DUNK’85年3月号「DUNK SHOT」より
ハワイのあいさつはAloha! ハワイ語で”愛”という意味で、こんにちは、ようこそ、さようならと、何にでも使える便利な言葉だ。85年、B85。ぜんぜん関係ないけど、ユッコの愛を、いまキミに届けよう!
ハワイへ着いてから、ユッコは1日1回しか食事をしなかった。というのも、食べておなかがポコッと出るのがいやだったからだ。少しでもいいスタイルの水着姿を見せたいという女心・・・。そして、熱い太陽の下で、朝食も昼食も食べずにがんばっちゃうガッツ。涙が出るほど、うれしいよな。
しかし、だ。ぼくらにとってとにかく心配なのは、ユッコの健康なのだ。そんなムリをして病気にでもなったら・・・、それがいちばん悲しいことだもの。まあ、この写真の表情を見てもらえれば、そんな心配はないってことがわかるけどね。
ビーチにいても、芝生を走っても、ユッコのまわりには、いつもキラキラ輝いてる、ステキな空気があった。まるでそれは妖精(ティンカーベル)がまき散らす金色の粉のように、ぼくらに空を飛ばせてくれる不思議な空気のよう。太陽の光を思いきり吸い込んだユッコは今年1年、ぼくらをハッピーにしてくれるに違いない。
去年は1日しかオフがなかったが、ハワイでは、なんと3日間ものんびりできた。
「ただ、スタッフで女の子は私ひとりでしょう。友だちでもいればいいけど、何をして遊んだらいいのかわからなくて・・・」
というわけで、オフ1日目はホテルの部屋でボーッ。そのとき役に立ったのが、成田空港で買った演歌のカラオケと小説の文庫本。渡辺淳一や星新一を読んだり、『つぐない』をくちずさんみながら、残りのオフをどう使うか、懸命に考えた。
テニス、水泳、ジョギング・・・。そう、ハワイって、自然に体を動かして、いい汗をかきたくなっちゃう不思議な所なのだ。しかし、テニスをすればボールに遊ばれちゃうし、ほとんど泳げないからビーチへ出ても砂浜で寝てるだけ・・・。
っつうわけで、とどのつまりはショッピングに行きついた。アラモアナのショッピングセンター、スーパーのABCストア・・・と、ひたすらタフに歩いた。
もうひとつ、ユッコは楽しみを見つけた。それは”化粧”。日本では手に入らない化粧品を買い込み、大人にヘンシン。
「パープルのアイシャドーにも挑戦したの。お化粧すると、もうひとりの自分になったみたいで、楽しいんだなあ」
ハワイから帰ってきたその日、時差ボケにもめげず、ユッコは『グレムリン』と『ゴーストバスターズ』を続けて見た。
「居眠りもできないくらい、おもしろくて。とくにモグアイは最高ネ!」
最近のユッコ、前にも増して、意欲的なのだ。
「大晦日に大きな賞を頂いたでしょう。あれ、私の実績にっていうよりは今後の期待をこめてっていうことだと思ってるの。それを裏切らないためにもいろんなことに挑戦してパワーアップしたいな」
3月には新しいLPも出る予定だし、夏にはドラマに挑戦する計画もあって、去年よりはグンと活動範囲が広がりそう。
もち、キミたちの町を訪ねるコンサートもバッチリやるぜ。とりあえず春のツアー『ハートにキッス』のスケジュールが決まった。3/25札幌市民会館、3/28仙台市市民会館、4/2東京・芝郵便貯金会館、4/3愛知厚生年金会館、4/4大阪構成年金ホール、4/5福岡郵便貯金会館だ。
「ヨ・ロ・シ・クねっ!」
お父さんにはネクタイ、お母さんにはサイフ、お姉さんにはバッグを買った。そしてユッコはキミたちにも、おみやげを忘れなかったぞ。汗だくになりながら彼女自身が選んだトロピカルムードいっぱいのTシャツに自筆サインをして、ド〜ンとあげちゃう!