中国青年胡弓演奏家

宋 月

[胡弓]

1963年  済南市に生まれる。7才より胡弓を学ぶ。
1982年全中国民族楽器コンクールで胡弓演奏一等奨。
1983年  中国音楽学院に入学、胡弓を専攻。
1986年  中国民族楽器コンクールで一等賞を得る。
1987年  北京中央民族歌舞団に入団。
1989年  中央テレビ局が主催したコンクールで胡弓演奏
        優秀賞を得る。
1996年  中国音楽家協会、胡弓協会理事。
1998年  来日。現在、胡弓を通しての国際親善大使として活躍中。


蒋 亭
[琵琶]

   1971年7月5日中国内蒙古包頭市に生まれる
   1992年  中央音楽学院大学卒業
   1992年〜1995年
          中国映画楽団所属
   1995年〜1997年
          中央音楽学院大学院(修士号取得)
   1997年7月   来日
  【これまで師事した音楽家】 李光華、林石成、劉徳海 他
   【主要な活動】
   1995年  「華夏国際中国器楽コンテスト」優秀演奏賞受賞
   1996年  「台北国際民族器楽協奏コンテスト」最優秀賞受賞
   同年     「四合如意琵琶行」「李光華教授受賞学生コンテスト」等、
         累次にわたって北京コンサート・ホールにて独奏公演
   1997年  「上海・台北優秀音楽家コンサート」にて独奏公演
   同年    中央音楽学院にてソロコンサート
   1999年  東京中国歌舞団に入団


池英籌
「笛・管類」

 福建省生まれ。上海音楽学院笛子専攻。
 卒業後、福建省芸術学校担任教師として教鞭をとり、同省で行われた音楽祭、
芸術祭において数々の賞を受けテレビ・ラジオにおいてその実力と芸術を紹介さ
れる。笛子と管類の優れた演奏家として広く知られている。来日後は東京学芸大
学大学院に進み音楽美学を修学する。
 1991年社団法人林原共済会に「次世代に伝えなければならない芸術の伝承者」
と認定され奨学生となる。
 1993年宮本亜門演出、ディック・リー音楽のミュージカル「香港ラブソディー」に特
別ゲストとして音楽演奏の担当となる。


周  路
「揚琴」

周 路
1972年 北京市に生まれ、6歳から揚琴を習い始める
1985年 中国音楽学院付属中学校入学
1991年 全国少年民族楽器コンクール「揚琴の部」優勝
1991年 中央音楽学院入学
1994年 中央音楽学院主催民族楽器コンクール優勝
1995年 富利通杯国際音楽コンクール第3位
1996年 中国文化部楽器審査会 揚琴専攻の部 第2位
 大学卒業後、中国民族歌舞劇院入団。在団中、日本、アメリカ等を
含む世界各国でコンサートを開催。現在、日本全国で演奏活動中。



張薇薇
[楊琴]
張薇薇
中国揚琴奏者
中国音楽学院卒
東京芸術大学大学院修士課程卒
幼少の頃より揚琴に慣れ親しむ。若干十一歳で、当年度の全国唯一の揚琴専攻合格者
として、国内最高峰の音楽教育機関である中国音楽学院に入学。同校で英才教育を受
け、プロの演奏家としての道を歩み始めた。中国全国少年児童民族楽器コンクール優
秀賞をはじめ、数々の受賞暦を経た後、1992年に来日する。
来日後はテレビ東京の番組「美の巨人たち」のテーマ音楽の演奏担当、「第二回アサ
ヒビール音楽賞」の受賞等、好評を博すと共に着実に実績を重ねている。
数多くのコンサートの出演の他に、テレビ、CMやアルバムレコーディングの音楽制
作の第一線で活躍している。
中国民族音楽は言うまでもなく、ポップスや邦楽、クラシック、世界の民族楽器との
ジョイントも多く、その優れた実力は多方面から認められている。
現在、日本をはじめ世界各地での演奏活動のかたわら、音楽研究に励むなど、各方面
にその活躍の場を広げつつある。


曹雪晶

[胡弓]
 1995年中国上海市に生まれる。
 1997年  上海民族楽団の二胡演奏家として一般演奏会や国賓の歓
         迎セレプジョンを中心とし、また、テレビ・ラジオ・レコード等
         のメディアでも活躍。
1987年  来日後は、東京芸術大学、東京コンセルヴァトワール尚美で 
        作曲を学ぶ。
1989年  東京中国歌舞団に入団。
【最近の主な活動】
テレビ・ラジオ: NHK 大河ドラマ「秀吉」劇中演奏、NHK「中国語講座」の
演奏、筑紫哲也の「NEMS23」の「オープニング音楽」演奏(坂本龍一作曲)
朝日放送「ABCDE-す」での生演奏、TBS主催「アジア弦楽器コンサート」で
の独奏演奏。NHK国際ラジオ放送への出演・演奏。無芦映画音楽の演奏
など、大活躍している。


