14日午後6時5分ごろ、奥州市水沢区羽田町の北上川で、釣りをしていた同市内に住む男性(56)が、岸から約1メートル付近を生後間もない男児の遺体が流れてきたのを見つけ、水沢署に通報した。同署は死体遺棄事件とみて捜査している。
調べでは、男児は裸でへその緒が付いた状態で死んでいた。司法解剖の結果、未熟児ではなく、死後3日前後であることが分かった。目立った外傷はないが、腐敗が進んでおり死因や生産死産の別、血液型などの判断がつかないという。まだへその緒が付いていることから、母親が病院などではなく自力で出産した可能性が高い。
同署は、県警各署に現在、男児を含めた母子で行方不明や家出人などの捜索願が出ていないことなどから、何者かが男児を川に落としたと判断した。
現場は国道397号の北上川に架かる小谷木橋下流約800メートルの左岸。【狩野智彦】
毎日新聞 2008年8月16日 地方版