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2008年2月

そういう世界のもの

江原啓之さんは、例えば家族を失った人に対して、あなたの死んだ子どもは天国からあなたに感謝していますよとか言って、そこまではグリーフケアでそれはいいんですけれども、今の大学生に、例えば、死後の世界はあると思うかとか、生き返ることがあると思うかとか聞くと、彼らがとりわけバカということじゃなく、どの質問にも半数以上がイエスだったのです。

飛ぶ鳥落としている細木数子さんとかのコメントを聞いていると、あなた死ぬわよ、霊がついているから、とか最初に脅かすけれども、だからあなたはこうこうしなさいという後段の部分は、大概常識的というか道徳的なことなんです。鰯の頭を拝みなさいとかは決して言わない。だから、誰が聞いても、スッと得心がいくというか、確かにそうしてこなかった自分がいると思い当たるところが、素晴らしく上手だと思います。

江原さんも、言ってることは普通です。親を大切にしなさいとか、今やってる仕事をきっちりやるべきですとか。やっぱり通俗心理学と公衆道徳を少しずつ使って。それはあなたの守護霊もそう望んでいるからって、その最後の理屈づけのところがちょっとそういう言い方をしているだけで、言っている内容はまっとうなんです。

ただ、そんな霊的なものというのか、ゴールデンタイムとかでそこまで堂々とやられていて、しかもすごい高視聴率で、番組作っている人たちも、こんなのやってていいのかよって思いながらも、視聴率高いから続けているっていうんで、それはどうなんですかと疑問を呈したんですけど。

そう思いませんか?墓場中の死者のみなさーん!(私の家の横はお寺でステキなお墓がびっしり)

「ぶっちゃけ、昨今のスピリチュアルブーム、死者の立場として、DO思われますか?」

って、死者の皆さんに突撃インタビューしたい。

こっちには生きた証人ならぬ死んだ証人がたくさんついてます。

ゲッゲ ゲゲゲのゲー みんなで歌おうゲゲゲのゲ。

水木しげる大好き。水木しげるの描くブスかわいいサラリーマンが好き(笑)

電気グルーヴの新曲がいいです。鬼太郎の主題歌になってます。その名も「モノノケダンス」。意外と合うんだって。妖怪とテクノ。

http://jp.youtube.com/watch?v=2X860FK0RRo&feature=related

・・・・なんの話だっけ。スピリチュアルの話したかったのに気づけば暗闇の奥でモノノケがダンス。

それにしても8年ぶりの新曲って。おい。

仕事しろ。特にピエール(瀧)。

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チョーさん

小学生のころ、チョーさんがすごく好きだった。

いかりやではない。NHK教育の小学校3年生向け社会科番組、「たんけんぼくのまち」のチョーさんである。ああマニアック。

舞台となった都市の商店に将来の店長を目指して修行のために配達員として下宿した主人公・チョーさん(長島雄一)が、愛用の自転車「チョーさん号」で仕事をこなす傍ら、さまざまな地域社会の仕組みを学習、その結果を手書きのイラスト(「たんけん地図」)にまとめる―という筋書き。

おっちょこちょいで面白くてなさけなくて、でもかっこいい、絵が上手なチョーさんが好きで好きで。

「できるかな」のノッポさんと並んで、私の憧れのお兄さん(おじさん・・?)でした。

最近こんなサイトを見つけて、非常に懐かしく楽しく読みました。

http://www.h2.dion.ne.jp/~ando777/cyo/tanken.html

子どものころの私は午前中にやってる教育の15分番組マニアで、夏休みとかすることないとずーっと見てました。「さわやか3組」とか「アルフ」とか・・・人形劇も好きだったなー。

夕方には「中学生日記」に男泣き。いや結構いい話多くて侮れないんだってば。

あと民放だけど絶対見てたのが「クイズ世界はSHOW by ショーバイ!!」。

なーにを作ってるんでしょうか?

