の欠点に対応して業者もある。こうしたマルチメディア対応の方法は、シンクライアントのコンセプトから部分的に外れることにもなるが、とにかくシンクライアントの欠点を解消する製品作りが進められている。
シンクライアントの構造的な欠点としてネットワークに接続されていないと使えないという点がある。オフィスでは LAN 環境が充実しているので問題ないが、外出先では端末がまったく使えなくなる。しかし最近ではモバイルデータ通信の充実と高速化が進んでおり、外出先でのシンクライアント利用の制約が減りつつある。また、オフィスではシンクライアントとして動作させ、外出先ではあらかじめハードディスクに保存されている許可されたファイルのみが使えるような製品も提供されている。
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シングル・タスク(Single-Task):タスクとは、 OS がプログラムを実行する単位の一つ。一度に一つのタスクしか実行できない OS をシングルタスク OS と呼ぶ。
MS-DOS やMac(Macintosh)の漢字Talk 2.0 はシングルタスクだったが、今となってはほとんどの OS がマルチ・タスク化している。
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シンセサイザー(Synthesizer):MIDI などの音楽機器で使う音源 (音を作り、発する装置) 。さまざまな楽器の音色が集まっている機器のこと。
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スーパー CCD ハニカム(Super CCD Honeycomb):1999 年 10 月に富士写真フイルムが開発した CCD 方式の名称で、「スーパー CCD ハニカム」 は同社の登録商標になっている。
デジタルカメラの撮像システムで、従来機は正方形または長方形の素子だったがこれを八角形に改良し、受光素子を45度回転させ、さらに通常格子状配列だった CCD の画素をジグザグに並べ、八角形のハニカム (蜂の巣) 形状を持つ CCD 素子を使うことで、1画素当たりの受光部面積を大きくし、少ない画素数でも高解像感が得られるようになった。同一画素数の従来機に比べ、効率的に電気信号に変換出来るため、省電力・高感度・ノイズ低減などの利点が生まれた。
記録画素数は200万画素クラスで従来の1.6倍、300万画素クラスでは2.3倍となっている。これらの特徴により、高感度化やノイズ低減、ダイナミック・レンジの拡大を実現しており、省電力性にも優れている。また、同社ではこうした素子の特性を活かすための新しい信号処理アルゴリズムを搭載した専用の LSI を開発しており、「スーパー CCD ハニカム」 は八角形 CCD の受光部と信号処理部とのトータルシステムの名称となっている。
同社では現在でも研究改良を続けており、2001 年には第2世代、2002 年に第3世代が登場している。
現在、コンパクトデジタルカメラで主流となっている IT-CCD は、一つの画素が電荷を発生させる受光領域と転送を行う垂直転送用 CCD とに分かれているため、一つの画素あたりの受光面積が小さくなってしまいがちだった。素早く写真を撮れるようにするためには、転送を行う垂直転送用 CCD 用の領域を優先して確保する必要があるが、このような設計を行うと、どうしてもデッドスペースが必要になってくる。このような問題点を克服するためにスーパー CCD ハニカムは開発された。また、スーパー CCD ハニカムは、通常の IT-CCD に比べて、多くの光を受光できるので、一定の光量を集めるのに、短い時間で済むこととなり、それだけシャッター時間を短くすることができ。結果として手ブレ補正をしなくても写真のミスが少なくなる。
2003 年 1 月 22 日に富士写真フイルムは、ダイナミック・レンジを同社従来品に比べて4倍に広げた CCD 型固体撮像素子、スーパー CCD ハニカム SRと画素密度を同2倍に高めたスーパー CCD ハニカム HRとを開発したと発表した。これまで撮像素子の最大の悩みはダイナミック・レンジの狭さだったが、SR の開発ではそれを銀塩フィルムに迫るレベルまで一気に広げることができ、フラッシュを光らせたときなどの白トビ (色合いが失われること )を大幅に抑えられる。一方、HR を使えば、同じ有効画素数をより小さなチップ面積で実現できる。その結果、撮像素子などのコストを削減できる。これらの撮像素子は同社の第4世代にあたる技術で製造される。
銀塩カメラで使用されるネガフィルムには、大きく分けると、二つの感度層がある。一つは通常の光に感光する粒子を使った高感度層と、もう一つは光量が多いときに感光する粒子を使った低感度層とがある。強い光を浴びたときには、高感度層は飽和状態になって白トビのような状態になってしまうが、低感度層が強い光の中から微妙な強弱を感光しているので、デジカメでは単に真っ白く撮影されてしまうような領域でも、フィルムでならちゃんと微妙なグラデーションを再現した写真撮影ができる。
スーパー CCD ハニカム SR では、このしくみを CCD の中で行えるようにしている。受光領域を二つに分け、そのうちの一つを通常の光に感光する高感度な S 画素とし、もう一つを光量が多いときに感光する R 画素として使うようにした。通常では、S 画素を使って画像データを生成するが、光量が多い場合では、通常の S 画素に、R 画素で得られたデータ信号を加えて画像データを生成する。この結果、従来のスーパー CCD ハニカム HR に比べて、ダイナミックレンジを約4倍に広げられた。
また、2004 年 7 月28日に富士写真フイルムは、スーパー CCD ハニカム IV SR の進化形となる 「スーパー CCD ハニカム SR II 」 を搭載したレンズ交換式デジタル一眼レフカメラ 「FinePix S3 Pro (ファインピックス・エススリー・プロ)」 を発表した。同時に、高密度実装技術によって実現したという高精細タイプの 「スーパー CCD ハニカムIV HR 」 の進化形を搭載した有効630万画素/記録1230万画素相当のコンパクトデジタルカメラ 「FinePix F810」 も発表した。
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スーパー・コンピュータ(Super Computer):大規模な科学技術計算に用いられる超高性能コンピュータ。同時代のコンピュータの中でも最も超高速の演算能力をもつもので、価格も性能も他のコンピュータと比べて格段に高い。
原子力、気象、宇宙、自動車、船舶、航空機などの膨大な計算が要求される分野で利用され、近年では分子設計や遺伝子解析などバイオ、化学分野での導入も活発になっている。大学や研究機関で使われることが多いが、一般企業でも導入が進んでいる。
スーパー・コンピュータと呼ばれる計算機の殆ど全ては、ベクトル計算機 (Vector Computer)で、通常の処理装置の他にベクトルユニットと呼ばれる処理装置を用いて並列処理を行ない、繰り返し処理を一度に行うことで処理速度を飛躍的に高めた計算機である。
しかし、パソコンなど小型コンピュータ向けのマイクロプロセッサが飛躍的な性能向上と低価格化したことを受け、近年では多数のマイクロ・プロセッサを接続して並列に動作させる方式のスーパー・コンピュータが増えている。
2002 年 11 月 14 日に改定発表された「最も高速なスーパー・コンピュータ500台のランキング」では、ヒューレット・パッカード(Hewlett-Packard)社の「ASCI Q」システムが IBM の「ASCI White」を抜いて、2位と3位の座を獲得した。なお1位は依然として NEC の「Earth Simulator」が保っている。
2002 年 12 月 6 日、(株)日立製作所が納入したスーパー・コンピュータシステム「HITACHI SR8000/MPP」を使用して、東京大学 情報基盤センター スーパーコンピューティング研究部門の金田康正教授が、円周率計算の桁数で約 1 兆 2,400 億桁の世界記録を樹立したと発表された。
商用的にかなりの台数が販売された最初のスーパーコンピュータは、1976 年に米 CRAY 社 (クレイ・ジャパン社) が開発した CRAY-1 で、ピーク演算性能は 160MFlops だった。現在のデュアルコアのマイクロプロセサは 10GFlops 程度のピーク性能であり、これと比較すると 1/60 程度の性能であるが、当時の一般的なコンピュータと比較すると100倍程度の高性能であり、それ以降、その時点のテクノロジで実現できる最高性能のコンピュータがスーパーコンピュータだった。
日本でも 1981 年から当時の通産省がスーパーコンピュータプロジェクトを開始し、1982 年には富士通が FACOM VP-100/200 というスーパーコンピュータを発表し、日立も HITAC S-810 を発表した。そして、1983 年には、NECが SX-1/2 を発表するというように、日本のコンピュータ各社がスーパーコンピュータを開発した。
その後も引き続き米国と日本を中心としてスーパーコンピュータの開発が続けられ、日本のコンピュータでは、2002 年から 2004 年まで世界トップ性能を誇った地球シミュレータ (地球温暖化などの気候シミュレーションや地震波の伝搬など地球環境をシミュレーションする目的で開発されたシステム) と、1994 年に、航空機の特性を風洞で実験するのではなく、スーパーコンピュータでシミュレーションによって求めるという目的のために開発された NWT ( Numerical Wind Tunnel ) があった。
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スーパースケ(カ)ーラ(Superscalar):CPU に複数のパイプライン処理を用意し、単一のクロック・サイクル内で、依存性を持たない2命令以上を同時に実行して高速化する、並行処理技術。
Pentium のスーパースケ(カ)ーラは、同時に二つの命令を取り込み、二つのパイプライン付き演算ユニットで並列処理して高速化している。しかし、分岐命令などの二つ同時に実行できない命令や、前の処理の結果で次の処理の結果が変わってくる命令などは並列処理ができない。
本来 RISC マシンの技術だが、Pentium は CISC でありながらこの技術を使っている。
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スーパービデオ CD(Super Video CD、SVCD):=SVCD
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スイカ(Suica):= Suica
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水晶発振子:水晶に電圧をかけると収縮し、電圧をかけなくなると元に戻る。この性質を振動に変えて、時計を制御する仕組み。
グラフィック・アクセラレータ・ボードが画面表示を行ったり、グラフィック・チップが演算を行ったりする作業は、一定の周期(スピード)により行っている。水晶発振子がそのサイクルを刻む。
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垂直帰線消去期間(VBI、Vertical Blanking Interval):=VBI
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垂直磁気記録方式(Perpendicular Megnetic Recording):磁気ディスクの記録方式の一つで、磁界が磁気記録面に対して垂直に向くよう磁性体を配置する方式。ハードディスクの面記録密度は、6.45 平方センチあたり約10ギガビットであったことから、それをより向上させることを目的に、1970 年代後半に東北大学の岩崎俊一教授が提唱した方式で、MO ディスクなどで一部実用化されていたが、2004 年に東芝が世界で初めてハードディスクで実用化した。また、日立製作所中央研究所と東北大学科学計測研究所との共同研究でも垂直に記録することで、メディアの記録層を厚くでき、高密度化が進んでも磁気は消えにくした技術を開発した。
世界最初のハードディスクが登場したのは、いまから半世紀ほど前、米 IBM が 1956 年に発表し、1957 年から出荷を始めた 「 IBM 350 RAMAC 」 だった。巨大なもので、大型冷蔵庫2台分ほどもあるきょう体に、直径 24 インチ (約 61cm ) のディスクを50枚格納して、容量はたったの 4.4M バイトだった。ハードディスクは、その後の半世紀で、長足の進歩を遂げ、磁性体を塗布したディスクを回転させ、その上で浮上する磁気ヘッドが磁性体の向きを読みとるという基本原理は誕生時から同じだが、より大容量に、より高速に、そしてより小型になった。
いま、そのハードディスクが転換期を迎えている。現行の 「長手記録 (面内記録方式、水平磁気記録方式)」 方式のままでは大容量化や高速化に限界が見え始めた。メーカー各社は、「垂直磁気記録方式」 や 「シリァル・インターフェイス」 を順次採用し、この壁を乗り越える方針で、また、携帯電話や家電などへの搭載を狙った製品も登場している。
従来のハードディスクは磁気記録面に沿って磁界をかける 「長手記録」 で、記録密度を高めると1ビットの記録に用いる領域が小さくなり、周囲の磁区と打ち消しあって磁力を失ってしまうため、ある程度以上密度を高められなかった。垂直磁気記録方式では磁界の方向が記録面に対して垂直になっており、密度を高めても磁区を大きく取ることができ、周囲の磁区同士が磁力を強めあう性質を持っている。
現行のハードディスクは、トラック上に極微細磁石を横方向に並べて記録する 「長手記録」 方式を採用しているが、超高密度記録においては熱によってこの磁石のNS極の向きが揺らいでしまうことが問題になっている。これに対し、トラック面に垂直に極微細磁石を配置する垂直磁気記録方式が、この問題を解決できる将来の記録方式として研究されてきた。垂直磁気記録媒体の性能向上には、この極微細な矩形磁石間の相互作用を制御したり、あるいは規則的に並べたりすることが必要であり、ナノテクノロジーを駆使した研究開発の典型例といえる。
平成 11 年 10 月 6 日より北九州市で開催された日本応用磁気学会学術講演会での報告によると、日立製作所中央研究所と東北大学科学計測研究所は、直径 80 ナノメートルの円柱状磁性微粒子を規則的に配列した磁性微粒子アレイを作製し、個々の微粒子の磁化を反転させて、1微粒子あたり1ビットの磁気記録を行うことに成功した。
ハードディスクの面記録密度は、現行製品で 6.45 平方センチメートルあたり約10ギガビットであるのに対して、今回の記録密度は 6.45 平方センチメートルあたり30ギガビットに相当し、1微粒子のサイズを小さくすることで、6.45 平方センチメートルあたり1テラビットを上まわる記録密度の実現が期待できる。
この記録密度は、記録磁化が媒体面内を向く現在の 「長手記録」 方式から、記録磁化が媒体面に対し垂直方向を向く垂直記録方式にすることでさらに向上すると考えられている。
垂直磁気記録は既存の 「長手記録」 と比較すると、書き込み方式が異なるので、書き込みヘッドやディスクの構造を大きく変えなくてはならないため、なかなか製品化はなされなかった。
2004 年 12 月東芝は、垂直磁気記録方式を採用したハードディスクを世界で初めて商品化し、厚さ 5mm の 1.8 型で容量 40GB の 「 MK4007GAL 」 を 2005 年度第1四半期に量産を開始。1.8 型で 80GB の「 MK8007GAH 」 を 2005 年度第2四半期から量産すると発表した。2005 年 5 月 20 日には、世界で初めての垂直磁気記録方式を採用した 1.8 型 HDD 搭載のデジタルオーディオプレーヤー gigaeat ビートの 「 gigabeat F41 」、「 gigabeat F11 」、「 gigabeat F21 」など3機種6モデルを発売した。
また、2005 年 6 月 9 日には、米 Seagate (日本シーゲイト) がノートブックパソコン向けドライブとして、垂直磁気記録方式を採用した業界初の2.5インチ HDD、Momentus 5400.3 を発表し、シーゲイト社は垂直記録方式テクノロジへの第一歩を踏み出した。
さらに、2006 年 2 月 13 日、米 Seagate は垂直磁気記録方式を用いた容量 12GB の1インチ型ハードディスク 「 Seagate ST1.3 Series 」 を発表した。現行の1インチ型ハードディスクに比べて50%以上の容量拡大を実現しながら、23%の小型化、30%の省電力化を可能にしたという。
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垂直同期周波数(Vertical Synchronous Frequency): 参照⇒ 水平同期周波数
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垂直同期信号(VSYNC、ブイシンク、Vertical Synchronizing signal):画面を再構成するために使われる信号には、垂直方向の同期をとる垂直同期信号と水平方向の同期をとる水平同期信号とがある。水平同期と垂直同期を合わせた信号を複合同期信号という。垂直同期信号とはテレビや CRT ディスプレイで画面を描画する際に、垂直方向のタイミングを計るための信号。これらの機器では描画を行なう際、電子銃がビームを画面左上に照射し、右に平行に移動し、右端に達すると一段下がってまた左から右へ照射される。これを最下段まで繰り返し、左上から同様の走査を繰り返す。これらの操作を行なう際の垂直方向のタイミングを決定する信号。この信号の周波数は垂直走査周波数と呼ばれるが、VSYNC という語をこの周波数の意味で用いる場合もある。
水平同期信号ならびに垂直同期信号の周波数のことを 「入力同期信号周波数」 といい、一般的に水平同期信号周波数が高い程、高解像度になる。
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スイッチ(Switch):スイッチは色々なところで使われ、それぞれ、「〜スイッチ」 と名付けられているが、単にスイッチといえばスイッチング HUB を指す。1990 年にカルパナ (Kalpana) によって開発された。
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スイッチング HUB(Switching HUB):媒体専有型 HUB (集線装置)。特定のポート間だけで通信を行うためのスイッチング機能を持っている。このタイプのハブは、各ポートに接続されたデバイス固有の MAC アドレスを記憶していて、ハブで受信したデータを、該当する端末にのみ送り出すことができる。また、ひと組の通信を行っている時、そのほかのポートは空いたままだから、それらを利用して、ほかのポートどうしの通信を同時に行うことができる。このように1対1の通信ができることは、セキュリティ面でもより信頼性が高いことを意味する。
媒体専有型のスイッチング HUB は、媒体共有型 HUB のリピータ HUB と異なり、基本的には、パソコン同士を1対1接続する媒体専有方式の通信を行う。スイッチング HUB は、宛先ノードの MAC アドレスを学習し、キャッシュ・テーブル (一時的にメモリに蓄積し格納しておく対応表) に登録する機能をもっている。
スイッチング HUB に未登録のノードへ MAC フレームを転送する場合は、最初のパケットが、同一リンクに属するすべてのノードに対してブロードキャスト (一斉同報通信) される。未登録だった正しい宛先ノードから応答フレームがスイッチング HUB に転送されると、その宛先ノードの MAC アドレスがスイッチング HUB のキャッシュ・テーブルに登録される。したがって、それ以降のデータは、リンク内にブロードキャストされないで、正しい宛先ノードへ1対1で転送されるようになる。
しかし、しばらくの間、データが転送されないと、キャッシュの寿命によって、キャッシュ・テーブルから宛先ノードの MAC アドレスが消去されてしまうため、次のデータは、宛先ノードの MAC アドレスの学習が行われるまでは、ブロードキャストされることになる。
1対1で接続されているのと同等のため、回線の帯域をフルに用いた通信を行なえ、また同時に複数のノードが通信を行なってもコリジョン (信号の衝突) やロスが発生することはない。これにより、リピータ HUB の様な HUB の多段接続の制限も受けないという利点があり効率が上がるが、その分高価になる。
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水平磁気記録方式(Horizontal):=長手記録
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水平同期周波数(Horizontal Synchronous Frequency):ディスプレイの表示では画面が静止しているように見えるが、実際には非常に高速に何度も画面が描き換えられている。この状態をリフレッシュという。1秒間に何回描き換えるかを表すのがリフレッシュレート。
描画描き換えはまず横に左から右へと水平に走査する。この速度が水平同期周波数 (波長) で、正確には「1秒あたりに何回横方向に走査を行うか」ということで、つまり左端から右端へ向かって動き、右端に到達して復帰するという1サイクルを1秒間に何回行うか、という値を指す。水平走査周波数 90kHz のディスプレイは1秒間に9万回の水平走査をしている。
垂直同期周波数はディスプレイの1フレームを描画するのに必要な周波数なので、リフレッシュレートと同義となる。
垂直走査周波数は水平同期周波数を画面のライン数で割ったもので、1秒間に画面を書き換える回数を意味する。単位は kHz。
水平走査周波数 60kHz のディスプレイは1秒間に6万本のラインを描画することができる。800x600 の解像度なら、60000÷600で 最大 100Hz の垂直走査周波数が得られる。水平走査周波数が高いほど、画面の解像度や同時発色数を上げることができる。また、同じ解像度なら、この値が高いほど垂直走査周波数を上げられるため、よりちらつきの少ない表示を得ることができる。
水平同期周波数:30〜86kHz
垂直同期周波数:50〜152Hz
のように、水平同期周波数のほうが垂直同期周波数より 1,000 倍程度大きくなっている。画面を書き換える回数が多ければ多いほど、人間の目には画面が止まって見える。もしこの速さが遅いと、画面を書き換えているのが人間に感じられてしまうので、目の負担になる。
水平同期は左右の動きで非常に高速なので、人間の目にはほとんど感じられない。ところが数百 Hz 程度の垂直同期周波数の違いは知覚できてしまい、それがいわゆる「ちらつき」になる。
参考までに、それぞれの周波数(水平周波数)は下表の通り。
- | 水平周波数 |
通常のテレビ画面 | 15.98kHz |
DOS/V の DOS 画面(VGA) | 31.47kHz |
Windows 800X600 画面 | 35.16kHz |
Windows 1024X768 画面 | 56.48kHz |
水平周波数
参照⇒ 走査線
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水平同期信号(HSYNC、エイチシンク、Horizontal Synchronizing signal):画面の水平方向の走査の開始を示す信号。画面を再構成するために使われる信号には、水平方向の同期をとる水平同期信号と垂直方向の同期をとる垂直同期信号とがある。
テレビや CRT ディスプレイで画面を描画する際に、水平方向のタイミングを計るための信号。 これらの機器では描画を行なう際、電子銃がビームを画面左上に照射し、右に平行に移動し、右端に達すると一段下がってまた左から右へ照射される。これを最下段まで繰り返し、左上から同様の走査を繰り返す。水平同期信号とはこれらの操作を行なう際の水平方向のタイミングを決定する信号。この信号の周波数は水平同期周波数と呼ばれるが、HSYNC という語をこの周波数の意味で用いる場合もある。
水平同期信号ならびに垂直同期信号の周波数のことを 「入力同期信号周波数」 というが、一般的に水平同期周波数が高い程、高解像度になる。
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スカイプ(Skype):=[Skype]
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スキーマ(Schema): 「図式、図表、図解、概要」 といった意味の英語で、「形」 を意味するギリシャ語が語源といわれている。日本語では、「認識の枠組み、図式、図解」 といった意味で使用され、人が外界からの対象を認識する場合に、その対象を意味づけるために用いられる認識の枠組みを指している。よく似た外来語に 「スキーム ( Scheme ) 」 という言葉があるが、こちらは 「計画、案、組織、機構、体系、仕組み」 の意味で使用され、組織的な計画や包括的な枠組みを指している。一般に、「スキーム」 がおおまかな計画や図を意味するのに比べて、「スキーマ」 は完成度の高いそれを指すことが多い。
スキーマという言葉はコンピュータ部門でも、よく使われており、情報の構造の定義のことをスキーマという。データベースやマークアップ言語の論理構造や物理構造などを定義し、記述したもの。データベースでは、副スキーマ (外部スキーマ)、スキーマ (概念スキーマ)、記憶スキーマ (内部スキーマ)の3層構造で記述する。データベースでは、概念スキーマとも呼ぶ。
データベースの世界では古くから用いられている言葉で、データベースの構造を定義することがスキーマと呼ばれている。データの型、データの大きさ、データの種類、他のデータとの関連、インデックスの構造、データのアクセス手段などを定義することをスキーマという。データの管理の仕方によって、リレーショナルデータベース ( RDB ) やカード型データベース、ネットワーク型データベースなどの種類がある。こうした基本的なデータ管理の方式は 「概念スキーマ」 と呼ばれることがある。さらに、リレーショナルデータベースでテーブルを設計する際の、各項目のデータ型やデータの大きさ、主キーの選択、他のテーブルとの関連付けなどの仕様や、ネットワーク型データベースのレコードの設計などもスキーマである。概念スキーマと区別して 「内部スキーマ」 と呼ばれることもある。
XML に関する世界でもスキーマという言葉が使用されておて、タグの種類や構造などを記述することがスキーマとされている。また、コンピュータ・プログラミング手法における論理構造や物理構造を定めた仕様を指すこともある。
哲学の分野では、カントの哲学における一概念を指し、存在論の中の一分野において、この世界における存在についての問いと答えのリストでもある。形式論理学における、命題のセットを叙述する規則のことでもある。また、心理学や認知発達の理論においては、心理的な描写 (心象、概念)、 人々が持っているイメージ、文脈、知識や記憶の 「まとまり」 のことをいう。
スキーマ言語とは、SGML や SGML から派生した XML で文書を作成する際に、その構造を定義する言語を指す。XML や SGML は構造化文書を記述するマークアップ言語を作成するための 「メタ文字」 であり、それ自体は個々のタグの意味や関連性などを定義していない。実際に文書を作成するためには、文書中でどのようなタグや属性が使われているかなど、具体的な文書構造を定義しなければならない。この構造を記述するために使われる言語がスキーマ言語である。
XML におけるスキーマ とは、XML 文書の取り得る構造を記述したもので、要素や属性の配列に関して、正しい並び方と間違った並べ方をコンピュータ言語として明確に記述したもの、という意味である。スキーマを記述するための言語を、スキーマ言語という。
スキーマ言語が存在することによって、XML 文書の正しさをある程度まで自動的にチェックすることが可能になる。このことによって、配送途中で壊れたり、何らかの理由で間違った XML 文書が送信された場合でも、受信側で人間の手を介さずにチェックすることができる。これは、電子商取引など、大量の XML 文書が飛び交う世界では必須の機能といえる。そのような場合では、人間がすべての XML 文書を読んでチェックすることは困難である。
また、スキーマ言語には、言語を設計した者の意図を曖昧無く明確に記述するという役割もある。XML 文書を処理するアプリケーションプログラムを作成するプログラマは、構文上の疑問があるときは、処理する言語のスキーマを参照して、曖昧さを解消することになる。XML 用のスキーマ言語には、DTD、XML Schema、RELAX、XML Data Reduced などがある。
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スキミング(Skimming):スキム(skim)とは、(液体の上ずみなどを)すくい取るという意味。他人のクレジットカードの磁気記録情報を不正に読み出してコピーを作成し、使用する犯罪行為。「スキマー」と呼ばれるカード情報を読み取る装置を用いてクレジットカードのカード情報を複製する。カードそのものを窃取するのではなく、中のデータだけを盗み出すので、盗まれても気付きにくく、請求があって初めて気づく場合が多い。
データを読み出すには、空き巣に入って携帯用スキマーでカード情報を読み出したり、飲食店などで客の上着に入ったままのクレジットカードから情報を盗み出したりするほか、クレジットカード取扱店の CAT 端末(Credit Authorization Terminal 信用情報照会端末機)に細工をしてスキマーを仕掛けるなどと言った手法がある。設置したスキマーを後日回収する手口もあるがが、発信器付きスキマーを使って遠隔操作し、繰り返しデータの無線送信や消去もできる。販売店などで店主や店員自身がスキミングを行なったりすることもある。
現在では、クレジットカード業界団体と経済産業省が共同でクレジットカードの IC カード化を進めており、容易にスキミングできない環境を目指している。
なお、平成13年7月、刑法に支払用カード電磁的記録不正作出罪などの項目が加わり、不正にカード情報を取得、保管するだけで処罰されることとなった。
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スキャナ(Scanner): 参照⇒ CCD 型スキャナ、CIS 型スキャナ
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スキン(Skin):ユーザー・インターフェースの外見で、位置やボタンとその機能には影響しない。デスクトップ・アプリケーションの外観を変更してカスタマイズする機能。
Windows Me の WMP はプレーヤとしての外観を変更するスキンという機能を持っている。スキンは Windows Me にも何種類か用意されているが、多種類のスキンがインターネットなどから入手できる。自分でスクリプトを書けば、スキンを作成することも可能。
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スクラッチ・ノイズ(Scratch Noise):スクラッチ・ノイズ(Scratch Noise):「ひっかき傷」のこと。カセットテープやレコードなどのアナログ音源のパチッという音。レコードで針トビはしないまでも細かい傷があって、プレイ中に聞こえるチリチリという音。
針圧の重い針を使ったり、レコードの溝の太さに対して、太過ぎる針でプレイした場合に発生する。 参照⇒ ノイズ
また、ヒップホップ用語で、ターンテーブルを手で前後に動かしてノイズを創り出すこと。またその音。1980 年代のヒップホップ・ラップで確立された。
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スクランブル(Scramble):英語で、「盗聴防止のために電話・無線通信の波長を混乱させる、周波を変える、ごちゃまぜにする、戦闘機が敵機迎撃のために緊急発進する」 などの意味があり、パソコンでは、映像や音声などを暗号化し、専用デコーダがなければ受信できないようにすることで、デジタル放送の伝送などに用いられる。通常は 「スクランブルをかける」 などと表現する。
有料放送等においては、その受信者が設置する受信装置でなければ受信できるようにするために、信号波を電気的に攪拌すること。
方式としては、映像信号については走査線内信号切換方式、走査線移転方式および両者を併用する方式が、また、音声信号については擬似乱数符号重畳方式がある。
アングラ的情報だが、「スクランブル解除 CATV チューナー」 という機器が一時流行したことがある。
スクランブルをかけられた CATV の番組を特殊なテレビ・チューナーで、スクランブル解除し、有料チャンネルを無料で視聴させる装置。
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スクリプト(Script):台本という意味で、ちょっとした作業を、自動化するための、簡易プログラム言語ともいうべきもの。ソフトウエアに実行させる処理手順を文字(テキスト)の形式で記述したもの。
機能的にはプログラムとほぼ同じだが表計算ソフトやハイパー・テキストなどで、いくつかの処理を順番に実行させるような手順を特定のキーやホタンなどに割り付ける場合に使う。
表計算ソフトなどでは「マクロ」と呼ばれるケースもあるが、この場合もテキストで処理を記述できるのでスクリプトの一種と考えてよい。
一般的に、インタプリタ形式のプログラム言語で使用するプログラムソースをスクリプトと呼ぶ。特定の言語で使用するプログラムをスクリプトと呼ぶのではなく、プログラムをそのまま実行できるイメージをもつ環境すべてを含んでいる。
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スケーラビリティ(Scalability):Scale は 「規模、目盛り」、ability は 「能力、力量」 で、IT 用語では 「拡張性」 と訳されることが多い。Expandability も 「拡張性」 の意味に使われるが、こちらは単純な量的拡大可能性、Scalability は質的な変化も伴う拡大可能性、というニュアンスがある。システム規模を拡張することができる、どこまでの拡張が可能か、というニュアンスで使われる。
情報の量やネットワークやソフトウェアなどの規模がどこまで大きくなっても大丈夫なのか、という能力のことで、システムの利用者や負荷の増大に応じて、柔軟に性能や機能を向上させられることを意味する。また、同じソフトウェアで小規模なシステムから大規模なシステムまで同じように構築できることをいう場合もある。
LAN などのコンピュータ・ネットワーク、あるいはコンピュータ・システムは、使っているうちにどんどん大規模になっていく傾向がある。クライアントとして接続されるパソコンが増えていく。それに伴ってサーバの数も増える。あるいは、サーバーが扱うデータ量が増えていく。そうするとサーバーのハードディスクを増やす必要が出てくる。あるいは、処理能力を落とさないために CPU やメモリを増やすこともある。このように、コンピュータ・システムの規模を大きくできることを 「スケーラブル」 とか 「スケーラビリティ」 という言葉で表すことが多い。
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スコーカー(Squawker):=ウーファ
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スター型(Star Topology):LANで使用するトポロジの一つ。すべての端末が中央のスイッチに接続される形態をいう。
スター型トポロジは、スイッチを利用することで特定のノードとの間に専用回線を瞬時に設定し、帯域幅をフルに利用できる特徴がある。代表的なLANであるイーサネット( Ethernet )は、かつてのバス型から、UTP ケーブル+ハブによるツリー型、UTPケーブル+スイッチによるスター型へと変化してきている。
この他に、代表的なトポロジには「リング型」「バス型」などがある。バス型は、両端に終端装置を接続した一本の基幹回線にすべての端末を接続する形態で、 Ethernet の 10BASE-2 や 10BASE-5 がこの形態である。
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スタイラス(Stylus):PDA などの小型情報機器を操作するために付属している、インクの出ないペンのようなもの。液晶画面を、クリック(「タップ」と呼ぶ)したり、文字を書いたりするための専用のペン。
先端部はタッチパネルを傷つけないようにゴムや柔らかいプラスチックになっている。また、標準で添付されており、本体の上部、側面や下部のどこかに収納できるようになっている。
スタイラスの書き心地や質感が満足できないとか、紛失してしまったような場合のために、様々なスタイラスが発売されている。
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スタック(Stack):「積み重ね、山積み、後入れ先出し型の電子計算機の一時記憶装置」の意味。データを一時的に保管しておく領域、またはそこに保管されたデータで、最後に入力したデータが最初に出力されるという特徴をもつ、データ構造の一種。
概念的には、データを積み木のように積み上げる操作に例えることができる。スタックにデータを入れるということは、データを順番に上へ上へと積み上げていくことに相当する。この構造からデータを取り出す場合は、一番上のもの(最後に置いたデータ)が最初に取り出される。一番下にあるデータ(一番最初に入れたデータ)を取り出すには、その上にあるデータをすべて取り出してからでないと(最後でないと)取り出すことはできない。
このように、「最後に入った物が最初に出てくる」というデータの入出力方式は「Last In, First Out(後入れ先出し)」あるいは「First In, Last Out(先入れ後出し)」、略して「LIFO」、「FILO」と呼ばれる。
スタック接続(Stack Connection):専用のラックやケーブルを用いて、ハブを横または縦に積み重ねて接続すること。カスケード接続と異なり、ポート専有しなくてもよい。ただし、スタック接続専用のハブ、ケーブルが必要。スタック接続したハブは、ネットワーク上で単一のハブとして認識される。ハブのカスケード接続台数の制限を回避しつつ端末数を増やすことができる。
ドキュメントをスタック(Stack Documents)する:複数のドキュメント・ウィンドウを画面表示させる方法の一つで、ウィンドウを少しずつ右下の方向へずらしながらファイル名だけが見えているように重ねて表示することを指す。
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スタティック変数(Static Variable):日本語では 「静的な」 という意味。
コンピュータの世界では、このスタティックという言葉より、反対の意味のダイナミックという言葉が使われることが多い。ダイナミックとは、状況に応じて臨機応変に変わる、あるいは変われる仕組み。逆に、状況に応じて変わらないのがスタティック。
このほか、パソコンの世界ではメモリとして使われる RAM に、ダイナミック RAM ( DRM ) とスタティック RAM ( SRAM ) という区別がある。
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スタンドアロン(Stand-Alone):コンピュータがネットワークに接続されないで、全く単独で稼働している状態。 LAN はこのスタンドアロンを接続することから始まる。
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ステッパー(Stepper):Stepper とはいわゆるステップで、足の運びとしての歩み、1歩の間隔、足跡、踏み段、手段、処置、方法、進歩、音程など多様な意味に使われているが、ここでは半導体素子製造装置の一つで、 「半導体露光装置 スキャニング・ステッパー Scanning Stepper 」つまり縮小投影型露光装置を指している。要するにステッパーとは、ステップしながら露光していく装置を意味する。
シリコン・ウエハに回路を焼き付けるため、ウェハ上にレジストを塗布し、レチクルのパターンを投影レンズにより 1/4〜1/5 に縮小して、ウェハ上を移動 (ステップ) しながら投影露光する。
1つの露光エリアを露光する際にレチクルとウェハとを固定して露光する装置と、レチクルとウェハを同時に動かして露光する装置とがある。前者を 「アライナー」、後者を 「スキャナー」 と呼ぶことが多い。後者のタイプは特性の良いレンズ中心部分を使用して露光することができるので微細化に向いているが、レチクルとウェハーを精密に同期させて露光する必要があるので構造が複雑となり、装置の価格も高価である。
非常に精密なステッピングモーターでカチッカチッてウェハーを動かしながら、マスク上の回路パターンを投影していく。また、近年の微細化に対応するために投影レンズとウェハの間の空間を液体で満たす液浸という方式も実用化されている。
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ストップビット(Stop Bit):シリァル通信において、ひとまとまりのデータの終了を通知するためのマークとして付けられるビット情報。データの開始位置を示すビットはスタートビットと呼ばれる。
シリアル・ポートのパラメータの設定で「コントロールパネル」-「システム」のプロパティーの中にある「通信ポート(COM1)」で設定する。
普通は 1 に設定する。昔はストップビットを 2 など長めにして設定して受け手側の処理が追いつかない時の時間稼ぎをしていた。
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ストラテジ(Strategy):英語で 「戦略、計画、方策、方法、手順」 といった意味。なお、戦術はタクティクス ( Tactics )。
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ストリーミング(Streaming):インターネットで音楽や動画データなどを再生する方式の一つ。データを保存してから聞くダウンロード方式に対して、ストリーミング方式はデータをダウンロードしながら順次再生するのでダウンロードが終わるまで待つ必要が無い。だが通信環境とかマシンパワーによっては、やたら音飛びする。
通常は、ダウンロードしたデータをいったんバッファメモリに保存し、バッファから順次読み出して再生する。再生しながらも読み出し再生を続ける。そのバッファーメモリにどれくらいの量のデータが蓄えられているかが、「バッファ処理中38%」 などと表示される。再生が始まってからも、引き続きデータをバッファーメモリに蓄えながら同時に再生し続けるが、サーバにアクセスが集中した場合や回線自体が混雑していると、再生が続く一方で、データのダウンロードのスピードは遅くなるため、バッファーメモリに蓄えられるデータの量は減っていく。ついにはバッファーメモリ内のデータが不足して、再生が止まってしまい、再びバッファー処理を開始することになる。
かつてはサウンドデータをストリーミング配信するリアルネットワークス社のR ealAudio が有名だったが、その後同社の RealVideo や米 Apple Computer, Inc. (アップルコンピュータ Apple Japan, Inc.) 社の QuickTime、マイクロソフト社の Windows Media テクノロジーなどの動画にも対応するストリーミング技術が発表されている。
ストリーミング技術はストリーミング対応のデータを作成するエンコーダ、配信を行なう配信サーバ、受信し再生を行なうプレーヤの3点で構成される。
エンコードと配信を並列して行ないリアルタイムの配信を行なう方法を「ライブ配信」と呼ぶ。
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ストリーム暗号(Stream Cipher):共通鍵暗号方式の一つ。共通鍵暗号はストリーム暗号とブロック暗号の2種類に分類される。
ストリーム暗号は、平文を先頭から順番に1ビット、または数ビットごとに暗号化・復号化する。逆に、平文を一定長のブロックに区切って、暗号化・復号化を行う方法をブロック暗号という。
ストリーム暗号では、暗号鍵から鍵系列と呼ばれる擬似乱数を生成し、擬似乱数によって平文を逐次暗号化していく。擬似乱数の生成方法が非常に重要で、暗号強度に大きく影響する。擬似乱数は、ソフトウェアでも比較的高速に生成することができるため、ストリーム暗号をソフトウェアで実現する場合でも、高速な処理を行うことができる。
ストリーム暗号は、主に音声データやデータ通信の暗号方式として用いられており、その代表的なものには 「 RC4 」 がある。RC4 は、無線 LAN の暗号化方式である WEP でも使われていて、1バイト単位で暗号化を行う。
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ストレージ(Storage):「倉庫」を意味する。コンピュータでは外部記憶装置を指す。コンピュータ内でデータやプログラムを記憶する装置。ハードディスクやフロッピーディスク、 MO 、 CD-R/RW 、磁気テープなど。
記憶容量が大きく、電源を供給しなくても記録が消えない不揮発性のデバイスだが、動作は遅く、 CPU からは内容を直接読み書きすることができない。コンピュータ内にはこれとは別に、メイン・メモリが装備されており、利用者がプログラムを起動してデータの加工を行なう際には必要なものだけをこのメモリに呼び出して使い、長期的な保存には外部記憶装置が利用される。
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ストレートケーブル:RS-232C や Ethernet の 100BASE-TX などで、コンピュータと、モデムやハブなどコンピュータ以外の機器とを結ぶために使われるケーブル。コンピュータ同士を結ぶためにはクロスケーブルを使う。
LAN ケーブルには、ストレートケーブルとクロスケーブルという2種類のケーブルがある。ストレートケーブルはコネクタ同士の同じピン同士を接続しているため、電線が途中で交差せず、ケーブルの両端で極性が同じになっている。だから、コネクタ部分を見ると同じ色の線が同じ順番で並んでいる。一方クロスケーブルは、単純に2台のパソコンをケーブルで接続し、データ通信をする場合に使うもので、コネクタ同士の交差しているピンを接続しているため、コネクタ部分を見ると同じ色の線の順番が異なって並んでいる。
LAN ケーブルの内部は8本の信号線に分かれており、両端のコネクタ・ピンとつながる位置が決まっている。ストレートケーブルなら、1番ピンは他方の1番ピンに、2番ピンは2番ピンにつながるように結線されている。一方、クロスケーブルは、1番ピンが3番ピンに、2番ピンが6番ピンにつながる。パソコン同士をストレートケーブルで接続すると、送信端子同士が結線されることになり、うまく通信できない。クロスケーブルは、こうした不具合を解消する。ちなみに、最近のハブには UpLink 端子がついているが、その場合はストレートケーブルでハブをカスケード接続することができる。
クロスケーブルはホストとホストを1対1で接続する場合に使うもので、送信側と受信側のコネクターを結ぶ電線が途中で交差させられ、ケーブルの両端で極性を逆にしてあり、送信線と受信線が正しくつながるようになっている。また以前はケーブルの集線装置であるハブとハブとを接続する場合にもクロスケーブルを使っていたが、現在ではハブにストレートをクロスに変換する機能であるカスケードポート、または UpLink Port が付いているので、あまりクロスケーブルは利用されていない。
☆ ストレートケーブルを使用する場合
- パソコンの LAN ポートと、ハブやルータの LAN ポートを接続
- ハブの通常ポートともう一つのハブのカスケードポートを接続
- 無線 LAN アクセス・ポイントとハブの通常ポートを接続
☆ クロスケーブルを使用する場合
- パソコンの LAN ポート同士、LAN アダプタ対 LAN アダプタを接続
- ハブの通常ポート同士を接続
- ハブのカスケードポート同士を接続
- パソコンの LAN ポートと無線 LAN アクセスポイントを接続
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スニッファ(Sniffer):Sniff は 「嗅ぎつける」 から転じて 「盗聴する、傍受する」 を意味する英語。
ソフトウェア、ハードウェアの区別なく、ネットワークに飛び交う情報を捉えるデバイスを指す。スニッファの目的とは、ネットワークインタフェースを promiscuous モードに設定することで、ネットワーク上のすべてトラフィックを捕捉すること。promiscuous モードとは、ネットワーク上の全ワーク・ステーションが、自分自身のトラフィックだけでなく、すべてのトラフィックを監視するモードのこと。
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スニペット(Snippet):Snippet とは 「切れ端、断片、少し」 といった意味の英語。Snippet の snip というのは英語ではさみのチョキっという音をあらわし、新聞や雑誌の記事を切り取って他のところで保管する、いわゆるスクラップのことも Snippet という。
インターネット上では、検索エンジンの検索結果ページで、該当 Web ページのタイトルと URL との間に表示される 「説明文」 のことで、検索語が含まれたテキストの抜き書きのことを指し、要約文ともいう。Web ページの概要やページ内で検索キーワードと合致する部分が表示される。検索エンジンの利用者は、検索結果のページ・タイトルを見るだけでなく、説明を読んだうえで、自身が探している内容を含むページかどうかを判断するため、SEO の観点から重要な要素となっている。
従来、Yahoo! 検索結果のスニペットは、Yahoo! カテゴリの登録文を強制的に含んでしまう仕様になっていた。それが最近は、「登録文+ページ内テキスト抽出文」 となっている。ところが、米 Yahoo! は 2007 年 2 月 28 日、Yahoo! 検索結果において Yahoo! ディレクトリからのタイトル及び説明文の引用を拒否するための Meta タグ NOYDIR を公開した。その結果今後は、下記のように Meta タグを設定することによってそれが回避できることとなり、スニペット部分の自由度が増すこととなった。
<head>
<META NAME="ROBOTS" CONTENT="NOYDIR">
</head>
|
結果として、NOYDIR をつけたページについて Yahoo! ディレクトリに登録されていても、その内容と関係なく、ページのタイトルタグ及び文章中からタイトルと説明文が生成されるようになる。この変更は Yahoo! 米国、韓国、日本で適用され、反映した検索結果を作成するためにインデックスの更新が行われている。
なお、NOYDIRとは、Yahoo カテゴリーに登録されている説明文を要約文として表示しないことを指定するものだが、このメタ・ロボットは、Yahoo にだけ効果がある。その他の検索サイトで同様の効果を上げるには、NOODP を使うことになる。
Google からのみ引用を拒否するには
<head>
<meta name="GOOGLEBOT" content="NOODP" />
</head>
MSN からのみ引用を拒否するには
<head>
<meta name="msnbot" content="NOODP" />
</head>
|
スニペットという言葉は上記の他にも、プログラムなどの開発環境で、頻繁に使うコードやテキストなどを登録しておき、使うたびに呼び出す機能のことを指す場合もある。
プログラムを書いていると、同じコードを何回も繰り返すことがよくあるが、これは明らかに無駄なので、「サブルーチン」 というものが発明されている。同じプログラム内に、同じコードが複数あれば、それを1つにまとめ、それを呼び出すようにすれば無駄がない。しかし、別のプログラムに同じコードがある場合に、このテクニックは使えない。そこで、「ライブラリ」 という考え方が登場した。複数のプログラムで繰り返しよく使われるコードは、個々のプログラムのソース・コードとは別にまとめておき、各プログラムはそれを参照すればよい。
しかし 「コード・スニペット」 という機能が、Visual Basic 2005 で新しく追加された。コード・スニペットとは、よく使われる短いコードの断片に分かりやすい名前を付け、簡単な操作でソース・コードに挿入できるようにしたもので、やりたいことを表現している名前を持つコード・スニペットを選ぶと、それを実現するコードがソース・コードに挿入されるようになっている。
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スパイウェア(Spyware):ユーザーのパソコンに無断でインストールされ、主に個人情報や使用中のパソコンに関する情報を同意無しに送出するソフトウェア。
インターネットで訪れた Web サイトや、インストールされているプログラムとか、どのような操作をしているか、および個人情報などを勝手に送信する。
アダルトサイトなど怪しげなページに多く含まれており、クッキーなどと連動してメールアドレスなどの情報を盗んだり、悪質なものだとブラウザの設定を勝手に書き換えたりするようなケースもある。
ただしすべてが悪意を持ったサイトとは限らない。真面目な意図で制作されたページにも、「この先のページでは・・・の種類の情報を集める場合があります」という条項があって、ユーザーが不注意にそれに同意していることもよくある。
スパイウェアはウイルスに比べると、ずっと多くのパソコンにインストールされているようだが、ウイルスほど深刻な被害に及ぶこともなく、ネットワークを通じて他のコンピュータに感染することも基本的にない。
スパイウェアは一般的なウイルス対策ソフトでは発見できない。ウイルスでありながらスパイウェアでもある「トロイの木馬」のように、悪質なものはアンチウイルスソフトで対処することもできるが、普通のスパイウェアは専用ツールを使って対処する他ない。
専用のスパイウェア除去ツールは少数で、国産のものは見あたらない。外国製だと、フリーウエアの「Spybot」とシェアウエアの「Ad-aware」などが有名。前者は各国語に対応していて、ダウンロード時点では英語だが、起動後に「Japanese」を選択すると日本語表示される。「ヘルプ」も起動後に、アップデートの所に日本語用の差分ファイルがあり、それを導入すれば日本語で表示される。後者は英語版だが、別に公開された「日本語化パッチ」がある。
なお、2003 年 10 月、日本発売の「Norton Internet Security 2004」には新たに、スパイウェアやアドウェア、ハッキングツールといったウイルスではないが個人情報流出などをもたらす悪意あるプログラムを検出する機能が搭載された。ウイルスのように定義ファイルによってスパイウェアなどを検出し、ユーザーに警告を発することができる。
スパイウェア対策ソフトウェア開発会社、インターネットサービス会社、コンピュータメーカー、教育研究機関などで構成されたスパイウェア問題に取り組んでいる団体 Anti-Spyware Coalition ( ASC ) は 2005 年 10 月 27日、スパイウェアについて、「ユーザーに適切な通知をせず、ユーザーから適切な同意を得ず、そしてユーザーに適切な制御管理機能を与えずに実装された、追跡型ソフトウェアを指す。広い意味では、ASC が 『スパイウェアならびに好ましくない可能性のある技術』 と呼ぶものの同義語として使う」 とした定義を発表した。ASC によると、今回発表した定義や関連文書は、必要に応じて更新するという。
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スパゲッティ・プログラム(Spaghetti Program):別名、スパゲッティ・コード ( Spaghetti Code )で、処理の流れや構造を把握しにくく、修正や機能の追加が困難なプログラムを指す。ソフトは往々にして、あとから改良が加えられるが、何度も改良を加えていくと、プログラム全体の構造が複雑になって、どこがどうつながっているのか分かりにくくなってくる。ちょっとした変更でも、全体の構造を見ないと手が付けられなくなったりする。この様子を、麺が複雑に絡み合い、たった数本の麺を引っ張り出そうとしても全体がついてくる、スパゲッティに例えた。
C 言語などのプログラミング言語が登場する前、無条件分岐 「 goto 」 文という制御命令がプログラマの間で一世を風靡した。プログラムには各行に行番号がつけられて 「 goto 30 」 とするとその行に実行が移る仕組みだった。プログラムのいたるところに 「 goto 」、「 goto 」 とかかれて、あっちからこっちへ、こっちからそっちへと制御が移って大変だった。その後 「サブルーチン」 とか 「関数」 、「ローカル変数」 などの概念が出てきて、このスパゲッティ・プログラを見ることは少なくなった。
スパゲッティ・プログラムができる原因はいろいろあるが、むやみに制御を goto 文などで他の部分に飛ばしたり、変数の有効範囲を必要以上に広げたりすると、後からプログラムのごく一部を修正したい場合でも、プログラム全体を読み直さないと構造が理解できないという事態に陥る。設計段階で一貫した制御の流れを用意しなかったり、一度プログラムが完成した後にいろいろな機能を後付けしたり、といった理由によるものが多い。いずれにせよ、プログラムの本線となる流れをはっきりさせておき、メリハリのある処理を行うことが、スパゲッティ・プログラムの防止につながる。
スパゲッティ・プログラムはメンテナンス性に欠けるため、バグの温床になりやすく、低品質なプログラムができやすい。スパゲッティ・プログラムを改造する必要に迫られた場合は、一からプログラムを書き直した方が品質が高く、しかも短時間で仕上がる場合も多い。
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スパム・メール(Spam mail):もともとアメリカで放映されていた缶詰商品「SPAM」のTVCF に由来するそうで、「Spam」という単語が今では迷惑メールを総称する呼び名になっている。内容は主に、商品の宣伝、ビジネスの勧誘などで、一方的に送られてくるダイレクトメールを指す。
現在の Internet メールのシステムではこれらの迷惑メールを完全に防ぐ方法はない。一度来るようになってしまったらもう最後、そのアドレスを無効にするまで届き続ける。
一度売られた名簿はまたよそに渡り、その名簿でまた別の業者がスパムを送るようになるので発信元はどんどん増えていく。
多くのスパムメールは一度きりしか届くことはない。複数回送る場合はその都度メールアドレスを変更してくるのが常套手段。従って、メールソフトやプロバイダ側で特定のアドレスやドメインに対して受信拒否を行ったり、受信と同時に削除するような機能はそれほど役には立たない。
米国のスパムメールを規制する CAN-SPAM 法(Controlling the Assault of Non-Solicited Pornography and Marketing Act)は、2004 年 12 月 16 日ブッシュ(George Bush)大統領が署名して成立した。これは、州を越えてその効力をもつ連邦法として 2004 年 1 月 1 日から施行された。
同法に基づき、受信者はスパムメールの受信を拒否できる。また、セクシャルな表現を含んだメールやポルノ関連のメールに関しては、メールのヘッダの「Subject」内に特定のラベルを付けることが義務づけられる。違反者は罰金もしくは禁固刑に処せられる。ただし、受信者個人がスパムメール送信者に対して訴訟を起こす権利については認められていない。
国外から米国に入ってくるスパムに対しても有効だが、国外違反者の取り締まりについてはこれから検討していく模様。
米国で現在流通しているスパムメールの中で、最も多いのは健康医療関連で約半数を占めている。CAN-SPAM 法で特別に制限されることになるポルノ関連メールは、14%しかない。
新法の成立にあわせて多数の団体から賛同の声明が発表されたが、消費者団体や専門家からは逆に新法に効果が期待できない、もしくは既存の州法に比べて抜け穴を増やす結果となるとする意見も聞かれる。
なお 英国、オーストラリアなどでも同様の動きがある。
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スピム(SPIM、Spam By Instant Messenger):インスタントメッセンジャー ( IM ) のユーザに向かって、営利目的のメッセージが無差別に大量配信される、広告目的などのメッセージ。スパム・メールの IM 版で 「 IM スパム」 などとも呼ばれる。
非営利調査機関 Pew Internet & American Life Project が行った調査によると、インスタントメッセンジャーを利用する米国成人のうち、およそ30%が 「スピム」 の受信をした経験がある、とのこと。
