くまもと エコモーションキャンペーン
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【提唱】 熊本日日新聞社
【特別協力】 熊本県、熊本市、国土交通省熊本河川国道事務所
企画・制作 熊本日日新聞社広告局


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環境掲示板ピックアップ

“エコ”な人たち集合!!
環境活動
団体紹介
 環境に対する意識の高まりから、社会貢献やボランティアの対象として、保全活動に取り組む市民団体やNPO、企業などが県内でも増えている。このコーナーでは、環境保護へ地道な取り組みを続ける団体を取り上げ、日ごろの活動ぶりなどを紹介する。

・・・ 2008年1月の環境掲示板へ ・・・


市民一丸で レジ袋削減へ 
たまなマイ・バッグ推進連絡協議会(玉名市)

 玉名市の主婦や小売団体などでつくる「たまなマイ・バッグ推進連絡協議会」(川上勝子会長、個人会員二十三人、十三企業・団体)は平成十五年四月発足。資源節約、ごみ減量の観点から、買い物袋の持参を呼び掛ける「マイバッグ運動」を展開している。
 「私たちが地球温暖化防止に役立てるとすれば、まずは足元のごみを減らすこと。主婦の目からレジ袋の削減に貢献しようと考えました」と川上会長(六七)。行政や事業者などと連携し、店頭での呼び掛け運動や啓発ポスター作成のほか、マイバッグ使用の実態を把握するモニター調査などを実施している。「最初は『マイバッグ』の言葉すら知らない方も多かったのですが、スーパーなどの協力で徐々に浸透。モニター調査でも好成績が挙がっています」
 これらの取り組みを後押ししようと九月には、玉名市が買い物かごと同じ大きさの紺、緑、赤三色の市章入りマイバッグを計三百枚作成、同協議会に寄贈した。モニターに使ってもらい、市民の意識啓発につなげたい考えだ。川上会長は「行政、事業者、市民が心を一つにして活動を盛り上げ、マイバッグをさらに浸透させていきたい」と言う。
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玉名市内のスーパー店頭で買い物袋持参を呼び掛けるメンバーら=10月


江津湖をみんなで美しく 
熊本市立画図小学校江津湖清掃ボランティア活動

 熊本市立画図小学校(兼田義昭校長、六百五人)では、毎月第二土曜日、「江津湖の自然と水を守る会」の活動に参加する形で、上江津湖の清掃を行っている。四―九月は朝六時半、十―三月は同七時半の集合にもかかわらず、毎回、中・高学年を中心に五、六十人、多いときは百人が参加する。
 「清掃のある週には事前にチラシを配布し、全校児童に呼び掛けています」と担当の瀬戸口亨教諭(五一)。炭挟みとごみ袋を手に四、五十分で、空き缶、ペットボトル、たばこの吸い殻、スナック菓子の袋などを集める。ラジカセや自転車などが捨てられていたこともあったという。
 参加した子どもたちはスタンプシートに判を押してもらうのを楽しみにしているほか、十一月の清掃の後には、ボートハウスの計らいで、無料でボートに乗せてもらうなど、楽しみながらボランティア活動を行っている。
 「夏場は朝が早くて大変ですが、子どもたちはとてもすがすがしい表情で頑張っています」と瀬戸口教諭。また、画図小に赴任以来、毎回参加している兼田校長は「守る会や地域の人たちと一緒に、地道に行っています。みんなで活動を盛り上げて、江津湖をもっともっと美しくしていきたいですね」と話している。
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上江津湖でごみを集める
画図小の子どもたち


地域で取り組む分別活動 
4R白川(菊池郡大津町)

 菊池郡大津町の住民らで結成する「4R白川」(吉田尚子代表、八十人)はごみ減量を目指し平成十三年から、コンテナを使った資源物の分別回収を実践している。
 活動は年四回。大津南小の校庭にコンテナを並べ、紙製容器包装類・ペットボトル・食品トレーなどのリサイクル資源物を十三種類に分別して集める。回収日には、同小PTAや同町の障害者施設の利用者などが作業に協力する。「混ぜればごみですが、分ければリサイクル資源となり、ごみも減ります。活動を始めたころは、中身が残ったままの汚れたものが持ち込まれるケースもありましたが、回を重ねるごとにマナーも良くなりました」と吉田代表(五四)。益金は、ごみ袋やリサイクル品に替え、住民らに還元している。
 活動の輪は年々拡大しており、今年一月には「4R白川」と共に分別活動する子ども組織「エコたま隊員」(六十人)も結成された。
 吉田代表は「行動しないと現状のままで変わらない。行動することが大切です。みんなでやれば効果は倍増。今後も活動の輪を広げる努力をしていきたい」と話している。
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コンテナに集まった資源物をまとめる「4R白川」のメンバーら=7月、大津南小


