連日の猛暑で、県内で熱中症のため救急搬送される患者が15日までに1000人を超えたことが、県消防防災課のまとめで分かった。同課によると、熱中症など暑さによる体調不良を訴え救急搬送されたのは、7月1日からの累計で1039人(15日現在)。最も暑かった8日(熊谷市で37・3度)は88人が病院に運ばれたという。
県全国高校総体推進室によると、高校総体でも11日までに熱中症で16人を搬送。熊谷スポーツ文化公園陸上競技場のトラックにシャワーを設置するなどの対策を取っているという。
昨年は、8月16日に国内過去最高の40・9度(熊谷市)を記録。県内では8月10~21日の間に熱中症により20人が死亡した。県は「暑さがピークのこの時期は注意が必要。水分補給を心掛け、運動や作業時には適度な休息を」と呼び掛ける。
一方、暑さで売れ行きが好調なのが暑さ予防商品だ。さいたま市南区の家電量販店「コジマNEW浦和店」ではエアコン、扇風機が前年比200%の売り上げで、扇風機は品切れ。同市大宮区の百貨店「そごう大宮店」では、日傘は同170%、女性用のUV(紫外線)カット手袋が同160%の売り上げといずれも好調。同店販売促進課は「8月から暑くなった昨年に比べ、今年は7月から暑かったことが売れ行きに影響しているのでは」と分析している。【小泉大士、飼手勇介】
毎日新聞 2008年8月16日 地方版