それによると、米国の成人インターネットユーザー 1 億 3,400 万人のうち、3分の1を超える5,200 万人がインスタントメッセンジャー・サービスも利用しており、それらの中、頼みもしない商業メッセージがインスタントメッセンジャーで届いた経験を持つ人は、約30%もいたという。つまり、米国では 1,700 万人の成人がインスタントメッセンジャー経由のスパム、いわゆるスピムを受信した経験があることになる。
この調査は、2005 年 1 月 13 日から 2 月 9 日にかけて、電話調査形式で行なったもので、若年層ほどスピム受信経験率が高いという。これは、若年層ではインスタントメッセンジャーの利用頻度が他の年代層より高いためだろう。
30歳未満のインスタントメッセンジャー・ユーザーのうち、40%近くがスピム受信経験があると回答している。それに対して、30歳から49歳のインスタントメッセンジャー・ユーザー層では27%で、その割合がかなり下がる。
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スピンドル(Spindle):「紡ぐ、心棒、軸、回転軸」 という意味の英語で、パソコン関連では、もともとハードディスクの回転軸を示していたが、拡大解釈されるようになり、外部記憶装置のうちハードディスク、CD-ROM、MO、DVD、フロッピーディスクなど回転する円形媒体を用いるものの総称として使われる。
一般に、ノートパソコンで、内蔵しているディスクの数を表す単位としても用いられる。本体が小柄なB5サイズのミニノートパソコン、モバイル型の機種だと、内蔵しているのはハードディスクだけで、フロッピーディスク・ドライブや CD-ROM ドライブは必要に応じて外付けということが多い。この場合は、1スピンドルと呼ぶ。
2スピンドルの場合は、ハードディスクと CD-ROM ドライブを内蔵していることが多い。もちろん、CD-R/RW ドライブや DVD ドライブなど光学系の記録装置なら種類をとわない。なかには、これらの CD/DVD ドライブを予備バッテリーと交換できる機種もある。あるいは、運搬用にウェイトセーバーを付けることもある。こうした場合、実際には1スピンドルの状態で使うことになるが、機種としては2スピンドルに分類される。
一方、本体が大柄なオールインワン型だと、ハードディスク、フロッピーディスク・ドライブ、CD-ROM ドライブの3種類を内蔵している。つまり、3つの回転軸が入っている。そのため、こうした機種は3スピンドルになる。最近は、CD-ROM ドライブの代わりに CD-R/RW ドライブや DVD ドライブ、あるいはコンボドライブを内蔵している機種が多いが、この場合も同じ。
1スピンドルや2スピンドルのノートパソコンであっても、USB などを用いて CD や DVD、フロッピーディスクを増設することはできる。また、2スピンドルや3スピンドルのノートパソコンであっても、可搬性を考慮し、持ち運んで利用する場合には内蔵している CD や DVD、フロッピーディスクを取り外しできるものもある。この場合、これらの 「スピンドル」 を取り外した後の空間には拡張バッテリーを取り付けたり、あるいは重量を軽くするため取り外したままの運用ができる。
なお、これらと対比して、回転型の補助記憶装置類をまったく内蔵していない PDA などは、「ノースピンドルタイプ ( No-spindle type] ) 」 などと表現されることがある。
もう一つの用語例として、CD-R や DVD-R などのパッケージ形態の一つで、ディスク大の円形の土台と軸からなり、軸に CD の中心の穴を通し、メディアを積み重ねて保管する場合、この軸をスピンドルと呼び、全体をスピンドルケースと呼ぶ場合もある。メディアを数十枚単位で販売・保管する場合に用いられるパッケージ形状を指す。
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スプーフィング(Spoofing、なりすまし):Spoof は 「だます」 という意味の英語。spoofing とは、1800 年代後期にイギリスで使われるようになった 「だます」 とか、パロディで 「一杯食わす」 という意味があり、イギリスのコメディアン Arthur Robert がテレビ番組 TV sit.com のナンセンス・ゲームでタイトルに 「 spoof 」 を使ったことから、スラングとして使われるようになった。
ここでは 「なりすまし、なりすます」 を指す。他人のユーザー ID やパスワードを盗用し、その人のふりをして、その人に 「なりすまし」 て、ネットワーク上で悪事をはたらくこと。
電子メールや多くの掲示板では認証を行わないため、他人の名前や電子メール・アドレスでの投稿を行なうことにより、簡単になりすましが可能となる。
ただし、IP アドレス等まで完全に他人になりすますことは容易でないため、きちんと調査すればなりすましか否かの判断は可能な場合が多い。
他に、DoS 攻撃などを目的として、発信元 IP アドレスを偽装したパケットを相手サーバに送り付ける行為もなりすましとされる。相手サーバが返信を要求する際にしか発信元 IP アドレスは用いられないため、発信元 IP アドレスが正しくなくてもネットワーク上でパケットは流通する。
あるいは、スパム・メールの送信元を隠すために、スパム・メール発信者がメールアドレスを偽造する場合もある。詐欺メール/ウイルス作成者もこの手法を使用する。ウイルス作成者は、送信者アドレスをマイクロソフトテクニカルサポートなどとしてウイルスをセキュリティパッチのように見せかけたりすることもある。
また、Peer-to-Peerを利用した違法なファイル交換を撲滅することを目的に、元のファイルの質を落としたコピーを Peer-to-Peer ネットワーク上に大量にばらまいて調べる 「おとりファイル」 技術も 「スプーフィング 」といえる。
参照⇒ IP スプーフィング、パスワード・クラック
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スプリッタ(splitter):公衆電話回線網を使って ADSL によるデータ通信を行なう際に、使用する周波数 (波長) の違いによって、音声信号とデータ信号(ADSL 信号)とを電気的に分離する装置。
ADSL では音声信号とデータが同じ回線の中を流れてくるため、これをそれぞれ電話機と ADSL モデムとに分けて届ける必要がある。そのためにスプリッタを使用する。
具体的には、モジュラジャック(電話回線の端子)にスプリッタを接続し、そこから電話機と ADSL モデムにそれぞれケーブルを繋ぐ構成になっている。
スプリッタを付けなかった場合、電話機と ADSL モデムの両方にノイズが発生することがある。電話機以外にも FAX などでも同様の問題が発生することがあり、原則として ADSL ではモジュラジャックにスプリッタ以外の装置を接続してはならない。なお、NTT 交換局内にも同様にスプリッタが接続されている。
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スペキュラー(Specular):「輝きとか光沢」の意味。鏡面反射をスペキュラー、拡散反射をディフューズという。
3D グラフィックスでは、スペキュラーで光沢を与えて質感を表現する。
艶のある物体に光を当てたときに、光源の映りこみ現象が起き、明るく光って見える。これを鏡面反射という。
鏡面反射では、入射光の角度に等しい角度から見たときに最も明るく見え、視点の角度がずれるにつれて、明るさ急激にが低下する。反射して明るい部分(ハイライト部)は光沢度合いが大きいと小さくなり、単位面積あたりの明るさは明るくなる。
表面の滑らかさにより弱く広がって見えたり小さく点状の強い輝きになったりする。スペキュラーを適切に設定すれば表現がよりリアルになる。
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スペクトラム拡散(Spectrum Spread):=拡散
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スペクトル(Spectrum):一般的には、複雑な情報や信号をその成分に分解し、成分ごとの大小に従って配列したもののことであるが、様々な領域で用いられる用語で、色々なな意味を持っている。物理学・天文学では、白色光のような合成された光を成分の色に分解したときにみられる、紫、藍、青、緑、黄、だいだい、赤と波長の順にならんだ虹のような色の列をスペクトルという。
虹と同じようなことは、太陽光をガラスのプリズムに通すことによって見られる。プリズムをつかってスペクトルを観察し記載したのは、1666年のニュートンが最初とされる。また、光だけでなく波動で表現できる物理量すべてに、このスペクトルという概念を適用することができる。同様に、電磁波を分光器によって、電波、赤外線、可視光線、紫外線、X線、γ (ガンマ) 線のように、波長によって分離したものもスペクトルという。
スペクトルをつくり、視覚的にみる装置を分光器という。また、写真でスペクトルを観察し記録する装置を分光写真器といい、スペクトルの各部分の明るさを測定する装置を分光計 (スペクトロメーター) という。分光器、分光写真器、分光計を使ってスペクトルを研究する分野を分光学という。
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スポンサードサーチ(Overture Sponsored Search):=オーバーチュアのスポンサードサーチ
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スマート・カード(Smart Card):クレジットカード大のプラスチックなどの素材でできたカードにメモリや CPU、セキュリティ回路などの IC チップを埋め込んだもの。日本では IC カードと呼ぶこともある。
チップを読み取る装置とデータをやり取りするための方式に接触式と非接触式、両方の機能を備えたハイブリッド型のカードがある。接触式の場合、カードの表面にある読み取り機用の端子を使ってデータのやり取りや電力の供給を行なう。これに対し非接触式の場合は、内蔵アンテナによって無線で利用する。
接触式のカードは非接触式に比べると大容量のカードが作りやすいため、電子カルテなどの高機能なアプリケーションに利用される。だが接触式のため、利用頻度が高いと耐久性に問題が生じる場合がある。非接触式のカードは接触部分がないため、信頼性は高い半面、電磁誘導で利用できる電力には限界があるため、容量を増やすことができない。そのため、あまり高度なアプリケーションに対応することは難しいが、書き換えの容易さや、同時に何枚も読み取る事ができる特徴を活かして、チケット システムや入退館システムに利用されている。また、非接触式の場合は無線通信を利用するので、セキュリティ回路が組み込まれてはいるが、正当な読み取り機だけでなく悪意を持った第三者の読み取り機にも読み取られ、個人情報が流出する危険性がある。
内蔵情報の暗号化といった高度な演算能力を持つため、免許証・身分証のユーザー ID 活用、クレジット決済・電子マネーなどの金融利用、医療・保険の個人情報を記録する医療利用など、幅広い用途が見込まれる。またアプリケーションの書き換えによって別用途への転用やアップグレードが容易に行える。コンピュータデバイスとして用いられるスマートカードとしては、統一規格の PC カードがある。
スマートカードの物理的な規格は ISO により標準化されているが、内部の OS には MAOSCO コンソーシアムの MULTOS、米 Sun Microsystems (日本サン・マイクロシステムズ) の JavaCard、マイクロソフトの Smart Cards for Windows などがある。
参照⇒ IC カード
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スマートタグ(Smart Tag):2001 年 5 月 31 日に発売の Office XP で新しく搭載された機能で、画面内の作業個所に随時表示される新しいボタンのこと。このボタンから、たとえば Excel のセルをコピーする際に計算式が必要なのか、あるいは数値のみでいいのか、書式はどうするのか、などの選択ができる。このように、ユーザーの作業がスムーズに運ぶように適切な選択肢を表示する支援機能のこと。そのほかに、スマートタグを使えば、Word で URL や電子メールアドレスのハイパー・リンクをオンにするかオフにするのか、その場で選択することもできる。
XML を使用して、Web ページ上のあらゆる単語をマイクロソフトが選別したサイトにリンクする。プルダウンメニューが MSN とリンクしている。マイクロソフトが最新のアプリケーションや OS を自身のサイトや同社が好むサイトにさらに強く結びつけることが可能になる。大勢の消費者のウェブサーフィンの習慣を変えてしまう可能性がある。
当初、Microsoft は 2001 年 10 月 25 日に発売された Windows XP に搭載する予定だった新しい技術で、最初のベータ版には、Internet Explorer 6 に含まれる形で搭載されていたが、正式版では外され、組み込まれていない。
ベータ版発表後、多くのアンチ Microsoft 派がこぞって、言論の自由や知的所有権、Web コンテンツ作者の著作権を侵害するとして、同社を批判した。
「 Microsoft は OS 市場を独占するだけでは飽きたらず、Web ブラウザまでも支配しようとしている。Microsoft に私たちの作ったコンテンツをいじらせる権力を与えていいのだろうか?」、「もしこのコラムを読んだ人が、私の許可なしに、下線を引いた言葉に私の主張に反対する Web サイトへのリンクをはるとしたら? それがどんなに腹立たしいことか、私にはよく分かる。」 というコラム上の発言が多数の読者に支持された。
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スマートフォン(Smart Phone):携帯電話や PHS に情報処理機能を取り込み、携帯電話機能と PDA 機能を高度に融合した次世代端末。コンピュータを内蔵し、音声通話以外に様々なデータ処理機能を持った携帯電話。
現状の携帯電話との違いは、パソコンと同様にアプリケーションソフトをインストールして、データの処理や蓄積ができる点にある。
韓国や欧米では何機種も発売されているが、日本では未発売。普通の携帯電話より画面が広いが、その分本体が大きくなり、重い。
日本ではスマートフォンは売れないといわれている。過去にも、東芝、松下、京セラ、シャープなどが発売したが失敗に終わった。日本では、通常の携帯電話が高機能・高性能化し過ぎたためか、このように Palm を搭載したスマートフォンが市場に食い込むのは難しいとされている。
パソコンや携帯情報端末に比べて機能や性能では劣り、ボタンが少ないため情報入力には向かないが、長時間駆動が可能で作業場所を選ばず軽量であることから、社内情報の共有やメール端末、情報受信端末としての普及が期待されている。
2005 年 10 月 20 日にウィルコムは、マイクロソフトの PDA 向け OS 最新版 「 Windows Mobile 5.0 日本語版」 を採用した、国内初のスマートフォン 「 W-ZERO3 」(ダブリューゼロスリー) を 12 月上旬に発売すると発表した。
同年 12 月 9 日よりウィルコムオンラインショップ 「ウィルコムストア」 および主な販売代理店において予約受付を開始し、同年 12 月 14 日に発売した。価格は、年間契約付き新規契約または機種変更10ヶ月以上契約で3万9800円だった。
これは PHS ながら音声通話を標準でサポートしたスマートフォンと呼べる初の国産機で、Pocket PC も、国内でようやくスマートフォンとしての道を踏み出したことになる。海外では、既に Pocket PC のスマートフォン化は着実に進んでいるが、国内では音声通信の特殊性と多機能な携帯電話の普及によって、スマートフォンは著しく世界から遅れていた。このためスマートフォンを出せるのは PHS の公衆回線網をもっているウィルコムが最短のポジションにいると、いわれ続けてきたが、ようやく実現したことになる。
W-ZERO3 は、シャープが作成したこともあり、スライドキーボードを搭載し、ザウルスを彷彿させる端末となっている。Windows Mobile は、PalmSize PC として登場依頼、幾多のステップアップを経て、今、ようやく開花するスタートラインにたどりついたといえる。
W-ZERO3 は、CPU に Intel PXA270 プロセッサ ( 416MHz ) を使い、メモリーにはフラッシュ・メモリ 128MB、SDRAM 64MB を備えている。解像度が VGA の3.7型 640×480 ドットの 65,536 色高精細モバイル ASV 液晶ディスプレイを搭載し、通話もデータ通信もできる超小型無線通信モジュール 「 W-SIM 」に対応した PDA 製品。
OS に 「 Windows Mobile 5.0 for Pocket PC 」 を搭載したので、パソコンで作成した Excel や Word のデータを閲覧・編集でき、PowerPoint や PDF のデータ閲覧にも対応している。通信機能として PHS の通話・通信が可能なことに加え、IEEE802.11b 準拠の無線 LAN も内蔵しており、PHS による通話と無線 LAN によるデータ通信を同時に行うこともできる。
インターフェースには、タッチパネル液晶ディスプレイと併せて、QWERTY 配列のスライド式キーボードを採用。また本体背面には、約133万画素の CMOS デジタルカメラを内蔵している。カードスロットはミニ SD カードスロットと W-SIM スロットを備える。キーボード収納時の外形寸法は幅 70 ×高さ 130 ×厚さ 26mm で、質量はタッチペン、充電池を含めて約 220g。
内蔵アプリケーションでは、ウィルコムの提供するEメールや直送メールに加え、添付データのあるインターネットメールにも対応できるメールソフトを搭載。また、Web ブラウザには、Flash ( Macromedia Flash ) を用いたページも閲覧できる 「 Internet Explorer Mobile 」 が採用されている。このほか、「 Windows Media Player 10 for Pocket 」や、Java プラットフォーム 「 JBlend 」、電子書籍ビューアーなどが搭載されている。
シャープが 2005 年 10 月 20 日に開設した W-ZERO3 サイト
2006年に発売されたスマートフォンを以下に概観する。
☆ W-ZERO3 (ウィルコム) --- 国産スマートフォンとしてセールス的に初の成功を収めた端末。スマートフォンとしては、PDA よりの端末で、音声通話よりも PIM やプレーヤー利用に向いている。内蔵のスライドキーボードに無線 LAN によるネットワークと公衆 PHS 網を利用した音声通話、データ通信が可能ということで、低価格なインターネット利用ができるが、Bluetooth は搭載されていない。
☆ W-ZERO3[es] --- 上記 W-ZERO3 の後継機で、小型化されたスマートフォン端末。前機種に比べ音声端末に近い形態となり、無線 LAN は外され、かわりに USB ホスト機能がサポートされ、キーボードや USB メモリなどの USB 周辺機器が利用できる。カメラ機能の向上など、W-ZERO3 の主機能を維持しながら携帯電話に近づいた端末といえる。
☆ hTc Z --- NTTドコモが法人用に発表した、hTc 社製のスマートフォン端末。Microsoft Windows MobileR 5.0 を搭載した、第3世代携帯電話のポケットパソコン。スライドキーボードを内蔵し、無線 LAN、Bluetooth をサポートした小型端末で、ほぼ必要な機能をすべて搭載した高性能端末といえる。当初は法人のみの展開でしたがソフトバンクモバイルから同型の X01HT 発売に対応するかのように、WEB 限定ながらコンシューマ向け販売も開始されている。
☆ X01HT --- ソフトバンクモバイルが発表した上記 hTc 社製のスマートフォン端末。ハードウェアの基本性能は、ドコモの hTc Z と同等で、もっとも大きな違いは価格。ドコモの hTc Z が法人提供メインということもあり、価格はほぼコスト通りの7万円前後だが、X01HT では、コンシューマ主体の展開で通信料による割引とスーパーボーナスによる割引で3万円切る価格で入手できる。
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スマートメディア(SmartMedia):正式名は SSFDC だが、1996 年 7 月から「ロゴ名称」としてスマートメディアが用いられるようになった。
デジタルカメラの記録メディア。東芝によって提唱され、従来の PC カードに比べて面積が約三分の一と小さくて、切手サイズ(縦45mm、横37mm、厚さ0.76mm、重量1.8g)のフラッシュ・メモリカードの規格。一枚あたりの容量は16MB、32MB、64MB、128MBなどがある。
一般的なメモリ・カードが半導体メモリを基板実装しそれをカードケースに組み込むといった実装方式を採用しているのに対して、これは NAND 型フラッシュメモリそのものをカード上に埋め込む非常に簡単な構造をしているため、小容量単位の情報書き換えによる高速の書き込み消去が可能で、連続した情報記録など応用製品のパフォーマンス向上が可能。他のいかなるメモリ・カードより安価なカード供給が可能になっている。
なお、パソコンなどのスマートメディア・スロットを持たないほかの電子機器とのデータ交換用として、PC カードとの互換性を確保する専用アダプタも用意されている。また、スマートメディアを 3.5 インチのフロッピー・ディスク・ドライブで読めるようにするアダプタ(フラッシュパス)も開発されている。
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スミア(Smear):Smear とは 「塗りつける、洩れてよごす、擦れたりにじんだりして不鮮明にする」 という意味の英語。デジタルカメラのCCD、CMOS イメージセンサに特有の現象で、太陽や暗いところでの明るい照明など、強い光源を撮影したときに、縦方向に光の筋が発生してしまう現象をいう。実際に縦方向に多く見られるが、CCD の配列上から、横や斜め45度にも起きる。また、撮像素子に CCD を用いたデジタルカメラで比較的多く発生するもので、CMOS を用いたものでは殆ど発生しない。
CCD のような光/電子変換素子では、ある素子に一定以上の過剰な信号が入力されると、信号処理の過程で、縦あるいは横方向の信号が全体的に変化し、擬似信号として認識される。CCD や CMOS イメージセンサーには電子シャッターが使われており、シャッターボタンを押したときに超高速でシャッターが開いて、受光素子で光を電気に変換する。それを画像情報としてメモリに転送・保存する仕組みになっている。
その電化転送中にセンサーが強い光にさらされると、その光が電荷に加わり漏れ出してしまうことがあるが、その結果として写真に縦方向に光の筋が発生してしまう現象がスミアと呼ばれている。このスミア防止のために、電子シャッターとレンズに当たる光を物理的に遮るメカニカルシャッターを補助的に併用することが多くなった。
参照⇒ CMOS イメージセンサ
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スリップ再生(Slip PlayBack):あらかじめ設定しておいた時間ぶん、常にハードディスク上に映像データを一時保存し、テレビ視聴中に一時停止や巻き戻っての再生ができる機能。一時保存は録画とは異なり設定した時間を超えたぶんは削除されていく。そのため長時間視聴していたからといって一時保存データによっ てHD ドライブが圧迫されていくということはない。
再生を一時停止し、用事が済んだら一時停止を解除する。そうすれば、続きを見ることができる。もちろん、一時停止している間も録画は継続されている。つまり、録画をしながら録画している内容を任意の位置から同時に再生できる。
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スループット(Through Put):本来、工場や機械などが一定時間に処理できる作業量のこと。コンピュータの世界では、一定時間に処理できる情報量を表す。
コンピュータ間の通信における実質的な通信速度(理論値からプロトコルのオーバーヘッド等を差し引いた実効速度)の意味で使われることもある。
また、ユーザー宅にある ADSL モデムと NTT 収容局内用の ADSL モデム間の通信速度を ADSL リンク速度というが、実際の通信速度は、パソコンの性能やインターネットなどの混雑状況に影響を受けて変動する。この変動した実効速度をスループットという。音楽や画像データなどをダウンロードする際のデータ転送速度は、ADSL リンク速度ではなく、このスループットで表示される。
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スルッと KANSAI(するっと関西):「スル KAN 」の愛称で人気のカードで、関西の交通機関49事業者 ( 2004 年 12 月時点) が加盟するスルッと KANSAI 協議会の共通仕様による IC カード乗車券。
「スルッと KANSAI 」 ネットワーク全域で利用できる。近畿地方の JR 以外の電車、地下鉄、バスを1枚のプリペイドカードで乗り降りできるシステム。磁気カードを駅の自動改札機に通して乗車券の代わりに使える。バスの場合は運賃箱についているカードリーダーを通す。財布の出し入れや運賃を調べる手間を省いて、1枚のカードで乗り降りや乗り継ぎができる。千円券から五千円券まで色々とあるので用途次第で使い分け出来る。
なお、スルッと KANSAI というのはシステムの名称であって、カードの名称ではない。カードの名前は発行会社によって異なるが、どの公共交通機関でもスルッと KANSAI が代名詞として通じる。
カードの種類と発行会社
スルッと KANSAI 都カード --- 京都市交通局(地下鉄・バス)
スルッと KANSAI Kカード --- 京阪電気鉄道、京阪バス
スルッと KANSAI カード --- 近畿日本鉄道
レインボーカード --- 大阪市交通局、大阪港トランスポートシステム
モノカード --- 大阪モノレール(大阪高速鉄道)
ブルーライナーカード --- 泉北高速鉄道
レジオンカード --- 北大阪急行
パストラルカード --- 能勢電鉄
コンパスカード --- 南海電気鉄道、和歌山バス、和歌山バス那賀
ラガールカード --- 阪急電鉄、神戸高速鉄道、大阪空港交通、伊丹市交通局、阪急バス、阪急田園バス
らくやんカード --- 阪神電気鉄道、尼崎市交通局
スルッと KANSAI こうべカード --- 神戸市交通局、神戸新交通
すずらんカード --- 神戸電鉄、北神急行電鉄、神鉄バス
エスコートカード --- 山陽電気鉄道
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なお、スルッと KANSAI 協議会では、プリペイド式のスルッと KANSAI カードとは別に、後払い式カード、PiTaPa も発行している。こちらは、2004 年 8 月 1 日に阪急電鉄、能勢電鉄、京阪電気鉄道の3社が導入し、その後、大阪市交通局など、スルッと KANSAI 加盟各交通機関も追随する見通し。3社以外では、神戸市交通局や神戸高速鉄道などが入る 「 KOBE カード協議会 」 が 「 KOBE PiTaPa 」の導入を発表している。
詳細はスルッとKANSAI を参照。
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スレッド(Thread):話の筋道・テーマ。インターネット上の掲示板用語。あるメッセージとそれに対する返信メッセージ、さらにその返信メッセージに対する返信メッセージといった親子関係にある一連のメッセージ群のこと。普通はこれをツリー状に表示する。
掲示板の表示には「日付順表示」と「スレッド表示」とがある。
また、メーラー(電子メールをやり取りするためのソフト)の中にはスレッド機能が付いているものがあり、メーリング・リストからのメールなどをテーマ別に見たいときに便利。
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スワップ・メモリ(Swap Memory): 参照⇒ 仮想メモリ
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セーフディスク(SafeDisc): 参照⇒ SafeDisc
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正規表現(Regular Expression):特定の文字列ではなく、文字列の一部を一般化して表現するための手法。ドキュメントからの文字列検索時などに、検索したい文字列すべてを指定するのではなく、文字列の任意の一部を置き換え可能な状態で検索する場合などに用いる。正規表現に対応したエディタなどのソフトが必要。
Windows(DOS)の世界では、ワイルドカードがよく使われてきたが、正規表現の方が細かい指定が可能。その分だけ奥が深い。
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正弦波(Sine Wave):数学の三角関数にある正弦 ( sin x ) のグラフに波形が相似な交流をいう。サイン波とも呼ばれる。単一周波数の交流の波形で、その変異は時間や距離の割合に応じた角度の正弦となる。
交流信号ではもっとも基本的なもので、フーリエの原理によると、理論的に他の波形の交流は周波数が元の交流の整数倍であるような複数の正弦波に分解できる。一般的な交流発電機で起きる交流は正弦波になるし、家庭に供給されている商用電源もほぼ正弦波である。CPU クロックに使う発振器が出す波形も正弦波である。
FM 音源とは、パソコンやシンセサイザーなどの音源方式の一つで内蔵されている正弦波と矩形波などを合成することで音を作っている。
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静止軌道(Geostationary Earth Orbit):GEO ともいう。人工衛星の静止軌道。対地静止軌道ともいい、軌道傾斜角 =0 度、離心率 =0 (真円)、平均運動 = 1回転/恒星日の軌道を指す。高度 35,786km の赤道上空の円軌道のことで、軌道周期は23時間56分4秒となっている。地球の周囲を周回する公転周期が地球の自転の1周とまったく同じ時間であるため、地上からは常に同一の方位、仰角の位置に見かけ上静止しているように衛星が見える。この軌道に打ち上げられた衛星を静止衛星という。
地表で物体を投げる速度を徐々に速くしていくと段々遠くまで届くようになり、さらに速くしていくとやがては地球を周回するようになる。そしてその物体は人工衛星になったことになる。ちなみにこのときの初速度は約 7.9km/s、回転周期は1時間24分。地球を回る高度を地表から高くしていくと、円軌道を保持するために必要な衛星の速度が小さくなり、地球を回る周期が徐々に長くなる。そして、高度約 35,786km の円軌道では周期は23時間56分4秒となり、地球の自転に同期する。
静止衛星はアンテナを固定しておくことができ、都合が良いため、固定された地上局との大容量の通信に適し、衛星テレビ放送、データ通信、音声通話などに用いられている。BS デジタル放送、CS デジタル放送などの放送・通信衛星や 「ひまわり」 などの気象衛星が静止衛星である。ただし、極に近い地方ではアンテナの仰角が低くなるため、山や建物の陰になりやすいという欠点もある。
現在、静止軌道上では240機を越える通信衛星や放送衛星が実運用されているが、軌道上から、経済活動の活発な需要の多い地域にサービスを提供しようとすれば、おのずと軌道のポジションは限られてくる。となれば必然的に同経度の他国や企業との競合が生じる。さらに、衛星と地上との通信には電波を利用するので、周波数 (波長) 利用の競合も起こってくる。衛星を静止軌道上で運用するということは、有限な資源である周波数・軌道ポジションを占有するということでもある。したがって、静止衛星軌道の利用には国際的な取り決めと調整が必須となる。現在は、ITU によって軌道ポジションと周波数の国際管理・調整がなされている。
世界の人口や経済活動が地球表面に一様に分布していないように、静止衛星軌道上の衛星も偏った分布をしている。静止衛星軌道上の衛星増加にともない、狭い範囲に複数の衛星が共存している場所も存在する。軌道上のポジションと利用周波数帯の高密度化が現実となってきている。特に、ヨーロッパ・アフリカ上空にあたる東経15〜20度、アメリカ大陸上空の西経90〜100度、そして、日本および東南アジア地域の東経110度周辺である。
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静電容量(Capacitance):キャパシタンスともいう。ある物質にどれくらい電荷を蓄えることができるか、という数字。電荷を蓄える能力。対向した電極の面積、電極間に介在する誘電体の誘電率に比例し、電極間の距離に反比例する。
測定方法は、一般的に規定周波数の交流電圧によって行う。静電容量 C は、両電極にそれぞれ正負の電荷 Q を与え、電極間の電位差が V であるとき Q と V との比になる。 すなわち、C=Q/V で表すことが出来る。なお、単位は F(ファラッド) を使う。
つまり、1V の電圧を加えたときに、1C (クーロン) の電荷を蓄えた場合、その物質の静電容量は 1F (ファラッド) となる。
普通は、電気をためるコンデンサの大きさを表すのに使う。しかし、電線も数本の導体を、ケーブルの被服などによる絶縁体で隔ててできているため、コンデンサと似たような構造になり、静電容量が生じる。静電容量は、原理的には絶縁体をはさんだ導体に、電圧をかけると、その大小は別にして必ず発生する。
同じ材質のケーブルの場合、太くて長い方が金属の表面積が大きく、電荷を蓄積する容積が大きいので、その分蓄えられる電荷が多くなる、すなわち静電容量が大きい、ということになる。
2本のケーブルに交流電圧を接続すると、負荷が接続されていなくてもケーブル間で電流が流れ、この電流は、ケーブルの長さと太さに比例し、2本の線間の距離に反比例し、又絶縁物の材質で異なる。
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整備法(e-文書法):=e-文書法
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世界知的所有権機関(World Intellectual Properly Organization、WIPO):=WIPO
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セキュリティ・ホール(Security Hole):セキュリティ(Security)は「安全」「防衛」といった意味で、ホール(Hole)は、「穴」「欠陥」のこと。OS やソフトウェアの設計ミスなどによって生じた、セキュリティに関するプログラムの欠陥でバグの一種。その中でも、特にセキュリティに関するバグのことをセキュリティ・ホールと呼んでいる。
セキュリティ・ホールが残されたままのコンピュータを使用すると、ハッカーに利用されたり、ウイルスに感染したりする可能性がある。
ブラウザを使って、どこかの Web ページにアクセスした場合、その Web ページの管理者が悪意を持っていて、ある特定の操作をすると、こちらのパソコン(ハードディスク)の中にどんなファイルがあるか見られる、あるいはデータを壊すような命令を送ったりできる。
また、最近はワームがコンピュータに感染する糸口としてセキュリティ・ホールを使うケースが急増しており、2001 年 9 月下旬に感染被害が続出した Nimda(ニムダ)はその代表例で、セキュリティ・ホールによって被害を受ける恐れは急激に高まっている。
Web ページなどでインターネット上に公開しているサーバーは、誰でもがアクセスすることができるため、セキュリティ・ホールを放置しておくと、不正侵入者が許可なくコンピュータを操作する可能性がある。攻撃を受けると、外部ユーザにとって本来実行できない操作が可能になるため、Web ページで公開されている情報が改ざんされたり、機密データが盗み取られたり、他のコンピュータへ不正アクセスするための踏み台に利用されたりする。
こうしたセキュリティ・ホールは頻繁に見つかっており、その都度 OS やソフトウェアのメーカーは、対策のための修正プログラムを無償で配布してアップデートを呼びかけている。
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セクタ(Sector):HDD、MO、フロッピーディスクなど、ディスク状の記憶装置において、記憶する場所を定義する最小単位。
ディスク状の記憶装置において、樹木の年輪のように区切ったものが、トラック。そのトラックを更に円の中心から円周方向に向かう放射状の直線で区切ったものが、セクタ。セクタには、それぞれが区別できるようにセクタ番号がつけられる。
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セグメンテーション(Segmentation):直訳すると、区分・分割という意味で、色々なジャンルで使われているが、経済においては、市場細分化のことを指す。市場をある性質によって分け、それぞれに対し、最適な戦略・試作を立案・実施することになる。マーケティングの基本的な概念で、消費者をセグメント化すること。つまり、市場や生活者を同じ性質を持ったいくつかのグループに分割することをセグメンテーションという。具体的にいえば、共通のニーズを持ち、類似した購買行動をとる顧客の集団に市場を分割し、それに応じた対応をとるマーケティングの手法を意味する。
すべての人々に万人向けの製品を売り込むことは、必ずしも効率的とはいえない。ユーザーのニーズは千差万別で多様化しているので、万人向けの製品をつくろうとすれば製品コンセプトがあいまいになったり、非現実的な価格設定になったりする。そこで不特定多数のユーザーを、共通のニーズを持って類似した購買行動をとる市場セグメントに分けて、その中の特定のセグメントに照準を合わせてマーケティングの資源を集中投下するのが望ましい。
かつては、すべての顧客を対象として、大量生産・大量流通・大量広告を単一の製品で展開するマス・マーケティングが主流だったが、市場が成熟化し、作れば売れるという時代ではなくなってくると、セグメンテーションに基づいて各標的市場を選定し、おのおのに合った製品を展開するマーケティングが主流となってきた。
○ ターゲット・セグメンテーション (Target Segmentation):マーケティングの対象を資産、所得、性別、年齢、居住地、嗜好、価値観などさまざまな情報で分類し、ニーズの異なる集団として細分化して、ターゲットを絞り込むこと。それぞれのターゲットの特長をキーワード化して、代表的なユーザープロフィールを明確にして戦略を立てること。
○ マーケット・セグメンテーション (Market Segmentation):消費者をなんらかの意味で同質的な消費者グループに分割すること。ユーザーニーズを的確に把握し、何らかの尺度によって市場を分割し、自社の強み・弱みや、競合状況に応じて、対象とするセグメントを評価選択することが重要なポイントとなる。
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セグメント(Segment):区切り、区分のことで、色々なジャンルで使われている。
● マーケティング・セグメント:何らかの意味で同質的な消費者グループのこと。単一の方法でマーケティングが可能な、消費者のグループ。
商品やサービスの販売対象となるセグメントを想定し、そのセグメントに適したキーワードを設定することが極めて重要で、ひとつのセグメントに属する消費者すべてに対して同一の戦略や戦術を用いるのが望ましい。
● グラフィック:くねくねとうねった自由曲線全体をひとつの数式で表現できるわけではない。どんなに長い自由曲線も、単位みたいなものが存在する。この単位のことを曲線セグメントという。
● ネットワーク・セグメント:ネットワークを構成するひとつの単位。LAN などの一つの区切り、あるいは部門ごとにグループ化されたネットワークの単位を指す。
TCP/IP を用いてネットワークを構築する場合、各ノードに割り当てられた IP アドレスとサブネット・マスクによって所属するセグメントが決定される。TCP のセグメントは、TCP で扱うデータの転送単位を意味し、TCP パケットよりも厳密な使い方になる。
1本の 10BASE-2 または 10BASE-5ケーブルに接続されたネットワークのノードの集まりで、主にネットワークケーブルの再延長を表わすときに用いられる。10BASE-2 の1セグメントは最長 185m まで、10BASE-5 の場合は最長 500m まで延長することができ、これより長くしたい場合はリピータやルータなどを使う必要がある。
● CPU:コンピュータの仮想メモリシステムにおいて、タスクに割り当てられた仮想メモリ空間を細分化した、最小単位を指す。
米 Intel (日本インテル) 8086 系の CPU において、64Kbytes ごとに区切られた記憶領域のこと。セグメント・レジスタに記録されているアドレスを基準にして、64Kbytes の範囲内を相対位置で指定する。8080 などの 8bit CPU との一貫性を持たせつつ、64Kbytes 以上のメモリ領域を利用できるようにするために実装された。
● 1セグメント放送(1 Segment Broadcasting、ワンセグメントホウソウ):地上波デジタル放送で行なわれる携帯電話などの移動体向けの放送。日本の地上波デジタル放送方式では、一つのチャンネルが13のセグメントに分割されており、これをいくつか束ねて映像やデータ、音声などを送信している。
ハイビジョン放送 ( HDTV ) は12セグメント必要だが、通常画質の放送 ( SDTV ) は4セグメントで済むため、三つの異なる番組を一つのチャンネルで同時に放送することもできる。
このセグメントのうち、一つは移動体向け放送に予約されており、これを1セグメント放送と呼ぶ。帯域が通常放送の 1/4 と狭いため、低解像度・低ビット・レートの映像しか伝送できないが、携帯端末の特性を活かし、通信との融合など新たな試みができるのではないかと期待されている。
2004 年 11 月時点で、さまざまな実証実験や H.264 用のチップの開発が行われており、2005 年度中の放送サービス開始が期待されている。また、テレビ放送だけでなく、音声放送(ラジオなど)での利用も考えられている。
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セッション(Session):Session は 「開会、会議、会合、学期、授業、学年、集団でする一定期間の活動、打ち合わせ」 などの意味があり、パソコン関連では 「一区切りの作業」 の意味で使う。
[1] WWW におけるアクセス数の単位の一つ。Web サイトを訪れたユーザがサイト内で行なう一連の行動をまとめて1セッションという。同一ユーザが短時間に何ページ読み込もうと、セッションは1。同一のユーザでも、ある程度間隔が開いた場合は、新しいセッションとしてカウントする。どのくらい開いたら新しい訪問とみなすかについてはいろいろな基準があるが、Web 測定の代表的な企業である Internet Profiles 社が採用している30分が、事実上の業界標準となっている。
[2] コンパクトディスクでは1回の書き込み毎にリード・イン、リード・アウトという領域がデータの前後に付加される。 このリード・イン、データ、リード・アウトの固まりをセッションと呼ぶ。
オーディオ CD プレイヤーは最初のセッションしか読めない。つまり、セッションをクローズした後に曲を追加した場合は第2セッション以降に書き込まれるので追加した曲はパソコンでしか聴けない。
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セットトップボックス(Set Top Box、STB):=STB
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セル(cell):英語で、「(修道院付属の)庵室、(刑務所の)独房、(ハチの巣の)穴、細胞、バッテリー( cellが集まったものが battery )」などの意味がある。
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電波が届く範囲:無線 LAN で、アクセスポイントから電波が届く範囲を 「セル」 という。セルは目に見えないが、カタログにセル半径何メートルと記述があっても、受信範囲が綺麗な円になっているとは限らない。環境によって電波の飛び方は大きく異なる。実機を用いた現場調査を行って初めてセルの大きさが確定できる。
携帯電話や PHS などに代表される広域移動通信において、一つの基地局がカバーする区域のことも 「セル」 という。セル一つに基地局一つが対応している。
携帯電話の場合、広大な通信エリアを一つの基地局でカバーしようとすると、ユーザの増大に伴って周波数 (波長) 帯域が不足しがちになる。そのため、一つの基地局がカバーする通信エリアを非常に小さな区域に限定し、近接していない基地局で同一の周波数帯を用いるという手法が編み出された。これをセル方式という。
セル方式を利用するためには数種類の周波数帯を用意し、周波数帯が重複しないエリアを隣接させて配置する必要がある。
端末がその時通信しているセルの範囲から出て、他の場所へ移動しても、再び次の範囲(セル)にある基地局と通信する方式を、セル方式による移動通信システムという。携帯電話もこのセル方式を利用した移動体通信システムを使っている。
この、セルによる電波のエリア方式は、1953 年にベル研究所の K. バリントンが、1960 年には同じくベル研究所の H. J. シュルテが唱えた「エリアを使った周波数の有効利用のアイデア」に基づいている。1968 年には旧・電電公社の荒木欣一郎によって「位置登録」が提唱され、1979 年にはベル研究所の V. H. マクドナルドが提唱した「ハンドオーバー」という考えが追加された。1980 年代からは、具体的なシステムが世界的に導入され、現在の携帯電話のシステムでこの方式が利用されるようになった。
タクシー無線などの簡易無線では、セル方式ではなく「大ゾーン」と呼ばれる方式が利用されている。この方式は、エリアを細かく分けるのではなく、大きなひとつのゾーンで複数のチャンネルを割り当ててしまうやり方で、基地局をひとつ作ればよいのだが、基地局と交信できる端末の数はサービスエリア全体でチャンネル数の分しか使用できないことになってしまい、携帯電話で大ゾーン方式を利用すると、はじめから「混線OK」とでもしない限りは使えないことになる。
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ATM ネットワークの通信単位: ATM (非同期転送モード)ネットワークの通信単位。大きさは 53 バイト固定 (うち、ヘッダが 5 バイト、データが 48 バイト)。ATM はセルという小さな固定長のデータを、「 ATM スイッチ」という交換機で経路制御して通信する。
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縦横の罫線で囲まれたマス目:
- HTML ではテーブルの中でデータを書き込む場所のことをいう。具体的には「 <td> と </td> 」や「 <th> と </th> 」に囲まれた中をセルと呼ぶ。
- 表計算ソフトの表のマス目をセルという。
表計算ソフトを起動すると、縦横にビッシリ並んだマス目が現れる。この、ひとつひとつのマス目をセルといって、この中に項目や数字を入力していく。
各セルは、行と列で特定できるようになっていて、行は、縦方向に 1、2、3 と数字で指定され、列は、横方向に A、B、C とアルファベットで指定されている。
したがって、左上の角が 「 A1 」 で、その右隣が 「 B1 」 となり、「 A1 」 の下は 「 A2 」 となる。
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メモリにおける記憶の最小単位の1ビットを格納する素子:一般に、メモリデバイスにおける記憶の最小単位の1ビットを格納する素子をいう。
メモリデバイスでは、このセルの寸法を小さくすることにより飛躍的に高集積度を達成してきた。また、ひとつのセルに含まれる素子数が少ない程、高密度低コストを実現できる。標準的な DRAM では1トランジスタと1容量(合計2素子)、フラッシュ・メモリでは、1トランジスタのみ。従ってフラッシュメモリは、最小の素子数でメモリセルを構成しているため、DRAM よりも低コストで製造できる。
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セル生産方式(cell production system / cell manufacturing system / cellular manufacturing system ):組み立て製造業において、1人〜数人の作業員が部品の取り付けから組み立て、加工、検査までの全工程を担当する生産方式。部品や工具をU字型などに配置したセルと呼ばれるライン(作業台)で作業を行う。
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セルラ(Cellular):セルラー電話 (cellular phone) とは、セルラ方式を用いた移動通信で、単に携帯/自動車電話ともいう。
セルラ方式 (cellular system) とは、移動しながら通話できることが特徴で、サービス・エリアをセル (細胞) と呼ぶ複数の無線エリアでカバーし、通信中に電話機がセル間を高速で移動しても通信を継続できることが基本的な特徴。PHS もサービス・エリアをセルでカバーするが、高速移動中の通信に対応していないため、セルラー電話とは呼ばない。
セル形状としては、理論上は正三角形、正四角形、正六角形の3種類が考えられるが、最も効率が良いのは正六角形で、これを基に設計するのが一般的。セルの大きさが半径数百メートル程度なら 「マイクロセル」、これ以上の大きさなら 「マクロセル」、これ以下の大きさは 「ピコセル」 と呼ぶ。連続したサービス・エリアを構成している時に、移動にともなってセルを切り換えることをハンド・オーバと呼ぶ。
基地局を無線で中継しながら通信を行うしくみ。日本では、使用する周波数 (波長) を 800MHz、または 1.5GHz 帯と定めている。第1世代の FDMA 方式は、主に自動車電話として用いられた。次いで開発された第2世代の TDMA 方式では、携帯端末の小型軽量化が促進され、通話料の低価格化と相まって加速度的に普及した。最新の第3世代携帯電話である CDMA 方式では、データ通信やインターネット接続、電子商取引が行えるなど、電話以外のサービスが提供されている。
海外におけるアナログのセルラ自動車電話・携帯電話システムは、北米の AMPS、英国の TACS ( Total Access Commuication System )、北欧の NMT450、ドイツの C-450 など世界で10種類以上の方式が運用されている。
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セレロン(Celeron):セレロン(Celeron):= Celeron
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ゼロデイアタック(Zero-Day Attack):ソフトウェアにセキュリティ上のセキュリティ・ホールが発見されたときに、問題の存在自体が広く公表される前にその脆弱性を悪用して行なわれる攻撃。
コンピュータシステムを外部からの攻撃から守るには、メーカーや開発者が公開するパッチを、公開後即座に適用するのが基本だが、ゼロデイアタックの場合は対応策が公表される前に攻撃が行なわれるため、このような対策では防ぎきれない。
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センサーネットワーク(Sensor Network):実世界の情報をリアルタイムに取得するためのネットワークで、複数のセンサノードを分布させ、各ノードが取得した環境データを基地局に収集するためのネットワーク。この技術によって、照明や空調の自動制御をはじめ、防犯、防災、省エネ、生産現場・倉庫における資産管理など、広範囲な利用が可能となっている。
センサネットワークの重要性は、1980年代から認識されていた。この時代は、Ethernet LAN の技術が普及し始め、また LAN を WAN に接続するインターネットワーキングが広がり始めた頃でもある。1999年に開かれた米計算機協会 ( ACM ) 主催の国際会議で、モバイルコンピューティングの分野における最高ランクの会議である MobiCom がセンサネットワークの歴史の幕開けとなった。
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セントロニクス・インターフェース(Centronics Interface):=セントロニクス仕様
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セントロニクス仕様(Centronics Interface):米国 Centronics Data Computer 社が開発したパラレル・ポートの仕様で、16/32bit のデータを、8本の線を使い 8bit を同時に伝送するプリンタ・インタフェース。
ほとんどのプリンタメーカーがこのインターフェイスを採用したため、事実上のパラレル・ポートの業界標準となっている。その後、各社が独自に拡張仕様を提唱したため、IEEE によって IEEE1284 として標準化が行われた。
コネクタの物理的形状、ピン配置、データ転送プロトコルなどが仕様の範囲だが、明確な規定は存在しないため「セントロニクス準拠」という表現を使う。
プリンタ側コネクタはアンフェノール社の 36 ピン 57 型コネクタが標準で、パソコン側はアンフェノール社の 14 ピン 57 、Dサブ 25 ピン、ハーフ・ピッチ 20 ピン、ハーフ・ピッチ 36 ピンなどとさまざま。
プリンタに大量のデータを送る際、安価で高速なインターフェースとして近年まで用いられてきた。しかし、信号線の数が多いのでコネクタが大きくなるため、最近では USB インターフェースにその座を奪われつつある。
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全二重通信(Full-Duplex):送信回線、受信回線をそれぞれ別に備えることで、送受信を同時に行う通信方法。通信回線が2本以上必要なため、コストはかかるが、伝送効率は高くなる。電話やパソコンのシリアル・ポート(RS-232C)や、送受信用として独立したチャネルを持った 10BASE-T や 100BASE-TX などがこの方式。
モデムのようなアナログ回線での通信では、送受信の周波数 (波長) を変えて、送信チャンネルと受信チャンネルを確保し、同時に送受信を行う。パソコン通信ではほとんどこの方式が使われている。ISDN のようなデジタル回線では、送信するタイミングと受信するタイミングを変える「時分割」を行うことで送信チャンネル・受信チャンネル・制御チャンネルなどを確保している。
この方式に対し、一つの通信チャネルを使っつて、送信と受信とを切り替えながら通信を行なう通信方式として、半二重通信(Half Duplex)というのがある。
送信側、受信側が交互に使うことで、双方向の通信ができる。ただし、送受信を同時に行う事は出来ない。ファクシミリのように片方向の通信量が多いものには「半二重通信」が用いられる。
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染料系インク:「染料」と「顔料」との違いは「溶けるか、溶けないか」で、水、油やアルコールなどの液体に溶け、つまり溶媒に対して溶解性があれば「染料」、溶けなければ「顔料」になる。
パソコン用プリンタのインクは、「染料系インク」が最初から現在に至るまでずっと主流で、特にインクジェットプリンタは水性インクを使うので昔から水は大敵だった。そのため、耐水性のあるインクジェット専用紙や、インク自体にも改良がなされて滲まない工夫がなされてきた。
しかし最近になって、インクジェットプリンタで顔料系インクを使うことができるようになってきた。もともと水に溶けない色素なので耐水性もよく、しかも経年変化もしにくいという特徴がある。染料系インクのプリントアウトはどうしても時間とともに色素が抜けていき退色しやすいが、顔料系インクなら日焼けにも強く、屋外に張り出すポスターにも向いている。だが、顔料はどうしてもノズルが目詰まりしやすく、インクの濃度を安定化させることも染料より難しいため、顔料系インクの製品化が遅れていた。
染料系インクはインクを用紙にしみ込ませる方式だが、顔料系インクは用紙の上に色素を乗せる方式になる。だから前者は、多少の滲みはあってもカラー印刷にむいている。というのも、写真などのカラー印刷は自然に近い微妙な色合いを出せるかどうかが最大のポイントで、顔料インクでは各色がはっきりしすぎてしまって不自然なこともあり、鮮やかな色合いや、色を重ね合わせて階調豊かなカラーを実現するには染料インクが適している。
一方後者は、ワープロ文書のような文字主体の印字物にむいている。染料系インクと比べて滲みがなく、白黒のコントラストもはっきりしていて、文字の輪郭をハッキリ印字でき、文字が読みやすい。黒を黒らしく印字するためには顔料インクのほうが適している。
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ソーシャル・ネットワーキング・サービス(Social Networking Service、SNS ):インターネットに登場した新しいビジネスで、「友達の友達は皆友達」という考え方に基づき、人間関係の「つながり」を重視して趣味や仕事関係、男女関係などのネットワーク構築をサポートするサービス。参加者が互いに友人を紹介しあって、新たな友人関係を広げることを目的に開設されたコミュニティ型の Web サイト。誰でも自由に参加できるサービスもあるが、基本的には、「既存の参加者からの招待がないと参加できない」というシステムになってい場合が多い。
近年のインターネットの特徴でもある「匿名性」を排除し、紹介制を基本にすることで「信頼でき、安心できる」コミュニティを提供することを第一の目標としている。
会員制クラブと同じように、入会するには会員からの紹介を必要とする。会員が知人のメールアドレスをサイトの主宰者に知らせ、そのサイトから「○○さんがあなたをご招待しています」というメールが届くことで、新規登録が可能になる。加入したければ、そのサイトに名前、年齢、住所、職業、趣味などを記入し、登録する。そうすることでサイト上に自分の写真と、自己紹介が載ったページをもつことができる。写真をクリックすると、その友人の知人リストを見ることができ、自分と趣味のあう人がみつかれば、メールを出して友人となることもできる。相手の承認を得たうえで自分の知人リストに加えることもできる。そうすることで、次々とネット上で交友関係を広げることができる点は「出会い系」と似ているが、招待状がない限り加入することができないので、一定の安心感がある。
有料サービスもあるが、多くは無料サービスで、サイト内に掲載される広告や、友人に本やCDなどの商品を推薦する機能を設け、そこから上がる売上げの一部を紹介料として徴収するという収益モデルになっている。
2003 年頃相次いで誕生し、異性同士の出会いを目的とした 「 friendster(フレンドスター)」 が2003 年 3 月の開始から半年で利用者百万人を集め、一気に注目を集め、ビジネス相手や趣味の仲間を探す SNS も流行している。米国の大手サーチエンジン Google の一社員であった Orkut Buyukkokten が開発した 「 Orkut (オークット) 」 が2004 年のサービス開始以降人気を誇るが、日本語環境での利用に問題があるために日本国内では利用が難しい。
この他に英語では 「 LinkedIn 」、「 Ryze 」、「 Tribe.net 」 などがあり、日本でも、「 グリー(GREE) 」、イー・マーキュリーの 「 mixi (ミクシィ) 」、「 フレンドマップ 」、「 Echoo! 」、ライブドアの 「 livedoor アミーゴ 」 など個人やベンチャー企業が運営するサービスが続々と生まれたが、いずれのサービスも会員数を増やしており、今やウェブ上の一大サービスジャンルとなった感さえある。
しかし、これまでも SNS 的なサービスは数え切れないほど存在していた。例えば、名刺をネットで交換するサービス、興味や関心のある商品やニュースなどを通して同じ関心を持つ人と交流する「関心空間」、同窓生を集める 「 この指とまれ! 」 などはその最たるものだろう。男女の出会い系サイトでも似たような要素をもつものも多々あった。
違うのは、インスタントメッセンジャー(IM)やブログというコミュニケーション・ツールの普及が背景にある。SNS ではブログや日記を読むことによって、相手の興味や人柄、もしくは知的レベルでさえ推察することが出来てしまう。ブログは書く人の関心事や思索の流れそのものを映し出すので、大まかな人物像をプロファイリングすることが可能になる。出会い系サイトの危うさは、相手の素性や興味が本当のところでは分からず、それがフェイクかリアルかを判別し難いところにある。匿名が売りの「出会い系サイト」とは逆の仕組みになっている。
