【ワシントン=鵜飼啓、パリ=飯竹恒一】ゲーツ米国防長官は14日の会見で、グルジアとロシアの軍事衝突に関連し「今後、米ロの軍事協力活動を全面的に見直す」と述べた。ロシアが撤退しなければ「将来何年にもわたり、米ロ関係に悪影響がある」と警告したが、米国の軍事介入の可能性は否定した。
ゲーツ長官によると、米軍は15日開始予定だったロシアを含む多国間海上演習への参加を取り消し、8月20日に予定していた米ロとカナダの3カ国合同演習も取りやめた。 一方、ライス米国務長官は14日フランス入りし、サルコジ大統領と会談した。ライス氏は会談後、「暫定的な停戦がきちんと実行されなければならない」と語り、事態正常化の合意の履行をロシアに求めた。AP通信によれば、15日にグルジアの首都トビリシを訪問する際に「停戦の正式文書」を持参し、サアカシュビリ大統領に署名を求めるという。