小学校、飛び込み台撤去 山形の31校、事故受け

飛び込み台が取り外された山形市蔵王一小のプール
 山形市漆山の市出羽小で7月23日、水泳プールに飛び込んだ5年の女子児童(10)が底に頭を打ちつけ、首の骨を折る大けがをした事故の後、市内の全37小学校のうち、取り外し式の飛び込み台を使用する31校が台を撤去したことが9日、分かった。市教委は事故直後、飛び込み台の使用自粛を求めていたが、夏休み中のプール開放での事故を懸念した学校側が自主的に撤去の判断をしたとみられる。

 市教委によると、市内の小学校の飛び込み台は高さ20―30センチ。ほとんどが強化プラスチック製で、ボルト4本で固定している。

 ほかの6校のうち山形一小など5校は、出羽小の事故前に飛び込み台を撤去。残る山形東小の飛び込み台はプールとコンクリートで一体となった旧式タイプのため、同校は台自体を削って外す方針だという。

 市教委によると、飛び込み台の使用自粛を通達した直後から、台の撤去の可否について学校側から問い合わせがあった。市教委が7月末、「飛び込み台を取り外しても構わない」と全校に電話連絡した結果、撤去する学校が相次いだという。

 飛び込み台を撤去した31校の一つ、蔵王一小の山本正博教頭は「そもそも学校では飛び込みを指導していない。飛び込み台があれば児童が台に乗ってふざける可能性もある」と説明する。

 事故を受けて市教委は学校での水泳指導のガイドライン策定を急いでおり、専門家らによる検討委員会をお盆明けにも発足させる。学識経験者や山形県水泳連盟の幹部、体育教師らが飛び込みの可否、プールの規格などを議論し、年内をめどに結論を出すという。
2008年08月10日日曜日

山形

社会



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