小学2年の男児。予防接種の3種混合の第1期3回を受け、追加を受けないまま、対象年齢の7歳5カ月をすぎました。自費でもなるべく早く受けた方がよいでしょうか。(神奈川県、母親)
3種混合ワクチン(DPTワクチン)は接種が完了するまでの期間が長いので、お子さんの体調や、保護者の勘違いなどで、標準的なスケジュール通りに接種できないことも少なくありません。一方、最近では、成人期になって百日咳(ぜき)や麻疹(ましん)が流行するなど、予防接種の重要性が改めて注目されています。
DPTワクチンの場合、基礎免疫は3回の接種で完成されますので、第1期初回3回+1期追加1回のうち、少なくとも3回のワクチン接種を受けることが必要です。
ご質問の場合、これまでに第1期のDPTを「初回3回のみ」で追加をしていないとのことですので、このまま次は第2期の接種を受ければよいと考えられます。
問題は、これまでの接種が3回未満の場合です。第1期2回のみで追加未接種、第1期初回1回に追加接種1回--などです。まずは、基礎免疫をつける必要があります。しかし、接種間隔が大幅に乱れた場合の標準的な接種間隔は、定められていません。通常通りの時期まで待つ、というやり方もあります。ただ、小学校高学年から成人期にかけても百日咳感染が多いことを考えると、接種間隔にとらわれずに計3回の接種をすることが望ましいでしょう。
第2期の接種は、公費負担ですが、接種間隔が乱れると、多くの場合は任意となり、費用は自己負担です。副反応が生じた場合の救済措置なども定期接種と異なりますので、あらかじめ、かかりつけの小児科医と相談することをおすすめします。
毎日新聞 2008年8月17日 東京朝刊