(有)ゼンダは、ペット専門のソーシャル・ネットワーキング・サービス 「わんにゃふれんず 」 を 2004 年 10 月 19 日より開始した。登録は無料。
「わんにゃふれんず」では、ペット情報や日記を他の会員に公開できる。また、会員間で「友達登録」を行なうことでメールアドレス非公開でのメールのやり取りが可能になる。地域やペットの種類といったテーマごとのサークル機能も用意されており、サークル専用の BBS (掲示板)も利用できる。
総務省は 2006 年 4 月 13 日、ソーシャル・ネットワーキング・サービスの登録者数値を公開した。2006 年 3 月末の SNS 登録者数は13社、716万登録で、2005 年 9 月末 SNS 登録者数の399万登録に対して約179%増加となった。
最近のコミュニケーションツールとして、ブログ、ソーシャル・ネットワーキング・サービスや Wiki が登場しているが、性格が少しずつ違っている。時系列で情報が流れていくブログや SNS は、メンバー間のコミュニケーションの活性化や、新しいアイデアの創出に向いている。
ブログはユーザー同士のコミュニケーションで、自身の知識と第三者の知識とを交流させて、イノベーションを生み出すのに適している。参加者を限定したり、オープンにしたりできる。SNS はブログよりは狭い範囲の限定されたユーザー間でのコミュニケーションをはかっている。一方で業務知識を共有していく場としては Wiki のほうが適しているようだ。このことは Wikipedia を見ればよく判る。
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ソーシャル・ブックマーク(SBM、Social BookMark):言葉の意味としては 「社会的に公開されたブックマーク」 ということ。インターネット・エクスプローラなどの Web ブラウザにおいて、「お気に入り」 とか 「ブックマーク」 とかに、よく使う Web ページを登録しているが、これをネットワーク上に保存して、他のユーザと共有するサービス。ユーザはツールバーなどを使って通常のブックマークと同じ感覚でサイトを登録することができる。ブラウザのブックマークはそのパソコンでしか見られないが、ブックマークサービスに登録した自分のブックマークはインターネットにつながっていればどのコンピュータからでも閲覧できる。
ソーシャルブックマークは単純なオンラインブックマークサービスとは異なり、多くのユーザでブックマークを共有し、分類や人気度、コメント、解説などの情報を付加していくことに主眼が置かれる。このため、ブログに続くコミュニケーションツールとして注目されている。また同じような関心を持った利用者のブックマークをたどることにより今までのキーワードによる情報検索とは異なって、思いも寄らなかった目新しい情報やホームページを発見することができる。
特に、最近のサービスでは分類に従来の Web ディレクトリのような固定的・階層的な分類法ではなく、ユーザが自由に設定できる 「タグ」 と呼ばれる単語やフレーズを利用しているものが多い。ユーザは登録時に一つのアドレスに複数の任意のタグをつけることができ、また、複数のユーザが一つのアドレスにタグをつけることができる。これによって、自分と同じ関心を持つユーザのブックマークを閲覧したり、自分の思いつかなかった切り口の共通点によって新しいサイトを発見することができる。
del.icio.us や(株)はてなが 2005 年 2 月からβ版運用を行ってきて 2005 年 8 月 19 日に正式リリースしたはてなブックマークが登場する以前から、これに似たようなサービスとして、MyClip などのクリッピングサービスが存在していた。クリッピングはインターネットから有用なサイトを拾い上げて分類・公開する仕組みだが、ソーシャルブックマークはクリッピングにタグ間リンクで広がりを与え、更なる情報収集に適したネットワークの形成に繋がっている。
ソーシャル・ブックマークのサービスはたいてい会員制になっていて、国内で活発なはてなブックマークだと、無料だが会員登録をする必要がある。はてなブックマークはβ版開設から半年が経過した正式リリース時に、1日あたりのページビュー数は50万まで増加し、被ブックマークエントリーは 57 万 7,927、ブックマーク総数は 104 万 4,531 に達している。
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ソース(Source):源泉、元、源。コンピュータ上で動作するプログラム(ソフトウェア)の多くは、コンピュータが理解できるマシンコード(2 進数 による記述)となっているが、プログラムを作るときには人間が理解できる(ほとんどは英語だが)プログラミング言語による記述をテキスト・エディタなどによって行う。プログラミング言語によって記述された内容をソースといい、ソースはコンパイラ等によってコンピュータが理解できる記述に変換される。「ソース・コード」や「ソース・プログラム」ともいう。 参照⇒ [インタプリタ]
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ソース・コード(Source Code): 参照⇒ ソース
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ソース・プログラム(Source Program): 参照⇒ ソース
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ゾーン CAV(ZCAV)(Zone Constant Angular Velocity): 参照⇒ CAV
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ゾーン CLV(Zone Constant Linear Velocity):ゾーン単位線速度一定 参照⇒ CAV
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走査線(Scanning Line):画像をテレビに描き出す際に、画面上を走査する軌跡のことを走査線という。ディスプレイが画面描画を行なうための走査信号の周波数 (波長) で、ディスプレイの画面描画の速度を表す。CRT ディスプレイは、左上から右下に向かって水平に1ラインずつ電子線を照射して1回の画面描画を行なう。水平同期信号が入ると走査線を画面左に戻す。垂直同期信号が入ると走査線を画面上に戻す。走査線のスピードはいつも変わらない。どれくらい動かし、戻すかは同期信号の幅によるので、同期信号の幅は厳密に決められている。
1秒間に描画できるラインの数を水平同期周波数、1秒間に画面を書き換える回数を垂直同期周波数と呼ぶ。周波数が高いほど、解像度や同時発色数を上げることができ、また、ちらつきの少ない表示を得ることができる。垂直同期周波数が低いと画面にちらつきが現れ、見にくくなる。同じ垂直同期周波数なら、水平同期周波数が高いほど解像度を上げることができる。
有効走査線数 ( number of effective scanning lines ) とは、走査線の内で、実際に画面を構成している走査線の数で、NTSC の場合、走査線 525 本の内、有効走査線は 480 本になる。ハイビジョンテレビでは走査線数 1125 本の内、有効走査線は 1,080 本になる。
一般的なテレビでは走査線が 525 本 あるが、1/60秒毎に半分ずつ書き換える (偶数ラインと奇数ラインで) ので、525×60÷2=15,750 で、これを 15KHz 出力と呼ぶ。また、画面を半分ずつ書き換える方法をインタレースという。
他に 24KHz と 31KHz がよく使われ、24KHz は 400 ライン×60 フレーム=24,000、31KHz は 525 ライン×60=31,500となる。この2つは1/60秒毎に画面を全て書き換えるのでノンインタレースと呼ばれる。
画像フォーマット | 走査線数 |
有効走査線数 | 画面比率 |
画素数 | 放送媒体 |
BS用語 | 放送方式 |
480i (525i) | 525本 | 480本 |
16対9、4対3 | 720×480 | 地上波を含む |
SD放送(標準放送) |
NTSC |
480p (525P) | 16対9 | BS・CSデジタル |
1080i (1125i) |
1125本 | 1080本 | 16対9 | 1920×1080 |
BS アナログ・BS デジタル放送 | デジタル・アナログハイビジョン |
HDTV |
720p (750P) | 750本 | 720本 | 16対9 |
1280×720 | BSデジタル |
HD 放送、デジタルハイビジョン |
1080p (1125P) | 1125本 | 1080本 |
16対9 |
1920×1080 |
BSデジタル |
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送信ドメイン認証技術(Sender Authentication Protocol):メールを受信する際にそのメールの送信元サーバが適切かどうかを認証する技術。メールの送信側はサーバ情報や電子署名の公開鍵 (参照⇒ 共通鍵暗号方式) など、ドメイン (参照⇒ ドメイン名) の認証情報を DNS で公開し、受信側のサーバがメール受信時に送信側ドメインの DNS へ認証情報を照会して、認証情報と受信メールの情報が一致するかを検証する。認証情報や電子署名の公開鍵は DNS のテキストレコードのかたちで公開される。これにより、ドメイン名を詐称したメールの受信を防ぐことができる。
送信ドメイン認証を正しく動作させるためには、メールの送信側と受信側、それぞれであらたな設定が必要になる。そのため、普及には時間がかかるだろうと言われていたが、スパム・メールやフィッシング詐欺によって多大な迷惑を受けている米国などでは、急速に採用されつつある。しかし、送信ドメイン認証技術は、米 Microsoft が推す IP アドレス型の SenderID と、米 Yahoo! が支持する電子署名型の DomainKeys とに分裂しているのが現状。
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草書体(そうしょたい、Sosho style):漢字の書体は、篆書体、隷書体、楷書体、行書体、草書体とを併せて、書の五体、もしくは五書体というが、更に明朝体などがある。
草書体の 「草」 は 「急いで書く」、「下書きとして書く」 の意味を持っている。草書は、漢の始めの頃に生まれた書体で、点画を省き、波磔(はたく)を消して簡略化しさらに速書したもの。隷書体を早書きしてできた、下書きやメモ類のためのもので公式の場では使われなかった。行幅に制約がなく、大小さまざまでも支障なく、変化が出て面白く、草書の流暢な筆の動きが芸術として鑑賞されるようになった。しかし、印刷書体としてはあまり用いない。
見た目には行書をさらに崩した筆法の特徴を持っているが、「楷書をくずしたのが行書、その行書をもっとくずしたのが草書」 といった説明は明らかにまちがい。行書の完成期は、楷書の発達期と一致しているので近い関係にはあるが、草書の発達期はそれとずれている。楷書・行書をいくらくずしても草書にはならない。草書を読み書くためには草書自体を覚えなければならない。
隷書には、古隷、八分 (はつぷん)、章草がある。八分は、後漢の時代に現われた書体で、右払いや横画の収筆部を大きく鬚のように跳ね上げた、波磔というリズムのある筆法をもっている。章草は八分が省略されて草書が生まれる過程で、草書に八分のスタイルを残したものである。後漢の章帝が好んだことから章草と呼ばれるようになったと伝えられている。
唐代においても草書・真書・行書の書法はますます発展し、まさに黄金時代をむかえた。とくに真書は多くの能書家を輩出し頂点に達したといわれるが、草書もまた発展しており、独草体から連綿体、狂草体を生んでいる。唐代の孫過庭 (そん・かてい) は王羲之の書法を学んで草書にすぐれ、また論書家として 「書譜」 を著した。また、唐代の書道家で僧侶だった懐素 (かいそ) の 「草書千字文」 は最晩年のもので、一字には一金の価値があるということから 「千金帖」 ともいわれている。
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相変化(Phase-change):物質の状態(相)を変化させること。結晶状態と非結晶状態(アモルファス状態)との変化とか、液相から気相への変化などを指す。
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相変化記録方式(Phase-change Record System):DVD-RW や CD-RW などの光ディスクに用いられる記録方式。一回のレーザー照射で情報が記録でき、高速化しやすい。また、光磁気ディスク( MO )と異なり磁気ヘッドが不要なため、コストが安く小型化が可能。CD-ROM や DVD-ROM などの光ディスクと同様の方法で読み取ることが可能なため、これらの光ディスクと互換性のあるドライブを簡単に作れるというメリットがある。
結晶状態(Crystal)と非結晶状態(アモルファス)(Amorphous)との反射率の違いを利用した方法で、記録時には記録層が溶融温度(約600℃)に達するような強い出力を当て、急速に冷やす(レーザを止める)ことでアモルファス化させ、消去時には溶融はしないが結晶化する程度の出力のレーザを当てて結晶化させる。結晶状態では高反射率であり、非結晶状態では低反射率となることを利用する。
物理的な状態を変化させて記録を行なっているため、書き換え可能回数は数千回から数万回と、磁気ディスクなどに比べると少ない。
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像面湾曲(Curvature Of Field、Field Curvature):平面物体が平面として結像せずに湾曲状に結像したような状態になるレンズの収差。画像の中心にピントを合わせると周辺部がボケ、周辺部にピントを合わせると逆に中心がボケる。
収差は大きく分類すると色の波長の違いによって発生する 「色収差」 と、単色光によって発生する 「収差」 の2種類がある。色収差は色の波長によって屈折率が変わるために生じ、赤系の波長は長くて屈折率が弱く、青系の波長は短くて屈折率が強いことが原因で、レンズを構成している材料に起因する。色収差には2種類の収差があり、色の波長によって結像位置が異なる軸上色収差と色の波長により結像倍率が異なる倍率色収差がある。また単色光によって発生する収差は、サイデルが発見・分類した球面収差、コマ収差、非点収差、像面湾曲、歪曲の5種類があり、主にレンズの形状に起因するもので、これをザイデルの5収差と呼んでいる。
球面収差、コマ収差、非点収差と異なり、点は点に写るが、写真の中心部分と周辺部分とのピント面が一致せず、ピントの結ぶ位置が画角によって徐々にずれて湾曲していく。絞りを絞り込むことによって目立たなくなるが、本質的には改善されない。
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ソケット(Socket):= Socket 又は Socket(CPU Socket)
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ソフトウェア・アシュアランス(Software Assurance):Assurance は「保証、請け合い」の意味。
2001 年 10 月 1 日に Microsoft 社が発売した、有効期間内であれば、何度でも自由にアップグレードができるライセンスで、ボリューム・ライセンスのオプション。最新バージョンの製品を購入する際に併せてソフトウェア・アシュアランスを購入すると、常に最新のソフトウェアを利用できる。
旧バージョンから現バージョンへのアップグレードは提供されず、今後のアップグレードのみ提供されるもので、旧バージョンから現バージョンへのアップグレードと今後のアップグレードを提供するアップグレード・アドバンテージとは違う。
また、ソフトウェア・アシュアランスを購入する場合、最新バージョンの新規ライセンスとセットで購入しなければならず、単品では購入できない。
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ソフトウェア・コンポーネント(Software Component): 参照⇒ コンポーネント
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ソフトウェア・シンセサイザー(Software Synthesizer):特殊なハードウェアを使わないでソフトウェアだけでシンセサイザーの機能を再現するソフトウェア。通常シンセサイザーはハードウェアなのだが、これをソフトウェアでやるものを「ソフトウェア・シンセサイザー」と呼ぶ。
音色データを読みだし、パソコンに内蔵した PCM 音源(WAVE 音源)と CPU を使って波形を合成し、オーディオデータとしてサウンドカードに送信して再生する方式の MIDI 音源ソフトウェア。
現在は多くのパソコンが PCM 音源を搭載しているので、ソフトウェアシンセサイザーを使用すれば、FM 音源などよりも高音質の MIDI 再生ができる。しかし、ソフトウェアシンセサイザを使用すると CPU の負荷が大きいため、パソコンの動作が緩慢になったり、CPU の能力が足りないと MIDI 再生の音質が落ちることなどの問題があった。
なお、Windows 標準の MIDI シンセサイザーがそこそこの音を出せるようになったせいか、YAMAHA が開発した「MIDPLUG (control) for XG」は、2002 年 11 月 28 日に配布を終了した。あと 日本のソフトウェアシンセサイザの草分け的存在でシェアウェアのWinGroove(ウィングルーブ)などが残っている。
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ソフトバンクモバイル(Softbank Mobile):ソフトバンクは買収の完了したボーダフォン日本法人の社名を、2006 年 5 月 16 日に 「ソフトバンクモバイル」 に変更し、携帯電話事業のブランド名も 「ソフトバンク」 の名称を採用することに決定した。
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ソリューション(Solution):「解明、解決法、解答」 といった意味がある。つまり 「最適なソリューションを提供する」 とは 「最適な解決法を提供する」 ということになる。
主に IT (情報通信) 技術を応用して企業が抱える問題を解決、抜本的な効率化を図ることをいい、業務上の問題解決を、システム構築やその運営を通じて実現していくこと、あるいはそための情報システムを指す。専門の業者が顧客の要望に応じてシステムの設計を行ない、ハードウェア、ソフトウェア、通信回線、サポート人員などの必要となるあらゆる要素を組み合わせて提供する。
意味の広い用語なので、「カスタマイズされた製品」 とか 「複数の製品を組み合わせたパッケージ商品」 などの意味で用いられることもある。ソリューションの構築を請け負う業者のことを 「システムインテグレータ」、「システムプロバイダ」、「ソリューションプロバイダ」、「ソリューションベンダ」などと呼ぶ。
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ゾンビ(Zombie):西インド諸島に起源を持つブードゥー ( Voodoo ) 教の迷信に、心を失った死者が強い精神力を持つ者によって、その肉体をよみがえらせ、その支配者の意のままに動くというものがある。このよみがえった死者のことをゾンと呼んでいる。魔術師に操られる死人のこと。
この迷信から、ジョージ・アンドリュー・ロメロ George Andrew Romero ( 1940-米) 監督が、「ナイト・オブ・ザ・リビングデッド Night Of The Living Dead 」 ( 1979 年、米ユナイテッドフィルムズ、127分カラー) という映画用に登場させたもので、死んだ人間が生き返るという発想から生まれた架空の怪物。ブードゥー教よりも映画の方がメジャーになっている。ロメロが作ったゾンビは、蘇った死体を指し、生きてる人間を襲って食べる、頭を撃たれると死ぬ、感染する、走らない。
ゾンビPC、ゾンビ・パソコン、ゾンビ・ネットワークこのゾンビを下敷きにした用語で、ボット、ボット・ネットワークを指す。
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ダークファイバ(Dark Fiber):敷設されてはいるものの、まだ稼動していない光ファイバーのこと。未使用で光が通っていない、暗い状態のファイバを表わす (実際には可視光線を使うわけではないので、稼働していても光ってはいない)。あるいは、一般に 「ダーク」 とは、劇場で緞帳が降り、開演前の状況のことで、映画などの開始前の暗転もダークといい、「ダーク・ファイバー」となると、そのままでは一般使用できない光ファイバー・ケーブル・ネットワークのことを指す。
同様の用語として、敷設済みで使用されていないメタルケーブル (銅回線) を ドライカッパー と呼ぶ。ダークファイバやドライカッパーは、回線の所有者が第三者の通信事業者に対してその使用を開放する/しないという文脈で使われることが多い。最近は、「回線を所有している事業者が他の事業者に貸し出し可能な、または実際に貸し出している回線」 という意味で用いられる。
米国では、回線を所有する通信事業者は他の通信事業者に対し、回線の提供を行なうことが義務づけられている。そのため、未使用の回線 (特にドライカッパー) は広く一般の利用に供されており、ADSL などを使ったブロードバンド通信が本格化している。
それに対して日本では、NTT 東西がドライカッパーを提供し始めたのは 1999 年になってからだったし、ダーク・ファイバーに至っては、やっと 2000 年 12 月 26 日に、光ファイバー・ネットワークを他の通信事業者に有料開放する賃貸契約を郵政省から認可され、NTT 東が初の賃貸契約を東京めたりっく通信と締結した。
国内の通信環境の整備が米国と比較してきわめて遅れているのは、回線貸し出しに関する法的整備が遅れたことと、NTT の営業姿勢によるところも少なくない。
なお、日本では xDSL が FTTH を達成するまでの過渡段階と位置づけられており、今後期待されるのはダークファイバだといわれている。現在では NTT 東西だけでなく、自治体が所有する 「下水道光ファイバ」 といった地域インフラや、一部の電力会社などのダークファイバがすでに貸し出されている。
最近、WDM などの登場により、従来、1本の光ファイバを1回線 (1波長を利用) で使用していたものが、1本の光ファイバで10回線も100回線も (10波長や100波長を) 使用できるようになってきたため、実際の運用では必要な分だけを稼動させ、残りはダークファイバとして放置されている。
ダークファイバーの貸し出し料金は光ファイバー1本につき 1km 当たり月額10万円程度と、従来 NTT などが提供してきた専用線サービスと比べ圧倒的に安く、新規に参入する通信事業者でも利用が可能な水準になっている。
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ターゲット(Target):=イニシエータ
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ターミナル・アダプター(Terminal Adapter): 参照⇒ TA
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ターミネータ(Terminator):終端抵抗。パソコンに周辺機器を数珠繋ぎに接続したとき、配線の終端に取り付ける抵抗器のこと。ターミネータがないと回路の終端で信号が反射し、信号波形が乱れて正常データな転送ができなくなってしまう。10BASE-2 など数珠繋ぎの配線になるネットワークでも、終端にターミネータを取り付ける。
最近の SCSI 対応ハードディスクなどは、ターミネータを内蔵したものが多く、スイッチでターミネータを有効にしたり、自分が終端かどうかを機器が自動的に判別してターミネータを有効にする機能を持っている。
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ダイ(Die):回路が組み込まれているシリコン半導体。このシリコン半導体をパッケージに組み込み、シリコン半導体の接点と IC パッケージのピンを配線することで(この配線処理はボンディングと呼ばれる)、IC チップが出来上がる。逆にいえば、IC チップ全体ではなく、その内部にあり、電子回路が実際に実装されているシリコン半導体部分を指す言葉がダイ。
一般にシリコン半導体は、ダイの大きさが大きくなるに従って不良を含む可能性が高まり、歩留まりが低下する。ダイの大きさ(ダイサイズ)が小さければ小さいほど、同一サイズのプラッターから製造できるチップの個数が増え、歩留まりも向上するため、製造原価は低下することになる。このように、IC チップの製造原価を考慮する際に、ダイサイズが注目される。
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ダイオード(Diode):半導体(電機をある方向にだけ通す物質)部品。「整流作用」といって、電流を一方向だけに流すスイッチで、 弁のような働きをする。
ダイオードの仲間として 発光ダイオード、通称 LED や薄膜ダイオードがある。
ダイオードは交流を直流に変換する整流装置などに用いられる。
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第3世代携帯電話(The Third Generation Mobile Telecommunications): ITU 勧告 ITU-R M.1457 として、ITU が定めた世界統一規格で、 IMT-2000 に準拠し、携帯電話で初めての国際標準規格。third generation を略して「3G」とも呼ばれている。
第3世代モバイル通信システムである「IMT-2000」のサービスは、NTT ドコモが世界の先陣を切って 2001 年 10 月に、 W-CDMA 方式で、サービス名「 FOMA (フォーマ)」としてサービスを開始した。
次いで、2002 年 4 月に KDDI が開始。J-フォンは当初予定から半年遅れて2002 年 12 月より本格サービスを始めた。
第1世代携帯電話は、800MHz 帯域の無線周波数 (波長) を使う携帯電話のことで、方式は現在の地上波のテレビや FM 放送のようにアナログ方式だった。元々 1980 年代に自動車電話として提供されていたものを、重いながらもそれなりに持ち歩けるようにした電話だった。
1987 年の携帯電話の利用料金は、加入に 298,000 円、補償金 200,000 円、月額 23,000 円からというものだった。この時代の携帯電話が、歴史を振り返って、後から第1世代と呼ばれるようになった。
第1世代携帯電話は既に日本ではサービスが終了しているが、アメリカなどの国ではまだ利用されている。
第2世代携帯電話は、1991 年からで、やはり 800MHz 帯を使いながらも、信号をデジタル化して使うようになった。
このことによって、音声信号がデジタル化され、音質が格段に良くなっただけでなく、デジタル化されたものならなんでもやりとりができるという基盤ができた。まず、簡単なメールのやりとりが可能となり、 i モードの出現によって、一気にインターネットへのアクセスが可能となった。さらにカメラ付では、静止画から始まり動画まで撮って送れるようになり、 GPS 付の携帯電話すら登場するという大きな発展を見せた。
携帯電話機の軽量化や低価格化も急激に進み、1990 年代後半に爆発的に普及した。日本では、携帯電話事業者が大々的な普及推進戦略をとった時期でもあり、電話機を原価割れの価格で販売する代わりに通話料で利益を上げる、いわゆる「1円電話」が店頭にあふれかえったのもこの頃である。現在はほぼ成熟期を迎えており、 PHS も通信方式としては第2世代にあたる。
1998 年には、第2世代のサービスを一歩進めた「第2.5世代(2.5G)」と呼ばれるサービスとして、au がいち早く CDMA 方式を採用した cdmaOne サービスを開始した。
しかし、それぞれのサービス会社が、いろいろな方式でやりとりするデジタル信号を使っているので、サービスできるソフトの互換性がないことや、データ通信速度が遅いこと、また国ごとに異なる携帯電話を使わなければならないなど、バラバラに発展してきたデメリットが携帯電話の世界に大きな影を落とすようになった。
そこで、ITUが、方式を統一し、さらに高速データ通信を可能にする IMT-2000 という国際標準規格を生み出し、第3世代携帯電話が誕生した。
第3世代では、クリアな音質、高速データ通信により動画配信や音楽・ゲームの配信、さらにテレビ電話や電子マネー、家電のリモコン装置など多様な機能を持つ。データ通信でも最高で 384kbps 程度という高速通信が可能になった。
さらに、クレジットカード、現金、家の鍵、身分証明証、電子カルテ、都市3次元ナビゲーションなどへの適用が、すでに研究開発から実証実験段階に入っている。
だが、これまでの基地局などのインフラを全面的に更新しなければならない。国内においては、順調に進んでいるインフラ整備だが、大きな費用がかかっていることも事実で、これが国際的な普及のための足かせになっていることも見逃せない。
なお、世界のデジタル携帯電話技術は、無線アクセス方式で TDMA、CDMA の2種類に、実用規格では GSM、PDC、IS-54、IS-95 の4種類に分類される。
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対称鍵暗号方式:=共通鍵暗号方式
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ダイナミック DNS(Dynamic DNS、Dynamic Updates in the Domain Name System ):別名、動的 DNS。IETF によって RFC 2136 として規格化された「Dynamic Updates in the Domain Name System」 の一般的な呼び名。なお、ダイナミック DNS にセキュリティ技術も備えた規定としては、RFC 2137 がある。
DNS データベースを動的に更新し、他の DNS サーバに通知したり、変更箇所だけを転送する技術。DHCP サーバと連携させることで、IP アドレスの割り当ててとともにホスト名も割り当てることができる。
プロバイダから割り当てられるグローバル IP アドレスは、ブロードバンドルータの電源を入れ直した場合や、一定時間プロバイダを介しての通信が行われなかった場合などに、割り当てられた IP アドレスが変更される。同じドメイン名で変更された IP アドレスに接続できるようにする仕組み。
常時接続環境などを利用して自宅のパソコンを Web サーバにして、 Web ページを公開したり、勤務先などの外部から自宅のパソコンにアクセスしたい場合に活用される。自宅パソコンのデータを外から見るとか、ハードディスクの音楽を聴くとかだけでなく、自宅パソコンでテレビ録画をさせることもできる。
ダイナミック DNS をサービスとして提供するのは、主にダイナミック DNS サービスを専門に行う業者と、常時接続環境を提供するプロバイダとがある。プロバイダの提供するダイナミック DNS の中には DHCP サーバと連携し、ネットワークへの接続の確立とともに自動的に DNS レコードを更新するサービスもある。
@Nifty は 「xxx.atnifty.com」 ドメイン名が月額税込で210円、独自ドメイン名が月額税込で525円。この業者は固定 IP サービスも提供していて、初期登録費用が税込で5,250円、月額料金が税込で2,782円。
BIGLOBE は個人会員を対象に 「***.bglb.jp」 ドメイン名が月額200円のサービスを 2003 年 9 月より開始した。
また、ぷららネットワークスは 2001 年 12 月 3 日にサービスを開始している。ドメイン名は 「XXX.plala.jp」 で、ぷららに接続すると自動的に DNS に登録され、接続を切ると DNS から削除してくれる。
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ダイナミック・レンジ(Dynamic Range):信号の再現能力を表わす数値で、信号の最小値と最大値との比率を表し、デシベルという単位を使うが、デジタル信号のダイナミック・レンジはビット数で表現される場合もある。通常、回路内においては SN 比で左右され、CRT では黒を表示した部分の画面の黒さ (反射率) と最大輝度に依存する。アナログデータをデジタル化する場合は量子化ビット数が大きいほど、ダイナミック・レンジが広がる。
音響機器でのダイナミック・レンジとは、最大レベルとノイズレベルの比を表し、最大の信号レベルから、雑音のレベルを引いたものと考えることもできる。ダイナミック・レンジの値は、機器がどれだけ細かい信号まで再現できるかを示し、実質的に利用できる分解能の高さを意味するもので、機器の性能をチェックするときの基準となる。略して「D レンジ」ともいう。
たとえば、音声なら録音できる音域の広さ、テレビ画面なら濃淡のはっきりした画像の鮮明さなどを表すことになる。このダイナミック・レンジが広くなると、音声であれば音域が広がるため、原音に近い録音ができ、テレビ画面であればより鮮明な画像の表示ができるということになる。
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タイポグラフィ(Typography):英語で 「活版印刷術、印刷の体裁、刷り方」 といった意味がある。
印刷文字を使ったグラフィック・デザインの総称で、活字を適切に配列することで、印刷物における文字の体裁を整える技術。情報伝達に適合したスペース、書体、大きさ、字間、字数、行間、行数等の選定だけでわなく、注目度、可読性、美しさなどへの配慮が重要とされる。一文字から何千、何万字にいたるテキストのレイアウトやタイプフェイス (字体) のデザインなどがあり、会社名やブランド名をタイポグラフィでデザインする際には、非常に繊細な作業となる。
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タイポスクワッティング(Typosquatting)>:「タイポ」 とは 「綴り間違い」 で、スクワッティングとは 「占拠する」 という意味。ブラウザのアドレスバーへ URL を入力する際のタイプミスを悪用し、ユーザーを別のサイトへ誘導する行為を指す。
有名な Web サイトのドメイン名とよく似たドメインを取得し、タイプミスした訪問者を誘導する。アクセスすると、有料のポルノサイトに誘導されたり、広告だらけのページが表示されたり、本物のサイトによく似たフィッシング詐欺サイトに誘導されたり、ウイルスやアドウェア、スパイウェアを無理矢理インストールされたりする。
有名サイトの綴りのうち1文字だけキーボード上の近くのキーのアルファベットに置き換えたようなドメインや、繰り返し出現する文字の数が違うものが多い。他にも、複数形と単数形の違いや、ハイフンの位置、.jp→.com などのトップレベルドメインの種類が微妙に異なるドメインが占有される。URL を入力ミスしたり、うろ覚えで入力したりすることを当て込んでいる。
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ダイヤルアップ(Dialup):電話回線や ISDN 回線などの公衆回線とモデムやターミナル・アダプターを使うなどして、インターネットや社内 LAN に接続すること。
一般家庭からインターネットに接続する場合、パソコンにモデムなどの機器を接続し、プロバイダと呼ばれる業者に公衆回線を通じてダイヤルアップして、業者の保有する専用線を使ってインターネットに接続する。
接続している間は、当然通話料金が発生する。[マイ コンピュータ]の中の[ダイヤルアップ ネットワーク]を開き、[新しい接続]をダブルクリックして設定する。
ダイヤルアップ接続に広く用いられている PPP はデータリンク層のプロトコルなので、 TCP/IP や IPX/SPX、AppleTalk、NetBIOS など、どんなプロトコルでも使うことができる。
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ダイヤルアップ・ルータ(Dial-Up Router):公衆回線網を使ってプロバイダにアクセスする機能と、LAN に接続する機能をあわせ持った機器。
LAN とインターネットを接続する場合、ルータが必要となる。ルータとは簡単にいえば異なるネットワークにパケットを転送する(ルーティングする)装置。
接続と切断が自動的に行なわれるので、ユーザー側の操作が簡単になる。通常、ダイヤルアップルータは着信機能も備えており、外部からのダイヤルアップ接続リクエストに対する接続サーバとしても使用できる。 参照⇒ ルータ
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タグ(Tag):「名札、付け札」 といった意味があり、色々なケースで使われるが、HTML や XML のようなマークアップ言語では、ファイルやファイル内のデータの一部につけ加える属性情報を記述するのに用いられる。つまり、ホームページはこのタグを使って記述する。日本語では 「要素」 ともいう。
正式には 「 HTML タグ」 といい、HTML で Web ページを作る時に、文字の大きさや画像の表示などを指示するための書式。「 < 」 と 「 > 」 との間に決まった書き方で指示を書き込む。「 <BR> 」 は 「改行」、「 <DIV ALIGN="left"></DIV> 」 は 「左寄せ」 などがある。詳細は HTML-Sample 集を参照。
タグはほかにも、産業界においてバーコードに代わる商品識別・管理技術として研究が進められてきた IC タグ(IC Tag、RFID ) だとか、MP3 ファイルのファイルエンドの 128 バイトを利用して、タイトルやアーティスト名などの情報を記録できるようにした ID3 タグなどがあり、また、2001 年 5 月 31 日に発売の Office XP で新しく搭載された機能、スマートタグなどもある。
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タスク(Task):コンピュータが処理する仕事の単位。普通は一つのアプリケーションに相当する。
複数のタスクを夫々終了することなく、切り替えて利用することを「タスク切り替え(Task Switching)」という。
複数の処理を見かけ上同時に実行できる OS のことを「マルチ・タスク OS 」と呼び、一つしかできないことをシングル・タスクという。
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タスクトレイ(Task Tray):システムトレイ ( System tray ) ともいう。現在、Windows の場合、この部分の正式名称は通知領域 ( Notification Area ) という。Windows XP 日本語版のヘルプでも通知領域という呼称のみが使われている。通常、デスクトップ画面の下に表示されているタスクバーの右端、時刻表示の横にいくつかアイコンが並んでいる部分。スタートアップ時に起動させたアプリケーションなどをアイコンで表示したりするもので、IME やスピーカー音量調節、表示画面モードの切り替えツールなどが登録されている。
こうしたアイコンをクリックまたは右クリックすると、それぞれ関連した設定画面を開けることが多い。たとえば、時計を右クリックすると 「日付と時刻の調整」 画面を開けるし、スピーカーをクリックすると音量調整ができる。何回も呼び出したり、設定を変更したいもの、状況を確認したいものはこのタスクトレイ上に表示されていると便利だが、あまり使わないものはタスクトレイに置かない方が望ましい。
タスクトレイの表示については、タスクバーのなにもないところを右クリックして 「プロパティ」 を選択すると、「タスクバーと [スタート] メニューのプロパティ」 ダイアログが開く。「通知領域」 とあるのがタスクトレイのことなのだが、ここで時計表示などを決める。次に、「カスタマイズ」 ボタンをクリックする。「通知のカスタマイズ」 ダイアログが開くので、「現在の項目」 から該当するアイコンを選び、「動作」 の部分のプルダウンリストから 「常に非表示」、「常に非表示」、「アクティブでない時に非表示」 のいずれかを選択すればよい。
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タスクバー(Task Bar):通常は画面の最下部にある青い帯状の部分で、左端には [スタート] ボタン、続いてクイック起動バー、現在起動しているアプリのアイコンと名前、右端にはタスクトレイなどが表示されている。
タスクバーを、普段は表示しないようにすることができる。まず、タスクバーを右クリックして 「タスクバーを固定する」 を選び、前のチェックマークを外す。続いて、タスクバーの真ん中あたりを右クリックし、プロパティを選ぶ。「タスクバーのオプション」 の 「自動的に隠す」 の前にチェックをつけて画面を閉じる。すると、タスクバーが画面の下に沈む。タスクバーの機能を使いたいときは、マウスカーソルをタスクバーが隠れている辺に近づけると、タスクバーがスッと現れる。
タスクバーの幅を変えることもできる。まず、上記のように、[タスク バーを固定する] にチェックが入っている場合は、クリックしてチェックを外す。タスクバーと画面の境目にマウスカーソルを合わせるとポインターが矢印になるので、左ボタンを押したまま調整すればいい。一番細い状態にすると一本の線のようになり、タスクバーの機能が使えなくなる。
タスクバーは画面の上下左右に移動させることができる。タスク バーの位置を変更するには、まず、上記のように、[タスク バーを固定する] にチェックが入っている場合は、クリックしてチェックを外す。次いで、[スタート] ボタンすぐ右など、タスク バーの何もない場所にマウスポインタを合わせ、マウスの左ボタンを押したまま、移動させたい辺へドラッグアンドドロップする。
タスクバーの中で、クイック起動部分と現在起動中のアプリアイコン部分とは、交互に位置を変えたりすることも、ドラッグアンドドロップによってできるようになっている。
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多値化:非常に簡単にいえば、メモリーの容量を2倍にするという技術のことで、この技術で作られたフラッシュ・メモリが東芝の場合、95%までに達している。競合他社は50%程度だが、東芝はさらに容量を3倍にする技術も持っており、こちらは 2007 年中に量産化予定となっている。ダイサイズを変えずに NAND 型フラッシュメモリの容量を2倍以上にするという技術で、東芝が圧倒的なアドバンテージを持っている技術でもある。簡単にいえば、一つのセルの中に電子を複数個入れることで容量を増やすという技術。
2001 年 11 月 12 日、東芝は米サンディスク社と共同で、多値技術を利用した 1Gbit の NAND 型フラッシュメモリーを開発し、製品化したと発表した。48ピンの TSOP パッケージ製品 TC58010FT のサンプル出荷を同日付けで開始し、2002 年初めに量産出荷を開始した。
TC58010FT は、メモリーセルごとに 「 0 」、「 1 」 の2つの値をとる2値技術ではなく、「0/0」、「0/1」、「1/0」、「1/1」 の4つのいずれかの値をとることで 2bit のデータを記録する、多値技術を採用した NAND 型のフラッシュメモリー。
同社では、0.16μm プロセスで製造している 512Mbit の NAND 型フラッシュメモリーに多値化技術を適用し、容量を 1Gbit とした。電源電圧は 2.7〜3.6V。ページサイズは 512+16B、ブロックサイズは 32KB。プログラム時間はページ当たり1ミリ秒で、消去時間はブロック当たり2ミリ秒。アクセス時間は、50μ 秒 (ファースト)、50 ナノ秒 (シリアル)。
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ダビング10(ダビングテン):地上波デジタル放送録画のコピーに関する新しいルール。総務省の情報通信審議会で提案された、デジタル放送の私的利用に関する運用ルールに対して JEITA が定めた統一呼称で、2007 年 12 月 20 日に正式に公表された。
ハードディスクやパソコンなどで録画した番組に対して、コピー9回とムーブ (別のメディアへの移動) 1回が許可される。一度のコピーしか認められなかった従来のルール 「コピーワンス」 から大幅に条件が緩和された。
ダビング 10 はハードディスクを搭載した録画機器で利用でき、DVD に直接録画する場合などは従来どおりの動作となり、利用できない。また、コピー・ワンスの場合と異なり、ハードディスクから D 端子、コンポジット・ビデオ端子、S 端子などのアナログ映像出力を経由して行うコピーは、従来と異なり回数制限なく行うことができる。ただし、デジタル接続であれアナログ接続であれ、コピーした DVD 等から孫コピーを作成することはできない。
既存の録画機器では利用できず、新たにダビング 10 に対応した機器が必要となる。コピー先の DVD などのメディアは、ARIB 技術資料で定められるコンテンツ保護方式である CPRM や AACS など、規定のコンテンツ保護技術に対応している必要がある。
このルールが適用されるのは、放送局がダビング 10 の制御信号入りの番組を放送し、ダビング 10 に対応した録画機で録画する場合のみである。旧式の DVD レコーダーなど、ダビング 10 に対応していない録画機では、機器外部への信号出力を含めて、これまでどおりコピー・ワンスの運用となるため、ハードディスク装置に録画した番組を2枚の DVD にコピーして1枚を視聴用、もう1枚をバックアップ用と使い分けることはできない。既に販売されているハードディスク内蔵録画機はダビング 10 に対応していないが、メーカや機種によってはソフトウェアのアップデートで対応する。
地上デジタル放送録画番組の現在の運用方法である 「コピーワンス」 については、使い勝手の悪さなどを理由に見直し作業が進められ、2007年8月の総務省情報通信審議会において、録画した1番組について9回までのコピー、10回目でムーブという新方式への移行が提案されたことを受けての結果である。2008 年 2 月 20 日、NHKや民放各社で構成する地上デジタル放送推進協会 ( Dpa ) は、地上デジタル放送の新録画ルール「ダビング10」の運用について、6月2日午前4時に開始する方針を明らかにした。ただし、BS デジタル放送など、すべてのデジタル放送がダビング 10 になるわけではない。
このルールは、「コピーが1回だけ」という当面の不便さからは開放されるが、コピーワンスの不便さを解消したいという観点からいえば、孫コピーができないわけだから、単純にコピーワンスのディスクが複数枚作れるだけで根本的な解決策になっていない。
2008 年 5 月 13 日に開催された情報通信審議会情報通信政策部会デジタル・コンテンツの流通の促進等に関する検討委員会において、複数の委員が延期やむなしとの見解を示し、大筋で了承された。新たな開始日は決まっておらず、当初 6 月 2 日としていたダビング 10 の実施日は白紙に戻り、文化審議会における私的録音録画補償制度の見直し論議が決着するまで、事実上棚上げになりそうだ。
社団法人デジタル放送推進協会はホームページを通じ、ダビング 10 運用開始日時を2008 年 7 月 4 日 (金) 午前4時にすると発表した。これまでの経過が一転して、今回の実施決定につながったのは、「権利者VSメーカー」 という対立構造の中で、国民の間に 「消費者不在」 の声が高まってきたためとみられる。デジタル放送録画の需要が高まることが期待される北京五輪の開催を控え、権利者側もこうした声を無視することができなくなってきた。しかし、ダビング 10 の実施は決まったものの、デジタル時代における著作者への対価の還元をどうするかという根本的な課題は、先送りされることとなった。
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タブ型ブラウザ:Word や Excel などに採用されている方式で、一つのウィンドウの中に複数のウィンドウが開き、新しくページを開いても一つのウィンドウ内におさまるブラウザ。タブを選択することで、画面を切り替えることができる。
Internet Explorer や Netscape navigator は、ひとつのドキュメントを開くために、ひとつのウィンドウが開くしくみ(SDI)のため、OS への負担が大きい。しかしタブ型ブラウザは、複数のドキュメントをひとつのウィンドウで閲覧できるしくみ(MDI)なので、 格段に負担が軽減される。
フリーソフトのタブ型ブラウザで日本人の手になるものは、
・ Sleipnir(スレイプニール)[ http://www20.pos.to/~sleipnir/]
・ Lunascape(ルナスケープ)[ http://www.lunascape.jp/]
・ collector(コレクター)[ http://www.geocities.co.jp/SiliconValley-Cupertino/6494/collector.html ]
など、多数ある。
外国製で日本語版のある有名なものでは、有料だが、
・ Opera(オペラ)[ http://jp.opera.com/]
がある。
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ダブルオークション(Double Auction):売り手も買い手もそれぞれ価格を付け合って入札を行い、条件の合う相手と取引を行うオークション。
一般的なオークションのシステムとしては、売り手が出した商品に、一番高い値段を付けた買い手と売買できる、オークション方式と、買い手の購入金額に対し、一番安い値段を付けた売り手と売買する、リバースオークション方式とがあり、これら二つのシステムが主流となっている。ダブルオークションシステムは両オークションの間を取った感じのシステムといえる。
日本ユニシスは 2006 年 8 月 21 日、福島県のベンチャー企業、株式会社 E-RA が同年 10 月 2 日に開設する物品ネットオークション市場のシステム開発を受託したことを発表した。日本ユニシスが開発する E-RA のネットオークション市場は、証券取引所と同じ 「注文付き合せ方式」 を採用し、売り手と買い手のお互いが価格提示することによって条件の合う相手と約定成立させる、「ダブルオークション方式」と呼ぶものだという。一般商品のネットオークション市場でダブルオークション方式を採用するのは日本で初めてのケースとのこと。
なお、二つの別のオークションを利用して売買利益を上げる商売もダブルオークションと呼ばれており、紛らわしい。ヤフーオークションで落札し、eBay に出品するなどして差益を儲けるというような商売を指している。
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単位一覧:
倍数 | 数値 | 記号 | 英語 | 日本語 |
10 の 24 乗 | 一杼(じょ) | Y | yotta | ヨッタ |
10 の 21 乗 | 十垓(がい) | Z | zetta | ゼッタ |
10 の 18 乗 | 百京(けい) | E | exa | エクサ |
10 の 15 乗 | 千兆 | P | peta | ペタ |
10 の 12 乗 | 一兆 | T | tera | テラ |
10 の 9 乗 | 十億 | G | giga | ギガ |
10 の 6 乗 | 百万 | M | mega | メガ |
10 の 3 乗 | 千 | k | kilo | キロ |
10 の 2 乗 | 百 | h | hecto | ヘクト |
10 の 1 乗 | 十 | da | deca | デカ |
単位 1
(参照⇒ エクサバイト )
倍数 | 数値 | 記号 | 英語 | 日本語 |
10 の -1 乗 | 1/10 | d | deci | デシ |
10 の -2 乗 | 1/100 | c | centi | センチ |
10 の -3 乗 | 1/1000 | m | milli | ミリ |
10 の -6 乗 | 百万分の一 | μ | micro | マイクロ |
10 の -9 乗 | 十億分の一 | n | nano | ナノ |
10 の -12 乗 | 一兆分の一 | p | pico | ピコ |
10 の -15 乗 | 千兆分の一 | f | femto | フェムト |
10 の -18 乗 | 百京(けい)分の一 | a | atto | アット |
10 の -21 乗 | 十垓(がい)分の一 | z | zepto | ゼプト |
10 の -24 乗 | 一杼(じょ)分の一 | y | yocto | ヨクト |
単位 2
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単純マトリックス方式(Simple Matrix Method):パソコンなどに使う液晶ディスプレイの表示方式のひとつ。液晶が挟まれた2枚のガラス板上に、x軸方向とy軸方向に電極を格子状に張り巡らせ、これらの電極にそれぞれタイミングを合わせて電圧を加えると交差する場所の画素が点灯するという仕組みになっている。構造が簡単なので低コストで生産できるが、解像度を上げると画質は低下する。
画素が独立していないため、点灯させたい画素の周囲の画素にもわずかに電圧がかかり、鮮明な表示が困難であるという欠点もる。また、応答速度も遅いため、単純マトリックス方式は、表示品質があまり問題にならないような機器の液晶ディスプレイに採用されている。
液晶ディスプレイには、単純マトリックス方式を使ったSTN 液晶およびDSTNと、アクティブマトリックス方式を採用したTFT液晶とがあり、現在は低価格化が実現した TFT 液晶が一般的となった。
液晶ディスプレイでは、画素と呼ばれる非常に小さなドット (点) が平面状にいくつもならんでいて、この画素が明るくなったり暗くなったりして、画像を形作る。カラー液晶の場合は各画素に青、赤、緑のカラーフィルターを使って RGB を生み出していく。この各画素を暗くするためには、暗くなる部分に電圧をかけて液晶の並びを変えて、光が通れなくなるようにしなければならない。
液晶ディスプレイでは、こうした画素を電気的にコントロールする、つまり駆動するために、酸化亜鉛などの素材でできた透明電極を格子状に張りめぐらせてある。液晶は、この縦に走る電極と横に走る電極の交差部分での電位差に応じて光を通したり通さなかったりするようになっている。ちなみに、ここで採用されている駆動方式は、縦に走る透明電極と横に走る透明電極がきちんと格子状に配置されているところから、「単純マトリックス方式」 と呼ばれている。
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チェックサム(Check-Sum):検査合計。データ伝送などにおいて、伝送されたデータに誤りがないかどうかをチェックする方法の一つ。送信側モデムが送信前にデータを分割し、それぞれのブロック内のデータを数値とみなし、データパケット内のバイト数を計算して合計を取ったもの。そして、このチェックサム値をパケット内に書き込み、データと一緒に送信する。受信側モデムでは送られてきたデータ列から同様にチェックサムを計算し、送信側から送られてきたチェックサムと一致するかどうかを比較検査する。伝送されたデータの値に誤りがあれば、合計の値は一致しないので、誤りを検出でき、再送などの誤り訂正手続きをとる。
すべての TCP のパケットには、チェックサムと呼ばれる数値が付けられている。IPv4 では、チェックサムの計算は IP パ ケットのヘッダ部に対してだけ行われ、データ部の計算は行われない。一方、IPv6 では、チェックサム機能をもっていないため、IPv6 のアーキテクチャでは、パケットの欠損の検査は IP 層の下位層か上位層で行うようになっている。
バイナリ転送プロトコル XMODEM の一つ、XMODEM/SUM でこのチェックが利用されてきた。ただの足し算なのでデータの入れ代りなどには対処できず、現在では、足し方を工夫した CRC やパリティチェックなどが使われることが多い。
データの送受信だけでなく、データの入力関係にもチェックサムが利用される。データの合計などの数値を計算、記録しておき、過去と現在の値を比較することでデータの内容が変更されているか、正しいデータかどうかを検出する。このような目的のために記録する数値もチェックサムと呼ぶ。
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遅延書き込み(Delay Writing):USB メモリや SD メモリ・カードなどの記憶媒体へデータを書き込む際に、いったんデータをメモリ上に保持し、他の処理の合間に一斉に書き込みを行わせる処理を指す。
CPU は高速に処理をするためにアクセス速度が速いメモリとやりとりを行う。しかし、高速で処理ができるメモリは、電源によって記憶を保持しているから、電源が切れると記憶がなくなってしまう。電源を切っても記憶を保持できる不揮発性メモリはアクセス速度が遅いが、データは記録しておく必要があるので、2次記憶装置として、フロッピー、ハードディスク、USB メモリ、各種のメモリカード類などが使われている。
これらの2次記憶装置に収納されたデータなどは、いったんメモリ上に読み出されてから CPU が処理する。高速に処理するため、メモリへの読み出し時にはその時に必要とされる部分以外も一括で先読みしている。
メモリ上でデータを処理するが、変更の度ごとにハードディスクなどへ書き出していたのでは、低速なデバイスの処理をするために全体の処理速度が低下してしまう。そこで、メモリ上である程度、処理を進めて、タイミング見計らって一括して2次記憶装置へ書き込みを行う。このような作業を遅延書き込みと称している。つまり、パソコン上で処理した内容が、実際にハードディスクなどへ反映されるまでに時間的な遅れが生じる。
このことによってコンピューターのデータ処理性能は向上する。また、データをディスクのクラスタかセクタ単位で書き込むことで、回数を減らせるので、書き込みにかかる時間を短縮することもできる。ただし、書き込み作業が完了したように見えても、実際には書き込み中の場合があるので、USB デバイスや PC カードの 「安全な取り外し」 を操作しないで取り外した時や、パソコンを正常終了せずにいきなり電源が落ちたときなどに、遅延書き込みの影響を受けることになる。
取り外し可能なデバイスは、画面右下のタスクバーにカード柄のアイコンが現れている。これをクリックし、ハードウェアの 「安全な取り外し」 をクリックして、取り外すことを指示すると、まだ2次記憶装置に反映されていないメモリ上のデータが、その2次記憶装置に書き込まれる。通常は、「安全な取り外し」 処理を怠っても、影響がでることは滅多にないが、この処理の手抜きは好ましくない。
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地上波デジタル放送:地上波とは、テレビの地上波放送のことで、衛星放送ではなく地上にテレビ放送用の塔を建てて、そこから「地上波」を使って放送する仕組み。
現在の地上波テレビ放送はアナログ方式であり、局内の放送機器がすべてデジタル化しても最終的にはアナログでしかないが、放送波まで全てデジタル化(情報を圧縮)して、全く異なる放送方式としたものをデジタル放送という。
地上波デジタル放送は UHF (極超短波)帯の周波数 (波長) を利用して映像や音声のデータを転送する。このため UHF のテレビ放送が多い地域では、現状のままでデジタル放送が始まると電波混信が起こる可能性がある。そこで UHF 帯をデジタル放送用として割り当て、既存の UHF 局は別の周波数帯に移動することになった。デジタル放送開始後は、現在のチャンネル設定では従来の UHF 放送を受信できなくなるため、地域によっては、チャンネルの再設定などが必要になる。現在、これに伴って一部の地域で、アナログ放送の UHF における放送チャンネルを変更する「アナアナ変換」も同時に行なわれている。政府は、周波数変更に伴い一般家庭で発生した費用を負担する方針を公表している。これにはテレビ・チューナーを内蔵するパソコン(ノートは除く)も含まれている。
2001 年 6 月 8 日に成立し、同年 7 月 25 日から施行された改正電波法により、地上デジタル放送が3大都市圏の一部で開始された。2003 年 12 月 1 日午前 11 時、関東圏では東京タワーから、中京圏では瀬戸デジタルタワー、近畿圏では生駒山のタワー群から地上デジタル放送の電波送信が始まり、当日は小泉純一郎内閣総理大臣や、麻生太郎総務大臣なども出席して、東京紀尾井町の「赤坂プリンスホテル」でカウントダウンが行われた。
