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★ Slash Gamesは、2007年6月1日より「インサイド」になりました
「テレビゲームと子供たち ―社会心理学の立場から―」取材ノート 2of3 【なぜビデオゲームは影響力を持つか】
■■ なぜビデオゲームは影響するか ■■
ゲームにはいろいろな影響があり、いろいろな要素によってもたらされている。ただ、一つ言えるのはビデオゲームが大変魅力的である、ということ。
・達成感や目標コントロール
ビデオゲームは、ゲームの楽しみをコンピュータの力を借りて強めている。適切な目標の設定がやる気を高めることは言われているが、「適切な目標」がビデオゲームでは常に設定されている。(最初易しく、先に進むにつれて難しくなっていく)
・強い報酬性
達成したときの音楽や映像、展開など、大変工夫したものを出すことができる。
・容易な操作
手間のかかる部分をコンピュータが代替してくれる。ゲームの中核的な楽しいところだけを遊べる。
・多様な場面
さまざまな展開をあれこれ楽しめる。
・現実的な世界
非常に没入しやすい現実的な光景を再現できる。
このように、子供を引きつける能力がゲームにはあり、豊かな自然や人間関係、非暴力的な世界といった「いい」価値観から子供たちを強力に遠ざける力も持つ。
一方、有効に利用すれば子供に対して苦しい課題(リハビリテーションの苦しみや化学療法の不安感)を楽に乗り越えさせることもできる。
ゲームは優れた技術であり、功罪両面がある。
(続く)
講座概要:
・ビデオゲームの影響研究の動向
・暴力と向社会性
・人間関係
・認知能力と学力
・視力
・体力と健康
・なぜビデオゲームは影響力を持つか
・今後の課題は何か(次ページ)
これは、東京大学ゲーム研究プロジェクトの公開講座第1回、「テレビゲームと子供たち ―社会心理学の立場から―」(講師 坂元章氏:お茶の水女子大学大学院人間文化研究科 複合領域科学専攻助教授)の取材ノートをとりまとめたものである。
この記事はいずれも講座のメモであり、不正確な部分や坂元氏の意図と異なる部分などについては、すべてSlashGames伊藤の責任である。
(なお、講座の中で「テレビ」との対比が多数登場するため、坂元氏がテレビゲームと表現された部分について、混乱を避けるためビデオゲームという表現に換えている。)
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(伊藤雅俊@RBB)
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