ゴッホの名作「ドービニーの庭」の秘密を探る2回目の科学調査が13日、所蔵するひろしま美術館(広島市中区)で始まった。この日は赤外線を当てる調査を実施。議論となっているネコが塗りつぶされている可能性が高まっている。
調査は6月に引き続き、吉備国際大(高梁市)の下山進教授らが担当。前回の調査で、ネコは鉄を成分元素とする青色絵の具プルシアンブルーで描かれている可能性が浮かび上がっていた。今回、プルシアンブルーが赤外線を吸収する特性を利用して、輪郭を捕らえようとした。
下山教授は「しっぽや足の一部らしき輪郭は見える。ただ、上に塗り重ねられた絵の具が厚く、判然としない。さらに調査が必要だ」と話している。
【写真説明】「ドービニーの庭」に赤外線を当てて調査する下山教授(左端)
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