当初の視聴可能世帯数は、約 1,200 万世帯で、12 月中に開始されるケーブルテレビによる再送信により、約 710 万世帯が視聴可能世帯に追加さた。その後は段階的にエリア拡大を続けており、2005 年 12 月時点で日本全体の約79%にあたる約2,700万世帯で、地上デジタル放送の視聴が可能になっている。2006 年までに全国主要都市でデジタル放送を開始し、2011 年 7 月 24 日には現行の地上アナログ放送が完全に停止する。
その間、地上アナログ放送も放映されるので、現在使用中のアナログテレビもそのまま使える。しかし 2011 年以降は、地上デジタル対応テレビ、または地上デジタル放送用チューナーを購入しないと視聴できなくなる。現在、約1億台あると言われるアナログテレビが、8年後には使えなくなる。
地上波デジタル放送では雑音のない信号を送るので、これまでテレビがきれいに映らなかった高層ビルの近くや山間部などでも、美しい映像を見ることができる。また、情報を圧縮するため、これまでより大量の信号を送ることもできる。高画質のハイビジョン放送や、今までになかった大きな文字での字幕放送、視聴者参加型の番組など新しいサービスが登場する予定。
大量の信号を送ることで、一つの電波で複数の番組を見ることが可能になる。例えば、野球中継を最後まで放送しながら、映画は決まった時間から放送するなどということがきるようになる。
地上波デジタル放送を見るためには、デジタル放送対応型のテレビに買い換えるか、専用のチューナーを買い足す必要がある。見たい人だけが視聴している BS、CS 放送と違い、地上波デジタル放送はテレビを持つすべての視聴者に関わる問題で、今のままでよい、という人にとってテレビの買い換えやチャンネルの調整は大きな負担となるため、一部には批判の声も上がっている。
ハイビジョン放送のポイントは「きめの細かさ」にある。これまでの場合、走査線数は 525 本で、アスペクト比は 4:3 となっていたが、BS デジタルハイビジョンは走査線数が 1125 本、アスペクト比 16:9 になる。TV 映像は横に走る走査線によって構成されており、この走査線数が多ければ多いほどきめ細かな映像を表示できる。ハイビジョンの走査線数は従来の2倍以上もあり、これがハイビジョンが持つ高画質のポイントになっている。
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チップ(Chip):英語で、「木やガラスなどのかけら、切れ端」を指すが、電子工学では「集積回路をつける半導体の小片」のこと。 IC チップ(集積回路)の事で、パッケージされた半導体集積回路の総称。小さな部品であるため、このように呼ばれる。
特定用途用のチップの集合体をチップ・セットといい、パソコンのパーツや部品にはこのチップやチップ・セットが入っている。特定用途向けのチップ・セットだけを製造しているメーカーもあり、例えば、グラフィック・チップだけを売っているメーカーがあって、別のメーカーがそれを使って、完成品であるグラフィック・カードを作って販売したりする。
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チップ・セット(Chip Set):一般的にチップ・セットといった場合には「PCI チップ・セット」もしくは「AGP チップ・セット」を指す。
マザーボード上で主要な機能のほとんどを司る LSI 群。South Bridge と North Bridge のセットだが、型番はノースブリッジの名称で呼ばれる。
コンピュータ内部で、CPU や RAM、拡張カードなどの間のデータの受け渡しを管理する回路群。チップ・セットによってサポートする CPU や動作周波数 (波長) が異なっている。装着できる SIMM の本数や外部キャッシュの容量といった仕様はチップ・セットの仕様で決まる。また、チップ・セットによりメモリ・アクセスのスピードなどの性能も違ってくる。
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知的所有権保護合同国際事務局(Bureaux Internationaux Reunis pour la Protection de、BIRPI):=BIRPI
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地デジチューナー(Digital tuner):地上波デジタル放送を受信するためのチューナー。放送業界は「PC用デジタル放送チューナのガイドライン」 を正式に策定し、 2008 年 4 月 7 日、パソコンに外付けするタイプの地上デジタル放送/ BS デジタル放送 / CS デジタル放送チューナーの単体発売を解禁することを決定した。
この中で、単体チューナーの仕様について初めて規定を設けた。一般に地上 / BS / CS デジタル放送の受信機を市販するには、デジタル放送の暗号を解除するための B-CAS カードが必要となっている。パソコン周辺機器メーカー各社は同ガイドラインに沿って単体チューナーを開発することで、ビーエス・コンディショナルアクセスシステムズ ( B-CAS 社) から B-CAS カードの支給を受け、単体チューナーを発売できるようになる。
この時点で、アイ・オー・データ機器、エスケイネット、バッファロー、ピクセラなどパソコン周辺機器メーカー各社は、既に単体チューナーの開発をほぼ完了していた。その後、ガイドラインの策定に従って仕様を最終決定し、製造に入り、上記4社の内、エスケイネットを除く3社が、5月14日に一斉発売に踏み切った。
これまでパソコンで地デジを視聴するには、地デジチューナーをあらかじめ内蔵したテレビパソコンを購入するか、解像度の低いワンセグチューナーで我慢するしかなかった。これからは、テレビ機能のない普通のパソコンでも、後から単体チューナーを購入することで地デジの視聴が可能になる。
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着うたフル:au ( KDDI )、沖縄セルラーは、au の第3世代携帯電話 CDMA 1X WIN の新サービスとして、携帯電話で初めて、アーティストの楽曲を1曲まるごとダウンロードできる音楽配信サービス EZ 「着うたフル」 の提供を 2004 年 11 月 19 日より開始した。
着うたのロングバージョンで、曲の一部を再生する従来の着うたとは異なり、ジャケット写真などの画像とともに、一曲全てを再生することができる。楽曲は携帯電話のステレオスピーカーでの再生のほか、外部接続のステレオイヤホンやステレオスピーカーなどでの鑑賞にも堪えうる高音質設計となっている。
着うたフルの開始にあたり KDDI は、新しく音楽ポータルサイト 「 EZ Music! 」 を設置した。ユーザーはここでアーティスト名を入力し、表示された楽曲リストを選択するだけで楽曲をダウンロードできる。同ポータルから楽曲を検索し、該当する曲の CD をオンライン購入することも可能。「 auRecords 」と呼ばれるサービスで、オープン当初には9万点がラインアップされた。決済は 「まとめて au 支払い」 が利用できる。
EZ 「着うたフル」 は、最大 2.4Mbps の通信速度とパケット通信料定額サービス 「ダブル定額」 により、ストレスなく、また、パケット通信料を気にすることなく利用できる。
ダウンロードは携帯端末から直接行うが、定額で高速な WIN 端末からさくさくと取り込むことができる。料金は300円/曲程度とされ、通常の CD を購入するよりは安価であるが、他の音楽配信サービスに比するとやや割高になっている。
2005 年 1 月現在、着うたフルには、4機種が対応しており、合計41万台の契約がある。「着うたフル」 対応の 「CDMA 1X WIN」 4機種は CASIO 製の W21CA、東芝製の W22T、SANYO 製の W22SA、日立製の W21H。
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チャット(Chat):「chat」は「世間話、おしゃべり」という意味。ネットワークに接続している複数のユーザが、文字による会話をリアルタイムに楽しむサービス。一対一で行うものや、同時に多人数が参加して行うものがあり、1人の発言は全員にモニタされる。
専用ソフトを使う場合と、Web ブラウザからチャットが開催されているホームページにアクセスして参加する場合とがある。
パソコン通信サービスの機能の一つとして提供されていたが、最近では IRC などのようにインターネットを通じて利用できるものもある。
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チャリンカー:自転車操業という経済用語がある。売上金の全部または多くの部分をそのまま仕入れ金に当てて辛うじて操業を続けたり、借金を返済するために別な借金を重ねる会社経営を指す。操業を停止すれば倒産しかねない企業が赤字覚悟で操業を続けることで、走るのをやめると倒れる自転車に例えられた。自転車のことをチャリンコというが、これに英語で人を表す時に使う接尾語の 「 er 」 を付けてチャリンカーという用語が作られた。
したがってチャリンカーとは自転車操業者 (企業) のことになるが、ふつうはネットオークションにおいて、手元にない物品を出品登録してオークション販売を行い、最終的には商品の発送を行わないことで振り込まれた金銭を騙し取る手口、あるいは、そのような行為を行う人物を指す。チャリンカー詐欺、自転車操業詐欺ともいう。
詐欺にまで至らないケースとしては、落札者から振り込まれた金銭を使ってネットオークションに出品登録した物品を購入、発送するという行為を繰り返す場合がある。しかし一般的に、オークションでは普通の流通価格よりも安価に落札されてしまうため、チャリンカーを続けていくと間もなく破綻する。この破綻前の頃合を見計らって、チャリンカーは落札者から代金を振り込ませたまま物品の調達を行わずに逃亡する。ここまでくると立派な詐欺罪になる。
被害を被った場合、民事上の債務不履行にはなる。しかし、民事上の詐欺にしても、刑事上の詐欺罪にしても、被害者側や検察側に挙証責任があり、加害者が詐欺を行う意思を持っていたことを立証するのは非常に難しい。だからチャリンカー事件の被害者を法的に救済するのは極めて困難で、まず被害に遭わない努力が必要とされる。
チャリンカーによる被害が多発したため、Yahoo! オークションでは 2005 年 1 月 17 日に、商品のない出品を禁止事項として追加した。ルールを順守していない出品は発見しだい、削除される場合もある。
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チュートリアル(Tutorial):Tutorial は英語の形容詞で 「家庭教師の」 とか 「個別指導の」 といった意味。少数の生徒に教師が集中的に教えたり、家庭教師による一対一の教育を指す。転じて、教育用の書籍やビデオなどの各種メディアの入門部分を 「チュートリアル」 という場合もある。さらに、その派生としてパソコンのプログラムで自身の操作や練習など教育を行わせるためのものも 「チュートリアル」 という。
日本では、製品の使用方法や機能などを解説したものや、そのために用いられる教材やファイルのこと。最近の市販アプリケーションソフトには操作方法を解説したチュートリアルが付属していることが多い。最近増えているチュートリアルソフトは、指示に従って進めていくだけで基本的な操作が学べるように作られている。また逆に、ソフトの操作説明がチュートリアルとして Web サイト上に掲載されている例もある。
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チューニング(Tuning):Tuning の Tune は 「調子を合わせる、調和させる、最適化する」 といった意味の英語で自動車や楽器など多方面で使われている。テレビやラジオで周波数 (波長)を合わせて受信可能な状態にすることもチューニングという。コンピュータ用語としては、ハードディスクの中の断片化したファイルを最適化する機能についてはデフラグもあるが、ここではプログラムやシステム設定などを改良し、必要メモリ量や実行速度を改善することをいう。
しかし、これらの言葉がパソコンに関して使われるケースは少ない。自作パソコンを作っていると出てくることもあるが、市販パソコンを使っている人が意識する機会は少ない。市販パソコンは、設計段階で適切な性能が出るように考えられている。
一方、企業などの情報システムを開発している人にとって、システムのチューニングは重要な仕事で、どんなハードウェアを使うか、どんなソフトウェアを使うか、どんなふうにデータを保存したり呼び出したりするか、扱うデータの量や種類によって最適な組み合わせを考える。これによって、システム全体の性能が変わってくる。
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チューリングテスト(Turing test):要約すれば、機械と人間とを識別するテスト、といえる。つまり、機械が知能をもつかどうかを判定するためのテストのことをいう。この考え方を最初に提起したのは、Alan M. Turing (1912-1954) で、彼の論文ではこれを 「物真似ゲーム ( the imitation game ) 」 と呼んでいた。このテストは、コンピュータプログラムが知能を持つかどうか、より正確には、本当は機械であるのに質問者に人間だと思わせることができるかどうか、を判定することの起原になった。
彼の論文では、チューリングテストをこう説明している。「この新しい形の問題は、我々が『物真似ゲーム』と呼んでいるゲームによって表現できる。このゲームは3人の人物、つまり男性 (A)、女性 (B)、質問者 (C)で行われる。質問者は男女どちらでもよいが、他の2人とは別の部屋にいる必要がある。このゲームにおける質問者の目的は、他の2人のうちどちらが男性で、どちらが女性かを見極めることである。質問者は、ゲーム中は他の2人をXとYという記号で区別し、ゲームの最後に、『XがAで、YがBである』 または 『XがBで、YがAである』 と特定する。質問者はAとBに質問をすることができる」。
チューリングテストでは、上記男性又は女性を機械に代えて、どちらが機械であるかを判定する。発声された言語を理解できないマシンならキーボードを使って質問をタイプして、答えも画面上に出てくるようにすればよい。そして、質問者がどちらが本物の人間か、もしくは人工知能か、を区別できないならば、人工知能は成功したといえる。
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直収電話:直収型固定電話。NTT 東日本・西日本を介さずに利用者が直接、個々の通信会社に加入する形の固定電話サービスで、NTT 東日本/西日本の交換機を中継しない。新規回線導入の際に NTT から請求される 72,000 円の施設設置負担金 ( 2005 年 3 月 1 日から半額の 36,000 円に値下げし、以後順次、さらに値下げの予定) を支払う必要がなく、基本料金も NTT より安い。現在提供されているのは、日本テレコムの 「おとくライン」、KDDI の 「メタルプラス」、「光プラス」、平成電電の 「 CHOKKA 」などがある。
これまでの固定電話でも、「マイライン」 や 「マイラインプラス」 など、NTT 以外の通信会社が提供していた固定電話サービスを利用することができたが、これらは NTT の回線を経由してから、ほかの事業者に転送されるという仕組みだった。このため、基本料金は NTT が徴収し、通話料を通信会社が徴収していた。このように、あくまで両方のサービスを併用する必要があった。
一方、直収型電話サービスでは、電話局と利用者宅を結ぶアクセス回線のうち空いているものを通信会社が借り受け、電話局間の幹線網や交換機も通信会社が用意した独自のものを利用する。通信会社はこれまで加入者が NTT に支払っていた基本料金を自由に設定し、加入者から直接徴収することができる。また、発着信のたびに NTT に支払っていた接続料が必要なくなり、通話料をいっそう安く設定できるようになる。
回線が NTT ではなく別の事業者になるということから、大規模な工事が想定されるが、実際にはユーザー側が意識するような工事はほとんどない。これは、ドライカッパーという仕組みを利用して、他の通信会社の回線を借り受けてサービスに利用できるからで、日本国内では NTT の電話回線を利用して他の事業者がサービスを提供している。
2003 年 7 月に平成電電が初めて参入し、2004 年後半に KDDI や日本テレコムなど大手が次々参入した。各社とも基本料金を NTT 地域会社より安く設定しており、NTT は追従値下げに追い込まれている。
料金だけを比較すれば、直収サービスは基本料、通話料ともに NTT 東西の固定電話サービスよりも割安になっている。基本料に関しては、数十円〜数百円程度、通話料に関しても 0.5円〜1.7 円程度 (3分あたり) 安くなる。なお、NTT 東西も基本料金の改定、料金の値下げを図っている。だが、細かく料金を比較した場合、キャッチホンなどの付加サービスも含めた基本料で、は直収サービスの方が安い。
通話料を下げるという意味では IP 電話も注目されているが、直収サービスではアナログ回線のままでも既存の IP 電話 「 0AB〜J 」 番号がそのまま利用できる上、キャッチホンやナンバーディスプレイなど豊富な付加サービスが用意されていることを考えると、電話としての使い勝手は IP 電話より高いといえる。
ただし、直収サービスの場合、「 110 」 や 「 119 」 の緊急通報など、重要な番号への通話は、ほとんどの事業者がサポートしているが、「 0120 」 や 「 0800 」 などのフリーダイヤルや 「 0570 」、「 0088 」、「 0077 」 など、現状は通話できない番号がいくつか残っている。ダイヤルアップでアクセス・ポイントに接続したり、BS デジタル放送/CS デジタル放送 テレビ・チューナーの回線として利用するとか、チケットなどの購入で電話をかけるなど、特定の用途に使えなくなる場合もある。
このほか、事業者によっては、最低利用期間が定められている場合もあり、標準で1年間、電話加入権の買い取りを申請した場合は3年間継続して利用する必要があるなどで、期間前の解約の場合、残りの月数×基本料金を一括で支払わなければならない。
@nifty、BIGLOBE、So-net、OCN などのプロバイダは、「直収電話サービスに変更されますと、弊社の ADSL 接続サービス、ダイヤルアップ接続サービス、および IP 電話は、ご利用いただけなくなります。」、「一旦直収電話サービスに切り替えられてから元のご利用環境に戻すためには、NTT 電話契約や ADSL 局内再工事などでお時間と費用がかかることにご注意ください。」 といった内容の通知で注意が喚起されている。
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直線偏光(Linearly Polarized Light): 参照⇒ 円偏光フィルター
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直線偏光フィルター(Linearly Polarized Light Filter): 参照⇒ 円偏光フィルター
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著作権(Copyright):知的財産権は、著作権も含めた人間の知的活動による成果を保護するための権利で、著作権・特許権・実用新案権・意匠権・商標権などがある。これらのうち、著作権以外は審査を経て登録される。
著作権にとって非常に重要な裁判に 「ソニー・ベータマックス訴訟」 がある。
1976 年 9 月初頭、アメリカで 「これで、『コロンボ』 を見ているから 『コジャック』 を見逃す、ということはなくなります。その逆もありません。ベータマックス Betamax ... ソニーの製品です。」 という広告が流れた。ソニーの家庭用 VTR 「ベータマックス」 の広告だった。その 『刑事コジャック』 と 『刑事コロンボ』 とは、ユニバーサル映画配給の人気テレビ番組の双璧だった。ユニバーサルスタジオとウォルト・ディズニー・プロダクションは、ソニー本社およびソニー・アメリカを 「著作権侵害」 としてロサンゼルス地裁に提訴した。被告はソニーだけでなく、広告代理店、小売店、実際にビデオ録画した個人なども対象になった。
訴えの論点は以下の通り。
- 映画は製作者側の著作物である
- 著作権を持つということは、複製の独占権を持つということになる
- 著作者でない個人消費者が勝手にテレビ映画を複製するのを可能にする家庭用 VTR は、必然的に複製権の独占を侵害し、著作権の侵害となる
- その侵害行為を行う VTR を実際に使用した個人はもちろん、それを製造・販売するソニーは侵害行為に寄与している
対するソニー側の論点は、
- 家庭用 VTR は、一般大衆が受信機を持ってさえいれば、本来見られる番組を単に時間帯を変えて見られるようにしているに過ぎない、つまり 「放送の延長」 であり 「複製」 ではない
- さらに、公衆の電波はより多くの人に情報を伝達するために与えられた公衆の資産である。そこに情報を乗せた以上は、多くの人に情報を伝えるための道具である VTR の存在も認めるべきである
ソニー側の理論の中心となり、やがて裁判上のキーワードになったのは、時間に拘束されずにテレビ番組を見ることができる 「タイムシフト」 という概念だった。ソニー側が敗れれば損害賠償金を支払うことになるが、それよりも、ベータマックスの販売ができなくなり、家庭用 VTR の将来が摘み取られてしまうかもしれない。そういう意味ではソニーだけでなく、世界の電子産業全体の将来にとって重要な訴訟だった。
1979 年 10 月、ロサンゼルス地裁でソニーの主張は認められ、全面勝訴したが、ユニバーサル側の控訴によって、1981 年の米国連邦高等裁判所の審議では、一転して敗訴となった。ソニーはこの判決を不服とし、翌年ワシントンの連邦最高裁判所に控訴した。高裁で負けるまで、この訴訟はあまり内外の関心を集めなかったが、敗訴すると、一転して注目が集まった。アメリカ中の、いたるところの新聞がこの 「ソニーの大々的な敗訴」 を取り上げ、しかも、そのほとんどが 「けしからん判決だ」 というものだった。そして出た判決は、5対4というソニーにとってきわどい勝訴であった。判決理由は、「無料テレビ放送の電波から家庭内でビデオ録画を行うことは、著作権侵害には当たらない。メーカー側に一切法的責任なし」 で、判決文の中に、「タイムシフト」の言葉が使われていた。
従来の事業利益を守ろうとするハリウッドと、新分野開拓のためには革新的な技術を取り込もうと考えるメーカーとの主張のぶつかり合いとなった。以後、ベータマックス訴訟が著作物の公正な利用方法を判断する際の大きな基準となっている。
著作権は国内だけでなく国際的にも保護される必要がある。そのため、各国が集まって国際条約を制定する。各国はそれを批准し、国内法を整備する。著作権に関連する主な条約としては、
ベルヌ条約
ニース協定
万国著作権条約
などがあり、また、以下を参照する必要がある。
WIPO
BIRPI
マルシー表示 (
)
マルピー表示
著作権法 昭和 45 年 5 月 6 日 法律第48号
(目的)
第1条 この法律は、著作物並びに実演、レコード、放送及び有線放送に関し著作者の権利及びこれに隣接する権利を定め、これらの文化的所産の公正な利用に留意しつつ、著作者等の権利の保護を図り、もつて文化の発展に寄与することを目的とする。
- 著作権法は、違反者に刑事責任と民事責任の両方を一気に負わせる特別刑法で、裁判で著作権を侵害したと判断されれば3年以下の懲役または300万円以下の罰金に処せられるが、著作権者の損害を賠償する責任も問われる。なお、著作権法違反は親告罪なので、著作権者本人の訴えがなければ罪や責任を問われることはない。
- 刑事責任の時効は、最後に侵害したときから3年、民事責任の時効は民法724条によって、被害者が損害及び加害者を知ったときから3年、あるいは侵害したときから20年となっている。
- 著作権法第2条1で著作物は 「思想または感情を創作的に表現したものであって、文学、学術、美術、又は音楽の範囲に属するもの」 と定義されている。日本をはじめ、ベルヌ条約加盟国では、無方式主義なので、著作権はその著作物を作ったときに発生し、届け出や公告など特別の手続きは必要としない。文化庁の著作権登録原簿に登録するシステムが一応はあるが、権利の確認や移転の制限をする以外の意味はない。登録がなくても著作権は発生する。著作者財産権は、個人の著作の場合著作者の死後50年、法人の著作は公表後50年まで有効になっている。
- 事実の伝達にすぎない雑報及び時事の報道に著作権は認められない (10条2)。
- 憲法その他の法令、国又は地方公共団体の機関が発する告示、訓令、通達その他これらに類するもの、裁判所の判決、決定、命令及び審判並びに行政庁の裁決及び決定で裁判に準ずる手続により行なわれるものにも著作権はないし、これらの翻訳物及び編集物で、国又は地方公共団体の機関が作成するものにも著作権はない (13条)。
- 私的使用目的の複製は認められている(30条)。私的使用とは個人的または家庭内その他これに準ずる範囲での使用を指す。ただし、たとえ著作権法違反とならなくても、プログラムの著作物の中には使用許諾契約で複製部数や使用する人を制限しているものがあり、契約に違反すると責任が発生するものもある。
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著作権法の一部を改正する法律が、第140回国会で成立し、平成 9 ( 1997 ) 年 6 月 18 日に平成9年法律第86号として公布され、平成 10 ( 1998 ) 年 1 月 1 日から施行された。さらに第165回臨時国会において、平成 18 ( 2006 ) 年 12 月 15 日に成立し、平成 18 年 12 月 22 日に公布され、平成 19 ( 2007 ) 年 7 月 1 日から施行された。
その一部を以下に抜粋する。
著作権法の一部を改正する法律
著作権法(昭和45年法律第48号)の一部を次のように改正する。
第2条 この法律において、次の各号に掲げる用語の意義は、当該各号に定めるところによる。
1 著作物 思想又は感情を創作的に表現したものであつて、文芸、学術、美術又は音楽の範囲に属するものをいう。
2 著作者 著作物を創作する者をいう。
3 実演 著作物を、演劇的に演じ、舞い、演奏し、歌い、口演し、朗詠し、又はその他の方法により演ずること (これらに類する行為で、著作物を演じないが芸能的な性質を有するものを含む。) をいう。
4 実演家 俳優、舞踊家、演奏家、歌手その他実演を行なう者及び実演を指揮し、又は演出する者をいう。
5 レコード 蓄音機用音盤、録音テープその他の物に音を固定したもの (音をもつぱら影像とともに再生することを目的とするものを除く。) をいう。
6 レコード製作者 レコードに固定されている音を最初に固定した者をいう。
7 商業用レコード 市販の目的をもつて製作されるレコードの複製物をいう。
7の2 公衆送信 公衆によつて直接受信されることを目的として無線通信又は有線電気通信の送信 (有線電気通信設備で、その一の部分の設置の場所が他の部分の設置の場所と同一の構内 (その構内が二以上の者の占有に属している場合には、同一の者の占有に属する区域内) にあるものによる送信 (プログラムの著作物の送信を除く。) を除く。) を行うことをいう。
8 放送 公衆送信のうち、公衆によつて同一の内容の送信が同時に受信されることを目的として行う無線通信の送信をいう。
9 放送事業者 放送を業として行なう者をいう。
9の2 有線放送 公衆送信のうち、公衆によつて同一の内容の送信が同時に受信されることを目的として行う有線電気通信の送信をいう。
9の3 有線放送事業者 有線放送を業として行う者をいう。
9の4 自動公衆送信 公衆送信のうち、公衆からの求めに応じ自動的に行うもの (放送又は有線放送に該当するものを除く。) をいう。
9の5 送信可能化 次のいずれかに掲げる行為により自動公衆送信し得るようにすることをいう。
イ 公衆の用に供されている電気通信回線に接続している自動公衆送信装置 (公衆の用に供する電気通信回線に接続することにより、その記録媒体のうち自動公衆送信の用に供する部分 (以下この号において 「公衆送信用記録媒体」 という。) に記録され、又は当該装置に入力される情報を自動公衆送信する機能を有する装置をいう。以下同じ。) の公衆送信用記録媒体に情報を記録し、情報が記録された記録媒体を当該自動公衆送信装置の公衆送信用記録媒体として加え、若しくは情報が記録された記録媒体を当該自動公衆送信装置の公衆送信用記録媒体に変換し、又は当該自動公衆送信装置に情報を入力すること。
ロ その公衆送信用記録媒体に情報が記録され、又は当該自動公衆送信装置に情報が入力されている自動公衆送信装置について、公衆の用に供されている電気通信回線への接続 (配線、自動公衆送信装置の始動、送受信用プログラムの起動その他の一連の行為により行われる場合には、当該一連の行為のうち最後のものをいう。) を行うこと。
第36条第2項中 「を行なう」 を 「又は公衆送信を行う」 に改める。
第54条第1項中 「50年」 を 「70年」 に改める。
第57条中 「又は著作物の公表後50年若しくは創作後50年」 を 「、著作物の公表後50年若しくは創作後50年又は著作物の公表後70年若しくは創作後70年」 に改める。
第114条第3項中 「こえる」 を 「超える」 に改め、同項を同条第4項とし、同条中第2項を第3項とし、第1項を第2項とし、同項の前に次の1項を加える。
著作権者、出版権者又は著作隣接権者 (以下この項において 「著作権者等」 という。) が故意又は過失により自己の著作権、出版権又は著作隣接権を侵害した者に対しその侵害により自己が受けた損害の賠償を請求する場合において、その者がその侵害の行為によつて作成された物を譲渡し、又はその侵害の行為を組成する公衆送信 (自動公衆送信の場合にあつては、送信可能化を含む。) を行つたときは、その譲渡した物の数量又はその公衆送信が公衆によつて受信されることにより作成された著作物若しくは実演等の複製物 (以下この項において「受信複製物」という。) の数量(以下この項において「譲渡等数量」という。) に、著作権者等がその侵害の行為がなければ販売することができた物 (受信複製物を含む。) の単位数量当たりの利益の額を乗じて得た額を、著作権者等の当該物に係る販売その他の行為を行う能力に応じた額を超えない限度において、著作権者等が受けた損害の額とすることができる。ただし、譲渡等数量の全部又は一部に相当する数量を著作権者等が販売することができないとする事情があるときは、当該事情に相当する数量に応じた額を控除するものとする。
第114条の4を第114条の5とし、第114条の3を第114条の4とし、第114条の2を第114条の3とし、第114条の次に次の1条を加える。
(具体的態様の明示義務)
第114条の2 著作者人格権、著作権、出版権、実演家人格権又は著作隣接権の侵害に係る訴訟において、著作者、著作権者、出版権者、実演家又は著作隣接権者が侵害の行為を組成したもの又は侵害の行為によつて作成されたものとして主張する物の具体的態様を否認するときは、相手方は、自己の行為の具体的態様を明らかにしなければならない。ただし、相手方において明らかにすることができない相当の理由があるときは、この限りでない。
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チルダ(Tilde)(~):個人がホームページを持つ場合に URL によく使用されている記号。キーボードでは「~」が「わ」の上に刻印されているが、実際には二つとなりの「へ」のキーで入力する(半角入力モード)。全角入力モードだと波線(〜)になる。
Windows の仕様に沿ったキーボードだと正しい位置に刻印されている。
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ツーカーグループ(TU-KA Group):ツーカーグループ KDDI Group [ TU-KA ] は、携帯電話会社のグループで、KDDI グループに属している携帯電話会社のブランド名。ツーカーセルラー東京、ツーカーセルラー東海、ツーカーホン関西で構成される。
もともと、関東・関西・東海の各地域では日本テレコム系の関西デジタルホン/東海デジタルホン/東京デジタルホン、日産自動車系のツーカーホン関西、そして日産自動車と DDI の共同事業のツーカーセルラー東京/ツーカーセルラー東海があり、その他の地域には日本テレコムと日産自動車が共同でデジタルツーカー事業を展開していた。だから、この地域で 「ツーカー」 といえばツーカーグループ2社 (ツーカーホン・ツーカーセルラー) のことを、またそれ以外の地域では旧デジタルツーカーの事を、暗黙のうちに表現することとなった。 従って、かつては 「ツーカー」 という表現が、異なる地域間では実は違うものを指していた。
しかし 1999 年 10 月、日産自動車は携帯電話市場から撤退する事になり、デジタルツーカーは日本テレコムが引き取ってデジタルホングループと共に J- フォン (現在のボーダフォン) となった。 従って今 「ツーカー」 を名乗るのはツーカーグループのみで、これは DDI (現 KDDI、2000 年に、トヨタ自動車系の 「日本移動通信 IDO 」 と 旧 DDI、旧 KDD と合併し、KDDI の一部となった) に引き取られ、結果として、KDDI グループは、au の他にツーカーグループを傘下におさめたことになる。ツーカーグループのうちツーカーホン関西は日産自動車、ツーカーセルラー東京/ツーカーセルラー東海は日産自動車と DDI との共同事業だった。
2004 年 6 月末現在、3社計の加入者数は約360万件で、 KDDI はツーカーセルラー東京に約61%、ツーカーセルラー東海に約60%、ツーカーホン関西に約53%を出資し筆頭株主となっているが、KDDI はツーカーを 2005 年 3 月に完全子会社したうえで、最終的には合併して顧客を au に取り込むことや、他社への売却を検討している。
ツーカーグループ3社は 2004 年 11 月中旬、通話専用の携帯電話 「ツーカーS」 を発売した。設計思想は、家庭用の電話機が多機能化する以前に使われていた、いわゆる黒電話を携帯電話機として再現することだった。「説明書がいらないくらいカンタンなケータイ」 をコンセプトとして開発され、メール機能や液晶ディスプレイなどを省いた単機能の携帯電話で、電話帳機能や発着信履歴機能なども排除し、大口径スピーカーを採用。高齢者層などの需要を開拓した。
大型のボタンは番号ボタンのほか 「通話」 ボタンなど最小限の数に抑え、電波やバッテリーの状態はランプで知らせる仕組みにした。通話機能だけに絞ったため説明書もなくした。液晶画面を搭載していないため、バッテリー寿命が長く、連続待ち受け時間は約840時間、連続通話時間は約240分と、一般的な携帯電話の1.5〜2倍。製造は京セラが担当した。発売前後でツーカーとしての新規販売台数が5割増しになり、「ツーカーS」 は発売2週間で、売り上げトップに躍り出るなど販売実績も絶好調に推移している。
日本経済新聞は 2005 年 1 月 15 日付けで、携帯電話事業への参入を目指すソフトバンクが、KDDI 子会社・ツーカー3社の買収に名乗りを上げたと報じた。買収額として2000億円程度を提示したとみられる。
2006 年 12 月 7 日に KDDI は、ツーカー携帯電話サービスを、2008 年 3 月 31 日をもって終了すると発表した。これまで、1994 年 4 月よりは(株)ツーカーホン関西、1994 年 6 月よりは(株)ツーカーセルラー東京、1994 年 7 月よりは(株)ツーカーセルラー東海がそれぞれツーカー携帯電話サービスを提供開始し、サービスを継続してきた。その後、KDDI は、2005 年 10 月にツーカーグループ3社と合併し、これに伴い、ツーカー携帯電話サービスの同一電話番号・同一Eメールアドレスでの au 携帯電話サービスへの契約変更を開始した。なお、ツーカー携帯電話の新規契約受付は、2006 年 6 月 30 日をもって終了している。
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ツイーター(Tweeter):=ウーファ
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ツイステッド・ペア線:= ツイスト・ペア・ケーブル
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ツイスト・ペア・ケーブル(Twisted Pair cable):ほぼ全家庭に備わっている電話用の対線(2本で1組)のことで、「カッパー・ペア(一対の銅線)」とも呼ばれるケーブルの一種。2組の被覆銅線を2本より合わせて被覆し、ケーブルにしたもの。構造が簡単で雑音に強いが、信号の減衰が大きいという欠点をもっている。
この数十年間、家庭ではツイスト・ペア線が使われてきた。新しい技術の導入により、現在はツイスト・ペア線を使ってかなり大容量のデータを実際に送っているが、それも限界に近づきつつある。
別名=ツイステッド・ペア線、より対線、UTP ケーブル(Unshelded Twisted Pair Cable)
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通則法(e-文書法):=e-文書法
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データ・マイニング(Data Mining / Datamining):「採掘する」 という英語の 「 mine 」 + 「 ing 」 で 「採掘すること」 という意味。コンピュータや組織などに蓄積された大量のデータを分析し、そこに埋もれた法則やパターン、傾向など意味のある情報を抽出・発掘する手法の総称、またはそのプロセスのこと。つまり、データの鉱脈からビジネスの鉱石を探しだすといったイメージになる。
ビジネスでは、過去の実績データから顧客特性や傾向を分析したり、今後の方向性を予測したりといった形で利用される。販売データや電話の通話履歴、クレジットカードの利用履歴など、企業に大量に蓄積されるデータを解析し、その中に潜む項目間の相関関係やパターンなどを探し出す技術。従来は、こうした取引の 「生データ」 は、経理処理に必要なだけで活用されていなかったが、情報処理技術の向上により、潜在的な顧客ニーズが発掘されるようになった。
また、最近はデータウェアハウス ( Datawarehouse ) と呼ばれる、膨大なデータを保存できるデータベースが実用化されている。これを使うと、何月何日の何時ころ、どんな人が何と何とを買った、なんて記録を細かく残せるようになった。ところが、そういった記録を全部残していくと、あまりにもデータが多すぎて、その中から法則性を探すのは非常に困難になる。そこで、統計学などを使ったデータ・マイニングという手法が生まれてきた。
市販のデータ・マイニング・ツールにはこうした主要アルゴリズムが組み込まれており、また近年のツールには直感的な操作ができるように分かりやすい GUI 画面を搭載しているものも多い。データマイニングツールの代表的なベンダには、IBM、Teradata、エス・ピー・エス・エス (英名:SPSS Japan Inc. ) や SAS Institute Japan などがある。
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抵抗(Resistor):電子機器でよく使われている部品。電気を流れにくくする働きをするもので、略字は英語の Resistor の頭文字をとって 「 R 」 と表記する。抵抗の大きさを示す単位は、Ω (オーム) が使われ、数値が大きいほど電流を流しにくくする。
1 Ω = 1V の電圧をかけたとき 1A の電流が流れる場合の抵抗の値
抵抗には、可変抵抗器という種類もあり、これは抵抗値を連続して変えることが出来るので、音量調節器などに使われている。
電力(W)=電圧(V)×電圧(V)÷抵抗(I)
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ディザリング(Dithering):使用可能な色数が少ない環境で中間色を表現するために、表示可能な色を組み合わせて表示すること。鮮明さは失われるが、見かけ上表示できる色数が増加するため、写真などの減色に適している。具体的な色の組み合わせ方はディザリングを行なうアプリケーションソフトによって異なる。
8ビット・カラー(28 = 256色)の中から色を組み合わせて、8ビット・カラーのモニターでは本来表示できない256色を超える色を見かけ上作り出す方法。異なった色のドットを隣り合わせたパターンとして配置していくと、色が混じり合って中間色のように見える錯覚を利用している。8ビット・カラー環境では、256色を超える色についてはブラウザが Web カラーを使って自動的にディザリング処理(混合処理)を施すか、または最も近い Web カラー上の色に置き換えてしまう。
また、黒の細かい点の集まりで擬似的にグレーを表現すること。レーザープリンタなどが、同じ大きさの点の密度で濃淡を表現することをいう。
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デイジー・チェーン(Daisy Chain):Daisyは「ひなぎく」のことで、Daisy Chainは「くさり状につないだヒナギクの花輪」のこと。
複数の装置を次から次へと鎖状に、直列につないでいく接続方法。最も代表的なのは、SCSI 規格に対応したハードディスクや、CD-ROM、MO ドライブといった機器をつなぐケース。
こういった機器の裏側には、同じコネクタが二つずつあり、最初の機器は、一方のコネクタとパソコンの SCSI コネクタを SCSI ケーブルで接続する。左右あるいは上下、どちらのコネクタでも支障ない。もう一方のコネクタは、二台目の機器のコネクタにつなぐ。二台目の機器の、もう一方のコネクタは三台目の機器につなぐ。こうして順次接続していくことをいう。
最後の機器は片方のコネクタが余るが、ここにはターミネータという小さな部品を取り付ける。ただし最近は、機器に内蔵のターミネータをディップスイッチで有効にする方式が増えている。この場合は、何も付けなくていい。
デイジー・チェーンでない接続方法はハブを使ったツリー状の接続。
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ディスク・アット・ワンス(Disk At Once):CD-R への書き込み方法の一つ。ディスク全体に一度にまとめてデータを書き込む。後から追加書き込みを行ったりはできないが、古い CD-ROM ドライブやパソコン以外の機器との互換性は高い。
この方式の場合、CD-R に書き込みを始めたら、書き込みが終了するまで常にデータを書き込んでいなければならない。もとのデータが収納されているデバイスが遅かったり、CD-R ドライブが接続されているバスが遅かったりすると、書き込み速度にデータの転送速度が追い付かなくなってしまい、一気に書き込むことができずに「バッファ・アンダーラン・エラー」を起こすことになる。 参照⇒ トラック・アット・ワンス
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ディストリビューション:[配分、分配、流通]の意味。 netnews で記事が配信される範囲。
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ディビックス(DivX):= DivX
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ディフューズ(Diffuse):「拡散反射」の意味。鏡面反射をスペキュラー、拡散反射をディフューズという。
多くの物体の表面はザラザラしていて、多くの溝があるため、これに当った光は何回も反射を繰り返し、あらゆる方向に拡散してしまうので、人間の目に届くまでに方向性を失っている。このような反射を拡散反射という。
金属などでは滑らかな表面でよく反射し、布などの素材では反射が弱くなる。ディフューズが強いほど、発色が鮮やかになる。
実世界では完全な拡散反射や鏡面反射が発生するような物質面は存在せず、散乱した反射と集中した反射が混ざり合っている。 3D グラフィックスではスペキュラーとディフューズを適切な割合で組み合わせる事で、リアルな質感を表現する。
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定量(Quantitative):情報は、その形態によって大きく二つに分類することができる。一つは、数字で表される 「定量情報」 で、その日の気温や降水量など、変化をグラフ化したり数字同士を比較したりできるので、現象を量的に明らかにしたい場合に活用される。定量情報は、事実の裏付けとなって説得力を高める働きがある。一方、「定性情報」 はある事象全体の理解度を高め、情報の価値を上げることに役立つ。つまり、定量とは対象の量的な側面に注目し、数値を用いた記述、分析であり、対をなす定性とは対象の質的な側面に注目した数値を用いた記述、分析といえる。このように、定量情報と定性情報の双方を組み合わせて物事を分析することで、より正確、適確な判断を下せるようになる。
科学的な説明には、定性的説明と定量的説明がある。例えば日蝕の説明をする場合、「日蝕は月の影が地球表面を通るときに起こる」 というのは定性的説明でであり、それが起こる日時や場所を計算し予測するのが定量的説明になる。
目標達成水準の表現方法によって、達成水準を量的に表現する定量目標と質的に表現する定性目標とに分けることができる。原稿作成に際して1日あたりのページ数を目標値とすれば、これは定量目標となる。誤字脱字をなくすとか判読可能な字を書くとかいうのは定性目標といえる。
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ディレー(Delay):遅らせる、遅滞といった意味の英語。
デジタルディレー ( Digital Delay ):信号をデジタル変換し、時間軸方向に遅延させる装置を指し、ディレータイムの幅が広がり、信号の劣化も少ない。
デジタル化した場合、データをエンコード (圧縮) とデコード (解凍) する際にそれぞれ1.5秒ずつ計約3秒のディレーが生じる。
放送のデジタル化には、高画質・高音質のハイビジョン放送、便利なデータ放送、ワンセグ放送の実現、そして帯域の有効活用などのメリットが多く、地上波デジタル放送、BS デジタル放送、CS デジタル放送の全てがデジタル化されている。さらに、いわゆる条件不利地域を解消するために、衛星や IP 方式による同時再送信も行われている。
ただし、デジタル化や IP 方式の再送信には、必ずディレーが発生する。衛星の場合は、地上から発信された情報が、衛星の中継器に反射されて各家庭のアンテナに返ってくるまでに、往復で計約2秒を消費し、デジタル化のディレーと合わせ、5秒は遅れることになる。このことは、アナログのラジオで聞きながら、衛星放送で野球中継などを見ると、直ちに実証できる。
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ディレクトリサービス(Directory Service):ユーザやネットワーク資源の管理を一括化し、負担を軽減することができる仕組み。ディレクトリというデータベースを用いて指定されたことに対応した情報を提供してくれる仕組みのことで、ネットワーク上のリソースとその属性とを記憶し、検索できるようにしたシステム。ここでのリソースとは、ネットワークを利用するユーザ・組織やコンピュータ・プリンタなどの利用可能な機器、利用可能なサーバと提供しているサービスなどで、属性とはパスワード、アクセス権限、メールアドレス、IP アドレスなどが相当する。
ITU-T では、X.500 規格として、このディレクトリサービスを規定している。
実世界であれば、電話局の電話番号案内サービスなどがこれにあたる。このサービスの場合は、電話帳をディレクトリとした場合、ユーザーが、住所・氏名など特定の検索条件を指定すると、電話局のオペレータがこれに対応し該当の電話番号を探してくれる。コンピュータの世界では、ファイル・リストというディレクトリの機能をファイル・システムと呼ばれるディレクトリ・サービスによって提供されている。
ファイル管理に用いられる場合、データやプログラムの場所を記憶しておき、名前からそれを呼び出せるようにするという機能を持っている。これによって、データがどのサーバに保管されているかを考えずに利用することができるようになる。また、データを他のサーバに移動させた時には自動的に検出して、記録を変更してくれるものもある。
インターネットでホスト名と IP アドレスとを結び付けている DNS や、メールサーバでのユーザ管理情報なども一種のディレクトリサービスといえる。
ディレクトリサービスへのアクセスには、LDAP というプロトコルが標準的に用いられているが、独自のクライアントソフトウェアを要求するシステムも多い。企業内 LAN で用いられる総合的なディレクトリサービスとしては伝統的に ノベル(ジャパン) 社の NDS が強いが、近年では Microsoft 社が Windows 2000 に内蔵した Active Directory など、選択肢が増えている。
現在利用可能なディレクトリ製品には、マイクロソフトの Active Directory や、IBM の IBM Directory Server、そして Linux や FreeBSD 上で使われている OpenLDAP などの無償で利用できるツールと、ノベルの eDirectory などの有償で提供されるツールとがある。
また、IBM Directory Server や OpenLDAP のように LDAP サーバー機能だけを提供する製品と、Active Directory のように LDAP をコアに独自に機能拡張した製品とに分けることもできる。
費用 | 製品名 | 製造・頒布 | 内 容 |
無
償 | IBM Directory Server | IBM | LDAPサーバー |
OpenLDAP | フリー・ソフト | LDAPサーバー |
Active Directory | マイクロソフト | 機能拡張製品Windowsプラットフォームのみ |
有償 | eDirectory | ノベル(ジャパン) | 機能拡張製品マルチプラットフォーム |
ディレクトリ製品
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テキスト(Text):レイアウト情報や文字の修飾情報(フォントの種類・大きさ・変形など)を持たない、純粋に文字のみで構成されるデータ。
これをファイルに格納したものは「テキスト・ファイル」と呼ばれる。画像ファイルなどはバイナリデータであるため明らかにテキストではないが、ワープロ文書や HTML ファイルなども、本文以外に付加情報を持っているため、テキストではない。テキストはほとんどの OS やアプリケーションソフトで扱うことができるので、ワープロソフトなどは保存形式の一つとしてテキストを選択できるようになっている。
テキストを編集するためのソフトを特に「テキスト・エディタ」と呼ぶ。
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テキスト・エディタ(Text Editor):テキストを編集するためのソフトウェア。一般に文字の装飾機能が弱く、ワープロのように文字に色を付けたり文章を整えたりする機能はなく、グラフィックデータを扱えないなど、機能が少ないが、検索や置換など文字を編集する機能は持っている。
単に文章を書くだけであればワープロよりも高速で使いやすい面も多い。プログラムのソース・コードや原稿など、入力する時点で高度な装飾機能を要求しない場合に使われる。
「メモ帳」「ワードパッド」などは Windows 標準搭載のテキスト・エディタ。 参照⇒ バイナリ・エディタ、レジストリ・エディタ
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テキスト・ファイル(Text File):文字コードを使用して記録されたファイル。 テキストのファイル。
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テキスト・フォーマット(Text Format):テキスト形式。
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テクスチャ(Texture):3D グラフィックスで、物体の表面の質感を表現するために貼り付ける画像、模様のこと。グラフィックスなどにおいて、図形の表面に付けられた模様や、質感を表わすための描き込みを指す。
テクスチャを物体表面に貼り付けることをテクスチャ・マッピング ( Texture Mapping ) という。同じ立方体のグラフィックでも、金属のテクスチャを貼り付ければ金属片に見え、木目のテクスチャを貼り付ければ木片に見える。最近のグラフィック・チップにはテクスチャ・マッピングをハードウェアで高速に処理する機能を持ったものも少なくない。
テクスチャは自作する場合もあるが、インターネットで 「テクスチャー素材集」 などとして、有料・無料の素材が数多く提供されている。
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テクスチャフィルタリング(Texture Filtering):拡縮や回転などを行ったテクスチャが自然に見えるようにかける補正。視線とポリゴンの角度関係に応じて最適なテクセルを取り出し線形補間する技法。
テクスチャを物体表面に貼り付けるときに、適用する立体の形状や適用範囲、視点などの関係から実際に描画される個々のピクセルを計算して生成する技法のこと。
最も原始的で、しかも効果はそれなりに高いテクスチャフィルタリングが 「バイリニアフィルタリング(Bilinear Filtering)」 で、バイリニアフィルタリングの弱点を克服したバージョンアップ版ともいうべきテクスチャフィルタリング技法が、「トライリニア・フィルタリング」。テクスチャフィルタリング技法の最高峰に 「異方性フィルタリング( Anisotropic Filtering、アニソトロピックフィルタリング)」 がある。
アンチエイリアシング処理とごちゃ混ぜに認識されている場合も多いが、処理系としてはまったくの別物。テクスチャデータそのものはデジタルカメラの写真データのような、いわば画像データであり、だから、色情報を持った画素データがビデオメモリに格納されている。実際にポリゴンにテクスチャを貼り付けるとき、そのポリゴンが視点から遠かったり近かったり、あるいは傾いていたりする関係で、ポリゴンを構成するピクセルにテクセルが1対1にうまく対応するケースはほとんどない。
一口にテクスチャマッピングとはいうが、実際のポリゴンへの貼り付け処理時にはテクスチャを拡大/縮小したり、変形したりする作業が必要になる。テクスチャフィルタリングとはこのときの操作を高品質に行い、見栄えを良くする処理系と考えると、概念的に理解しやすい。
テクスチャフィルタリング処理をまったく適用しないと、拡大されたテクスチャがモザイク模様のような映像になってしまう。視点に近い手前では、生のテクセルが拡大表示されて矩形形状が非常に目立ってしまっている。一方、奥まったところはごちゃごちゃしていてディテール感が欠如している。
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テクセル(Texel):テクスチャを構成する一つ一つの点のこと。3D グラフィックスで、物体の表面の質感を表現するために貼り付ける画像「テクスチャ」 を構成する一つ一つの点を指す。一般にコンピュータが扱う画像データにおける「点」 を意味する「ピクセル」 に対応する単語。
テクスチャ画像でのピクセルはテクセルと呼ばれる。2D 描画時にはピクセルという単位を使うが、3D グラフィックスではテクセルという単位を使う。
拡張・縮小などを行うと元のテクスチャの1ピクセルと画面の1ピクセルとではズレが生じるためこういうものが必要になる。
テクセルを表す数値を「テクセルレート」 と言い、数値が大きいほど性能が高くなる。
J. Kajiya 氏が作成したマッピングのモデルで、コンピューター・グラフィックスで、髪の毛やぬいぐるみの表面のように、複雑で微細な質感を表現するために用いられる。
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デコーダー(Decoder):
:デコードするするハードまたはソフト。
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デコード(Decode):
:エンコードしたデータを元に戻す(展開)こと。エンコードしたデータはその形式に対応したデコーダを使用することで再生できる。
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デコメール(Decorative Mail):日本で勝手に付けた名前なので、英語名はないはずだが、デコというのは多分 「 Decorative、Decoration (装飾)」からの命名で、メールをデコレーションするからデコメールというわけではないか。
FOMA 900i シリーズで使えるようになった HTML 形式の新しいメール機能。900i 同士のメールや、パソコンとのメールのやり取りで、メールの背景や文字の色を変えたり、点滅やスイングといった動きをつけたり、携帯電話で撮影した静止画や、GIF アニメーションを貼り付けたりできるなど、さまざまな装飾をを凝らしたメールを扱うことができる。
デコメールの正体は、パソコンでのインターネットメールでも使われている HTML メールで、一つのメールの中に、テキストや、バイナリファイルを入れられる MIME マルチパートメールという仕組みを利用している。
つまり、デコメールは、文字に飾りや写真などをつけて、i モードコンテンツ同様の HTML コンテンツを携帯電話上で作り、それをメールとして送るものだと考えるとわかりやすい。
900i 同士であればまず間違いなく意図した通りにメールの内容が表示されるが、900i 以外の機種では思ったとおりのメールが相手の携帯電話に表示されない場合がある。900i 以外のi ショット対応携帯電話にデコメールを送った場合は、画像だけが添付された i ショットメールとして受信され、それ以外の i モード携帯電話の場合はテキスト部分だけがメールとして送られる。また、もし相手にデコメールが送れるとわかっている場合でも、デコメールは普通のメールに比べてデータが大きくなり、パケット通信料も通常よりかかることにも気をつけなければならない。
なお、パソコンの電子メール・アドレスへ送る場合は、多くの場合、メールソフトが対応しているので書いたとおりに表示できるが、場合によってテキスト部分しか表示されない場合がある。パソコンから 900i に HTML メールを送ると、普通、デコメールとして携帯電話上で表示されるが、デコメールにはメールサイズの制約があるので、注意が必要。
ドコモは、2004 年 12 月 15 日から、デコメールサービスの機能を拡充し、FOMA 以外の i モード端末でも受信可能になった。今後は、受信側がメール本文に表示された URL へアクセスすることにより、WWW 上でデコメールを表示・閲覧できるようにした。
また同時に、デコメールのテンプレートを装備し、入力支援ソフト 「T9 ダイレクト」 の搭載、メール本文を音声で読み上げる新機能搭載が追加された。
テンプレートはお祝いやあいさつなど20種類を搭載。メール作成時に選択し、サンプルの文面を修正するだけでイラストが入ったカラフルなデコメールの作成が行なえる。T9 ダイレクトは、506i シリーズなどの T9 とは異なるもので、キー入力から直接漢字候補を予測表示させらる。さらに、メール作成中でも国語、英和、和英の辞典を参照し、必要部分をコピー&ペーストすること可能となっている。
NTT ドコモのデコメール
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デジタル・インタフェース(Digital Interface):液晶ディスプレイとパソコンとの間でデータ伝送を行うためのインタフェース。パソコンから出力されたデジタル信号を、そのまま液晶ディスプレイに伝送する。このため、信号の劣化を防ぎ、表示画質を向上できるが、パソコンに専用の出力端子が必要になる。デジタルインターフェースには、DFP 規格と DVI 規格との2種類があり、パソコン本体によって異なる。
パソコンのデータは本来デジタルのため、液晶ディスプレイをアナログ接続する場合、パソコン側でアナログ変換されたデータをディスプレイ側で再度デジタルデータに戻して画面表示している。この2度の変換時に若干のデータの劣化が避けられない。
デジタル接続なら、この変換が不要でパソコンからのデジタル信号をそのまま入力、表示できるので、データの劣化のないきれいな表示が可能になる。CRT はアナログ信号で制御されるため、パソコンがデジタル信号をアナログ信号に変換することになる。
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デジタルカメラ(Digital Camera):従来の銀塩カメラに対置されるカメラで、撮像素子を使って映像を電気信号に変換し、デジタルデータとしてフラッシュ・メモリなどの記憶媒体に記憶する装置。簡単にいえば銀塩カメラのフィルムに相当する部分を電子センサーとフラッシュメモリで置き換えたものといえる。
