【秦皇島(中国河北省)15日時事】サッカー女子の日本と中国の準々決勝は15日夜、「日本の終戦の日であることに配慮」(日中関係筋)し、約8000人を動員する厳重警備の下で行われた。観客から口汚いやじが飛べば、すぐに注意する態勢も敷かれた。
会場となった秦皇島五輪センター体育場では、制服の警察官約400人を含む当局者約2000人に加え、客席にも警備要員が陣取り、目を光らせた。一方、日本側も北京の日本大使館員を派遣し、日本人観客が刺激的な応援グッズを持ち込まないよう監視した。
試合開始前には、会場周辺に集まった中国人約500人が「中国必勝! 打倒日本!」と気勢を上げ、公安当局が解散させる騒ぎも。キックオフ前から緊迫した空気に包まれた。
試合中は、日本選手がボールを奪うとブーイングが起きたものの、会場を揺らすような「中国加油(頑張れ)!」コールや歓声にかき消された。君が代斉唱時も中国人観客は起立した。
準々決勝は、ブラッター国際サッカー連盟(FIFA)会長も観戦。中国側は警備や観客のマナー指導の徹底ぶりを示すのに必死だったようだ。(了)
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