夏コミは3日間なので、あっという間に中盤です。今日は天気が夕方悪くなると言われていたのですが、雨が降らなかったのは幸いでした。

 コミケ一日目、私は前回、前々回のコミケより人少ないかもと感じました。それはみなとみらい線で押しつぶされるような事が無かったからです。ここまで暑いと外に出かけるのをためらった結果なのかなと。しかし、それは間違いだと気づいたのは今日の朝、駅のホームの人だかりを見た時です。おそらく今回の夏コミがコミケ初参加のヲタが多かったのだろうと私は推測しています。一日目に電車がすいていたのは、慌てずとも欲しいアイテムを手に入れる事が出来るだろうと初参加の人たちは考えたのでしょう。しかし、一日目が終わってそれが甘い考えだったと気づいたのです。もっと早く行かなくてはダメだと。その結果、今日はギュウギュウ詰めでした。息するのも苦しそうな人も居たり、目的地前で下車する人がいたりして、コミケ二日目は過酷になりそうだと私は予感しました。そしてそれは的中しました。

 企業ブースのほうは、一段落したのか行列が一日目と比べると格段に短くなっていました。並ばずに買える所もあるほどです。「なのは」の行列は止(とど)まる事を知らないようでしたが。私も一日目で十分欲しいアイテムを買えたと思っていたし、他の来場者もそうだったのかもしれません。私は一旦、他の会場も見て回る事にしました。企業ブースの場所は、東京ビッグサイト西地区4階の西3ホールと西4ホールです。そして、コミケットの本懐、サークルの会場は西1・2地区、東1から東6地区となっています。その中で、西地区であれば企業ブース会場から近いのでまずそこから見てみようという考えと、西地区では二日目には一大ジャンル「東方project」関連ののサークルが参加しているという理由で西1・2地区に行ってみることにしました。

 ここからが苦難でした。私は知りませんでした。オタクたちのパワーを。今回、目当てのサークルも特になく、というより委託ショップで購入する事が主だったので、どのサークルがどこに場所を構えているのか全く知らぬまま会場を訪れました。壁サークルと呼ばれる会場の壁際に陣取っているサークルが人気があることは知っていたので、会場を壁伝いに一周してみることにしました。壁サークルはどこもかしこも行列がぎっしり。企業ブースの行列の如く外で何度も行列が折り返されている長蛇の列もありました。サークル「上海アリス幻樂団」が新作シューティングゲーム「東方地霊殿」を発売することは、その主催者であるZUNさんのブログ「博麗幻想書譜」を見て知っていたのですが、壁サークルを一周見て回ったにもかかわらず、どこにあったのか分からずじまいでした。2008年9月頃に委託販売されるのでその時買うつもりなのでまあいいのですが。ところで、委託販売という形は販売する店の数も多いわけではなく、テンポのスペースも限られているので、こんなにもサークルが存在すると、当然同人ショップの店頭に並ぶ事のない所もあるわけです。だからでしょうか、周りのオタクたちの手には自作された自分だけのオリジナルマップを持っている人を見かけることも多く、手に入れたいアイテムのために必死なんだということが感じられました。

 足を止めずに会場を一周するだけで30分ほどかかりました。そして、その時に体中が痛いなと思っていたのですが、二日目終了後、家に帰って部屋着に着替えようとした時、痣(あざ)が出来ていました。

 今回、危険物を持ち込まないようにとコミックマーケット74では手荷物検査をしていますが、サークル会場で危険なものがありました。それは、「臭(にお)い」です。暑いしオタクたちの熱気で余計に暑いために汗だくになるのは仕方の無いことですが、それ以上のきつい臭(にお)いに遭遇する事がありました。これもマナーとしてカタログの注意事項に載せてくれないものでしょうか。来場者が身だしなみをきちんと整えてくることは円滑なコミケに必要な事だと思います。あんなに混雑していると人と人が密着してしまうのは避けられないので、つめも短くすることやまたアクセサリーにも配慮が合って欲しいです。怪我するほどでは全くなかったですが、何か硬い金属片のようなものが腰に当たったりして少し「痛いっ」と感じたのも一度ですがありました。目的物ゲットという欲望のまま突き進むだけでなく、周囲を気遣う気持ちだけは一人一人持って欲しいです。

