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グレートな中国人民たち全財産はたいて北京に住んでみた(8)藤倉 善郎(2008-08-15 11:00)
地下鉄を降りようとすると、扉の前にグレートな中国人民がびっしり待ち構える=8月9日、中国・北京市内で(撮影:藤倉善郎) “腹出し”から目が離せない 日本に住んでいると、中国人観光客のマナーの悪さに心底ムカつく。北京でも、中国人たちは行列に平気で割り込むし、地下鉄ホームでは車両から降りる人にスペースを譲ることなく車内になだれ込んでくる。それでも、王府井などごく限られた中心地の駅は比較的マシだった。 記者の心をとらえて離さない、中国名物“腹出し”=8月8日、天安門前で(撮影:藤倉善郎) 見ていて気分のいいものではないが、彼なりにマナーを守ろうとしてのことなのだろう。オリンピックのために、それまでの生活様式を無理やり変えさせられる市民に同情も感じる。 マナーの問題とは少し違うが、街中で中国人がシャツのすそをまくり上げて腹を出しているのをときどき見かける。記者は、これが気になって仕方がない。暑いからなのだろうが、繁華街だろうが庶民向けの団地の前だろうが、どこに行っても必ず腹を出している人がいる。日本の繁華街でこれをやられたらちょっとイヤだが、北京ではこんな光景も当たり前。腹出しを見つけるたびに、写真を撮ってコレクションにした。 北京市民は優しかった 残った料理を折詰に詰めてくれる店員=北京市某所(撮影:藤倉善郎) 店員は中国語がわからない記者たち対して、にこやかに一生懸命、料理の説明をして注文を取ってくれる。サービスがいまいちなのは、決してわれわれが歓迎されていないからではなく、習慣の違いが原因のようだ。 北京でマンション用に扇風機やPC関連機器を買わなければならなかったが、この時も店員4~5人がよってたかって応対してくれた。それでも結局、目指した品はなかったりもするのだが、それでもうれしい。 繁華街のすぐ裏にあった、立ち退きを迫られている胡同に足を踏み入れた時のこと。記者の姿に気づいた住人が、庭先に招き入れてくれた。住人と家の前で茶飲み話をしていた男性が日本語を少し解したため、日本語と英語で立ち退きの条件などについて教えてくれた上に、家の中まで見せてくれた。 中国人の、他人に対する配慮のなさは気にはなるが、それは単に細かいことを気にしない、グレートな大陸気質のせいなのかもしれない。行政のすることにはちぐはぐさが目立ったが、北京の人々との交流は楽しいことの方が多い。 立ち退きを迫られている胡同の民家には、鄧小平の肖像が=8月9日、北京市某所で(撮影:藤倉善郎) ダラムサラには、北京五輪にからめた垂れ幕も出ている=8月13日、インド・ダラムサラで(撮影:藤倉善郎) ここにいると北京が非常に洗練された都市に思えてくる。デリーも、数日過ごせば楽しめるようになるのかもしれないが、記者はすでにダラムサラという町に移動してしまっている。 次回から北京リポートをお休みして、「全財産はたいてチベット亡命政府に行ってみた」をお送りする。 グレートなオールド・デリー駅前=8月12日、インド・デリー市内で(撮影:藤倉善郎) |
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