琵琶奏者 邵 容

くプロフィール>
シャオ.ロンは、東京を拠点にアジアおよび欧米客地でのコンサートや国際音楽察での演奏など世界的に活躍する中国琵琶の若手女流奏者である。中国琵琶独特の輪指(りんし)と呼ばれる奏法を駆使し、繊細かつドラマティックな表現力と緩急自在で華麗な演奏は世界中の人々を魅了している。
中国上海生まれ。国立北京中央音楽院卒業。人間国宝級の中国琵琶の大家である劉徳海教授に師事。1987年、国立上海民族楽団に琵琶のソロ奏者として入団。同年、上海芸術祭で優秀芸術賞を受賞。89年、東京芸術大学に留学。90年、劇団四季「マダム・バタフライ」公演に中国琵琶奏者としてと同時にキャストとしても出演し注目を浴びる。98年3月、奈良正倉院所蔵の国宝級古代楽器によるアンサンブル「天平楽府(てんぴょうがふ)」の文化庁派遣によるアメリカ公演にメンバーとして参加。ニューョーク、ワシントンDC、ロサンゼルスなどの諸都市、および国連ホールにおいて世界で唯一現存する千年前の五弦琵琶を演奏し、その模様はNHKテレビでも放送された。98年7月、日本フィルハーモニー交響楽団によるタン・ドゥン(譚盾)作曲のオペラ「マルコ・ポーロ」公演(日本初演)にソリストとして出演。99年4月、札幌交響楽団と共演し團伊玖磨作曲「万里長城」を演奏。同年7月、パシフィック・ミュージック・フェスティバル1999に招かれ、ソリストとしてタン・ドゥン作曲「琵琶と弦楽オーケストラのための協奏曲」を世界初演。同年8月には横浜みなとみらいホールでのアジア作曲家会議の演奏会に出演。同月にサントリーホールで開催されたサントリー音楽財団創設30周年記念「サマーフェステイバル」ではタン・ドゥンの作品を日本初演。2000年には東京で2度(8月、12月)のライブリサイタルを行い好評を博した。2001年1月にはパシフィックムーン・レーベルよりソロCD「蘭」がリリースされている。2002年2月にアルバム「縁」がリリースされました。ソロやアンサンブルなどの演奏活動のほかレコーディング活動も積極的に行っており、現在、中国琵琶の第一人者として各国で活躍している。
く中国の伝統と現代>
春江花月夜(しゅんこうかげつや)           古曲 朱潤福 編曲
中国音楽を代表する不朽の名曲。美しい江南の大地を切り開いて東へ流れてゆく春の揚子江の彼方に、タ陽が沈んでゆき、漁を終えた船ははてしなく広がる夕焼け空と大河の間を通って家路につく。大川の水も空も月光一色に澄み渡ってくる月白のなか、悠然と舟を浮かべ、かすかに聞こえてくる漁の歌を楽しみながら、美しい自然に陶酔してしまう風景を描いた風流優雅な曲。

十面埋伏(じゅうめんまいふ)           古曲 曹安和 編曲
千軍方馬の戦いの様子を琵琶一本で表現する。そんな追力に満ちたこの曲は、中国音楽の中では武の曲のトップを飾る。紀元前200年頃に漢の劉邦と楚の項羽との間に天下を争った戦いが起こり、その決戦の場面がリアルに再現されているのはこの曲。「十面埋伏」(四面の伏兵)という計を用いた劉邦は「垓下」(がいか)で項羽軍を包囲し徹底的な打撃を加え、彼を自決に追い込む。漢王朝の礎を築いた中国版の「関ケ原の戦い」といえよう。
曲の中では古代の角笛・布陣・伝令・出陣の風景、馬の嘶き・交戦峙の武器の音までわずか四本の弦で表現されている。ざらに、包囲網の中の「四面楚歌」や終曲の項羽の自決時の凛々しい武者ぶりも見事に再現されている。時には切なく、時には激しいような緩急自在な音からなるこの叙情詩は、まさに時の流れを超えた干古の絶唱といえよう。

琵琶について

中国琵琶(Pipa)は紀元前221年秦の始皇帯が天下統一したころからあったと伝われてていますから、その歴史は約2000年以上に、も及びます。どの楽器もそうですが、琵琶も歴史と共に改良され今の姿になっています。弦は4本で高音の方からA.E.D.A.に調律されています。この調律も近代に入ってからものと、とのことです。
弦の材質は元々絹でしたが、今はスティールを使用しています。ボディーは紅木と云う木で出来ています。この素材は中国古筝にも使用されているところを見ると、音の響きかよく楽器に最適なのかもしれません。
フレットはネックの部分は牛の角、胴体部分は竹で出来ていて、正確な音程と和音の創出を可能にしながら、弦を横に引っぱることによって出せる音程間の連続音を生み出す機能を持っています。
日本にも琵琶はあり、どちらも形は果物のビワそっくりなのですが、その弾き方に違いがあります。日本の琵琶は主に扇形の撥(パチ)を使いますが、中国琵琶は五本の指に付け爪をつけて演奏します。これは日本の琵琶が主に歌などの伴奏楽器だった為、一音一音を強く発音させることに重きを置いてたのに対し、中国琵琶はメロディーなどの演奏に多用されていたことによるのかもしれません。


