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女子サッカー日中戦 終戦の日警戒「サクラ」8千人動員

2008年8月15日8時2分

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 【北京=峯村健司】15日夜に中国河北省秦皇島で開かれる北京五輪女子サッカーの日本対中国戦で、日中両当局が警戒を強めている。この日は日本の終戦の日だが、中国にとっては「日本投降の記念日」で、ナショナリズムや反日感情が高まる。関係筋によると、観客席の3分の1を地元当局派遣の「サクラ」で埋めるなど、異例の厳戒態勢を敷いている。

 会場の約2万4千席のうち、約8千席を地元警察当局が応援方法やマナーを訓練した大学生や当局の家族らで埋める「人海戦術」で、ブーイングや暴動などを起こさせないようにする。すでにサッカー会場向かいにある大学施設には、大量の武装警察隊員らが待機し、警戒している。

 日本大使館も急きょ、邦人保護のためナンバー2の公使ら3人の派遣を決めた。15日の試合前、地元当局と安全対策を協議する予定で、外交筋は「敏感な日にぶつかったので、万一に備えて万全の態勢で臨む」と話す。

 当局が神経をとがらせる背景には、4年前の夏に中国で開かれたサッカー・アジア杯での苦い経験がある。重慶では、中国人の観客が日本人サポーターに罵声(ばせい)を浴びせたりゴミを投げつけたりした。北京での日中決勝戦では、当時の駐北京日本公使2人が乗った大使館の車が、中国人サポーターの暴力を受け窓ガラスが割られた。

 北京五輪組織委員会関係者によると、14日の段階でまだ4割のチケットが売れ残っている。開会式とは異なり、購入の際の身分証検査などはなく、当局者は「日本に良くない感情を持った観客がわざわざチケットを買って入場する可能性も否定できない」としている。

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