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<南オセチア>露が「州都制圧」宣言 グルジア「戦時状態」

8月9日21時49分配信 毎日新聞


 【モスクワ大木俊治】グルジアからの分離独立を求める南オセチア自治州をめぐるロシアとグルジアの軍事衝突で、ロシア地上軍のボルディリョフ総司令官は9日、州都ツヒンバリをロシア軍が「解放」したと宣言した。インタファクス通信などが伝えた。グルジア軍の反撃が続いているとの情報もある。またタス通信によると、同様にグルジアからの独立を求めるアブハジア自治共和国でも独立派勢力がグルジア軍への攻撃を開始した。戦火の拡大が懸念される中でグルジアのサーカシビリ大統領は、全土で9日から15日間の「戦時状態」に入ることを命じ、グルジア議会も承認した。

 南オセチア独立派政府のモロゾフ首相も9日、ロシア国営テレビ「ベスチ24」に、「ロシア軍の支援で州都はグルジア軍から完全に解放された」と言明した。民放テレビNTVは州都からの記者中継で、ロシア軍の制圧を伝えた。独立派政府は一連の戦闘による死者は1600人に上ると表明した。

 一方、グルジアのテレビは9日、アブハジア自治共和国のグルジア支配地域コドリ渓谷でロシア軍の空爆が続いていると報道。ロシアが支援するアブハジア独立派政府のシャンバ外相はタス通信に、独立派の軍が同渓谷でグルジア軍の掃討作戦を開始したと述べた。事実とすれば、戦火はグルジアからの独立を求める二つの地域に拡大したことになる。

 こうした事態を受けてグルジアのサーカシビリ大統領は9日、全土で「戦時状態」に入ることを決定。戦闘継続を確認し、議会の承認を得た。またロシア軍のグルジア本土への空爆も続いているとして「ロシア軍の攻撃に対する国際社会の対応に期待する」と欧米の協力を求めた。

 訪中しているブッシュ大統領は9日、ロシアに攻撃停止を求め、グルジアの領土の一体性を尊重するよう求める声明を発表した。

 ロシアのメドベージェフ大統領は9日、ブッシュ米大統領と電話協議ろし、ロシアの行動の正当性を説明したうえで「唯一の解決法はグルジアが進攻前の位置まで撤退すること」だと述べ、現段階では停戦に応じない考えを伝えた。ロシア大統領府が明らかにした。米側は現状への深刻な懸念を表明したという。

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最終更新:8月9日23時26分

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