デジタルカメラは厳密に分類すれば静止画を記録する 「デジタルスチルカメラ」 と動画を記録する 「デジタルビデオカメラ」 に分かれるが、「デジタルカメラ」 は静止画を記録するカメラの名称として定着しており、動画を記録する機器は 「デジタルビデオ」 もしくは 「デジタルビデオカメラ」 と呼ばれる。
また、グレードや使用目的によってコンパクトデジタルカメラとデジタル一眼レフカメラとに分類される。
画質に優れると評判のデジタル一眼レフカメラの画素数は 600万〜800 万画素が中心だが、コンパクトデジタルカメラも上位機種は 600万〜800万 画素クラスの CCD を搭載するなど、画素数に関してはほぼ横並びになった。しかし、CCD の大きさが異なり、コンパクトデジタルカメラが 1/1.8〜1/2.7 型の小さな CCD を搭載しているのに対し、デジタル一眼レフカメラは APS-C サイズと呼ばれる大型の CCD を採用している。面積比にすると約15倍もの違いがあり、圧倒的にデジタル一眼レフカメラの方が大きい。
デジタル一眼レフカメラでは、ピント合わせにコンパクトデジタルカメラでは用いられていない専用のセンサーを使っているため、素速くピント合わせができる。また、シャッターが切れるまでの時間差 (シャッター・タイムラグ) も一般的に短いため、撮りたい瞬間をズバリ捉えるのが得意とされている。
コンパクトデジタルカメラは、搭載するレンズの性能により 「広角に強い」、「遠くの被写体を大きく撮影できる」 といった具合に性格付けがなされている。それに対してデジタル一眼レフカメラならば、レンズを替えるだけでどのような性格のカメラにも変身できるのがポイントになっている。
デジタルカメラの最大の特長は、撮影した画像を撮影直後から好きなときに確認できることで、気に入らない画像はその場で消去して撮影し直すこともできる。デジタルカメラで撮影した画像はパソコンに転送してパソコン上から印刷することが可能なほか、パソコン上で撮影した画像を加工したり、インターネット上で公開したりすることもできる。
一方で従来の銀塩カメラと同じような用紙に画像をプリントする方法もあり、一部の DPE 店ではデジタルカメラ画像のプリントサービスを行っているほか、家電量販店の店頭にセルフサービスのプリント機を設置する動きもある。このプリント機を使用すると、デジタルカメラの画像がその場で写真用の台紙に印刷され、すぐに写真として持ち帰ることができる。
撮影されたデータの保存用メディアには IC カードが多く利用されていたが、最近では CF やスマートメディアなどが多くなっている。ただし、現在のところ、スマートメディアには2.5ボルトと3.3ボルトとの対応があるなどメディアの完全な統一が無いこと、パソコンなどにデータ転送する方法がバラバラであることなど、発展途上の製品が多い。ソニーは独自のメモリ・スティックを採用し、日立、コダック、キヤノンなどの高級デジタルカメラでは、PC カード型の 1.8インチ・ハードディスクが採用されている。
また、既存のメディアとして、2HD フロッピーや MD などに JPEG や MPEG でデータを保存する機種もあるが、デジタルカメラ自体が大きくなるという欠点がある。最近では、ほとんど毎日どこかのメーカーがデジタルカメラの新製品を発表している。
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デジタル証明書(Digital Certificate):電子証明書ともいう。
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デジタル署名(Digital Signature):電子署名の同義語として使われることもあるが、正確には公開鍵暗号方式を用いた電子署名を指し、デジタル文書の正当性を保証するために付けられる暗号化された署名情報のことをいう。
デジタル文書の正当性を保証するために付けられる署名情報が電子署名で、文字や記号、マークなどを電子的に表現して署名行為を行うこと全般を指す。現実の世界で行われる署名捺印を電子的に代替したもの。これに対し、デジタル署名とは、特に公開鍵暗号方式を応用して、文書の作成者を証明し、かつその文書が改ざんされていないことを保証する署名方式のことをいう。デジタル署名は電子署名を実現する方式の一つであるということができる。
電子データ本体もしくはそのデータのハッシュ値を作成者の秘密鍵で変換したものが署名データとなる。デジタル署名の検証には、署名データと被署名データ本体、署名作成者の公開鍵が必要となる。ただし署名データを作成する際に、データのハッシュ値ではなくデータ本体を変換している場合には被署名データ本体は必要としない。
デジタル署名ではデータの作成者を特定できるだけではなく、被署名データの改ざんも検出できる。このため、「電子署名及び認証業務に関する法律」が定義する電子署名の機能要件を満たしている。デジタル署名に用いられる公開鍵暗号アルゴリズムとしては、RSA、DSA、ECDSA などがある。
具体的に順を追って説明すると、まずデジタル署名の生成では、
- 署名したいメッセージから、ハッシュ関数を使ってダイジェストを生成する
- 生成したダイジェストを自分の秘密鍵で暗号化する
- メッセージと生成した署名を送信する
受信したデジタル署名の検証では、
- 受信したメッセージから、ハッシュ関数を使ってダイジェストを生成する
- 受信したデジタル署名を、発信者の公開鍵を使って復号する
- 生成したダイジェストと復号したダイジェストを比較し、完全に一致することを確認する
デジタル署名の検証が成功すると、
メッセージが改ざんされていないことと、メッセージが検証に使用した公開鍵と対になる秘密鍵によって署名されたこと、とが確認できる。
もし検証が失敗すると、
メッセージが改ざんされたか、またはデジタル署名が改ざんされたか、いずれかの事象が発生したことが確認できる。ただし、メッセージとデジタル署名とのいずれが改ざんされたかまでは分からない。
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デジタルディスプレイ(Digital Display):デジタル転送方式を採用し、信号電圧が高いか低いかを判別して、それに応じて画素一つ一つの発光/非発光を制御し、画面を表示するディスプレイ。
画素単位の表示を行い、表示強度をディスプレイ側で制御する。そのため、アナログディスプレイに比べて滲みが少なく、画像劣化やノイズがでる可能性も極めて少なく、高画質でクリアな画像が表示できる。グラフィック・アクセラレータ・ボードによる表示の差異が発生しないという利点を持っている。
パソコン内部のデジタルデータがダイレクトに送信されるためクリアな画像を実現できるが、連続的な色合いの変化を表現する能力に劣る。また、インタフェース規格が DVI や DFP など複数存在し、統一されていないのが、普及の足かせの一つになっている。液晶ディスプレイには、アナログ信号を受け取った上でデジタル信号に変換して表示するという、内部変換型が多い。
参照⇒ デジタル・インタフェース
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デジタル変調(Digital modulation):変調とは搬送波に信号を載せる方法のこと。アナログ変調とデジタル変調とがある。直流では、電圧が常に一定なのでエネルギーを伝えることはできるが、この中に 「電圧がある」 という以外の情報は含まれないから、情報伝送に利用できるのは交流に限られる。交流の最も単純な形は定数係数の正弦波だが、こういう単純な波形も直流と何ら変わらずエネルギーは伝送できても情報を載せることはできない。情報を伝送するためには、時間的に交流の 「特徴」 が変化する必要がある。交流を規定する特徴、つまり搬送波の物理的特徴としては、振幅・位相・周波数 (波長) があり、信号をこれら3つの量の変化として変調することができる。
デジタル変調方式 | 日本語名 | 使う要素 |
ASK | 振幅偏移変調 | 振幅の変化 |
FSK | 周波数偏移変調 | 周波数の変化 |
PSK | 位相偏移変調 | 位相変化 |
GMSK | ガウスフィルタ型 最小偏移変調 | 変調指数が 0.5 の FSK |
DPSK | 差動位相偏移変調 (差動位相変換式変調) | 差動符号化+PSK |
QPSK | 四位相偏移変調 | 4相を利用するDPSK |
QAM | 直交振幅変調 | 振幅/位相変化 |
TCM | トレリス符号化変調 | Trellis コード+QAM
|
伝送したい情報を、伝送路の種類に応じた信号へ変換することを変調といい、もとの情報を復元することを復調という。変調と復調は、符号化 (エンコード)・復号化と混同しがちだが、基本的には、情報を伝送路へのせるための技術のことで、復調とは、伝送路によって届けられた情報を、もとの形態へと戻すことを指す。
デジタル変調は、アナログ変調と異なり、搬送波に不連続な変化を与えることで変調する。この変化のことを表すのに当初は電信技術の用語からキーイング ( Keying ) という用語を用いた。アナログ変調で変調波形を矩形波にした場合と考えることができる。そして、矩形波による変調は、搬送波をスイッチ ( key ) で切り換えることと同じであることから、デジタル信号で変調する方式は、AM、FM、PM に対応して、ASK、FSK、PSK(位相偏移変調)と呼ばれる。
なお、デジタル情報を、高周波で変調をしないで、デジタル伝送路を用いてデジタル信号としてやり取りすることは、ベースバンド伝送方式と呼ばれ、現在、オフィスや学校などに敷設される有線 LAN で用いられている。10BASE-5、10BASE-T などの Ethernet などはこれに属している。
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デジタルラジオ(Digital Radio):デジタル変調によるラジオ放送のことで、正確には 「地上デジタル音声放送」 と呼ぶ。デジタルラジオは、音楽など高品質音声に加えて、文字・写真などの静止画・簡易動画を含むデータ放送により多彩なサービスが提供できる新しい放送で、屋内での受信だけでなく、カーラジオなどの車載受信機やポケットタイプなどの携帯受信機でもクリアーな受信が期待でる。
従来の AM、FM ラジオ放送に比べ受信状況の変化によるノイズが少なく、格段に高音質であり、データ放送などの付加サービスが充実している。
詳細は ISDB-T SB を参照。
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デシベル(Decibel、dB):デシベルのベルは電話を発明したグラハム・ベルのベルで、デシの方は、定義のところで、比率の対数を10倍もしくは20倍するので、10分の1という意味から、10分の1を表す接頭辞の小文字の d を使う。電話の発明者であるベルにちなんで名づけられた単位で、ベル(B)の1/10という意味。
電圧、電流、電力、圧力、エネルギー密度などにおいて、相対的な力の比を求めるときに使う単位としての dB と、特定の音の強さを意味する場合の dB とがある。いずれにせよ、これは電力や圧力、音圧などが人間には対数的に感じるところからきている。これは人間の聴覚や視覚は、物理的な強さが10倍、100倍となっても数倍から10倍程度にしか感じられず、ちょうど数値的な値が対数に比例しているためで、人間の感覚は真数よりも対数に近い。
さらに、音圧、電圧、電力などの2つの量の比を表す場合、絶対値をそのまま使うと桁数が増えるので対数比を利用する。対数で表すと、真数の乗除算を対数の加減算として扱えるため、計算を簡単にすることができる。ただし、対数で表された BEL (ベル)という単位は人間の感覚では大きすぎるので、その数値を10倍したものを dB (デシベル)といって使う。
デシベルは教科書等にあるとおり、以下で定義されている。
例えば、一台のアンプがあって、入力に0.1ボルトを加えたところ、出力に2ボルトが得られた場合、そのアンプの増幅率を20倍といわずに、
26dB [ 20×log(2/0.1)=26 ] という。
増幅率の違うアンプを複数台だけ接続した場合、かけ算を何度もやらなければならないが、デシベルは対数なので、各々のデシベル値の足し算で済むことになる。増幅ではなく信号が減衰する場合は、わり算の代わりに引き算で済む。
また、騒音の程度も dB に統一されている。平成 5年 11 月に新しい計量法が施行され、旧法では 「騒音レベルの計量単位は、ホン又はデシベルとする。」となっていたが、新法では音圧レベルの単位はデシベルとすることになった。現在、騒音レベルの単位をデシベル、記号は dB とすることは国際的な合意事項で、JIS もデシベルのみとなっているし、市販されている騒音計も dB としか書かれていない。
1000Hz の周波数の音波が、人間の耳でやっと聞き取れる気圧変化で振動している状態が 0.00002 パスカルであり、それを0 dB と定めた。それを基にすると、
ソフトなささやき = 30dB
蚊の鳴く声 = 40dB
普通の会話 = 60dB
通りの多い道路 = 70dB
草刈り機の音 = 100dB
ロックコンサート = 130dB
ジェットエンジン ( 30mの距離) = 150dB
ロケットトエンジン( 30mの距離) = 180dB
となる。
ところで、建築用語では、0デシベルが人間の最小可聴音でこれを基準に等級値を決めている。例えば、隣の家で80 dB の音をたてていた時に、こちらの部屋では30 dB の音しか聞こえなかったとすると、この場合の壁の遮音性は D−50 となる。
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デスクトップ検索(Desktop Search):ローカルのデスクトップマシン内の情報を検索するソフト。無料で提供されているので、それぞれの Web サイトからダウンロードして入手できる。Google、Yahoo! などがインターネット上にある Web ページなどの情報を検索するのに対して、こちらは自分のパソコン内の情報を検索する。Web ページの検索と同じように、テキストだけでなく画像や音声、ビデオなども検索できる。
機能的には OS に備わっている全文検索と同じだが、検索の仕組みが違う。これまで OS に備わっていた全文検索機能が一回一回文字列を検索していたので時間がかかったのに対して、デスクトップサーチは検索対象の情報を 「事前に」 データベース化しておき、そこから検索を行う。つまり、デスクトップサーチではデータベース化した情報を検索するので、ハードディスクにある大容量のファイルの位置を瞬時に見つけることができる。新たなデータが保存されると、パソコンのアイドル時間を利用してインデックスを更新する。検索結果は Web ブラウザ上に表示されるので、インターネット検索と連結できる。
サーチエンジンでトップを走る google、巻き返しを狙う Yahoo!、MSN サーチなどが次々と参入、または参入を計画している。デスクトップ検索を征したものが、これまでの 「検索」 でもトップに立つことができる。
しかし、一方で個人情報漏洩の問題もある。ハードディスク内のデータを一瞬にして検索できるソフトウエアが導入されたパソコンが、ネットワークで接続されていれば情報を簡単にハッキングされる危険性がある。そうなると、インターネット検索ツールと、ハードディスク内を検索するデスクトップ検索とのシームレスな環境が、逆に災いすることになる。便利さの代償にセキュリティを失うようだと、利用者からソッポを向かれる可能性もある。
Google のデスクトップ検索 ( GDS、Google Desktop Search ) は、2004 年 10 月 14 日に英語版 (日本語環境でも対応) のベータ版が提供さたが、2005 年 3 月 7 日に先陣を切って正式版、「 Google Desktop Search 1.0 」 が公開された。2005 年 3 月 15 日には、日本語版の無料提供を開始した。なお、同サービスはβ版だが、上記 3 月 7 日に米国で発表された英語版と性能は同じ。ユーザーが使いやすいよう、デスクトップに検索ボックスを常設できるようになっている。検索できるファイルは、Outlook、Netscape、Mozilla、Thunderbird の電子メール、Microsoft Word、Excel、PowerPoint およびテキスト、PDF、画像、オーディオ、Internet Explorer、Firefox、Netscape、AOL インスタントメッセンジャーなど。
Google Desktop Search では、ファイルを誤って削除したり紛失しても、情報を取り戻すことができる。作成した文書やたスライドなどを誤って削除した場合でも、Google Desktop Search がキャッシュとして保存している情報は取り戻せる。また Google は、プラグイン開発用 SDK を提供しており、標準では対応していない形式のファイル検索や、特殊な検索機能を実現するプラグインが作成できる。すでに複数のサードパーティ製プラグインを公開している (ただし英語版)。
Google Desktop Search は、Google の Web 検索サイト Google.com と統合して利用できるほか、Windows のタスクトレイアイコンや、タスクバーに表示した検索ボックスからも利用できる。Google.com を経由しない場合は、インターネットに接続する必要はない。
Microsoftは 2004 年 12 月 13 日に Web 検索とデスクトップ検索が可能な MSN Toolbar Suite のベータ版を公開した。当面、英語版のみが米国で配布された。公開された MSN Toolbar Suite には、Internet Explorer、Outlook、Outlook Express に付属するかたちの MSN Toolbar と、タスクバーに常駐するかたちの MSN Deskbar が含まれている。Outlook または Outlook Express に Toolbar をインストールするには、事前にいずれかのソフトがインストールされていなければならない。
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デスクトツプ・パブリッシング(DTP)(Desk Top Publishing):パソコンやワークステーションなどの小型コンピュータを利用して、出版物を作成すること。文字の入力や図版の作成、文章の編集、ページーレイアウト、版下作成などをすべて1台の小型コンピユータでこなす。
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デバイス(Device):「機械的な仕掛け、装置、機器」の意味。コンピュータ関連では、主にディスクやプリンタなどの外部周辺機器のことを指すが、機能上独立した単位として、システムの一端を担う個々のハードウエアの全てをいう。
Windows では、デバイスの動作状況は、コントロールパネルの「システム」アイコンを開き、「デバイスマネージャ」タブで確認することができる。
デバイスを動かすために必要なファイルを「ドライバ」という。これは具体的に言うと、拡張子に「.vxd」などが付くファイル。
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デバイス・ドライバ (Device Driver):=ドライバ
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デバッガ(Debugger):デバッグ作業を行うためのソフトウェア。バグを見つけ出して修正する作業をデバッグという。
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デバッグ(Debug):バグを見つけ出して修正する作業。デバッグ作業を行うためのソフトウェアをデバッガ (Debugger) という。
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デビットカード(Debit Card):debit は会計用語の 「借り方に記入する、即時決済」 を意味する一般用語で、デビットカードとは、買い物をした際に即座に銀行口座からその代金が引き落とされるカードのこと。デビットカードというカードがあるわけではなく、現在所有している銀行や郵便貯金のキャッシュカードを使う。既に、この方式を採用する J-Debit というサービスが始まっている。
店頭では、支払いの際に専用の端末にカードを挿入して暗証番号を入力すると、銀行口座から即座に代金を引き落として決済を行なうことができる。クレジットカードと違って預金残高の範囲内でしか支払えないため、使い過ぎても借金をすることはない。新たに申込みなどの必要はなく、会費なども不要で、休日や夜間も含め手数料は必要としない。
アメリカは現金を持ち歩かないキャッシュレス社会であるため、かなり以前からクレジットカードと共に一般的な支払方法として定着している。日本で銀行 POS があったが、1998 年 6 月に郵政省や都市銀行などが中心になって 「日本デビットカード推進協議会」 を設立し、「 J-debit 」 という名称で 1999 年 1 月からサービスを開始し、2000 年 3 月に本格スタートした。このサービスの加盟店でのみ利用できる。
このように消費者にとっては、手間も費用もかからない便利な仕組みだが、その経費は全て売り手の加盟店が負担する。デビットカードサービスを導入するには、直接加盟店方式と間接加盟店方式とがある。
- 直接加盟店方式 --- 比較的大規模な加盟店様に適する方式
- 銀行などの金融機関と加盟店契約を締結する
- 日本デビットカード推進協議会への入会また登録が必要
- 売上代金の入金は、売上日の3営業日以降に契約した金融機関が直接行う
- 情報処理センターが加盟店の端末と CAFIS との接続を中継し、売上データ (デビットカード電文) の処理を行う
- 導入費用として、加盟店ホスト端末対応費用、回線設置料、日本デビットカード推進協議会入会金または初期登録料
- 運用費用として、加盟店手数料、回線使用料、日本デビットカード推進協議会年会費または年間登録料、情報処理センター利用料 (情報処理センター接続方式の場合)
- 間接加盟店方式 --- サービス開始までの手続が簡単な方式
- 決済情報処理センターと加盟店契約を締結する
- 日本デビットカード推進協議会への入会または登録は不要
- 売上代金の入金は、月1〜6回など
- 端末、情報処理センター利用料等がかかる
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デファクト・スタンダード(De Facto Standard):=事実上の標準。「de facto」とはラテン語で「事実上の」の意味。業界で標準となった規格・製品が、国際機関や標準化団体による公的な承認・決定ではなく、市場の実勢によって事実上の標準とみなされるようになること。すでにデファクト・スタンダードを確立している規格が、公的な標準化団体によって、標準規格として追認されることもある。
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デフォルト(Default):原義は「不履行、怠慢」だが、「使用者が何もしなくて良い」ことから付けたユーモア。
規定値。いくつかの選択肢がある場合に、その何れも指定しなかった時、システム(又はプログラム)が自動的に行う選択。デフォルトにより、最も一般的な選択を行うよう設計されているため、実行を行う際に指定することを忘れても期待していた結果が得られることが多くなる。
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デフォルト・ゲートウェイ(Default Gateway):ルーティングを行なう際、デフォルト・ルートの転送先となるルータ。所属する LAN などのネットワークから外部にあるパソコンへアクセスする際に、「出入り口」 の代表となるコンピュータやルータなどの機器。アクセス先の IP アドレスについて特定のゲートウェイを指定していない場合に、デフォルト・ゲートウェイに指定されているホストにデータが送信される。通常は、各パソコンにはデフォルトゲートウェイだけを設定しておけば、あとはそのデフォルトゲートウェイが適宜ルーティングを行なってくれる。
デフォルト・ルーティングとは、自ら宛先を判断できないパケットに関して、それを転送すべきデフォルト・ゲートウェイをユーザーがあらかじめ指定しておく方式のことで、パケットの転送先を選択するルーティング方式の一つにあたる。
デフォルト・ルーティングでは、個々の端末でのルーティング・テーブルが煩雑になるのを避けるため、あるいは外部のネットワークと通じるルートが限られている場合に、個々の端末がルーティング・テーブルを保持する代わりにデフォルト・ゲートウェイにパケットを中継させる。端末のパソコンなど、自ら転送処理を行なう必要のない端末などで使われる。
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デフォルト・ルーティング(Default Routing):パケットの転送先を選択するルーティング方式の一つで、自ら宛先を判断できないパケットを転送すべきデフォルト・ゲートウェイをユーザがあらかじめ指定しておく方式。端末のパソコンなど、自ら転送処理を行なう必要のない端末などで使われる。
デフォルト・ルーティングでは、個々の端末でのルーティング・テーブルが煩雑になるのを避けるため、あるいは外部のネットワークと通じるルートが限られている場合に、個々の端末がルーティング・テーブルを保持する代わりにデフォルト・ゲートウェイにパケットを中継させる。
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デフォルト・ルート(Default Route):初期設定されている経路のことで、ルータでネットワークのパケットをルーティングする時、宛先がそのルータの管理外の場合には、そのルータに直接接続されている親となる経路に送ることになるが、その宛先をデフォルト・ルートという。
ルータの内部にはルーティング・テーブルと呼ばれる参照表が存在し、宛先に対して自分に接続されたネットワークでどの方向にパケットを送り出すのが最も近いかを判断する機構が搭載されている。ただし、各ルータが知っているのは自分に接続されているネットワークだけで、一台が世界中の情報を管理しているわけではない。
ルータはパケットの IP アドレスとルーティング・テーブルを照合して、一致するエントリがないとパケットを転送することができずにパケットを破棄してしまう。しかし、デフォルト・ルートの設定がなされていると、ルーティング・テーブル上に一致するエントリがない場合には、デフォルト・ルートの転送先にパケットを中継する。分からない宛先の場合に、このデフォルト・ルートへ優先的に送出し、先にあるルータに判断を任せるという方法を取る。 これによって、ルーティング作業は大幅に簡略化されつつも、安定したネットワーク接続が実現されている。
なお、デフォルト・ルートは 「 Last Resort 」とも表現され、「残された最後の経路」 といった意味合いを持っている。Resort は 「リゾート、行楽地、人々のよく行く所」 を表す英語。
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デフラグ(Defrag):デフラグメンテーション(Defragmentation)の略、記憶装置の最適化。記憶装置の使用領域が断片化することで、一つのファイルが複数の部分に分割して存在する状態を フラグメンテーションという。
デフラグはこのフラグメンテーションを解消するため、OS に搭載されているユーティリティソフト。
このソフトは、ディスク内のファイルを先頭から再配置し、ファイルの分割状態を解消して、連続した空き領域増やす働きをする。連続した場所に並べることにより、ハードディスクのヘッドの移動が最小限になり、実効速度が速くなる。
例えば、Windows98 だと「C:\Windows\Defrag.exe」。
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手ブレ補正:カメラ、ビデオの撮影において、「ブレ」 には、「手ブレ」 と 「被写体ブレ」 とがある。手ブレは、シャッターボタンを押した瞬間に、カメラそのものが動いて写真全体がブレてしまうこと。一方の被写体ブレは、被写体が動いてしまってブレてしまうこと。デジタルカメラの場合、ファインダーではなく液晶画面越しに撮影することが多いため、手ブレはフィルムカメラより起こりやすいといわれている。「手ブレ補正機能」 は、この撮影者の手の揺れが原因で発生する 「光軸のずれ」 を補正する。フィルムカメラでは、高級一眼レフカメラを中心に採用されていたが、殆どのデジタルカメラに採用されている。
手ブレ対策用の機能は、メーカーごと、および同一メーカーであっても製品によって異なるが、大きく分ければ2つのタイプがある。センサーによって手ブレの方向を検知し、レンズや CCD をブレとは逆の方向へスライドさせることで光軸のずれを補正する 「光学式手ブレ補正」 と呼ばれるタイプと、シャッタースピードや ISO 感度を調節するだけの 「電子式手ブレ補正」 とに分かれる。
光学式の場合は手ブレには効果的でも被写体ブレには効果がない。他方、電子式になると、機種によっては画質、特に解像度が悪くなる。電子式手ブレ補正を採用している機種のうち、CCD の総画素数と有効画素数が近い機種は、手ブレ補正で画質が劣化する可能性がある。
光学式手ブレ補正の中で、レンズを動かすことによって補正する方式はパナソニックが得意としているが、ニコン、キヤノンなどもコンパクトスタイルのデジタルカメラや一眼レフ用の交換レンズなどに搭載している。また、CCD を動かすことによって補正する方式は CCD シフト式と呼ばれ、コニカミノルタのデジタルカメラに搭載されている。この CCD シフト式が搭載されているデジタル一眼レフでは、本体に手ブレ補正機構が搭載されているためどのようなレンズを装着しても手ブレ補正機構が使えるという利点がある。弱点としては、どちらもレンズや CCD を移動させるハードウェアとセンサーを設置しなくてはならないため、価格が高くなったり、設置するためのスペースが必要になることなどが挙げられる。
もう一つの電子式手ブレ補正は、複数枚の画像を参照し、フレームや被写体の動きを分析して画像補正を行なって手ブレを補正する仕組みになっている。あくまでも画像補正のみで手ブレ補正を行うので、光学式手ブレ補正のようにハードウェアを必要としないことが利点といえる。デジタルカメラにおいては三洋の動画デジタルカメラである DMX-C シリーズなどに、電子式手ブレ補正が搭載されている。弱点としては電子式手ブレ補正方式は動画撮影にのみ有効で、静止画には効果はないことが挙げられる。
松下電器産業は 2003 年 11 月に、小型デジタルカメラとしては初めて光学的な手ブレ補正機構を搭載した 「 DMC-FX1 」 および 「 DMC-FX5 」 を発売した。従来から販売している12倍ズーム機の 「 LUMIX FZ 」 シリーズに搭載していた光学式手ブレ補正機構 「手ブレ補正ジャイロスコープ」 を小型化したもの。同社が採用しているのは、鏡筒中央部の手ブレ補正用レンズ機構が、光軸のずれに応じて動作する技術。宙に浮いた状態の手ブレ補正用レンズを磁力を使ってスライドさせる。静止画のみならず、動画の手ブレにも対応している。レンズ移動による手ブレ補正機構は、もともとはデジタルビデオカメラに使われていた技術を転用したものなので、松下と同様にデジタルビデオ分野で実績のあるキヤノンやソニーも、その後は同様の技術を搭載している。
同じ光学式でも、CCD を移動させて補正する機構を採用しているのがコニカミノルタで、2003 年 9 月、同社は光学式手ブレ補正機構 「 Anti-Shake 」 を搭載した 「 DiMAGE A1 」 を発売した。これは、縦方向と横方向とに1つずつ用意された圧電素子で撮像素子、CCD を移動させて、光軸を補正する。この方式は、手ブレ補正用ユニットの厚みが CCD 込みでも 6mm と薄くなるため、レンズ移動式よりも薄型のモデルに搭載できる可能性がある。加えて、手ブレ補正機構がカメラ本体側に搭載されるため、既存のレンズユニットを設計変更する必要がないなどの利点がある。
パナソニックのブレンビー、キャノンの IS ( Imege Stabilizer )、ニコンの VR ( Vibration Reduction ) などは、ビデオ・カメラ自体にジャイロスコープが組み込まれ、自動補正する機能がある。パナソニックの手ブレ補正ジャイロスコープは、そのスピードと精度が高く評価され、「 2003 年度恩賜発明賞」を受賞した。
キヤノンの開発した IS は、デジタルカメラ用として世界で初めて 「シフト式光学手ブレ補正機構」 で、超小型の振動ジャイロスコープが手ブレを検知すると、手ブレを打ち消す方向にレンズの一部を平行移動させて光束を屈折させる。これによって CCD に届く像を一定状態に保持できるため、手ブレを高精度に補正できるようになった。
ニコンの VR は、2004 年 11 月に発売された COOLPIX8800 に、コンパクトデジタルカメラとしては初めて搭載されたもので、レンズ内の2種類のセンサーがカメラのブレ (ピッチングとヨーイングと) を検出する。光学系の一部がブレをなくす方向に駆動して、撮影者によって異なる手ブレ限界シャッタースピードから3段階相当の手ブレ軽減効果を発揮する。また、流し撮りの際はセンサーがこれを自動的に検知し、モードの切り換えなしに左右方向のカメラの動きに対しては縦のブレのみを、上下方向のカメラの動きに対しては横のブレのみを軽減する。アクティブモードを備えている VR レンズでは、乗り物などに乗っているときなどの揺れの激しい条件での手ブレ補正もできる。これによって、シャッタースピード換算でおよそ3段分の補正効果が得られるとしている。ズーム倍率だけをアップするのではなく、実用性を踏まえたうえでの高倍率化といえる。
また、5倍の超望遠ズームレンズ、ニコン一眼レフ用交換レンズ 「 Ai AF VR Zoom Nikkor ED80〜400mm 」 に一眼レフ用交換レンズとしては初めて VR 機構が搭載された。さらに、2003 年 3 月 21 日には VR 機構を搭載する AF 一眼レフカメラ用ズームレンズ 「 AF-S VRズームニッコール ED 70〜200mm F2.8G 」 が発売された。
アンチシェイク DSP (Anti Shake DSP):カシオの映像エンジンに盛り込まれた高感度撮影技術のことで、暗号処理装置、DSP を使い感度を高めることで手ブレ、被写体ブレを低減する。静止画撮影時の手ブレや被写体ブレを軽減する、という観点からアンチシェイクの呼び名が付与されているが、CCD やレンズを動かして光軸を修正するようなメカニズムは一切なく、電子式手ブレ補正になる。明るいシーンでは、より高速なシャッター速度に自動切換えすることでブレを防ぐ 「Wブレ軽減機能」 もを搭載している。これは、シャッター速度を上げることで手ブレと被写体ブレの双方を軽減できることから名づけたもの。
なお、2003 年 9 月にコニカミノルタで発売された 「 DiMAGE A1 」 に搭載された、光学式手ブレ補正機構 「 Anti-Shake 」 とは別物。
2004 年 9 月 10 日に三洋電機が発売した、動画/静止画対応カメラ 「 Xacti DMX-C4 」 には動画撮影時の電子式手ブレ補正機能が新たに搭載された。同社の動画撮影時における電子式手ブレ補正機能は、CCD センサが取得した画素データから特徴点を探し、そのコマ間の動きから手ブレの動きベクトルを算出する回路をシステム LSI 上に集積する。この回路が出力した動きベクトルのデータを基に、同システム LSI 内の CPU コア上で動かすソフトウエアで最適な補正量を算出する。CCD センサが取得した画像データから、この補正量を基に手ブレのない部分を切り出し、そのデータを MPEG-4 符号化(エンコード)/復号化 LSI に渡すようにしている。
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デュアルコア(Dual Core):CPU はひとつの部品になっているが、内部的には、情報を取り込む部分、実際に計算などの処理を行なう部分、計算結果などを一時的に保存しておく部分などに分かれていて、実際に計算などの処理を行なう部分をコアという。1つのパッケージに実際に計算などの処理を行なう部分、つまりプロセッサコアを2つ集積した CPU をデュアルコア CPU という。デュアルコア CPU よりさらにコアの数が多い CPU を、マルチコア CPU といい、四つのコアを持つ CPU をクアッドコア CPU という。
う。
CPU のダイに複数の CPU コアを載せることによって、CPU の高速化を行う技術で、従来はコアが1つだけ載せられており、高速化のためには複数の CPU を用いるデュアルプロセッサ、マルチプロセッサ構成が用いられていた。しかしその後、CPU コアを複数搭載することが可能となり、デュアルコア CPU が誕生した。
2つのコアは基本的に独立しているため、それぞれのコアは他のコアに影響されることなく動作できる。1台のコンピュータに CPU を2つ搭載するデュアルプロセッサ構成とほとんど同じで、単に複数のコアで処理を分担し、その分だけ性能が上がり、コアが1つの CPU より処理速度が速い。二次キャッシュなどの周辺の機能は2つのコアで共有する。キャッシュ・メモリを共有すると、1つのコアが読み込んだデータを別のコアが流用できるなど、性能面でのメリットもある。一方、デュアルコア CPU のデメリットとして、1個のプロセッサ製品にほぼフルセットのコアを2個詰め込むという性質上、どうしてもプロセッサのサイズは大きくなり、製造コストは高くつく。
デュアルコア CPU は OS からは複数の独立した CPU として扱われ、動作感もマルチプロセッサ構成とほとんど変わらないため、マルチプロセッサ用のチューニングを行なえば、ユーザやプログラマはデュアルコア CPU 上での動作を特に意識する必要はない。ただし、ソフトウェアライセンスの問題がある。Microsoft 社を始め、多くの OS ヴェンダーは CPU の個数で OS の値段を決めるライセンス方式をとっている。1つの CPU で複数のプロセスを動作させる技術としてハイパー・スレッディング・テクノロジーと比べられるが、ハイパー・スレッディングの場合は、1 つの CPU としてのライセンス供給が殆どだった。
従来、パソコン用の CPU はクロック周波数を上げることで処理能力を高めてきた。しかし、2004 年あたりからクロック周波数の上昇率が伸び悩むようになってきた。クロック周波数の上昇に伴う消費電力の増加や熱の発生も問題になってきた。また、微細加工を要する製造過程では量子効果による影響が出てくる。そのため、2005 年からはコアを2つ搭載し、それらが並列して処理を進めることで性能の向上を目指す考えかたが有望視され、その方向に方針が変更された。
具体的なデュアルコア CPU としては、IBM がすでにデュアルコア・チップのサーバを販売し、米 Sun Microsystems (日本サン・マイクロシステムズ) 社と 米 Hewlett-Packard Development Company, L.P. ( 日本 HP ) 社も開発に乗り出しているが、Intel 社も 2002 年 9 月 10 日に開催した Intel Developer Forum ( IDF ) で、90nm (参照⇒ 単位一覧) か、さらにその後継の 65nm 世代のプロセスを採用して、2005 年頃までに、デュアルコア設計の Itanium 2 をリリースする計画があると発言した。
2005 年 4 月 18 日にインテルから初のデュアルコア CPU、3.2GHz のペンティアム・エクストリーム・エディション ( PentiumXE ) 840 と、それに対応するチップセット 「インテル 955X Express チップセット」 が発表された。2005 年 5 月 27 日には Pentium D も登場し、AMD からは、2005 年 5 月に Athlon 64 X2 が発売されている。
デュアルコア CPU はすべての利用シーンで威力を発揮するわけでない。デュアルコアは、複数の処理を同時に実行させる場合には、各コアに処理を振り分けることで、作業効率が向上する可能性が高い。しかし、1つの CPU で処理することしか想定していないアプリケーションを単独で実行させた場合は、その効果はあまり期待できない。むしろアプリケーションによっては、シングルコアかデュアルコアかの違いよりも、CPU クロック速度の影響を強く受ける。確かに、現状ではデュアルコア CPU に課題もある。例えば Pentium D の上位2モデ ルの最大消費電力は 130W と、シングルコアの最新 CPU、Pentium 4 670 3.8GHz の115W よりも高い。
| 発売時 | クロック 周波数 | FSB | 二次キ ャッシュ | コア数 |
Core 2 Duo E6300 | 2006/7/27 | 1.86GHz | 1066MHz | 2MB | 2 |
Core 2 Duo E6400 | 2006/7/27 | 2.13GHz | 1066MHz | 2MB | 2 |
Core 2 Duo E6600 | 2006/7/27 | 2.4GHz | 1066MHz | 4MB | 2 |
Core 2 Duo E6700 | 2006/7/27 | 2.66GHz | 1066MHz | 4MB | 2 |
Core 2 Duo X6800 | 2006/7/27 | 2.93GHz | 1066MHz | 4MB | 2 |
Core 2 Duo E4300 | 2007/1/21 | 1.8GHz | 800MHz | 2MB | 2 |
Core 2 Duo E6850 | 2007/7/17 | 3.0GHz | 1333MHz | 4MB | 2 |
Core 2 Duo E6750 | 2007/7/17 | 2.66GHz | 1333MHz | 4MB | 2 |
Core 2 Duo E6650 | 2007/7/17 | 2.33GHz | 1333MHz | 4MB | 2 |
主な Intel Core 2 Duo
Intel は 2007 年 7 月 17 日、モバイル向けとしては最初の Core 2 Extreme クラスのデュアルコア・プロセッサ 「 Core 2 Extreme X7800 」 を発表した。
クロック周波数は 2.6GHz、FSB は 800MHz で、二次キャッシュは 4MB ( 2MB×2 )。これまでのモバイル向け Core 2 ファミリーと同様に、各種の省電力機能を備えており、TDP は44W。
参照⇒ Core 2 Duo、Core 2 Extreme QX6700、Core Duo
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デュアルチャンネル(Dual Channel):現在、多くのパソコンでは、デュアルチャンネル対応となっているが、同じ規格・同じ容量のメモリ・モジュールを2枚1組で使用することによって、メモリを読み書きするデータの幅を2倍に広げ、転送効率を高めて転送速度を向上させる仕組みを指す。DDR SDRAM メモリの場合、通常は64ビット幅であるが、このメモリ・モジュールを2枚単位で使うことにより128ビット幅とし、理論上は倍の速度でデータ転送を可能にする技術をいう。また、DDR400 だとデータ転送速度は 3.2GB/s なので、この倍の 6.4GB/s が理論上可能となる。ただ、あくまでも同容量、同規格、同仕様であることが条件で、さらにマザーボードが対応していなければならない。
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デュプレックス(Duplex):「二つの」 という意味。コンピュータの分野では、2組の装置やシステム、処理系統などに用いられる言葉。
デュプレックス通信とは、双方向に送受信が可能な通信路、あるいは通信方式のこと。シンプレックス ( Simplex 、単方向通信) の対義語。デュプレックス通信のうち、同時に双方向に通信できることを 「全二重通信」、同時には単方向にしか通信できず、方向を切り替えて交互に両方向の通信を行なう方式を 「半二重通信」 という。
双方向通信を行う場合に、上り回線と下り回線の2つの回線 (二重回線) を実現する方法をデュプレックス技術という。つまりデュプレックスとは、上り回線と下り回線の二つの回線 (二重回線) をどのような方法 (どのような技術) で実現するかという意味。デュプレックスを実現するには、上下回線を周波数 (波長) 的に分離する方法と、時間的に分離する方法があり、それぞれ、FDD (周波数分割)、TDD (時分割) と呼ばれ、広く移動体通信で利用されている。
アステルと2回線分の回線契約を結ぶことによって、デュプレックス方式の 64kbps 通信サービスを享受できた。これは、アステル電話機2台分の PHS 回線を使用し、別々のアンテナ(基地局)に接続して通信することによって、繁華街など利用頻度が高い場所でもつながりやすく、移動中でも複数の異なる基地局に接続できるため、切れにくいというメリットがあった。
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テレコミューター(Telecommuter):「commute」は「通勤する」を意味する。在宅勤務者。コンピュータネットワークを利用して会社のネットワークにアクセスし、自宅で仕事をする勤務形態のこと。イントラネットを構築すると、社内資源へのアクセスがさらに簡単になるため、以前よりも実現しやすい。
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テレビ・チューナー(Television Tuner):パソコンでテレビを見たり録画するための装置。テレビ・チューナーがあると、パソコンでテレビ番組の視聴・録画・再生・予約録画などができるようになる。録画した番組は、ハードディスクに保存されるため、番組を録画しながら再生することができる。そのため、ある番組を録画中に以前に録画しておいた別の番組を再生することや、ある番組を録画しながらその番組を頭から再生して見ることができるなど、普通のビデオデッキにはない多くの特徴が備わっている。
テレビ・チューナーは、ビデオ・キャプチャ・カードやビデオ・キャプチャ・ユニットに搭載されているが、パソコン自体にテレビ・チューナーを搭載したものもある。
固定受信向けのチューナーには、アーキテクチャの違いによって、シングル・コンバージョンとデュアル・コンバージョン (ダブル・コンバージョン) とがある。それとは別に、中間周波数 ( IF ) の扱いにより、通常 IF、ゼロ IF (ダイレクト・コンバージョン)、低 IF の分類がある。アーキテクチャと IF の扱いは任意に組み合わせることができるので、全部で6通りに分類できる。
シリコンやゲルマニウムなどの半導体にアナログ RF (高周波増幅) 回路 (中間周波は IF 回路、直流を扱うのは電源回路という) を集積することで、放送を受信するチューナー機能を実現した IC のことをシリコン・チューナーという。従来のボックス型モジュールの CAN チューナー」と比べると、容積、消費電力ともに1/5〜1/10とされる。超小型・超低消費電力化、そしてそれに伴うコストダウンが実現し、今まで考えられなかった幅広い機器に搭載可能になる。
CAN チューナーの容積が大きいのは、シールド用の金属の中にミキサや PLL などの IC のほか、フィルタなどのアナログ部を構成する直径数 mm の空芯コイル、バラクタ・ダイオードといった数多くのアナログ部品を実装していたためである。
シリコン・チューナーは、これらのアナログ部を IC に集積することで小型化を実現している。ただし、IC にフィルタ機能を集積する場合、IC に集積できるコイルの直径が数 μ(ミュー)m と小さいことなどから、CAN チューナーと比べてフィルタの性能を高めるのが難しい。このため、不要信号をフィルタで十分に除去するのが難しいといった理由から、受信感度を高めにくいという欠点がある。
シングル・コンバージョン --- CAN チューナーでは数多くの実績があるが、シリコン・チューナーの場合には、イメージ周波数を抑圧するフィルターなどアナログ部を IC に集積するのが難しい。IC の回路規模は小さいが、アナログ部を IC の中に取り込みにくい。消費電力は少ない。
デュアル・コンバージョン (ダブル・コンバージョン) --- イメージ周波数を抑圧しやすい。シングル・コンバージョンに比べてアナログ部を簡素化できるが、発信回路が2個あるために雑音指数の点では不利になる。SAW フィルタが新たにもう1個必要になる。周辺部品を集積することで、モジュール全体の寸法としては小さくできる。ただし、GHz 帯の SAW フィルターは外付けで使う。VCO や PLL などが2組ずつ必要になるので、消費電力は大きくなる。
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電荷(Electric Charge):電気を粒子と考えると、電気に関するいろいろな現象を考えるにあたって、都合のいいことがわかった。そこで、電気を持った粒子を電荷という。「電気を荷 (にな) っているもの」 という意味で名づけられた。流れないで溜まっている状態が静電気であり、帯電しているという。略号は 「 Q 」 で単位は C (クーロン)。
電荷は 電子や陽子等の素粒子が持つ性質の一つで、これらの粒子がなぜ電荷を持つのかは不明だが、正の電気を持っている粒子を 「正電荷」 といい、負の電気を持っている粒子を 「負電荷」 という。
物体が電気的な性質を持つことを帯電といい、この現象は古くから摩擦電気や静電気として知られていた。帯電現象によって帯電した物体を 「帯電体」、帯電体の持つ電気的なエネルギーを電荷という。電荷は電気量を表すものとして扱う。電荷は互いに引き付けあったり、反発したりしますが、これはプラスとマイナスと異なる電荷間には引き合う力が働き、プラスどうし、マイナスどうしの電荷間には反発する力が働きます。これが流れると電流となる。
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電界(Electric Field):電場ともいう。プラスチックの下敷きをセーターなどでこすって頭に近づけると髪の毛が逆立つのは、静電気によって生じる電界によるもので、通常 ( + ) と ( − ) の電気があると、この間に電圧が生じて電界ができる。空に雷雲ができれば、雷雲と地面の間に電界が発生する。
電界は、電圧がかかっているもののまわりに必ず発生する。電源プラグが抜けている状態では電界も生じないが、コンセントに差し込むとコードには電圧がかかり、その回りに電界が発生する。したがって、送電線や家庭の電気器具の周りが全て電界ということになる。家庭の電灯線 (100ボルト) 程度では電界を感じることはないが、テレビのブラウン管のそばに手をもっていくと皮膚が吸い寄せられたような感じがしたり、乾燥した季節に衣服がまとわり付くことがあるが、これは数千から数万ボルトの電気が発生し、この電界によって起こった現象。
一般に電界の強さは距離とともに急激に弱くなるので、高い所にある送電線の電圧は10〜50万ボルトもあるが、普通には放電したりして身体に感じることはない。「電界」 の単位はキロボルト・パー・メートル ( kV/m ) またはボルト・パー・センチメートル ( V/cm ) で表す。
参照⇒ 電磁界
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![](/contents/002/216/336.mime7)
特定電気用品
代替表示は <PS>E
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![](/contents/002/216/337.mime7)
特定電気用品以 外の電気用品
代替表示は (PS)E
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電気用品安全法(Electrical Appliance and Material Safety Law、PS-E):昭和37年施行の電気用品取締法が、平成11年に電気用品安全法に改正され、平成 13 年 4 月 1 日から施行された。電気用品の製造、輸入及び販売を規制することによって、粗悪な電気用品による危険及び障害の発生を防止することを目的として制定された法律で、規制対象として、450品目の電気用品を指定し、それぞれに技術基準を定めている。製造事業者・輸入事業者は必要な電気用品安全法上の義務を履行し、電気用品には右上表示の 「新法マーク ( PSEマーク)」 を付して販売することが義務付けられた。販売事業者は、電気用品安全法の表示のない電気用品を販売することはできなくなった。違反すると最大1億円の罰金が科せられる。
その際、既に電気用品取締法に基づく表示を付して市場に流通している規制対象製品については、経過措置として、5年・7年・10年と期間を限って販売又は販売目的で陳列することが認められた。販売の猶予期間は、対象となる製品ごとに次の表のとおりとなっている。販売猶予期間が5年のものについて平成 18 年 3 月 31 日で終了することになり、平成 18 年 4 月 1 日以降、新法マークが表示されていない対象製品を販売又は販売目的で陳列することはできない。
主な対象製品 | 販売猶予期間 |
特定電気用品( 112 品目) | 電気温水器、電気便座など | 平成 18 年 3 月 31 日 |
電気マッサージ器、直流電源装置 (ACアダプター) など | 平成 20 年 3 月 31 日 |
蛍光灯用ソケットなど | 平成 23 年 3 月 31 日 |
特定以外の電気用品( 338 品目) | 電気冷蔵庫、電気洗濯機、テレビジョン受信機、電子楽器、音響機器、ゲーム機器など | 平成 18 年 3 月 31 日 |
電気スタンド、電気冷房機 (エアコン)、電動工具など | 平成 20 年 3 月 31 日 |
電線管など | 平成 23 年 3 月 31 日 |
製品別販売猶予期間
執行猶予5年の対象機器は以下の通り。
特定電気用品 <PSE>
【電熱器具】
電気便座、凍結・凝結防止用電熱器具、電気温水器、電熱式吸入器、家庭用電熱治療器、観賞魚用ヒーター、電熱式玩具等
【電動力応用機械器具】
冷蔵・冷凍用ショーケース、アイスクリームフリーザー、自動洗浄乾燥式便器、自動販売機、浴槽用電気気泡発生器、観賞魚用電気気泡発生器、電動式玩具、電気乗物、その他の電動力応用遊戯器具等
【電子応用機械器具・ その他の交流用電気機械器具・携帯発電機】
高周波脱毛器、磁気治療器、電撃殺虫器、携帯発電機等
特定以外の電気用品 (PSE)
【電熱器具】
電気カーペット、電気毛布、電気こたつ、電気ストーブ、その他の採暖用電熱器具、電気レンジ、電気こんろ、電気たこ焼き器、電気がま、電気ジャー、電気なべ、電気湯沸器、電気コーヒー沸器、電磁誘導加熱式調理器、その他の調理用電熱器具、ひげそり用湯沸器、毛髪加湿器、電気はんだごて、電熱マット、電気乾燥器、電気アイロン等
【電動力応用機械器具】
電気冷蔵・冷凍庫、電気製氷機、電動ミシン、電気鉛筆削機、ジューサー、フッドミキサー、電気食器洗機、電気置時計、電気掛時計、電動タイプライター、文書細断機、扇風機、サーキュレーター、送風機、電気冷風機、電気除湿機、温風暖房機、電気温風機、電気加湿機、電気除臭機、電気芳香拡散機、電気掃除機、電気レコードクリーナー、その他電気吸じん機、電気洗濯機、電気脱水機、電気乾燥機、電気楽器、電気オルゴール、ベル、ブザー、チャイム、その他の家庭用電動力応用治療器、電気遊戯盤等
【光源応用機械器具】
マイクロフィルムリーダー、スライド映写機、オーバーヘッド映写機、反射投影機、白熱電球、蛍光ランプ、家庭用光線治療器、充電式携帯電灯、複写機等
【電子応用機械器具】
電子時計、電子式卓上計算機、電子式金銭登録機、電子冷蔵庫、インターホン、電子楽器、ラジオ受信機、テープレコーダー、レコードプレーヤー、ジュークボックス、その他の音響機器、ビデオテープレコーダー、テレビジョン受信機、テレビジョン受信機用ブースター、電子レンジ、超音波洗浄機、電子応用遊戯器具、家庭用低周波・超音波・超短波治療器等
【その他の交流用電気機械器具】
電灯付家具、コンセント付家具、その他の電気機械器具付家具、調光器、電気冷蔵庫 (吸収式) 等
規制対象外となる機器の例
パソコン・プリンタなどパソコンやその周辺機器、電話機・FAX・無線など通信機器、スチームクリーナー、プリント機能を持つホワイトボード、UHF コンバーター 等
規制対象外の製品とされる場合には、規制対象製品を汎用性の低い部品・付属品として含んでいても、完成品が対象外なら対象外となる。例えば、ACアダプターは、単体としては規制対象品だから PSE マークがないと販売できないが、規制対象外であるパソコンに付属する専用ACアダプター (専用と明記してある事で汎用性のない部品と見なされる) は、パソコンが規制対象外だから、ACアダプターに PSE マークが無くても、パソコンと一緒にACアダプターをセットで販売することは合法となる。
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具体的に規制の対象となる行為
販売・委託販売・代理販売 --- 規制対象品の販売は、新品・中古を問わず、PSE マークがないと禁止。販売のための陳列も禁止。PSE マーク付の製品を電気的に改造・修理した場合は、PSE マークは無効となり、再取得しなければ販売できない。
個人売買 --- 個人売買は問題ないが、個人であっても営利目的の販売や繰り返し販売を続けるなどの場合は事業とみなされるおそれが非常に強い。
営業使用・個人使用 --- PSE マークのない規制対象製品の営業使用、店頭使用は有償無償にかかわらず問題ないので、ゲームセンターの筐体、カラオケ機器などは支障がない。
譲渡 --- 無償での譲渡は問題ない。
買取 --- 個人からの買取は合法だが、法人からの買取は禁止されている。
2006 年 3 月 9 日、衆議院第2議員会館で、中古楽器店オーナーや、中古家電店スタッフ、音楽愛好家など約100人が参加して、「電気用品安全法 ( PSE 法)を考える集会」を開き、「矛盾だらけの法律、考え直して」 と訴えた。これは中古楽器店や音楽ファンなどで構成する団体 「 PSE 法 (電気用品安全法) の改正を求めます」 が主催したもので、国会議員も参加し、同法の問題点や中古店の現状、今後の対策を話し合った。
これを受けた形で、同年 3 月 14 日、経済産業省はビンテージ物のアンプなど希少価値の高い電子楽器などを同法の 「例外」 とし、PSE マークなしでも簡単な手続きで売買可能にすると発表した。中古品販売事業者が中古品に PSE マークを添付する場合の手続きも簡素化する。新たに、ビンテージ物の機器に限り、申請を受けて審査を行った上で例外と認定し、PSE マークなしでも販売できる 「特別認証制度」 を設けた。
対象は、電子楽器、音響機器と、写真焼き付け機、写真引き延ばし機、写真引き延ばし用ランプハウス、映写機で、
- 既に生産が終了しており、他の電気用品で代替不可能で希少価値が高いと認められる
- 旧法 (電気用品取締法) に基づく表示などがある
- 取り扱いに慣れた人に対して国内で販売する
という条件にあてはまると認定された場合に例外適用を認めるが、例外申請の方法や審査基準の詳細については今後詰めるとしている。
経済産業省は 2006 年 3 月 24 日、安全性を示す PS-E マークがない家電製品の販売を4月から禁止する措置について、中古品は事実上マークを不要とすることを決めた。経産省の担当者が 24 日、家電リサイクル業者などで構成する 「PSE問題を考える会」 の代表とともに異例の記者会見をして、従来の方針を転換すると発表した。法律は改正しないで運用を見直すこととなった。中古品業者の反発に折れた形で 「場当たり的な対応で混乱を招く」 との批判も出ている。
経産省の新しい措置では当面、PSE マークがなくても中古家電を売買できる。中古品業者が顧客から対価を受け取って中古家電を渡した場合、PSE マークの取得に必要な漏電検査機器などが行き渡るまでの当分の間はレンタルしたと見なすという。レンタル品に PSE マークは必要ないので、マークなしでも顧客は中古家電を受け取れる。
経済産業省は 2006 年 3 月 30 日、マークなしでも販売できる電子楽器や演奏関連機器などの中古品 「ビンテージ品」 約2000品目を同省のホームページ (ビンテージ品品目リスト PDF ) で公表した。楽器販売大手数社と協議して決めたもので、「国内で売られているビンテージ品の大半は網羅しているはずだ」 としている。ビンテージ品の販売業者は、リストにない商品でも経産省に追加申請できる。経産省は 「漏れがあれば柔軟に追加したい」 としている。ビンテージ品を特例扱いするのは、楽器店や音楽家から強い異議が出たため。製造年で区分する方法も検討したが、楽器店から 「例外が多すぎて混乱する」 と指摘され断念した。
しかし、収録ブランドや機器が偏っていたり、ビンテージとはとてもいえない新しい機器も含まれている。本法の規制対象外となるはずの、電源を内蔵していない機器も複数含まれており、機種名のダブりや社名間違いなどミスも多い。詳しい人が作ったリストとは思えず、いかにもやっつけ仕事めいている。経産省は、 4 月 1 日の規制前にリスト発表をなんとか間に合わせたものの、今後はリストの修正と対象機器の追加に奔走することになりそうだ。
