名城天守すっぽり世界最大級ガスタンク
東邦ガス知多緑浜工場

 世界最大級のガスタンク屋根が浮上―。知多市の東邦ガス知多緑浜工場で11日、第2LNGタンクの屋根を空気の力で持ち上げるエアーレイジング作業が報道陣に公開された。
■直径74メートル、深さ47メートル
 最近はメンテナンスが容易などの理由で地下式タンクが一般化。同工場の地下式タンクは2001年11月に稼働した第1タンクに続く2つ目となる。直径は約74メートル、深さ約47メートルで、05年11月に着工。都市ガスの原料となるLNGガス20万キロリットルが貯蔵でき、県内30万世帯の1年間分を供給する。

 この日のエアーレイジング作業は重さ820トンの鋼製屋根をタンク底部で組み立て。送風管で毎秒1300立方メートルの空気を送り込んで浮上させるもの。浮上時の圧力は約2・3キロパスカル。1キロパスカルは1平方センチメートルに約10グラムが加わる力で、同社によると成人男性がゆっくりと息を吹き込む時の圧力という。
 約100人の作業員らが見守る中、午前9時に始まった作業は正午ごろに無事終了。同社の広報担当者は「世界最大級で名古屋城の天守閣がすっぽりと入る巨大なタンク。ジャッキだと3、4昼夜かかるのが1日で終えることができました」と感慨深げ。点検や保冷剤を張る作業を経て、来夏にも正式稼働する予定。

【写真説明】空気の力で持ち上がってきた世界最大級のLNGタンクの鋼製の屋根 11日午前知多市東邦ガス知多緑浜工場

(2008年8月11日更新)


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