8月11日、ブッシュ米大統領はロシアにグルジアとの軍事衝突を終わらせるよう要請(2008年 ロイター/Jim Young) |
[トビリシ 11日 ロイター] ブッシュ米大統領は11日、ロシア軍が西側諸国の停戦要求を無視してグルジア領内に侵攻したことを受け、「ロシアは隣接する主権国家に侵攻し、国民によって選ばれた民主政権を脅かしている。このような行為は21世紀には容認しがたい」と述べ、ロシアにグルジアへの軍事行動をやめるよう要請した。
大統領は「ロシア政府は、現在展開しているとみられる路線を逆転させなければならない」と語り、グルジアが提案した停戦に合意するようロシアに求めた。
また、ロシア軍がグルジアの民間空港への爆撃を近く開始する可能性を示唆する証拠があるとし、「こうした情報が正しければ、ロシアの行為はグルジア紛争の劇的かつ容赦ない拡大を意味することになる」との認識を示した。
ロシアは、西側諸国の停戦要求を無視し、グルジアが、南オセチア自治州の分離独立をめぐり、依然として軍事力を行使しているとして非難した。
グルジアは、戦闘地域から軍を撤退させ、国際社会の介入を求めている。
同国は、声明で「グルジア軍は、首都を守るため撤退している。政府はグルジアの崩壊を避けるため、早急に国際社会の介入を求めている」とした。
グルジアのサーカシビリ大統領は、ロシア軍がグルジアの東西主要ルートを制圧し、事実上、グルジアを分断していると述べた。
フランスのサルコジ大統領は12日、欧州連合(EU)を代表してロシア入りする見通しで、グルジアも訪問する可能性があるが、どのような成果が得られるかは不透明な情勢。
中・東欧のポーランド、ウクライナおよびバルト海沿岸3国の首脳は、グルジアのサーカシビリ大統領への支持を表明し、トビリシ入りを計画している。
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