オリンピック開催中の中国・北京で16日、少数民族と漢民族の団結ぶりをアピールするため、プレスツアーが行われた。 ツアーは、北京市内で最も多くの少数民族が住む「牛街」で行われた。牛街は全世帯の56%が少数民族世帯ということだったが、ツアーで会うことができたのは「回族」の2人だけ。居住区の担当者は「ほかの少数民族は、用事があるため来られない」と説明した。
回族の女性は「私たちは団結して生活しています。政府は少数民族によくしてくれていると思います」と話した。
次に案内されたイスラム教寺院の前には、民族団結を訴えるスローガンが掲げられていた。しかし、一般市民の姿はなかった。
新疆ウイグル自治区で襲撃事件が度重なる中で行われたツアー。中国側は少数民族と漢民族がいかに団結しているかを紹介すると案内していたが、肝心の少数民族に話を聞く機会はほとんどなく、報道陣からは失望の声が聞かれた。