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東海呼称問題:「“東海”を地図上に表記すべき」

国際セミナーで世界の地理学者が意見表明

 今月7日から三日間の日程で、チュニジアの首都チュニスのエル・ムラディ・アフリカ・ホテルで開かれている「東海(日本海)の地名と海洋名称に関する国際セミナー」で、各国の地理学者たちは「“東海(East Sea)”という名称を地図上に表記すべきだ」という意見を示した。

 社団法人「東海研究会」と北東アジア歴史財団が共同で開催した今回のセミナーで、地理学界の最高権威者とされる、イスラエル・ヘブライ大のナフターリ・カードモン博士は「地名とは、その地名を使う人が決めるものだ。韓国人が“東海”という地名を歴史的に使ってきたのは明らかなのだから、“日本海”だけを公式な地名とするのは問題がある」という考えを示した。

 また、米国オレゴン大のアレクサンダー・マーフィー教授は「短期的には“東海”と“日本海”を併記しなければならないということには異論はない」としながらも、「韓国と日本がそう簡単に同意できることではないと思われるが、“緑の海(Green Sea)”といった第3の名称をつけるというのも一つの方法になり得るだろう」と語った。

 一方、米国メリーランド大のジョン・ショート教授は「一つの海に対して二つの名称を使っても、問題にはなり得ない。韓国人が望みさえすれば、方角が強調された“東海”ではなく、“韓国海”などの名称を使っても構わない」と述べた。

 今回のセミナーには、米国、ロシア、中国、日本、イギリス、南アフリカなど14カ国から約40人の学者が出席し、これまでで最多となる26本の論文が発表された。

 なお、今回のセミナーは、今月12日にチュニスで開幕する「第31回国際地理学会議(IGC)に先立ち、特別分科会という形で行われたもので、出席した学者たちの意見は今後、「東海」の呼称問題に影響を与えるものとみられる。

 現在、世界の海洋の名称を決める根拠として使われている、国際水路機関(IHO)の海図集では、東海は「日本海」とだけ記されたままになっている。

 セミナーを主催した「東海研究会」の李琦錫(イ・ギソク)会長(68)=大韓民国学術院会員=は、「独島(日本名竹島)の領有権問題と東海の呼称問題を別々に考えることは不可能であり、一緒に扱うべきものだ。今後、東海研究会は政府機関や国際機関、学界などと協力し、独島問題についても積極的に取り組んでいく」と述べた。

 一方、国際地理学連合の事務局長を務める柳佑益(リュ・ウイク)前大統領室長はこの日、セミナーの参加者たちと会い、「国際地理学会議で独島問題について積極的に取り上げていく」と語った。

 今回のセミナーで出された意見は、IHOの総会や国連の「地理学的名称に関する専門家グループ」(UNGEGN)にも提出されることになっている。

チュニス(チュニジア)=キム・ソンモ記者

朝鮮日報/朝鮮日報日本語版
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