経済産業省は 2006 年 4 月 19 日、自治体が税の滞納者から差し押さえた家電に PS-E マークがなくても、インターネット公売を認める...との見解を示した。これは、公売については自治体による販売事業ではないと判断した結果による。
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電磁界(Electromagnetic Field):電界と磁界を合わせていったもの。
強さの変わらない電界 (静電界) と磁界 (静磁界) との組み合わせからは特別な現象は生まれて来ない。しかし、電流や磁気の方向や強さが変化する (交流) 電界と磁界とが組み合わされると、相互に影響し合うようになり、電界があると磁界が生じ、磁界があると電界が生じる、というように次々と波のように遠くに伝わる現象が生まれる。この波を電磁波といい、波の伝わる世界 (場所) を電磁界という。電磁波が波で、電磁界は波のある海というようなものといえる。
なお、「電磁界」 とは工学の用語であり物理学では 「電磁場」 と呼ばれている。また、電磁界にさらされる事を 「曝露(ばくろ)」 という。
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電子公証(ENS、Electronic Notary Service):DNS ( Digital Nortary Service ) ともいう。公証人が運用する電子公証制度が 2002 年 1 月 15 日から運用が始まり、日本公証人連合会が制度開始と同時にサービスを開始している。
電子公証制度は、信頼性の高い現行の公証制度に基礎を置き、従来の紙の文書に公証人が日付、公証人氏名を記載し、職印を押印していたことに代えて、「 確定日付の付与」 及び 「私署証書の認証」 という二つの公証サービスをインターネットを介して電子文書 (法律では 「電磁的記録」 という) についても利用できるようにし、付随的にこれら文書の電子的保存を行い、謄本の作成等にも応じ、電子取引の安全と利便を図ろうとするもの。さらに、同年 4 月 1 日からは私署証書の認証の一環として、株式会社、有限会社の設立に当たって電子定款の作成ができるようになった (商法166条3項、33条ノ2等)。
ただし、金銭の貸借、土地・建物の賃貸借等の契約書や遺言などの公正証書は、当事者の意思確認が必要になることが多いとして、電子公証制度の対象から外されている。発足当初は法人のみを対象にスタートしたが、第2段階として 2004 年 3 月 1 日からは、個人も電子公証制度を利用できるようになった。
なお、電子公証サービス類似のものとして、日本電子公証機構など民間企業によるデータの証明サービスも提供されている。
公証制度は明治時代に始まり、私人相互間の権利関係をあらかじめ明確にしておき、紛争を未然に防止するという使命を果たすもので、長い歴史の中で国民の理解と支持を得て充実発展してきた。公証制度を支えているのは、長く裁判官・検察官・法務局長などを勤め、法務大臣によって任命された信頼すべき法律実務の経験者で、2002 年 4 月現在全国で約530名の公証人が約300箇所の公証役場に勤務している。
電子公証サービスは、法務大臣によって任命された公証人のなかから、特に指定された公証人 (指定公証人 )が責任をもって運用するが、指定公証人は 2003 年 3 月 1 日現在、全国で56名 (役場数で33役場) と少数だが、この状況は近々解消される予定。
電子公証制度が新たに導入された背景には、インターネットなどを利用した電子取引が近年盛んに行われるようになってきたことが挙げられる。インターネットを利用した文書のやり取りにおいては、だれかが文書の作成者になりすまして文書を送信したり、あるいは送信の過程で情報の内容が消失したり改ざんされたりするおそれがある。このような不安があるようでは、重要な取引を電子文書のやり取りによって行うことは困難だったわけだが、公証人がその内容が適法なものであるかを審査し、確定日付を付与することによって、その内容を公的に証明するとともに、その電子文書の控えを公証人に保管してもらうことによって、その文書の内容が原本と同一であることを証明することができるようになった。
なお、これらの文書の秘密保持、安全性については、最も意を払ったところで、公開鍵暗号方式を採用し、デジタル署名を付けて送受信されるため、送信相手の確認や第三者による改ざんの防止が図られ、また、暗号化通信を行うため、第三者による送受信途中での盗み見を防止し、安心かつ安全なサービスを実現している。
このサービスを利用するためには、法人の場合は、2000 年 10 月からサービスを開始した法務省の 「商業登記制度に基礎を置く電子認証制度」 に基づいた電子証明書 (紙ベースでいえば、印鑑証明書・資格証明書に当たる) を取得し、個人の場合は、日本認証サービス株式会社 ( JCSI )で電子証明書の発行を受けておく必要がある。そのほか、電子公証サービスに対応した専用ソフトウエアの準備が必要だが、このソフトウエアを製作するために必要なインタフェースに関する技術仕様は公開されており、日本公証人連合会に申し込んで入手できる。
○ 公証人法(明治四十一年四月十四日法律第五十三号) (抄)
改正:平成16年12月3日法律第152号
施行:平成17年4月1日
第 一条 公証人ハ当事者其ノ他ノ関係人ノ嘱託ニ因リ左ノ事務ヲ行フ権限ヲ有ス
一 法律行為其ノ他私権ニ関スル事実ニ付公正証書ヲ作成スルコト
二 私署証書ニ認証ヲ与フルコト
三 商法第167条及其ノ準用規定ニ依リ定款ニ認証ヲ与フルコト
四 電磁的記録(電子的方式、磁気的方式其ノ他人ノ知覚ヲ以テ認識スルコト能ハザル方式(以下電磁的方式ト称ス)ニ依リ作ラルル記録ニシテ電子計算機ニ依ル情報処理ノ用ニ供セラルルモノヲ謂フ以下之ニ同ジ)ニ認証ヲ与フルコト但シ公務員ガ職務上作成シタル電磁的記録以外ノモノニ与フル場合ニ限ル
第 七条ノ二 本法及他ノ法令ニ依リ公証人ガ行フコトトセラレタル電磁的記録ニ関スル事務ハ法務大臣ノ指定シタル公証人(以下指定公証人ト称ス)之ヲ取扱フ
第 六十二条ノ六 指定公証人電磁的記録ニ認証ヲ与フルニハ法務省令ノ定ムルトコロニ依リ当事者其ノ面前ニ於テ嘱託ニ係ル電磁的記録ニ記録セラレタル情報ニ付左ノ行為(第六十二条ノ二ノ定款ガ電磁的記録ヲ以テ作ラレタル場合ニ於ケル其ノ電磁的記録ニ記録セラレタル情報ニ付テハ第二号ノ行為ニ限ル)ヲ為シタルトキ其ノ旨ヲ内容トスル情報ヲ電磁的記録ニ記録セラレタル情報ニ電磁的方式ニ依リ付シテ之ヲ為スコトヲ要ス
一 嘱託ニ係ル電磁的記録ニ記録セラレタル情報ガ其ノ者ノ作成ニ係ルモノナルコトヲ示ス措置ニシテ当該情報ガ他ノ情報ニ改変セラレタルヤ否ヤヲ確認シ得ル等作成者ヲ確実ニ示スコトヲ得ルモノトシテ法務省令ニ定ムルモノヲ為シタルトキ
二 前号ニ規定スル措置ヲ為シタルコトヲ自認シタルトキ
2 指定公証人電磁的記録ニ認証ヲ与フル場合ニ於テ当事者其ノ面前ニ於テ嘱託ニ係ル電磁的記録ノ内容ノ真実ナルコトヲ宣誓シタル上前項各号ノ行為ヲ為シタルトキハ其ノ旨ヲ内容トスル情報ヲ電磁的記録ニ記録セラレタル情報ニ電磁的方式ニ依リ付シテ之ヲ為スコトヲ要ス此場合ニ於テハ第五十八条ノ二第三項ノ規定ヲ準用ス
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電子シャッター(Electoric Shutter):CCD、CMOS イメージセンサを使ったデジタルカメラに用いられ、電気信号でコントロールするシャッター。銀塩カメラではレンズとフィルムの間にシャッターとなる板を置いて、その開閉によって露光を行うメカニカル・シャッターを採用している。
ところが CCD はフィルムと違い、常に光にさらされていても電気信号を受けなければ撮像しないので、物理的な板は不要になる。つまり CCD の働き自体が一種のシャッターとなっている。CCD 撮像素子は露光する光の強さに対応した露光時間に比例した電気信号が得られるようになっている。この露光時間に相当する光蓄積時間を電気的に制御することによって、シャッター速度を制御することができる。シャッター・タイミングの制御はカメラ内部で行う方式と、カメラ外部からの制御信号により設定できる方式とがある。
機能の簡易化、コンパクト化、不用意な取り扱いに対する堅牢性が求められるデジタルカメラにとって、物理的なスペースを必要とするメカニカル・シャッターを実装しないメリットは大きい。電子シャッターは、シャッターボタンを押して電気信号を取り出す時間をコントロールするため、動作の伴うメカニカル・シャッターよりもシャッター速度を早くすることができる。
しかしデジタルカメラが採用している電子シャッターは、太陽や夜間に明るい照明など、強い光源が含まれる写真を撮影したときに、CCD の特性上、スミアの発生が起こりやすく、強い光を取り込んでしまうと画像に白い縦筋が混じってしまう。最近のデジタルカメラでは、スミアを防ぐために、補助的な意味合いのメカニカル・シャッターを内蔵し、CCD の電荷転送中に外部の光が入らないよう配慮されている。カメラ付き携帯電話は受光素子として CCD、CMOS イメージセンサーを用いているが、いずれにも電子シャッターが採用されている。
また、銀塩カメラのシャッターで、電子制御されたシャッターも登場しているが、これは 「電子シャッター」 ではなく、「電子制御管理式シャッター (電子式シャッター)」 という。
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電子書籍(Electronic Book):本の内容をデジタルデータ化してテキストデータ化した、パソコンや PDA で読めるようにしたもので、主にダウンロードして購入する。「電子ブック」 や 「電子辞典」 のように、直径 8cm の CD-ROM で販売されるケースも多い。小説程度ならダウンロード販売が多いが百科事典ともなれば CD-ROM で販売されている。電子書籍の特徴は、デジタルデータ化されているおかげで、キーワードで検索が簡単にできることと、本棚を埋め尽くすほどの百科事典が、たった1枚の CD-ROM に収録されているから、置き場所にも困らない。
CD-ROM の規格には、EB、EBXA、拡張版の S-EBXA という独自方式が採用されている。なお、「電子ブック ( EB )」 はソニーの登録商標のため、これを回避する表現として、一般名詞の意味については 「電子書籍」 などの表現が使用されている。
電子出版が日本で広く認知されたのは 1980 年代半ばであり、それ以来、つねに新しい取り組みが続いている。技術の進歩と社会とのかかわりの中で発展するメディアの特性として、その概念は定着することなく変化し続けている。また内容や範囲についても立場・分野により異なることが多い。
ウェブの書斎では、新刊・既刊、ベストセラーから絶版名著まで、幅広いジャンルの書籍タイトルを、電子書籍で販売している。データの形式は 「ドットブック形式」、「 PDF 形式」、「 Adobe eBook 」、「その他のデータ形式」 の4種類があり、いずれのデータ形式にも、パソコン画面で表示するための閲覧ソフトが必要になる。
また、PC サクセス電子書籍館も電子書籍ダウンロードショップで、小説・ビジネス書から、写真集や漫画までそろっている。
日本電子出版協会 ( JEPA ) とは英文名を Japan Electronic Publishing Association と称し、日本及び世界の社会変革に接し、新しい文化の形態である電子出版文化を築き上げ、社会をよりよく発展させる事に役立つ事を理念とし、そのため電子出版市場を立ち上げ、更に発展させる事を目的としている。会員数は150社で、1986 年 7 月に設立された。
参照⇒ XMDF
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電子署名(Electronic Signature):電子署名及び認証業務に関する法律 ( 平成12年法律第102号 ) が平成 13 年( 2001 年 ) 4 月 1 日から施行され、電子署名が手書きの署名や押印と同等に通用する法的基盤が整備された。また、認証業務のうち一定の基準を満たすものは、国の認定を受けることができる制度が導入された。
同法第2条では「電子署名」を以下のように定義している。
第二条 この法律において 「 電子署名 」 とは、電磁的記録 ( 電子的方式、磁気的方式その他人の知覚によっては認識することができない方式で作られる記録であって、電子計算機による情報処理の用に供されるものをいう。以下同じ。) に記録することができる情報について行われる措置であって、次の要件のいずれにも該当するものをいう。
一 当該情報が当該措置を行った者の作成に係るものであることを示すためのものであること。
二 当該情報について改変が行われていないかどうかを確認することができるものであること。
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また、同法第3条において「電磁的記録の真正な成立の推定」を規定し、電磁的記録 ( 電子文書等 ) は、本人による一定の電子署名が行われているときは、真正に成立したものと推定されることになった。
第三条 電磁的記録であって情報を表すために作成されたもの ( 公務員が職務上作成したものを除く。) は、当該電磁的記録に記録された情報について本人による電子署名 ( これを行うために必要な符号及び物件を適正に管理することにより、本人だけが行うことができることとなるものに限る。) が行われているときは、真正に成立したものと推定する。
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さらに、同法第4条において 「 認証業務に関する任意的認定制度の導入 」 を規定している。認証業務 ( 電子署名が本人のものであること等を証明する業務 ) に関し、一定の基準 ( 本人確認方法等 ) を満たすものは国の認定を受けることができることとし、認定を受けた業務についてその旨表示することができることとするほか、認定の要件、認定を受けた者の義務等を定める。
第四条 特定認証業務を行おうとする者は、主務大臣の認定を受けることができる。
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「電子証明書 」 とは、「 電子署名 」 の検証をする際に用いられるもので、書面手続でいえば、本人確認のための 「 印鑑証明書 」 の役割を果たす。電子証明書は、信頼される第三者機関が発行する電子的な証明書で、ICカード等の記憶媒体に保存される。
電子証明書を発行する主な認証サービスには以下のものがある。
公的個人認証サービス ( 地方公共団体の認証局 ) | 住民基本台帳に基づいて地方公共団体が個人を認証するサービス |
商業登記に基づく電子認証サービス ( 商業登記認証局 ) | 法人の登記情報に基づいて電子認証登記所 ( 東京法務局 )が法人代表者等を認証するサービス |
その他の認証サービス ( 民間認証局 ) | 「 電子署名及び認証業務に関する法律 」 に基づく特定認証業務の認定を受けた民間企業が運営する認証サービス |
電子証明書を発行する主な認証サービス
法人の登記にもとづいて発行され、会社の 「商号」、「本店」、「代表者の資格」 までを電子的に証明する電子証明書の利用が拡大している。法務省のまとめでは、2002 年度に 153 件だった発行申請状況が、2004 年度は 13,000 件以上発行され、電子申請や電子入札での利用が大幅に増加している。
電子署名とは、デジタル文書の正当性を保証するために付けられる署名情報。文字や記号、マークなどを電子的に表現して署名行為を行なうこと全般を指す。現実の世界で行なわれる署名を電子的手段で代替したもの。
公開鍵暗号方式を利用して電子文書に署名を入れ、その文書が正しいことを証明することを 「 電子署名 」 という。実際に電子文書に署名するには、その文書のハッシュ値を計算する。ここでハッシュ値とは文書の指紋に相当し、その文書固有の値になる。ハッシュ値からは元のデータ ( 文書 ) を復元することはできないようになっていて、このハッシュ値を秘密鍵で暗号化して電子署名のデータとして使用する。電子文書を受け取った人は送信者の公開鍵でこれを復号し、元のハッシュ値と一致すれば、受け取った文書が間違いなく署名した人の文書であることを確認できる。
電子署名法で定められている法的な効力は署名に関する利用だけで、電子署名の役割をまとめてみると「認証/なりすまし防止」、「意思表示」の二つということになる。
参照⇒ 認証局、デジタル署名
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電子署名及び認証業務に関する法律: 参照⇒ 電子署名、認証局
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電子申告・納税システム(e-Tax):⇒ e-Tax
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電子帳簿保存法(電子計算機を使用して作成する国税関係帳簿書類の保存方法等の特例に関する法律 平成 10 年 3 月 31 日法律第 25 号):電子帳簿保存法とは 「電子計算機を使用して作成する国税関係帳簿書類の保存方法等の特例に関する法律 (平成10年法律第25号)」 の略で、1998 年 7 月 1 日より施行された。国税関係の帳簿や書類を電磁記録で保存することを認めた制度で、情報化の進展や規制緩和などの観点から納税者の公平な課税を確保しつつ、国税関係帳簿書類の保存にかかる負担の軽減を図るため、所轄税務署の承認を得て、一定の要件のもとに帳簿書類の電子データ保存ができるようになった。
これまでは、納税者の適正・公平な課税を実現するためには、帳簿書類は不可欠なものであり、その記録の確実性や永続性を確保するためには、会計記録を紙の形で保存し、7年間保存することが義務付けられていた。その背景には、電子計算機処理では、痕跡を残さずして会計記録を遡って訂正することが容易であることや電磁記録には物理的に古くなるということはなく、いつ処理されたかも分からない。また、電磁記録は肉眼で読むこともできないため、一旦コンピュータを使用してプリントアウトする必要がある。 これは、紙を中心とした社会では、コンピュータシステムの脆弱性としてとらえられてきたが、情報システムが高度化し、国際社会になってきた今日、いつまでも紙ベースにこだわるわけにはいけなくなってきた。
保管帳票の量を減らすために、これまでは7年間のうち、後の5年間はマイクロフィルムや COM ( Computer Output Microfilm :電子計算を用いて電磁的記録に出力することにより作成されるマイクロフイルム) での保管が認められていただけだが、電子データとして保存することも許されるようになった。
しかし、すべての帳簿や書類は該当せず、手書きで作成した帳簿類、取引の相手方から受け取る請求書などについては、これまでと同様、紙の書類での保存が義務付けられている。
(趣旨)
第一条 この法律は、情報化社会に対応し、国税の納税義務の適正な履行を確保しつつ納税者等の国税関係帳簿書類の保存に係る負担を軽減する等のため、電子計算機を使用して作成する国税関係帳簿書類の保存方法等について、所得税法 (昭和四十年法律第三十三号)、法人税法 (昭和四十年法律第三十四号) その他の国税に関する法律の特例を定めるものとする。
(国税関係帳簿書類の電磁的記録による保存等)
第四条 保存義務者は、国税関係帳簿の全部又は一部について、自己が最初の記録段階から一貫して電子計算機を使用して作成する場合であって、納税地等の所轄税務署長 (財務省令で定める場合にあっては、納税地等の所轄税関長。以下 「所轄税務署長等」 という。) の承認を受けたときは、財務省令で定めるところにより、当該承認を受けた国税関係帳簿に係る電磁的記録の備付け及び保存をもって当該承認を受けた国税関係帳簿の備付け及び保存に代えることができる。
2 保存義務者は、国税関係書類の全部又は一部について、自己が一貫して電子計算機を使用して作成する場合であって、所轄税務署長等の承認を受けたときは、財務省令で定めるところにより、当該承認を受けた国税関係書類に係る電磁的記録の保存をもって当該承認を受けた国税関係書類の保存に代えることができる。
(国税関係帳簿書類の電子計算機出力マイクロフィルムによる保存等)
第五条 保存義務者は、国税関係帳簿の全部又は一部について、自己が最初の記録段階から一貫して電子計算機を使用して作成する場合であって、所轄税務署長等の承認を受けたときは、財務省令で定めるところにより、当該承認を受けた国税関係帳簿に係る電磁的記録の備付け及び当該電磁的記録の電子計算機出力マイクロフィルムによる保存をもって当該承認を受けた国税関係帳簿の備付け及び保存に代えることができる。
2 保存義務者は、国税関係書類の全部又は一部について、自己が一貫して電子計算機を使用して作成する場合であって、所轄税務署長等の承認を受けたときは、財務省令で定めるところにより、当該承認を受けた国税関係書類に係る電磁的記録の電子計算機出力マイクロフィルムによる保存をもって当該承認を受けた国税関係書類の保存に代えることができる。
3 前条第一項又は第二項の承認を受けている保存義務者は、財務省令で定める場合において、当該承認を受けている国税関係帳簿書類 (以下 「電磁的記録に係る承認済国税関係帳簿書類」 という。) の全部又は一部について所轄税務署長等の承認を受けたときは、財務省令で定めるところにより、当該承認を受けた電磁的記録に係る承認済国税関係帳簿書類に係る電磁的記録の電子計算機出力マイクロフィルムによる保存をもって当該承認を受けた電磁的記録に係る承認済国税関係帳簿書類に係る電磁的記録の保存に代えることができる。
(電子取引の取引情報に係る電磁的記録の保存)
第十条 所得税 (源泉徴収に係る所得税を除く。) 及び法人税に係る保存義務者は、電子取引を行った場合には、財務省令で定めるところにより、当該電子取引の取引情報に係る電磁的記録を保存しなければならない。ただし、財務省令で定めるところにより、当該電磁的記録を出力することにより作成した書面又は電子計算機出力マイクロフィルムを保存する場合は、この限りでない。
附 則
(施行期日)
1 この法律は、平成十年七月一日から施行する。
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参照⇒ e-文書法、e-Japan 戦略、IT 基本法
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電磁波(Electro Magnetic Wave):電界と磁界を交互に作りながら、進行方向と直交方向に振動しながら空間や物質中を伝わって進む横波の現象またはその振動電磁界のこと。性質の違う2つの波がからみあったものと考えられる。電磁波には高周波と低周波とがあり、大きくは放射線、太陽光線、電波、電磁界の4つに分けることができる。放射されて進むひとつの波の長さを波長といい、1秒間に繰り返される波の数を周波数という。電磁波の中で、太陽光線より波長の短いものを放射線といい、ガンマ線やエックス線がそれに該当する。また、太陽光線より波長の長いものを電波といい、波長の長さに応じて極超短波、短波、中波、長波などと分類される(参照⇒ マイクロ波)。
| 波長 | 周波数 |
γ線 | 1pm〜10fm | 300EHz〜30ZHz |
X線 | 1nm〜1pm | 300PHz〜300EHz |
紫外線 | 380nm〜1nm | 3PHz〜300PHz |
可視光線 | 400〜700nm | 300PHz〜3THz |
赤外線 | 0.1mm〜1μm | 3THz〜300THz |
サブミリ波 | 1mm〜0.1mm | 300THz〜300GHz |
EHF(ミリ波) | 1mm〜1cm | 300GHz〜30GHz |
SHF(センチ波) | 1cm〜10cm | 30GHz〜3GHz |
UHF(極超短波、デシメータ波) | 10cm〜1m | 3GHz〜300MHz |
VHF(超短波、メータ波) | 1m〜10m | 300MHz〜30MHz |
HF(短波) | 10m〜100m | 30MHz〜3MHz |
MF(中波、ラジオ波) | 100m〜1km | 3MHz〜300kHz |
LF(長波) | 1km 以上 | 300kHz 以下 |
電磁波の種類(波長と周波数)
参照⇒ 単位一覧 |
電磁波は真空中では周波数によらず一定の速さ、つまり光速で進み、その値は約 30 万 km/sだが、空気中では
「光速 = 波長 × 周波数」
の関係があり、波長と周波数は反比例する。したがって波長が長いものは周波数が低くなる。波長が長いものは回折も起こしやすく妨害物があっても遠くに届くが、 波長が短くなると直進性が強くなる。
家庭用電源に使われる周波数は 50Hz、もしくは 60Hz だが、100Hz 以下の超低周波は空中を伝わらないため、いわゆる電波とは区別され、電磁界と呼ばれる。よく 「電磁波が体に何らかの影響を及ぼす」 として話題になるが、正確にいえばすべての電磁波を問題にしているのではない。送電線や一般の電化製品から放射される極低周波の交流電流から発生する磁界と、携帯電話や電子レンジなどから放射される極超短波 ( 300MHz〜3GHz )が該当する。
もちろん、周波数の非常に高い放射線を大量に浴びてしまうと、そのエネルギーの大きさから、DNA などの遺伝子を傷つけてしまう可能性がある。太陽光線の紫外線も大量に浴びると肌が黒くなり、次第に皮膚を痛め、やがて皮膚がんになるという報告もされている。
携帯電話の電磁波が人体に及ぼす影響については、長らく議論が行われてきたが、先ごろ総務省より 「脳腫瘍の原因にならない」 との発表が行われた。携帯電話電話会社やメーカーも、SAR 値を公表してユーザーの不安払拭に努めている。
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電子ブック(Electronic Book):=電子書籍
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電子文書法(e-文書法):=e-文書法
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電子マネー(Electronic Money):貨幣価値をデジタルデータで表現したもので、現金の代わりに利用できる電子情報として記録されたお金。クレジットカードや現金を使わずに買い物をしたり、インターネットを利用した電子商取引の決済手段として使われる。専用の IC チップに貨幣価値データを記録する IC カード型電子マネーと、貨幣価値データの管理を行なうソフトウェアをパソコンなどに組みこんでネットワークを通じて決済を行なうネットワーク型電子マネーとの2種類がある。
前者はあらかじめ専用のチャージ機やクレジットカードからの引き落としなどで、IC カードや携帯電話に現金をチャージ (入金) しておいて、決済時にカードをかざすだけで料金を支払うことができる。決済時にサインが必要なクレジットカードと違い、面倒な手続きが無いところが特徴で、一定金額を使ったら終わってしまうプリペイドカードと違い、チャージすることで何度でも使えることも利点の一つ。ただし、クレジットカード型の電子マネーに比べて偽造に弱く、カードを紛失すると記録されていた貨幣情報も失われる。また、拾われたカードを悪用されるリスクもクレジットカードよりも高いと考えられる。
後者はIC カードを持たないで、インターネット上に自分の 「電子財布」 を持ち、これにチャージすることで、インターネットショッピングなどで決済をすることができる。いちど発行された電子マネーが発行者を経由することなく、自由にやり取りできるオープン・ループ型と、取引のつど発行者を経由するクローズド・ループ型とがある。
IC カード型電子マネーには、ソニー主導の Edy や、JR東日本の Suica などが代表的なものである。両者とも、ソニーが開発した非接触型の IC カード技術方式のフェリカを使っている。また、最近は、同じくフェリカを利用した NTT ドコモの 「おサイフケータイ」 もある。おサイフケータイは、携帯電話をスキャナーにかざすことで支払いができるというもの。
そのほかには、スルッと KANSAI 協議会の PiTaPa、JR西日本の ICOCA、2006 年 11 月 25 日より開始したJR東海の TOICA、2007 年 3 月 18 日より開始した株式会社パスモの PASMO、セブン&アイ・ホールディングスなどが 2007 年 4 月 23 日より開始した nanaco、2007 年 4 月 27 日より開始したイオンの WAON などがある。
ネットワーク型電子マネーはパソコンからの利用が前提となっており、インターネットのコンテンツ購入時の決済などに利用されている。同じくインターネットで利用できる決済システムにはクレジットカード決済があるが、ネットワーク型電子マネーは管理運用コストが低いというメリットがある。そのため少額決済に向いているとされる。ただ、各システムごとに対応するネットワーク型電子マネーを用意するといった手間がかかるため、それほど普及していない。
2007 年 3 月末時点の電子マネー保有者数は、前年同期より約6割増えて延べ約5千7人に迫った。単純計算すると、日本人の2.2人に1人が電子マネーを利用していることになる。ただ、決済をするための読み取り機は規格が違うと使えないケースが多く、どの店舗でも使える環境づくりが一段と求められている。
2007年、大手コンビニチェーンが積極的に電子マネーの導入を開始した。
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2007.3.13 | ローソンが 「ローソンパス iD 」 サービスを開始 |
2007.4.23 | セブンーイレブンが都内で nanaco を導入 |
2007.5.21 | セブンーイレブンが全国で nanaco を導入 |
2007.7.9 | ミニストップが関東で Suica を導入 |
2007.7.10 | ファミリーマートが全国で iD、Edy の取り扱いを開始 |
2007.7.13 | ローソンが全国でクイックペイの取り扱いを開始 |
2007.8.23 | ローソンが全国で Edy の取り扱いを開始 |
コンビニ大手で電子マネーの導入
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電子メール・アドレス(E-mail Address):アカウントと違い、インターネットでメールが届くアドレス。
SMTP サーバは送信メールを管理する。各プロパイダの SMTP サーバ同士が交信し、アドレスの確認・メールの授受などを行っている。
POP サーバは受信したメールを管理する。サーパ内はアドレスごとのメールポックスに分かれ、各利用者のメールを預かっている。いわば私書箱のような存在。利用者がメールを受け取るには、ユーザ名とパスワードで認証を受ける。メールポックスはプロパイダごとに容量・件数、期問などの上限が設定されている。
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電磁誘導(Electromagnetic Induction):電磁誘導に関するファラデーの法則、マイケル・ファラデー ( Michael Faraday 英 1791 年 9 月 22 日 - 1867 年 8 月 25 日) によって発見されたため、「ファラデーの電磁誘導」 とも呼ばれる。電流・磁界・力が互いに影響し合ってコイルの中の磁界が変化すると、コイルに電流が流れ、電圧が生じる現象が電磁誘導で、この電磁誘導で生じた電圧によって回路に流れる電流を誘導電流という。
電流・磁場 (磁界)・力が互いに影響を及ぼしあう現象で、次のような性質を持つ。
- 電流と磁界 (磁力線) とが互いに直交する向きにある場合、それら2つに直交する方向に力が発生する。
- 力の働く向きと電流とが互いに直交する向きにある場合、それら2つに直交する方向に磁力線が発生する。
- 磁力線と力との働く向きが互いに直交する向きにある場合、それら2つに直交する方向に電流が発生する。
この性質によれば、電流・磁場 (磁界)・力の発生する向きが互いに反対向きの2通り考えられるが、それらのうちどちらに発生するかはフレミングの左手の法則により決定できる。
1806 年にコペンハーゲン大学の物理学教授になったハンス・クリスティアン・エルステッド ( Hans Christian Orsted デンマーク 1777 年 8 月 14 日 - 1851 年 3 月 9 日) が、1820 年に公開実験で電線に電流を流すと、方位磁石の磁針がふれるという簡単な実験を行い、電流の磁気作用、つまり、電流による磁力を発見した。その後、1831 年にファラデーが磁石とコイルの相対運動によって電流が流れることを実証した。
コイルに磁石を出し入れするとコイルに電流が流れ、逆にコイルに電流を流すと磁石に力が生じることを発見した。つまり、磁束を変化させると電流を流すことができ、電流を流すと磁界が発生し磁石に力を及ぼす現象で、発電機やモータの原理になっている。
大電力の送電線に近接して通信線を設置した場合、送電線で発生する 「変化する磁界」 によって通信線の対となった電線の間に電圧が発生する。これを 「電磁誘導障害」 という。ツイスト・ペア・ケーブル (より対線) を用いると、誘導によって発生する電圧が一ひねりごとに逆方向になるために打ち消しあい、「電磁誘導障害」 を受けにくく、LAN ケーブルなどで使用されている。ただし上記のようなケースでは電力線による 「誘導妨害」 も同時に受けるので、シールド線を用いることが多い。
IC カードには、チップを読み取る装置とデータをやり取りするための方式に接触式と非接触式、両方の機能を備えたハイブリッド型がある。接触式の場合、カードの表面にある読み取り機用の端子を使ってデータのやり取りや電力の供給を行なう。これに対し非接触式の場合は、電線を電界の中におくと電流が流れるという電磁誘導の法則を利用している。
非接触式のカードは接触部分がないため、信頼性は高い半面、電磁誘導で利用できる電力には限界があるため、容量を増やすことができない。そのため、あまり高度なアプリケーションに対応することは難しいが、書き換えの容易さや、同時に何枚も読み取る事ができる特徴を活かして、チケット・システムや入退館システムに利用されている。
また、RFID タグは、リーダライタのアンテナが放つ電波で電磁誘導を起こすなどして駆動し、電波の受発信を行なう。このため、リーダライタとの交信範囲は短いもので数 mm、長くても数十 cm 程度に限定されている。その他、電気コンロより熱効率・火力に優れ、キッチンが熱くならず、安全性が高いとされる IH 調理器の 「 IH 」 は電磁加熱器 ( Induction Heater ) の略で、電磁誘導により加熱する仕組みの調理器を指す。
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篆書体(てんしょたい、Tensho style):漢字の書体は、篆書体、隷書体、楷書体、行書体、草書体とを併せて、書の五体、もしくは五書体というが、更に明朝体などがある。
篆書体とは、紀元前 1,600 年頃から約 1,000 年もの間に使われていた書体で、主に神聖な文字として呪術的な意味で多く使われていたとされる。丸みがあり線幅の変化がほとんどなく、上から下へ運筆して垂れ下がった要素を持つのが特徴で手書きの雰囲気が残る書体。筆を入れるときに、字が進む方向とは逆方向から入り、筆の穂先が見えないように逆入りで起筆するのは隷書体と共通している。漢代には、官吏が作った身分証明用の印鑑に使われた。
四角の枠内にきれいに収まるよう、小篆文字を正方形に整え 直線を多く用いて各線間の均衡を図っている点が特徴的。秦代から漢代の印の書法が篆書によって彫られ、今でも印鑑の基本になっている。この印篆 (いんてん) も現代に至るまで印章彫刻に使われ、流麗で伸びやかな書体は日本銀行券 (紙幣) 表面の印鑑 「総裁之印」 や裏面の印鑑 「発券局長」 がよく知られている。また、現在では石碑の題字 (篆額) などにもちいられ、丸ゴシック体にも影響をあたえたと考えられる。
紀元前221年、秦が中国を統一した時、始皇帝 (前 259―前210 ) は字体の統一を重要な政策として取り上げた。古文 (甲骨文・金石文) や、西周の太史・籀 (ちゅう) が定めた公式文字・籀文 (ちゅうぶん) を基礎とし、地方差のあった書体を整理して篆書を制定し、これを公式書体とした。周時代に作られた金文様式の籀文を大篆というのに対して、始皇帝が簡易化して制定したものを小篆という。
半ば象形文字のような古文書体に比較すると、文字として成熟してきたのがはっきりと見て取れる。複雑で難解なスタイルをしているのは、秦の始皇帝の権威を誇示するためだといわれる。書道の世界では広義、つまり全部ひっくるめて篆書ということが多い。
そして西暦紀元100年、後漢の許慎によってこの小篆体の文字9,353字を見出し字とする字典 「説文解字」 がつくられ、のち永く聖典視されるなかで小篆の規範体が確立され、今日に及んでいる。
なお今日、篆書は刻石の拓本で見ることができる。中国全土を統一した始皇帝は、全国を巡視してその威風をしめすとともに、名の知られた山に登っては遠望して神を祭った。とくに泰山では封禅の儀式をおこない、石に銘文を刻んで立てた。これが 「泰山刻石」 で、始皇帝が残した刻石は全部で六刻石あり、宰相であった李斯 (りし) という宰相の書であるといわれている。
泰山は中国の山東省中部にある名山で、標高が 1,524m あり、中国五岳のひとつにかぞえられる。以来泰山は古来信仰の対象となり、秦・漢時代から歴代皇帝が封禅の儀式をおこなうようになった。
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電池(Battery):=バッテリー
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電場(Electric Field):=電界
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電波(Radio Wave):電磁波の一種で、なかでも周波数 3THz ( 3,000GHz のこと、参照⇒ 単位一覧) 以下の電磁波を電波という。それ以上の周波数 (参照⇒ 波長)の電磁波には、赤外線・可視光線・紫外線・レントゲンに使う X線・ γ 線などがある。
電波の型式はアルファベット−数字−アルファベットの3文字で表わされる。その方法は、 電波法施行規則第四条の二に定義されている。以下はその抜粋。
- 主搬送波の変調方式
- A:振幅変調の両側波帯
- B: 独立側波帯
- C: 残留側波帯
- F:角度変調の周波数変調
- G: 位相変調
- D:振幅変調及び角度変調で、同時または一定の順序で変調するもの
- P:パルス変調の無変調
- K: 振幅変調
- 主搬送波を変調する信号の性質
- 1:副搬送波を使用しないデジタル信号の単一チャンネル
- 2:副搬送波を使用するデジタル信号の単一チャンネル
- 3:アナログ信号の単一チャンネル
- 7:デジタル信号2以上のチャンネル
- 8:アナログ信号2以上のチャンネル
- 伝送情報の形式
- N:無情報
- A:電信(聴覚受信)
- B:電信(自動受信)
- C:FAX
- D:データ伝送、遠隔測定、遠隔指令
- E:電話、音響の放送
- F:テレビジョン(映像のみ)
- W:上記の組み合わせ
例えば、AM ラジオはモノラル放送が A3E、ステレオ放送が D8E 、 FM ラジオのステレオ放送は F8E、アナログテレビの映像は C3F、 音声はモノラルが F3E でステレオ・2ヵ国語などが F8E などとなる。
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電波産業会(ARIB、Association of Radio Industries and Businesses): ⇒ ARIB
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テンプレート(Template):一部分を変更するだけで、繰り返し使用することのできるデータ。定型文書を素早く作成するために、汎用的に使える特定の書式やデザイン部分だけを保存した文書のひな形。このひな形に文書を入れることで定型書類をすばやく作ることができる。具体的には、年賀状ソフトなどで、テンプレートに対して相手の住所・氏名など変更部分だけを入力することによって、簡単に大量の年賀状を作成することができる。
なお、データベースの定義データやワープロソフトや表計算ソフトなどのソフトウェアには、さまざまなテンプレートが用意されており、ソフトの付録として入っていたり、市販品もあるが、ネットから入手することもできる。
また、日本語入力ソフトにおいては、基本的なキー操作の定義のこと。日本語入力ソフトの MS-IME や ATOK では、ソフトの初期設定によってそれぞれキー操作が異なる。たとえば漢字変換時の文節の長さの変更や変換の確定など。しかし日本語入力ソフトのような頻繁に利用するソフトでは、微妙な操作の違いが大きな違和感になる。そこで MS-IME ではテンプレートを他の日本語入力ソフト風に変更することで、変換時のキー操作や [F1]〜[F12] キーの機能の割り当てを、ATOK や他の日本語入力ソフトなど、自分の使い慣れたソフトに近いものに変更できる。
テンプレートとは本来、数字や簡単な図形を描くために使う製図用具の型板のことで、この型板を使えば簡単に同じ数字や図形を描くことができるということから、よく使う書式を保存したデータファイルのことをテンプレートと呼ぶようになった。
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電力線通信(PLC)(Power Line Communications):電力線を通信回線として利用する技術。電気のコンセントに通信用のアダプタ( PLC モデム)を設置してパソコンなどをつなぐことにより、数 Mbps〜数百 Mbps のデータ通信が可能といわれている。
普通に使っている電気に情報の信号を乗せて送る技術だが、電気は、関西では 60Hz、関東では 50Hz で、一秒間に60個、または50個の山が流れてくる波になっている。この波は、信号としては遅くて大きい波で、対して映像や音声などの情報は、非常に早くて、小さい波で送られる。この速さも大きさも大きく異なる波をいっしょにして送ることで、電力線を使って情報を送ることができる。
ブロードバンド Broadband で今話題になっているのは、光ファイバーと ADSL だが、光ファイバーは非常に大量の情報を送ることができるので、この電力線通信(以後 PLC という)でも太刀打ちはできない。しかし ADSL と比較すると、同等以上の情報が送れる技術であり、ブロードバンドの技術として十分といえる。
それだけではなく、ほとんどの建物には電気配線が張り巡らされているため、新たにケーブルなどを敷設することなく手軽に構内通信網を構築できる。また、電力会社の配電網をそのまま通信インフラとして利用することができ、インターネット接続サービスなどが提供できる。
ただし、電力線はもともと高い周波数 (波長) の電気信号を流すことを想定していないため、漏洩電波が各種無線通信に深刻な影響を与えるので、日本では実用化の目途がたっていない。構内通信に限って電力線を使い、構外では光ファイバー通信を使うという形態も提案されている。
現行の電波法では、電力線で送られる電気信号の周波数帯を 10k〜450kHz に制限している。しかし、この周波数帯では 100k ビット/秒程度の転送速度しか出せない。そこで、伝送損失が少なくノイズが乗りにくい 2M〜30MHz の周波数帯をデータ伝送に使う高速版の PLC モデムが登場してきた。高い周波数帯を使うので、最大 200M ビット/秒まで高速化できる。
しかし、電力線に高周波の電気信号を流すと、電力線がアンテナになって高周波の電波が拡散する。この漏えい電波が既存の無線通信にとってノイズとなる。
最大の問題は、高周波になるほど電波漏れも多くなることで、利用が想定されている 2〜30 メガ・ヘルツの周波数帯はアマチュア無線や短波放送に割り当てられており、漏れた電波がこうした通信や放送に干渉してしまう。このため、高速 PLC は電波法で規制されていて、利用することができない。
高速 PLC と帯域の重なる 3〜30MHz の HF 帯を利用しているのは、自衛隊や警察庁など国民の安全を守る業務、洋上管制など民間や防衛の航空無線、漁業無線、短波放送など、アマチュア無線だけではない。漏洩電磁波が無線通信に影響したら大事件につながりかねない。
総務省では、 2002 年 4 月 30 日に「電力線搬送通信設備に関する研究会」を設けて、関係団体等からのヒアリングの実施および実環境における実験を開始した。JARL (日本アマチュア無線連盟)も、この研究会に参加して、各方面と協力しながら高速 PLC による漏洩電波の調査に取り組んできた。
そして、 2002 年7月 31 日には、第5回(最終回)「電力線搬送通信設備に関する研究会」が開催され、「現在開発されているモデムおよび現在の電力線の状況では、電力線搬送通信設備が航空管制や短波放送等の無線通信に対する有害な混信源となり得ることから、使用周波数帯を拡大することは困難である」と結論づけた。
しかし、大変便利な技術であるため注目を集めており、また欧米の一部ではすでに実用化されていて、PLC モデムは1台70ドル程度で売られている。このため、総務省主導の下に官民一体となって規制緩和に向けた技術検討が進められている。また一方で、各電機メーカーや電力会社が実用化に向けた技術開発を進めている。
こうして、電波漏れを抑えるモデムの技術開発が進む中で、 2003 年 3 月 1 日、関西電力や日本電気などが、実用化を目指す PLC-J (高速電力線通信推進協議会 High Speed Power Line Communication Promoters' Alliance of Japan)を設立して国に働きかけるなどした結果、 2004 年1月、実験が解禁された。
高速 PLC は現状では、第三者に電波漏れの影響が及びにくい室内での通信向けに想定されている。情報はまず、光ファイバーなどで家庭まで送られた後、屋内のモデムで電気信号に変わって電気配線に乗る。その後、コンセントとパソコンの間に取り付けたモデムで、電線から情報だけを取り出す仕組みになる。
高速 PLC が実現すれば、家庭向けの通信インフラとして主流になっている ADSL や光ファイバーに加えて、契約者の選択肢が増えることになる。新規の配線工事をしなくても、パソコンを家庭内の様々な場所に移動させて使うことができる。
また、家電にモデムを組み込めば、コンセントでつながった家電の遠隔操作やネットワーク化も簡単に実現できる。
2005 年 1 月にソニー、松下電器、三菱電機の3社が、宅内高速電力線通信 (高速 PLC ) の仕様を策定する標準化団体、Consumer Electronics Powerline Communication Alliance ( CEPCA ) の設立に合意し、2005 年 6 月 3 日には東芝、日立製作所、三洋電機、パイオニア、ヤマハが新たに加わって米国に設立した。設立総会を 2005 年 7 月に米国で開催する。
総務相の諮問機関である電波監理審議会 (電監審) は 2006 年 9月 13 日、竹中平蔵総務大臣に対し、高速電力線通信の解禁を容認するため、無線設備規則の一部を改正する省令案を適当とする答申を提出した。答申書には、短波放送や航空無線など 2M〜30MHz 帯を利用する無線通信との混信回避策についての 「要望」 を付記している。答申書に付記した要望は以下の3項目だった。
- 許可に当たって他の通信に妨害を与えないと認めるために、必要な場合は資料提出や実地調査をするなど慎重に審査すること
- 混信発生時に総務省が即応できる体制を整えること
- 必要に応じて技術基準を見直すこと
電監審の答申を受け、総務省は情報通信審議会が取りまとめた報告書案を基に関係省令を改正する。改正後、年内にも設置申請を受け付け、メーカーは PLC 対応ルータなどを販売できるようになる。
中部テレコミュニケーション(株)、(株)ケイ・オプティコム、(株)エネルギア・コミュニケーションズ、(株)STNet、九州通信ネットワーク (株) ( QTNet ) ならびに、沖縄通信ネットワーク(株) ( OTNet ) の電力系 NCC 6社は、高速 PLC に関するニーズや利用方法などを調査するため、高速 PLC トライアルを平成 18 年 11 月 14 日〜平成 19 年 3 月 31 日の間、実施した。
このトライアルは、電力線を家庭内 LAN インフラの代替として活用するもので、2006 年 10 月 4 日の総務省令改正により一般家庭においても利用が可能となった高速 PLC について、試験環境下では得られなかった、ニーズや利用方法、実利用環境における課題等を調査するためのもので、NCC 各社の光ファイバー・サービスに加入しているユーザーを対象に実施した。本トライアルに必要となる高速 PLC モデムは、松下電器産業が12月に発売した HD-PLC (店頭価格は2万円前後) を貸し出し、トライアル終了後に協力者へそのままプレゼントされる。
平成 18 年 12 月 9 日に松下電器産業が国内初の PLC 専用アダプター HD-PLC を発売したが、売り切れ店が続出。店頭では品薄状態が続いていた。また、NTT東日本では、平成 18 年 12 月 19 日に PLC アダプタ 「 PN-100HD-S 」 (マスターアダプタ、ターミナルアダプタの2台で1セット) の販売を開始した。価格は22,000円 (税込23,100円) で、年間販売予定数は4,000セット。
2007 年 4 月上旬にバッファローは、家屋に張り巡らされた電力線をネットワークとして使用する PLC アダプターの親機・子機のセットモデル 「 PL-HDP-L1/S 」 と、子機1台の増設モデル 「 PL-HDP-L1 」 とを発売した。価格はセットモデルで 2 万 2,050 円、増設モデルは 1 万 4,280 円。
通信方式は松下電器が提唱する 「 HD-PLC 」 採用し、通信速度は理論値最大 190Mbps、通信距離は最大 150m となる。親機・子機ともに 10BASE-T/100BASE-TX の LAN インタフェースを1ポート備え、対応プロトコルは TCP/IP/UDP/Http ( IPv4/IPv6 )。子機増設時には親機と子機のセットアップボタンを押すだけで設定が完了し、暗号化設定なども自動で行う。本体の大きさは幅40×高さ70×奥行き122.3mmで、重さは約240g
KDDI は、同社の FTTH インターネットサービス 「ひかり one 」 ユーザーを対象に、コンセント経由でのインターネット接続が可能となる高速 PLC モデム 「G02P1」 のレンタルサービスを 2007 年 5 月 23 日より開始した。初期費用は無料で、月額料金は420円/台(2台840円/月からの提供で最大6台までレンタル可能)。
このモデムは、数ある PLC 規格のなかで、同製品は国内通信事業者としては初という HomePlug AV を採用し、128bit AES 方式の暗号化によるネットワークセキュリティ機能を備えているのが特徴。伝送速度は理論値最大 200Mbps で、最大実効速度は約 85Mbps となっている。また、QoS に対応し、「ひかり one 」 の映像配信サービス 「 MOVIE SPLASH 」 での利用をサポートする。
KDDI はこれまでにも、「ひかり one 」 ホームのユーザー向けに、松下電器産業が開発した高速 PLC 仕様 「HD-PLC」 に準拠する PLC モデムの優待販売を実施していた。しかし今回は、HD-PLC との互換性がない HomePlug AV 仕様の製品を提供することにした。
2007 年 6 月 18 日には台湾のザイセル・コミュニケーションズの日本法人であるザイセルジャパンが、物理速度が最大 200M ビット/秒の高速 PLC モデム 「 PLA-400 」 の販売を開始した。
このモデムは米 Intellon インテロンが開発した PLC 技術を基盤とする HomePlug AV 仕様に準拠し、物理速度は 200M ビット/秒で、実効速度は最大 85M ビット/秒という。データは鍵長 128 ビットの AES で暗号化され、最大通信距離は 300m 程度。最大接続台数は64台で、QoS に対応している。
HomePlug AV 準拠の PLC モデムは、KDDI が FTTH サービス 「ひかり one 」のユーザーを対象にしたレンタル提供を 2007 年 5 月 23 日に開始したばかりだが、国内で HomePlug AV 準拠の PLC モデムを販売するのはザイセルが初めて。
2007 年 8 月 24 日、シャープは HomePlug AV 1.1 に準拠したPLC アダプター 「 HN-VA40S 」 と 「 HN-VA10S 」 を発売した。HN-VA40S は LAN 端子を1つ備えたアダプターと LAN 端子を4つ備えたアダプターのセットで、HN-VA10S は LAN 端子を1つ備えたアダプター2台のセット。実効速度はいずれも最大約 85Mbps で、通信は AES128 ビットで暗号化される。
国内の店頭で一般に販売される HomePlug AV 準拠の PLC アダプターとしては今回の発売が初めての製品となる。なお、PLC アダプターにはメーカーが異なるとつながらないものもあるが、発表と同日に報道関係者と事業者向けに住友電工が実施した PLC セミナーで相互接続デモを公開し、HN-VA40S と同じ HomePlug AV に準拠した KDDI の G02P1 とは相互接続が可能なことも実証された。
現在、日本で使われている規格は、下表の通り3種類で、相互に互換性がない。異なった規格の機器間では通信できない。
| HD-PLC | HomePlug AV | UPA |
変調方式 | Wavelet変換を用いた OFDM | Windowed OFDM | OFDM |
通信速度 | 最大190Mbps | 最大200Mbps |
暗号化技術 | AES128bit | 3DES168bit |
採用メーカー | 松下電器産業、NEC、アイ・オー・データ機器、バッファロー | シャープ | ロジテック、バッファロー、ネットギア |
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トークン(Token):Token は 「象徴、証拠 (品)、記念品、代用貨幣」 といった意味の英語。最も一般的に使われているのは、このうちの代用貨幣の意味から転じた用法で、何らかの権利などを有することの証明として使う場合が多い。
ネットワークに関する用語では、トークンリングというのがある。ネットワークの方式の一つで、ネットワークにデータを送出する権利をトークンと呼ばれる特殊なデータで表現する。トークンはネットワーク上にただ1つ存在し、順次各ノード間で手渡されていく。ある時点でトークンを所有しているノードだけがネットワークに対する送信権を持つ。同様に、正当なユーザーであることを示すためのクッキーや特殊なデータなども、意味的にはトークンとして利用されている例がある。
ハードウエア・トークンとはワンタイムパスワードを生成するハードウエアのことで、所有者を識別するための暗号を保管できる携帯性のあるデバイスを指す。ユーザーごとにすべて異なる予測不可能かつ1回限り有効なコードを60秒ごとに生成する。ネットワークにログオンするときに、このコードと暗証番号を入力すると、パスコードが生成される。
PKI をより安全に、そして手軽に利用できるようにするためには、各ユーザーの私有鍵を安全に保管する、携帯性に優れた保管庫が必要である。それが、IC カードや USB キーなどのハードウエア・トークンである。
ハードウエア・トークンは、ユーザーごとに持っていて他人に勝手に使われては困る情報を持ち運ぶだけではなく、その情報を正規ユーザー以外のアクセスから守るためのデバイスでもある。例えば、デバイスを分解された場合、自動的に保存データを消去する機能などが挙げられる。
プログラミング言語の分野でトークンとは、英文における個々の英単語のような存在で、 英単語のように、それ単体で意味を成すものから、熟語のように周囲のトークンと連帯して意味を発生させることもある。アルファベットなどの一連の文字は1つのトークンとして認識され、トークンは1つ以上の空白か定められている記号で分解される。空白とは、1文字以上のスペース文字、タブ文字、改行文字、そしてコメントであると定められている。
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トークンリング(TokenRing):ネットワークの各ノードをリング構造に接続した形態のネットワーク。LAN の物理層およびデータリンク層の規格の一つで、米 IBM 社が開発し、IEEE802.5 で規格化されている。通信速度は 4Mbps と 16Mbps の2種類が普及している。物理的にはハブで集線したスター型の構成をとる。論理的にはリング型トポロジで構成され、そのリングをトークンと呼ばれる信号が高速で周回している。
トークンリング形式のネットワークでは、ネットワークケーブル上に常にトークンと呼ばれる、送信の権利を表わすデータが回っている。ネットワーク上にトラフィックがないときは、トークンは各ノードに入っても、そのまま出力されている。送信したいデータが発生したノードは、まずトークンをつかまえ、その直後にデータを付加してネットワーク上へ送信する。このパケットを受信した各ノードでは、自分宛のデータでなければ、再度これをネットワーク上へ送り出すだけだが、自分宛のパケットならば、パケットからデータを取り出し、トークンだけをネットワーク上へ送り出す。
トークンリングでは、トークンによって送受信の権利を管理しており、データの送信権はトークンにあるので、CSMA/CD 方式と違ってコリジョンは原理的に発生しない。そのためネットワークのバンド幅をほぼいっぱいまで使い切ることができる。だから、初期の 10BASE Ethernet と比べると性能や安定性の面で優れていたが、Ethernet の高速化・低価格化やスイッチング HUB の登場によって優位性を失っている。なお、データが壊れた場合など、どのノード宛の情報か不明のものが永久にネットワークを回り続けるのを防ぐため、データは何周かした後に破棄されるようになっている。
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トーン・ジェネレータ・モジュール(Tone Generator Module):=音源モジュール
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ドゥコマース(DoCommerce):= DoCommerce
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トゥルー・カラー(True Color):別名、フルカラー(Full Color)、24ビットカラー、1,677 万色カラー。
パソコンの画面で表示できる色数を表す言葉。パソコンの画面では、画素 (ピクセル) という小さな光の点の集まりで絵や文字を表示する。たとえば解像度が 800×600 ドットの場合は、横方向に 800 個、縦方向に 600 個の点が並んでいる。その、ひとつひとつの点が何種類の色を表現できるか、ということになる。
1つの画素に対し RGB をそれぞれ 8bit ずつ割り当て、24bit のデータを使うため24ビットカラーと呼び、各画素に違った色を割り当てるので2の24乗= 16,777,216 色が同時に表示でき、1,677 万色カラーとも呼ぶ。画像をカラー写真のように豊かに表現できるのが大きな特徴。
ほかには、「パレット・カラー」 や 「ハイ・カラー」 を選ぶこともできる。色数の設定は、画面の背景部分を右クリックして 「プロパティ」 を選び 「設定」 画面で設定する。
パソコンの世界では、約1,677 万色カラーを、「フルカラー」 といっているが、原理的には、もっと多くの色数を表示することもできる。しかし、これ以上多くしても人間の目には識別できない。実際のところ、「ハイ・カラー」 と 「トゥルー・カラー」 とを見比べても、ほとんど差がわからない。
ワープロや表計算ソフトなどのビジネスソフトを使う場合は、「パレット・カラー」 でも十分だが、写真を見るような場合は、「ハイ・カラー」 以上にしないと美しくない。デスクトツプ・パブリッシングでカラーの印刷物を作るには、この 「トゥルー・カラー」 表示ができるモニタが必要になる。
もちろん、普段から 「ハイ・カラー」 や 「フルカラー」 に設定しておいても支障はない。最近のパソコンなら問題ないが、パソコンの性能が低いと画面の表示や反応が遅くなることもある。その場合は、状況に合わせて適切な色数を選べばよい。
32ビットカラーというのもあるが、これは、24bit を使った残りの 8bit を透明度の表現など、ソフトウェアによって様々な用途に使う。人間の目が識別できる限度を越える色数を扱うことができるため、コンピュータが扱う色数としては最も多い。
文脈によっては 「24ビットカラーをフルカラー、32ビットカラーをトゥルー・カラー」 とする例や、「24ビットカラーと32ビットカラーをフルカラー、各色 10bit ずつの約10億色をトゥルー・カラー」 として区別する例などがあり、混乱している。
