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米新車販売:ガソリン高などで変わる消費スタイル

 【ワシントン斉藤信宏】自動車産業の本場、米国に日本車が進出し半世紀余り。日本車の月間新車販売台数が、米国で初めて米国メーカーを上回った。背景にあるのはガソリン高。米大手3社(ビッグ3)が、昨年後半から販売台数を1~2割も減らす中、日本勢は低燃費の小型車を中心に減少を最小限に抑えて踏みとどまってきた。

 米消費者の生活スタイルは、低所得者向け高金利住宅ローン(サブプライムローン)問題とガソリン高で変わりつつある。車を使わず地下鉄やバスで移動する人が増え、借金に臆病(おくびょう)になる消費者も増加した。消費動向を読み誤れば、ビッグ3も安泰ではないことを、今回の逆転劇は象徴的に示した。

 米国では金融市場の混乱が長引き、自動車ローンも焦げ付きが増加している。ビッグ3はローンの焦げ付き増などもあり、相次いで大幅赤字に転落。ゼネラル・モーターズ(GM)の経営危機もささやかれている。

 日本勢も、ビッグ3に追随して大型車にかじを切ったトヨタ自動車は2カ月連続で1割超の販売減となり、生産体制の見直しを余儀なくされた。米国市場で進みつつある地殻変動を見誤れば、日本勢も思わぬ落とし穴にはまる危険がある。

毎日新聞 2008年8月2日 11時13分

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