タモリ“恩人”赤塚不二夫の記念館設立に動いている

●久々に時の人

　マイペースの大物タレント、タモリ（６２）が慌ただしく動いている。

　先週、タモリは肺炎のために亡くなった赤塚不二夫さん（享年７２）の告別式で、“白紙”の弔辞を読んだことが話題になったが、また赤塚さん絡みでクローズアップされている。赤塚さんに「天才バカボン」「おそ松くん」といった名作があることから、記念館を設立する話が持ち上がっているが、赤塚さんと親しい山本晋也監督とともにこの記念館の発起人として動いているという。

「タモリにとって赤塚さんは芸能界デビューを支えてくれた大恩人。普段から“赤塚さんとは肉親以上の関係”と公言しているから、今回だけは積極的に動こうとしているのでしょう」（知人）

　タモリと山本監督はすでに出版社に協力を仰いでいて、記念館の場所や専任できる館長の人選まで考えているという。

　まず問題になるのが場所。すでに東京・青梅市に赤塚不二夫会館が設立されていることから、会館とのすみ分けが必要になってくる。今のところ予定地は漫画家が集まった伝説のアパート「トキワ荘」のあった豊島区が有力視されているが、現在「トキワ荘」は更地状態で、適当な場所を確保しなければならない。

　費用についてはタモリなどは自腹を切る覚悟もあったが、「みんなで設立するという趣旨から外れている」（事情通）と周囲から反対する声があるという。

　また、赤塚不二夫会館は版権等を管理するフジオ・プロダクションが関係していて、新たな記念館の場合、展示物についても詳細な検討が重要になってくる。

　それでもタモリは恩人のために動いていて「小松政夫、林家ペー、山下洋輔、立川談志、唐十郎、藤子不二雄Ａ、ちばてつやらも名前を連ねるのでは」（出版関係者）というから、実現の可能性は高そうだ。

　タモリが久々に時の人ということだろう。

（日刊ゲンダイ2008年8月13日掲載）