 西1・2地区を一周しただけでかなり体力を奪われたので、東地区に行く気力は無く、午後は再び企業ブースに戻ることにしました。そして、無料配布物を色々と入手しました。前回の冬コミの時とは異なり、配布時間が刻々と変更になる所が多く、広い企業ブースでその時間変更をチェックするのは大変でした。なぜこんなにも変更が立て続きに起こったのか詳細は知りませんが、最初に予定した時間に行えるように配布場所の確保などをもっと早い段階から進めることが肝要だと感じました。ただ、偶然でしょうが、色んなブースで時間が次々に変更になったにもかかわらず、否、変更になったからこそ見事にほとんどの無料配布物を獲得する事が出来ました。他と時間が重なる事があまりありませんでした。その点に関してはラッキーだったかもしれません。

 そして、最後の無料配布で事件がおきました。「minori待機列反転事件」です。「minori」は、前回のコミケ73でもそうでしたが、2日目のみ無料配布を実施しています。今回もバインダーシートの配布です。キャラクターは「雨宮優子」でした。16時ごろには「minori」ブース前に人だかりが出来ていましたが、16時15分から待機列を形成すると掲示されてあったので、他のブースを見たり、お茶を飲んでホッと一息ついたりしながら時間を待ちました。そして丁度待機列を作り始めたときにブース前に戻って来れたため、待機列は何度も折り返すほどの非常に長い列でしたが、その中では前のほうに居たと思います。そして、開始時間になった時突然スタッフが「反転する」旨(むね)を列に呼びかけていました。そして、列の最後尾を先頭とし、バインダーシートの配布を開始しました。というわけで、私が配布物を手に入れるのには時間がかかることとなりました。

 冬コミの時も「minori」の無料配布には混乱が起きましたが、今回は一体なんだったのでしょうか?ずっとブースの前で待機し企業ブースの通行を阻害していた人たちだけなら分かるのですが、これは大多数の善良なオタも巻き込んだ形。私は不快に感じました。配布が終了していた時の「minori」スタッフの「ありがとうございました」という大きな声での言っていた事とスタッフの笑い顔には、悪意が見えたのですが真相はどうなんでしょうか。いたずらよりは悪ふざけという言葉がぴったりです。「minori」ファンを大切に思うとこういう行動を取れるのでしょうか。私にはよく分かりません。「minori」のホームページのコミケ74情報のなかで「皆様のモラル」という言葉が用いられていますが、その「皆」のなかに「minori」スタッフは含まれているのか、参加者への対応の仕方に関しモラルのある行動であったのか御一考して欲しいのは言うまでもありません。

 2日目、多くの無料配布の待機列に並びましたが、もちろんこのような行為はありませんし、集まった人たちの順番が少し変わり配布物を受け取るのが少し遅くなる人が出るケースが生じたブースもありましたが、それをきちんとアナウンスし混乱も最小限にとどめる、臨機応変な対応も目にしました。それを考えると、私は「minori」スタッフのファンへの応対は稚拙であったのではないかと疑問に思えてきます。ファンを大切に思っていない人が少なからずいる企業にコミケの出展をして欲しくないなあ、と私は思ったのですが、「minori」無料配布イベントに参加した人たちはそれぞれどのように「minori」のことを考えたのか知りたい気持ちでいっぱいです。大気列の丁度真ん中あたりの特にラッキーでもアンラッキーでもなかった人の意見を聞いてみたいものです。

 二日目終了間際、残念な出来事に遭遇しました。このようなことは起きて欲しくないです。コミケ三日目最終日国際展示場まで足を運ぶかどうか少し悩んでいます。(恐らくいくでしょうが。)コミックマーケットカタログの「ごあいさつ」にもありますが、コミケ参加者はコミケットはいったいどういう「場」なのか、そしてひとりひとりがどうあるべきか今一度考える必要があるのかもしれません。

 最終日も無事にそして楽しい祭典になってほしいと切に願います。


(未定ですが、時間が出来たら記事内にリンクを貼ったり誤字脱字修正などの記事修正をするつもりです。)
2008.08.17 Sun l コミックマーケット74 l top ▲