大阪市西淀川区で昨年6月、タクシー料金を払わず逃げたうえ、追跡した運転手を殴り死なせたとして強盗致死と詐欺などの罪に問われた住所不定、無職、李信幸被告(46)の判決が8日、大阪地裁であった。弁護側は飲酒による心神喪失を主張し、責任能力の有無が争点になったが、西田真基裁判長は「合理的な行動を取っており、完全責任能力があった」と認定。「犯行は極めて残忍」として、懲役28年(求刑・無期懲役)を言い渡した。
判決によると、李被告は07年6月17日夜、西淀川区の路上で、寝屋川市のタクシー運転手、佐川系一さん(当時65歳)に運賃約3000円を払わず、追ってきた佐川さんに殴るなどの暴行を加えた。佐川さんは意識不明となり、同年9月に死亡した。【北川仁士】
毎日新聞 2008年8月8日 大阪夕刊