【ジャイプール(インド西部)共同】日本人夫婦がインド人女性に代理出産を依頼して誕生した赤ちゃんが、夫婦の離婚が原因でインドを出国できないでいる問題で、同国西部ジャイプールの非政府組織(NGO)は13日までに、代理出産に関する法律がインドにないことを理由に、この赤ちゃんの国外連れ出しを禁じるよう求め地元裁判所に提訴した。
裁判所は地元州行政当局などに対し、国外連れ出しの可否などについて説明するよう命令した。裁判が決着するまで赤ちゃんはインドに留め置かれる可能性が高まり、日本への出国に向けた手続きは遅れそうだ。
13日付の地元紙などによると、NGOの申立書は、代理出産で誕生した子供の外国への引き渡しはインドに関連法律が存在しないため「人身売買」に当たると指摘。代理出産した女性や、依頼した日本人男性医師らの誰も親権を主張することはできないとしている。
毎日新聞 2008年8月14日 東京朝刊