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再度の被ばく事故で、住民らの不安強まる/横須賀
- 社会
- 2008/08/09
「またか」「安全な会社なのか」―。原発燃料製造会社「グローバル・ニュークリア・フュエル・ジャパン」(横須賀市内川)で八日、作業員ら二人が被ばくする事故が発生した。先月に続いて繰り返された事故に、近隣の事業所や住民らの不安感は強まっている。事故の直後には小学生や保護者らの見学会を予定通り受け入れ。「事故について説明し、事故現場には近づかなかった」(同社)というが、危機意識の甘さを露呈する形になった。
現場は工業団地の一角。近くの事業所の男性社員(44)は夕方のラジオニュースで事故を知った。「午前中に起きたのに、なぜ近隣にすぐ知らせないのか。前回の事故後、説明も謝罪もなかった。非常識な会社だ」と語気を強めた。近くの学校関係者は「連続して起きるなんて本当に安全に作業されているのか。不安だ」と漏らした。
地元の久里浜地区連合町内会の加藤高明会長(68)は、同日午前に同社から電話で報告を受けた。「一カ月以内に再び事故が起き、危機意識が足りないとしか考えられず、安心できない」と不安な胸の内を明かした。近くに住む女性(24)は「会社には危険物を取り扱っている認識をあらためて持ってほしい」と訴えた。
同社は七月の事故翌日、事故発生を知らせぬまま施設見学を受け入れ批判を浴びた。今回も事故直後に福島県の小学生、保護者ら計五十四人の見学を受け入れた。見学会は工場内の別の区域で実施。同社は「今回は事故について見学者に説明した。事故現場にも近づかなかったので問題はない」としている。
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