EMで緑川の清流復活へ 
こうさ21まちづくり委員会(上益城郡甲佐町)

 緑川をかつての清流に―。上益城郡甲佐町の町民有志による「こうさ21まちづくり委員会」(志免安喜会長、二十五人)は、町おこしの一環として、EM(有用微生物群)培養液を使った水質浄化活動を展開。「熊本市の河内校区婦人会がEMで河川浄化に取り組んでいるのを知ったのがきっかけだった」(志免会長)という。
 同町は公共下水道がなく、合併浄化槽の普及率は約三割。生活排水が直接川に流れ込むことも多いという。同会は、発足当初の平成十三年春から二年間、町中心部を流れる大井手川でEMの効果を試験。「川底のヘドロが消え、臭くなくなった」などとして、区長会に参加協力を呼び掛けた。
 使い方は、一日最低一回、キャップ一杯五ccの培養液を台所の排水口から流す。費用は一戸当たり年間百八十円。各区の協力で二カ月に一回、五〇〇cc入りペットボトルが各戸に配られる。「最初は批判もあった」(志免会長)が、現在は町内の八割の約三千世帯に普及。志免会長(七四)は「今でも十分効果は得られていますが、清流の復活へ、住民みんなで取り組むことが大切。100%の普及を目指したい」という。
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使い方は、1日最低1回、キャップ1杯のEM培養液を台所の排水口から流す


活動通じ 市民の心一つに 
NPO法人 宇城市環境保全隊

 NPO法人「宇城市環境保全隊」(小篠武明理事長、約八百人)は、宇城市が進める「環境保全型都市」の旗頭の一つとして昨年六月発足。地域住民と連携し、同市内の公園、河川、海岸の清掃活動や、花いっぱい運動などに取り組んでいる。
 行政主導で生まれた組織だが、活動の幅を広げるためのキーになるのは市民の協力。同隊には市民の力を引き出すリーダーの役割も問われる。「歴史が浅い団体でまだまだPR不足。多くの人に出会い、いろんなノウハウを学んで、市民の皆さんに、もっと地域に関心を持ってもらえるような活動をどんどん展開していきたい」と事務局長の前田千代香さん(五四)。
 それでも、同隊が企画した活動をきっかけに、独自に清掃活動を実践する人が増えたり、企業や団体、学校が企画する活動に“助っ人”を依頼される場面も増えるなど、同隊の取り組みは着実に市民に根付き始めている。同隊が主催し、このほど市内一帯で行われた「秋の一斉清掃活動」には総勢約二千人が参加した。
 前田さんは「活動を通じて、市民の心が一つになるのが一番の願い。そうすることで、さらに地域を良くしていけると思うんです」と熱く語る。
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今年8月、宇城市不知火、三角両町の海岸で行われた清掃活動の1コマ


秋津川を清掃 郷土愛育む
益城まちおこし塾(上益城郡益城町)

 上益城郡益城町の町民有志によるボランティアグループ「益城まちおこし塾」(吉村静代代表、三十一人)は、平成四年十一月に発足。@環境美化A伝統文化の継承B人材育成C国際交流―の四つを柱に、まちづくりに力を注いでいる。
 中でも、町民に最も身近な秋津川の清掃や河川敷への花植栽は、同塾の中心活動の一つ。住民一人一人が地域の活動にかかわることで、古里に関心を持ってもらおうと、平成八年に始めた。毎年四月二十九日の「緑川の日」一斉清掃に合わせ、実施している。「川の水は汚れ、冷蔵庫や自転車、タイヤが捨てられるなど、目をそむけたくなるありさまでした」と、吉村代表(五七)は当時を振り返る。
 同塾の呼び掛けで、参加者は年々増加。今年は約千人が清掃に汗を流した。川が美しさを取り戻すにつれ、ごみの不法投棄も減少。河川敷は公園整備され、今では住民の憩いの場に。子どもたちが元気に遊ぶ姿も多く見られるようになった。
 「自主的に清掃活動に励む方が増えるなど、郷土愛は皆さんに着実に浸透しているようです」と吉村代表。「もう少し若者が協力してくれると、心強いんですが」と課題も口にする。
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投棄されたとみられる木切れを拾い上げる秋津川清掃活動の参加者たち


