ホーム > 一般 > 欧州 > 海外情勢 > ロシア、グルジアへ攻撃続行

ロシア、グルジアへ攻撃続行

2008年08月11日 09:20更新 前の記事 次の記事  一般・海外情勢一覧
記事を印刷する 記事をメールで送信する
ソーシャルブックマークに登録:Yahoo!ブックマークに登録Choixに投稿はてなに投稿BuzzurlにブックマークBuzzurlにブックマークlivedoorクリップに投稿CoRichに投稿

 旧ソ連のグルジアから分離独立を主張する南オセチア自治州を巡るグルジアとロシアの軍事衝突で、グルジア側は10日に州都ツヒンバリから軍を撤退させてロシア側に公式に停戦交渉を求めたが、ロシア側はこれに応じず、攻撃を続行する姿勢を見せている。

 ロシア軍は10日も南オセチア以外のグルジア領への空爆を続行、首都トリビシの国際空港に近い軍事施設が攻撃された。また「グルジアへの武器輸送を阻止する」との名目で黒海艦隊をグルジア沖に派遣し、一時海上封鎖状態となった。情報筋によるとロシア側は兵力を増強させており、一万人規模のロシア部隊が南オセチアなどに配置されているという。

 ロシアの攻撃続行の姿勢は、国際社会から非難を浴びるリスクを受けてでも米国の支援を受けているグルジアでの分離独立運動を鎮圧しようとする強い意図が見受けられる。ロシア国営通信社のITAR-Tassによると、グルジア戦艦がロシア船を二度攻撃しようとしたため、グルジア船のうち一隻を攻撃し、沈没させたという。

 米欧側は、軍事衝突が民族間の緊張が高まっているコーカサス地域に拡張する前に停戦させようと努力しており、ブッシュ米大統領はロシア側がグルジア領を爆撃したことを非難、ロシア側に即時停戦を要求している。。一方ロシアプーチン首相は9日、南オセチア州から避難した難民らと会合し、グルジアの軍事攻撃は「完全な虐殺行為だ」とし、ロシアが南オセチア州の統率力を失ったグルジアに代わって南オセチア州を吸収する用意ができていることを示唆した。

 グルジア政府は10日、6千人のロシア軍が南オセチア州に配備され、アブハズ自治共和国にはさらに4千人以上のロシア兵が配備されたと発表している。ロシア側の動きに警戒感を募らせたウクライナとグルジアは、NATOに危機感を訴えている。NATO事務総長のデホープスヘッフェル氏は「ロシアはグルジア領の南オセチア州に侵入しており、軍事力を不当に使用している」と非難した。

 なお、カスピ海の産油国アゼルバイジャンの国営石油会社(SOCAR)は9日、ロシアとグルジアの衝突を受け、同国の黒海沿岸の港を通じた石油輸出を停止したと発表している。グルジアはカスピ海産の石油を輸送する際、ロシアを迂回する唯一のパイプラインがある重要な地域に位置しており、ロシア側としては今回の分離独立運動をきっかけにグルジアへのロシア政府の影響を強め、エネルギー支配を確立させたい意図が見受けられている。

○投票 ×投票
Powered by newsing
*この記事はAP通信との契約で財経新聞社が日本向けに翻訳・編集したものです。翻訳・編集責任は財経新聞社にあります。AP通信はコンテンツの誤謬及び遅延、コンテンツに依拠してなされたすべての行動に関して一切責任がないものとします。Copyright 2006 The Associated Press. All rights reserved.

 

最新記事一般最新記事

PR
一般セクションで国際・政治関係の記事をもっと読む

この記事のトラックバック(0)

  • この記事のトラックバックURL(承認制のため、掲載されるまでしばらく時間がかかります。) :
求人検索サービス提供中
Webサービス
arr [リリース掲載・配信] 900媒体以上へリリース配信
arr [ネットショップ] 0円から開業の安心ネットショップ
arr [ホームページ制作] 見積無料、中小企業のHP制作
arr [テンプレート] 美しいHPテンプレートの格安販売
メールマガジン配信中
人気TOP10ニュース
 
track feed なかのひと