逸見さん超好きだった・・・・亡くなった時おうおう泣いた・・・。

あとは「マジカル頭脳パワー」とか「どちら様も笑ってヨロシク」とか「元気が出るテレビ」とか「ボキャブラ天国」とか「クイズ!年の差なんて」とか、くーだらないのが好きでした。

土曜に学校が午前中で終わると、12時のサイレンを聞きながら集団下校で帰ってきて、家に着いてご飯食べながら「バラエティー生活笑百科」を見るのが恒例。

小学校の給食の時間にはKANの「愛は勝つ」とかとんねるずの「ガラガラヘビがやってくる」が大音量でかかってました。

こういう話すると、実年齢がくっきりしますよね。

今のふざけた性格を見ると、納得の番組チョイス。ふがいないや。

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色々バトン

モロッコさんからバトンをいただきました。やー、ここ、ほとんど見てる人いないっていうのに、まさかバトンなんてまわってくるとは(笑)

「客観的に物事を見ることが出来て、とても頭の良い方」という、「誰ソレ」と言いたくなるようなありがたいお言葉を頂戴しました。客観的・・・なりたいねぇ。頭が良く・・・なりたいねぇ・・・。頭脳パンとかありましたよね昔。さかなの歌とか。

さかなさかなさかなー さかなを食べるとー あたまあたまあたまーあたまが良くなるー(この歌の感じがもうすでにあたまわるい感じなのが泣けます)

この歌、地元のスーパーでエンドレスでかかっておりまして、もう幼稚園の頃から高校生まで脳みそにすりこまれてます。DHAですか。ドコサヘキサエン酸。流行ったのに今どこにいったんだろうアレ。DHAを「ドハ!」と読んだ私です。やっぱりあたまわるい。

そして彼女から見た私のイメージカラーは

「彩度低めの落ち着いたピンク色。かと思わせておいて実はたぎるビビットカラー」

HAHAHAHAHA

家紋占いも「炎」だったし・・・涼しい顔して中身は熱いというのはしばしば言われます。だって、見た目も中身も熱いと、暑苦しすぎて鬱陶しいじゃないか、ねぇ(笑)?渡瀬恒彦と小野武彦と片桐竜次と岸部一徳を合わせたくらいの息苦しさに・・・。

友人に回してもいいんですが、mixiの頃のように熱心にコメントつけたりしてないので、俳優でやってみようと思います。メンツはいつもの(笑)

★バトンを回す5

松重豊さん もちろんです。

勝村政信さん 必然的に出ます。

古田新太さん 書かずにはおれません。

池田成志さん やはり出さずにはおれません。

八嶋智人さん ここまでくればこの人もです。

うち4人は春の舞台で共演しますね。

★なまえ

ゴンザレス巌(プロフィールではオガワオサム)

★年齢

25(普通に答えちゃったよ)

もうこのあたりになってくると開き直・・・。

★好きなことは何?

芸術一般すべて。演劇好きで音楽好きで文学好きと、「親不孝三大要素」を備えております。ごめんよ母ちゃん。許せ父ちゃん。

「役者になる」「ミュージシャンになる」「作家になる」って、親泣かせ三大職業ですよね・・・。

役者でミュージシャンで作家の町田康とか、もう親不孝MAX。

双葉亭四迷(ふたばていしめい)のペンネームの由来が、「作家になる」と父親に言ったら「くたばってしまえ!」と言われたところからクタバッテシメェ・・・フタバテイシメェというのは有名な話。

★恋人はいる?

変人ならたくさんいます。

★好きなタイプ

手が大きい人。気は優しくて力持ち。一番いいのは、トラックの運ちゃんで読書家っていう(笑)。文武両道ってやつ?

