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不景気のあおりをまともに受ける非正規職(上)

臨時・日雇い職の求人、08年上半期14万減

 小学3年生の娘がいるキム・チャンレさん(44)=ソウル市盧原区=は、建設現場でレンガや資材などを運び、その日暮らしをする、いわゆる「日雇い労働者」だ。先月31日明け方5時、キムさんはいつものように泰陵選手村(ソウル市盧原区孔陵洞)近くの「OK人力開発事務所」に出勤したが、徒労に終わった。この日、キムさんと共に出勤した15人のうち、仕事にありつけた人は3人だけだった。

 キムさんはここ2週間、週末も休まず出勤しているが、仕事があったのはたったの六日間。キムさんは「1カ月に10‐15日しか仕事がない。10年前なら、レンガ運びの日当は12万ウォン(現在のレートで約1万2900円、以下同じ)だったけれど、今では7万5000ウォン(約8000円)しかもらえない」と語った。仕事はあっても、一方で人件費が下がっている、というわけだ。

 ここから事務所に納める手数料10%と交通費を引くと、キムさんの手元に残るのは1日当たり6万8000ウォン(約7300円)だ。最近1カ月間で稼いだ金は約100万ウォン(約10万7700円)。OK人力開発のイ・チャンホ所長は、「アジア通貨危機のときでも、建設現場の仕事は今ほど少なくはなかった」と語る。

 景気沈滞の打撃が、「雇用のピラミッド」の最も下に位置する日雇い・臨時職の労働者を直撃している。統計庁によれば、今年1月から6月までの間に、臨時・日雇い職の労働者の求人は14万967件も減った。アジア通貨危機直後の1998年上半期(マイナス27万5000件)以来10年ぶりとなる、最大の減少幅だ。

鄭恵全(チョン・へジョン)記者

朝鮮日報/朝鮮日報日本語版
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