連日のうだるような暑さで少々夏バテ気味だ。こんな時にこそ食事はしっかり栄養があるものをと思うが、冷たいものや水気のあるものについ手が伸びてしまう。
食欲が減退するせいか、猛暑になると野菜の消費が落ち込むという。農林水産省は今年から夏場の野菜の消費拡大に向けた取り組みを始めた。名付けて「冷房ほどほど クールベジ」。クールビズにあやかってクールベジタブルを略したもので「夏の野菜料理で涼しくなろう」と呼び掛ける。
宣伝用のぼりや夏野菜を使った料理のレシピを作り、全国の青果店に配布した。レシピは同省のホームページでも見られる。確かに、夏野菜の代表格であるキュウリは水分が九割以上を占め、体を冷やす効果がある。
野菜に含まれるビタミンやミネラルは季節変動が大きく、栄養価が高いのは旬という調査結果もある。温度や光、肥料・土壌などが栽培時期に影響するためらしい(「野菜のビタミンとミネラル」辻村卓編著)。
野菜は栽培技術の発達で一年中収穫できるようになり、旬がなくなったとされる。だが、この季節の真夏の日差しを浴びたキュウリやトマトは、より多くのビタミンCを含んでいるわけだ。
今や夏の定番となったクールビズ。さらにクールベジで、厳しい残暑を乗り切りたい。