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露軍がグルジア海上封鎖 追撃緩めず

2008.8.10 22:53
南オセチア問題で話し合うロシアのメドベージェフ大統領(左)とプーチン首相(AP)南オセチア問題で話し合うロシアのメドベージェフ大統領(左)とプーチン首相(AP)

 【モスクワ支局】ロシアが侵攻した旧ソ連の親欧米国グルジアの情勢についてロシア軍参謀本部当局者は10日、戦闘の発火点となったグルジア・南オセチア自治州の州都ツヒンバリからグルジア軍が撤退を始めたと語った。ロシアは黒海艦隊をグルジア近海に派遣、海上封鎖を行うなど追撃の手を緩めておらず、事態が沈静化する兆しはみられない。

 インタファクス通信によると、ロシア軍参謀本部当局者は、ツヒンバリからグルジア軍が撤退を開始し、ロシア軍が「街の大部分を支配下に置いた」と語った。グルジア軍が撤退に踏み切った理由は不明だが、米国などに調停を依頼したとの情報もある。

 一方、ロシア軍はこの日も、グルジア近海に黒海艦隊のミサイル巡洋艦を派遣するなどして圧力をかけ続けた。ロシア軍関係者は、「海からの武器弾薬類の搬入阻止」を理由に海上封鎖に乗り出す方針をほのめかしていた。

 また、同通信によると、グルジアからの分離独立を求めているもう一つの紛争地、アブハジア自治共和国のコドリ渓谷では、分離派勢力にロシア軍が合流してグルジア軍と交戦しているという。分離派政府のバガプシ大統領はグルジア政府との対話を拒否、ロシア軍と協力する姿勢を示しており、グルジアのサーカシビリ大統領は苦しい局面に立たされている。

 このほか、ロシア軍は10日未明、3日連続で空爆を実施、グルジアの首都トビリシ近郊の戦闘機製造工場を攻撃した。

 欧州連合(EU)などによる調停の動きも進んでいるが、ロシアのプーチン首相は10日、メドべージェフ大統領との会談で、グルジア軍の行動を「ジェノサイド(大量虐殺)だ」などと厳しく批判しており、当面は予断を許さない情勢が続きそうだ。

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南オセチア問題で話し合うロシアのメドベージェフ大統領(左)とプーチン首相(AP)
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