★嫌いなタイプ

尊敬できない人

★好きな漫画

手塚治虫・萩尾望都・山岸凉子は結構ハマりました。あとは分かりやすくジャンプ黄金期。幽白とかドラゴンボールとかですね。ウィングマンとかひばりくんも好きです(古)

★好きな食べ物

割と何でも食べますよー。(肉以外)

★好きな音楽

いっぱいありすぎて書ききれない。オザケン、ジュディマリ(YUKI)、ミスチル、スピッツ、大黒摩季、電気グルーヴ、くるり、遠藤賢司、はっぴいえんど、BOOWY、シナロケ、サンハウス、FPMSteve Miller Band、クレイジーケンバンド、赤犬、ラブサイケデリコ、中谷美紀

今思いついたのだけ。

★好きなブランド

気に入れば何でも。

★回した人はどんな人?

松重豊 緊迫感あふれる芝居が得意だが、素顔はかなりぼーっ・・・(失言)癒し系足長おじさん。

勝村政信 松重豊の親友にして天敵(笑)。いじめたおしてはや20年・・・(長)愛あるサディスト。

古田新太 現代版好色一代男。仕事と女と爆笑話で世界一人生を謳歌している最強男。

池田成志 とにかく適当(笑)。なんかいかがわしい。高田純次と双璧の信頼できない感じ。

八嶋智人 たぶん私に一番近い。小市民的役がうまく、人生の滑稽な悲哀を醸し出す。

・・・・ほめてますよ全員。賛辞の言葉です。

★回してくれた人の心の色

オレンジ。人の心を優しく照らす。太陽のような人。

You are my sunshine, my only sunshine, You make me happy, when skies are grey

っていう私の好きな歌がありますが、そんな人です。

★回した人のイメージカラー

松重豊 もわわわーーん。ほわわーーん。みょーーん。っていう色。正体不明。把握できない。

勝村政信 見た目はケーキの砂糖菓子のパステル系だけど開けると何かもう(言えない色)

古田新太 地獄絵図みたいに見えて実は優しい色かもしれない・・けどやっぱり地獄絵図(結局。)

池田成志 一色じゃとてもじゃないけど表せない。いろんな色をマーブルになって渦巻くカオス。

八嶋智人 ポップな色だけど、中身は割と律儀でカチッとしたチャコール系のスーツとかだったり。

★罰ゲーム

何それ。バトンを受け取らなかった場合の罰ゲームということですか。

じゃあ、役者さんですから、一人でエチュード(即興劇)10時間。←鬼。

私はそれを演出席に座ってにやにや眺めます。駄目出しします。灰皿投げます。机蹴り倒します。暴れます。プロレス技かけます。プチ蜷川化します。

・・・・バトンいただくたびにろくな回答ができないので申し訳ない気持になります。こんなんですんまっせん・・・・。

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TABOO

雑感。

Img_0010_2

やはり、キャストの豪華さを書きとめない訳にはまいりません。中心に唐沢寿明・羽野晶紀を据え、周りを固めるのが渡辺いっけい、鷲尾真知子、篠井英介、松重豊、野田秀樹etc・・・・ってこれ恐ろしいキャストですよねこれ。

話の内容もTABOOですが、この人たちを一緒に出しちゃうのも反則技・・・ある意味TABOOですよ(うまくないから)

野田さんの芝居を見るたびに思うのですが、出てくる人がみんな宙に浮いてるみたい。話の内容がファンタジックだ、とか、飛んだり跳ねたり走ったりが多い、とかいうことももちろんあるけれど、常に足が2センチくらい浮いてる感じ。

蜷川さんは野田芝居のことを「あんなの小学生がスリッパはいてツルツルの廊下をすべって走ってるだけだろ」とか言ってまして、要するに私がいいたいのは、そういうことです(笑)

蜷川さん自身、野田さんの芝居を批判する部分と評価する部分と両方あるんでしょう。私も一緒で、オールオッケーじゃないけど、いいなって思うとこもたくさんあるよ、と。

言いたいことが多いので、4人に絞ってメモしておきます。

松重豊。

もーあのでかさと腕力があれば、なんだってできるさ。舞台に立ってる時は、おっとりホワーッとしてる素の性格なんて誰が想像できようか(笑)大きくて手足が長くて迫力あるから、舞台映えするんだよねぇ。まさに天職。サラリーマンとして会社に閉じ込めておくのはもったいないです。

