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【お産難民を救え 助産師はいま】(4)母としての自覚 (2/2ページ)

2008.8.12 07:12

 東京や名古屋など全国9都市でリレー開催された大会には母親だけでなく、産科医や助産師ら935人が参加した。それぞれの立場から上がる悲鳴にお互いが耳を傾け、「自分は何ができるのか」を話し合った。

 大会後、埼玉県では母親らが知事に、妊婦の救急搬送に備えて各医療機関の空き病床の有無などを集約する情報センターの設置などを提案。熊手さんは横浜市内のマンションの一室で子育てサークル「umi(うみ)のいえ」を始めた。ヨガや料理教室などの勉強会を開き、妊婦自身に健康な体づくりを促している。

 ただ、熊手さんのような意識の高い“母”ばかりではない。静岡県内のある市立病院では健診を受けずにお産に臨む「飛び込み出産」が年に数件ある。出産当日までスーパーのレジに立ち続けた人、昼から陣痛があったのに我慢して夕方に来た人…。健診を受けなかった理由はたいてい、「お金がなかったから」だ。

 この病院に勤務する助産師は「無事に生まれて当たり前、病院なら何とかしてくれると思っている妊婦が、あまりに多い」と話す。母親としての意識の低い妊婦が増えれば、産科医療の危機は深まるのだ。

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