古着でマイバッグ作り 
マイバッグママの会(球磨郡錦町)

 人吉球磨の女性らでつくる「マイバッグママの会」(東山宮子代表、三十人、球磨郡錦町)は、レジ袋や過剰包装によるごみの排出を抑え、CO2削減に貢献しようと、古着を使ったオリジナルのマイバッグ作りに取り組んでいる。
 十年ほど前から買い物にマイバッグを持参する東山代表(五二)は昨秋、衣替え中にふと、着られなくなった衣服の再生法としてマイバッグ作りを思い立ったという。以来、トレーナーやワイシャツ、ワンピースなどを素材に、機能的なマイバッグを次々と製作。会員と手掛けた作品は一年余で約四百点に及ぶ。これらは地元の郵便局や、講演会、祭りなどのイベント会場などで随時公開。設計図を用意し、作り方も紹介している。
 同会は、小売店にレジ袋の有料化を促したり、食品メーカーに過剰包装しないような呼び掛けも地道に展開。割りばしの使用を減らす“マイ箸”の携帯普及や、食品廃油の回収などにも力を注ぐ。「活動を通じ、地球温暖化防止の大切さを一人でも多くの人に伝えられれば」と東山代表。企業や行政、各種団体と連携し、さらに活動を強化していきたいという。
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CO2排出削減のコンテストで自作のマイバッグを披露する東山代表


貴重な絶滅危惧種 保護へ 
球磨川ツクシイバラの会(人吉市)

 平成十六年に発足した「球磨川ツクシイバラの会」(小川香代表、十五人、人吉市)は、人吉・球磨に自生するバラの原種、ツクシイバラの保護活動を展開している。
 日本に十六種類あるバラの原種の一つがツクシイバラ。五十年ほど前は球磨川の河川敷がピンクに染まるほど群生していたが、盗掘や河川改修で絶滅危惧(きぐ)種となった。これを保護し、観光資源につなげようと人吉市、球磨郡錦町・あさぎり町の住民と行政が連携して同会を結成。環境美化を通じた地域づくりを目指している。
 日照を好むツクシイバラの大敵はすぐにまとわりつくクズの葉。このため年に一、二回、草刈りを実施しているが、「河川敷の草を刈ると、テレビ、洗濯機、自転車、空き缶、ペットボトルなど、びっくりするくらいごみが出てきます」と小川代表(五八)。
 「草が伸び放題だから、皆捨てるんですね。草刈りには捨てにくくなる効果もあるでしょう」とも。努力は実を結び、今では球磨川のほか、免田川まで自生地が広がった。
 当面の課題は「多くの人にツクシイバラに興味を持ってもらうこと」だ。
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「とても貴重なんです」とツクシイバラの額入り標本を指差す小川代表


菜の花のエコな恵み
やつしろ菜の花部会(八代市)

 循環型農業で九州新幹線の沿線を菜の花畑にしよう―。昨年六月に発足した「やつしろ菜の花部会」(岡初義代表、七人、八代市鏡町)は、イグサの休耕地を利用した菜の花栽培による循環型の環境保全型農業を目指している。
 当面の目標は新幹線沿線を菜の花畑の名所にしてPRすること。また、栽培した菜の花からははちみつを採取し、菜種油を抽出。特産物にしたい意向だ。さらに、菜種の油粕を利用した有機肥料(ぼかし肥料)を田に施して稲作を行い、菜の花米の生産も手掛けている。これら「安心、安全の菜種油や菜の花米」は学校給食での利用も検討中。
 メンバーは全員、農業のプロ。昨年は九・八ヘクタールfから県在来種の菜種を約六千キロ収穫し、二千三百四十リットルの菜種油を得た。地域活性化にも一脈通じ、今年二月には「やつしろ元気づくり大賞」を受賞。
 休耕地がもったいないと岡代表が片手間で始めた菜の花栽培は、「一石“何鳥”にもなる複合的で面白い」ものだった。目下の悩みは「販売ルートの確立」だという。
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八代市鏡町宝出に広がる菜の花畑から望む九州新幹線の高架線路