竹笛演奏家:

張 素奇
(チョウ ソキ)

(中国)

プロフィール:
6才より内モンゴルのフフホト市の内モンゴル歌舞団で一番の竹笛演奏者である李鎮先生から初め竹笛を師事する。そこで中国北方の曲の風格と特徴を身につけ、その後、中学、高校、大学の夏休みと冬休みを利用して、上海民族楽団兪遜発先生に竹笛を師事し、中国南方の曲の特徴を身につける。
高校卒業後(1987年)広東省星海音楽学院の民族楽器部に入学し、黄金城教授に竹笛を専攻する。そこで、今まで学んだ音楽(北方、南方の曲)の勉強を継続して磨きをかけるとともに、更に広東音楽を新たに学ぶ。
卒業後内モンゴル専修学院の教師を勤めるかたわら、内モンゴル歌舞団と内モンゴルのフフホト市民族楽団の演奏者として活躍する。
1995年、中国民族楽器國際大会最優秀賞を受賞。
1999年4月に来日、同年11月に日本アサヒビール音楽賞を受賞者「99第3回 外国人留学生演奏会」に出演する。
現在、東海大学大学院で音響芸術研究科民族音楽学を専攻している。

曲目解説:
内モンゴル  T、《敖包相会》 
(民謡) 遠くにいる恋人を思う曲。

河南豫劇   U、《喜訊傳来楽開懐》 
(兪遜発)朗報を聴いた時のとても幸せな気持ちを表現している。


ヴァイオリン奏者

趙 華

プロフィール
趙華、8歳よりヴァイオリンを始める。1979年甘粛省芸術学校入学、在校中天津音楽学院転入、2年間学ぶ、卒業後ヴァイオリン講師として残る。
1986年中央音楽学院に進み1年間学ぶ、著名なヴァイオリン教授司徒華城に師事。
1987年全甘粛省第二回専業青年器楽コンクールに於いて、優秀な成績を納めプロ弦楽器部門第一位受賞。同年中国中央交響楽団室内楽隊に入団。同時に中国社会音楽学院ヴァイオリン専攻科に入学。在学中は世界的に著名な音楽教育家ヴァイオリン教授林耀基氏に師事、ヴァイオリン演奏のレベルの向上と共に多くの世界的に有名な指揮者、演奏家たちと演奏を行う。劉詩昆氏ととも幾度も共同演奏を行い、海外演奏も幾度となく行う。
1990年初めて来日、中国や世界の名曲を演奏し好評を博す。
1991年武蔵野音楽大学に留学。ヴァイオリン教授萩原耕介氏に帥事。在学期間中ピアニスト三好俊百氏と多数の音楽会に出演し、各国の音楽を演奏すると同時に数多くの中国の音楽を日本の音楽ファンに紹介し、中国の音楽文化に対する埋解を深めてもらう。その後東京藝術大学のヴァイオリン教授山岡耕律氏に師事し演奏レベルを更に向上させる。
「オフィス華」及び「音楽教室」を創設、日中文化交流及び後進の指導に活躍中。

演奏曲



●梁山伯与祝英台
この曲は中国人民の誰でもが知っている民間伝承物語「梁山伯と祝英台」という男女の恋愛物語を題材にしています。中国上海の越劇(北京地方は京劇)の曲調を素材に写し取った標題のヴァイオリン協奏曲です。
全曲は梁山伯と祝英台の物語---相思相愛・結婚への抵抗・蝶への化身が主要内容の三段構成と成っています。曲は軽やかに優美な旋律で始まり、風と陽・春の明媚な光の中、鳥はさえずり、花は香る一幅の風景画が現れます。ヴァイオリンの独奏は純朴で美しい愛情を主題に演奏されます。高音と低音は一種の対話を形成し、あたかも、川のほとりの享(あずまや)で梁山伯と祝英台の二人が互いに契りを交わす情景を表現します。一段目の最後のきらびやかな曲調の後、生き生きした輸舞曲に入ります。独奏と伴奏が交互に現れ、梁山伯と祝英台が共に暮らした三年間、共に学び、共に遊んだ幸福な生活を描写しています。その後、ゆっくりとした流れに変わり、二人の恋々として思い切れない長い惜別の情景を表現します。
結婚への抵抗の経過に於いで、梁山伯が熱愛の為に死に至り、祝英台が彼の墓に身を投げ入れるところで曲は最高潮に達します。長笛と堅琴を模したピアノの音が仙境に入ると更にヴァイオリンの愛情表現の演奏が加わり、人々の願いと想像--梁山伯と祝英台が、四方に虹が架かり色どりの花が咲き乱れる中、永遠に離れることのない幸せな情景で蝶に化身しひらひらと舞い続けを表現します。人々は彼らの変わることのない忠誠受と不屈の愛を歌い続けています。そのため、中国のロメオとジュリエットといわれています。

●チャルダショ

中国音楽(演奏・歌・芸、1名) 55,000円 2名以降は10%off