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プーチン親衛隊に異変! 薄まる政治色 解体の危機 (2/3ページ)
このニュースのトピックス:ロシア・CIS
街頭政治
ナーシは05年4月、反政権派の街頭デモへの対抗勢力として、大統領府の肝いりで設立された。隣国のグルジアで「バラ革命」(03年)、ウクライナで「オレンジ革命」(04年)と街頭行動を背景とした政権転覆劇が相次ぎ、プーチン前政権が強烈な危機感を覚えたためだ。同団体は政権に近い企業から潤沢な資金供給を受けて若者を大量動員、各地で政権の意を受けた官製デモを組織してきたほか、関係が悪化した英国やエストニアの大使らに暴力的な尾行やピケを繰り返した。
しかし、昨年12月の下院選と今年3月の大統領選が終わり流れは変わった。政権側から湯水のようにつぎ込まれていた資金は滞り、街頭行動での動員力も落ち込んだ。プーチン前政権下の言論統制や弾圧で反政権派が風前のともしびと化し、近い将来、「革命」などは到底考えにくくなったことが背景にある。
団体の指導者、ボロビコフ氏は、「政権がわれわれへの関心を失ったことはない。若者はカネが欲しいのではなく、具体的に何かに取り組みたくて参加しているのだ」と苛立ちを隠さずに反論する。