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初期・二次の小児科救急を一体化 徳山中央病院 '08/8/7

 ▽病状の急変に対応

 周南市の徳山中央病院が十二月、時間外の小児科初期救急に応じる「周南地域休日・夜間こども急病センター」(仮称)を開設する。中央病院は入院を必要とする重症患者を受け入れる二次救急病院。全国でも珍しい小児科の初期・二次救急の一体化で、医師の負担軽減と患者の利便性向上を狙う。

 市が中央病院の西約二キロで運営している「市休日・夜間急病診療所」の小児科部門を切り離して民営化し、院内に移転する。診療体制は市営時代を引き継ぎ、周南、下松、光の三市の小児科医師三十三人が輪番で担当。重症児は中央病院の救急スタッフが対応する。これまで必要だった車で十五分の搬送時間を解消できる。

 現在の診療所は路地が入り組んだ住宅街にあり、利用者の不満が募っていた。子どもの病状は急変しやすく、診療に当たる小児科医も基幹病院との距離を不安視。このため三市や、各市の医師会などが昨年二月から救急体制の見直しを進めてきた。周南市健康福祉部によると、民営での小児科救急の初期・二次救急の一体化は全国でも例が少ないという。

 開設日は十二月一日を予定する。徳山中央病院の林田重昭院長は「市や医師会、病院が三位一体となり、全国のモデルケースとなるシステムをつくりあげたい」と強調。周南小児科医会の賀屋茂会長は「医師にとっても市民にとっても理想の形が実現する」と喜んでいる。(山瀬隆弘)




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