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石油温風器の中毒事故、福島は松下電器の立件見送り

2008年8月13日

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 松下電器産業製の石油温風機で一酸化炭素(CO)中毒が相次ぎ、計10人が死傷した一連の事故で、最初に起きた05年1月の福島県南会津町のペンションでの事故について、福島県警は12日、経営者の男性(60)を業務上過失致死傷の疑いで福島地検に書類送検した。松下電器産業については立件を見送った。

 この事故では、1泊2日の予定でスキーに来ていた千葉県多古町の小学6年の男児(当時12)がCO中毒で死亡、父親の会社員(43)が重体となった。県警は、室内に設置された石油温風機の内部に空気を送るゴムホースが劣化して亀裂が入り、不完全燃焼を起こしたと断定。石油温風機は90年12月製で、十数年ほど使用していたという。

 県警は、長期間の使用による故障を松下側が予見できなかったうえ、一連の事故で最初の事故だったために「回避責任」が問えないなどとして、同社の送検を見送った。一方、ペンション経営者については、事故前に石油温風機から異臭がすると宿泊客から指摘を受けてテープを巻くなど、ゴムホースの劣化に気づきながら部品交換などの対応を怠ったと判断した。

 ペンション経営者は今年4月、朝日新聞の取材に「管理に不備があったとは思わない。普通に使っていて大丈夫と言われ、普通に使っていただけ」と話していた。(高津祐典、足立朋子)

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