「環境の大切さ」子どもらに 
次世代のためにがんばろ会(八代市)

 平成十三年に発足した環境ボランティアグループ「次世代のためにがんばろ会」(松浦ゆかり代表、二十四人、八代市)は、さまざまな環境保全活動に取り組んでいる。目的は、次世代を担う子どもたちが健康で安全な生活を送れるようにすること。活動には地域住民の協力が不可欠であり、世代間交流や地域おこしの効果も期待する。
 最も象徴的な活動は、海に捨てられたカキ殻を再利用した河川の浄化だ。八代市内を流れる新川と水無川を中心に平成十四年から「かき殻まつり」として展開。カワニナなどの貝類が増えるなど効果も出始めている。カワニナはホタルの餌でもあり、「来年は地のホタルの乱舞を見たいですね」と松浦代表(四九)。
 このほか、地元の小・中学生と一緒に行う河川の一斉清掃、子どもたちに環境の大切さや保全方法を伝える「環境学習会」、小学生と結成した「ごみパトロール隊」など活動は多岐にわたる。
 目標は市民総出で川に親しみ、きれいにする「川の日」創設だ。
 「それには、子どもを介した大人への啓発が不可欠ですね」
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水質浄化作用を有するカキ殻を八代市宮地町の新川に投入しようとする子どもたち


目指すは資源循環型社会
Ecoシティー研究会・どんぐりの木(宇城市)

 ごみを再資源化して肥料や燃料に用いる循環型社会を構築しよう―。平成十二年に発足した「Ecoシティー研究会・どんぐりの木」(若城浩史代表、五十七人、宇城市小川町)はゼロエミッション(廃棄物ゼロ)の実現を目指した地球環境保護活動に取り組んでいる。活動の柱は環境教育と、環境保護にかかわる個人、団体、企業、自治体などのコーディネート。
 環境教育の対象は保育園児から高齢者までと幅広い。ドングリの生育を通じて循環型社会が構築できることを教えている。生ごみベースのたい肥でドングリを植え付け、それが木になり、森になれば二酸化炭素を吸収して温暖化防止にも役立つ。この仕組みを実作業で体験的に学ぶ。
 コーディネートで実を結んだ事業も多数。熊本新港の空き地には菜の花を植え、菜種油で燃料を造った。シカの食害に悩む球磨郡では、食肉利用への道筋をつけた。宇城市で取り組むのはヒマワリに二酸化炭素を吸収させ、ヒマワリ油はエコ燃料に加工するというもの。
 若城代表(四二)は「今後も活動の輪を広げたいですね」と意気込んでいる。
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ドングリの木による二酸化炭素吸収量を測定する八代市立高田小の児童たち


トイレ清掃で郷土愛育む
熊本いいくに会(熊本市)
 「熊本いいくに会」(会長=村井眞一ニューコ・ワン社長、平井浩一郎ヒライ社長)は、公衆トイレの清掃活動などに力を注ぐ熊本市の町おこし団体。「熊本に暮らす者同士、汗をかきながら、いいくにをつくろう」と、平成十七年三月に発足した。現在、県内企業をはじめ、大学、医療機関など約八十法人が名を連ねる。
 経営者の組織連携は多いが、同会は、従業員同士が交流を図る点が特徴だ。複数の企業の経営者や従業員たちが、学生らと共に、公園や学校などのトイレ清掃を月一回のペースで実施。業種や立場、世代を超えて交流を深めている。
 九月八日には、熊本城築城四百年に絡めた大掃除イベントを開催。会員、一般参加者など約七百五十人が午前七時から一時間半、城内や県立美術館周辺のトイレ清掃、ごみ拾いなどに汗を流した。研磨用シートやスポンジを使い、便器の内側まで手を入れ、洗面台やタイルの隅々まで丹念に磨き上げた。同会は「トイレを磨くことで心も磨かれます。身近な環境美化を通じ、郷土愛をはぐくむきっかけにしてもらえれば」
 同会は市民参加型のイベント「みずあかり」などのサポート部隊としても活躍。さまざまな活動に参加し、“熊本づくり”の輪をさらに広げていきたいという。
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便器の清掃に汗を流す「築城400年トイレ大掃除」の参加者=9月8日、熊本城

