「日本地図を書いてみよう」外国人看護師の研修
インドネシアとの経済連携協定(EPA)に伴い、8月7日に来日したインドネシア人看護師・介護福祉士が日本語研修を受講し始めて、今日で5日になる。受け入れに当たって課題の1つに挙げられていたのが、彼らの日本語能力だった。候補者は、どのような研修を受けているのだろうか。
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日本語研修は、同協会と国際交流基金が実施することになっており、同協会では看護師候補者104人、介護福祉士候補者45人を担当する。このうち、東京研修センターで日本語研修を受講しているのは、男性10人、女性13人の計23人の看護師候補者。
日本語研修は、午前と午後にそれぞれ3時間ずつ行われる。また、週2回「社会文化適応研修」として、日本の文化や生活習慣を学ぶ研修が用意されている。
日本語研修はすべて日本語で行われ、レベル別に3つのクラスに分けられている。
取材したクラスは男性4人、女性2人。教室のスクリーンには1から100の数字が並べられており、候補者らは順番に数字を読み上げた。講師が「今日はもう少し、大きな数を勉強しましょう」と、100以上の数を教える。「3と6と8が前にきたときは読み方が変わるから注意してくださいね」と講師が指摘。候補者らは「ひゃく」「ぴゃく」「びゃく」と前に付く数字で読み方が変わることに戸惑いながらも、積極的に声を出して、授業に参加していた。
午後は、「日本の地理」のテーマで社会文化適応研修を行った。23人の候補者らが4つのグループに分かれて席に座っている。「グループごとに日本地図を書いてみましょう」と難しい課題が出された。各グループが一斉に書き始める。「ほっかいどう」「しこく」という言葉が聞こえてくる。どのグループも北海道、本州、四国、九州をしっかりと把握して書き込んでいる。
よく見ると、「TOTORI」「SAITAMA」などの県名も書かれている。「SHUGINAMIKU」「SHUBUYA」などと書き込むグループもあった。
候補者の研修先だろうか、病院名が書かれた地図もあった。どのグループも想像以上に立派な日本地図を仕上げていた。
候補者らはグループ作業中、積極的に意見を出し合い、協力して真剣に研修に取り組んでいた。
半年間の日本語研修の後は、病院や介護施設で働きながら、看護師や介護福祉士の国家試験合格を目指す。
更新:2008/08/15 18:45 キャリアブレイン
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