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中国:山岡版「徳川家康」がブーム…戦国ゲームきっかけ

北京の大手書店に並べられた小説「徳川家康」の中国語版=藤生竹志撮影
北京の大手書店に並べられた小説「徳川家康」の中国語版=藤生竹志撮影

 【北京・藤生竹志】山岡荘八の小説「徳川家康」の中国語版(南海出版社刊)が北京市の書店にずらりと並べられている。400年以上前の将軍が中国人の人気を呼んでいるのには、ゲームソフトの影響があるようだ。

 故宮に近い大手書店「北京図書大厦」を訪れた。中国人客が「徳川家康」を手に取り本の帯の説明を熱心に読んでいた。「(北宋の司馬光が編さんした歴史書)『資治通鑑』や『三国志』に匹敵する」「21世紀必読の宝典」。大絶賛だ。全13巻のうち、これまで発刊されたのは9巻。売り上げは計100万部を超える。中国新聞出版報によると、6月の文学類販売ランキングで19位に入った。

 なぜ家康が受けるのか。同書店販売管理センター副主任の張崢さんは「中国と日本は文化的な基礎が似ていて、中国人読者にも読みやすいからだろう」と分析する。だが、それだけではなさそうだ。

 初巻を手に取って見ていた大学生の雷暘さん(25)は「武術に興味があり、日本の戦国時代が気になっていた」と話す。ところが、より詳しく知りたいと思ったのは、関ケ原を舞台とする日本の戦国ゲームで遊んだのがきっかけという。ネットでも「ゲームで家康に興味を持った」という書き込みが目立つ。

 中国でも今や、ゲームソフト人気が本のベストセラーの行方を左右しているようだ。

毎日新聞 2008年8月12日 12時45分(最終更新 8月12日 18時39分)

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