香港――北京五輪の馬術競技が開催されている香港郊外の会場で9日午前、チベットの旗を掲げようとした女子大学生が治安当局者4、5人に排除される騒ぎがあった。カナダの旗の下にチベットの旗を隠して持ち込んでいた。逮捕はされていない。
馬術競技の組織委員会によると、女子大学生は今年5月、香港での聖火リレー走行でも抗議活動をしていた。チベット支援の活動家ともみられる。9日の行動を受け、女子大学生は今後、馬術競技会場への立ち入りを禁じられた。
組織委は、同競技実施に当たり、競技に参加しない国などの旗の掲揚を禁じていた。また、政治宣伝などの垂れ幕、衣類やアクセサリーの利用も禁止した。
地元テレビは、馬術競技会場で「民主主義と人権は五輪より重要だ」との字句が書かれたTシャツを着ていた男性が会場に入る前、脱ぐよう求められる場面を放映した。
また、会場近くでは人権擁護、民主化を主張するグループが死刑制度廃止を中国政府に求める垂れ幕を掲げた。