オリンピックが開かれている中国・北京の観光地で9日、中国人の男が凶器でアメリカ人観光客らを襲い、1人が死亡、2人がケガをした。事件を受け、北京滞在中のアメリカ・ブッシュ大統領は「被害者とその家族にお悔やみ申し上げます」と述べた。 国営の新華社によると、9日正午ごろ、北京の観光地「鼓楼」の2階で、中国人の男(47)が凶器で観光客らを襲い、アメリカ人男性1人が死亡したほか、アメリカ人女性とガイドの中国人女性がケガをした。男は鼓楼の上から飛び降りて自殺したという。犯行の動機などはわかっていない。
被害に遭ったアメリカ人は、北京オリンピックのバレーボール男子アメリカ代表チームのコーチの親せきだという。
オリンピック開催に伴い、厳重な警戒態勢が敷かれる中で起きた事件に、大会関係者や外国人観光客の間には不安が広がっており、日本大使館は「外国人を狙った可能性も排除できない」として注意を呼びかけている。