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清掃活動通じ 町おこし 
川尻青年協議会(熊本市)

 生まれ育った地元をボランティア活動で盛り上げようと町内の若手グループが立ち上がった。今年七月から本格始動した熊本市の「川尻青年協議会」(福山龍太郎代表、三十人)が最初に取り組んだのは精霊流し翌朝の清掃作業だ。
 八月十六日、加勢川河畔の「川尻まちづくり倉庫」前に集合。午前六時から始まった一斉清掃に参加した。前夜の精霊流しの見物客が落としていったごみを拾い、川に四散していた精霊舟の回収作業を手伝った。
 福山さんらが行う清掃活動は町おこしの一環。「ボランティア活動での活性化」を目指している。活動内容を模索していた時、既存団体の川尻青年協議会が会員不足で休眠状態だったことを知り、全員が加入。実質的な再開となった。
 川尻町では酒蔵祭りや河尻神宮の祭りなどの地域行事や、小・中学生向けイベントが盛りだくさん。今後はこれらの行事にも積極的に協力し、「子どもたちには思い出となるような活動を提供するとともに、世話をする人たちが高齢化しているので、手伝いながら受け継いでいきたい」という。
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川から回収された精霊舟の
陸揚げ作業を手伝うメンバー


ストップ!ザ・温暖化
NPO法人 くまもと温暖化対策センター
 NPO法人「くまもと温暖化対策センター」は、地球温暖化防止に向けた普及啓発活動の推進、環境保全活動への支援などを目的に昨年十一月、発足した。現在、個人会員が百二十八人、賛助会員が二十二社で、今年度末までに百五十人、五十社体制を目指す。
 主な事業内容は@普及啓発・広報活動A活動支援B照会・相談活動C調査・研究活動D情報提供活動の五つだ。
 最も力を入れるのは普及啓発・広報活動で、最大のイベントは熊本市中心市街地で開催する地球温暖化対策フェア「くまもと環境祭」。温暖化防止に向けた具体的行動につなげることを目的に、火の国くまもと打ち水大作戦、シンポジウム、体験学習などを実施。
 また、CO2排出を削減する地域の取り組みを募集し、県代表選出と全国大会出品をサポートする「一村一品・知恵の輪作り」事業を行うほか、省エネ家電の普及促進に努めるアドバイザーの育成、現在県内に百十八人いる地球温暖化防止活動推進員の研修事業など、人材育成面の強化も図る。
 「当面は県内のさまざまな団体とのネットワークづくりに努めます」と事務局。今後の活動の広がりに期待を寄せている。
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8月11・12日の「くまもと環境祭」で行われた
火の国くまもと打ち水大作戦の風景


里山の保全、復活へ全力
里山クラブどんごろす(八代郡氷川町)
 町のシンボル・立神峡の荒廃を防ぎ、里山の保全、復活を図る―。平成十一年に発足した八代郡氷川町の市民団体「里山クラブどんごろす」(上原健一代表、百二十人)は、同町が管理する立神峡里地公園を拠点に、環境学習のサポートや竹林整備、下草刈りなどの保全活動を展開し、里山の大切さを訴えている。
 里山を利用した生活文化を次世代へ伝承していこうという活動も同団体ならでは。立神峡公園管理組合などと共同で開く炭焼きや田植え、木工などの体験イベントには町外から毎回多数の参加があり、都市住民と農村住民の交流の場にもなっている。こうした活動が評価され、立神峡一帯は、里地里山の保全・再生策を探る環境省のモデル事業の対象地区(平成十六年度から五カ年)に選ばれた。
 同団体は、活動の輪をさらに広げようと、昨年から里地公園外にも行動範囲を拡大。地元の農産物販売グループや他の市民団体などと連携し、“里山ファン”を増やす新たな展開を模索している。事務局長で役場職員の岩本剛さん(四五)も「もっと参加者が楽しめる仕掛けづくりを考え、里山を元気にしていきたい」と意気込んでいる。
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竹林整備の一環で、チッパーという機械を
使い、伐採竹を粉砕処理するメンバーら