体も心もでかすぎて(笑)。よかった役者になって。なんかこんな言葉で片付けるのは失礼かなと黙ってたんですが、松重豊ってセクシーですよね(笑)。硬質なのに艶がある。

篠井英介。

めちゃくちゃ動き回ってて驚く。え・・・?篠井さんだよ?野田さんやいっけいさんがはねまわってるのは分かるけど、英介さんまでかなりハードなアクションをこなしていて、うぉおーって。女方をこなすだけあって痩せてる方なんですが、体もきれるんですねー。声もでかいし。松重豊と篠井英介が夫婦役って。なんて濃い夫婦。妖しすぎる。英介さんは173あるので、女役だとちょっと身長的に大きいかな、という感じなのですが、松重さんと組むと、大きさ的にも調和がとれています。姐さん女房・・・(はい?)

渡辺いっけい。

上手い!これ以外に、何をか言わんや。背が格別高いわけでも顔が格別かっこいいわけでもないのに、目を奪われっぱなしなのは、やはりその抜群の芝居のうまさ。この人がヘタな芝居するなんて、めったにない、どころか、全然ないから。一度たりとも。レース(舞台)に出ればどんな馬(役)も乗りこなし、必ずトップを守りぬく・・・・武豊のような安定した優秀さ。それでいて型にはまってない。すばらしい。・・・ほめすぎですかね(笑)

野田秀樹。

あのー・・・・普通、一番動き回る人って、一番身分の低い人じゃないですか。えらくない人が、えらい人の代わりに、動きまわるものでしょ。しかし野田秀樹はこの芝居を書いた人で最年長なのに誰よりも動き回っています(笑)なんかのゼンマイはいってるんじゃないかと。マシーンみたいだ。ちょこまかちょこまか、まーよく動く。「THE BEE」は本で読んだだけですが面白かったです。

あと衣装がかわいいです。スーツと着物を袈裟をまぜこぜにして、カラフルなストライプの。一着欲しいなぁ。羽野さんの着てたピンクのやつ。

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ヤ●ザも魔人もブログの時代

魔人もすなる日記といふものを われもしてみんとてすなり。

なんねそれ。

全国の女子高生のみなさーん(ヤッターマンのボヤッキーで)

あ、いえ、ここをご覧になってるみなさん。

俳優の嶋田久作さんがブログをはじめましたよ!

わーお。魔人もブログをする時代になりましたか。すごい。去年の2月にはBoBAさんがブログはじめてくれて、10月にマッチゲさんでしょ、そして今年の2月には久作さんが!大好きなザズウの面々のブログデビューラッシュに嬉しい悲鳴。願いがかなってうれしいです。これでQちゃんの出演情報がつかめる!(事務所のHPないので手がかりがなくて困ってたの)

それに・・・・・Qちゃんのプロフィール写真が可愛すぎてどうかなりそう(悶絶)

http://9saku.blog102.fc2.com/

御覧になってみてください。かっ・・・かわいっ・・・・!乗っかられてるーーーー!

猫。猫。猫。猫まみれ。魔人なのににゃんこまみれ。

にゃんにゃんにゃんにゃん。

私も嶋田家の猫になりたいよ。Qちゃんの頭に乗っかったり膝に乗せてもらったりしたい。BoBAさんも相当の猫馬鹿ですが、ここにもいたよ猫馬鹿のおっちゃんが(愛)いいなぁ。

マッチゲさんといいBoBAっちといいQちゃんといい・・・・どうしてこう・・・・ザズウの男は、みんな怖い顔してるくせに、

どいつもこいつも えっらいかわいらしい性格なんでしょうか・・・・(笑)

ギャップがもう凄い。見た目は野獣。心は子猫。唯一無二の個性と確かな演技力。そして馬鹿やってくれるユーモア。

怪しげなおじさまばかりのように見えますが

もうフィルターかかった私の目には、白い子猫ちゃんが群れてニーニーニーニー鳴いてるようにしか見えません(ねこ鍋?)

