ねじを巻け、そして服を脱げ。

で。

それはさておき、一通り遊び通して日がかげり初め、そろそろ帰る時間になって

ちょうど辺りにいた小学生くらいの男の子たちも同様に帰り支度を始め

その様子をねぶるように眺めていると（NOT性的な意味で）

皆一様にバスタオルを腰に巻いて何かを隠すように着替えているではないですか。

「あー、懐かしいなー」

その光景を見たときに最も早く湧き上がった感想は上記のようなものでした。

「そう言えば、昔は隠してたよなぁ…」なんてことを思いながらふと我に返ってみると

東洋の神秘と称されたこともある僕の股間の妖刀村正が、風に揺られてプーラプラ。

おや、思いがけず抜き身に、とそそくさと股間のウェポンをしまいながらも僕は

いったいいつからこんな風になってしまったのだろう、と思わずにはいられなかったのです。

かつて、僕がまだ小学生だった頃のプールの時間には

人から見られないように股間にバスタオルを巻いて着替えをしていましたし

それに修学旅行などでのお風呂の時間も、タオルを股間に当てて

アメリカ海軍太平洋艦隊もまっさおの防衛網でその中身を死守していたものです。

が、今となってはどうでしょう。

川や海などに赴けばその場で恥も外聞もなく当然タオルを巻くこともなく着替えを始め

銭湯に行ってももはやタオルを手にすることすらありません。

むしろちょっと見せびらかしてる感は否めない。

昔は違った、今となっては遠く清らかなる日々のことですが

僕にも恥じらいを持って股間を隠していた時期があったのです。

それが何故、何がきっかけでこんなことに？

「見られる快感を知ってしまったんですよね、わかります」

そうそうそうあの目線がこらー！！

そんな特殊な性癖を持ち合わせたことは一切ない、天地天命に誓ってない。

ただ見られるなら、東北辺りから出てきたばかりの初心（うぶ）な女子大生に…

と、そんな話はさておいて、この行動の変化には

ただ単に恥じることを忘れてしまった、という見方もできますが、僕にはもっと別の

ある種のターニングポイントが人生のどこかにあったように思えてなりません。

もしそのような転機があったとしたらいつ、どのような形で？

それは自分の人生を振り返ることですぐに見つけることができるのかもしれません。

■幼稚園〜小学校時代

記憶を辿ってみると、物心ついた頃にはすでに股間を意識して隠していたように思います。

そういえば幼稚園のプールでも

着替えの際にはデビューしたてのAV女優みたいにもじもじと股間を隠していたような…

そんな記憶がかすかではありますが僕の脳の片隅に残っています。

が、当時の僕のち○こと言えばそれはもうキレイなもので、どれくらいキレイだったかと言えば

箱根彫刻の森美術館に展示されていても全く遜色ないレベル。

隠す必要など本来あるはずもありません。

それでも執拗に股間を他人の目からひた隠しにしていたのは

「何か知らんが恥ずかしい」という本能の叫びによるところが大きかったのではないでしょうか。

■中学校〜高校時代

この頃になっても相変わらず僕の股間は日の目を浴びず

どんなときも、どんなどきも、雨の日も風の日も、健やかなるときも病めるときも

ただひっそりと草葉の陰から飛雄馬を見守る明子姉ちゃんみたいなポジショニング。

しかし、股間を隠す理由は小学校の頃とは劇的に変化しています。

皆さんの男性器に関する知識がどれほどのものなのか、僕には知る由もありませんが

最新の研究によると、男の子は第二次性徴期には股間にキレイな花が咲くと言われています。

それはもう美しい、高原の風に気持ちよく揺られていそうな、かわいい花が咲くんです。

でも、そんなキレイな花が咲くのは極稀なことで

実際には遺伝的な素質や食生活の偏りなどで

黒い、ひじきの王様みたいな皆さんご存知のアレが生えてくるのです。

僕なんてのはこう見えてもけっこう性に関する事柄に対して興味津々な男の子でしたから

この「股間には本当は花が咲く」という情報はかなり早い段階で入手していて

いつ花が生えてくるのかな？やっぱり僕の股間にはヒヤシンスなんかがお似合いだ

なんてことを考えながら日夜股間を見守っていたのですが、結果は皆さん知っての通り。

愕然としましたよ僕は。

何だこの黒いのは、何だこのどう見ても花咲きそうにない縮れ具合は、と。

そこにおわすはどう好意的に考えても生えかけの陰毛で

数ヶ月もすれば、ベジータも思わず戦いたくなるくらいの完全体と化すことはもはや自明の理。

こんなの…こんなの友達には見せられないよぉ！

これはもう立派なコンプレックス、吉川晃司と布袋寅泰でおなじみのCOMPLEXですよ。

当時の友人たちが総じて同じような悩みを抱えていたとは露知らず

自分にだけ花が咲いていないという衝撃の事実を悟られまいと

必死に自分の股間を隠し続けていた、そんな中学高校時代。

■大学〜大学院〜社会人時代

一方、この頃になると僕もだいぶ人間として完成されてきて

お風呂などで前を隠すことはほとんどなくなりました。

この頃、今の僕が形作られたということになります。

では、この頃僕に何があったのか？

そこにはやはり性的な要因が関係していたことは否めません。

もっとざっくりと言葉を選ばずに言えば、セックスです。

大学一年の冬僕のペニスがヴァギナにマッスルドッキング（※1）をかましたこと

このことがひとつのターニングポイントになっている、僕はそう確信しています。

（※1　ペニス＝キン肉マン、ヴァギナ＝キン肉マングレート）

いずれ生まれてくるかもしれない僕の息子がこれを読むことを考えて

あえて詳細な描写は控えておきますが、僕がち○こをちょちょい、と動かすと

ウ！とかハ！とかオゥイエスカモンカモン！とかチェキラ！とか

そういったため息交じりの桃色吐息が聞こえてくるわけですよ。

そうなると、今までひた隠しにしてきた股間、ち○こに対しても

「実はこいつ、すごいヤツなんじゃないか…」と評価を改めざるをえなくなってきて

やがてセックスの回数を重ねるごとに、その自信が確信に変わるという

素晴らしき松坂ロジックが展開されるわけです。

こうなってしまえば、もう股間を隠す必要もありません。

おしっこは出せるわ女の子をヒィヒィ言わせられるわ男らしい色黒だわで

評価は一転、うなぎのぼり。

こんなに立派な君なのに、隠しておくのはもったいない！

もっと！僕の！ち○こを見てください！

こう見えてこいつ、すごいんです！シャイなところもあるけれど！

むしろブログの自己紹介欄に写真載せたいくらいなんです！

見て見て！ねぇ来て見て触って！ねぇ！

「すいません、警察の者ですが」

「ひぃー！」

■獄中時代〜現在

何で股間を出そうと思ったのか、意味がわかりません。

追伸。

そんな自信を持ってお勧めできる僕のち○こですが

先日彼女と妊娠した際の性欲の処理方法について真剣に話し合った結果

「セックスができないなら、オナニーをすればいいじゃない」という

マリー・アントワネットも驚きの暴言を叩きつけられました。

もっとがんばろう、と思ったそうです（ち○こが）。

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←ひよこがかわいい、9位。

←名前ほどくつろげてない、9位。