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天草西海岸で「清掃大作戦」
8月2日―7日 参加者を募集 NPO法人 国際ボランティア学生協会
 国際協力や環境保護、災害救援などを活動の柱に掲げる、NPO法人国際ボランティア学生協会(通称イビューサ、特別顧問・小田兼利日本ポリグル渇長=天草市牛深町出身)は八月二日―七日の六日間、天草市牛深町の白浜、首、剣崎の三海岸で「天草西海岸流木撤去・清掃大作戦」を予定。関東、関西の学生会員ら約百人が現地に滞在し、地元住民や県内の学生と、海岸に打ち上げられた流木の撤去作業などを行う。
 天草は、多くの自然と観光資源に恵まれている一方、海岸には無数の流木やごみが漂着。流木は、漁船に衝突して漁業被害を出したり、産卵期の海ガメの進路を阻害したりする。そこで、若い力が一丸となることで、流木撤去に一役買うと同時に、同協会の清掃理念「拾う心より、捨てない心」をアピールしたいという。
 期間中、参加者と地元住民との懇親イベントなど開催。安田公寛天草市長との意見交流会も予定されている。
 同協会は現在、活動に協力してくれる参加者を募集中。詳しくは日本ポリグル(株)内「イビューサ関西事務局」 TEL06(6252)1205(ファクス兼)、Eメールkansai@ivusa.com
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流木が散乱する
天草市牛深町の剣崎海岸


多彩な阿蘇の魅力 伝える
阿蘇地区パークボランティアの会(阿蘇市)
 阿蘇を訪れた人に自然体験を通じて魅力を伝え、環境保全にも寄与する―。
 平成五年に発足した、阿蘇市黒川の「阿蘇地区パークボランティアの会」(上島敬次会長、七十七人)は、阿蘇くじゅう国立公園の阿蘇地区で自然観察会を企画・開催するほか、清掃活動、希少植物の保護、不法投棄防止パトロールなどにも取り組んでいる。
 自然観察会は月一回ペースで実施。一般の観光客などから参加者を募集し、国立公園内の自然スポットや休暇村、南阿蘇の植物園などの各種施設に案内。徒歩主体のエコツアーで、阿蘇の動植物や自然が作り上げた景観などの実物を目にしながら詳しく解説する。
 子ども向けには、ドングリや落ち葉など自然の材料を使った工作教室を開催するなど、さまざまな年齢層に対応している。
 清掃活動は草千里、大観峰、菊池渓谷などの有名スポットから各地の駐車場まで広範囲にわたる。草原の維持に必要な野焼きの際には、防火帯作りや延焼防止の火消し作業、野焼き終了後の清掃活動を自主的に行っている。
 ボランティアメンバーは県内各地から参加。佐賀、福岡と県外からの参加者もいる。
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南阿蘇野草園(阿蘇郡高森町)で
実施された学習会


堤防沿いに四季折々の花
浜戸川花いっぱい運動実行委員会(下益城郡城南町)
 町内の十のボランティア団体などで組織する、下益城郡城南町の地域おこし団体「浜戸川花いっぱい運動実行委員会」(甲斐逸郎会長、約二百人)は、町を流れる浜戸川の清掃や堤防沿いの景観整備を中心に活動を展開している。
 十年ほど前まで、同河川沿いは雑草が生い茂り、そのため、空き缶やペットボトル、家庭ごみなどの“ポイ捨て”が後を絶たなかったという。
 「景観を美しくすれば、ごみを捨てにくくなるはず」と、同町の「緑の少年団」が平成九年、火の君橋左岸の堤防沿い(約八百b)にヒマワリの苗約三千本を植栽する取り組みをスタート。これに賛同した団体が加わり、活動の輪が広がっていった。同時に十基の花壇(各十×二b)が増設され、団体ごとに四季折々の花を栽培。色とりどりの花が住民の目を楽しませている。「堤防一帯がきれいになり、目に見えてごみの量が減りました」と事務局の岩本和也さん(四八)。
 マリーゴールド、ケイトウなどがこれから見ごろを迎える。岩本さんは「花壇の維持管理は大変ですが、町の大切な財産として息長く取り組んでいきたい」と話している。
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ヒマワリの苗を植える
「花いっぱい運動」の参加者




問い合わせ申し込み くまもとエコモーションキャンペーン事務局
熊本市世安町172 熊本日日新聞社広告局内
TEL 096(361)3343 FAX 096(372)8711 電子メールeco@kumanichi.co.jp

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