「ゆたか」「よーじ」「きゅーさく」とか、名札を首から下げた白ネコちゃん。にゃーん。

Qちゃんが「僕も今更だけどブログはじめたので、もしよければ相互リンクしてください」ってBoBAたんのとこに書き込み。そしてBoBAたんがQちゃんのブログにコメントし、自分のブログでQちゃんとマッチゲさんのブログの宣伝をしてくれてます。もー。みんな仲良しさんなんだからー(巌、メロメロ)BoBAさん優しい・・・Qちゃんカワイイ・・・マッチゲさん大きい・・・(最後のは何か違うぞ)事務所の回し者でも何でもないですが、ザズウ事務所の俳優さんはみんな、私の太鼓判つきです。

みんな知ってあげて。そしてばんばんファンになって(笑)

嶋田久作って誰?という人は検索すれば出てきます。顔見れば絶対知ってます。まさに怪優という名のふさわしい、怪しさ満点不気味さ満点、異形の中にセクシーさだだもれな、でも普段は心の優しい、素敵なおっちゃんです。

http://homepage1.nifty.com/frost/mero1.htm

http://www.geocities.co.jp/Hollywood-Stage/5521/muse/qsaku.html

こういうとこを見れば、どんな感じの人か分かるかと。

よし!これであとは森ちゃん(森下能幸)がブログはじめてくれれば、もう言うことなし!

↑森ちゃんはものすごい機械オンチらしいので望み薄ですが。

もうここまで来たら言うだけ言っておけ。言えばひょっと叶うかもしれないから。

生瀬勝久さん。古田新太さん。佐々木蔵之介さん。ブログはじめてほしいです。よろしく哀愁☆(古)特にクララ。絶対この人おもしろい人だと思うんだ。

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日本魅録

俳優の香川照之さんが「キネマ旬報」に「日本魅録」という連載を書いてるのをご存じだろうか。自分の今関わってる映画やテレビなんかの話をしてくれており、以前から私は愛読している。

で、2004年の3月に、香川さんが「2004年私が注目する俳優ランキング」っちゅーのをやっており、そのメンツというのが

①阿部サダヲ②加瀬亮 ③大倉孝二④笹野高史⑤荒川良々⑥古田新太⑦田中隆三

・・と、俳優の趣味、私ともろかぶりである。田中隆三は私は未チェックだったのだが、香川さんが「いい」と思うのなら、たぶん私も好きな系統の役者なのだろう。田中裕子の実弟ならいいに決まってる(断言)。

そのほかにも、蜷川幸雄ラブ♪だったり、映画監督だと、崔洋一に対する熱の入れよう・・・まるで自分の姿を見ているようである(笑)「刑務所の中」「クイール」「血と骨」。これだけ作風の違う作品を撮る崔はすげえ!すげえ!と騒いでるとこまで私と一緒(笑)「血と骨」という、見ると胸がムカムカするような映画が大好きなとこも同じ。ほかにもAB型被害者の会」の話とか(香川さんはAB型。ちなみに私もAB。松重さんもAB。小林聡美さんもAB。)。大杉漣、とか、六平直政、とか、小林薫、とか、あげく木下ほうか、なんて名前まで出た日には、もうクリーンヒット続きで笑いっぱなし。

いろいろ面白かったのだが、中でも笑ったのが、前述の「阿部サダヲ」についての香川による解説。(以下抜粋)

