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イリオモテヤマネコ 15年前より10個体減少2008年8月8日

 【西表=竹富】西表島だけに生息する国の特別天然記念物で絶滅危惧(きぐ)種のイリオモテヤマネコの生息数は、現在100―109個体で、約15年前と比べ10個体前後減少していると推定されることが7日、分かった。環境省が2005―07年に実施した第4次イリオモテヤマネコ生息状況等総合調査結果を公表した。
 調査は生息状況を把握し、生態を解明するために1974年以降、約10年おきに実施。今年は05年から3年かけて環境省が琉球大学に委託し調査した。
 電波発信機を用いたラジオトラッキング調査や自動撮影装置による定点調査の結果、推定個体数は100―109個体と算出された。第3次調査(92―93年)は、同じ方法で推定すると108―118個体だった。捕獲した16個体のウイルス検査の結果、ネコ免疫不全ウイルス感染症やネコ白血病などのウイルスに罹患(りかん)している個体は確認されなかった。
 減少傾向の要因として、交通事故や生息適地の減少などが挙げられる。特に交通事故はここ29年間で45件発生、44個体が死んでいる。
 また、自動撮影装置によるモニタリングの結果、西表島内の県道に86カ所設けられているヤマネコなどの通路のアンダーパス(通称ネコボックス)は、イリオモテヤマネコのほか、ヤマネコの餌となるオオクイナやシロハラクイナなど鳥類の利用も確認され、交通事故対策に効果を挙げていることが分かった。
 環境省西表自然保護官事務所は「車で走る場合はゆっくりと運転してほしい」と呼び掛けた。


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