改定で病院収入0.5%マイナス―日病調査
日本病院会(山本修三会長)はこのほど、今年4月の診療報酬改定に関する緊急アンケート調査の中間報告をまとめた。改定前の月の診療報酬項目を改定後の診療報酬点数で計算する置き換え試算では、病院の収入はマイナス0.50%となり、日病では「診療報酬改定のマイナス0.82%をほぼ正確に反映する結果」と分析している。
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調査は、日病に加盟する2532病院に調査票を送付する形で実施。258病院から有効回答が得られた。このうち一般病院が217病院、ケアミックスが34病院、療養が3病院、精神科病院が4病院。開設主体では、国、自治体、公的機関が合わせて158病院、民間が100病院だった。
中間報告によると、置き換え試算の有効回答238病院のうち、マイナスになったのが158病院で66%を占め、プラスは80病院、34%だった。一般病院の病床規模別に見ると、100床未満が1.05%でマイナス幅が最も大きく、病床規模が大きくなるほどマイナス幅が小さくなる傾向があった。500床以上では0.03%とわずかだがプラスになった。
療養病院は2.14%、ケアミックスは0.79%のマイナス。精神科病院では0.76%のプラスだった。
病院の診療収入を、昨年4月と今年4月で比較すると、全体では2.47%のプラスとなった。このうち外来は1.86%、入院は2.75%のプラス。
病棟種類別に見ると、一般、療養、ケアミックスはそれぞれ2.56%、2.60%、1.17%のプラスだったが、精神は2.01%のマイナス。また、一般病院の病床規模別では、100床未満が0.75%、200−299床で0.53%のマイナスになったが、それ以外は2.5%以上のプラスだった。
一人一日当たりの診療収入(単価)を今年3月と4月で比較すると、外来で0.62%のマイナスとなったが、入院はDPC病院が2.66%、DPC以外の病院で1.77%のプラスとなった。
更新:2008/08/12 16:32 キャリアブレイン
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