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中国核実験46回 ウイグル人医師が惨状訴え (1/3ページ)
広島市で原爆死没者慰霊式・平和祈念式典に参列するため来日した中国・新疆ウイグル自治区出身の外科医アニワル・トフティ氏は都内で産経新聞と会見し、核実験で汚染された同自治区の実態を語るとともに、中国の五輪開催に抗議した。アニワル氏の証言の詳細は次の通り。
後遺症の恐怖
中国は1964年10月以来、私たちの土地で46回にわたって核実験を実施してきましたが、この事実はまだまだ知られていません。区都ウルムチの病院の腫瘍(しゆよう)専門外科に勤務していた私はあるとき、病床に占めるウイグル人の割合が極めて大きいことに気付きました。そして調査・分析したところ、ウイグル人の悪性腫瘍の発生率が、中国の他の地域の漢人と比べて、35%も高いことが判明したのです。さらに漢人でも、新疆ウイグル自治区に30年以上住んでいる人は、悪性腫瘍発生率がウイグル人と同程度に高いことが分かりました。
英国のテレビ局のドキュメンタリー番組に協力し、取材で潜入した先々では、放射能汚染の影響とみられる数々の悲惨な光景を目の当たりにしました。
南新疆では、内臓異常で腹やのどなどが肥大化した人が大勢いる村がありましたし、先天性異常の大脳未発達で、歩くことも話すこともできない障害児ばかりが生まれる村もありました。また、ある山で木を切って調べたところ、広島に投下された原爆の300倍もの放射性の反応が出ました。
しかし、中国は核実験による放射能汚染や後遺症の存在を認めていません。海外の医療団体などが調査に立ち入ることもできず、すべてが隠蔽(いんぺい)されているのです。