一般的に、CRT ディスプレイで画像を表示する場合、 RGB それぞれ 6bit (約26万色) 以上になるとそれ以上階調を上げても人間の目にはほとんど差が識別できないといわれるが、 RGB それぞれ 8bit の計 24bit のほうがソフトウェア的に扱いやすいため、24bit にして利用されることが多い。また、24bit に加えて 8bit のダミーを追加し、1ドットを 32bit のデータとして扱うこともある。現在、ほとんどのグラフィック・アクセラレータ・ボードが 640×480 ドットで 1,677 万色表示をサポートし、中には 1,600×1200 ドットで 1,677 万色表示を可能にしているものもある。
名 前 | 別 名 | 1色あたりのビット数 | 最大色数 |
パレット・カラー(Palette Color) | インデックス・カラー(Index Color) |
| 256 色 |
8ビットカラー | 256色カラー | 8bit | 256 色 |
ハイ・カラー(High Color) | 16ビットカラー | 16bit | 65,536 色 |
トゥルー・カラー(True Color) | フルカラー(Full Color)、24ビットカラー、1677 万色カラー | 24bit | 16,777,216 色 |
参照⇒ bit
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トゥルー・タイプ・フォント(TrueType Font):=TrueType フォント
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透過 GIF(Transparent GIF):GIF フォーマットのひとつ。通常の GIF ファイルと異なり、指定した色を透明にして、その部分の背景画像や背景色が透けて見えるようにしたもの。Web ページでよく用いられる。
画像の継ぎ目を目立たせたくない場合などに使われ、背景色と画像とを馴染ませる非常に良い画像形式だが、透明化したエッジがギザギザになりやすく背景色の指定によっては、画像が汚く見える場合がある。
色と色との境目などは透過しきれない部分が残るので、透過色はなるべく背景と同系統の色で透過する事が必要。黒い背景に白色の透過などはよくない。 参照⇒ インタレース GIF
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同期をとる(Synchronize):現在の状況を把握して作動の時を同じくさせること。データ通信を行う際に、送信側と受信側でタイミングを合わせることを、「同期をとる」という。
最近は、このような本来の意味から、拡大解釈されて使用されており、例えば、データのバックアップで、元フォルダ(やファイル)とバックアップ・フォルダ(やファイル)との内容を同一にすることを指すようになった。
また、複数のコンピュータで、時刻を合わせるとか、ムービーなどの編集で、映像と音声のタイミングを合わせるとか、モバイル機器とデスクトップとで、電子メールやカレンダー、スケジューなどのデータの内容を常に同じにしておくとか、インターネットの IE などで自分のパソコンに保存した Web ページのデータを、インターネット上の Web ページの内容と常に同じにしておくこと、なども「同期をとる」といわれている。
さらに拡張されて、歌手が指揮者やバックコーラスとの「同期を取る」とか、企業内で、個々の組織構成員と組織全体との「同期を取る」などといった使われ方もある。
Windows の「ブリーフケース」は2台のパソコン間でファイルの「同期をとる」を自動化するために追加された機能。
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統合チップ・セット(Integrated Chip Set):マザーボードの North Bridge にグラフィックス機能を内蔵するチップ・セットのこと(多くは South Bridge にソフトウェアによるサウンドやモデム機能などを持つ)。製造コストを大幅に削減できるため、低価格 PC で利用されることが多い。内蔵されるグラフィックスの 3D 描画性能はおまけ程度のものなので、3D の用途を重視するユーザーは避けたほうがよい。
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同軸ケーブル(Coaxial Cable):銅線を用いた通信用ケーブルの一種。イエローケーブルとも呼ばれ。絶縁体を挟んで内側と外側に2本の銅線を持つ構造になっている。無線機やテレビのアンテナヘの接続や、イーサネット( Ethernet )の接続用に用いられている。
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同時発音数:MIDI 音源が一つの音を発音するのに使う最小の単位をボイスと呼び、一度に使用できるボイス数を同時発音数という。同時発音数を越える発音が指示されると、いずれかの音符が発音されなくなるので音がとぎれたりして不自然な再生になる。
MIDI音源の音色は、必ずしも一つの音色につき音も一つとは限らず、二つ以上の音で構成される音色もある。だから、音色の使い方によっては、標準的な MIDI シーケンスの 16 チャンネルをフルに使ったようなデータを 24 音の音源で演奏させると、同時発音数が不足してしまうこともある。
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動的 DNS(Dynamic DNS、Dynamic Updates in the Domain Name System):=ダイナミック DNS
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等幅フォント(Typewriter Font):=固定幅ピッチフォント
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特定商取引法(特定商取引に関する法律 昭和五十一年法律第五十七号):元々は 「訪問販売法等に関する法律」 と呼ばれていたが、2001 年 6 月 1 日より名称が 「特定商取引に関する法律」 と変わった。消費者トラブルを生じやすい特定の6取引類型を対象に、トラブル防止のルールを定め、事業者による不公正な勧誘行為等を取り締まることにより、消費者取引の公正を確保するための法律。
本法の対象となる取引類型は、
- 訪問販売 --- 自宅への訪問販売、路上等で呼び止めた後営業所等に同行させて販売するキャッチセールス、電話等で販売目的を告げずに事務所等に呼び出して販売するアポイントメントセールス等
- 通信販売 --- 新聞、雑誌、インターネット等で広告し、郵便、電話等の通信手段により申込を受ける販売で、「電話勧誘販売」 に該当するものを除く
- 電話勧誘販売 --- 電話で勧誘し、申込を受ける販売
- 連鎖販売取引 --- いわゆるマルチ商法等、個人を販売員として勧誘し、さらに次の販売員を勧誘させる形で、販売組織を連鎖的に拡大して行う商品・役務の販売
- 特定継続的役務提供 --- 長期・継続的な役務の提供とこれに対する高額の対価を約する取引で、現在、エステティックサロン、語学教室、家庭教師、学習塾、結婚相手紹介サービス、パソコン教室の6役務が対象
- 業務提供誘引販売取引 --- 「仕事を提供するので収入が得られる」 と誘引し、仕事に必要であるとして、商品等を売って金銭負担を負わせる取引
これらの違反に対する規制は行政規制と民事ルールとがある。
☆ 行政規制
事業者に対して、消費者への適正な情報提供等の観点から、各取引類型の特性に応じて、以下の規制を行っている。違反行為は、改善指示、業務停止の行政処分 または罰則の対象となる。
- 氏名等の明示の義務づけ --- 勧誘開始前に、事業者名、勧誘目的である旨などを消費者に告げることを義務づける
- 不当な勧誘行為の禁止 --- 不実告知 (虚偽説明)、重要事項 (価格・支払条件等) の故意の不告知や威迫困惑を伴う勧誘行為を禁止する
- 広告規制 ---
- 広告をする際には、重要事項を表示することを義務づける
- 虚偽・誇大な広告を禁止する
- 書面交付義務 --- 契約締結時などに、重要事項を記載した書面を交付することを義務づける
☆ 民事ルール
消費者と事業者との間のトラブルを防止し、その救済を容易にする等の機能を強化するため、消費者による契約の解除 (クーリング・オフ)、取消し等を認め、また、事業者による法外な損害賠償請求を制限する等のルールを定めている。
- クーリング・オフ --- 申込みまたは契約後一定の期間、 消費者は、冷静に再考して、無条件で解約できる。なお、訪問販売・電話勧誘販売・特定継続的役務提供においては8日間、連鎖販売取引・業務提供誘引販売取引においては20日間。通信販売には、クーリング・オフに関する規定はない
- 意思表示の取消し --- 事業者が不実告知や重要事項の故意の不告知等の違法行為を行った結果、消費者が誤認し、契約の申込みまたはその承諾の意思表示をしたときは、消費者は、その意思表示を取り消すことができる
☆ 損害賠償等の額の制限 --- 消費者が中途解約する際等に、事業者が請求できる損害賠償額に上限を設定する
電子メールによる一方的な商業広告の送りつけ、つまり、迷惑メールの問題に対応するため、2002 年 4 月 に 「特定商取引に関する法律施行規則の一部を改正する省令」 が公布され施行されたが、その後さらに、特商法が改正され、省令も改正して、2002 年 7 月 1 日から施行された。
当時の改正のポイントは、
- 消費者が、広告メールの受け取りを希望しない旨の連絡を事業者に行った場合には、その消費者に対する広告メールの再送信を禁止する
- そのため、消費者が事業者に対して広告メールの受け取りを希望しない旨の連絡を行うための方法の表示を義務付けた。
上記の法改正に伴って、以下の内容の省令改正も行われた。
- 請求等に基づかずに送信される広告メールの表題部に 「未承諾広告」 と表示すること。(従来の 「!広告!」 から変更された)
- 請求等にもとづかずに送信される広告メールに受信拒否のための連絡方法を表示する場合には、メール本文の最前部に 「(事業者)」 との表示に続けて、事業者の氏名または名称及び受信拒否の連絡を受け付けるための電子メールアドレスを表示すること。これによって、消費者はリンク先に入ることなく、メールにより受信拒否の連絡を行うことができる。
(注)迷惑メール対策として、改正特定商取引法とあわせ、あらたに 「特定電子メール法」 も 2002 年 7 月 1 日から施行されている。表題部の表示、「未承諾広告」、受信拒否の方法等については、特定商取引法と特定電子メール法で統一した内容となっている。
消費者取引に関する苦情相談は、年々増加しており、2002 年度には、国民生活センターの 「全国消費生活情報ネットワーク・システム」 に約87万件の苦情相談が寄せられた。その中で、特定商取引法の規制対象である6つの取引形態に関するものは、約57万件と全体の6割以上を占めていて、内容的にも、悪質な取引による高齢者、若年層を中心とするトラブルが懸念される状況となっている。これが 2003 年度には、前年度比57%増加の約137万件となっている。
このような状況に対応するため、特定商取引に関する法律及び割賦販売法が改正され、2004 年 11 月 11 日に施行された。
改正のポイントとしては、
- クーリング・オフ妨害があった場合のクーリング・オフできる期限の延長 (訪問販売、電話勧誘販売、連鎖販売取引、特定継続的役務提供、業務提供誘引販売取引) --- 事業者が不実のことを言ったり、脅かしたりしてクーリング・オフを妨害した場合は 「その妨害を解消するまでクーリングオフが可能」 となった
- 不実告知、重要事項の故意の不告知があった場合の契約の意思表示の取り消し (訪問販売、電話勧誘販売、連鎖販売取引、特定継続的役務提供、業務提供誘引販売取引) --- 事業者が重要な事項について、嘘を言ったり、わざと言わなかったりしたため、消費者が誤認して契約した場合は、その契約を取り消しすることができるようになった
- 中途解約・返品ルール (連鎖販売取引) --- マルチ組織からの退会がいつでもできるようになり、マルチ組織に入会後1年を経過しない会員が、退会する際に、引渡を受けてから90日を経過しない未使用の商品を返品し、適正な返金を受けられるようになった
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特定電子メール法(特定電子メールの送信の適正化等に関する法律 平成十四年四月十七日法律第二十六号):携帯電話等からのインターネット接続の普及に伴い、利用者の同意を得ずに広告、宣伝又は勧誘等を目的とした電子メールを送りつけてくる、いわゆる迷惑メールが社会問題となっている。
2002 年 7 月 1 日、総務省による本法と、経済産業省による 「特定商取引法」 との2つの迷惑メール規制法が施行された (後者は迷惑メール規制だけではない)。今回施行された2つの法律は 「通信サービスの安定提供」(総務省) と 「消費者保護」(経済産業省) との2つの側面からケータイライフをサポートしている。
経済産業省の 「改正特定商取引法」 は健全な商取引を促し、消費者が一方的に不利な状況に陥らないようにすることを目的としている。このため、消費者を欺くような行為を行なった広告主を規制の対象としている。一方、総務省の 「特定電子メール法」 はメールの遅配など、迷惑メールにより巻き起こされる通信トラブルを防ぐことを目的としており、広告主に加え、問題のメールを送信した送信業者も規制の対象とされている。
なお、罰則の内容は 「特定電子メール法」 の場合、表示義務を怠ると50万円以下の罰金、規定の報告を怠ったり、立入検査を妨げる行為を行なった場合は30万円以下の罰金とされている。一方の 「改正特定商取引法」では、経済産業省からの指示に従わなかった場合に100万円以下の罰金、業務停止命令に従わなかった場合は300万円以下の罰金または2年以下の懲役、法人の場合は3億円以下の罰金とされている。
以下、条文の概略を見てみると、
- 目的 (第一条) --- 一時に多数の者に対してされる特定電子メールの送信等による電子メールの送受信上の支障を防止する必要性が生じていることにかんがみ、特定電子メールの送信の適正化のための措置等を定めることにより、電子メールの利用についての良好な環境の整備を図る。
- 「特定電子メール」の定義 (第二条) --- 送信をすることに同意する旨の通知をした者等一定の者以外の個人に対し、電子メールの送信をする者 (営利を目的とする団体及び営業を営む場合における個人に限る) が自己又は他人の営業につき広告又は宣伝を行うための手段として送信をする電子メールをいう。
- 表示義務 (第三条) --- 特定電子メールの送信について、次の事項の表示を送信者に対し義務づける。
- 特定電子メールである旨
- 当該送信者の氏名又は名称及び住所
- 当該特定電子メールの送信に用いた電子メールアドレス
- 当該送信者の受信用の電子メールアドレス等
- 拒否者に対する送信の禁止 (第四条) --- 送信拒否の通知をした者に対して送信者が特定電子メールの送信をすることを禁止する。
- 架空電子メールアドレスによる送信の禁止 (第五条) --- 自己又は他人の営業につき広告又は宣伝を行うための手段として送信者がプログラムを用いて作成した架空電子メールアドレスに宛てた電子メールの送信をすることを禁止する。
- 措置命令 (第六条) --- 総務大臣は、送信者が一時に多数の者に対してする特定電子メールの送信その他の電子メールの送信につき、第3条から第5条までを遵守していないと認める場合において、電子メールの送受信上の支障を防止するため必要があると認めるときは、是正のための命令をすることができる。
- 総務大臣に対する申出 (第七条) --- 第3条又は第4条に違反した特定電子メールの受信をした者は、総務大臣に対し、適当な措置をとるべきことを申し出ることができる。
- 電気通信事業者による情報の提供及び技術の開発等 (第九条) --- 電子メールサービスを行う電気通信事業者について、特定電子メールによる電子メールの送受信上の支障の防止に資するため、そのサービスに関する利用者への情報提供及び新技術の開発又は導入の努力義務を設ける。
- 電気通信役務の提供の拒否 (第十条) --- 第1種電気通信事業者は、一時に多数の架空電子メールアドレスに宛てた電子メールの送信がされた場合には、その送信をした者が送信した電子メールにつき、電気通信役務の提供を拒むことができることを明記する。
- (罰則)
- 第十八条 --- 第六条の規定による命令に違反した者は、五十万円以下の罰金に処する。
- 第二十条 --- 法人の代表者又は法人若しくは人の代理人、使用人その他の従業者が、その法人又は人の業務に関し、前条の違反行為をしたときは、行為者を罰するほか、その法人又は人に対しても、各本条の刑を科する。
- 附 則(施行期日) --- 1 この法律は、公布の日から起算して六月を超えない範囲内において政令で定める日から施行する。(2002 年 7 月 1 日 )
2005 年 5 月 13 日、迷惑メールの送信に関する罰則などが強化され、スパムメールを規制する改正特定電子メール法 「特定電子メールの送信の適正化等に関する法律の一部を改正する法律 (平成十七年法律第四十六号)」 が参議院本会議において全会一致で可決され、第162回国会(常会)で成立、同年 5 月 20 日公布された。
2002 年に施行された現行法の改正で、内容は、
- 特定電子メールの範囲を拡大し、企業向けの未承諾広告宣伝メールも罰則の対象とする
- 架空電子メールアドレスへ電子メールを送信することを禁止する範囲の拡大及び罰則の見直しを行い、対象範囲を広告・宣伝メールから営業目的のメールにまで拡大するとともに、措置命令違反に対する罰則を強化する
- 広告・宣伝メールの送信時、送信に用いた電子メールアドレス等の送信者情報を偽って送信することを禁止し、違反した場合には1年以下の懲役または100万円以下の罰金を科すことができる (改正前は50万円以下の罰金)
- 迷惑メール送信行為が行なわれた場合、プロバイダなどの電気通信事業者はこれらのメール送信行為を停止することができる
- 施行期日は一部を除き、公布の日から起算して6月以内において政令で定める日
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独立行政法人(Independent Administrative Institution):国の中央省庁の行政業務のうち、病院、研究機関、検査機関などの行政サービス部門で、国から独立させた組織。原則として国が出資し、業務の効率を上げるために民間企業の経営手法を取り入れる行政法人。
1980 年代半ば以降、英国やニュージーランドなどで新たな行政経営手法として盛んになった。日本では、行政をスリム化し、質の高いサービスを提供するために 1996 年に行政改革会議で提案され、1998 年の 「中央省庁等改革基本法」 でその導入が正式に決定された。組織運営は、「独立行政法人通則法」 および 「独立行政法人個別法」 に基づいており、行政サービスの向上・効率化・透明性を確保し、事後チェックや情報公開が義務付けられている。
2001 年 4 月から、経済産業省の試験・研究機関など59の独立行政法人が発足し、2004 年には国立大学も独立行政法人になる。
独立行政法人の予算は、人件費など細目を積算して要求する補助金ではなく、法人から要求のあった必要資金を国が渡し切る運営交付金方式をとっている。貸借対照表や損益計算書など財務諸表の作成を義務付けられていて、第三者委員会で業績評価を受ける。ただ、評価する基準があいまいで効率化が進む保証がないため、「役所の天下り先確保策」との批判も出ている。
このため、財務、総務両省は 2003 年度予算から独立行政法人の業績評価に格付け制度を導入する方針を決めた。利益や研究成果などに応じて年一回格付けを公表し、低格付けの法人には国からの交付金を減らし、リストラを求める。独立行政法人の創設の趣旨でもある行政の効率化を徹底し、国の財政支出の削減につなげるのが狙い。格付けは5段階程度で、高格付けばかりになることを避けるために相対評価にする。判断基準は適正な利益、事業の無駄排除、研究業績などの見通し。総務省は場合によってはトップの解任も求める方針。
職員の身分は機関ごとの法人設立時に個別法で定める。「独立行政法人通則法」 によると、公務員型の 「特定独立行政法人」 と非公務員型とがある。「特定」 というが、すでに移行が決まっている機関のほとんどが 「特定」 で、「国立青年の家」 など4つが非公務員型で、例外的。
組合の権利については、国家公務員法上、組合は 「職員団体」 とされ、労働三権、すなわち、団結権・交渉権・争議権のうち、争議権が禁止され、交渉権はあるものの、労働協約を結ぶことはできないという制限がある。公務員型の特定独立行政法人は、これまでの公共企業体等労働関係法の扱いになり、労働協約締結権をもつ。「国営企業及び特定独立行政法人の労働関係に関する法律」 となっているが。非公務員型なら労働組合法下で、争議権をもつ。
(関係法令)
学校教育法
国立大学設置基準
学校法人会計基準
企業会計原則(大蔵省企業会計審議会)
独立行政法人通則法
独立行政法人会計基準
独立行政法人会計基準注解
国家公務員法
教育公務員特例法
国営企業及び特定独立行政法人の労働関係に関する法律
労働組合法
独立行政法人「国立印刷局」は日本銀行券(1万円、5千円、2千円、千円)を印刷し、日本銀行が発行している。硬貨は、独立行政法人 造幣局が鋳造し、補助貨幣として政府が発行している。いずれも受払いは、日本銀行の窓口を通して行われる。
2003 (平成 15 ) 年 4 月から、財務省印刷局 (旧 大蔵省印刷局) は独立行政法人 国立印刷局に、財務省造幣局 (旧 大蔵省造幣局)は独立行政法人 「造幣局」 になった。
独立行政法人 国立病院機構 長野病院は、がんの集約的医療、循環器疾患の高度救急医療、周産期等にかかる母子医療、難病医療を中心とする高度医療を目的に、旧国立長野病院と国立東信病院を統合して 1997 年 7 月に開設された。その後、2004 年 4 月から独立行政法人 国立病院機構 長野病院として新たにスタートした。
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時計(Clock):パソコンには電源のオン・オフに影響されない時計が積載されている。この時計によって、パソコン上のファイルにはタイムスタンプが刻まれ、作成・変更された日時を記録している。だからパソコンの時計が狂っていると、いろいろ不都合が生じる。
パソコンのマザーボード上には、水晶発振器が搭載されていて、この部品が作り出したタイミング信号をもとに CPU や回路などが動いている。パソコンの時計もこの水晶を活用するのでクオーツ式時計と同じ仕組だが、品質にばらつきがあり、正確には時を刻めない。
品質が良くないと、正確な数だけ振動させるのが難しいので、不純物の混入量や形などにばらつきのある天然の水晶ではなく、人工水晶を使う。それでも均一に製造するのが難しく、精度によってズレが生じる。さらに水晶は温度が高くなると狂いやすくなる性質があり、パソコンのように発熱する部品の多い場所では、特に狂いやすい。
ズレやすい水晶を使った時計を、手作業で合わせるのは面倒で、正確に時刻をセットするのは技術的にも難しい。インターネット上で正確な時刻情報を配信しているサーバーがあるので、これを活用するのが望ましい。
オンラインソフトで、時刻合わせを全自動化できものがある。例えばパソコン内蔵時計修正ソフトの「桜時計」などがある。
参照⇒「桜時計」作者 宇野 信太郎さんのページ
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トップレベルドメイン(Top Level Domain): 参照⇒ ドメイン名
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トポロジ(Topology):トポロジとはギリシャ語を語源としており、トポ ( topo ) は位置を表す言葉で、ロジー ( logy ) の部分は学問を表す。つまり、トポロジとは位置に関する学問ということで、日本語では 「位相幾何学」 などと訳されている。
面や空間において複数の物体の、距離を除外した位置だけの関係を把握する理論。位相と同義語に使われることが多い。
参照⇒ 位相
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ドメイン・カイティング(Domain Kiting):Kiting は Excite エキサイト : 翻訳によると、「浮貸し」 となっているが、他の英和辞書には見当たらない。発音もカイトではなくキットのような気がするが判然としない。
いずれにせよ意味は、ドメイン名を取得した後、AGP(Add Grace Period) 期間終了直前にドメインを削除して即再登録を行うことで無料でドメインを乗っ取る行為を指す。つまり、あるドメイン名を登録して5日後に削除するというサイクルを無限に繰り返し、対価を払わずにドメイン名を実質無期限に使用しようとする。
実例として、2006 年 3 月 31 日に 764,672 個のドメイン名が登録されたが、猶予期間終了後にはわずか8%にあたる 61,169 個だけが残っていた。これはドメイン・カイティングだけでなく、ドメイン・テイスティングと併せて、二つの新たな濫用手法を使うサイバースクワッティングの結果である。このように全くリスクなしで収入を得られるため、この分野への参入業者は増え続けている。
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ドメイン・テイスティング(Domain Tasting):一度に大量のドメイン名を新規登録し、ある程度アクセス数のあるドメイン名のみを残して、残りのドメイン名をすべて取り消す行為。つまりはドメイン名の味見。ドメイン名を新規登録しても、一定期間内に取り消しを行えば登録料が返還される AGP(Add Grace Period) という制度を利用することを前提としたもので、少ない費用でアクセス数の多いドメイン名だけを登録することで、効率よく広告収入を得るられるため、このような行為が行われている。
過去10年近くにもわたり、インターネットガバナンスの問題として、サイバースクワッティングが立法やビジネスの分野で大きく取り上げられてきた。サイバースクワッティングという言葉が定着すると、世界的な関心が高まり、米国においては法律による規制の対象となった。しかし、サイバースクワッティングを行う者は後を絶たず、ドメイン名の濫用が続いている。
こうした AGP 本来の目的にも関わらず、サイバースクワッティングを行う者たちはその5日の猶予期間の間に数百万個に及ぶ数のドメインネームを登録し、ドメインネームの人気度を調べて品定めを行っている。
現在では、およそ3千万個超のドメイン名が AGP 悪用に関わっているか、この方法によって識別された後に登録されている。そして毎日、およそ200万個の新しいドメイン名がテイスティングされている。こうした膨大なドメイン名の量、早い入れ替わり、そして予防的な法律が不十分であることから、商標権者がこのような権利侵害を適切に規制し、自身の顧客と自分自身を保護することはほとんど不可能といえる。
国別のドメインである TLD などを管理する ICANN は 2008 年 1 月 29 日、ドメイン登録を行った段階で ICANN が登録料の徴収を行う仕組みの導入を提案した。これは、AGP を利用して、その間に素早く登録から即削除を繰り返すドメイン・テイスティングや、AGP 期間終了直前にドメインを削除して即再登録を行うことで無料でドメインを乗っ取るドメイン・カイティングを防止するためのもの。どちらも金銭を目的としており、そうしたドメインのトップページに広告等を貼り付けて利ざやを稼いだり、その期間のトラフィック分析からユーザーが誤ってアクセスしやすいドメインを見つけ出し、広告を含むさまざまな仕掛けを施して利益を上げる。
ICANN によれば、こうした行為は2004年に急増し始め、2007年1月の時点でドメイン・テイスティング上位10業者が関わったドメインの数は、同期間に削除が行われた .com、.net ドメインのうちの実に95%に上るという。47,824,131 ドメインのうち、45,450,897 ドメインと膨大な数である。
こうした行為を裏付けるデータは、CADNA が行った 2008 年 1 月 30 日の発表からも読み取れる。2007 年 9 月 18 日の時点で期限が切れる .com、.net ドメインのうちランダムに抽出した 1 万 7 千個の動向を追跡したところ、そのドメインすべてが即座に再登録されたという。さらに動向を追いかけたところ、.com ドメインのうちの39.8%が再び期限切れで即再登録され、.net ドメインでも32.2%の割合で同様の傾向が見られたという。
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ドメイン名(Domain Name):数字の羅列で、人間には扱いにくい IP アドレスを英数字と一部の記号を使って代替命名したもの。世界中の DNS サーバがドメイン名と IP アドレスとの対応システムを連携して運用している。ドメイン名の衝突を防ぐために、ドメイン名の管理を ICANN が一元管理している。
ドメイン名は実社会の住所のように階層構造になっており、「.」で区切られた右端から左へ順にトップレベルドメイン、セカンドレベルドメイン、サードレベルドメインと並んでいる。トップレベルドメインは、世界中の誰でも取得できる gTLD と、国別に割り当てられる ccTLD の二種類がある。
gTLD(Generic TLD)のトップレベルドメイン名は、国という概念によらず、特定の領域・分野ごとに割り当てられ、「.com」 「.org」「.net」「.gov」「.mil」「.edu」「.int」や、新設された 「.biz」「.info」「.name」「.coop」「.museum」「.aero」「.pro」がある。
gTLD や多くの ccTLD においては、セカンドレベルドメインが組織名を表すが、一部の ccTLD はセカンドレベルドメインに組織種別を、サードレベルドメインに組織名を割り当てている。
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ドボラック(DVORAK):=DVORAK
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ドライカッパー(Dry Copper):回線を水道管になぞらえて、信号が流れていないことを 「ドライ」 と表現している。本来、信号の通っていない銅線ケーブルを指すことから、使用されていない電話回線を意味する用語。現在では、自前の加入者回線網を持たない ADSL 事業者などが、電話加入者に通信サービスを提供する際に、NTT などからメタル線を借り受けてサービスに利用することを指す。
といっても、NTT 以外に電力事業者や鉄道会社など多くの事業者がケーブルを敷設している光ケーブルと異なり、電話サービス用に使用できるメタルケーブルを大量に所有しているのは実質的に NTT 東日本と NTT 西日本の2社しか存在しない。実質的にドライカッパーといえば、NTT のケーブルを借りてサービスしているもの、ということになる。
日本でドライカッパーを利用して ADSL を提供している業者には、アッカ・ネットワークス、イー・アクセスなどがある。
米国では日本の郵政省にあたる FCC によって、回線を自前で持っている業者は他業者に回線を提供することが義務づけられている。そのため自前で回線を持たない業者でも、回線を間借りすることで自由にサービスが提供できる。米国で ADSL が普及したのは、こうした積極的な政策が功を奏しているといわれている。
一方、日本でも 1999 年に NTT がドライカッパーの提供を容認したことで、東京めたりっく通信が NTT の電話局内に機器を設置し、サービスを提供できるようになった。ちなみにドライカッパーに対して、使われていない光ファイバ回線を ダークファイバ と呼ぶ。
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ドライバ(Driver):別名:デバイス・ドライバ (Device Driver)。OS やアプリケーションに新たな機能を追加したり、機能を拡張する際に、その橋渡しをするソフト。一般には、ハードウェアを追加したときに使う「デバイス・ドライバ」を指す。
デバイス・ドライバはコンピュータのデバイスを制御するためのプログラム。周辺機器の仕様や制御方法は製品によって大きく異なるため、OS が単独ですべての製品をサポートすることはできない。このため、周辺機器メーカーは自社製品を制御するためのデバイス・ドライバを提供し、利用者はそれを OS に組み込んで使用する。具体的に言うと、拡張子に「.vxd」などが付くファイル。
Windows 95 以降は周辺機器を自動的に検出して適切なデバイス・ドライバをインストールする「Plug and Play」機能を搭載しており、ユーザがドライバを導入する負担を軽減している。これは、基本ソフトにあらかじめたくさんのドライバーが入っていて、周辺機器をパソコンにつないで電源を入れると、自動的に機器を検知し、最適なものを組み込んでくれる機能。
代表的なドライバソフトは、プリンター・ドライバで、自分のパソコンに、購入したプリンターのドライバ・ソフトをインストールしていないと、パソコンの画面からプリンターを操作することはできない。
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トラック(Track):HDD、MO、フロッピーディスクなど、ディスク状の記憶装置において、樹木の年輪のように区切ったもの。そのトラックを更に円の中心から円周方向に向かう放射状の直線で区切ったものがセクタ。セクタには、それぞれが区別できるようにセクタ番号がつけられる。
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トラック・アット・ワンス(Track At Once):書き込みをトラック単位で行い、最後に TOC 情報などを書き込む方式。トラック毎にレーザーを途切らせて書き込む方式で、複数回に分けて記録することができる。
最大99トラックまで追記が可能。トラック間には管理領域のリード・イン/リード・アウト(約13.5Mバイト)も同時に書き込まれる。 参照⇒ ディスク・アット・ワンス
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トラックバック(Track Back):ブログの主要機能の一つで、ブログの記事同士の関連を知らせる機能といえる。Web サイトの書き手同士によるコミュニケーション手段で、印刷物では 「〜より引用」、「参考文献」 と参照先にことわりを入れるが、そのウェブ版に相当する。ブログの中で、ある記事にハイパー・リンクをはったときに、その相手 (記事) に対してリンクをはったことを伝えられる機能。そこには、リンクをはった人が運営するブログのアドレス ( URL ) やユーザー名、記事の概要が記述されるので、「参照元の情報が記されたリンク」 といえる。
映画やテレビの作成においては、カメラを後退移動させながら被写体を撮影することをトラックバックといい、対義語にはトラックアップがある。ブログ用語としてはブログツールの Movable Type の機能名称として生まれた。
自分のブログの記事を書く時、他人のブログの記事を参照し、自分の記事から他人の記事にリンクすることは HTML によるサイト作成でもできる。しかし、このトラックバック機能を利用すると、他人の記事に自分の記事へのリンクをすることができるようになる。単にリンクしただけでは元の記事の作者はどこからどうリンクされているのかわからない。トラックバックはリンク元サイトに 「このような記事からリンクを張った」 という情報を通知する仕組みで、リンク元記事の URL やタイトル、内容の要約などが送信される。トラックバックされたサイトはこの情報を元に 「この記事を参照している記事一覧」 を自動的に生成することができる。
相手に送信されるトラックバック通知のことを 「トラックバック・ピング」 ( Trackback Ping ) と呼び、通知の送信先を 「トラックバック URL 」 という。多くのブログ記事には隅の方に 「この記事へのトラックバック URL 」 が記載されている。
トラックバックは、ブログで使われることが主であるが、ブログ以外にも netnews サイトや掲示板でも利用される。この機能を利用するためには、自分の Web サイトがトラックバックを送信でき、且つ他人の Web サイトもトラックバックを受信できる必要がある。
気になる記事にトラックバックを張り、自分のブログで感想や関連記事を書くと、トラックバックされた相手のブログに、関連記事を書いたことが掲載される。例えば、「旅行ブログ」 の 「先日、沖縄へ行ってきました」 という記事にトラックバックをして、自分の 「料理ブログ」 で 「沖縄の豚の角煮」 という記事を書くと、「先日、沖縄へ行ってきました」 という記事に関連して、「沖縄の豚の角煮」 という記事が書かれたことが、「料理ブログ」 へのリンクとともに 「旅行ブログ」 に掲載される。トラックバックは一覧になっているので、同じ記事に関連して、他のブロガーがどのような記事を書いているのか見ることもできる。
具体的にいえば、相手ブログの 「トラックバック URL 」 をコピーして自分のブログの 「相手先のトラックバック URL を入力」 欄に入力すると、相手ブログには、こちらのブログがリンク付きで紹介される。
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トラックバック・スパム(Trackback Spam):記事とは無関係な内容のトラックバックを大量に送信し、自分のブログに読者を誘導する行為を指す。トラックバックを大量に送ることで、集客効果やサイトの知名度を上げることが目的。こうした 「先方をリンクしない」 で、自分へのアクセスを増やす目的で 「トラックバック」 を送ることを 「トラックバック・スパム」 と呼ぶ。ちょっとしたマナー違反やミスによって、トラックバック・スパムが発生することもある。しかし、最近では、商品広告やアダルト系のブログがトラックバック・スパムを送信するケースが増えている。
スパム・メールであれば、見るのは自分だけなので単に無視していてもいいが、トラックバック・スパムとなるとブログ上、つまり公衆の面前に掲載されてしまうため無視では済まされず、削除しなければならない。手作業で削除するのはユーザーの負担が大きいため、ブログサービスの仕様として、「トラックバック・スパムを排除する機能」 が必要になりつつある。
ブログ先進国の米国では、2004 年後半から急増し、日本では、ブログの普及が加速した 2005 年に入って散見されるようになり、ここ半年で一気にその数が増加した。このため、2005 年に入ってから、各ブログサービスの提供会社がトラックバック・スパムの対策を行うようになってきた。
スパム攻撃には、ユーザー側で特定の IP アドレスからトラックバックを受け付けない、あるいは指定した単語を含むコメントを自動削除するといった事後対策や、サービス提供側の専用フィルターによるスパムブロックしかない。ブログの ASP サービスを提供する米 Six Apart (シックス・アパート日本) 社では、2005 年 9 月から提供開始した 「 Movable Type 3.2 」 で10段階にレベル設定可能なスパムフィルターを実装している。
BIGLOBE はブログサービス 「ウェブリブログ」 において、トラックバック・スパム対策機能および画像機能の強化を実施した。従来の 「キーワードによる制限」、「送付元記事のリンク内容による制限」 に加え、掲載制限をしたトラックバックを受信後7日間保存し、ユーザによる内容確認・掲載を可能にする 「保留トラックバック」、すべてのトラックバックを内容確認後に掲載できる 「全トラックバック保留設定」、「携帯電話からのトラックバック・スパム削除」 の3つの機能を追加した。
また、NTT データ提供のブログサービス 「 Doblog 」は2005 年 11 月 18 日、Doblog 内で頻発しているトラックバック・スパム対策の目処が立ったとして、3つの機能の導入予定をスタッフブログ上で発表した。
1つ目は、標準で必ず表示されるようになっているコメントとトラックバックを、ユーザーが表示、非表示の選択ができるようにする設定。なお、途中から非表示に変更した場合、非表示にしている間はコメント投稿およびトラックバックを受け付けなくなり、再表示をした場合にはそれまでされていたコメント、トラックバックが再表示される。2つ目は、ユーザーの記事に対して送られたトラックバックの記事元にユーザーの記事へのリンクが存在しない場合、トラックバックを拒否できる機能。この機能の利用はユーザー自身で選択できる。3つ目は、現在、コメントでは採用されている Doblog ユーザー以外のものを受け取らないという設定を、トラックバックにも付加するもの。
goo ブログは、goo ブログの規約や公序良俗に反するブログからのトラックバックの規制を開始したと発表した。
具体的には送られてきたトラックバックをブログサイトへ表示する前に、goo ブログの規約や公序良俗に反するブログからのものかどうか、予め作成されているデータベースを使って検索を行い、該当するトラックバックは自動的に削除する。また、トラックバックを自動的に大量送信するプログラムを使って送信されるトラックバックに対しては、内容にかかわらず一括拒否を行う。
とはいえ、次々と新手を編み出すスパム業者とイタチゴッコが続いているのが現状。現在のブログサービスはどこも似たり寄ったりで特徴がない。これからは、有効なブログスパム対策の有無が差別化の条件となるかもしれない。
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トラフィック(Traffic):トラヒックともいう。「交通、往来」の意味で、コンピュータ関連では、ネットワークを流れるパケットの行き来を指す。通信回線を介して交換される情報のこと。また、その量のこと。電話の場合はトラフィックを通話量という。
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トランザクション(Transaction):「処理」 という意味。コンピュータ部門においては、関連する複数の処理を一つの処理単位としてまとめたもので、主にデータベース処理に使用される用語。データベースへの接続、レコードの検索、レコード内のデータの更新、接続の切断、などといった一連の手続きを指す。
複数のクライアントから同時にアクセスされるデータベースシステムでは、あるトランザクションによるデータ操作が完了するまで、他のトランザクションによってそのデータが更新されてしまわないようにするなどのしくみが必要になる。
金融機関のコンピュータシステムにおける入出金処理のように、一連の作業を全体として一つの処理として管理するために用いる。
トランザクションとして管理された処理は 「すべて成功」 か 「すべて失敗」 かのいずれかであることが保証される。例えば、資金移動システムをコンピュータで処理する場合、出金処理と入金処理とは 「どちらも成功」 か 「どちらも失敗」 かのどちらかであることが要求される。「出金に成功して入金に失敗」 だと、出金された資金が宙に浮いてしまうことになる。
このような場合に、出金と入金をまとめて一つのトランザクションとして管理し、どちらか一方が失敗したらもう片方も失敗させ、どちらも成功したときに初めて全体を成功と評価するのがトランザクション。これを実現するシステムをTP モニタという。
また別な例だと、オンライン書店から本を購入するときは、書籍と代金 (クレジット形式で) を交換する。クレジットに問題がない場合は、一連の操作によって書籍が手元に届き、書店には代金が入金される。ただし、交換にかかわる一連の操作のうちの一つでも失敗すると、交換全体が失敗になる。その場合、書籍は手元に届かず、書店への入金も行われない。トランザクションは、航空券予約、給与支払、社員の記録、製造、出荷を管理するシステムなど枚挙にいとまがない。
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トランジション(Transition):Transition とは英語で 「移行、変化、変遷期」 という意味。ビデオ画像や動画画像を編集する際に、ページ移動などに映像効果を挿入する編集機能で、前の画像と次の画像との間に挿入する画面転換効果を指す。
徐々に切り替える 「フェードイン・フェードアウト」、境界線の動きに合わせ、ある映像を抜き取り別の映像を出す 「ワイプ」、映像に別の映像を差し込んだり抜いたりする 「スライド」、次の画面が明るくなりながら浮かび上がってくる 「クロスフェード」、中でも最も頻繁に使われる 「カット」 は瞬時に画面を切り替えるなど、様々な効果がある。
ほとんどのビデオ編集ソフトがトランジションの挿入機能を備えており、トランジションを使うことで、シーンとシーンのつなぎ目を効果的にして、映像に演出をつけることができる。
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トランジスタ(Transistor):増幅機能を持った半導体素子。1948 年に物理学者の W.ショックレー、J.バーディーン、W.ブラッテン の3人によって ベル電話研究所で発明された。後にこの3人はノーベル賞を受賞した。
真空管に代わる電子素子として様々な機器に組み込まれている。シリコンの板の上にトランジスタや抵抗などの素子をいくつも配置し、全体として一つの機能を持たせたものを集積回路(IC)という。近年ではトランジスタの小型化が急速に進み、IC の集積度は上昇している。
トランジスタは増幅器や発振器、スイッチとしてなど、およそあらゆる分野に応用されている。前者の電流の増幅は、微弱な信号を増幅してスピーカを鳴らす、ラジオにも使われている。後者のスイッチ作用とは、デジタル信号でその役割を果たす。
トランジスタでは、アナログ回路もデジタル回路も構成できるので、通信機器、測定機器、家電製品、論理回路の応用、と、超広範囲に応用できる。
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トランスミッター(Transmitter):=FM トランスミッター
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トリアージ値(Triage value):Triage とは 「選別」 という意味の英語。本来、この言葉は災害などの時に混乱して医療機能が制約される中で、傷病者の緊急度や重症度によって治療や後方搬送の優先順位を表す医療用語で、救命の可能性が低い者よりも、可能性の高い者から順に救護、搬送、治療にあたるべきであるという考え方から導き出された。コンピュータの世界では、異状を起こしたサーバに対して処置の優先度を表す指標を表している。
2007 年 3 月 26 日、NPO 日本ネットワークセキュリティ協会 ( JNSA ) は脆弱性の切迫度を定量化する手法について、脆弱性定量化に向けての検討ワーキンググループがまとめた 「 2006 年度 脆弱性定量化に向けての検討報告書」 を Web サイト上で公表した。それによると、脆弱性そのものを定義した上で、脆弱性発生メカニズムのモデル化を行い、それを元に数値化を試みた。さらに、このモデル図に基づいたトリアージ値の計算ツールの作成および検証のためのアンケートも実施している。
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ドリルダウン(Drill Down):データの集計レベルを1つずつ掘り下げて集計項目をさらに詳細にする操作。例えば、国別に見ていたデータを都道府県別に集計し直すなどの操作がこれに当たる。
多次元分析の方法のひとつで、OLAP キューブで集計項目 (ディメンション) ごとのデータ集計レベルを変更して、階層の異なる集計値を参照すること。例えば、「期間」 というディメンションがあり、年、月、週という集計レベルがあったとすると、年→月→週とより詳細なデータを参照する操作をドリルダウン、逆の操作をドリルアップ Drill Up といい、両者を併せてドリリング Drilling という。
ドリリングは多次元分析手法で、OLAP が取り扱うデータの集計レベルを変更することをいう。ドリリングとはドリルを使って地面を掘り進むことで、集計レベルとは集計の度合いのことを指し、期間を例にとると、年、四半期、月の順で集計レベルは低くなる。ドリルダウンとドリルアップがある。
ドリリング操作によって明細データへのトレース (追跡) を可能にしており、ドリルアップは、より広範囲で一般的な情報を得るためのデータ分析の操作であり、ドリルダウンは、より詳細な情報を得るためのデータ分析の操作といえる。
同じく多次元分析方法のひとつに 「ダイシング Dicing 」 または 「ダイス Dice 」 というのがある。ダイシング、ダイスとはサイコロを振ることだが、サイコロを転がすように自在に縦軸や横軸を入れ替えて表示する機能で、このような 「分析軸を決める」 操作を OLAP 用語で 「ダイシング」 と呼ぶ。ダイシングとは、OLAP キューブで集計項目 (ディメンション) を縦軸・横軸に指定して2次元の表を作成するスライシングが、その軸を入れ替えて集計軸の異なるさまざまな表を表示する操作のことをいう。
例えば、「期間」、「支店」、「商品」 というディメンションを持つキューブがあるとすると、「支店ごと月別商品別売上推移表」 や 「月別支店別売上推移表」 など集計軸の異なるさまざまな表を作成する。
OLAP 用語でスライシング Slicing スライス Slice というのは、多次元データベースの任意の平面 (任意の次元の項目) で切り取り、その切り取った面を表示する機能。絞り込み条件に集計項目 (ディメンション) を配置して対象データを選択したり、軸の指定のなかで対象データを絞り込んだりすることもできる。例えば野菜をスライスする(薄切りにする)ようにデータの切り口を決定することを意味する。
OLAP 用語で使われるドリルスルー Drill-Through という用語も重要で、ドリルダウンとよく似ているが、ドリルダウンが集計レベルを下げた状態での 「集計値」 を参照するのに対して、ドリルスルーは集計値の元になっている 「詳細データ」 を参照する。
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ドルビー AC3(Dolby AC3):米 Dolby Laboratories (ドルビーラボラトリーズインターナショナルサービスインク日本支社) 社が開発し、1992 年に発表したマルチチャンネルサラウンド対応の第3世代音声圧縮形式。
一般には 「ドルビーサウンド」 の名称で知られている。独立した5チャンネルのサウンド (フロント左右、センター、リア左右) に加え、低音再生用のウーハー1チャンネルで構成されるため、5.1ch サラウンドとも呼ばれる。映画館や Laser Disk、DVD に採用されており、DVDでは 384Kbs のデータとして表現される。
その利用には同社とのライセンス契約が必要であり、対応機器、ソフトは比較的高価になることが多い。
これは古い名称であり 1997 年 2 月に改名し Dolby Digital となった。しかし AC3 はいまも通称として残っている。なお、拡張子も 「 .ac3 」 となっている。
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ドルビー TrueHD(Dolby TrueHD):米 Dolby Laboratories (ドルビーラボラトリーズインターナショナルサービスインク日本支社)が開発した次世代音声技術。音声の劣化を100%防ぐ音声技術で、家庭で提供できる最高峰の音質。コンサート会場やレコーディングスタジオと全く同じ音を再現できる。
Blu-ray Disc や HD DVD に採用された音声技術で、DVD オーディオで利用されている 「 MLP ロスレス」 を大幅に機能拡張したロスレス圧縮 コーデック。
HD DVD では必須となるほか、Blu-ray ではオプションとなっている。なお、MLP ロスレスの呼称は、今後も DVD オーディオには使われる。Blu-ray Disc や HD DVD に使用される場合にのみ Dolby TrueHD の呼称が使われる。
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ドルビー・システム(Dolby System):テープはヘッドをこすって走る関係で、どうしてもヒス・ノイズというサーっと言う雑音が混じる。ステレオ機器でこれを取るために、ドルビー(Dolby Laboratories )社がドルビー・システムという雑音除去回路を発明した。
ドルビーのノイズ・リダクション(NR)はサウンドの音量を二倍にしても、ノイズは物理サウンドなので、サウンドの音量変化に関係なく変化しない、という性質を利用した方式。
例えば、ノイズが1であり、サウンドの音量が100であれば、ノイズ対サウンド=1対100になる。
ここで、サウンドの音量を二倍にすると、ノイズは不変なので、ノイズ対サウンド=1対200になる。
続いて再生時に、音量を元に戻すと、ノイズも同時に小さくなり、ノイズ対サウンド=0.5対100になる。
これでノイズを半減させることができた。
しかし、高音をいじる関係で音がこもる弱点があった。
その後 ドルビー社 は、2つのスピーカーで 5.1ch サラウンドを実現する新技術「Dolby Virtual Speaker技術」を発表した。主要 PC メーカーや、CyberLink、InterVideo といったソフトウェア、 DVD プレイヤーベンダーが、新モデルにこの技術を搭載している。
一般的な視聴環境において、スピーカーからのサウンドは、リスナーの耳に届く前に室内に反響し、リスナーの両耳には時間差をおいて届く。しかし脳は、距離と方向から同一の音源と判断する。今回の技術では、そういった生物学的・心理学的要因を活用し、Dolby Digital のサウンドシステムに最適な位置に、実際に5つのスピーカーが存在するかのような印象を作り上げた。他の仮想サラウンドシステムとは異なり、その環境におけるサウンドの位置と空間深度を正確に知覚するために必要な情報を提供するので、非常に自然で、高品質なサラウンドが実現できる。
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ドルビーデジタル(Dolby digital):米 Dolby Laboratories (ドルビーラボラトリーズインターナショナルサービスインク日本支社) によって開発されたマルチチャンネルサラウンド対応の音声エンコード化方式。一般には 「ドルビーサウンド」 の名称で知られている。
音声品質の劣化を抑えながら音声レートを小さくできることによって、高品質の音声と動画を実現している。DVD-Video などで利用され、モノラル (1チャンネル) からマルチチャンネル (複数チャンネル) の音をデジタル的に圧縮しデータ量を減らして DVD-Video などに記録するのに用いられる。1980 年代頃までに制作された古いテレビアニメなど、モノラル音声で制作された作品の場合、DVD-Video 化の際には、2ch (ステレオ) 音声として収録される場合が多い。また、映画の多くは、5.1ch を使ったサウンド方式を採用しており、これをドルビーデジタルでエンコーディングする場合が多い。ただし、ライセンス料が高価なため、廉価版ソフトでは対応していないことが多い。
音質には評価が高いものの、より高音質と言われる競合規格の dts(Digital Theater Systems) が好まれる場合がある。しかし、dts が後発の規格であるため、初期の機器や安価な機器では非対応の再生機もあり、現在ドルビーデジタルがデファクト・スタンダードとなっている。近年は家庭用ゲーム機やパソコンゲームでもドルビーデジタルが採用されている。ハードウェアまたはソフトウェアによるリアルタイムエンコードで効果音などを最大 5.1ch のサラウンドで出力できるゲームソフトが多い。
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トレーサビリティ(Traceability):もともと、計測器具の精度を保証するための用語だった。「標準器または計測器が、より高位の測定標準によって次々と校正され、国家標準・国際標準につながる経路が確立されていること。」( JIS Z8103 )
たとえば、我々が通常使用する体重計は、メーカーなどにある標準分銅で校正されている。さらに、その標準分銅はより上位の標準分銅で校正されており、この校正の連鎖は日本国キログラム原器 (白金90%、イリジウム10%の合金、茨城県つくば市の独立行政法人産業技術総合研究所に、国際キログラム原器と同様の容器内に保管されている) までつながっている。そして、この日本国キログラム原器はパリの国際度量衡局に保管されている国際キログラム原器に基づいて校正されている。このように何段階かの経路を経て国家標準、さらに国際標準とつながっていることをトレーサビリティという。
しかし最近では、これが拡大され、主に品質マネジメントシステムにおいて使用される定義となっている。ISO9000:2000 においては 「考慮の対象となっているものの履歴、適用又は所在を適用できること」 と定義されており、具体的には 「処理の履歴」、「材料及び部品の源」 などが挙げられている。また、「追跡可能性」 などと訳され、製品の安全性や信頼性を担保するために、生産や加工・流通過程の情報を逐一記録し、品質管理に役立てる仕組みとなっている。
つまり、「商品の履歴情報を追跡すること」 で、通常は、商品の原材料、仕入先と仕入れ日、製造元など、具体的に商品が完成するまでの一連の流れを文字通りトレースする (追跡する、起源を調べる) ことを指すが、その商品の販売先、販売日時、販売場所ということまで含めてトレーサビリティということもある。
とりわけトレーサビリティの導入が最も盛んに行われているのが食品関連企業で、2000 年に、乳製品による集団食中毒事件が起こり、2001 年は牛海綿状脳症 ( BSE:狂牛病) にかかった乳用牛が発見されるなど、食に対する安全神話が崩れた。また、産地偽装事件などが相次ぎ、産地表記についての長年培ってきた信頼が薄れ始めている。
従来のシステムの枠組では、一度加工されてしまった食品の出所を明らかにすることは極めて困難だった。その後、遺伝子組み替え食品や輸入野菜の残留農薬などの問題も報道されるに及び、民間の食品関連団体や大手スーパーなどでも独自にトレーサビリティに取り組むところが増えてきている。
消費者も、若干高くても産地や生産者が分かる野菜を選ぶようになってきているし、JAS 法の改正による魚介類の産地表記義務化により、外国産のものと国産のものを、産地や特徴を認識した上で購入する人も増えてきてた。
2003 年 7 月に発表された政府の e-Japan 戦略Uにも、食分野の取り組みとして、トレーサビリティシステムの構築と推進が盛り込まれた。トレーサビリティを導入する業界も増え、単に食品関連だけにとどまらず、製造業やサービス業などさまざまな分野でその応用範囲を広げ、技術面では IC タグ ( RFID ) の導入などが図られている。
そこで、トレーサビリティをデータベースへ入力し、店頭やWeb ページなどでその野菜や魚などが持つ生産履歴を確認できる IT システムが登場してきた。そうした流れを受け、農林水産省消費・安全局では、食品の安全性や品質に対する消費者の関心の高まりが見られる中で、食品の生産から流通に至る道筋を、消費者がいつでも把握でき、万一食品事故が発生した場合にもその原因究明を容易にするトレーサビリティの導入を促進している。
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トレブル(Treble):Treble は 「3倍の、三重の」 という意味の他に、 音楽用語では 「最高音部、高音域」 を指している。
アンプや MP3 プレイヤーなどのトレブル・コントロールは、再生される音声の高音域を増減させて音質を調整する機能を持ち、高音を上昇させたり下降させたりするトーン・コントロールの調節ツマミを指す場合もある。
これに対して、低音域を増減させるものはバス(ベース)・コントロールという。
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ドロー(Draw)系グラフィックソフト:グラフィックを扱うソフトにはベクタ・データで画像を構成する「ドロー系」グラフィックソフトと、ピクセルで画像を構成する「ペイント系」グラフィックソフトの二種類がある。
☆ ドロー系グラフィックソフト
主にデザイン業務で使われることの多いグラフィックソフトの種類で、図形を数学的に記述するベクトルデータから成り立つ。つまり、グラフィックを直線や曲線の方向や長さのデータとして扱う。
データが数値で表現されるので、ドットにくらべて正確な描画が可能。滑らかな曲線を描いたり、図形を変形するのに向いている。
高性能ドロー系ソフトといえば、一般的には CAD ソフトがよく知られている。
同じデザイン分野でも建築方面など、正確な図面を必要とする仕事で使われている。
図面は寸法が正しくなければ意味ないが、ペイント系ソフトで用いられるピクセルの単位は実寸で使われるミリ単位に変換すると、どうしても誤差が出る。ペイント系ソフトで実寸を正確に表現するのは難しい。
ドローソフトで描画した図形の状態は一時的なもので大きさや形はあとで自由に変更できる。その際ビットマップ画像と違って劣化しない。常に解像度を気にしなければならないビットマップ画像に比べ、目的に合わせてサイズを簡単に変更できるのがドローソフトの最大の魅力。