とにかく、見る演技見る演技あまりの自由さに毎度驚かずにはいられない。その、興奮した時の幼稚園児並の制限のなさ、あるいは日本アカデミー賞授賞式の時のビートたけしのような冷や冷やした突貫ぶりに、私はいま、憧れを通り越して畏怖すら感じている。この稀有な俳優の自由さの源泉を確かめたくて、昨年NHKの「スタジオパーク」に彼が出演した回を見た。元会社員だった過去を淡々と語る、一見普通っぽい語り口。しかし実は、本当はとてもNHKのアナウンサーが付いていけないような変態ぶりが皮膚の裏に潜んでいる事実はバレバレであった。

・・・・ここまででも十分面白いのだが、これに続く、最後の一文がトドメだった。

後にも先にも私が、これと同じような「真っ当な生命体の企画から大きく逸脱した変質的異臭」を感じたのは、勝村政信が自らを語った回を見た時だけである。(本当にこう書いてありました)

だーーーーはっはっはっはははははは。←巌、笑いすぎだから。

かっかつむっ・・・まさのっ・・・・・ぶーははははは。

よくぞ言った香川照之!!!

そう・・・・言いにくいので黙っていたけど・・・・・勝村さんはしれっとした顔して、かっこいいことしといて、結構・・・というか相当アレだと思うんです・・・・アレって何。つまりその・・・・(いい意味で)頭おかしいというか・・・・クレイジー。そういうとこがたまらなく大好きなんです。

ついでに言うと、勝村さんの心の友・松重豊氏。彼も優しく穏やかなジェントルメンですが・・・彼もその・・・裏の顔というか秘められた暴力性というか、勝村さんと同じ危なさを感じます(笑)。実際暴れる、とかそういう意味じゃなくて。役では怖いけど、素顔は優しい松重豊。しかしそれだけではなく、松重さんの中にもなんか「うわぁ」ってなるようなもの・・・みんなが後ずさりするようなもの(笑)が詰まってると思う。そう。彼も「異臭」がする・・・。牙持ってるんです。そういうとこがたまらなく大好(以下同文)

おちゃらけたり、ほがらかにしてるけど、二人には、一瞬、猛禽のような眼をする時があるのを私は見逃していません(笑)。そして、「これだ!」と私が叫ぶのも、その時。二人の眼が、一瞬、ギラリと光る。私が見たいのは、それだよ! みたいな。

猛禽のような眼をする人を私はもう一人知っています。

蜷川幸雄(笑)

二人の師匠ですね。

だから・・・その・・・二人ともそういう部分があるから、勝村さんと松重さんは仲良くなったんではないかなと、これは単なる憶測ですが。

これ以外にも「血管が常に体外に流れ出ている流血地獄こそが加瀬の正常な健康状態」

「荒川良々の得意分野は『作為的なバカ』で、普段はじっと寡黙で真面目なのだが、それが一旦解放されると恐るべき舌っ足らずな痴呆的演技となって暴発する」etc

香川さん的確すぎ。ゲラゲラ笑う私。

7人の名前を挙げたあと

「それにしても、私の興味は男ばかりなのか。女優はいないのか?」

こんな言葉で締めてる。

そうなのだ。

私の興味も男ばっかり。

女優はいないのか(笑)?

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切り札じゃないのよ涙は

好きだと言ってるじゃないの ハッハーン

「世界の中心で、愛をさけぶ」(正直に言うと私はこの本、映画、ドラマ、ラジオ、舞台、すべてが苦手である)が大ベストセラーになった理由のひとつは帯に書かれた柴咲コウさんの推薦文にある。「泣きながら一気に読みました」というものだ。「それを信じて買ったのに泣けなかった」と友人たちが文句を言う場面に居合わせたことがある。「それより内容は?面白くなかったの?」と聞くと、「まぁ、それなりには」と答える。「でも泣けなかったのよー」。彼らにとっては、ストーリーそのものよりも「泣けるか、どうか」のほうが重要なわけだ。

