iPodで強敵研究 フェンシング日本代表・菅原

練習中にパソコンでプレーのデータを確認するフェンシング女子の菅原(右)
 フェンシング日本代表が、“小さな武器”を携えて北京五輪に臨む。世界の有力選手の試合映像を取り込んだデジタル音楽プレーヤー。いつでもどこでもライバルを研究できる頼もしい味方だ。

 選手が持つのは、米アップル社製「iPod touch(アイポッド・タッチ)。女子フルーレの菅原智恵子(宮城ク)は「『自分ならこう戦う』とか、『相手はこうしたから勝ったのか』と考えながら見ています。負けた試合の映像もあるから、すごく参考になる」と活用法を説明する。

 映像は選手やコーチ、国立スポーツ科学センター(JISS)のスタッフが撮影したもの。日本代表の江村宏二監督から「一歩進んだ形でデータベース化できないか」と相談を受け、「アイポッドのソフトによる映像管理を思いついた」とJISSスポーツ情報研究部の白井克佳さん。

 日本男子のエース、太田雄貴(京都ク)は「アテネ五輪の時は、データといえば自分の目で見た記憶だけ。今回はそれが映像で見られる。当時も欧州選手はパソコンで映像を見て研究していたけれど、日本もこれができるようになって一気に物事が進んだ」と断言する。

 日本フェンシング協会は2007年からJISSを拠点に「500日合宿」を行い、選手の集中強化を進めてきた。栄養管理を含めた「フェンシング漬け」の生活に、こうした情報面のサポートも加えられた。

 江村監督は1988年ソウル五輪に出場した際、「世界の一流選手を見てのみ込まれた」という。今回の五輪に向けた選手強化態勢は、質、量とも過去にない充実ぶりを見せ、成果が期待されている。
2008年08月04日月曜日

宮城

スポーツ



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