☆ ペイント系グラフィックソフト
小さな点(ピクセル)つまりドットやピクセルで管理する。線や円などの複雑な図形や絵を描いても、点の集まりとして保存する。一つ一つの点は、描いたり消したりできるので、細かな表現に適している。カラーでは、ピクセルごとに色のデータを保存する。ビットマップデータとも呼ぶ。
Photoshop、Paintshop Pro 等に代表される、最も一般的なグラフィックソフトの種類。最もシンプルな例は Windows に標準装備されている「ペイント(ペイントブラシ)」。基本的にはいろいろな種類のブラシ(ペン形状)を使用して「塗りつぶし」を行うことで絵を描いていく。
ペイントソフトで制作される画像はラスタ画像と呼ばれる物で、複雑な画像や直感的な描画が出来るのが利点だが、ピクセル毎の色が決まることで画像が構成されるため、大きさの変化に弱く、特に拡大の場合には確実に劣化が出てしまう。
基本的に Internet 上で見られる GIF、JPEG、PNG、TIFF 等の画像はすべてこのラスタ画像。基本の保存形式はビットマップ(.BMP)。
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トロイの木馬(Trojan Horse):別名、Backdoor.RAT。自らを無害なプログラムだとユーザに信じ込ませ、実行させるよう仕向ける偽装したプログラムのこと。正体を偽ってコンピュータへ侵入し、ゲームソフトであるかのようなファイル名とアイコンを付けておく。ユーザーが実行ると、データ消去やファイルの外部流出、外部からの不正な侵入経路 (バックドア) を開いたり、他のコンピュータを攻撃するなどの破壊活動を行なうプログラム。メールで自分のコピーを送りつけるといったワームのような自己複製は行わない。
なお厳密には、ウイルスが、ある特定のプログラムに埋め込まれたプログラムであるのに対して、トロイの木馬は独立のプログラムで、侵入者が直接起動したり、時間指定やほかのプログラムの実行などを引きがねにして起動したりする点で、別ものとされているが、広義にはウイルスとして扱われることも多い。
トロイの木馬から身を守るためにはアンチウイルスソフトが必要であるが、最も確実な感染防止策は、出処の不明なソフトウェアを実行しないこと。代表的なトロイの木馬としては外部から Windows を乗っ取る 「Back Orifice」 などがある。最近では、BADTRANS ワームがトロイの木馬型ウイルスとして猛威をふるった。
| ウイルス | ワーム | トロイの木馬 |
プログラムに寄生 | する | しない | しない |
自己増殖 | する | する | しない |
積極的な感染活動 | する | する | しない |
存在形態 | 特定のプログラムに埋め込まれたプログラム | 電子メールやネットワークなどを介して自己複製 | 独立のプログラム |
ウイルス類の分類
名前の由来は、ギリシャ神話。トロイ戦争でギリシャ軍は兵士が内部にたくさん潜んだ木馬を使って、街を陥落させたという。それにちなんでつけられた。
ギリシャの都市国家スパルタのメネラウス王は、長年にわたる敵であるトロイの王子ヘクトルを和解の宴に招いた。この時、ヘクトルの弟で絶世の美男子であるパリスは、出会った瞬間から禁断の恋に落ちていたメネラウスの妻ヘレンをメネラウスの宮殿から奪い去った。ギリシャの指導者達は、ヘレンを妻にしたメラネウスの権利を守るために、トロイとの戦争に集結した。
千艘ものギリシャ軍の船がトロイの海岸に上陸し、ギリシャ軍はたちまち海岸を占領した。しかし堅牢なトロイの城壁を破ることができず、ギリシア勢の攻撃が手詰まりになってきた。そこでオデュッセウスが巨大な木馬を作って兵士を潜ませ、それをイリオス市内に運び込ませることを提案した。夜が明けると、イリオス勢は、ギリシア勢が消えうせ、後に木馬が残されていることに気がついた。ギリシア勢が去って勝利がもたらされたと信じたイリオス勢は、木馬を引いて市内に運び込んだ。門は木馬を通すには狭かったので、壊して通した。そして、城内に在る神殿に奉納した。イリオス勢はその後、市を挙げて宴会を開き、全市民が酔いどれ眠りこけた。守衛さえも手薄になっていた。
市民たちが寝静まった夜、木馬からオデュッセウスたちが出てきた。そして計画どおり松明でテネドス島に待機していたギリシア勢に合図を送り、彼らを引き入れた。その後ギリシア勢はイリオス市内をあばれまわった。酔って眠りこけていたイリオス勢は反撃することができず、討たれてしまった。イリオス王プリアモスも殺され、難攻不落を誇ったトロイは滅亡した。
トロイは現在、トルコのトロイ遺跡で、ドイツのシュリーマンの発見によって発掘が開始された。そのシュリーマンは、ホメロスの 「イリアス」、「オデュッセイア」 が大好きで、そこに描かれたトロイの実在を信じ、自費を投じて探索し、ついに捜しあてた。
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トロコイド(Torochoid):円が直線上を滑らないで転がるとき、その円周上の定点が描く軌跡をサイクロイドというが、この定点が円周上でなく、円の内部または外部にあったりしても似たような曲線が得られる。これを 「トロコイド」 という。サイクロイドもトロコイドの特別な場合といえる。
これを数学的に表現すると、
xy 座標に置いて、半径 a の円 C が x 軸に接しながら回転角θで回転するとき、回転する円の中心から距離 b の点が描く軌跡、
となり、数式で表すと
x=aθ-bsinθ
y=b-(1-cosθ)、=a-bcosθ
となる。
円の半径上の1点、つまり円内の任意な1点の軌跡を内トロコイド (低トロコイド、Hypotrochoid、Inferior Torochoid ) といい、半径の延長線上の1点、つまり円外の任意な1点の軌跡を外トロコイド (高トロコイド、Epitrochoid、Super Torochoid ) と呼び、この二つを総称して単にトロコイドという。つまり、
- a>b 内 (低) トロコイド
- a=b サイクロイド
- a<b 外 (高) トロコイド
となる。なお、a<b のとき、1回の回転で x 軸と2回交わる。 a=b のとき、1回の回転で x 軸と1回接し、曲線はサイクロイドとなる。 a>b のとき、x 軸と交わらない。
サイクロイドと同様にトロコイドもいろいろな産業で応用されている。
内トロコイド曲線の応用であるマツダのロータリーエンジンは、レシプロエンジンとは全く異なる動作原理で 「吸気」、「圧縮」、「爆発」、「排気」 の行程を行う。ローターやローターハウジングは、一見単純な形をしているように見えるが、ローターがハウジングの中で作動室を形成しながら規則正しく回転するためには、トロコイド曲線が必要になる。
また、トロコイドポンプは、油圧ポンプの一つで、ロータリポンプとも呼ばれている。内燃機関では、潤滑油を機関内に送り出す役目を果たしており、最も多く利用されている。ポンプ体に二つのロータがあり、インナーロータがカム軸から駆動されると、これによりアウターロータがまわされる。インナーとアウターの中心は偏心しており、歯数もインナーが1枚少ないので、潤滑油は2つのロータの間にはさまって圧送される。
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ドロップキャップ(Dropcap):Drop は 「しずく、飾り玉」 といった意味を持つ英語。イニシャルキャップの一種で、章の冒頭にある段落の初めの一文字目、または数文字を大きくしたり突き出して見せる手法。段落の初めの文字を、数行分の高さにして段落内に埋め込み、アイキャッチ効果をねらう。DTP ソフトにはこの機能がある。
マイクロソフトの Word にもこの機能がある。Word でドロップキャップを作るには、[書式]→[ドロップキャップ] を選択し、
- 位置:表示位置を選択する
- フォント:文字の種類を選択する
- ドロップする行数:何行に渡って表示するか設定する
- 本文からの距離:本文とどの程度離すかを設定する
で、実現する。
参照⇒ イニシャルキャップ
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内部キャッシュ(Internal Cache):別名 一次キャッシュ(Primary Cache Memory)。 参照⇒ CPU Internal Cache
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内部クロック(Internal Clock):CPU 内部の動作クロック。本来 CPU はマザーボードから送られるクロックに応じて処理を行なうようになっていたが、この外部クロック信号からさらにクロックを高めて CPU 内部を動作させる技術が開発された。
Pentium などは外部クロックを CPU 内部で数倍にし、そのクロックで演算などの処理を行う。 参照⇒ クロック周波数
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長手記録(ながてきろく、Longitudinal Recording):「長手」 とは 「長い方」、「縦の、縦方向の」 という意味。長方形は長辺と短辺とがある。この長辺に沿って面を端からもう一方の端の方へ移動する状態を 「長手」 という。たとえば、ベットに寝たときの頭から足先へ流れる状態を指し、左手のある位置から右手のある位置への流れ、つまり短い方ではない。
磁気記録方式の一種で、磁気媒体において長手記録とは、磁気記録における面内記録方式の代表的なもので、磁気記録ヘッドと磁気記録媒体との相対的移動方向に沿って磁化することおいう。記録媒体の面内方向の磁化を利用してデータを記録するので、面内記録とも呼ぶ。
世界最初のハードディスクが登場したのは、いまから半世紀ほど前、米 IBM が 1956 年に発表し、1957 年から出荷を始めた 「 IBM 350 RAMAC 」 だった。巨大なもので、大型冷蔵庫2台分ほどもあるきょう体に、直径 24 インチ (約 61cm ) のディスクを50枚格納して、容量はたったの 4.4M バイトだった。ハードディスクは、その後の半世紀で、長足の進歩を遂げ、磁性体を塗布したディスクを回転させ、その上で浮上する磁気ヘッドが磁性体の向きを読みとるという基本原理は誕生時から同じだが、より大容量に、より高速に、そしてより小型になった。
いま、そのハードディスクが転換期を迎えている。現行の 「長手記録」 方式のままでは大容量化や高速化に限界が見え始めた。メーカー各社は、「垂直磁気記録方式」 や 「シリァル・インターフェイス」 を順次採用し、この壁を乗り越える方針で、また、携帯電話や家電などへの搭載を狙った製品も登場している。
ハードディスクのディスク表面には同心円状にトラックと呼ばれる領域がある。そして、盤面から 10 ナノm程度の高さで浮上している書き込みヘッドが、そのトラックに沿って、ディスク表面を磁化することでデータを記録する。1ビットのデータを記録する磁化された領域はディスク面に平行に形成され、これが 「長手記録方式(面記録方式)」 などと呼ばれる。
例えば、現在最新のハードディスクでは、ディスク表面の1平方mm当たりに、1 億 4,000 万個以上の磁区が形成されている。メーカーは、これまでトラックの間隔を詰めたり、磁区を小型にすることで記録容量を上げてきたが、「長手記録方式」 では、そろそろ記録密度を上げるのは限界と考えている。記録密度を上げるために磁区をこれ以上小型にすると、熱の影響で磁力が保持できなくなる現象(熱ゆらぎ)が起きる。
さらに大容量化のために、従来のディスク表面と水平に磁石を並べる記録方式、つまり長手記録方式ではなく、表面と垂直に磁石を並べる垂直磁気記録方式の実用化も進められている。
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ナノゲート・キャパシタ(Nano Gate Capacitor):新型バッテリー。瞬間放電に優れ、劣化が少ないコンデンサの一種で、キャパシタの電極材料には、特異な細孔分布をもつ活性炭とアルミ箔が用いられている。活性炭の表面積や細孔容積を最適化することで、高容量化を進めるとともに、耐久性や価格性などにも優れた電極材料が開発された。電気エネルギーを化学反応で化学エネルギーに変換するリチウムイオン充電池などに比べ充電時間を短縮でき、理論的には半永久的に使用できる。
サイクル寿命が長く、1万回〜20万回の繰り返し使用に耐え、急速充放電が可能(0.数秒〜2時間)で、充放電効率が 90%〜95% と高く、危険な爆発、燃焼現象、自己発火が起こらないなど、安定性が高い。また、補水や補充電、過充電による劣化、メモリ効果などが無く、メンテナンスフリーといえる。
電気工ネルギーを電気のかたちのままで蓄え、必要な分だけを直ちに取り出せる。ゆっくり使っても急速に使っても利用可能な電気量はあまり変わらない。充放電の全工程にわたり、材料に変化がなく、何度充放電を繰り返しても、化学反応による発熱や劣化が無く、高効率かつ長寿命なバッテリー。
岡村研究所は 1992 年に大容量キャパシタに電子回路を組み合わせて、新しい蓄電システムを考案した。1996 年にはキャパシタ部分を更に大きな容量にするナノゲートキャパシタの原理となる現象を発見し、その後も研究発表、開発、周知などに努めてきた。
理科学機器メーカーの日本電子は、2003 年 10 月 3 日、エネルギー密度 50〜75Wh/kg の画期的な電気2重層キャパシタ(ナノゲート・キャパシタ)の開発に成功したと発表した。実験室レベルではあるが、このキャパシタのエネルギー密度は、現在市販されている製品の性能を大幅に向上させるもので、現存する高エネルギーキャパシタの10倍以上となる。
一般の充電池と比べ充電時間を極めて短くでき、劣化がないため寿命も長いなど、キャパシタ本来の性質もあわせ持つ。電気自動車や夜間電力の蓄電などに加え、将来はモバイル機器向け電源としても利用できる可能性があるという。
おかげで日本電子の株価は 2003 年 10 月に急騰し、5日連続のストップ高を記録した。400円前後だった株価が、一時 1,000 円近くに上昇した。
質量当たりのエネルギー密度が Ni 水素(ニッケル水素)2次電池に匹敵することから、電気2重層キャパシタ・メーカーのみならず、機器メーカーやバッテリーメーカーから大きな注目を集めている。寿命が長く安全で、しかも充電時間の短い電源を実現できる可能性がある。同社が電気2重層キャパシタを開発するキッカケとなったのが、同社の元技術顧問である岡村研究所の岡村廸夫氏との共同研究だった。同氏は、日産ディーゼル工業のハイブリッド車やホンダの燃料電池車などで使われている高エネルギー密度の電気2重層キャパシタの開発も手掛けている。
2004 年 4 月 26 日、オムロン、岡村研究所、三井物産、パワーシステムの4社は、電気2重層キャパシタを用いた蓄電システム「ECaSS」(イーキャス)の普及を目指して合弁事業を行っていくことで合意した、と発表した。
合意内容によると、既に製品化している活性炭キャパシタ(質量エネルギー密度:6〜12Wh/kg)の量産化体制を整え、製品ラインアップを拡充する。さらに、この技術をベースにして、「ナノゲート・キャパシタ」の実用化に取り組む。質量エネルギー密度を、2004 年度中に 40Wh/kg、2005 年度中に 60Wh/kg に高めて製品化する計画である。
2004 年 6 月 14 日、日本電子とアドバンスト・キャパシタ・テクノロジーズ(日本電子、日興アントファクトリー、ダイヤモンドキャピタル、ビジョン・キャピタル・コーポレーションが共同出資して、2004 年 4 月 1 日に設立)は、高容量の電気2重層キャパシタの事業化について日産ディーゼル工業と提携すると発表した。日本電子は、2004 年 4 月にキャパシタ事業を推進するアドバンスト・キャパシタ・テクノロジーズを設立したが、実際の生産を担当する企業は決まっていなかった。今回の提携で日産ディーゼル工業が生産を担当することになるが、日本電子では今後も用途によっては他の企業と提携関係を結んでいくという。
(社)電子情報技術産業協会(JEITA)、情報通信ネットワーク産業協会(CIAJ)、(社)日本パーソナルコンピュータソフトウェア協会(JPSA)の3団体が主催して、2004 年 10 月 5 日(火)から 9 日(土)までの5日間、千葉市・幕張メッセにおいて開催された「 CEATEC JAPAN 2004 」において、日本電子が「1分間」の充電でソニーの小型パソコン「VAIO U」を「1時間20分」駆動可能な新しい電源「ナノゲート・キャパシタ(Nano Gate Capacitor)」を展示した。
「ナノゲート・キャパシタ」は「バッテリー」とは違い電気部品として使用されている「コンデンサ」の一種で、今までのコンデンサより多くの電気を貯める事が可能となっている。
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ナノセカンド(ns)(nanosecond):10億分の1秒。メモリ・チップの速度を「10ns」とか「60ns」などという値で表現えうる。
データ転送速度だけを考えれば、速いほうから順に SDRAM、EDO DRAM、DRAM となるが、最初にアクセスするまでの時間(Latency)を考えると DRAM、EDO DRAM、SDRAM の順になりる。
なお、さらに短い時間を表すために、ピコ秒(ピコセカンド)(ps)という単位もある。これは、1兆分の1秒という意味。逆に、もう少し長い時間を表す単位としては、ミリ秒(1000分の1秒)(ms)やマイクロ秒(100万分の1秒)(ms)という単位もある。 参照⇒ 単位一覧
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名前解決(Name Resolution):DNS を使って、あるホスト名に対応する IP アドレスを求めること。またはその逆。
IP アドレスや MAC アドレスなど、ネットワーク内の住所にあたるアドレスには、数値の羅列が用いられている。単なる数値の羅列は人間には覚えにくく扱いづらいため、コンピュータ名やドメイン名など、人間が理解しやすい名前をつけることが多い。名前とアドレスを対応付けて、相互に変換することを名前解決という。
DNS は以下の二つの機能を持っている。
たとえば、http://homepage3.nifty.com/takh/index_A.html の IP アドレスを問い合わせると、210.143.78.21 の回答がでる。これを、名前解決という。
逆に、210.143.78.21 の名前を尋ねるとと、http://homepage3.nifty.com/takh/index_A.html の答えが返ってくる。これを、逆引きの名前解決という。
つまり、コンピュータが解釈できるコンピュータの番号と、人間が覚えやすい名前を相互に変換するプログラムといえる。
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波線(〜):全角入力モードで「へ」のキーで入力する。半角入力モードだと~(チルダ)になる。
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ナレッジベース(Knowledge Base、KB):知識」 と 「データベース」 からの造語。組織の知識ベースとは、個人の学習、経験、創意工夫が組織の知識として明示的に情報として獲得され、共有可能とされたもの。この場合の情報とは、流通あるいは共有を目的として制作、整備された電子化情報のデータベース。事実や常識、経験などの知識をコンピュータが解読できる形にしてデータベースにしたものでなければならない。汎用的な知識ベースを構築するには、あいまいな知識表現や明確な論理で表現できない知識などの扱いで、技術的な問題が少なくない。
データベースの応用であるナレッジベースは 「知識の蓄積・検索・再活用」 がその本質で、今日のように早いペースの社会にあっては、個人の知識は、知的資源として、その個人が属する組織のメンバーの間で共有されなければならない。すべての事業体にとって、インターネット技術の浸透が組織学習のあり方を変え、旧来とは異なる 「分散型デジタルコンテンツの情報共有基盤」 を要求するようになったことから、これへの対応が急務となっている。このようなナレッジベースを構築、管理することをナレッジ・マネジメントという。
こうしたデータを収集して管理して有効に使うには、すべてのデータがデジタル化されて、データベースになっている必要がある。というか、こうしたデータを統合して管理できるデータベースとかコンピュータ・ネットワークが実用化したおかげで、ナレッジ・マネジメントが可能になった。
一般ユーザーに関わりのあるナレッジベースは、製品やサービスに関する Q&A とか苦情とか、そういったデータを蓄積したものを指す。技術文書のデータベースで、文書は質疑応答形式になっていて、細かな話題ごとに分かれている。ヘルプよりももっと技術的に深い内容で、一般的な疑問や問題点に対する解答がまとめられている。また、ナレッジベースの中には、商品の最新パッチファイルを入手できるコーナーも用意されており、サポート契約を結んでいるユーザーに無償で公開しているものもある。
Windows のユーザーがよく利用するマイクロソフトの 「サポート技術情報」 もナレッジベースであり、世界中のサポート窓口に寄せられる製品についての質問を元に、それぞれの質問に対する回答を文書にしたデータベースになっている。
ソフトやシステムの開発者向けに、ナレッジベースを構築するためのソフトもある。質問に対して選択肢として提示する問い返し文、問い返し文に関連付けされた回答 URL、検索条件、同義語リストなどで構成されるデータベースを作ることができる。各問い返し文には複数の回答 URL を関連付けることが可能で、回答性能の向上と効果的な展開が容易に行える。インターネットやエクストラネット上のドキュメントはもちろん、CGI を使って動的に生成されたダイナミックドキュメント、さらに音声や動画などのマルチメディアコンテンツを指定することもできる。
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ナレッジ・マネジメント(KM)(Knowledge Management):業務を通じて社員が蓄積してきた知識・経験則やノウハウなどの知的資産を組織内で収集・整理して共有化し、組織全体の総合力を高めることによって業績を上げることを目的とする経営戦略。問題に直面した場合、知的資産を蓄積したデータベースにアクセスし、自分の抱える案件と同様な事例を探し、問題解決に繋げる。また、自分が体験した案件にまつわるノウハウなどは、データベースにアップする。この繰り返しを行うことで組織や企業のナレッジが高まり、さらに高度な問題の解決策などに繋げていくことができるようになる。
ナレッジ・マネジメントという言葉は、人工知能の専門家でコンサルタントのカール・ウイグが、1986 年スイスで開かれた国際労働機構(ILO)主催の会議で使ったのが最初だと言われている。近年のナレッジ・マネジメント運動の源泉の一つとなったのが、1990 年にハーバード・ビジネス・レビュー誌に載った北陸先端科学技術大学院大学・知識科学研究科長の野中郁次郎教授による「The Knowledge-Creating Company」という論文であり、それは5年後に同名の英文単行本に拡充され、その組織的知識創造の理論は世界的に高い評価を得た。
1995 年にはピーター・ドラッカー(Peter F. Drucker)が、『ポスト資本主義社会』で、資本主義の後に来る「知識社会」では知識が「ただ一つの意味ある資源」である、と主張した。
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ナンバーポータビリティ(Number Portability):=番号ポータビリティ
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ニース協定(Nice Agreement、Concerning the International Classification of Goods and Services for the Purposes of the Registration of Marks):「標章を登録するための商品及びサービスの国際分類に関するニース協定」。締約国が商標及びサービスマークを登録するための商品及びサービスの分類として各国共通の国際分類を採用することを目的に、パリ条約第19条の特別取決めとして、1957 年にニースで締結された協定であり、1961 年 4 月 8 日に効力を生じた。 その後、1967 年にストックホルムで、1977 年にジュネーヴで改正され、さらに、1979 年にジュネーヴで修正されて現在に至っている。 正式名称を 「1967年7月14日にストックホルムで及び1977年5月13日にジュネーヴで改正され並びに1979年10月2日に修正された標章の登録のための商品及びサービスの国際分類に関する1957年6月15日のニース協定」 という。
商品に関する国際分類創設の必要性は、古くから唱えられており、1925 年のパリ条約ヘーグ改正会議の決議に基づき、1926 年に専門家委員会で検討を開始し、1929 年に分類案を決定した。その後、1933 年に開かれた専門家委員会は前記分類を補完するものとして商品の類別表及びアルファベット順の一覧表を決定し、1935 年商品の国際分類として公表した。
1934 年のパリ条約改正会議において、パリ同盟の構成国に対し、この国際分類を採用するよう勧告する決議が採択されたが採用する国は少ないものだった。そのため、1953 年に開催された国際分類についての関係国の会合において、国際分類の採用と維持のための国際協定を作成することが決議され、知的所有権保護合同国際事務局 ( BIRPI ) を中心に作成作業が進められ、1957 年 6 月にニースで開催された外交会議において 「商標が使用される商品及びサービスの国際分類に関するニース協定」 として採択された。同協定は、1961 年 4 月 8 日に発効し、1963 年にはサービスに関する分類を追加しました。
参照⇒ 著作権
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ニーモニック(Mnemonic):コンピュータ用機械語のプログラムは数字の羅列としてあらわされるが、このような覚えにくい数値を簡略化した英単語や記号の組み合わせのようなわかりやすい名前で表現する方法。
アセンブラと呼ばれるソフトウェアによって機械語に変換されるため、「アセンブラコード」などとも呼ばれる。
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ニコニコ動画:電子メールを利用した情報配信サービスおよび付帯広告の配信サービス、広告代理店業を営んでいるニワンゴが提供する動画共有サイト。動画に対してチャットのようにコメントが書き込むことができ、「ニコニコ動画(RC2)」 からログインする。動画投稿サイトである SMILEVIDEO と連動しており、書き込んだコメントは保存され、動画にオーバーレイされて一緒に再生される。この結果、不特定多数の人間が、ある動画の特定の場面に対するコメントを共有することができる。
ID登録者数は 2008 年 1 月 19 日付けで500万を突破し、同年1月21日現在、月額525円の有料サービス 「ニコニコプレミアム」 会員は約17万4千、携帯電話向け 「ニコニコ動画 モバイル」 の会員は約90万9千になっている。
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二次キャッシュ(2nd cache)(L2 キャッシュ、外部キャッシュ):CPU 外部にあるキャッシュ・メモリのことで、メイン・メモリへのメモリ・アクセスを高速化するために使用される高速なメモリ。
外部クロック周波数 (波長) で動作するもの、CPU のパッケージに内蔵されたもの、 L2 キャッシュ専用バスを持つものなど様々な設計がある。
Pentium や MMX Pentium、K6 など Sokcet7 の CPU の場合、CPU の内部に一次キャッシュが用意されている。これは CPU 内部に含まれているため非常に高速。これに対して二次キャッシュは必要に応じて外部に用意されており、ベース・クロックと同じ周波数で動作る。一次キャッシュに比べると低速だが、メイン・メモリに比べると高速にアクセスすることが可能。
Pentium Pro や Pentium II の場合は CPU の内部に一次キャッシュと二次キャッシュが搭載されてる。二次キャッシュが CPU の外部に用意される場合よりもキャッシュへのアクセス速度はさらに高速化されている。Pentium Pro や Pentium II Xeon は CPU と同じクロック周波数で、通常の Pentium II は CPU の2分の1のクロック周波数で、それぞれ二次キャッシュを動作させる。
メイン・メモリに対して有効となる最大容量が決まっている。Socket7 が搭載されたマザーボードのチップ・セットとして一般的な 430TX が使用されている場合には、64Mbyte までのメイン・メモリに対してしか二次キャッシュは有効とならない。
二次キャッシュが有効でないメモリ領域にアクセスした場合には、アクセス速度がかなり低下することもある。 参照⇒ CPU 内部キャッシュ
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ニッカド電池(NiCd、Nickel Cadmium Battery):ニッケルカドミウム電池ともいう。充電、放電の繰り返しが可能な二次電池で、正極の活物質にニッケル ( Ni ) 酸化物、負極の活物質にカドミウム ( Cd ) 化合物を用いたバッテリー。低温特性や耐過充電/放電特性に優れ、長寿命という特長がある。工業化もいち早く進んだため、製造コストも低い。公称電圧は 1.2V。安定した放電が連続してできることや、約500回程度の充電が可能なことなどから、家電を中心に充電池としてさまざまな分野で長く使われてきた歴史がある。そのため携帯電話やノートパソコンなど、充放電を繰り返す必要がある機器で携帯時の電源としてよく利用されていた。
欠点は、他の方式よりも同一重量あたりの電力容量が低いこと、メモリー効果が起こること、カドミウムによる環境破壊が懸念されることが挙げられる。カドミウムは環境汚染の原因となる有害物質であるため、現在では大気汚染防止法や水質汚濁防止法によってその排出そのものが規制されている。カドミウムが人間の体内に入ると代謝されず蓄積され、重篤な健康障害を引き起こすことが知られている。
そのため、ニッケル水素電池やリチウムイオン電池、リチウムポリマー電池といった充電池が普及した今では、携帯機器においてはそれほど利用されていない。
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ニッケルカドミウム電池(Nickel Cadmium Battery):=ニッカド電池
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ニッケル水素電池(NiMH Battery、Nickel-Metal Hydride Battery):電極の正極にニッケル酸化物 ( NiOOH )、負極に水素吸蔵合金 ( MH ) を使用し、繰り返し充電・放電可能な二次電池の一種で、ニッカド電池の改良版として登場したバッテリー。単3型タイプや専用型などがある。負極にカドミウムの代わりに水素吸蔵合金を使用することによって、同体積でニッカド電池の2倍程度の高容量化を実現している。発生電圧はニッカド電池と同じ 1.2V。このため、充電器はニッカド電池とニッケル水素電池の両方に対応できる。高いボルト数を使い切る直前まで維持する放電特性なので、消費電力の高いデジタルカメラに向いている。
ニッカド電池に比べるとメモリー効果の影響が少ない。そのため携帯電話やノートパソコンなど、充放電を繰り返す必要がある機器で携帯時の電源としてよく利用されていた。約500回の充電使用が可能であり、従来型のニッカド電池に比べて経済的に優れ、リサイクルも可能。環境や廃棄物問題対策、高容量化時代への対応策としてニーズは高い。ただし、メモリ効果の影響がほとんどないとされているリチウムイオン電池の登場と普及に伴い、現在ではニッケル水素電池をバッテリーとして使用する機器は減ってきている。
[自己放電]を抑えた新しいニッケル水素電池が相次いで登場した。三洋電機の 「 eneloop (エネループ) 」 と松下電器産業の 「 HHR-3MPS / 4MPS 」 が発売された。
三洋電機が 2005 年 11 月 1 日に発表した 「 eneloop 」 は一年保管しても充電した量の85%が残る。従来製品では充電した分は一年たてばほとんど逃げていたが、新しいタイプなら電池を装着しない状態で保管すれば一年後でも十分使える。容量は両製品とも 2000 ミリアンペア時で、2600〜2700 ミリアンペア時の高容量タイプと比べるとやや少ない。その代わり、繰り返し使用回数は従来の倍となる約 1000 回に伸びた。充電一回分の利用コストは10円を切って、経済性が高まった。11 月 14 日に発売した単3形の製品は充電回数は約 1000 回で、充電時間は約230分としている。2006 年 1 月 21 日には単4形も発売した。
松下電器産業は、ジーエス・ユアサコーポレーションとの共同開発によって、充電式電池の自己放電を従来の約1/3に抑えたニッケル水素電池単3形 「 HHR-3MPS 」 と単4形 「 HHR-4MPS 」 を 2006 年 2 月 1 日より発売した。充電後6ヶ月から1年が経過しても、定格容量 (単3形/min.2000mAh ) の約80%の容量を維持することができる。また、くり返し寿命約 1000 回を実現している。
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日本デビットカード推進協議会(Japan Debit Promotion Association):日本デビットカード推進協議会は日本におけるデビットカードサービスの普及促進を目的として、1998 年 6 月 22 日に設立され、翌 1999 年 1 月 4 日に8金融機関、加盟店8社によってスタートした。
2000 年 3 月 6 日からは、金融機関の資金決済を容易にするクリアリングセンタが稼動し、現在では、国内のほとんどの金融機関のキャッシュカードが、全国約25万ヶ所以上でデビットカードとして利用可能となっている。
デビットカードサービスは、スーパー、百貨店といった流通分野だけでなく、レストラン、旅館・ホテル、病院・医療、学校、美容院といったサービス分野にも広がり、また、モバイル端末によりタクシーや玄関先で宅配の代金引換支払い等も可能であり、様々な場面でのキャッシュレス支払いに利用されている。
このように従来のキャッシュカードにデビット機能という新しい命が吹き込まれたわけで、日本のキャッシュレス時代の大きな柱として、また日本の経済基盤を支えていく基本インフラとして発展していくものと期待されている。
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日本レジストリ・サービス(Japan Registry Services:JPRS): 参照⇒ JPRS
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認証局(Certification Authority、CA):認証局は、インターネット上で公開鍵を配布する人に対して、公開鍵の証明書を発行する組織。この証明書には認証局の電子署名が入っているので証明書自体も改ざんできないようになっている。
電子署名を行う人は、公開鍵暗号方式に基づき、一組のペアとなる暗号鍵を作成する。そのうち一方の鍵を 「 秘密鍵 」 として他人に知られないように厳重に管理する。作成した電子文書を送信する際には、この 「 秘密鍵 」 を用いて電子文書を暗号化し、この暗号文を復号するために必要となるもう一方の暗号鍵(「 公開鍵 」) を添付して相手方に送信する(平文の電子文書、平文を暗号化した暗号文、公開鍵の三つを送信する)。
送信を受けた相手方は、添付された 「公開鍵 」 を用いて暗号文を復号し、その復号した結果が一緒に送信された平文の電子文書の内容と一致するかどうかを確認する。この 「 公開鍵 」 で復号することができたときは、その 「 公開鍵 」 とペアになっている 「 秘密鍵 」 の持ち主が電子文書を作成して暗号化したものであることが確認される。これで電子文書が不正に改ざんされていないことの確認ができる。
しかし、これだけでは、当事者にとってはセキュリティが十分であるとはいえない。送信を受けた相手方にとっては、添付されていた公開鍵が真に取引をしようとしている相手方の公開鍵であるのか、他人がその者になりすまして取引していないかという確認がなされていない。公開鍵が本人のものであることを確認できなければ、その公開鍵で署名の検証を行っても、電子文書の作成者を特定することはできない。
そこで、その公開鍵が本人のものであるという証明を、信頼される第三者が行う必要がある。これが 「 認証 」 という仕組みで、この業務を行う認証機関は、公開鍵の持ち主について証明する電子的な証明書 ( 電子証明書 ) を発行する。電子署名を行った者が、取引相手方に、この 「 電子証明書 」 を添付して送信することによって、取引相手方は、その電子文書の作成者を確認することができる。このように、「 電子証明書 」 は書面取引で用いられる印鑑証明書と同様の役割を果たすものといえる。
このように認証局はネット社会に必要不可欠なインフラ機能を提供する機関であるだけに、どの認証局を選択して利用するかという視点も重要になってくる。日本でも既に十数社の民間企業が運営する認証局が運用を開始している。今後も増えるであろう認証局を選択する基準としては、以下の項目が考えられる。
- 認証局を運営する企業の財務内容や経営基盤は十分なものでなければならない。認証局が倒産すると電子証明書はその瞬間から利用できなくなる。電子署名の有効性を証明書する機関がなくなれば、電子署名も無効になる。
- 認証局や母体企業の中立性が保たれなければならない。
- 認証機関が社会的に信頼されていなければならない。
主な認証局は以下の通り。
地方公共団体による公的個人認証サービス
日本商工会議所
日本認証サービス(株)
エヌ・ティ・ティ・メディアサプライ(株)
ジャパンネット(株)
(株)帝国データバンク
東北インフォメーション・システムズ(株)
日本電子認証(株)
四国電力(株)
日本司法書士会連合会---司法書士対象
日本税理士会連合会---税理士対象
全国社会保険労務士会連合会---社会保険労務士対象
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ヌル(null):プログラム内で変数にまだ何も値が入力されていない状態、またはそれを表すコードのこと。ASCII コードでは「00」。空文字、ヌル・キャラクタ、ヌル・コードなどとも呼ばれる。
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ネチズン(Netizen、Network Citizen):Network Citizen (ネットワーク市民) を短縮した造語で、インターネットなどの情報ネットワークを自由に使いこなす人のこと。インターネット内に形成されるコミュニティに対して帰属意識を持ち、主体的に関わっていこうとする人々を指す。
アメリカのコロンビア大学から起こったといわれ、コンピュータネットワークを 「もう一つの社会」 として好意的にとらえる文脈で用いられる言葉で、国境や立場を超えたネットワーク上での人のつながりが強く意識される。
現在は韓国人が好んで使い、韓国の新聞記事などでよく見られる表現で、韓国のインターネット利用者はネチズンと呼ばれることにある種の快感や格好がいいという感情を抱くようだ。しかし、韓国メディアがいう Network Citizen には、Citizen という語が持つ自立性・公共性・能動性などの要素が備わっておらず、厳密にはサイバースペースに帰属意識を持つ市民という意味合いでは使われていない。むしろ、単純にインターネット利用者を指す言葉として用いられており、Citizen という言葉の誤用といえる。
日本国内ではネットワーク上の社会という概念自体が弱く、ネチズンという用語は一般的な言葉として定着していない。日本では死語と化してほとんど使われず、韓国のメディアから 「日本ネチズン」 と呼ばれることを嫌悪する傾向があり、語の響きから嫌われ、気持ち悪いと感じる人が多い。
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熱設計消費電力(Thermal Design Power):熱設計電力ともいう。=TDP
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ネットニュース(Netnews): 参照⇒ netnews
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ネットマスク(Net Mask):=サブネット・マスク
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ネットワーク・コンポーネント:Windows パソコンでネットワーク(インターネットや Ethernet)を利用するために必要なソフトウェアやハードウェアのこと。具体的に言うと「Microsoft共有サービス」、「Microsoftネットワーククライアント」、「TCP/IP」など。参照 ⇒ コンポーネント
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ネットワーク型ダイアルアップ:ISDN ルータを設置して同期式 64Kbps でユーザー側の LAN からダイアルアップ接続するサービス。外部にアクセスするときだけ自動的に接続する点が IP 専用線とは異なるが、LAN 上のどのマシンからもインターネットアクセスが可能になる。IIJ の場合接続料金は通常のダイアルアップと同じで、基本料金が少し高い。
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ネットワークトポロジ(Network Topology):コンピュータネットワークの接続形態。各端末や制御機器がどのような形態で接続されるかをあらわす用語。
ネットワークの規模が大きい場合は、その配線形態をどのようにするかが非常に重要な問題となる。接続は、専用線に代表される、相手が固定または常時接続のポイント・ポイント ( P-P:1対1) 、分岐型ネットワークで、デイジー・チェーンなどのポイント・マルチポイント ( P-MP:1対多 ) 、LAN / WAN 形態のマルチポイント・マルチポイント ( MP-MP:多対多) の三種類に分けられる。
マルチポイント・マルチポイントの代表的なトポロジには、スター型ネットワーク、バス型ネットワーク、リング型ネットワークなどがある。スター型は1台の集線装置 (ハブ) にすべての端末を接続する形態で、Ethernet の 10BASE-T などで用いられる。バス型は、両端に終端装置 (ターミネータ) を接続した1本の基幹回線にすべての端末を接続する形態で、Ethernet の 10BASE-2 や 10BASE-5 がある。リング型には各端末を環状に接続する形態で、Token Ring などがある。
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ねとらじ(Net Radio):ライブドア社が提供するインターネットラジオのことで、ネットラオジを聴いたり放送することができるネットラジオサービス、音声配信サーバー無料接続サービスを指す。ひらがな表記で固有名詞として使われる。カタカナ表記すると普通名詞のネットラオジになる。
ladio.net というドメイン名で個人運営されていたねとらじが、2004 年 7 月に livedoor に営業譲渡されたもの。radio.net というドメイン名がとれなかったので、ladio になっていたわけで、スペルミスではない。個人運営当時の歴史を引き継ぐ意味も込めて、現在も ladio.livedoor.com というドメインで運用されている。
マイク一本を活用したトーク放送、音源一つを活用した音楽放送から、ボイスチャットを活用して遠隔地と多人数放送を行ったり、リスナーがその時聴いている放送に突発でリアルタイムでゲスト参加をするなど、工夫次第でたくさんのユニークな放送が実現できる。ねとらじで公式には放送を行うためのツールを配布していないが、様々なフリーソトがあるので、OS やマシンスペック、希望する放送スタイルなどに合わせてツールを利用すればよい。
Livedoorねとらじ公式ページに、「入門者向け とりあえず放送するまでの道のり」 という放送方法解説ページがあるが、そこで用いられる接続用ソフト Oddcast DSP ( Old Version )よりも新しく、高機能でより使い易い OddcastV3 を用いたほうがよい。
入門には超図解!誰でも始められるネットラジオ (新・Livedoorねとらじ編) などが判りやすい。
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ネマティック液晶(Nematic Liquid Crystal):液晶は物質が固体と液体との中間にある状態で、分子は緩い結合をしている。分子がおおよそ一定方向を向く性質があり、分子の長軸方向が揃う材料をネマティック結晶という。この形の液晶は分子の位置は定まっていないが、分子の並びがゆるやかな規則性を持っている。低電圧でこの分子の配向状態を変えることができるので使いやすい。
細長い棒状の分子構造を持つネマティック液晶は、微細な溝を付けたパネルに接触すると、分子が溝に沿って並ぶ性質を持っており、現在実用化されている液晶ディスプレイはほとんどがこの液晶を使用している。
溝の向きを90度変えた2枚の板に挟まれた液晶は溝に沿うようにねじれて並び、偏光軸を回転させる機能がある。また、液晶は電圧に対し縦方向に揃う性質がある。TN 液晶ディスプレイはこの性質を利用している。
ネマティック液晶を使う TN 液晶/STN 液晶/TFT 液晶パネルでは、液晶パネルを作るのに 「偏光板」 を利用する。液晶をねじった状態に配置されるように配向膜というものを利用し、さらにこれを方向の違う2枚の偏光板の間にはさむ。こうするとそのままでは光がこの2枚の偏光板の間を通り抜けることができないが、液晶を間にはさみ、これを光を通すスイッチにすることでパネル上の白の点や、黒の点を表現する。
液晶は、分子構造の配列によって、三種類に分類される。ネマティック液晶は分子がおおよそ一定方向を向く性質を有する液晶だが、これ以外に、分子群が同じ方向を向き、更に層状に並ぶタイプの液晶、スメクティック ( Smectic ) 液晶と、ネマティック液晶の特性 (分子が一定方向を向く) に加え、ツイスト (らせん) 構造を持つ液晶、コレステリック ( Cholestric )液晶とがある。
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燃料電池(FC・Fuel Cell):水素と酸素を反応させることで、電気を発生させるエネルギー変換装置のこと。水の電気分解と逆の電気化学反応を利用しているため、水素 ( H ) と酸素 ( O ) をエネルギー源とし、水 ( H2O ) と電気、熱を発生させる。
燃料電池は電気を貯めるための装置を連想しそうな名前だが、電気を貯める装置ではない。 「バッテリー」 とはいえ実際には 「発電機」 のようなものといえる。
ただディーゼル発電機や火力発電設備は、燃料を燃やして熱を発生させ、その熱によって機械を動かし、発電機を回して電気を作り出している。何段階ものエネルギー変換プロセスを経て、電気を生み出している。これに対して燃料電池は、電気化学反応によって、化学エネルギーから直接電気を取り出している。
水中に一対の電極を浸してその間に電圧をかけると、「+極」 に酸素が発生し、「−極」 には水素が発生する。これが水の電気分解だが、燃料電池はこれと逆の反応を利用する。水素と空気中の酸素から電気を発生させる。ただ水素は地球上で単独では存在しないので、通常は化石燃料を高温や触媒を用いて化学反応させ、反応に必要な水素を作り出す。
燃料を補給すると発電が開始されるので、充電の必要はない。燃料が無くなると電力を供給できなくなるが、また燃料を補給すればふたたび発電が開始される。
燃料電池には、利用される電解液や燃料などによっていくつか方式があが、携帯機器で主流になると考えられているのは、メタノールを利用した燃料電池で、固体高分子形燃料電池の一種である 「 DMFC (ダイレクトメタノール方式燃料電池)」 と呼ばれる方式。
電解質 (Electrolyte):水などの溶媒に溶けてイオン化し、その溶液が電気伝導性をもち、電気を通すと電気分解現象を起こす物質。電解質を電離させる溶媒としては水が最もふつうだが、そのほかにも液体アンモニア、過酸化水素、フッ化水素などがある。
人の腎臓は血液をろ過して電解質を最も良い状態に保ち、同時に老廃物も体外に排泄する。腎不全になるとこういったことが出来なくなるので尿素窒素が溜まり、ナトリウムやカリウムといった電解質が狂って生命に関わってくる。透析は半透膜を通して、浸透圧で電解質をちょうど良い濃度にして尿素窒素を取り除く働きをする。
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電解質膜:燃料電池開発のコアとなる材料であり、燃料極と空気極を隔てる高分子からなる膜。メタノール水溶液を直接燃料とするダイレクト型メタノール燃料電池 ( DMFC ) では、燃料極側で生成する水素イオンのみを透過し、メタノールは透過させない性質が要求される。現状では、メタノールを透過させない膜の開発が不十分で、その分燃料電池の特性も低い。
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参照⇒ PEFC 、バッテリー
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ノースブリッジ(North Bridge):=North Bridge
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ノーテション(Notation):英語で 「(特殊の文字 符号などによる)表記法、記号法、表音法」、「表記、表示、注釈、譜面作成」 を指し、Notation Decimal は10進法。特にパソコンに限定した用法はない。
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ノード(node):ネットワークに接続されているコンピュータやハブなどの機器のこと。
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ノーマライズ(Normalize):データを一定のルールに従って変形し、利用しやすくすること。「正常化、正規化」という言葉なので、非常に多くの分野で使われており、それぞれ意味も使われ方も異なる。
「リレーショナルデータベースの正規化」、「浮動小数点数の正規化」、「 XML 文書の正規化」、などがある。しかし入門者向きのノーマライズといえば、「音量レベルの一定」になる。
音量を調整する機能のひとつで、自動的に音が歪まない範囲で最大音量に増幅する。あるいは、音量を均一化すること。録音した音を一定の音量に統一することで、一般には、録音できる最も大きな音に統一すること。音量が異なる曲から音楽 CD を作成する際などに音量レベルを一定にしてから書き込む。
技術的には、例えば、CD と同じ音質の場合なら一秒間に 44,100 回、波を数値に置き換えていることになる。これらの数値の内で最大の数値を指標にする。この指標数値について、音が歪まない範囲で最大にする際の倍率を求め、波形として記録されている数値全てに、その倍率を掛ける。そうすれば、波の形を変えずに波の幅だけを縦に伸ばす、つまり音を大きくすることができる。 参照⇒ ノイズ
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ノーマリー・ブラック(Normally Black):Normally は 「 標準的に、順当に、正常に」 という意味の副詞。電圧がかかっていない時に透過率、あるいは反射率が最小で、画面が黒くなる状態、電圧を加えると透過率が上がるように設計されている液晶ディスプレイを指す。
STN 液晶やIPS などは、電圧 OFF 時に黒を表示するから、ノーマリーブラックで、液晶部分が動作不良を起こしても、黒点になる。従って、ドット抜けが生じても目立ちにくい。
液晶表示装置でも、長期間の同一パターンの電圧印加により液晶が劣化したり、電気分解が進み、画面焼けなどの現象が起こる。連続稼動させるマシンで、液晶画面を見る必要が無い場合は、コントラスト調整ツマミで、真っ黒な画面にしておくと、液晶が長持ちする。または、ノーマリーブラック液晶向きに設計されたスクリーンセーバーを使用してもよい。
反対に、ノーマリーホワイトとは、電圧がかかっていない時に透過率、あるいは反射率が最大で、画面が白くなり、電圧を加えると透過率が下がるように設計されている液晶ディスプレイのことをいう。
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ノイズ(Noise):オーディオ信号に混入するノイズ(雑音)には、音量が大きすぎて割れた音のクリップ・ノイズ、テープ録音などで「サー」という雑音が可聴帯域全体に発生するヒス・ノイズ、電気回路から混入するハム・ノイズ、レコードの再生時に盤面の劣化や傷などによって発生するスクラッチ・ノイズなどがある。
また、「散発ノイズ」といって、レコード盤面のゴミやキズなどによって散発的に発生するノイズ、「レコード・ノイズ」は、レコード針が盤面をトレースするときに生じる継続的なノイズ、カセットテープの無音部分で目立つ「サー」という継続的な「テープ・ノイズ」などの分類もある。
これらのノイズを除去するノイズ・リダクション機能は CD ライティングソフトにも搭載されていて、例えばスタインバーグ・ジャパン(Seinberg Japan)社が 2003 年 2 月に発売した「Clean 4.0」(9,800 円)やメガソフト(MEGASOFT)社の「ミュージックCDデザイナー3」(9,800円)などがある。
また、専用ソフトでは(株)プロトン社が 2002 年 6 月に発売した独マジックス(MAGIX)社のノイズ除去&音質向上ソフト、「MAGIX Audio Cleaning!」(9,800円)などがある。
ノイズ・リダクションは、あまりかけ過ぎると元の音質が損なわれてしまうことがあるので、かけ過ぎには注意が必要。ソフトを自動設定にしておけば、元の音質を損なわないほどよい加減になる。ほとんどの場合、自動設定そのままでよい。
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ノイズ・リダクション(Noise Reduction):Reduction は「縮小、削減」の意味。一般的に「NR」と呼び、雑音低減回路のこと。
音声では、再生された音の中に占める雑音の割合をおさえる回路であり、画像では、ノイズを信号処理により低減する意味にも用いる。
カセットデッキではドルビー研究所が開発した、ドルビー・システムの NR が最も有名で、B、C、S とあり、後のもの程効果が高い。また、パイオニアのカセットデッキや MD には独自のデジタル NR が搭載されてる。映像にも NR がある。
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ノイマン型(Neumannn Type):ノイマン型コンピュータ ( von Neumann-type computer ) は、米国の数学者で、1950 年に開発されたコンピュータ 「 EDVAC 」 の開発者の一人としても知られるハンガリー人のジョン・フォン・ノイマン ( John Ludwig von Neumannn ) が、1946 年代に論文発表した 「プログラム内蔵方式」 コンピュータ。後のコンピュータ開発に大きな影響を与え、現在のコンピュータの原点とも言える方式で、提唱者の名前を取って、ノイマン型コンピュータと呼ばれるようになった。
なお、ノイマン型コンピュータの原理は、ジョン・エッカート ( John Presper Eckert ) とジョン・モークリー ( John William Mauchly ) とが、「 EDVAC 」 設計時に考案し、その開発に途中から参画したノイマンがその理論的な枠組みに関する論文を発表した結果、ノイマンだけが有名になったが、彼一人の功績ではない。ただし、「EDVAC 」 の開発が非常に遅れたため、このアーキテクチャの最初のコンピュータは、「EDVAC 」 ではなく、1949 年にイギリスのケンブリッジ大学でモーリス・ウィルクス ( Maulice Wilkes ) らが開発した 「 EDSAC 」 に先を越されてしまった。
ノイマン型コンピュータとは、「コンピュータの5大要素」 といわれる主記憶装置、制御装置、演算装置、入力装置、出力装置によって構成され、内蔵したプログラムが処理を制御する逐次処理方式方式のコンピュータを指し、大型コンピュータからパソコンまで、現在のパソコンのほとんどが、ノイマン型コンピュータに分類される。したがって現在のコンピュータは、基本的には 1946 年に提案されたノイマン型コンピュータのままで、処理能力などは比較にならないほど向上したが、コンピュータとしての基本原理は変わっていない。
また、メモリや CPU の内部構造が単純なため、小型化、集積化、高速化が容易で、十数年前の大学の研究室にあったスーパーコンピュータと同じくらいの能力を持った、小型のノートパソコンなどが供給されるようになった。
ノイマン型コンピュータが出現するまでのコンピュータは、真空管をスイッチングに使った論理回路のようなもので、それまでにもあった歯車式の計算機の構造を電気に置き換えたようなものだった。計算のプロセスを司る、いわゆるプログラムに相当する部分が機械に組み込まれていた。したがって、ある計算をするために作られた回路はその目的にしか使えない。このコンピュータを他の計算にも使おうと思えば、その都度この真空管と回路を組み直さなければならなかった。そこで10進法をやめて、2進法で情報を処理するいわゆるデジタル化して、コンピュータのプログラムを単純化するとともに、プログラムを機械部分と切り離すという試みがなされ、ノイマン型コンピュータが誕生した。
ノイマン型コンピュータが生まれた時に、「ハードウエア」 と 「ソフトウエア」 という概念が生まれた。計算のプロセスを真空管と配線で作り上げた世代のコンピュータから、CPU とメモリというハードウエアの役割を決めてそこで順次処理で計算動作を行い、その動作の内容はプログラムと呼ばれる 「ソフトウエア」 でコントロールする世代に進化した。これがノイマン型コンピュータだった。ノイマン型以前のコンピュータでは、新しい計算をする度にハードの部分を再構築しなければならなかったが、ノイマン型になって、その作業はクリアできたものの、新しい計算を始める度に、今度はソフト、つまりプログラムを書かなければならない。予めプログラムに書かれたこと以外は計算できない。ソフトウエアの学習能力もプラグラムの想定範囲を超えることはできない。プラグラムで設定した以外の学習がノイマン型の次世代、非ノイマン型コンピュータとして模索されている。
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ノンインタレース(Non-Interlace):パソコンやテレビのディスプレイで画面を表示するために、電子ビームを画面の左上から右下へ順番に、1ラインごとに全ラインを一度に走査する走査方式。1画面表示するのに1回の走査ですむ代わり、電子ビームを速く動かす必要がある。一方、一行飛ばしに走査して画面を作る方式をインタレース方式と呼ぶ。
画面をよく見ると横縞が見えるが、これは電子ビームが CRT の蛍光面を上から下に向かって左右になぞった軌跡で走査線と呼ぶ。この走査線の本数が増えるほど画質は向上するが、画面の上から下へ順番に走査するノンインタレース方式だと画面にチラツキが生じやすい。そこで走査線を1本おきに飛び越しながら走査して、上から下への走査を完了するようにしたのがインタレース方式。
細密な静止画像が多いパソコンのディスプレイではノンインタレース方式で映像周波数 (波長) を高くする方式をとる場合が多い。
現在のパソコンのほとんどがノンインタレース。
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ノンリニア編集(NLE)(Non-Linear Editing):「Non-Linear」は「リニア(線状の、直線的な)ではない」の意味。ビデオテープなどに記録されたビデオ素材をハードディスクにデジタルデータとして記録し、その素材をコンピュータ上の編集ソフトで編集、エフェクト効果やテロップ編集を施して、最終的に再度テープ(またはDV)やメディアに出力すること。
いったんデジタル化した画像は、編集を繰り返しても画質が劣化しないし、再生速度に合わせて編集する必要がないため編集が容易。パソコン上で編集するため、編集ソフトに用意された多彩な特殊効果を使用できる。時間軸にとらわれない編集が可能。 参照⇒ リニア編集
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