16日午前6時ごろ、広島県安芸太田町小板の民家で、同町津浪の無職城根光則さん(72)が納屋でクマと遭遇し、押し倒された。城根さんは抵抗し、クマの胸を拳で殴ったところ、クマは退散した。城根さんはほおや鼻、舌などに切り傷を負ったが命に別条はないという。
城根さんによると、農作業を手伝うために弟の家に滞在中で、襲ってきたクマは後ろ脚で立ち上がり、城根さんを押し倒すと前脚で3回ほど顔を殴ってきたという。城根さんはクマの胸部を3、4回殴り返した。クマの体長は165センチ以上あり、ツキノワグマだったとみられている。
城根さんは「このままじっとしていたら殺されると思い、必死だった」と話している。