武雄市民病院の民間移譲優先交渉権者に北九州市の医療法人財団「池友会」が選考されたのを受け、民間移譲に反対する超党派の市議会議員8人が9日夜、市内の川良公民館で合同報告会を開いた。「市民病院が消えようとしている」との議員からの報告に、集まった住民約50人からは「残してほしい」との声が上がった。
議員からは「池友会は国道34号沿いに(市民)病院の移転を計画しているが、8階建てで50億円といわれる」などと報告があった。また、地元医師は「市に十分議論したいと要望してきたが、我々の呼びかけを聞いてくれなかった」と市長の姿勢を批判した。
参加した住民は「池友会が来た場合の差額ベッド料金は今の病院より高くなるのか」などといった疑問の声を出し、「市長との公開質問の場を設けてほしい」と要望した。
谷口攝久氏ら8人の市議が「地域医療を守ろう」と開いたもので、市内の医師や歯科医師、薬剤師なども参加した。報告会は今後、市内各地域で開催するという。【原田哲郎】
毎日新聞 2008年8月11日 地方版