Yahoo! JAPAN週刊特集 Yahoo! JAPAN週刊特集 Vol.73 Yahoo! JAPAN
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第一師団 歩兵第一連隊・第三連隊跡 二・二六事件の中心部隊、その後中国戦線やレイテ戦線へ

アクセス:都営大江戸線六本木駅下車徒歩5分
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港区赤坂にあった防衛庁が、新宿区市谷本村町に移転したのは2001年5月である。旧防衛庁跡地は、さかのぼると歩兵第一連隊駐屯地であり、その前は長門藩毛利家下屋敷であった。防衛庁時代には、1929(昭和4)年に建てられた鉄筋コンクリート2階建の旧連隊本部(※1)、二・二六事件の際の写真に写っている営門などが残っていた。
 戦後は檜町公園内に位置したことから、歩兵第一連隊関係で唯一の遺構と言える旧地下射撃場(※2)が公園北斜面に残っている。1968年以降、その一部を改修して檜町弓道場として利用している。弓道場部分(全体の約3分の1)以外は立入り禁止区域になっているが、弓道のあずち(的山)とは逆方向に、射撃の標的がある。標的は4つで、それを上げ下げする滑車、鉄のはしご、コンクリートの椅子付きの監的壕などが現存している。また、標的の後方(バックストップ)は天井が高くなっていて、天井や側壁は板張りになっていたことがわかる。弓道場内部は幅9.90メートル、高さ4.50メートルである。外部は、消音効果を考えた特殊な屋根の造りで、コンクリートの壁は分厚く、防水を施している。
 公園の中島に「歩一の跡」碑(1963年建立)がある。(東海林次男)
※1 旧歩兵第1連隊本部 ※2 旧地下射撃場内部
※1 旧歩兵第1連隊本部 ※2 旧地下射撃場内部
[参考文献]東京都歴史教育者協議会編『東京の近現代を歩く』岩崎書店、1998年
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