国旗と国歌が表彰式の象徴であるように、世界一を競うオリンピック選手は国民の期待を一身に背負っている。その応援席に父母や恩師や競技関係者などの顔があり、郷土の声が届けばこれほど力強いものはないだろう ウエイトリフティングの新谷選手は金沢学院大職員だが出身は福井県、バドミントンの舛田選手は富山のトナミ運輸所属だが金沢出身である。スタンドには北陸3県から駆けつけた顔が並んだ 昨日は郷土勢の出場が目白押しだった。ウエイトリフティング女子69キロ級で日本新を出した齋藤選手、バド4強入りに挑んだ舛田・大束組、ソフトボールやサッカーもあった。卓球や野球開始と重なってテレビでの観戦に忙しい日になった 「たくさんの人に支えられた」と素直に話すメダリストが多い。水泳の北島、柔道の谷本選手がそうだった。マラソン出場を断念した野口選手の談話も、身近で支えてくれた人への気遣いがにじんでいた はるかな世界の頂点を目指しながらも、それにおごることなくこれまで支えてくれた、ふるさとの人々をしっかり見ている心がうれしいのである。
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