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韓国李政権が攻勢へ KBS社長解任やデモ規制強化 (1/3ページ)
【ソウル=黒田勝弘】韓国の李明博大統領は11日、偏向放送や放漫経営などで問題になっていた国営KBS放送(韓国放送公社)の鄭淵珠社長を解任した。
李明博政権はこれまで、KBSなど左派・革新系主導の旧政権勢力に揺さぶられてきたが、このところ反政府デモに対する規制強化を含め攻勢に転じている。政局安定につながるかどうか注目される。
KBS問題は李明博政権下の政治的左右対立の象徴になっていたもので、李政権は盧武鉉前政権時代に任命された鄭社長に対し、「放送正常化」を理由に辞任を要求。鄭社長は「政権の不当な人事介入」として拒否し対立が続いていた。
KBS内部でも社長支持派と反対派が対立し、政治的にも左右両派がKBS前でデモを繰り返すなど事態が深刻化していた。しかし最高決定機関の理事会が社長支持派退場の中で解任を決議したため、任命権者の大統領が解任を発表した。
李大統領は理事会の推薦を得て近く新社長を任命するが、野党や左派・革新系など反政府勢力は解任無効を叫んでおり、しばらく混乱が続きそうだ。