某女性誌が「泣くって決めて観る映画」と大特集を組んでいた。とにかく「これでもか」というほどの泣くための作品が紹介されていた。ここにあるのは、「泣くのはいいこと、すばらしいこと」と涙を全肯定する考え方だ。また、いくら現実離れした設定の小説であっても、「泣ける」と評判になればベストセラーになる傾向があると編集者から聞いたこともある。ほとんどストーリーらしいストーリーもない、困難や恋愛や難病を表面的に描いただけのドラマやマンガに「泣けたよねー」「泣けた・・・超感動!」などと夢中になっている人たちを見ると、つい「涙さえ流せればあとはどうでもいいのか」と言いたくなる。

彼らに「どうしてそんなに泣きたいのか」と聞くと、「感動したいから」という答えのあとで「それに、すっきりしたいし」という言葉が続くことがある。泣きながらしんみりと自分の内面を見つめたい、というのではなく、あくまで泣いたあとにすっきりして元気になるために涙を流したいのだ。泣くことによって、自分の身の回りの問題までリセットされたような快感があるのだろう。「涙」には「他人の恋愛に泣けるピュアな私が好き」と自己愛を満たしてくれる効果もあるのかもしれない。いずれにしろ、彼らの「涙」は人間的成長につながるような深いものではなく、あくまで自分がすっきりするための「排泄物」であり、「私っていい人」と自己満足にひたるための手立てにしか過ぎないようだ。

もちろん、若者が感情物語に素直に涙すること自体は悪いことではないし、それで人間的成長が得られないからといって目くじらを立てる程のことはない。しかし問題は若者を超えて広がりつつある「涙絶対主義」ともいえる雰囲気にある。誰かが一瞬流した「涙」があらゆる感情や理屈よりも価値や説得力があるものとして通用し、議論も思考もそこでストップする。ここで問題なのは、この「涙」が出てくると、ほかのあらゆる意見や議論が無効になってしまうことだ。

例えば「現時点での北朝鮮への経済制裁には賛成しない」と発言すると、「では、あなたは拉致家族の涙に何も感じないのですね」と激しく責められる。人間であれば、家族を突然奪われて悲しむ人たちの涙に同情しない訳はない。しかし、その感情と「外交上、北朝鮮にどう対応していくか」ということは別次元の問題のはずだ。にも関わらず、個人的感情と、歴史、国家、外交といった大きな問題が全く同列に語られ、しかもその中で最も優先されるべきは「本当にかわいそう」という個人的感情なのだ、といった価値観が広まりつつあるような気がする。

ただ、「涙」さえ見せればどんな人でも「かわいそう」と同情の対象となり、世論が動かされるのかと言えば、それも違うようだ、イラクで人質となった青年の家族が見せた「涙」も、餓えや別離に苦しむ北朝鮮の一般の人たちの「涙」も、日本の人々の感情に訴えかけることはそれほどなかった。ほとんどの「涙」はそれだけで共感、同情の対象となるのに、時としてこういった例外もある。「どの涙はよくて、どの涙はよくないか」というポイントを読み間違えると、今度はその人が批判の対象となってしまう。だから私たちは常に周りの人の顔色を伺いながら、KY(空気読めない)にならないように、空気を読みながら、実は「今なら安心して泣ける」というという時にだけ涙し、「この人には同情して大丈夫だ」という対象にだけ「かわいそう」と言っているのではないか。

「泣ける映画」に若者が群がり、「涙」によって憂さや悩みをリセットする。それと同じように、私たちは「涙」によって、歴史などのより大きな問題までをもリセットさせようとしてはいないだろうか。しかも、自分たちの心をいやす「涙」だけに目を留め、自分たちの非や責任を思い起こさせるような「涙」は都合よく見ないようにしているのではないだろうか。もしそうだとしたら、それくらいあざとい「涙」の利用の仕方はないだろう。

「飾りじゃないのよ、涙は」という歌があったが、「切り札じゃないのよ、涙は」とでも言いたいところだ。

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