31年前に秋田市の八橋小学校の児童が八橋運動公園の日時計の下に入れたタイムカプセルが15日、本人たちの手で開封された。過去からのプレゼントに、タイムカプセルを入れたころと同じくらいに育ったそれぞれの子どもと喜びを分かち合った。
タイムカプセルが埋め込まれた日時計は、時計メーカーのシチズンから県時計宝飾眼鏡商業組合連合会に贈られ、同会が秋田市に寄贈したもの。77年6月10日の「時の記念日」に、日時計の台座部分にカプセルを入れた。
卒業生らが封じていたコンクリートを金づちで壊し、中から瓶が取り出されると大歓声。一部は水が入り込み形が崩れていたが、作文や写真など約50点が出てきた。
小学3年と幼稚園の子がいる秋田市の会社員、佐藤桂子さん(41)は「30年後は公害がなくなり、ロボットのような役立つものばかりならいいな」と書いた作文を手に感慨深げ。「きれいに残っていてよかった。子どもたちにとっても、30年後が夢を持てる世の中であってほしい」と話し、再会した同級生らと当時を懐かしんでいた。【百武信幸】
毎日新聞 2008年8月16日 地方版